JP2017120236A - 光照射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】対象物と光伝送体との間の距離が非常に短くても、対象物に対する光伝送体の位置関係を測定できる光照射装置を提供する。【解決手段】光照射装置2は、第1測定用光源241、第2測定用光源243、第1電流源242及び第2電流源244を備える。第1測定用光源241及び第2測定用光源243は、半導体レーザからなる。第1測定用光源241には第1電流源242が接続され、第2測定用光源243には第2電流源244が接続される。第1電流源242及び第2電流源244のそれぞれから、第1測定用光源241及び第2測定用光源243のそれぞれに対して発振閾値未満の電流が流される。第1測定用光源241及び第2測定用光源243からは、十分な輝度を有し、波長帯域の広い光が出射される。第1測定用光源241及び第2測定用光源243からの光は、合流された後、光伝送体21の他端側に導入される。【選択図】 図2

Description

本発明は、光伝送体から対象物に対して光を照射し、対象物における反射光、及び、光伝送体の一端における反射光に基づいて、対象物に対する光伝送体の位置関係を測定する光照射装置に関するものである。
従来から、光を利用することにより、対象物までの微小な距離を測定する光照射装置が知られている。光照射装置は、光伝送体と、受光部と、位置測定部とを備えている。光照射装置では、光伝送体の一端から対象物に対して光を照射し、受光部によって、対象物における反射光、及び、光伝送体の一端における反射光を受光する。そして、位置測定部によって、受光部で受光した光に基づいて、対象物に対する光伝送体の位置関係を測定する(例えば、下記特許文献1参照)。
具体的には、この光照射装置では、位置測定部は、受光部の受光量に基づいて干渉スペクトルの強度分布を得る。また、この強度分布には、対象物における反射光と、光伝送体の一端における反射光との干渉により生じる干渉項が含まれる。そして、位置測定部は、この干渉項に基づいて、対象物に対する光伝送体の位置関係を測定する。
特開2014−13150号公報
上記のような従来の光照射装置を用いて測定する場合において、対象物に対する光伝送体の位置関係を精度よく測定できない場合がある。具体的には、熱、温度及び振動などの影響により、測定中において、対象物と光伝送体との間の距離が変動することがある。この場合、測定時間を長くすると、位置測定部が得る干渉スペクトルの強度分布における干渉項が変動するため、平均化された干渉項が、本来の干渉項と異なる干渉項になったり、干渉項が消失したりしてしまう。そして、その場合には、対象物に対する光伝送体の位置関係を精度よく測定できないという不具合がある。
そのため、位置測定部によって、数ミリ秒以下の非常に短い時間でデータ取得を行うことが検討される。このようにすれば、位置測定部が得る干渉スペクトルの強度分布において、干渉項が変動することによる悪影響を防ぐことができる。また、この場合には、受光部で受光する光の光量が一定以上必要であるため、光伝送体から輝度の高い光を照射する必要がある。
一方、輝度の高い光源を用いた場合、一般的に波長の帯域が狭くなるため、対象物と光伝送体との間の距離が非常に短くなる場合には、それらの位置関係を測定できないおそれがある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、対象物と光伝送体との間の距離が非常に短くても、対象物に対する光伝送体の位置関係を測定できる光照射装置を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る光照射装置は、光伝送体と、少なくとも2つの光源と、電流源と、合流部と、位置測定用受光部と、位置測定部とを備える。前記光伝送体は、一端から光を出射して対象物を照射する。前記光源は、半導体レーザからなる。前記電流源は、前記各光源に電流を流すことにより、前記各光源から光を出射させる。前記合流部は、前記各光源から出射された光を合流させ、当該合流した光を前記光伝送体の他端側から導入する。前記位置測定用受光部は、前記対象物における反射光、及び、前記光伝送体の一端における反射光を受光する。前記位置測定部は、前記位置測定用受光部で受光した光に基づいて、前記対象物に対する前記光伝送体の位置関係を測定する。前記電流源は、各光源に対して発振閾値未満の電流を流すことにより、各光源から光を出射させる。
このような構成によれば、各光源は、半導体レーザからなるため、電流源から各光源に対して発振閾値未満の電流を流しても、各光源から測定に必要な輝度を有する光を出射させることができる。
また、電流源は、各光源に対して発振閾値未満の電流を流すため、各光源から、波長帯域の広い光を出射させることができる。
その結果、対象物と光伝送体との距離が非常に短くても、位置測定部によって、対象物に対する光伝送体の位置関係を測定できる。
(2)また、前記光源の少なくとも1つは、スーパールミネッセントダイオード又はレーザダイオードであってもよい。
このような構成によれば、対象物に対する光伝送体の位置関係を測定するのに十分な輝度を有する光を、各光源から出射させることができる。
そのため、非常に短い測定時間(高速での測定)であっても、対象物に対する光伝送体の位置関係を測定でき、対象物に対する光伝送体の位置関係を精度よく測定できる。
(3)また、前記光照射装置は、分析光導入部と、分析用受光部と、をさらに備えてもよい。前記分析光導入部は、前記対象物を分析するための分析光を前記光伝送体の他端側から導入する。前記分析用受光部は、前記分析光に基づく光を受光する。前記光伝送体の一端には、周辺環境に応じて光学的特性が変化する物質が設けられていてもよい。
このような構成によれば、対象物に対する光伝送体の位置関係を特定した上で、対象物の分析を良好に行うことができる。
また、分析光は、光伝送体の一端から照射され、周辺環境に応じて光学的特性が変化する物質に入射する。そして、当該物質の光学的特性が周辺環境に応じて変化することにより、当該物質に入射した光の特性も変化する。そのため、当該物質に光を入射させて分析を行うことにより、光伝送体の一端における周辺環境の測定を行うことができる。
本発明によれば、各光源から、波長帯域の広い光を十分な輝度で出射させることができるため、対象物と光伝送体との間の距離が非常に短くても、対象物に対する光伝送体の位置関係を測定できる。
本発明の一実施形態に係る光照射装置により対象物を分析する際の態様を示した概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る光照射装置の構成例を示した概略図である。 図2の光照射装置において、第1測定用光源及び第2測定用光源に対して発振閾値以上の電流を流した場合における光の強度分布を示した図である。 図2の光照射装置において、第1測定用光源及び第2測定用光源に対して発振閾値未満の電流を流した場合における光の強度分布を示した図である。 図2の光照射装置において、燃料電池に対する光伝送体の位置関係を測定する際の態様について説明するための概略図である。 図2の光照射装置の位置測定部が得る干渉スペクトルの強度分布を示した図である。 図5Aの干渉スペクトルの強度分布から抽出した干渉項を示した図である。 光照射装置の変形例を示した概略図である。
1.光照射装置による光の照射の対象物
図1は、本発明の一実施形態に係る光照射装置により対象物を分析する際の態様を示した概略断面図である。本実施形態では、光照射装置が、対象物を分析するための分析装置に適用された場合について説明する。
対象物は、特に限定されるものではないが、この例では、対象物が燃料電池1である場合について説明する。この燃料電池1は、例えば固体高分子形燃料電池であり、いわゆるMEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)11を備えている。MEA11は、1対のバイポーラプレート12の間に挟み込まれた状態で燃料電池1の単セルを構成している。
MEA11は、電解質膜111、燃料極113及び空気極112を備えている。具体的には、電解質膜111の一方の面に燃料極113が設けられ、他方の面に空気極112が設けられることにより、積層体からなるMEA11が形成されている。燃料極113は、触媒層113a及びGDL(Gas Diffusion Layer:ガス拡散層)113bが積層されることによりアノードを構成している。一方、空気極112は、触媒層112a及びGDL112bが積層されることによりカソードを構成している。
触媒層112a、113aは、例えば白金触媒などにより形成された金属層として設けることができる。また、GDL112b、113bは、例えばカーボンなどにより形成された導電性多孔質層として設けることができる。
電解質膜111は、例えば水素イオンHを透過可能な固体高分子膜により形成されている。この例では、燃料極113側のバイポーラプレート12を介して供給される水素Hが、燃料極113の触媒層113aにおいて水素イオンHと電子に分離される。水素イオンHは電解質膜111を透過し、空気極112の触媒層112aにおいて、空気極112側のバイポーラプレート12を介して供給される酸素Oと反応する。このように、燃料極113の触媒層113aにおいて電子が発生することにより、外部負荷(図示せず)を介して接続された燃料極113と空気極112との間に起電力が発生するようになっている。
本実施形態では、詳しくは後述するが、光照射装置に備えられた光伝送体21の一端から、燃料電池1に対して光を照射することにより、燃料電池1の分析が行われる。光伝送体21は、例えば光ファイバにより構成されている。この例では、空気極112側のバイポーラプレート12、及び、空気極112のGDL112bに、一連の貫通孔13が形成されることにより、当該貫通孔13を介して燃料電池1内に光伝送体21を挿入することができるようになっている。貫通孔13は、例えば直径が100μm程度の小孔により構成することができる。ただし、このような構成に限らず、バイポーラプレート12又はGDL112bに備えられている空隙を利用して、光伝送体21を挿入することもできる。
このような構成を用いることにより、例えば空気極112側の酸素濃度を測定することができる。これにより燃料電池動作の解析が可能で、研究開発に極めて有用な情報を与える。酸素濃度の測定による燃料電池動作の解析については次の参考文献がある。
J. Inukai, K. Miyatake, K. Takada, M. Watanabe, T. Hyakutake, H. Nishide, Y. Nagumo, M. Watanabe, M. Aoki, and H. Takano, Angew. Chem. Int. Ed. 2008, 47, 2792-2795
J. Inukai, K. Miyatake, Y. Ishigami, M. Watanabe, T. Hyakutake, H. Nishide, Y. Nagumo, M. Watanabe, and A. Tanaka, Chem. Commun. 2008, 1750-1752
2.光照射装置の全体構成
図2は、本発明の一実施形態に係る光照射装置2の構成例を示した概略図である。この光照射装置2には、上述の光伝送体21の他、分析光導入部22と、蛍光検出器23と、位置測定光導入部24と、分光器25と、位置測定用受光部26と、位置測定部27と、照射位置移動機構28と、切替機構29とを備えている。
分析光導入部22は、励起用光源221、及び、ビームスプリッタ222、223を備えている。
励起用光源221は、燃料電池1を分析するための分析光を出射する光源である。
ビームスプリッタ222、223は、光路において、励起用光源221と光伝送体21の他端との間に配置されている。詳しくは、ビームスプリッタ222は、励起用光源221側に配置されており、ビームスプリッタ223は、光伝送体21の他端側に配置されている。ビームスプリッタ222、223のそれぞれは、入射する光の一部を反射し、残りの光を透過するように構成されている。また、光路におけるビームスプリッタ222、223と光伝送体21の他端との間には、レンズ40が配置されている。
蛍光検出器23は、光路において、ビームスプリッタ222、223をはさんで、光伝送体21の他端側と反対側に配置されている。蛍光検出器23は、分析用受光部の一例である。
位置測定光導入部24は、第1測定用光源241と、第1電流源242と、第2測定用光源243と、第2電流源244と、ミラー245と、ビームスプリッタ246とを備えている。
第1測定用光源241は、燃料電池1に対する光伝送体21の位置関係を測定するための位置測定光を出射する光源であって、半導体レーザからなる。具体的には、第1測定用光源241として、例えばSLD(Super Luminescent Diode:低コヒーレンス光源)、又は、LD(Laser Diode)を用いることができる。
第1電流源242は、第1測定用光源241と電気的に接続されている。第1電流源242は、第1測定用光源241に対して発振閾値未満の電流を流すように構成されている。なお、発振閾値とは、半導体レーザがレーザ発振可能な最小の電流値を意味している。
第2測定用光源243は、第1測定用光源241と異なる波長の光を出射する。第2測定用光源243は、燃料電池1に対する光伝送体21の位置関係を測定するための位置測定光を出射する光源であって、半導体レーザからなる。具体的には、第2測定用光源243として、例えばSLD(Super Luminescent Diode:低コヒーレンス光源)、又は、LD(Laser Diode)を用いることができる。
第2電流源244は、第2測定用光源243と電気的に接続されている。第2電流源244は、第2測定用光源243に対して発振閾値未満の電流を流すように構成されている。
ミラー245は、光路において、第1測定用光源241と光伝送体21の他端との間に配置されている。
ビームスプリッタ246は、光路において、ミラー245と光伝送体21の他端との間に配置されており、かつ、第2測定用光源243と光伝送体21の他端との間に配置されている。ビームスプリッタ246は、ビームスプリッタ222、223と同様の構成である。なお、ミラー245及びビームスプリッタ246が、合流部の一例を構成している。
分光器25は、例えば回折格子などにより構成される。分光器25は、入射する光を波長ごとに分光し、当該分光した光を位置測定用受光部26に向けて出射(反射)する。また、光路において、分光器25と光伝送体21の他端との間には、ビームスプリッタ30が配置されている。ビームスプリッタ30は、ビームスプリッタ222、223、246と同様の構成である。
位置測定用受光部26は、分光器25と間隔を隔てて配置されている。位置測定用受光部26は、CCD(Charge Coupled Device)ラインセンサなどにより構成される。
位置測定部27は、位置測定用受光部26と電気的に接続されている。位置測定部27は、例えばCPU(Central Processing Unit)により構成することができる。なお、位置測定部27は、CPUがプログラムを実行することにより、各種機能部として機能するようになっていてもよい。
光伝送体21は、照射位置移動機構28により移動させることができるようになっている。この例では、照射位置移動機構28により、燃料電池1に対する光伝送体21の先端位置を、光の照射方向に対して平行な方向(Z方向)に移動させることができるだけでなく、光の照射方向に対して垂直な方向(XY方向)にも移動させることができるようになっている。これにより、光伝送体21からの光の照射位置を任意に移動可能な構成となっている。
ただし、光伝送体21をZ方向及びXY方向の両方に移動させることができるような構成に限らず、いずれか一方にのみ移動させることができるような構成であってもよい。また、光伝送体21を移動させるような構成に限らず、例えば光伝送体21を停止させた状態で燃料電池1を移動させることにより、燃料電池1に対する光伝送体21の相対位置を移動させるような構成であってもよい。
切替機構29は、光伝送体21の他端側から導入する光を、分析光又は位置測定光に切り替えるための機構である。切替機構29は、切替部291と、切替部282とを備えている。
切替部291は、図示しない電流源を介して励起用光源221と電気的に接続されている。切替部291は、励起用光源221に対する通電状態をオン状態又はオフ状態に切り替えるように構成されている。
切替部292は、第1電流源242及び第2電流源244と電気的に接続されている。切替部292は、第1測定用光源241及び第2測定用光源243に対する通電状態をオン状態又はオフ状態に切り替えるように構成されている。
すなわち、切替部291、292の一方をオン状態とし、他方をオフ状態とすることにより、分析光又は位置測定光に選択的に切り替えることができるようになっている。
ただし、切替機構29は、上記のような切替部291、292により構成されるものに限らず、他の態様で分析光又は位置測定光に切り替え可能な構成であってもよい。また、切替機構29を省略することも可能である。
光照射装置2では、励起用光源221からの分析光は、ビームスプリッタ222、223において反射された後、レンズ40を介して光伝送体21の他端側(光を照射する側とは反対側)に導入される。そして、励起用光源221からの分析光に基づく蛍光は、光伝送体21の他端からレンズ40を介してビームスプリッタ223に入射し、当該ビームスプリッタ223で反射された後、ビームスプリッタ222を透過して蛍光検出器29により受光される。
一方、第1測定用光源241からの位置測定光は、ミラー245で反射された後、さらに、ビームスプリッタ246で反射されて、光伝送体21に向かう。第2測定用光源243からの位置測定光は、ビームスプリッタ246を透過して光伝送体21に向かう。そして、第1測定用光源241からの位置測定光、及び、第2測定用光源243からの位置測定光は、合流されて光伝送体21の他端側に導入される。また、位置測定光に基づく反射光は、光伝送体21の他端からレンズ40を介してビームスプリッタ223に入射し、当該ビームスプリッタ223を透過した後、ビームスプリッタ30で反射されて分光器25に入射する。
そして、分光器25で分光された波長ごとの光が、位置測定用受光部26で受光される。当該位置測定用受光部26における受光量のデータは位置測定部27に入力され、当該位置測定部27において燃料電池1に対する光伝送体21の位置関係が測定される。
3.第1測定用光源及び第2測定用光源から出射される光
図3Aは、図2の光照射装置2において、第1測定用光源241及び第2測定用光源243に対して発振閾値以上の電流を流した場合における光の強度分布を示した図である。図3Bは、図2の光照射装置2において、第1測定用光源241及び第2測定用光源243に対して発振閾値未満の電流を流した場合における光の強度分布を示した図である。なお、図3A及び図3Bのそれぞれでは、横軸が波長を表し、縦軸が光の強度を表している。
図3Aでは、第1測定用光源241及び第2測定用光源243のそれぞれに対して、第1電流源242及び第2電流源244のそれぞれから発振閾値以上の電流を流すと、第1測定用光源241及び第2測定用光源243のそれぞれから強度の大きい光が出射される一方で、その光の波長の帯域が小さくなることが示されている。この場合、第1測定用光源241及び第2測定用光源243は、連続光源とみなすことができない。
対して、図3Bでは、第1測定用光源241及び第2測定用光源243のそれぞれに対して、第1電流源242及び第2電流源244のそれぞれから発振閾値未満の電流を流すと、第1測定用光源241及び第2測定用光源243のそれぞれから、波長の帯域が大きく、かつ、一定以上の強度(一定以上の輝度)を有する光が出射されることが示されている。この例では、第1測定用光源241及び第2測定用光源243を、10〜20nmの波長帯域を持った連続光源とみなすことができる。この場合であっても、輝度は通常のハロゲンランプに比べて高く、高速なデータ取得が可能である。
なお、本実施形態では、具体的には、第1電流源242が第1測定用光源241に流す電流、及び、第2電流源244が第2測定用光源243に流す電流は、発振閾値の20%以上、100%未満の電流であり、好ましくは、発振閾値の50%以上、90%未満の電流である。
4.光伝送体からの光
図4は、燃料電池1に対する光伝送体21の位置関係を測定する際の態様について説明するための概略図である。
光照射装置2では、照射位置移動機構28(図2参照)によって、燃料電池1に対する光伝送体21の相対位置がZ方向又はXY方向に適宜移動される。そして、光伝送体21の一端が、貫通孔13内に配置される。
上述したように、1測定用光源241及び第2測定用光源243のそれぞれには、第1電流源242及び第2電流源244から発振閾値未満の電流が流される。そして、第1測定用光源241から出射される位置測定光、及び、第2測定用光源243から出射される位置測定光は、合流された後、光伝送体21の他端側に導入される。
なお、このとき、第1測定用光源241及び第2測定用光源243からは、互いに異なる波長の光が出射される。
そして、光伝送体21の一端からは、合流された後の位置測定光が照射される。光伝送体21の一端から位置測定光を照射する際には、図4に示す高さAにおいて、燃料電池1で反射する反射光211が生じるとともに、図4に示す高さBにおいて、光伝送体21の一端の表面で反射する反射光212が生じることとなる。
これらの反射光211、212は、図2に示すように、光伝送体21を通って分光器25に入射した後、位置測定用受光部26で受光されるようになっている。すなわち、位置測定用受光部26は、燃料電池1における位置測定光の反射光211、及び、光伝送体21の一端における位置測定光の反射光212を受光するものであり(図4参照)、これらの反射光211、212が分光されて受光されるようになっている。
本実施形態において、位置測定部27は、位置測定用受光部26での受光量から得られる干渉スペクトルに基づいて、燃料電池1に対する光伝送体21の位置関係を測定する。具体的には、燃料電池1における位置測定光の反射光211と、光伝送体21の一端における位置測定光の反射光212とが干渉することにより、位置測定部27は、位置測定用受光部26での受光量に基づいて、干渉スペクトルの強度分布を得る。
図5Aは、光照射装置2の位置測定部27が得る干渉スペクトルの強度分布を示した図である。なお、図5Aでは、横軸が波数を表し、縦軸が光の強度を表している。この例では、第1測定用光源241から780nmの波長の光が出射され、第2測定用光源243から830nmの波長の光が出射される場合について説明する。
図5Aでは、光伝送体21から燃料電池1に対して、第1測定用光源241から出射される位置測定光と、第2測定用光源243から出射される位置測定光とが合流した後の位置測定光を照射した結果、波長の帯域の広い連続光と同様の強度分布が得られることが示されている。
具体的には、位置測定部27は、下記式(1)に表す干渉スペクトルの強度分布を得る。
+E +Ecos(2kd) ・・・(1)
なお、反射光212は、下記式(2)で表され、反射光211は、下記式(3)で表される。
i(kx−ωt+0) ・・・(2)
i(kx−ωt+2kd) ・・・(3)
上記式(1)に示すように、位置測定部27で得られる干渉スペクトルの強度分布には、Ecos(2kd)で表される干渉項が現れる。なお、dは、反射光211の反射位置と反射光212の反射位置との距離(高さAと高さBの差)であり、換言すれは、燃料電池1と光伝送体21との間の距離である。
前記干渉項に、k=2π/λを代入すると、Ecos(2d×2π/λ)となる。したがって、例えば干渉項のピークにおける波長λ、λは、下記式(4)、(5)を満たすこととなる。なお、mは任意の整数である。
2d×2π/λ=2π×m ・・・(4)
2d×2π/λ=2π×(m+1) ・・・(5)
これらの式(4)、(5)からmを消去することにより、距離dと波長λ、λとの関係を下記式(6)で表すことができる。
2d=1/(1/λ−1/λ) ・・・(6)
したがって、この式(6)に波長λ、λを代入することにより、距離dを求めることができる。
図5Bは、図5Aの干渉スペクトルの強度分布から抽出した干渉項を示した図である。図5Bでは、距離dが10μmである場合の干渉項が波形として示されている。
なお、干渉項において、波形の周期Aは、1/2dである。すなわち、高さAと高さBの差である距離dが小さくなるほど、干渉項における波形の周期Aは長くなる。したがって、距離dが小さいほど、周期Aの長い干渉縞を測定する必要があり、測定帯域の広い光源が必要となる。
また、図4に示すように、分析光を用いた燃料電池1の分析については、例えば光伝送体21の一端に試薬213を塗布し、当該試薬213を分析光で励起させることにより生じた蛍光を蛍光検出器23(図2参照)で受光することにより行う。試薬213は、周辺環境に応じて光学的特性が変化する物質であり、特に、周辺の酸素濃度に応じて光学的特性が変化する酸素感応物質であることが好ましい。
燃料電池1を分析するための分析光は、光伝送体21の一端から照射され、試薬213に入射する。試薬213の光学的特性が周辺環境に応じて変化することにより、当該試薬213に入射した分析光の特性(例えば蛍光強度)も周辺環境に応じて変化することとなる。したがって、試薬213に分析光を入射させて分析を行うことにより、光伝送体21の一端における周辺環境の測定を行うことができる。
特に、試薬213として酸素感応物質を用いた場合には、試薬213に分析光を入射させて分析を行うことにより、光伝送体21の一端における周辺の酸素濃度の測定を行うことができる。これにより、燃料電池1の動作状態を解析劣化状態を判断することができるため、燃料電池1の分析に適した光照射装置を提供することができる。
5.作用効果
(1)本実施形態では、第1測定用光源241及び第2測定用光源243のそれぞれは、半導体レーザからなる。
そのため、第1測定用光源241及び第2測定用光源243のそれぞれに対して、第1電流源242及び第2電流源244のそれぞれから発振閾値未満の電流を流しても、第1測定用光源241及び第2測定用光源243のそれぞれから測定に必要な輝度(高速なデータ取得が可能な輝度)を有する光を出射させることができる。
また、第1電流源242及び第2電流源244のそれぞれは、第1測定用光源241及び第2測定用光源243のそれぞれに対して、発振閾値未満の電流を流すため、第1測定用光源241及び第2測定用光源243のそれぞれから、波長帯域の広い光を出射させることができる。
そのため、対象物である燃料電池1と光伝送体21との距離dが非常に短くても、位置測定部27によって、燃料電池1に対する光伝送体21の位置関係を測定できる。
(2)また、本実施形態では、第1測定用光源241及び第2測定用光源243のそれぞれは、SLD又はLDから構成される。
そのため、燃料電池1に対する光伝送体21の位置関係を測定するのに十分な輝度を有する光を、第1測定用光源241及び第2測定用光源243のそれぞれから出射させることができる。
その結果、非常に短い測定時間(高速での測定)であっても、、燃料電池1に対する光伝送体21の位置関係を測定でき、燃料電池1に対する光伝送体21の位置関係を精度よく測定できる。
(3)また、本実施形態では、図2に示すように、光照射装置1は、分析光を光伝送体21に向けて出射する励起用光源221、及び、分析光に基づく蛍光を受光する蛍光検出器23を備える。また、位置測定光は、燃料電池1を分析するための分析光と同じ光伝送体21から照射される。
そのため、燃料電池1の分析に際して、そのときの燃料電池1に対する光伝送体21の位置関係を特定することができる。したがって、燃料電池1に対する光伝送体21の位置関係を特定した上で、燃料電池1の分析を良好に行うことができる。
また、光伝送体21の一端には、周辺環境に応じて光学的特性が変化する物質である試薬213が塗布されている。
そのため、試薬213の光学的特性が周辺環境に応じて変化することにより、当該試薬213に入射した分析光の特性(例えば蛍光強度)も周辺環境に応じて変化することとなる。したがって、試薬213に分析光を入射させて分析を行うことにより、光伝送体21の一端における周辺環境の測定を行うことができる。
6.変形例
上記した実施形態では、光照射装置2は、燃料電池を分析するための構成を備えているとして説明したが、光照射装置2は、これらの構成を備えていなくてもよい。具体的には、図6に示すように、光照射装置2は、蛍光検出器23、励起用光源221、ビームスプリッタ222、223、及び、切替部291を備えていない位置測定装置であってもよい。
また、上記した実施形態では、第1測定用光源241に第1電流源242が接続され、第2測定用光源243に第2電流源244が接続されるとして説明したが、第1測定用光源241及び第2測定用光源243には、同一の電流源が接続されてもよい。
また、上記した実施形態では、第1測定用光源241及び第2測定用光源243の2つの光源から出射された位置測定光が合流して光伝送体21に導入されるとして説明したが、光伝送体21には、すくなくとも2つの光源からの位置測定光が合流されて導入されればよい。例えば、3つ以上の光源から出射された位置測定光が合流して光伝送体21に導入されてもよい。
2 光照射装置
21 光伝送体
22 分析光導入部
23 蛍光検出器
26 位置測定用受光部
27 位置測定部
221 励起用光源
241 第1測定用光源
242 第1電流源
243 第2測定用光源
244 第2電流源

Claims (3)

  1. 一端から光を出射して対象物を照射する光伝送体と、
    半導体レーザからなる少なくとも2つの光源と、
    前記各光源に発振閾値未満の電流を流すことにより、前記各光源から光を出射させる電流源と、
    前記各光源から出射された光を合流させ、当該合流した光を前記光伝送体の他端側から導入する合流部と、
    前記対象物における反射光、及び、前記光伝送体の一端における反射光を受光する位置測定用受光部と、
    前記位置測定用受光部で受光した光に基づいて、前記対象物に対する前記光伝送体の位置関係を測定する位置測定部とを備えることを特徴とする光照射装置。
  2. 前記光源の少なくとも1つは、スーパールミネッセントダイオード又はレーザダイオードであることを特徴とする請求項1に記載の光照射装置。
  3. 前記対象物を分析するための分析光を前記光伝送体の他端側から導入する分析光導入部と、
    前記分析光に基づく光を受光する分析用受光部とをさらに備え、
    前記光伝送体の一端には、周辺環境に応じて光学的特性が変化する物質が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光照射装置。
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