JP2017119542A - 冷凍保存・加熱用食料品 - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は斯かる問題点に鑑みて成されたものであり、その主目的は、冷凍庫等から取り出されたホットドッグ等の食料品本体を、パン生地を乾燥で硬化させることなく、1回の加熱処理にて食欲を高める程度にまで温めることが出来る冷凍保存・加熱用食料品を、より一層の低コストで提供可能とする点にある。
本実施の形態の特徴点は、「食料品本体」としてのホットドッグ本体を収納・密封する包装体の裏面の対向する上面及び下面のそれぞれに、不織布又は紙の何れか一方より成る一枚のシートが配設されている点にある。以下、図面を参照しつつ、本実施の形態に係る「冷凍保存・加熱用食料品」の一例としての、非真空パック済みホットドッグ製品(以下、単に「パック済みホットドッグ製品」という。)の構成及びその加熱処理に於ける作用・効果について記載する。
(1) 実施の形態2に於いては、包装体4Aの裏面4RSに、それぞれ不織布又は紙より成る2枚の第1及び第2シート3A及び3Bが配設されていたが、これに代えて、不織布又は紙より成る1枚のシートを包装体4Aの裏面4RSの対向する上面4RSU及び下面4RSL上に全体的に配設することとしても良い。或いは、包装体4Aの裏面4RSの対向する上面4RSU及び下面4RSLの一方には不織布又は紙より成る1枚のシートを配設し、上面4RSU及び下面4RSLの他方にはそれぞれ不織布又は紙より成る複数枚のシートを分割状態で配設しても良い。何れの本変形例に於いても、実施の形態2で既出した作用・効果と同等の作用・効果が得られることは勿論である。その意味では、包装体の裏面の対向する上面上及び下面上に配設されるシートの数は、少なくとも1枚であると、言える。この場合には、食料品本体の長手方向に沿った表面は、少なくとも1枚のシートに当接して当該少なくとも1枚のシートで非袋状に単に包まれた状態にある。
<認識課題・着眼点>
冷凍庫より取り出した後に電子レンジ等の加熱機器により加熱した上で食べる「冷凍保存・加熱用食料品」としてのハンバーガーの場合には、ハンバーグ・ステーキ(以下「ハンバーグ」という。)自体の厚みがソーセージと比較しても分厚いのみならず、パティ(patty:ハンバーグに似た種々の肉類料理。)又は卵料理・野菜等の具材の量が例えばホットドックの具材と比較して約1.5倍程度に多く、その分、具材の厚みが厚くなる。そのため、冷凍庫より取り出したハンバーガーを電子レンジ等で加熱してハンバーグ及び具材を美味しく食べられる程度の温かさにまで加熱するためには、電子レンジ等の加熱機器に設定すべき加熱パワー及び加熱時間の値は、勢い大きな設定値となる。しかも、電子レンジ等の加熱機器内の載置台にハンバーガーを載置して上記設定値で以って電子レンジ等を作動させて加熱調理することとなるので、ハンバーグ・具材を挟み込む上下のパンの内で、上記載置台に接する側の下側のパンから蒸発する大量の水蒸気の多くは、具材等を経て上側のパンの生地内に入り込んだ上で、当該上側のパンの表面から空間へ放出されることとなる。このため、通常、電子レンジ等の加熱機器の作動で以って、冷凍保存されたハンバーガーを、ハンバーグ・具材を美味しく食べられる程度の温度にまで温めた場合には、上側のパンは乾燥して硬くなるとは言え下側のパンと比較するとまだ柔らかい状態にあるが、下側のパンはカサカサに乾燥してしまい食用には到底適しない程度にまで硬くなってしまう。
先ず、図5は、本実施の形態に係るパック済みハンバーガー製品30を上方から眺めた際の開封前の状態の平面視的構成を模式的に示す平面図である。更に、図6は、図5に示す断線IIA−IIBに関するパック済みハンバーガー製品30の縦断面構成を示す断面図である。尚、図5の平面図で示されている「ハッチング表示」は、各構成要素間の相違を明確化するために便宜上付したものにすぎない。又、図5に於いて、パック用包装袋35は透明色の包装袋であるため、第3包装体34はパック用包装袋35を通じて透けて見えるので実線で描かれているが、第1包装体32及び第2包装体33は、後述の通りに第3包装体34内に包まれているために明確に視認され得ないので、一点鎖線で描かれている。同様に、ハンバーガー40のパン31及びハンバーグ36も平面視に於いては黙認出来ないので、破線で描かれている。
ハンバーガー40は、それぞれが不織布又は紙の何れか一方より成る、2枚の包装体32,33によって被覆された上で、不織布又は紙の何れか一方より成るシート状の折り返して折り曲げて成る包装体34によって全体的に非密封状態で包み込まれている。その上で、非真空状態の下で、シート状の包装体34で全体的に包み込まれて成るハンバーガー40は、パック用包装袋35内に密封配設されている。
冷凍庫より取り出されたパック済みハンバーガー製品30を電子レンジ等の加熱器内に配置して、例えば、加熱パワー600W,加熱時間約2分の設定で以って、パック済みハンバーガー製品30を加熱する。その場合、上下のパン31は共に、乾燥によってカチカチに硬化してしまうことなく、食欲をそそるに適した程度のパン生地本来の柔らかさを保って、食欲をそそるのに適した温度に温まって出来上がり、且つ、ハンバーガー40のハンバーグ36及び具材37,38も同様に食欲をそそるのに適した温度に温まって出来上がる。この利点は、度重なる実験乃至は加熱調理の実施により、常に確定的に得られることが、本発明者により確認されている。但し、第1包装体32及び第2包装体33の配設のみならず、折り返されて折曲がった状態で各部を包み込む一枚のシート状の第3包装体34をも配設することが、必須要件であり、第1包装体32及び第2包装体33の配設だけでは上記の効果は得られないことが、本発明者によって実験的に確認されている。しかも、第1乃至第3包装体32,33,34は、不織布又は紙の何れか一方より構成されなければならない。その意味で、「不織布又は記紙の何れか一方より成るシート状包装体34」の存在は、本発明の成立にとって重要な構成要件である。
1)上下両方のパン31の生地の硬化を生じさせることなく、食欲をそそる柔らかさ・触感を呈するパン生地を実現しつつ、
2)上下のパン31と共に食欲をそそる程度の温度までにハンバーグ36及び/又は具材37,38を温め得る冷凍保存・加熱用食料品を、
3)お手頃な価格を実現し得る低コストで以って、
提供することが出来る、という利点・効果が得られる。
実施の形態3では、共に一枚の不織布又は紙より成る第1包装体32及び第2包装体33が用いられたが、これらの2枚の部材32,33に代えて、両部材32,33を一枚の不織布又は紙より成る包装体で以って実現しても良い。即ち、図5及び図6に依拠して本変形例の詳細を記載すれば、部材32,33に代えて、上側パン31Uの表面部分31SP、具材37・ハンバーグ36・具材38の各側面側部分、及び、下側パン31Lの表面部分31SPの全体を非密閉状態で以って包み込む、一枚の不織布又は一枚の紙の何れか一方より成る一枚の包装体を、採用しても良い。この場合でも、既述した作用・利点と同一の作用・利点が得られる。
以上、本発明の実施の形態を詳細に開示し記述したが、以上の記述は本発明の適用可能な局面を例示したものであって、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、記述した局面に対する様々な修正及び/又は変形例を、この発明の範囲から逸脱することの無い範囲内で考えることが可能である。
1 パン(ホットドッグ用パン本体)
2 ソーセージ(ウィンナーソーセージ等の肉類食品)
3 第1包装体(一枚のシート状の不織布又は紙)
4 第2包装体(パック用包装袋)
5 ソース(GEL状ないしは半固体状)
LD 長手方向
20 パック済みホットドッグ製品
3A 第1シート(シート状の不織布又は紙)
3B 第2シート(シート状の不織布又は紙)
4A 包装体(パック用包装袋)
4RS 裏面
4RSU 上面
4RSL 下面
30 パック済みハンバーガー製品
40 ハンバーガー
31 パン
31U 上側のパン
31L 下側のパン
31SP パンの表面部分
31BP パンの表面の具材を挟む部分
32 第1包装体(一枚の不織布又は紙)
33 第2包装体(一枚の不織布又は紙)
34 第3包装体(一枚のシート状の不織布又は紙)
34RP 折り曲げ部分(折り返し部分)
35 第4包装体(パック用包装袋)
35CP 密封部分
36 ハンバーグ・ステーキ
37,38 具材(パティ等)
D1 第1方向(平面視に於ける任意方向)
D2 第2方向(第1方向に直交する方向)
Claims (5)
- 少なくとも1個のパンと、前記パンにより挟まれた肉類食品とを有する食料品本体と、
前記食料品本体の表面の内で長手方向に沿った表面部分に巻き付けられた状態で前記食料品本体の前記表面を包み込む一枚のシート状の第1包装体と、
前記食料品本体及び前記第1包装体を非真空状態の下で全体的に密閉してパックする第2包装体と
を備えており、
前記第1包装体は、不織布又は紙の何れか一方より成る
ことを特徴とする、冷凍保存・加熱用食料品。 - 少なくとも1個のパンと、前記パンにより挟まれた肉類食品とを有する食料品本体と、
1)裏面の対向する上面上及び下面上に配設された少なくとも1枚のシートを有していると共に、2)前記裏面で形成される内部空間内に、前記食料品本体の表面が前記少なくとも1枚のシートに当接して前記少なくとも1枚のシートで包まれた状態で、前記食料品本体を収納することで、前記食料品本体を非真空状態の下で全体的に密閉してパックする包装体と
を備えており、
前記少なくとも1枚のシートは、不織布又は紙の何れか一方より成る
ことを特徴とする、冷凍保存・加熱用食料品。 - 請求項1又は2に記載の冷凍保存・加熱用食料品であって、
前記肉類食品はソーセージであり、
前記食料品本体はホットドッグである
ことを特徴とする、冷凍保存・加熱用食料品。 - 上下のパンにより挟まれた具材を備えるハンバーガーと、
少なくとも、前記ハンバーガーを成す状態下での前記上下のパンの各々の表面の内で前記具材を挟む部分を除く表面部分に当接して当該表面部分を被覆する、不織布又は紙の何れか一方より成る包装体と、
前記ハンバーガーの平面視に於ける任意の方向に沿って、前記ハンバーガー及び前記包装体の表面を全体的に包み込む様に折り曲げられた状態で、前記ハンバーガー及び前記包装体を包装する、前記不織布又は前記紙の何れか一方より成るシート状包装体と、
前記ハンバーガー、前記包装体、及び、前記シート状包装体を非真空状態の下で全体的に密閉してパックするパック用包装袋と
を備えることを特徴とする、冷凍保存・加熱用食料品。 - 請求項4に記載の冷凍保存・加熱用食料品であって、
前記包装体は、
1)前記上下のパンの内の上側のパンの表面部分に当接して当該表面部分を被覆する、不織布又は紙の何れか一方より成る第1包装体と、
2)前記上下のパンの内の下側のパンの表面部分に当接して当該表面部分を被覆する、不織布又は紙の何れか一方より成る第2包装体と、
を備えることを特徴とする、冷凍保存・加熱用食料品。
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