JP2017119743A - 食器洗い機用洗浄剤 - Google Patents

食器洗い機用洗浄剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2017119743A
JP2017119743A JP2015255896A JP2015255896A JP2017119743A JP 2017119743 A JP2017119743 A JP 2017119743A JP 2015255896 A JP2015255896 A JP 2015255896A JP 2015255896 A JP2015255896 A JP 2015255896A JP 2017119743 A JP2017119743 A JP 2017119743A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
acid
cleaning agent
carbon atoms
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015255896A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6754569B2 (ja
Inventor
洋匡 森山
Hiromasa Moriyama
洋匡 森山
河野 三美
Mitsuyoshi Kono
三美 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP2015255896A priority Critical patent/JP6754569B2/ja
Publication of JP2017119743A publication Critical patent/JP2017119743A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6754569B2 publication Critical patent/JP6754569B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)

Abstract

【課題】コンパクトタイプでありながら、茶渋汚れに対する洗浄力が高く、皮膜形成や結晶析出を抑制できる食器洗い機用洗浄剤の提供。【解決手段】本発明の食器洗い機用洗浄剤は、(A)成分:界面活性剤と、(B)成分:キレート剤と、(D)成分:水と、を含有し、(B)成分の含有量が、食器洗い機用洗浄剤の総質量に対して酸型換算で10質量%以上であり、カリウムイオンを含む。【選択図】なし

Description

本発明は、食器洗い機用洗浄剤に関する。
近年、ホテル、レストラン、給食センター等の厨房だけではなく、一般家庭においても、食器、調理器具等(洗浄対象物)を洗浄するための食器洗い機が普及してきている。
食器洗い機では、洗浄及び濯ぎの際、数リットルの温水がノズルから強く噴き出されながら循環する。また、食器洗い機による洗浄には、一般に、専用の洗浄剤(食器洗い機用洗浄剤)が用いられる。
例えば、特許文献1には、特定の構造のアルキルアミドアミンと、陰イオン界面活性剤と、キレート剤とを含有する食器洗い機用洗浄剤が開示されている。
特許文献2には、陰イオン界面活性剤と、キレート剤と、酵素と、プロピレングリコール等とを含有する食器洗い機用洗浄剤が開示されている。
特開2015−10186号公報 特開2015−10187号公報
従来の食器洗い機用洗浄剤は、1回あたりの洗浄に必要な洗浄剤の量が多く、所定の回数以上使用できるようにするため、洗浄剤を収容する容器の体積が大きくなったり、重量が重くなったりする傾向にある。そのため、キッチン等での収容性や食器洗い機に洗浄剤を投入する際の使用性の観点から、1回あたりの使用量が少ないコンパクトタイプの洗浄剤が求められている。加えて、洗浄剤には、茶渋汚れ等の落ちにくい汚れに対する洗浄力が高いことも求められる。
しかしながら、コンパクトタイプの洗浄剤は濃度が高くなる傾向にあり、高濃度の洗浄剤を容器に収容し、蓋を開けた状態で長時間放置すると、表面に皮膜が形成したり結晶が析出したりしやすくなる。そのため、蓋の開け閉めがしにくくなる、外観が悪い、などの問題が発生する。
特許文献1、2に記載の洗浄剤では、皮膜形成や結晶析出を抑制することは検討されていない。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、コンパクトタイプでありながら、茶渋汚れに対する洗浄力が高く、皮膜形成や結晶析出を抑制できる食器洗い機用洗浄剤を提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1] (A)成分:界面活性剤と、(B)成分:キレート剤と、(D)成分:水と、を含有する食器洗い機用洗浄剤であって、(B)成分の含有量が、食器洗い機用洗浄剤の総質量に対して酸型換算で10質量%以上であり、カリウムイオンを含む、食器洗い機用洗浄剤。
[2] (C)成分:ポリオールをさらに含有し、かつ、(C)成分/(B)成分で表される質量比が0.02〜0.6である、[1]に記載の食器洗い機用洗浄剤。
[3] カリウムイオンの含有量が、食器洗い機用洗浄剤の総質量に対して4〜23質量%である、[1]または[2]に記載の食器洗い機用洗浄剤。
[4] カリウムイオン/総アルカリ金属イオンで表される質量比が、0.4〜1である、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の食器洗い機用洗浄剤。
[5] (A)成分は、下記一般式(a−1)で表される化合物(A1)と、陰イオン界面活性剤(A2)とを含む、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の食器洗い機用洗浄剤。
Figure 2017119743
式(a−1)中、Rは炭素数11〜21の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基または炭素数11〜21の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルケニル基であり、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキレン基であり、RおよびRはそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜4のアルキル基である。
[6] (C)成分が、プロピレングリコール、グリセリン、およびソルビトールから選択される少なくとも1種である、[1]〜[5]のいずれか1つに記載の食器洗い機用洗浄剤。
[7] 酸性増粘多糖類をさらに含有する、[1]〜[6]のいずれか1つに記載の食器洗い機用洗浄剤。
[8] 酵素をさらに含有する、[1]〜[7]のいずれか1つに記載の食器洗い機用洗浄剤。
[9] 25℃におけるpHが6〜8である、[8]に記載の食器洗い機用洗浄剤。
本発明の食器洗い機用洗浄剤は、コンパクトタイプでありながら、茶渋汚れに対する洗浄力が高く、皮膜形成や結晶析出を抑制できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の食器洗い機用洗浄剤(以下、単に「洗浄剤」ともいう。)は、以下に示す(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、および(E)成分を含有する。また、本発明の洗浄剤は、カリウムイオンを含む。
<(A)成分>
(A)成分は、界面活性剤である。洗浄剤が(A)成分を含有することで、高い洗浄力(特に油汚れに対する洗浄力)を発揮する。
(A)成分としては特に限定されないが、食器洗い機用洗浄剤に通常用いられる低泡性の界面活性剤を使用することが好ましく、界面活性剤を単独、あるいは2種以上併用して用いることができる。中でも、低泡性であり、油汚れに対する洗浄力がより高まる点から、下記一般式(a−1)で表される化合物(A1)であるアルキルアミドアミン(以下、「(A1)成分」ということもある。)と、陰イオン界面活性剤(A2)(以下、「(A2)成分」ということもある。)とを併用することが好ましい。
Figure 2017119743
式(a−1)中、Rは炭素数11〜21の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基または炭素数11〜21の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルケニル基である。
におけるアルキル基およびアルケニル基の炭素数はそれぞれ11〜21であり、泡立ちを抑える抑泡効果や油汚れに対する洗浄力がより高まることから、好ましくは炭素数が13〜21であり、より好ましくは炭素数が15〜21であり、特に好ましくは炭素数が15〜19である。
としては、炭素数13〜21の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基が好ましい。
は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基である。
におけるヒドロキシアルキル基中のヒドロキシ基の数は、1つでもよいし、2つ以上でもよい。
としては、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基がより好ましく、水素原子が特に好ましい。
は炭素数1〜4のアルキレン基である。
におけるアルキレン基の炭素数は1〜4であり、好ましくは炭素数が1〜3であり、より好ましくは炭素数が2または3であり、特に好ましくは炭素数が3である。
およびRはそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜4のアルキル基である。
およびRにおけるアルキル基の炭素数はそれぞれ1〜4であり、好ましくは炭素数が1〜3であり、より好ましくは炭素数が1または2であり、特に好ましくは炭素数が1である。
およびRとしては、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、互いに同一であることが好ましい。
(A1)成分としては、例えば、ラウリン酸ジメチルアミノエチルアミド、ラウリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ラウリン酸ジプロピルアミノエチルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジプロピルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジプロピルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジプロピルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジプロピルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジプロピルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジプロピルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジプロピルアミノプロピルアミド、ベヘン酸ジメチルアミノエチルアミド、ベヘン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘン酸ジプロピルアミノエチルアミド、ベヘン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ベヘン酸ジプロピルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノエチルメチルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノエチルメチルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノエチルメチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノエチルメチルアミド、ベヘン酸ジメチルアミノエチルメチルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルメチルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルメチルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルメチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルメチルアミド、ベヘン酸ジメチルアミノプロピルメチルアミドなどが挙げられる。
これらの中でも、抑泡効果がより得られやすいことから、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘン酸ジメチルアミノプロピルアミドが好ましい。
これら(A1)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(A1)成分の含有量は、洗浄剤の総質量に対して、0.02〜5質量%が好ましく、0.2〜5質量%がより好ましく、0.2〜3質量%がさらに好ましい。(A1)成分の含有量が上記範囲内であれば、洗浄力がより高まる。加えて、皮膜形成や結晶析出をより抑制できる。また、抑泡効果も得られ、低泡性に優れた洗浄剤が得られる。
(A2)成分としては、スルホン酸塩タイプ、硫酸エステル塩タイプ、カルボン酸塩タイプ、リン酸エステル塩タイプが挙げられる。
スルホン酸塩タイプとしては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩、アルキルスルホコハク酸塩、ジアルキルスルホコハク酸などが挙げられる。
硫酸エステル塩タイプとしては、アルキル硫酸エステル塩、アルケニル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩などが挙げられる。
カルボン酸塩タイプとしては、アルキルエーテルカルボン酸塩、アミドエーテルカルボン酸塩、スルホコハク酸塩、アミノ酸系アニオン界面活性剤などが挙げられる。
リン酸エステル塩タイプとしては、アルキルリン酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩などが挙げられる。
(A2)成分としては、炭素数8〜18のアルキル基または炭素数8〜18のアルケニル基を有するものが好ましく、炭素数8〜18のアルキル基を有するものがより好ましい。当該アルキル基およびアルケニル基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。
これらの中でも、油汚れに対する洗浄力が良好であり、低泡性を確保しやすく、皮膜形成や結晶析出の抑制効果が得られやすいことから、スルホン酸塩タイプが好ましく、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩およびジアルキルスルホコハク酸塩が特に好ましい。
これら(A2)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(A2)成分を構成する塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;モノエタノールアミン塩(モノエタノールアンモニウム)、ジエタノールアミン塩(ジエタノールアンモニウム)、トリエタノールアミン塩(トリエタノールアンモニウム)等のアルカノールアミン塩;アンモニウム塩などが挙げられる。
(A2)成分の含有量は、洗浄剤の総質量に対して、0.02〜5質量%が好ましく、0.2〜5質量%がより好ましく、0.2〜3質量%がさらに好ましい。(A2)成分の含有量が上記範囲内であれば、洗浄力がより高まる。加えて、皮膜形成や結晶析出をより抑制できる。また、抑泡効果も得られ、低泡性に優れた洗浄剤が得られる。
(A1)成分と(A2)成分との混合比率は、(A1)成分/(A2)成分で表される質量比が、0.6〜1.4であることが好ましく、より好ましくは0.8〜1.2である。(A1)成分/(A2)成分で表される質量比が上記範囲内であれば、抑泡効果が発揮されやすくなる。
(A)成分は、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、半極性界面活性剤、陽イオン界面活性剤(ただし、(A1)成分を除く。)などをさらに含んでいてもよい。さらに、(A)成分は、これら以外にも、通常の洗浄剤に使用される界面活性剤を含むことができる。ただし、食器洗い機用洗浄剤に含まれる全ての界面活性剤を混合したときの前記泡高の平均値が10mm以下となるような組み合わせとすることが好ましい。
(A)成分の含有量は、洗浄剤の総質量に対して、0.1〜5.02質量%が好ましく、1〜3質量%がより好ましく、1〜2質量%がさらに好ましい。(A)成分の含有量が上記範囲内であれば、洗浄力がより高まる。加えて、皮膜形成や結晶析出をより抑制できる。また、抑泡効果も得られ、低泡性に優れた洗浄剤が得られる。
<(B)成分>
(B)成分は、キレート剤である。洗浄剤が(B)成分を含有することで、ガラスコップ等の曇り汚れに対する洗浄力や、茶渋汚れに対する洗浄力が高まる。
(B)成分の分子量は800以下が好ましい。分子量が800以下であれば、他の成分との相溶性がよく、多くの量の(B)成分を容易に配合できる。加えて、ハンドリング性に優れると共に、皮膜形成をより抑制できる。
(B)成分としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、β−アラニン二酢酸、エチレンジアミン二コハク酸、L−アスパラギン酸−N,N−二酢酸、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、クエン酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、L−グルタミン酸二酢酸、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸、セリン二酢酸、アスパラギン二酢酸、メチルグリシン二酢酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、トリポリリン酸、またはこれらの塩などが挙げられる。
(B)成分を構成する塩としては、アルカリ金属塩が好ましく、ナトリウム塩、カリウム塩がより好ましい。
これらの中でも、曇り汚れおよび茶渋汚れに対する洗浄力が共に高まりやすいことから、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、β−アラニン二酢酸、エチレンジアミン二コハク酸、L−アスパラギン酸−N,N−二酢酸、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、クエン酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、L−グルタミン酸二酢酸、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸、セリン二酢酸、アスパラギン二酢酸、メチルグリシン二酢酸、およびこれらの塩が好ましい。その中でも、曇り汚れおよび茶渋汚れに対する洗浄力がより高まることから、クエン酸、L−グルタミン酸二酢酸、メチルグリシン二酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、またはこれらの塩が好ましく、クエン酸またはその塩が特に好ましい。
これら(B)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(B)成分の含有量は、洗浄剤の総質量に対して、酸型換算で10質量%以上であり、10〜35質量%が好ましく、18〜30質量%がより好ましい。従来の洗浄剤がキレート剤を含む場合、その含有量は、酸型換算で1質量%以上10質量%未満程度である。(B)成分の含有量が上記範囲内であれば、洗浄剤のコンパクト化(1.5〜2倍濃縮)に有用である。加えて、茶渋汚れに対する洗浄力が高まると共に、皮膜形成を抑制できる。
本発明において「酸型換算」とは、(B)成分を酸型として計算することを意味する。例えば、洗浄剤が(B)成分としてクエン酸塩やL−グルタミン酸二酢酸塩を含有する場合、これらに対応する酸(すなわち、クエン酸やL−グルタミン酸二酢酸)としての含有量を計算する。
<(C)成分>
(C)成分は、ポリオールである。洗浄剤が(C)成分を含有することで、後述するカリウムイオンの存在下、(B)成分との相乗効果により、茶渋汚れに対する洗浄力がより高まると共に、皮膜形成をより抑制できる。
(C)成分としては、下記一般式(c−1)で表される化合物、下記一般式(c−2)で表される化合物、単糖類またはその誘導体、糖アルコールなどが挙げられる。
HO−(CHCHO)−(CHCHCHO)−H ・・・(c−1)
−O−(CHCHO)−(CHCHCHO)−H ・・・(c−2)
式(c−1)中、sは0以上であり、0〜3が好ましい。
tは0以上であり、1〜3が好ましい。
s+tは1以上であり、1〜6が好ましい。
一般式(c−1)で表される化合物としては、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。
式(c−2)中、Rは炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基または炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルケニル基である。Rにおけるアルキル基およびアルケニル基の炭素数は、それぞれ2〜4が好ましく、4がより好ましい。
pは0以上であり、0〜3が好ましい。
qは0以上であり、0〜3が好ましい。
p+qは1以上であり、1〜5が好ましい。
一般式(c−2)で表される化合物としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルなどが挙げられる。
単糖類としては、例えば、グルコース、フルクトース等のヘキソース類;リボース、キシルロース等のペントース類などが挙げられる。
単糖類の誘導体としては、例えば、上述した単糖類と炭素数1〜5のアルコールとのエーテルなどが挙げられる。
糖アルコールとしては、例えば、グリセリン、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、マンニトールなどが挙げられる。
これらの中でも、皮膜形成や結晶析出をより抑制できることから、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトールが好ましく、プロピレングリコールが特に好ましい。
これら(C)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(C)成分の含有量は、洗浄剤の総質量に対して、1〜15質量%が好ましく、2.5〜10質量%がより好ましい。(C)成分の含有量が上記範囲内であれば、皮膜形成や結晶析出の抑制効果がより高まる。
(C)成分/(B)成分で表される質量比は、0.02〜0.6が好ましく、0.05〜0.55がより好ましく、0.15〜0.55がさらに好ましい。(C)成分/(B)成分で表される質量比が上記範囲内であれば、茶渋汚れに対する洗浄力がより向上する。加えて、皮膜形成をより抑制できる。
<(D)成分>
(D)成分は、水である。
(D)成分の含有量は、洗浄剤の総質量に対して、75質量%以下が好ましく、65質量%以下がより好ましく、55質量%以下がさらに好ましい。特に、(D)成分の含有量が65質量%以下であれば、洗浄剤をコンパクト化できる。加えて、油汚れや茶渋汚れに対する洗浄力もより向上する。
(D)成分の含有量の下限値については特に制限されないが、洗浄剤の総質量に対して、30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましい。
<アルカリ金属イオン>
(カリウムイオン)
本発明の洗浄剤は、カリウムイオンを含む。洗浄剤がカリウムイオンを含むことで、茶渋汚れに対する洗浄力が向上する。加えて、皮膜形成を抑制できる。
なお、上述したように、(C)成分は茶渋汚れに対する洗浄力と皮膜形成の抑制に寄与する成分であるが、(B)成分を酸型換算で10質量%以上含有する洗浄剤において、カリウムイオンを含まない場合、(C)成分を配合させると、皮膜形成の抑制効果が低下する傾向にある。
しかし、本発明の洗浄剤はカリウムイオンを含むので、(C)成分を配合させても皮膜形成の抑制効果を良好に維持できる。
カリウムイオンの供給源となるものとしては、(A2)成分や(B)成分がカリウム塩の場合、その対イオンが挙げられる。また、カリウムを含む化合物をカリウムイオンの供給源として用いてもよい。すなわち、カリウムイオンの供給源となるものとしては、カリウム塩である(A2)成分、カリウム塩である(B)成分、およびカリウムを含む化合物(ただし、カリウム塩である(A2)成分とカリウム塩である(B)成分を除く。)から選択される少なくとも1種が好ましい。
カリウムを含む化合物としては、例えば、水酸化カリウム、炭酸カリウム、塩化カリウム、ヨウ化カリウム、臭化カリウム、硝酸カリウム リン酸カリウム、硫酸カリウム、ホウ酸カリウム、リン酸水素カリウム、リン酸二水素カリウム等の無機塩;低級カルボン酸類のカリウム塩、安息香酸カリウム、ポリアクリル酸カリウム、有機ホスホン酸類のカリウム塩等の有機塩などが挙げられる。
(その他のアルカリ金属イオン)
本発明の洗浄剤は、カリウムイオン以外のアルカリ金属イオンを含んでいてもよい。カリウムイオン以外のアルカリ金属イオンとしては、ナトリウムイオンなどが挙げられる。
ナトリウムイオンの供給源となるものとしては、(A2)成分や(B)成分がナトリウム塩の場合、その対イオンが挙げられる。また、ナトリウムを含む化合物をナトリウムイオンの供給源として用いてもよい。すなわち、ナトリウムイオンの供給源となるものとしては、ナトリウム塩である(A2)成分、ナトリウム塩である(B)成分、およびナトリウムを含む化合物(ただし、ナトリウム塩である(A2)成分とナトリウム塩である(B)成分を除く。)から選択される少なくとも1種が好ましい。
ナトリウムを含む化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、臭化ナトリウム、硝酸ナトリウム リン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等の無機塩;低級カルボン酸類のナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、有機ホスホン酸類のナトリウム塩等の有機塩などが挙げられる。
(含有量)
カリウムイオンの含有量は、洗浄剤の総質量に対して、4〜23質量%が好ましく、10〜20質量%が好ましい。カリウムイオンの含有量が上記範囲内であれば、茶渋汚れに対する洗浄力がより高まると共に、皮膜形成の抑制効果がより向上する。
また、カリウムイオン/総アルカリ金属イオンで表される質量比は、0.4〜1が好ましく、0.6〜1がより好ましく、0.8〜1がさらに好ましい。カリウムイオン/総アルカリ金属イオンで表される質量比が上記範囲内であれば、皮膜形成の抑制効果がより向上する。
洗浄剤中のアルカリ金属イオンの含有量(濃度)は、原子吸光度分析により測定することができる。また、(A2)成分や(B)成分の含有量から対イオンの濃度を求めたり、洗浄剤に配合したカリウムを含む化合物やナトリウムを含む化合物の量からアルカリ金属イオンの割合を求めたりしてもよい。
<任意成分>
本発明の洗浄剤には、本発明の目的に反しない限り、食器を洗浄するための洗浄剤に通常含まれる成分を任意成分として含むことができる。
任意成分としては、例えば、酸性増粘多糖類、酵素、植物抽出エキス、吸油剤、消泡剤、食器保護剤、増粘剤、着色剤、(C)成分以外の溶剤およびハイドロトロープ剤、酸化防止剤、pH調整剤、香料、漂白剤などが挙げられる。
洗浄剤が酸性増粘多糖類を含有すれば、洗浄剤の粘度が高まり、皮膜形成や結晶析出をより抑制できる。
酸性増粘多糖類としては、キサンタンガム、ジェランガム、カラギーナン、ペクチン、大豆多糖類、アルギン酸、アラビアガム、カラヤガム、トラガントガム、ヒアルロン酸などが挙げられる。また、酸性増粘多糖類として、グルコースの酸化物であるグルクロン酸、ガラクトースの酸化物であるガラクツロン酸、マンノースの酸化物であるマンヌロン酸等の単糖類酸化物が結合した多糖類を用いてもよい。
これらの中でも、キサンタンガム、ジェランガム、カラギーナンが好ましく、キサンタンガム、ジェランガムがより好ましい。
これら酸性増粘多糖類は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
酸性増粘多糖類の含有量は、洗浄剤の総質量に対して、0.05〜1.5質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましく、0.2〜1質量%がさらに好ましい。酸性増粘多糖類の含有量が0.05質量%以上であれば、洗浄剤の粘度が十分に高まり、皮膜形成や結晶析出をより抑制できる。一方、酸性増粘多糖類の含有量が1.5質量%以下であれば、洗浄剤の粘度が過度に高まるのを抑制でき、取扱性を良好に維持できる。
酵素としては特に制限されず、通常、食器等を洗浄するための洗浄剤に配合されている酵素を用いることができ、例えば、セルラーゼ、α−アミラーゼ、プルラナーゼ、リパーゼ、ヘミセルラーゼ、β−グリコシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、プロテアーゼなどが挙げられる。
これらの中でも、タンパク質汚れ、デンプン汚れに対する洗浄力が特に高まることから、β−グリコシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、プロテアーゼが好ましく、プロテアーゼが特に好ましい。
これら酵素は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、洗浄剤に含まれる全ての成分の含有量の合計が、100質量%となるものとする。
<物性>
洗浄剤の25℃におけるpHは、2〜8が好ましい。特に、洗浄剤が酵素を含む場合、洗浄剤のpHは、6〜8が好ましい。洗浄剤のpHが6〜8であれば、洗浄剤の透明性も良好に維持しつつ、酵素の活性が低下するのを抑制できる。しかも、食器洗い機の金属部分の腐食も抑制できる。
洗浄剤のpHは、硫酸、モノエタノールアミン等のpH調整剤を用いて調整すればよい。また、アルカリ金属イオンの供給源(アルカリ供給源)として、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムを用いる場合、これらはpH調整剤の役割も果たす。
<製造方法>
本発明の洗浄剤の製造方法は特に限定されず、例えば(C)成分と(D)成分とアルカリ供給源とを混合した後に、これに(A)成分と(B)成分とを加え、所定のpHに調整する方法が挙げられる。
<作用効果>
以上説明した本発明の洗浄剤においては、(A)成分と、特定量の(B)成分と、(D)成分とを含有し、かつカリウムイオンを含むので、コンパクトタイプでありながら、茶渋汚れに対する洗浄力が高く、皮膜形成や結晶析出を抑制できる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。なお、各例で用いた成分の配合量は、特に断りのない限り純分換算値である。
「使用原料」
(A)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・A1−1:C18ジメチルアミノプロピルアミド(東邦化学株式会社製、商品名:「カチナールMPAS」、一般式(a−1)中のR=炭素数15の直鎖状のアルキル基である分子(C16)と、R=炭素数17の直鎖状のアルキル基である分子(C18)と、の質量比でC16:C18=3:7の混合物。R=水素原子、R=プロピレン基((CH)、R=メチル基、R=メチル基)。
・A1−2:C14ジメチルアミノプロピルアミド(合成品)、一般式(a−1)中のR=炭素数13の直鎖状のアルキル基、R=水素原子、R=プロピレン基((CH)、R=メチル基、R=メチル基。
・A1−3:C18ジエチルアミノエチルアミド(日光ケミカルズ株式会社製、商品名:「NIKKOL アミドアミンSV」、一般式(a−1)中のR=炭素数15の直鎖状のアルキル基である分子(C16)と、R=炭素数17の直鎖状のアルキル基である分子(C18)との混合物。R=水素原子、R=エチレン基、R=エチル基、R=エチル基)。
・A1−4:C12ジメチルアミノプロピルアミド(合成品)、一般式(a−1)中のR=炭素数11の直鎖状のアルキル基、R=水素原子、R=プロピレン基((CH)、R=メチル基、R=メチル基。
・A2−1:セカンダリーアルカンスルホン酸ナトリウム(クラリアントジャパン株式会社製、商品名:「HOSTAPUR SAS 30A」、平均分子量328g/mol中にナトリウムを22.99g/mol含有、ナトリウム含有量は純分当たり7質量%)。
・A2−2:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(テイカ株式会社製、商品名:「テイカパワーL121」)。
・A2−3:ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム塩(ライオン株式会社製、商品名:「サンノールLMT−1430」、平均分子量383g/mol中にナトリウムを22.99g/mol含有、ナトリウム含有量は純分当たり6質量%)。
(A1−2の合成方法)
容量3Lの四つ口フラスコ内に、ミリスチン酸メチル(分子量228.4)907.0g(3.97mol)と、ジメチルアミノプロピルアミン(DMAPA、分子量102.2)121.6g(1.19mol)とを仕込み、反応容器内を窒素で2回減圧置換した後、185℃へ昇温した。180℃到達時を反応開始として1.5時間熟成した後、DMAPA(分子量102.2)405.7g(3.97mol)を4時間かけて滴下した。滴下終了後、7時間熟成を行い、その後、195℃まで昇温し、過剰のDMAPAを減圧除去(2.4kPa到達後1hr処理)することで、ミリスチン酸(C14)ジメチルアミノプロピルアミド1183gを得た。
(A1−4の合成方法)
ミリスチン酸メチルの代わりに、ラウリン酸メチル用いた他は、A1−2の合成方法と同様にして合成を行い、ラウリン酸(C12)ジメチルアミノプロピルアミド1100 gを得た。
(B)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・B−1:クエン酸(扶桑化学工業株式会社製、商品名:「精製クエン酸(無水)」)。
・B−2:ポリアクリル酸(BASFジャパン株式会社製、商品名:「Sokalan CP10 S」、重量平均分子量4000)。
(C)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・C−1:プロピレングリコール(株式会社ADEKA製、商品名:「化粧用プロピレングリコール」)。
・C−2:グリセリン(阪本薬品工業株式会社製、商品名:「化粧品用グリセリン」)。
・C−3:ソルビトール(三菱商事フードテック株式会社製、商品名:「ソルビットL−70」)。
アルカリ金属イオンの供給源(アルカリ供給源)として、以下に示す化合物を用いた。
・KOH:水酸化カリウム(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)。
・NaOH:水酸化ナトリウム(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)。
(D)成分として、イオン交換水を用いた。
任意成分として、以下に示す化合物を用いた。
・pH調整剤:硫酸(関東化学株式会社製)、モノエタノールアミン(和光純薬工業株式会社製)の1種以上。
・プロテアーゼ:ノボザイムズジャパン株式会社製、商品名:「サビナーゼ16XL」。
・アミラーゼ:ノボザイムズジャパン株式会社製、商品名:「ターマミルウルトラ300L」。
・キサンタンガム:三晶株式会社製、製品名:「KELZAN T」。
・エタノール:発酵エタノール95度(日本アルコール産業株式会社製)。
「実施例1〜28、比較例1〜4」
<洗浄剤の調製>
表1〜4に示す配合組成に従い、以下のようにして洗浄剤を調製した。
1Lビーカー(直径12cm)内に、(C)成分と、キサンタンガムとを投入し、撹拌機(新東科学株式会社製、製品名:「HEIDON FBL1200スリーワンモーター」)に直径7.5cm、幅1.5cm、角度45度の4枚羽パドルを装備したものを用い、ビーカー内の内容物が飛び散らないように、未溶解分(ダマ)がなくなるまで回転数400〜900rpmで撹拌し、高分子水溶液を得た。ついで、アルカリ供給源を添加し、混合液Aを得た。
別途、1Lビーカー(直径12cm)内に、40℃に加温したエタノールを投入し、これに(A)成分と(B)成分とを添加して混合液Bを得た。
混合液Aを前記撹拌機の回転数650rpmで撹拌しながら、混合液Bを加え、混合液Cを得た。混合液Cの25℃におけるpHが7となるようにpH調整剤を用いて調整し、さらに5分間撹拌した。ついで、25℃にて酵素(アミラーゼ、プロテアーゼ)を添加し、前記撹拌機の回転数650rpmで1分間撹拌することにより洗浄剤を得た。
混合液CのpH(25℃)は、25℃に調整した混合液Cを、ガラス電極式pHメーター(東亜ディーケーケー株式会社製、製品名:「HM−30G」)を用いて測定した。測定方法は、JIS Z 8802:1984「pH測定方法」に準拠して行った。
<食器洗い機用洗浄剤の評価>
各例の洗浄剤について、以下に示す評価方法によって各評価を行った。結果を表1〜4に示す。
食器洗い機として、自動食器洗い乾燥機(パナソニック株式会社製、機種名:「NP−40SX2」)を用いた。各評価において、洗浄処理は、該自動食器洗い乾燥機に設定されている標準コース(節電モードまたは通常モード)で運転することにより行った。節電モードとは、通常モードと比較して、洗浄工程での水温が15℃低く設定されている。該標準コース(節電モード)の内容を以下に示す。
標準コース(節電モード):
該自動食器洗い乾燥機に洗浄剤3〜6g(水道水3Lに対し)を投入した後、約5℃の水道水を庫内に導入して調製される洗浄液を40℃まで2〜3℃/minで昇温しながら20分間洗浄を行い、該洗浄液を排水する。次いで、新たな水道水を導入し、すすぎ(2分間/回)と排水との繰返し3回を行う。排水後、新たな水道水を導入し、70℃まで2〜3℃/minで昇温しながらすすぎ1回(最終すすぎ)20分間を行い、排水後、温風を循環させながら食器等を乾燥する。
なお、各例における洗浄剤の使用量(g/3L)を表1〜4に示す。
標準コース(通常モード)は、上記標準コース(節電モード)において、洗浄液を55℃まで2〜3℃/minで昇温しながら20分間洗浄を行う。それ以外の操作は、上記標準コース(節電モード)と同様である。
(茶渋汚れに対す洗浄力の評価)
紅茶を飲み干した後、温度25℃、相対湿度50%RH条件下で一晩放置した紅茶汚垢の付いたコーヒーカップ(内径70mm、高さ70mm)3個を、前記自動食器洗い乾燥機に装填し、洗浄剤3〜6gを投入して標準コース(節電モード)で洗浄処理を施した。
洗浄処理の後、コーヒーカップの仕上がり具合を観察し、下記の評価基準に基づいて、茶渋汚れに対する洗浄力を評価した。コーヒーカップ3個の評価の平均点が3.0点以上であれば合格とした。
4点:汚れが完全に除去されていた。
3点:若干の汚れが認められたが、洗い直す必要がないレベルであった。
2点:汚れが残っており、洗い直す必要があるレベルであった。
1点:汚れがほとんど除去されずに残っていた。
(油汚れに対する洗浄力の評価)
油汚れとして、牛脂/ラード/バター/サラダ油=3/3/3/1(質量比)の混合油とレトルトカレー(ボンカレーゴールド21辛口)とを用いた。
前記混合油3g及び前記レトルトカレー6gをそれぞれ全体に付着させて汚染したポリプロピレン製弁当箱(縦110mm、横170mm、高さ35mm)を、前記自動食器洗い乾燥機に装填し、洗浄剤3〜6gを投入して標準コース(節電モード)で洗浄処理を施した。
洗浄処理の後、ポリプロピレン製弁当箱の仕上がり具合を観察し、下記の評価基準に基づいて、油汚れに対する洗浄力を評価した。評価点が3点以上であれば合格とした。
4点:油汚れが完全に除去されていた。
3点:若干油汚れが残っていたが、洗い直す必要がないレベルであった。
2点:油汚れが残っており、洗い直す必要があるレベルであった。
1点:油汚れがべっとりと残っていた。
(皮膜形成・結晶析出の評価)
底面の直径3cm、上部の直径4cm、容積20mLの円筒状プラスチックカップ(上部開放)に洗浄剤10gを入れ、25℃、湿度45%の恒温室に0.5時間、1時間、1.5時間、3時間、4時間、16時間放置した後、洗浄剤の表面の状態を目視で観察し以下の判定基準に基づいて評価した。
◎:変化が認められない。
○:表面にわずかに皮膜・析出物が確認されるが、問題なく流動する。
△:表面に皮膜・析出物が確認されるが、流動性を有する
×:固化し、流動しない。
(低泡性の評価)
前記自動食器洗い乾燥機に洗浄剤3〜6gを投入し、前記標準コース(通常モード)にて運転を行った。
洗浄開始から水温が50℃に達した時点で運転を止めると同時に扉を開け、その15秒後に庫内の泡立ちを測定した。
その際、庫内の3箇所をランダムに選択し、物さしで該箇所の泡高(mm)をそれぞれ測定し、これらの平均値を求め、下記の評価基準に基づいて低泡性を評価した。泡高が10mm以下であれば合格とした。
4点:泡高が5mm以下である。
3点:泡高が5mm超、10mm以下である。
2点:泡高が10mm超、15mm以下である。
1点:泡高が15mm超であるか、自動食器洗い乾燥機が異常停止した。
Figure 2017119743
Figure 2017119743
Figure 2017119743
Figure 2017119743
表1〜4中、「バランス」とは、洗浄剤全体で100質量%とするのに必要な水の配合量(質量%)である。
また、「C/B」は、(C)成分/(B)成分で表される質量比である。「K/(K+Na」は、カリウムイオン/総アルカリ金属イオンで表される質量比である。
表1〜3から明らかなように、各実施例の洗浄剤は、コンパクトタイプでありながら、茶渋汚れに対する洗浄力に優れ、皮膜形成や結晶析出を抑制できた。特に、(B)成分として分子量が800以下のキレート剤を用いた実施例1〜27の洗浄剤は、皮膜形成や結晶析出の抑制効果が高かった。
また、(A)成分として、一般式(a−1)中のRの炭素数が13以上である(A1)成分と、(A2)成分とを併用した実施例1〜19、22〜28は、低泡性であり、油汚れに対する洗浄力にも優れていた。
一方、表4から明らかなように、(B)成分の含有量が酸型換算で5質量%である比較例1の洗浄剤は、茶渋汚れに対する洗浄力に劣っていた。
カリウムイオンを含まない比較例2〜4の洗浄剤は、皮膜が形成したり、結晶が析出したりしやすかった。

Claims (5)

  1. (A)成分:界面活性剤と、
    (B)成分:キレート剤と、
    (D)成分:水と、を含有する食器洗い機用洗浄剤であって、
    (B)成分の含有量が、食器洗い機用洗浄剤の総質量に対して酸型換算で10質量%以上であり、
    カリウムイオンを含む、食器洗い機用洗浄剤。
  2. (C)成分:ポリオールをさらに含有し、かつ、(C)成分/(B)成分で表される質量比が0.02〜0.6である、請求項1に記載の食器洗い機用洗浄剤。
  3. カリウムイオンの含有量が、食器洗い機用洗浄剤の総質量に対して4〜23質量%である、請求項1または2に記載の食器洗い機用洗浄剤。
  4. カリウムイオン/総アルカリ金属イオンで表される質量比が、0.4〜1である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の食器洗い機用洗浄剤。
  5. (A)成分は、下記一般式(a−1)で表される化合物(A1)と、陰イオン界面活性剤(A2)とを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の食器洗い機用洗浄剤。
    Figure 2017119743
    (式(a−1)中、Rは炭素数11〜21の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基または炭素数11〜21の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルケニル基であり、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキレン基であり、RおよびRはそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜4のアルキル基である。)
JP2015255896A 2015-12-28 2015-12-28 食器洗い機用洗浄剤 Active JP6754569B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015255896A JP6754569B2 (ja) 2015-12-28 2015-12-28 食器洗い機用洗浄剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015255896A JP6754569B2 (ja) 2015-12-28 2015-12-28 食器洗い機用洗浄剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017119743A true JP2017119743A (ja) 2017-07-06
JP6754569B2 JP6754569B2 (ja) 2020-09-16

Family

ID=59271585

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015255896A Active JP6754569B2 (ja) 2015-12-28 2015-12-28 食器洗い機用洗浄剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6754569B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018235498A1 (ja) 2017-06-19 2018-12-27 大王製紙株式会社 吸収性物品
JP2019059677A (ja) * 2017-09-25 2019-04-18 株式会社マンダム フォーム状皮膚洗浄料
JP2019059721A (ja) * 2017-09-25 2019-04-18 株式会社マンダム フォーム状皮膚洗浄料
JP2019059720A (ja) * 2017-09-25 2019-04-18 株式会社マンダム フォーム状皮膚洗浄料
JP2019182905A (ja) * 2018-04-02 2019-10-24 ライオン株式会社 食器洗い機用洗浄剤組成物
JP2019182904A (ja) * 2018-04-02 2019-10-24 ライオン株式会社 食器洗い機用洗浄剤組成物
JP7080385B1 (ja) 2021-09-15 2022-06-03 株式会社Adeka 食器用液体洗浄剤組成物
JP7421351B2 (ja) 2020-01-29 2024-01-24 花王株式会社 食器洗浄機用洗浄剤組成物

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000282088A (ja) * 1999-01-29 2000-10-10 Lion Corp 衣料用液体洗剤組成物
JP2001316700A (ja) * 2000-05-11 2001-11-16 Teepol Ltd 液体洗浄剤組成物
JP2010037414A (ja) * 2008-08-04 2010-02-18 Kao Corp 食器洗浄機用液体洗浄剤組成物
JP2010163599A (ja) * 2008-12-15 2010-07-29 Kao Corp 自動食器洗浄機用液体洗浄剤組成物
JP2011126923A (ja) * 2009-12-15 2011-06-30 Kao Corp 自動食器洗浄機用液体洗浄剤組成物
JP2015010186A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 ライオン株式会社 食器洗い機用洗浄剤
JP2015010187A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 ライオン株式会社 食器洗い機用液体洗浄剤
JP2015021090A (ja) * 2013-07-22 2015-02-02 ライオン株式会社 食器洗い機用洗浄剤
WO2015076090A1 (ja) * 2013-11-22 2015-05-28 花王株式会社 食器洗浄機用液体洗浄剤組成物

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000282088A (ja) * 1999-01-29 2000-10-10 Lion Corp 衣料用液体洗剤組成物
JP2001316700A (ja) * 2000-05-11 2001-11-16 Teepol Ltd 液体洗浄剤組成物
JP2010037414A (ja) * 2008-08-04 2010-02-18 Kao Corp 食器洗浄機用液体洗浄剤組成物
JP2010163599A (ja) * 2008-12-15 2010-07-29 Kao Corp 自動食器洗浄機用液体洗浄剤組成物
JP2011126923A (ja) * 2009-12-15 2011-06-30 Kao Corp 自動食器洗浄機用液体洗浄剤組成物
JP2015010186A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 ライオン株式会社 食器洗い機用洗浄剤
JP2015010187A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 ライオン株式会社 食器洗い機用液体洗浄剤
JP2015021090A (ja) * 2013-07-22 2015-02-02 ライオン株式会社 食器洗い機用洗浄剤
WO2015076090A1 (ja) * 2013-11-22 2015-05-28 花王株式会社 食器洗浄機用液体洗浄剤組成物

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018235498A1 (ja) 2017-06-19 2018-12-27 大王製紙株式会社 吸収性物品
JP7121618B2 (ja) 2017-09-25 2022-08-18 株式会社マンダム フォーム状皮膚洗浄料
JP2019059721A (ja) * 2017-09-25 2019-04-18 株式会社マンダム フォーム状皮膚洗浄料
JP2019059720A (ja) * 2017-09-25 2019-04-18 株式会社マンダム フォーム状皮膚洗浄料
JP7121617B2 (ja) 2017-09-25 2022-08-18 株式会社マンダム フォーム状皮膚洗浄料
JP2019059677A (ja) * 2017-09-25 2019-04-18 株式会社マンダム フォーム状皮膚洗浄料
JP7121476B2 (ja) 2017-09-25 2022-08-18 株式会社マンダム フォーム状皮膚洗浄料
JP2019182905A (ja) * 2018-04-02 2019-10-24 ライオン株式会社 食器洗い機用洗浄剤組成物
JP2019182904A (ja) * 2018-04-02 2019-10-24 ライオン株式会社 食器洗い機用洗浄剤組成物
JP7068895B2 (ja) 2018-04-02 2022-05-17 ライオン株式会社 食器洗い機用洗浄剤組成物
JP7421351B2 (ja) 2020-01-29 2024-01-24 花王株式会社 食器洗浄機用洗浄剤組成物
JP7080385B1 (ja) 2021-09-15 2022-06-03 株式会社Adeka 食器用液体洗浄剤組成物
JP2023042613A (ja) * 2021-09-15 2023-03-28 株式会社Adeka 食器用液体洗浄剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP6754569B2 (ja) 2020-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017119743A (ja) 食器洗い機用洗浄剤
JP6118661B2 (ja) 食器洗い機用液体洗浄剤
JP4181727B2 (ja) 自動食器洗浄機用液体洗浄剤組成物
US10767140B2 (en) High performance dishwasher compositions for short dishwasher cycles and methods of making the same
JP2008127490A (ja) 自動食器洗浄機用中性液体洗浄剤組成物
AU2011249512A1 (en) Highly concentrated caustic block for ware washing
AU6551994A (en) Novel low foaming rinse agents comprising alkylene oxide modified sorbitol fatty acid ester and defoamin agent
JP5629404B2 (ja) 自動食器洗浄機用洗浄剤組成物
US11299693B2 (en) High performance dishwasher compositions
JP6118660B2 (ja) 食器洗い機用洗浄剤
JP5148410B2 (ja) 食器洗浄機用液体洗浄剤組成物
JP5719077B1 (ja) 食器洗浄機用液体洗浄剤組成物
JP2013194212A (ja) 液体洗浄剤
JP5234568B2 (ja) 食器洗浄用洗浄剤組成物及び予備洗浄用洗浄剤組成物
JP2009155594A (ja) 液体洗浄剤組成物
JP6188197B2 (ja) 食器洗い機用洗浄剤
JP2017119742A (ja) 食器洗い機用洗浄剤
JP4015779B2 (ja) 食器洗浄機用洗浄剤組成物
JP2020084141A (ja) 繊維製品用の液体洗浄剤組成物
JP2018184493A (ja) 食器洗い機用洗浄剤組成物
JP6118664B2 (ja) 食器洗い機用液体洗浄剤
JP6118662B2 (ja) 食器洗い機用液体洗浄剤
JP7285765B2 (ja) 食器洗い機用液体洗浄剤組成物
JP7292849B2 (ja) 自動食器洗浄機用液体洗浄剤組成物
JP2001064698A (ja) 自動食器洗浄機用洗浄剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180706

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181019

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190507

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190703

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200728

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200824

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6754569

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350