JP2017116206A - 冷却貯蔵庫 - Google Patents

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Pankaj Garg
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Abstract

【課題】冷却冷蔵庫において、蓄冷剤室側から貯蔵室側へ不必要に冷気が供給されて貯蔵室内の温度が低くなり過ぎることを防止する。【解決手段】本発明の冷却冷蔵庫10は、断熱箱12内を区画する断熱壁14と、断熱箱12内に設けられ蓄冷剤19が収納される蓄冷剤室15と、断熱箱12内に設けられる貯蔵室16と、蓄冷剤室15内に配され冷気を生成する冷却器17と、蓄冷剤19と冷却器17との間に配され、冷却器17側から蓄冷剤19側に向う気流を発生させる蓄冷剤室冷却ファン18と、断熱壁14を貫通する形で設けられる吹出口14Aと、吹出口14Aに設けられ蓄冷剤室15内の冷気を吹出口14Aから貯蔵室16に吹き出す貯蔵室冷却ファン40と、断熱壁14を貫通する形で設けられ、貯蔵室16内の冷気を蓄冷剤室15側へ吸い込むための吸込口14Bと、吹出口14Aに設けられ、吹出口14Aより吹き出す冷気を加熱する加熱装置41とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、冷却貯蔵庫に関する。
圧縮機、凝縮器、冷却器(蒸発器)等から構成される一般的な冷凍サイクル(冷凍装置)による冷却のみならず、蓄冷剤から放出される冷気を利用した冷却が可能な冷却貯蔵庫が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種の冷却貯蔵庫は、蓄冷剤が収納される蓄冷剤室と、蓄冷剤室と壁(断熱壁)を隔てて隣接する貯蔵物を貯蔵するための貯蔵室とを備えている。蓄冷剤室と貯蔵室との間にある壁には、冷気の吹出口と吸込口とがそれぞれ設けられており、蓄冷剤室側より吹出口を通って貯蔵室側に供給された冷気は、貯蔵室内を循環等した後、吸込口を通って蓄冷剤室側へ戻される。
吹出口には、特許文献1に示されるように、冷気を貯蔵室側へ送風するための送風ファンが設けられている。送風ファンは、貯蔵室内にある温度センサによって測定された貯蔵室内の温度に基づいて制御されており、例えば、貯蔵室内の温度が所定温度よりも低くなった場合には、送風ファンは停止される。
なお、蓄冷剤が溶けた場合、一般的な冷凍サイクルが作動して、蓄冷剤を凍結させるために蓄冷剤室に冷気が供給される。
特開2009−79780号公報
この種の冷却貯蔵庫では、貯蔵室と蓄冷剤室とが壁に設けられた吹出口(又は送風ファンの送風口)によって互いに繋がっている。そのため、上述したように、貯蔵室内の温度が所定温度よりも低くなって送風ファンを停止させても、蓄冷剤室側から貯蔵室側へ冷気が流れ込み、貯蔵室内の温度が低くなり過ぎることがあった。貯蔵室内の温度が低くなり過ぎると、貯蔵室内の貯蔵物が凍結等して傷みが発生する虞があり、問題となっていた。
本発明の目的は、冷却冷蔵庫において、蓄冷剤室側から貯蔵室側へ不必要に冷気が供給されて、貯蔵室内の温度が低くなり過ぎることを防止することである。
本発明に係る冷却貯蔵庫は、断熱箱及び前記断熱箱内を2つに区画する断熱壁を有する貯蔵庫本体と、前記断熱箱内の一方の区画側に設けられ、蓄冷剤が収納される蓄冷剤室と、前記断熱箱内の他方の区画側に設けられ、貯蔵対象物が貯蔵される貯蔵室と、前記蓄冷剤室内に配され冷気を生成する冷却器と、前記蓄冷剤室内において前記蓄冷剤と前記冷却器との間に配され、前記冷却器側から前記蓄冷剤側に向う気流を発生させる蓄冷剤室冷却ファンと、前記断熱壁を貫通する形で設けられる吹出口と、前記吹出口に設けられ前記蓄冷剤室内の冷気を前記吹出口から前記貯蔵室に吹き出す貯蔵室冷却ファンと、前記断熱壁を貫通する形で設けられ、前記貯蔵室内の冷気を前記蓄冷剤室側へ吸い込むための吸込口と、前記吹出口に設けられ、前記吹出口より吹き出す冷気を加熱する加熱装置とを備える。
前記冷却貯蔵庫において、前記貯蔵室内の温度が予め定められている前記貯蔵室の設定温度の上限値以上となった場合に前記貯蔵室冷却ファンを作動させ、かつ前記貯蔵室内の温度が予め設定されている前記貯蔵室の設定温度の下限値以下となった場合に前記貯蔵室冷却ファンを停止させるように制御する制御部を備えてもよい。
前記冷却貯蔵庫において、前記制御部は、前記貯蔵室内の温度が予め定められている前記設定温度の下限値よりも更に、予め所定温度低く設定されている加熱装置制御温度下限値以下となった場合に前記加熱装置を作動させ、かつ前記貯蔵室内の温度が予め定められている前記設定温度の下限値よりも、予め所定温度高く設定されている加熱装置制御温度上限値以上となった場合に前記加熱装置を停止させるように制御するものであってもよい。
前記冷却貯蔵庫において、前記貯蔵室内に設けられ、前記貯蔵室内の温度を検知する貯蔵室用温度センサを備え、前記制御部は、前記貯蔵室用温度センサの出力結果に基づいて、前記貯蔵室内の温度を把握するものであってもよい。
前記冷却貯蔵庫において、前記貯蔵庫本体は、前記断熱箱内が前記断熱壁により上下に区画され、前記蓄冷剤室は、前記断熱箱内の上部側に設けられ、前記貯蔵室は、前記断熱箱内の下部側に設けられるものが好ましい。
本発明によれば、冷却冷蔵庫において、蓄冷剤室側から貯蔵室側へ不必要に冷気が供給されて、貯蔵室内の温度が低くなり過ぎることを防止することができる。
実施形態1に係る冷却貯蔵庫の側面図 図1に示される冷却貯蔵庫の断面図 図2に示される蓄冷剤室の拡大断面図 加熱装置の平面図 加熱装置の正面図 図2に示される貯蔵室の拡大断面図 仕切板の下端部の拡大図 冷却貯蔵庫の動作を示すタイミングチャート 実施形態2に係る冷却冷蔵庫の蓄冷剤室の拡大断面図 実施形態2に係る冷却貯蔵庫の動作を示すタイミングチャート 実施形態3に係る冷却貯蔵庫の動作を示すタイミングチャート
<実施形態1>
以下、本発明の実施形態1を、図1〜図8を参照しつつ説明する。本実施形態の冷却貯蔵庫10は、業務用の縦型冷却貯蔵庫である。図1は、実施形態1に係る冷却貯蔵庫10の側面図であり、図2は、図1に示される冷却貯蔵庫10の断面図である。なお、図1の左側が冷却貯蔵庫10の前側に対応し、右側が冷却貯蔵庫10の後側(背面側)に対応する。また、図1の紙面手前側が冷却貯蔵庫10の右側に対応し、紙面奥側が冷却貯蔵庫10の左側に対応する。
冷却貯蔵庫10は、図1に示されるように、主として、貯蔵庫本体11と、貯蔵庫本体11の下方に配設される機械室21とを備えている。貯蔵庫本体11は、主として、前側に開口した縦長の断熱箱12と、その開口を開閉する断熱扉13とを備えている。
機械室21には、図1に示されるように、冷凍ユニット22、電装箱23及び操作部24が収容されている。冷凍ユニット22は、圧縮機25、凝縮器26、凝縮器ファン27等を備えている。
操作部24の制御基板(制御部24A)は、CPU、ROM、RAM等を備えている。CPUはROMに記憶されているプログラムを実行することによって冷却貯蔵庫10の各種機器を制御する。ROMにはCPUによって実行されるプログラムや制御に用いる各種の設定値等が記憶されている。RAMはCPUが各種の処理を実行するための主記憶装置として用いられる。
また、電装箱23には、冷却貯蔵庫10の電源スイッチ(不図示)、冷却貯蔵庫10の冷却運転を開始する運転開始スイッチ(不図示)が設けられている。
操作部24は、前側の部分が機械室21から外側に露出する形で、機械室21内に収容されている。操作部24は、庫内設定温度等の各種の設定値をユーザが設定するための操作ボタン(不図示)や、庫内温度等の冷却貯蔵庫10に関する各種の情報を表示するための表示部(不図示)を備えて構成されている。
貯蔵庫本体11の内部空間は、水平方向に延びる断熱壁14によって、上下に仕切られている。そして、貯蔵庫本体11において、断熱壁14から上側に蓄冷剤室15が配され、断熱壁14から下側に貯蔵室(保管室)16が配されている。つまり、蓄冷剤室15及び貯蔵室16は、上下方向に配列する形で設けられている。
(蓄冷剤室15の構成)
図3は、図2に示される蓄冷剤室15の拡大断面図である。蓄冷剤室15には、図3に示されるように、冷却器17と、蓄冷剤室冷却ファン18と、複数の蓄冷剤19とが収容されている。冷却器17は、上述した冷凍ユニット22と共に、周知の冷凍サイクルを構成して、冷気を生成する。なお、冷却器17と冷凍ユニット22とを併せて、冷凍装置28と称する。
蓄冷剤室15は、仕切板29によって前後方向で区分けされている。仕切板29は、蓄冷剤室15の後側寄りの位置に取り付けられており、蓄冷剤室15の前側の空間が後側の空間よりも大きくなるように設定されている。蓄冷剤室15の後側の空間は、仕切板29と蓄冷剤室15の後側の壁面15Aとの間に形成されており、冷却ダクト30として利用される。このような冷却ダクト30内に、冷却器17が配設されている。また、仕切板29の上部側は、前側に凸状に張り出しており、その張り出した部分の内側に、蓄冷剤室冷却ファン18が取り付けられている。蓄冷剤室冷却ファン18は、冷却ダクト30内において前後方向で冷却器17と対向するように配設されている。蓄冷剤室冷却ファン18の一部は、仕切板29から前側に露出しており、冷却器17により生成された冷気が、蓄冷剤室冷却ファン18を通過して、仕切板29よりも前側に供給される。
蓄冷剤19は、蓄冷剤室15の前側の空間内に上下方向に並ぶ形で配設される。蓄冷剤19は、凍結して低温状態となると冷気を発生するものであり、例えば、ポリエチレン等の合成樹脂製のハードケース内にゲル化剤が充填された公知のものからなる。本実施形態の場合、蓄冷剤19は、複数個利用され、各々が平面長方形の厚板状をなしている。蓄冷剤19は、蓄冷剤室15の壁面を利用して固定されているラック31に載せられている。上下方向で隣り合う蓄冷剤19の間、及び最上位の蓄冷剤19と蓄冷剤室15の天井との間等には、冷気が前後方向に通過する隙間(空間)が形成されている。なお、図3に示されるように、ラック31の前方には、冷気通路として利用される上下方向に延びた空間がある。
蓄冷剤19の下方には、蓄冷剤用のドレンパン32が設置されている。ドレンパン32は、前側から後側に向って下るように傾斜しつつ、断熱壁14との間に空間が形成されるように、蓄冷剤室15に設置されている。ドレンパン32の後端は、仕切板29の下部側まで延びている。ドレンパン32と断熱壁14との間の空間は、前側がラック31の前方にある上下方向に延びた前記空間と繋がり、かつ後側が冷却ダクト30の下端と繋がっている。
ドレンパン32の上に、蓄冷剤19の結露水が落下すると、その結露水は、ドレンパン32を伝って前側から後側に向って移動し、ドレンパン32の後端にある開口部(不図示)を通過して、ドレンパン32の下方に配される冷却器用のドレンパン33上に落下する。冷却器用のドレンパン33は、その前端が蓄冷剤用のドレンパン32の後端と上下方向で重なるように、冷却ダクト30の下端に配されている。冷却器用のドレンパン33は、冷却器17のドレン排水を受けると共に、蓄冷剤用のドレンパン32を伝って移動してきた結露水等も受けるように構成されている。冷却器用のドレンパン33上の水滴は、断熱箱12の後側の壁内に配設されているドレンパイプ34を通って機械室21の下方にあるドレン蒸発装置35に送られ、ドレン蒸発装置35内のヒータ及びファンによって強制的に蒸発される。冷却ダクト30内において、冷却器用のドレンパン33と、冷却器17との間には、霜取り用のヒータ36が設けられている。
蓄冷剤室冷却ファン18が作動すると、後側(冷却器17側)から前側(蓄冷剤19側)に向かう気流を発生させる。そのため、冷凍装置28を作動させた状態で、蓄冷剤室冷却ファン18を作動させると、蓄冷剤室冷却ファン18が冷却器17側の冷気を吸引して、蓄冷剤19側に冷気を供給することができる。蓄冷剤室冷却ファン18の前側(吹出口側)には、ベルマウス18Aが取り付けられており、蓄冷剤室冷却ファン18は、前側に配される蓄冷剤19に対して効率よく冷気を送ることができる。
なお、蓄冷剤室冷却ファン18により、冷却器17側の冷気が吸引されると、蓄冷剤用のドレンパン32と断熱壁14との間にある隙間の空気が、破線矢印37で示されるように冷却ダクト30側に吸い込まれて、冷却器17に供給される。冷却器17に供給された空気は、冷却器17を通過する過程で熱が奪われて冷気となり、蓄冷剤室冷却ファン18に吸引される。
つまり、蓄冷剤室冷却ファン18が作動することで、前側に向かって供給された冷気は、破線矢印38で示されるように蓄冷剤19の前側にある空間に到達した後、破線矢印39で示されるように下方に向かって進むことになる。そして、その冷気は、上述した破線矢印37で示されるように、蓄冷剤用のドレンパン32と断熱壁14との間を通って後側に向い、冷却ダクト30に吸い込まれる。このように蓄冷剤室冷却ファン18が作動することで、蓄冷剤室15内で冷気が循環する。
蓄冷剤室15内の温度は、サーミスタ等により構成される蓄冷剤室用温度センサS1によって検知されている。蓄冷剤室用温度センサS1は、断熱壁14の上面に取り付けられており、上下方向で蓄冷剤用のドレンパン32及び蓄冷剤19と重なるように配設されている。蓄冷剤室用温度センサS1は、温度に応じた出力信号を、上記操作部24に供給する。操作部24は、蓄冷剤室用温度センサS1からの出力信号に基づいて、蓄冷剤室15内の温度を把握する。
断熱壁14の前側の端部には、上下方向に貫通する形で吹出口14Aが設けられている。また、断熱壁14の後側の端部には、上下方向に貫通する形で吸込口14Bが設けられている。蓄冷剤室15と貯蔵室16とは、吹出口14A及び吸込口14Bを介して互いに繋がっており、気体が蓄冷剤室15と貯蔵室16との間を行き来することができる。
吹出口14Aの上側には、貯蔵室冷却ファン40が取り付けられている。貯蔵室冷却ファン40が作動すると、蓄冷剤室15側から貯蔵室16側に向かう気流が強制的に発生する。発生した気流は、上下方向に延びた筒状の吹出口14Aを通過して、貯蔵室16側へ向かうことになる。吸込口14Bの上方には、図3に示されるように、冷却ダクト30が配設されている。吸込口14Bを通って貯蔵室16側から蓄冷剤室15側に向う気流は、冷却ダクト30に供給される。
(貯蔵室16の構成)
貯蔵室(保管室)16は、食料品等の貯蔵対象物を、所定の温度範囲で冷却した状態で保管するための空間である。貯蔵室16の前側の上部には、吹出口14Aの下側に配される形で、加熱装置41が取り付けられている。加熱装置41は、吹出口14Aと上下方向で重なるように断熱壁14に取り付けられている。図4は、加熱装置41の平面図であり、図5は、加熱装置41の正面図である。図4の左右方向が冷却貯蔵庫10の左右方向に対応する。また、図4の上側が冷却貯蔵庫10の後側に対応し、図4の下側が冷却貯蔵庫10の前側に対応する。加熱装置41は、主として、筐体(ヒーターボックス)42と、筐体42内に配される中間板43と、中間板43に取り付けられるヒータ部44とを備えている。
筐体42は、ステンレス鋼板が浅底の箱状に加工されたものからなり、全体的には、左右方向に長く延びた形をなしている。筐体42の上側は、開口しており、また、筐体42の前側の壁面には、複数個の貫通孔状の通気口42Aが設けられている。筐体42の内側には、板状の中間板43が配設されている。中間板43は、筐体42と同様、ステンレス鋼板からなり、左右方向に長く延びた長方形状をなしている。このような中間板43の上面に、コードヒータ等からなるヒータ部44が取り付けられている。ヒータ部44の端部44Aには、図示されないコネクタが接続されており、そのコネクタを介してヒータ部44に電力が供給される。
加熱装置41は、貯蔵室16が所定温度よりも下がらないように、蓄冷剤室15側から貯蔵室16側へ供給される冷気(空気)を加熱する装置である。加熱装置41は、筐体42が吹出口14Aから吹出される気流を受けられるように吹出口14Aの下側に配される形で、断熱壁14の下面に取り付けられている。なお、中間板43上のヒータ部44は、吹出口14A(断熱壁14の下面)に対してある程度の間隔を保った状態となっており、ヒータ部44からの熱が断熱壁14側へ伝わり難くされている。吹出口14Aから吹出された気流は、実線矢印45で示されるように筐体42内を通過し、更に、前側の壁面に設けられた通気口42Aから筐体42の外部に放出される。
筐体42内を気流(冷気、空気)が通過する際に、ヒータ部44が通電されて発熱していると、気流(冷気、空気)は温められた状態で、貯蔵室16へ供給される。これに対し、ヒータ部44が発熱していない場合、筐体42内を通過する気流(冷気、空気)は、温められずにそのままの状態で貯蔵室16へ供給される。なお、ヒータ部44の点灯制御は、上記制御部24Aにより行われる。
吹出口14Aを通って蓄冷剤室15側から貯蔵室16側に向かう気流は、貯蔵室冷却ファン40が作動している場合のみならず、貯蔵室冷却ファン40が作動していない場合でもある程度、自然対流的に発生する。特に、本実施形態のように、蓄冷剤室15が貯蔵室16の上側に配設されている構成の冷却貯蔵庫10では、貯蔵室冷却ファン40が作動していない場合でも、冷気(空気)が貯蔵室冷却ファン40及び吹出口14Aを通過して、貯蔵室16側に供給され易い。
図6は、図2に示される貯蔵室16の拡大断面図である。貯蔵室16には、貯蔵対象物を載置可能な棚網61が複数段(本実施形態では2段)設けられている。棚網61は、平面視にて略方形状をなしており、貯蔵室16の左右両側に配される前後一組の棚柱62,63の各々に設置された一対の棚受金64,64によって支持されている。
前側の棚柱62、及び後側の棚柱63は、共に上下方向に長い板状部材からなる。棚受金64は、前後方向に長い板状部材からなり、前側の棚柱62と後側の棚柱63との間に前後方向で差し渡されている。
貯蔵室16の後側には、貯蔵室16の後側の壁面16Aとの間で空間が形成されるように、仕切板65が配設されている。仕切板65は、ステンレス鋼板からなり、棚網61よりも後側で起立する形で設けられている。仕切板65と壁面16Aとの間には、貯蔵室16内に供給された気体を、蓄冷剤室15側に戻すための貯蔵室用ダクト66が形成されている。図7は、仕切板65の下端部の拡大図である。仕切板65の下端部には、図7に示されるように、複数個のスリット状の吸込口67が形成されている。
貯蔵室冷却ファン40が作動すると、蓄冷剤室15内の冷気が貯蔵室16側に供給され、更にその冷気は、蓄冷剤室冷却ファン18の作動等により、吸込口67から貯蔵室用ダクト66に吸い込まれる。貯蔵室用ダクト66の上方には、断熱壁14の後端に設けられている吸込口14Bが配されており、吸込口67から貯蔵室用ダクト66に吸い込まれた空気(気体)は、断熱壁14の吸込口14Bを通って蓄冷剤室15(冷却ダクト30)に戻される。このように、貯蔵室冷却ファン40等が作動することで、貯蔵室16内の冷気循環が行われる。
貯蔵室16内の温度は、上述した蓄冷剤室用温度センサS1と同様、サーミスタ等により構成される貯蔵室用温度センサS2によって検知されている。貯蔵室用温度センサS2は、貯蔵室用ダクト66内に配されるように、貯蔵室16の後側の壁面16Aに取り付けられている。操作部24は、貯蔵室用温度センサS2からの出力信号に基づいて、貯蔵室16内の温度を把握する。
(その他の構成)
冷却貯蔵庫10は、上述した構成以外に、蓄電池50(図2参照)を備えている。蓄電池50は、機械室21内に配設されている。蓄電池50は、停電時等において、主に貯蔵室冷却ファン40に電力を供給するための動力源とされるものである。そのため、本実施形態の冷却貯蔵庫10では、停電時において、貯蔵室冷却ファン40を作動させて、蓄冷剤室15内の冷気を貯蔵室16側に供給することができる。
操作部24が備える回路基板上には、冷却貯蔵庫10の周囲温度を検知するための周囲温度センサ(不図示)が実装されている。周囲温度センサは、蓄冷剤室用温度センサS1等と同様、サーミスタ等により構成される。周囲温度センサからの出力信号は操作部24に供給され、操作部24はその出力信号に基づいて冷却貯蔵庫10の周囲温度を把握する。
電装箱23は、蓄冷剤を凍結させるための運転を行う時間を管理する蓄冷剤凍結運転タイマ(不図示)を備えている。また、電装箱23には、蓄冷剤凍結運転タイマを始動する蓄冷剤凍結運転スイッチ(不図示)が設けられている。
(冷却貯蔵庫10の動作等)
次いで、図8を参照しつつ、冷却貯蔵庫10の動作等を説明する。図8は、冷却貯蔵庫10の動作を示すタイミングチャートである。冷却貯蔵庫10を作動させるために、先ず電源スイッチがON(オン)状態となるように操作され、冷却所蔵庫10の各構成に電力が供給される。続いて、冷却貯蔵庫10において、冷却運転を開始するために、運転開始スイッチがON状態となるように操作される。
冷却貯蔵庫10の冷却運転には、2つのモードが用意されている。一方のモードは、蓄冷剤凍結運転モードであり、他方のモードは、蓄冷剤保冷運転モードである。蓄冷剤凍結運転モードは、冷凍装置28の冷却器17で発生させた冷気を利用して蓄冷剤19を凍結しつつ貯蔵室16を冷却する蓄冷剤凍結運転を行うモードである。これに対し、蓄冷剤保冷運転モードは、蓄冷剤室15の設定温度を変更して蓄冷剤19の凍結状態を維持(保冷)しつつ貯蔵室16を冷却する蓄冷剤保冷運転を行うモードである。
蓄冷剤凍結運転時と、蓄冷剤保冷運転時とでは、蓄冷剤室15内における設定温度が互いに異なっている。蓄冷剤凍結運転時における蓄冷剤室15の設定温度A1(例えば、−20℃±2℃の温度範囲)は、蓄冷剤が凍結可能な温度であり、蓄冷剤保冷運転時における蓄冷剤室15の設定温度A2(例えば、−5℃±2℃)よりも低く設定されている。
上記のように、運転開始スイッチがON状態となるように操作された場合、冷却貯蔵庫10では、先ず、蓄冷剤凍結運転モードが始動する。その後、予め定められている所定時間が経過した後、蓄冷剤凍結運転モードから蓄冷剤保冷運転モードに切り替わる。なお、蓄冷剤凍結運転モードから蓄冷剤保冷運転モードに切り替える時間は、冷却貯蔵庫10の冷却運転の開始と同時に作動する蓄冷剤凍結運転タイマによって管理される。
(冷凍装置28の運転制御)
また、上記のように冷却運転が始動すると、冷凍装置28がON状態となり、冷却器17で冷気が生成されるように作動する。冷凍装置28のON状態とOFF(オフ)状態との切り替えは、蓄冷剤室用温度センサS1により検知される蓄冷剤室15の温度に基づいて行われる。
具体的には、蓄冷剤凍結運転モードの冷却貯蔵庫10では、蓄冷剤室15の温度が、蓄冷剤凍結運転時の設定温度A1の下限値以下となった場合に、冷凍装置28はOFF状態となり、冷気を生成する動作が停止される。また、蓄冷剤凍結運転モードの冷却貯蔵庫10では、蓄冷剤室15の温度が、蓄冷剤凍結運転時の設定温度A1の上限値以上となった場合に、冷凍装置28はON状態となり、冷気を生成する動作が開始される。
これに対し、蓄冷剤保冷運転モードの冷却貯蔵庫10では、蓄冷剤室15の温度が、蓄冷剤保冷運転時の設定温度A2の下限値以下となった場合に、冷凍装置28はOFF状態となり、冷気を生成する動作が停止される。また、蓄冷剤保冷運転モードの冷却貯蔵庫10では、蓄冷剤室15の温度が、蓄冷剤凍結運転時の設定温度A2の上限値以上となった場合に、冷凍装置28はON状態となり、冷気を生成する動作が開始される。
(蓄冷剤室冷却ファン18の運転制御)
蓄冷剤室冷却ファン18は、蓄冷剤室15内の温度が所定の温度範囲で維持されるように作動する。蓄冷剤室冷却ファン18は、上記のように冷却運転が始動すると、冷却運転が停止されるまで、常時作動し、冷却器17側から蓄冷剤19側に向う気流を発生させる。なお、本実施形態の蓄冷剤室冷却ファン18の運転には、ファンモータが高速回転して送風量が多くなる高速運転モードと、ファンモータが低速回転して送風量が少なくなる低速運転モードの2つのモードがある。蓄冷剤室冷却ファン18における高速運転モードと低速運転モードとの切り替えは、周囲温度センサにより検知される冷却貯蔵庫10の周囲温度に基づいて行われる。
具体的には、周囲温度が予め設定されている設定温度B(例えば、20℃)以下となった場合に、蓄冷剤室冷却ファン18は、低速運転モードとなり、また、周囲温度が設定温度Bを超えた場合に、蓄冷剤室冷却ファン18は、高速運転モードとなる。このような、蓄冷剤室冷却ファン18のモードの切り替えは、上述した冷却貯蔵庫10の蓄冷剤凍結運転モードの場合にのみ行われる。
(貯蔵室冷却ファン40の運転制御)
貯蔵室冷却ファン40は、貯蔵室16内の温度が所定の温度範囲で維持されるように作動する。貯蔵室冷却ファン40におけるON状態とOFF状態との切り替えは、貯蔵室用温度センサS2により検知される貯蔵室16の温度に基づいて行われる。具体的には、貯蔵室16内の温度が予め設定されている設定温度C(例えば、4℃±2℃の温度範囲)の下限値以下となった場合に、貯蔵室冷却ファン40はOFF状態となり、送風動作が停止される。また、貯蔵室16内の温度が設定温度Cの上限値以上となった場合に、貯蔵室冷却ファン40はON状態となり、送風動作が開始される。このような、貯蔵室冷却ファン40におけるON状態とOFF状態との切り替えは、上述した冷却貯蔵庫10の2つのモード(蓄冷剤凍結運転モード及び蓄冷剤保冷運転モード)の何れの場合にも行われる。
(加熱装置41の運転制御)
加熱装置41は、貯蔵室16における設定温度Cの下限値CLよりも、更に所定温度(例えば、−0.5K)低く設定されている加熱装置制御温度下限値α以下となった場合に、ON状態となり、ヒータ部44が通電して発熱する。また、加熱装置41は、貯蔵室16における設定温度Cの下限値CLよりも、更に所定温度(例えば、1.0K)高く設定されている加熱装置制御温度上限値βとなった場合に、OFF状態となり、ヒータ部44の発熱が停止する。加熱装置制御温度下限値α(℃)及び加熱装置制御温度上限値β(℃)は、予め実測データに基づいて設定されている。このような、加熱装置41におけるON状態とOFF状態との切り替えは、上述した冷却貯蔵庫10の2つのモード(蓄冷剤凍結運転モード及び蓄冷剤保冷運転モード)の何れの場合にも行われる。
加熱装置制御温度下限値α(℃)として、貯蔵室16における設定温度Cの下限値CLよりも、更に所定温度(例えば、−0.5K)低く設定した温度を採用することにより、周囲温度が低い場合等において、貯蔵室16内の温度が下がり過ぎることを防止しつつ、加熱装置41よる加熱(保温)が不要な場合に、加熱装置41の作動を防止することができる。
また、加熱装置制御温度上限値β(℃)として、貯蔵室16における設定温度Cの下限値CLよりも、更に所定温度(例えば、1.0K)高く設定した温度を採用することにより、貯蔵室16内の温度が上がり過ぎることを防止しつつ、加熱装置41(ヒータ部44)の通電時間を極力少なくすることができる。そのため、貯蔵室16内における過度の温度上昇、及び加熱装置41(ヒータ部44)の消費電力等を抑えることができる。
本実施形態の冷却貯蔵庫10では、貯蔵室冷却ファン40の吹出口側に加熱装置41を備えることにより、例えば、貯蔵室冷却ファン40の停止時に、蓄冷剤室15側から貯蔵室16側に進入する冷気を温めることが可能となる。その結果、貯蔵室16内の温度が下がり過ぎることが防止され、ひいては、貯蔵室16内の温度分布を均一にすることが可能となる。
また、本実施形態の冷却貯蔵庫10では、加熱装置41が上記のような加熱制御を行うことにより、周囲温度が低い場合等において、貯蔵室16内の温度が所定温度Cよりも下がり過ぎることが防止される。そのため、冷却貯蔵庫10の貯蔵室16内に保管されている食料品等の貯蔵対象物が凍結等して劣化することが防止される。
また、本実施形態の冷却貯蔵庫10では、加熱装置41が備えるヒータ部44が、中間板43上に配された状態で、吹出口14A(断熱壁14の下面)に対してある程度の間隔を保った状態となっており、ヒータ部44からの熱が断熱壁14側へ伝わり難くされている。そのため、貯蔵室16を構成する断熱壁14等の温度上昇が抑制され、冷却貯蔵庫10は安全性にも優れている。
<実施形態2>
次いで、本発明の実施形態2を、図9及び図10を参照しつつ説明する。図9は、実施形態2に係る冷却冷蔵庫10Aの蓄冷剤室15の拡大断面図であり、図10は、実施形態2に係る冷却貯蔵庫10Aの動作を示すタイミングチャートである。
上記実施形態1では、蓄冷剤19を凍結させるための運転(蓄冷剤凍結運転)を行う時間の管理を、蓄冷剤凍結運転タイマによって行っていた。そのため、上記実施形態1では、蓄冷剤19が確実に凍結するように予め十分な時間が設定されることになる。そのため、上記実施形態1では、例えば、周囲温度が低い場合等において、蓄冷剤19が、周囲温度が高い場合等と比べて早く凍結した場合でも、予め設定されている時間が経過するまで、冷却冷蔵庫10Aの冷却運転は、蓄冷剤凍結運転モードのままとなっていた。そのため上記実施形態1では、使用電力が大きくなり、また、貯蔵室16内に冷気が進入し易くなり、貯蔵室16内の温度が下がり過ぎる傾向があった。また、上記実施形態1では、例えば、断熱扉13を長時間、開け放された場合等において、蓄冷剤室15の温度が高くなって蓄冷剤19が凍結していない場合でも、予め設定されている時間が経過すれば、蓄冷剤19が完全に凍結していない状態で、冷却冷蔵庫10Aの冷却運転が、蓄冷剤凍結運転モードから蓄冷剤保冷運転モードに切り替えられることになる。そのため、例えば、その後に停電した場合、蓄冷剤19が完全に凍結していないため、蓄冷剤19を利用して貯蔵室16を冷却することができない虞があった。
これに対し、本実施形態の冷却冷蔵庫10Aでは、蓄冷剤室15内に収納されている蓄冷剤19の凍結状態を、蓄冷剤19の表面温度に基づいて把握する。そして、蓄冷剤19の表面温度より、蓄冷剤19が凍結していると操作部24が判断した場合に、冷却冷蔵庫10Aの冷却運転が、蓄冷剤凍結運転モードから蓄冷剤保冷運転モードに切り替えられる。なお、本実施形態の冷却冷蔵庫10Aの基本的な構成は、上記実施形態1の冷却冷蔵庫10と同様である。そのため、実施形態1と同じ構成については、実施形態1と同じ符号を付し、その詳細説明は省略する。
本実施形態の冷却冷蔵庫10Aは、図9に示されるように、蓄冷剤19の表面温度を測定するための蓄冷剤表面温度センサS4を備えている。本実施形態では、蓄冷剤表面温度センサS4により、蓄冷剤19の表面温度が検知される。蓄冷剤表面温度センサS4の取付個所としては、蓄冷剤室15内において蓄冷剤19が最も凍結し難い個所にある蓄冷剤19の表面に取り付けることが好ましい。本実施形態の蓄冷剤表面温度センサS4は、上下方向に複数個並んだ蓄冷剤19のうち、最も下側に配される蓄冷剤19の下面に取り付けられる。蓄冷剤表面温度センサS4は、蓄冷剤室用温度センサS1等と同様、サーミスタ等により構成され、温度に応じた出力信号を、上記操作部24に供給する。操作部24は、蓄冷剤表面温度センサS4からの出力信号に基づいて、蓄冷剤19の表面温度を把握する。
操作部24は、蓄冷剤表面温度センサS4により検知された蓄冷剤19の表面温度が、蓄冷剤19が凍結する温度(蓄冷剤凍結温度)よりも更に所定温度低く設定されている凍結運転完了設定温度以下となった場合に、冷却冷蔵庫10Aの冷却運転を、蓄冷剤凍結運転モードから蓄冷剤保冷運転モードに切り替える(図10参照)。蓄冷剤19が完全に凍結すると、蓄冷剤19の表面温度が蓄冷剤凍結温度(凝固点)よりも低くなる。そのため、本実施形態では、凍結運転完了設定温度が、蓄冷剤凍結温度(凝固点)よりも低く設定されており、蓄冷剤凍結運転モードで蓄冷剤19を確実に凍結させることができる。
なお、本実施形態において、蓄冷剤室冷却ファン18は、冷却冷蔵庫10Aの冷却運転が始動すると、冷却運転が停止されるまで、一定の回転数で冷却運転が停止されるまで常時作動するように構成されている。また、図10に示されるように、貯蔵室16内の温度は、実施形態1と同様、貯蔵室用温度センサS2により検知され、貯蔵室16の設定温度に基づいて、貯蔵室冷却ファン40の動作が制御される。
以上のように、本実施形態の冷却冷蔵庫10Aでは、周囲温度が低い場合等に、蓄冷剤凍結運転の時間が短縮され、消費電力が抑えられる。また、貯蔵室16の温度が下がり過ぎることなく、貯蔵対象物の凍結及び劣化を防止することができる。
また、本実施形態の冷却冷蔵庫10Aでは、蓄冷剤19があまり溶けていない状態で冷却運転を始動した場合に、蓄冷剤凍結運転の時間が短縮され、消費電力が抑えられる。また、そのような場合でも貯蔵室16の温度が下がり過ぎることなく、貯蔵対象物の凍結及び劣化を防止することができる。
また、本実施形態の冷却冷蔵庫10Aでは、断熱扉13が長時間、開け放された場合等において、蓄冷剤19を確実に凍結させることができる。また、そのような場合でも貯蔵室16の温度が下がり過ぎることなく、貯蔵対象物の凍結及び劣化を防止することができる。
<実施形態3>
次いで、本発明の実施形態3を、図11を参照しつつ説明する。図11は、実施形態3に係る冷却貯蔵庫の動作を示すタイミングチャートである。本実施形態の冷却冷蔵庫は、上記実施形態2の冷却冷蔵庫10Aと同様、蓄冷剤19の蓄冷剤凍結運転を行う時間の管理を、蓄冷剤凍結運転タイマによって行うものではない。本実施形態では、蓄冷剤室15内に収納されている蓄冷剤19の凍結状態を、冷凍装置28の作動時間に基づいて判断される。
図11に示されるように、本実施形態の冷却貯蔵庫では、上記実施形態1と同様、冷却運転が始動すると、冷凍装置28がON状態となり、冷却器17で冷気が生成されるように作動する。なお、冷却運転が始動すると、蓄冷剤室冷却ファン18は、上記実施形態2と同様、一定の回転数で冷却運転が停止されるまで常時作動する。
上記実施形態1と同様、冷凍装置28のON状態とOFF状態との切り替えは、蓄冷剤室用温度センサS1により検知される蓄冷剤室15の温度に基づいて行われる。具体的には、蓄冷剤凍結運転モードの冷却貯蔵庫では、上記実施形態1と同様、蓄冷剤室15の温度が、蓄冷剤凍結運転時の設定温度A1の下限値以下となった場合に、冷凍装置28はOFF状態となり、冷気を生成する動作が停止される。また、蓄冷剤凍結運転モードの冷却貯蔵庫10では、上記実施形態1と同様、蓄冷剤室15の温度が、蓄冷剤凍結運転時の設定温度A1の上限値以上となった場合に、冷凍装置28はON状態となり、冷気を生成する動作が開始される。
図11に示されるように、冷却貯蔵庫の蓄冷剤凍結運転時に、冷凍装置28のON状態とOFF状態との切り替えが繰り返される。このように、ON状態とOFF状態とが切り替えられる冷凍装置28の作動状態を、本明細書では、コントロール運転と称する。
蓄冷剤室15内の蓄冷剤19の凍結状態が進行すると、蓄冷剤室15内の温度が徐々に下がり易くなる。そのため、コントロール運転時の冷凍装置28では、ON状態で維持される時間(ON時間)が、時間の経過と共に、徐々に短くなる。
また、コントロール運転時の冷凍装置28のON時間は、周囲温度が高いと長くなり、周囲温度が低いと短くなる傾向がある。本実施形態の冷却貯蔵庫では、コントロール運転時における冷凍装置28のON時間が、実測データ(コントロール運転中の周囲温度と、蓄冷剤の凍結完了時のON時間との関係性)に基づいて予め設定されている設定時間よりも短くなった場合に、操作部24が、蓄冷剤19の凍結が完了したものと判断し、冷却冷蔵庫の冷却運転を、蓄冷剤凍結運転モードから蓄冷剤保冷運転モードに切り替える。ここで、表1に、コントロール運転中の周囲温度と、蓄冷剤の凍結完了時のON時間(分)との関係の一例を示す。
Figure 2017116206
なお、図11に示されるように、貯蔵室16内の温度は、実施形態1と同様、貯蔵室用温度センサS2により検知され、貯蔵室16の設定温度に基づいて、貯蔵室冷却ファン40の動作が制御される。
以上のように、本実施形態の冷却冷蔵庫では、周囲温度が低い場合等に、蓄冷剤凍結運転の時間が短縮され、消費電力が抑えられる。また、貯蔵室16の温度が下がり過ぎることなく、貯蔵対象物の凍結及び劣化を防止することができる。
また、本実施形態の冷却冷蔵庫では、蓄冷剤19があまり溶けていない状態で冷却運転を始動した場合に、蓄冷剤凍結運転の時間が短縮され、消費電力が抑えられる。また、そのような場合でも貯蔵室16の温度が下がり過ぎることなく、貯蔵対象物の凍結及び劣化を防止することができる。
また、本実施形態の冷却冷蔵庫では、断熱扉13が長時間、開け放された場合等において、開け放された場合等において、蓄冷剤19を確実に凍結させることができる。また、そのような場合でも貯蔵室16の温度が下がり過ぎることなく、貯蔵対象物の凍結及び劣化を防止することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態1では、断熱箱が断熱壁によって上下2つに区画されていたが、本発明はこれに限られず、例えば、左右方向に区画されてもよい。
(2)上記実施形態2では、1つの蓄冷剤表面温度センサS4を用いて、蓄冷剤19の表面温度を検知していたが、本発明はこれに限られない。例えば、他の実施形態においては、複数個の蓄冷剤表面温度センサS4を、蓄冷剤19の表面に取り付け、それらの出力結果の平均値等を利用して、蓄冷剤19の表面温度(及び凍結状態)を把握してもよい。
(3)上記実施形態3では、コントロール運転時における冷凍装置のON時間が、実測データに基づいて予め設定されている設定時間よりも短くなった場合に、制御部が、蓄冷剤の凍結が完了したものと判断していたが、本発明はこれに限られない。例えば、冷凍装置のコントロール運転開始から蓄冷剤の凍結完了までの時間は、周囲温度が高いと長くなり、周囲温度が低いと短くなる傾向がある。このようなコントロール運転中の周囲温度と、コントロール運転開始から蓄冷剤の凍結完了までの時間との関係性に基づいて、蓄冷剤の凍結完了を判定してもよい。なお、表2に、コントロール運転中の周囲温度と、コントロール運転開始から蓄冷剤の凍結完了までの時間との関係の一例を示す。
Figure 2017116206
10…冷却貯蔵庫、11…貯蔵庫本体、12…断熱箱、13…断熱扉、14…断熱壁、14A…吹出口、14B…吸込口、15…蓄冷剤室、16…貯蔵室、17…冷却器、18…蓄冷剤室冷却ファン、19…蓄冷剤、21…機械室、22…冷凍ユニット、23…電装箱、24…操作部、24A…制御部、28…冷凍装置、29…仕切板、30…冷却ダクト、31…ラック、32…蓄冷剤用ドレンパン、33…冷却器用ドレンパン、40…貯蔵室冷却ファン、41…加熱装置、42…筐体、42A…通気口、43…中間板、44…ヒータ部、66…貯蔵室用ダクト、67…吸込口、S1…蓄冷剤室用温度センサ、S2…貯蔵室用温度センサ

Claims (5)

  1. 断熱箱及び前記断熱箱内を2つに区画する断熱壁を有する貯蔵庫本体と、
    前記断熱箱内の一方の区画側に設けられ、蓄冷剤が収納される蓄冷剤室と、
    前記断熱箱内の他方の区画側に設けられ、貯蔵対象物が貯蔵される貯蔵室と、
    前記蓄冷剤室内に配され冷気を生成する冷却器と、
    前記蓄冷剤室内において前記蓄冷剤と前記冷却器との間に配され、前記冷却器側から前記蓄冷剤側に向う気流を発生させる蓄冷剤室冷却ファンと、
    前記断熱壁を貫通する形で設けられる吹出口と、
    前記吹出口に設けられ前記蓄冷剤室内の冷気を前記吹出口から前記貯蔵室に吹き出す貯蔵室冷却ファンと、
    前記断熱壁を貫通する形で設けられ、前記貯蔵室内の冷気を前記蓄冷剤室側へ吸い込むための吸込口と、
    前記吹出口に設けられ、前記吹出口より吹き出す冷気を加熱する加熱装置とを備える冷却貯蔵庫。
  2. 前記貯蔵室内の温度が予め定められている前記貯蔵室の設定温度の上限値以上となった場合に前記貯蔵室冷却ファンを作動させ、かつ前記貯蔵室内の温度が予め設定されている前記貯蔵室の設定温度の下限値以下となった場合に前記貯蔵室冷却ファンを停止させるように制御する制御部を備える請求項1に記載の冷却貯蔵庫。
  3. 前記制御部は、前記貯蔵室内の温度が予め定められている前記設定温度の下限値よりも更に、予め所定温度低く設定されている加熱装置制御温度下限値以下となった場合に前記加熱装置を作動させ、かつ前記貯蔵室内の温度が予め定められている前記設定温度の下限値よりも、予め所定温度高く設定されている加熱装置制御温度上限値以上となった場合に前記加熱装置を停止させるように制御する請求項2に記載の冷却貯蔵庫。
  4. 前記貯蔵室内に設けられ、前記貯蔵室内の温度を検知する貯蔵室用温度センサを備え、
    前記制御部は、前記貯蔵室用温度センサの出力結果に基づいて、前記貯蔵室内の温度を把握する請求項2又は請求項3に記載の冷却貯蔵庫。
  5. 前記貯蔵庫本体は、前記断熱箱内が前記断熱壁により上下に区画され、
    前記蓄冷剤室は、前記断熱箱内の上部側に設けられ、
    前記貯蔵室は、前記断熱箱内の下部側に設けられる請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の冷却貯蔵庫。
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