JP2017121221A - クロロゲン酸類含有飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】クロロゲン酸類とコラーゲンペプチドを含み、低pH且つ低温での保存において澱の発生が抑制された飲料の提供。【解決手段】次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):(A)クロロゲン酸類、(B)コラーゲンペプチド、(C)シクロデキストリン、(D)マルトデキストリン又はマルトデキストリンと難消化性デキストリンの組み合わせを含有する飲料であって、クロロゲン酸類の含有量(質量%)をa、シクロデキストリンの含有量(質量%)をc、マルトデキストリンの含有量(質量%)をd1、難消化性デキストリンの含有量(質量%)をd2とするとき、次式(1)〜(4)の関係を満たす飲料。(1)0<a≦1.875(2)c≧2.67a−0.532 かつc>0.3(3)d1+d2≧2.1−1.3c かつd1>0 かつd2≧0(4)d1≧0.5−0.2c【選択図】なし

Description

本発明は、クロロゲン酸類とコラーゲンペプチドを含有する飲料に関する。
クロロゲン酸類は、植物においては生コーヒー豆やヒマワリ種子等に見出され、抗酸化作用、血圧降下作用、脂質燃焼促進作用等の様々な生理機能を有することが報告されている(例えば、特許文献1)。
クロロゲン酸類を含む飲料はより多くのクロロゲン酸類を継続して摂取し、その生理機能を効果的に得るのに適した形態であり、近年、クロロゲン酸類を高濃度で配合した飲料が提案されている。
また、コラーゲンペプチドも、美肌効果等を期待されて、飲料に幅広く利用されている。
ところで、クロロゲン酸類等のポリフェノールとコラーゲンペプチド等の水溶性タンパク質は、水中で相互作用を起こして凝集し、濁りや沈殿を生じることが知られている。そのため、クロロゲン酸類とコラーゲンペプチドを飲料中に共存させると、経時的に製品の外観が損なわれることがある。
この問題を解決する手段としては、例えば、ポリフェノールと、サイクロデキストリン、高度分岐環状デキストリン、酵素分解デキストリンからなる群より選ばれる1種又は2種以上のデキストリン類とコラーゲンペプチドとから構成されたポリフェノール組成物を調製することによって、水溶液でも不溶性物質の生成を抑制する方法(特許文献2)が提案されている。
特開2010−241800号公報 特開2008−148588号公報
しかしながら、上記従来の方法によれば、クロロゲン酸類とコラーゲンペプチドを含む飲料を室温で保存した場合の澱の発生は抑制できるものの、ことに低pH下における低温下では澱が顕著に発生してしまうことが判明した。
したがって、本発明は、クロロゲン酸類とコラーゲンペプチドを含み、低pH且つ低温での保存において澱の発生が抑制された飲料を提供しようとするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、クロロゲン酸類とコラーゲンペプチドを含む飲料を製造するにあたり所定のデキストリン類を一定範囲で共存させると、低pH下・低温下における澱の発生が抑えられ、澄明な飲料を得ることができることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)クロロゲン酸類、
(B)コラーゲンペプチド、
(C)シクロデキストリン、
(D)マルトデキストリン又はマルトデキストリンと難消化性デキストリンの組み合わせ
を含有する飲料であって、
クロロゲン酸類の含有量(質量%)をa、シクロデキストリンの含有量(質量%)をc、マルトデキストリンの含有量(質量%)をd1、難消化性デキストリンの含有量(質量%)をd2とするとき、次式(1)〜(4)の関係を満たす飲料を提供するものである。
(1)0<a≦1.875
(2)c≧2.67a−0.532 かつc>0.3
(3)d1+d2≧2.1−1.3c かつd1>0 かつd2≧0
(4)d1≧0.5−0.2c
本発明によれば、クロロゲン酸類とコラーゲンペプチドを含み、生理効果に優れるものでありながら、濁り、澱の発生を抑制でき、澄明で、保存安定性に優れた飲料を提供することができる。
本発明の飲料は(A)クロロゲン酸類を含有する。ここで、本明細書において「クロロゲン酸類」とは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸及び5−カフェオイルキナ酸のモノカフェオイルキナ酸と、3−フェルラキナ酸、4−フェルラキナ酸及び5−フェルラキナ酸のモノフェルラキナ酸と、3,4−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸及び4,5−ジカフェオイルキナ酸のジカフェオイルキナ酸を併せての総称である。
本発明においては上記9種のうち少なくとも1種を含有すればよいが、なかでも3,4−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸及び4,5−ジカフェオイルキナ酸のジカフェオイルキナ酸は水中でコラーゲンペプチドと相互作用を起こして凝集し、濁りや沈殿を生じ易い傾向があるため、これらジカフェオイルキナ酸を含有する飲料に本発明を適用することが好ましい。
ジカフェオイルキナ酸(3,4−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸及び4,5−ジカフェオイルキナ酸)の合計含有量は、飲料100g当たり、好ましくは15mg以上、より好ましくは100mg以上である。
尚、本明細書においてクロロゲン酸類の含有量は、特段断らない限り上記9種の合計量に基づいて定義される。
(A)クロロゲン酸類を本発明の飲料に含有させるには、例えば、飲料にクロロゲン酸類を含有する原料を用いればよい。その原料の種類は特に限定されず、例えば、コーヒー豆、リンゴ果実、ヒマワリ種子、シモン葉、マツ球果、マツ種子殻、サトウキビ、南天の葉、ゴボウ、ナス果皮、ウメ果実、フキタンポポ、ブドウ果皮、ブドウ種子等の植物を挙げることができる。
本発明においては、(A)クロロゲン酸類として、生コーヒー豆の抽出物に由来するもの、すなわち、生コーヒー豆抽出物から分画により採取したものを使用することが好ましい。
本明細書において「生コーヒー豆抽出物」としては、例えば、生コーヒー豆抽出液又はその濃縮物が挙げられる。その形態としては、固体、液体、溶液、スラリー等の種々のものがある。「生コーヒー豆抽出液」とは、生コーヒー豆から熱水を用いて、バッチ抽出、ドリップ抽出、カラム抽出等の公知の抽出方法により抽出したものであって、濃縮や精製操作が行われていないものをいう。抽出方法は、特に制限されないが、例えば、特開昭58−138347号公報、特開昭59−51763号公報、特開昭62−111671号公報、特開平5−236918号公報等に記載の方法を採用することができる。
また、「生コーヒー豆抽出液の濃縮物」とは、生コーヒー豆抽出液から溶媒の少なくとも一部を除去してクロロゲン酸類濃度を高めたものをいう。生コーヒー豆抽出物は、市販品でもよい。
生コーヒー豆の豆種としては、例えば、アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種、アラブスタ種等を挙げることができる。また、生コーヒー豆の産地は特に限定されないが、例えば、ブラジル、コロンビア、タンザニア、モカ、キリマンジャロ、マンデリン、ブルーマウンテン、グアテマラ、ベトナム等が挙げられる。生コーヒー豆は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
生コーヒー豆は、未粉砕のものでも、粉砕したものでもよい。粉砕方法は特に限定されず、公知の方法及び装置を用いることができる。例えば、カッターミル、ハンマーミル、ジェットミル、インパクトミル、ウィレー粉砕機等の粉砕装置を挙げることができる。粉砕生コーヒー豆の平均粒径は適宜選択することができる。
本発明の飲料は(B)コラーゲンペプチドを含有する。
コラーゲンペプチドは、食用として一般的に使用されるものであればよく、例えば、牛、豚、鮫等の哺乳類、魚類に由来するものを用いることができる。コラーゲンペプチドの抽出部位としては、特に限定されないが、例えば、骨、皮等が例示される。
コラーゲンペプチドは、酸やアルカリ、酵素を使用した公知の方法により製造することが可能であり、また、市販品を用いることができる。
(B)コラーゲンペプチドの平均分子量は、風味の点から、1200以上、更に2600以上が好ましく、また、生理効果、消化吸収の良さから、4500以下、更に3400以下が好ましい。
本明細書においてコラーゲンペプチドの平均分子量は、パギイ法、すなわち高速液体クロマトグラフィーを用いてゲル濾過法によってクロマトグラムを求め、分子量分布を推定する方法に従って測定することができる。例えば、特開2011−15632号公報に記載の方法に従って測定することができる。
コラーゲンペプチドの市販品としては、例えば、新田ゼラチン製「イクオスHDL−30DR(平均分子量3000)」、焼津水産製「マリンマトリックス(平均分子量3000)」、「マリンマトリックスネオDR(平均分子量1500)」、JNC製「マリンコラーゲンオリゴMD(平均分子量1200)」等が挙げられる。
本発明の飲料中、(B)コラーゲンペプチドの含有量は、風味や舌触りの点、生理効果の点から、0.1質量%以上、更に0.3質量%以上が好ましく、また、25質量%以下、更に20質量%以下が好ましい。
本明細書において(B)コラーゲンペプチドの含有量は、試料を加水分解処理した後にヒドロキシプロリン含量をHPLC分析により定量することで、算出することができる。
本発明の飲料は(C)シクロデキストリンを含有する。シクロデキストリンは、グルコースがα-1,4結合で環状に結合したマルトオリゴ糖であり、グルコース単位6個、7個、8個のものが良く知られている。これらは順にα-シクロデキストリン(α-CD、CD6)、β-シクロデキストリン(β-CD、CD7)、γ-シクロデキストリン(γ-CD、CD8)とも称される。
本発明で用いられるシクロデキストリンは、2種以上の混合物であってもよいが、濁り、澱の発生を抑制する点から、γ−シクロデキストリンを用いることがより好ましい。
シクロデキストリンは、澱粉に酵素等を作用させて製造することが可能であり、また、市販品を用いることができる。
さらに、本発明の飲料は(D)マルトデキストリン又はマルトデキストリンと難消化性デキストリンの組み合わせを含有する。
マルトデキストリンは、澱粉の加水分解物で、そのデキストロース当量(DE:Dextrose Equivalent)は6〜20であり、風味の点、濁りや澱の発生を抑制する効果の点から、好ましくは8〜12である。
また、難消化性デキストリンは、人間の消化酵素により加水分解されずに残るデキストリンである。難消化性デキストリンは、澱粉に微量の塩酸を加えて加熱し、α−アミラーゼ、グルコアミラーゼ等の酵素で処理して得られた食物繊維画分を分取することにより得られる。
難消化性デキストリンのデキストロース当量(DE)は、風味の点、濁りや澱の発生を抑制する効果の点から、好ましくは1〜30、より好ましくは5〜25、更に好ましくは7〜23、より更に好ましくは8〜20、より更に好ましくは9〜15である。
尚、シクロデキストリン、マルトデキストリン及び難消化性デキストリンの原料となる澱粉は、食品分野において使用されているものであれば、その由来は特に限定されないが、例えば、トウモロコシ、馬鈴薯、甘藷、小麦、米、もち米、タピオカ等の植物由来の澱粉等を挙げることができる。なかでも、トウモロコシ由来の澱粉から得られた難消化性デキストリンが所望の効果を得やすい点で好ましい。
本発明において、成分(D)としては、特に低pH・低温下における濁り、澱の発生を抑制する点、さらにカロリーを調整する点から、マルトデキストリンと難消化性デキストリンの組み合わせが好ましい。
本発明の飲料は、(A)クロロゲン酸類の含有量(質量%)をa、(B)シクロデキストリンの含有量(質量%)をc、(D)マルトデキストリンの含有量(質量%)をd1、難消化性デキストリンの含有量(質量%)をd2とするとき、次式(1)〜(4)の関係を満たす。
(1)0<a≦1.875
(2)c≧2.67a−0.532 かつ c>0.3
(3)d1+d2≧2.1−1.3c かつd1>0 かつ d2≧0
(4)d1≧0.5−0.2c
所定のデキストリン類を上記一定範囲で共存させることで、クロロゲン酸類とコラーゲンペプチドを含む飲料を室温で保存した場合のみならず、低温下や低pH下で保存した場合も、濁り、澱の発生が抑えられる。
本発明の飲料中、(A)クロロゲン酸類の含有量(a)は、式(1)0<a≦1.875、すなわち0質量%超、1.875質量%以下である。
飲料中のクロロゲン酸類の含有量(a)は、生理効果の点から、好ましくは0.1質量%〜1質量%である。
本発明の飲料中、シクロデキストリンの含有量(c)は、式(2)c≧2.67a−0.532 かつ c>0.3を満たす。
飲料中のシクロデキストリンの含有量(c)は、0.3質量%超であるが、濁り、澱の発生を抑制する点から0.35質量%以上、更に0.4質量%以上が好ましく、また、飲料のカロリーの点から、2.5質量%以下、更に1.5質量%以下、更に0.9質量%以下が好ましい。
本発明の飲料中、マルトデキストリンと難消化性デキストリンの合計含有量(d1+d2)は、式(3)d1+d2≧2.1−1.3c かつd1>0 かつ d2≧0を満たすが、濁りや澱の発生を抑制する点とカロリー調整とのバランスから、好ましくは1〜3質量%、更に好ましくは1〜2.5質量%である。
本発明の飲料中、マルトデキストリンの含有量(d1)は、式(4)d1≧0.5−0.2cを満たす。飲料中のマルトデキストリンの含有量(d1)は、濁りや澱の発生を抑制する点から、0.3質量%以上、更に0.4質量%以上が好ましく、また、飲料のカロリーを調整する点から、1.5質量%以下が好ましい。
さらに、本発明の飲料中、難消化性デキストリンの含有量(d2)は、0質量%でもよいが、濁りや澱の発生を抑制する点から、0.6質量%以上が好ましく、また、飲料のカロリーを調整する点から、1.6質量%以下が好ましい。
尚、本明細書において難消化性デキストリンの含有量は食物繊維成分含量として求められる値であり、酵素処理し、HPLC分析により定量することで、算出することができる。
本発明の飲料には、カフェインが含まれていてもよい。
飲料中のカフェインの含有量は、飲用しやすさの点から、好ましくは0〜0.01質量%、より好ましくは0〜0.003質量%である。
本発明の飲料のpH(25℃)は、風味の抑制の点から、好ましくは3〜4、より好ましくは3.2〜3.8である。
飲料のpH調整には、酸味料を使用することができ、酸味料としては、例えば、酢酸、アスコルビン酸、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸及びこれらのアルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩)が挙げられる。これらは1種又は2種以上を併用することができる。なかでも、クエン酸、クエン酸ナトリウムが好ましい。
飲料は、水を含有するが、水はイオン交換水、水道水、天然水等が挙げられ、特に味の点からイオン交換水が好ましい。
本発明の飲料には、上記成分の他に本発明の効果を損なわない範囲において、甘味料、苦味抑制剤、酸化防止剤、香料、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、アミノ酸、タンパク質、品質安定剤等が適宜配合されていてもよい。
本発明の飲料は、例えば、(A)クロロゲン酸類と、(B)コラーゲンペプチドと、(C)シクロデキストリンと、(D)マルトデキストリン又はマルトデキストリンと難消化性デキストリンの組み合わせとを、前記式(1)〜(4)に示す関係を満たすように調整する工程、必要に応じてpHを調整する工程等を経て製造することができる。
また、容器詰飲料とする際は、更に殺菌・充填工程を経て製造することができる。
飲料の殺菌条件は、食品衛生法に定める条件を満たしていれば良く、殺菌の手段も特に制限は無く、レトルト、超高温(UHT)、高温短時間(HTST)の各種殺菌機を用いることができる。更には、殺菌後の容器への充填方式も特に制限は無く、ホットパック充填(熱間充填)や無菌充填等を用いることができる。
飲料に使用できる容器は、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、ガラス製容器、チアパック、紙容器等一般に飲料に使用されるものであれば特に限定するものではない。
[分析方法]
(i)クロロゲン酸類(CGA9)の測定
(分析機器)
HPLCを使用した。
装置:Waters ACQUITY UPLC― H Class PDA
分離カラム:ACQITY UPLC HSS C18 2.1×100mm,1.8μm
検出器(紫外可視吸光光度計):L−2420
(分析条件)
サンプル注入量:10μL、
流量:1.0mL/min、
紫外線吸光光度計検出波長:320nm
溶離液A:0.05mol/L酢酸、0.01mol/L酢酸ナトリウム及び0.1mmol/L HEDPO(1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸)を含有する5%アセトニトリル、
溶離液B:アセトニトリル
(濃度勾配条件)
時間(分) A液(%(v/v)) B液(%(v/v))
0 100 0
2.5 100 0
3.5 95 5
5.0 95 5
6.0 92 8
16.0 92 8
16.5 10 90
19 100 0
22 100 0
(クロロゲン酸類のリテンションタイム)
3−カフェオイルキナ酸(3−CQA):5.3(分)
5−カフェオイルキナ酸(5−CQA):8.8(分)
4−カフェオイルキナ酸(4−CQA):11.6(分)
3−フェルラキナ酸(3−FQA):13.0(分)
5−フェルラキナ酸(5−FQA):19.9(分)
4−フェルラキナ酸(4−QA):21.0(分)
3,5−ジカフェオイルキナ酸(3,5−di−CQA):36.6(分)
4,5−ジカフェオイルキナ酸(4,5−di−CQA):37.4(分)
3,4−ジカフェオイルキナ酸(3,4−di−CQA):44.2(分)
5−CQAを標準物質とし、9種の合計としてクロロゲン酸類を定量した。
(ii)カフェインの測定
上記(i)と同様に、カフェインは試薬カフェインを標準物質とし、波長270nmの吸光度により定量した。
(カフェインのリテンションタイム):18.9(分)
(iii)難消化性デキストリンの測定
試料約1gを精密に量り(Sp)、0.08mol/Lリン酸緩衝液(pH6.0)を加え50mLにした。これに熱安定性α−アミラーゼ(ターマミル120L:ノボザイムズ社)0.1mLを加え、沸騰水浴中に入れ、30分間振とうした。放冷後、0.275mol/L水酸化ナトリウム溶液10mLでpHを7.5±0.1に調整した。たんぱく分解酵素溶液(プロテアーゼP-5380:シグマ社)0.1mLを加え、60℃で振とうしながら30分間反応させた。放冷後、0.325mol/L塩酸10mLで、pHを4.3±0.3に調整した。次いで、アミログルコシダーゼ(アミログルコシダーゼA-9913:シグマ社)0.1mLを加え、60℃で振とうしながら30分間反応させた。以上の酵素処理を終了後、直ちに沸騰水浴中で10分間加熱した後冷却し、10W/V%グリセリン溶液(内部標準物質)3mLを加え水で100mLとし酵素処理液とした。
酵素処理液50mLをイオン交換樹脂〔アンバーライトIRA-67(OH型,オルガノ社):アンバーライト200CT(H型,オルガノ社)=1:1(容量比)〕50mLを充填したカラム(ガラス管、φ20mm×300mm)に通液速度50mL/hrで通液し、更に水を通して流出液の全量を約200mLとした。この溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、全量を水で10mLとした後、孔径0.45μmのメンブレンフィルターで濾過し、検液とした。検液20μLにつきHPLCにより、検液のグリセリン及び食物繊維画分のピーク面積値を測定し、次式により食物繊維成分含量を求めた。
食物繊維成分含量(%)=〔X1/Y1〕×f1×〔Z1/Sp〕×100
〔式中、X1は食物繊維成分のピーク面積を示し、Y1はグリセリンのピーク面積を示し、f1はグリセリンとブドウ糖のピーク感度補正係数(0.82)を示し、Z1は内部標準グリセリン重量(mg)を示し、Spは秤取試料重量(mg)を示す。〕
(HPLC分析)
・検出器 :示差屈折計
・カラム充填剤:TSKgel G2500PWXL
・カラム管 :φ7.8mm×300mm
・カラム温度:80℃
・移動相 :水
・流速 :0.5mL/min
・注入量 :20μL
[原料]
次の原料を用いた。
コラーゲンペプチド:新田ゼラチン製 イクオスHDL−30DR、平均分子量3000
シクロデキストリン:γ−シクロデキストリン、ワッカー製 CAVAMAX−W8
マルトデキストリン:松谷化学工業製 マックス3000N、DE10
難消化性デキストリン:松谷化学工業製 ファイバーソル2、DE10
製造例1 クロロゲン酸製剤の製造
インドネシア産ロブスタ種AP−1生豆500gを5Lの98℃の熱水で4時間攪拌・抽出した。冷却後、固液分離を行い、抽出液を固形分濃度が20w/v%になるまで40℃にて減圧濃縮を行い生コーヒー豆抽出物を得た。
上記生コーヒー豆抽出物固形分濃度20w/v%にエタノールをゆっくりと添加し、エタノール60w/v%濃度に調整し、酸性白土ミズカエース♯600(水澤化学社製)を63g添加し、2時間攪拌した後、2号濾紙で濾過した。
次に、活性炭クラレコールGW48/100D(クラレケミカル社製)125gを充填したカラム及びH形カチオン交換樹脂SK1BH(三菱化学社製)32mLを充填したカラムに通液した後、0.2μmメンブランフィルターにて再濾過を行った。
濾過液を40℃にてエタノールを留去した後、水分量を調整し固形分を40w/v%に調整し、これを「クロロゲン酸濃度調整液」とした。この「クロロゲン酸濃度調整液」10gを遠心菅にサンプリングし、3000rpm、15℃、60分の条件にて遠心分離を行い、「クロロゲン酸製剤」とした。得られたクロロゲン酸製剤は、モノカフェオイルキナ酸(CQA)含有量13.01質量%、モノフェルラキナ酸(FQA)含有量2.62質量%、ジカフェオイルキナ酸(di−CQA)含有量3.72質量%、カフェイン含有量0.00質量%であった。
実施例1〜10及び比較例1〜3
[飲料の調製]
表1の処方表に従い、各成分を配合して飲料を得た。飲料の分析値を表1に示す。
[外観安定性の評価]
飲料をガラスバイアル(マルエム製マイティーバイアル No.7)に40g分注し、蓋をして、室温(25℃)で5日間及び5℃の冷蔵庫内で5日間静置した後、外観安定性を目視にて次に示す基準により評価した。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
◎ :澄明
○ :ごく僅かに濁りまたは沈殿が見られる
△ :少し濁りまたは沈殿が見られる
× :澱が析出
Figure 2017121221
表1の結果より、クロロゲン酸類とコラーゲンペプチドを含み、デキストリン類としてシクロデキストリンのみを含む比較例1では、25℃での試験において澱の発生は認められなかったが、5℃の試験において澱の発生が認められた。また、デキストリン類としてマルトデキストリン、難消化性デキストリンのみを含む比較例2〜3では、25℃の試験及び5℃の試験において澱の発生が認められた。
一方、クロロゲン酸類、コラーゲンペプチド及びシクロデキストリンと、マルトデキストリン又はマルトデキストリンと難消化性デキストリンとを含む実施例1〜10では、25℃の試験及び5℃の試験のいずれも濁り、澱の発生が認められず、低pH下・低温下でも保存安定性に優れる飲料であることが確認された。

Claims (8)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
    (A)クロロゲン酸類、
    (B)コラーゲンペプチド、
    (C)シクロデキストリン、
    (D)マルトデキストリン又はマルトデキストリンと難消化性デキストリンの組み合わせ
    を含有する飲料であって、
    クロロゲン酸類の含有量(質量%)をa、シクロデキストリンの含有量(質量%)をc、マルトデキストリンの含有量(質量%)をd1、難消化性デキストリンの含有量(質量%)をd2とするとき、次式(1)〜(4)の関係を満たす飲料。
    (1)0<a≦1.875
    (2)c≧2.67a−0.532 かつc>0.3
    (3)d1+d2≧2.1−1.3c かつd1>0 かつd2≧0
    (4)d1≧0.5−0.2c
  2. (C)シクロデキストリンがγ−シクロデキストリンである請求項1記載の飲料。
  3. pHが3〜4である請求項1又は2記載の飲料。
  4. (B)コラーゲンペプチドの平均分子量が1200〜4500である請求項1〜3のいずれか1項記載の飲料。
  5. クロロゲン酸類が生コーヒー豆抽出物に由来するものである請求項1〜4のいずれか1項記載の飲料。
  6. クロロゲン酸類がモノカフェオイルキナ酸、モノフェルラキナ酸及びジカフェオイルキナ酸から選ばれる1種以上である請求項1〜5のいずれか1項記載の飲料。
  7. クロロゲン酸類として3,4−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸及び4,5−ジカフェオイルキナ酸を合計で飲料100g当たり15mg以上含有する請求項1〜6のいずれか1項記載の飲料。
  8. カフェインの含有量が0〜0.01質量%である請求項1〜7のいずれか1項記載の飲料。
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