JP2017114471A - 車載カメラおよび車載カメラの製造方法 - Google Patents

車載カメラおよび車載カメラの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】容易に光軸の角度調整が可能であり、低コストかつ小型化可能な車載カメラ。【解決手段】車体の前方又は後方を向く窓ガラスに沿った姿勢で前記窓ガラスの車内側のガラス面に取り付けられて車外の光景を撮影するために使用される車載カメラであって、カバー筐体と、前記カバー筐体に固定されレンズ部および撮像素子を有するカメラ本体部と、含み、前記カメラ本体部と前記カバー筐体の間には軸受機構が介在し、前記レンズ部の光軸が延びる方向を前後方向とするとき、前記軸受機構の回転軸は左右方向に延び、前記軸受機構を回転不能に固定する固定部材を有し、前記固定部材は、前記カメラ本体部および前記カバー筐体の両方、又は前記軸受機構に接触する車載カメラ。【選択図】図4

Description

本願発明は、車載カメラおよび車載カメラの製造方法に関する。
従来から、車両に取り付けられたカメラで撮像した画像を画像処理することで、路面の車線、先行車、対向車、人物又は道路標識を抽出する車載カメラが用いられている。車載カメラは、車両の安全走行を支援する車載システムに適用されている。
近年、車両には、レインセンサ、照度センサ、ミリ波又はレーザレーダセンサなどの多種多様なセンサが搭載されている。このため、車載カメラは、取り付けスペースを小さくすることが要求されている。さらに、車載カメラは、ドライバーの視野を遮ることなく、またドライバーに圧迫感を与えず、運転の妨げとならない必要がある。その結果、車載カメラは、車両のフロントガラスに沿うように取り付けられる。
また、車載カメラは、車両に取り付ける際、角度調整(光軸調整)が行われる必要がある(特許文献1参照)。特許文献1には、車載カメラの姿勢を外部からの操作により駆動させる駆動手段と、この駆動手段を所定の位置で保持する保持手段とを備える光軸調整システムが記載されている。
特開2010−89745号公報
しかし、特許文献1の車載カメラは、駆動手段および保持手段のような角度調整機構を備えるため、部品数が増加し構造が複雑化する。その結果、車載カメラの高コスト化を招くのみならず、車載カメラが大型化するという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、容易に光軸の角度調整が可能であり、低コストかつ小型化可能な車載カメラおよび車載カメラの製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本願の例示的な第1発明の車載カメラは、車体の前方又は後方を向く窓ガラスに沿った姿勢で前記窓ガラスの車内側のガラス面に取り付けられて車外の光景を撮影するために使用される車載カメラであって、カバー筐体と、前記カバー筐体に固定されレンズ部および撮像素子を有するカメラ本体部と、を含み、前記カメラ本体部と前記カバー筐体の間には軸受機構が介在し、前記レンズ部の光軸が延びる方向を前後方向とするとき、前記軸受機構の回転軸は左右方向に延び、前記軸受機構を回転不能に固定する固定部材を有し、前記固定部材は、前記カメラ本体部および前記カバー筐体の両方、又は前記軸受機構に接触する。
本発明に係る例示的な一実施形態によれば、容易に光軸の角度調整が可能であり、低コストかつ小型化可能な車載カメラおよび車載カメラの製造方法を提供することができる。
図1は、一実施形態の車体の断面模式図である。 図2は、一実施形態の車載カメラの分解斜視図である。 図3は、一実施形態の車載カメラの分解側面図である。 図4は、一実施形態の車載カメラの分解斜視図である。 図5は、一実施形態の軸受機構の斜視図である。 図6は、一実施形態の車載カメラおよび取り付け部材の斜視図である。 図7は、一実施形態の車載カメラの側面図であり、フロントガラスに取り付けた状態を示す。 図8は、一実施形態の車載カメラの断面図であり、フロントガラスに取り付けた状態を示す。 図9は、一実施形態の車載カメラの断面図であり、フロントガラスに取り付けた状態を示す。 図10は、変形例1の車載カメラの分解斜視図である。 図11は、変形例1の軸受機構の斜視図である。 図12は、変形例2の車載カメラの部分模式図である。 図13は、変形例3の車載カメラの部分模式図である。 図14は、変形例4の車載カメラの部分模式図である。 図15は、変形例5の車載カメラの部分模式図である。
以下、実施形態の車載カメラ100について図面を参照しながら説明する。
また、以下の車載カメラ100の説明において、車載カメラ100を車体1に取り付けた場合の車体1の車幅方向を車載カメラ100の幅方向又は左右方向とし、車体1の前後方向を車載カメラ100の前後方向とし、車体1の上下方向を車載カメラ100の上下方向とする。なお、車載カメラ100の各部材の姿勢および配置は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、変更可能である。
(車体)
図1は、車載カメラ100を搭載する車体1の断面模式図である。車体1は、前方を向く窓ガラス50(以下フロントガラス)、および後方を向く窓ガラス55(以下、リアガラス)を有している。車載カメラ100は、取り付け部材60を介して、フロントガラス50に沿った姿勢でフロントガラス50の車内9側のガラス面51に取り付けられて、前方の車外8の光景を撮影するために使用される。
なお、図1において2点鎖線で示すように、車載カメラ100は、取り付け部材60を介して、リアガラス55に沿った姿勢でリアガラス55の車内9側のガラス面56に取り付けられていてもよい。車載カメラ100をリアガラス55に取り付ける場合、車載カメラ100は、車体1の後方の車外8の光景を撮影するために使用される。
(車載カメラ)
図2〜図4は、車載カメラ100の分解図である。なお、図4において、処理基板5およびベース筐体3bの図示は省略されている。
図2および図3に示すように、車載カメラ100は、筐体3と、カメラ本体部2と、処理基板5と、を有する。また、車載カメラ100は、筐体3とカメラ本体部2とを固定する接着剤(固定部材)41を有する。筐体3は、カバー筐体3aおよびベース筐体3bを有する。
(処理基板)
処理基板5は、カメラ本体部2の撮像および撮像した映像を記憶あるいは他の装置に伝送する。図3に示すように、処理基板5には、処理回路素子4、コネクタ6並びに、図示略の電源回路素子、コンデンサ、マイコン、ICなどが搭載されている。また、処理基板5は、配線2aを介して、カメラ本体部2と接続されている。
処理回路素子4は、カメラ本体部2の撮像素子26で撮像した画像を電子的に処理する。処理回路素子4は、処理基板5の下面5aの前部に設けられている。処理回路素子4は、撮像素子に結像した視覚情報について、車両や歩行者、車線などの様々な特徴物抽出処理を行う。処理回路素子4は、放熱部材40を介してベース筐体3bに接触する。放熱部材40としては、放熱板(シート)や放熱ジェルが挙げられる。放熱板(シート)および放熱ジェルの材質としては、シリコン系材料などが用いられる。処理回路素子4は、車載カメラ100を駆動させた際に熱を発生する。処理回路素子4を、放熱部材40を介しベース筐体3bに接触させることで、車載カメラ100の放熱性能が向上する。
コネクタ6(電源コネクタ)には、図示略の外部装置に延びる配線が接続される。コネクタ6は、処理基板5の下面5aの後部に設けられている。コネクタ6は、車載カメラ100への電力供給および通信を中継する。
(筐体)
筐体3は、処理基板5および処理基板5の実装部品並びにカメラ本体部2を内部に収容する。
筐体3は、カメラ本体部2を支持するカバー筐体3aと、カバー筐体3aの下側に取り付けられ処理基板5を支持するベース筐体3bと、を含む。なお、筐体3は、ベース筐体3bを有していなくてもよい。筐体3がベース筐体3bを有さない場合、処理基板5は、カバー筐体3aの下面に固定される。
図2に示すように、カバー筐体3aは、板形状の天板部35と、天板部35の周縁から下側に延びる周縁部39と、を含む。カバー筐体3aは、周縁部39において、ベース筐体3bとネジ固定されている。なお、カバー筐体3aは、天板部35を有していれば周縁部39を有していなくてもよい。
天板部35は、天板部前部35bと天板部後部35aと段差部35cとを含む。天板部前部35bは、天板部35において前方領域に位置している。天板部後部35aは、天板部前部35bの後方領域に位置する。また、天板部後部35aは、天板部前部35bより上方に位置する。天板部後部35aと天板部前部35bとの境界には段差部35cが配置されている。
天板部後部35aの幅方向中央には、カメラ収容部35dが設けられている。カメラ収容部35dは、天板部後部35aより上方に突出した形状を有する。カメラ収容部35dの下方の空間には、カメラ本体部2が収容される。
段差部35cにおいて、カメラ収容部35dの前方に位置する部分には、視野窓32が設けられている。視野窓32は、カメラ本体部2の光軸Lが通過する開口である。カメラ本体部2は、視野窓32を通して車両外部の画像を撮影する。視野窓32は、筐体3の内側への埃の侵入を防ぐ透明板32aで閉塞されている。
図4に示すように、天板部35の下面36のうち、天板部後部35aの下側に位置する下面後部36aには、下方に突出する一対の筐体側台座34が設けられている。一対の筐体側台座34は、カメラ収容部35dの左右にそれぞれ位置する。
筐体側台座34は、四角柱形状を有する。筐体側台座34の下面34aには、軸受部34bが設けられている。本実施形態において軸受部34bは、幅方向に延びる凹溝である。本変形例において軸受部34bの底面は、幅方向に沿って一様な形状を有する半円形の曲面である。なお、軸受部34bの断面は、矩形状であってもよい。軸受部34bには、後段に説明するカメラ本体部2の軸部22が収容される。
カバー筐体3aの周縁部39の幅方向両側には、それぞれ取り付け用突起部33が設けられている。取り付け用突起部33は、後段において説明する車載カメラ100の車体1への取り付けに用いられる。
ベース筐体3bは、処理基板5を下側から覆う。ベース筐体3bは、後方から前方に向けて高さが徐々に小さくなっている。ベース筐体3bは、側壁部38と底部37とを含む。底部37の前部には、処理回路素子4と接触する位置に放熱部材40が設けられている。側壁部38は、底部37の周縁から上方に延びている。側壁部38の後部には、開口部38aが設けられている。開口部38aが設けられていることにより、処理基板5に実装されたコネクタ6が後方に露出し、外部装置に延びる配線(図示略)が接続可能となる。
本実施形態において、カバー筐体3aおよびベース筐体3bは、アルミニウム又はアルミニウム合金からなり、プレス加工又はダイカスト鋳造法により成型されている。カバー筐体3aおよびベース筐体3bは、アルミニウム又はアルミニウム合金製とすることで、筐体3全体の熱容量を高め、処理基板5から生じた熱を伝熱させて処理基板5を効果的に冷却できる。
また図4に示すように、カバー筐体3aには、筐体側台座34においてカメラ本体部2が固定される。カバー筐体3aをアルミニウム又はアルミニウム合金製とすることで、外力に対する変形を抑制し、カメラ本体部2の取り付け精度を確保できる。
(カメラ本体部)
カメラ本体部2は、視覚情報として車体1の前景を撮像する装置である。
図3に示すように、カメラ本体部2は、1つの光軸Lを有する。カメラ本体部2は、ベース部20とレンズ部21と撮像素子基板25と撮像素子26とを有する。カメラ本体部2は、カバー筐体3aに固定される。
レンズ部21は、光軸を一致させた複数枚のレンズとレンズを保持する円筒形状の筒部とを有する。複数枚のレンズの共通の光軸が、カメラ本体部2の光軸Lである。レンズ部21は、ベース部20の前方に突出してベース部20に固定される。レンズ部21の後方には、撮像素子26が配置される。
撮像素子基板25は、ベース部20の後面に固定されている。撮像素子基板25には、撮像素子26が実装されている。
撮像素子26は、外界の視覚情報を画像として撮像する。撮像素子26は、レンズ部21を通して結像された被写体像を撮像する。撮像素子26としては、例えばCMOSイメージセンサが用いられている。
ベース部20は、レンズ部21に貫通されている。ベース部20は、レンズ部21の外周を保持する。また、図4に示すように、ベース部20の幅方向両側の外側面20aには、幅方向外側に向かって延びる一対の軸部22が設けられている。軸部22は、光軸Lから互いに離れる方向に延びる。一対の軸部22は、互いに共通の中心軸(回転軸)Jを中心とする円柱形状を有する。軸部22の中心軸Jは、前後方向においてレンズ部21の先端21aと撮像素子26との間に位置する。
図5は、車載カメラの部分拡大斜視図である。図5に示すように、軸部22は、カバー筐体3aの軸受部34bに収容されて軸受機構10を構成する。すなわち、カメラ本体部2とカバー筐体3aの間には、カメラ本体部2が有する軸部22とカバー筐体3aが有する軸受部34bとを含む軸受機構10が介在する。軸部22の直径は、凹溝状の軸受部34bの幅寸法と同じか若干小さい。また、軸受部34bの底面は、軸部22の外周面に沿って湾曲している。軸部22は、中心軸Jを中心とし、軸受部34bに対して回転可能である。したがって、軸受機構10は、カバー筐体3aに対してカメラ本体部2を回転させることができる。車載カメラ100は、車体1の前方(又は後方)の光景を撮影するため、光軸Lが延びる方向は、前後方向である。これに対して、軸受機構10の回転軸である軸部22の中心軸Jは、車載カメラ100の幅方向である左右方向に延びる。このため、軸受機構10によりカメラ本体部2を回転させることで、カメラ本体部2の光軸Lの方向を上下に変更し光軸Lの仰角(又は俯角)を調整できる。
軸受機構10を回転させた場合に光軸Lがカバー筐体3aの視野窓32から外れないために、中心軸(回転軸)Jは、視野窓に近づけて配置することが好ましい。上述したように、中心軸Jは、前後方向においてレンズ部21の先端21aと撮像素子26との間に位置する。これにより、カメラ本体部2において、中心軸Jを視野窓32に近づけて配置することが可能となり、光軸Lの向きを調整しても光軸Lが視野窓32から外れにくい。
本実施形態の車載カメラ100において、軸受機構10は、光軸Lから離れる方向に延び、光軸Lの左右に位置する左軸受機構10Lおよび右軸受機構10Rを含む。左軸受機構10Lと右軸受機構10Rとを含むことで、左右から安定してカメラ本体部2を支持できる。
軸受機構10は、接着剤(固定部材)41により、回転不能に固定されている。接着剤41は、軸部22を軸受部34bに収容した状態で、未硬化の状態で軸受部34bに充填され硬化される。接着剤41は、カメラ本体部2を軸受機構10により回転させて光軸Lを所望の方位に合わせた状態で硬化される。接着剤41としては、例えば、紫外線硬化型の接着剤を用いることが好ましい。
本実施形態において、接着剤41は、軸受機構10(軸部22および軸受部34b)に接触するが、接着剤41は、軸受機構10の回転を抑制するものであれば、この構成に限らない。例えば、接着剤41は、軸受機構10に接触せず、カメラ本体部2およびカバー筐体3aの両方に接触し、互いの相対的な位置関係を固定してもよい。
(車体への取り付け)
車載カメラ100の車体1への取り付けについて説明する。
図6は、車載カメラ100および車載カメラ100の車体1への取り付けに用いられる取り付け部材60の斜視図である。図7は、車載カメラ100を車体1に取り付けた状態を示す側面図である。
図6に示すように、取り付け部材60は、平板形状のガラス面固定部62と、ガラス面固定部62の幅方向両端部から下方に延びる一対の支持部61と、を有する。
取り付け部材60のガラス面固定部62は、カバー筐体3aの天板部35のうち、カメラ収容部35dを除く天板部後部35aを覆う。図7に示すように、取り付け部材60は、ガラス面固定部62の上面においてフロントガラス50のガラス面51に固定される。ガラス面固定部62とガラス面51は、例えば両面テープ又は接着剤により固定される。取り付け部材60は、フロントガラス50の所定位置、例えばルームミラー付近のガラス面51に固定される。
取り付け部材60の支持部61には、取り付け用スリット64が設けられている。取り付け用スリット64は、支持部61の後方側に開口する切欠形状を有する。取り付け用スリット64は、上下に対向する下側面64aと上側面64bとを有する。下側面64aには、後部側に下側に向かって凹む凹状部64cが設けられている。図7に示すように、取り付け用スリット64には、後方から前方に向かって、カバー筐体3aの取り付け用突起部33が挿入される。これにより、取り付け用突起部33は、下側面64aに搭載される。また、上側面と64bと取り付け用突起部33との上下方向の間には、波状の板バネ65が挟み込まれている。板バネ65は、取り付け用突起部33を下側面64aに押し付けて取り付け用突起部33と下側面64aとの接触を安定させる。また、板バネ65は、後方側に延びて取り付け用突起部33の後端面33bと、凹状部64cの前方を向く面64dの間に配置されている。板バネ65は、取り付け用突起部33を前方に押し付けて、取り付け用突起部33の前端面33aを取り付け用スリット64の後方を向く面64eと接触させる。これにより、板バネ65は、車載カメラ100が、取り付け部材60に対して前後方向に移動することを抑制する。
以上に説明したように、取り付け部材60および板バネ65は、車体1に対し一定の相対位置関係を保持した状態で車載カメラ100を支持する。車載カメラ100は、ガラス面51に固定された取り付け部材60に取り付けられることで、カバー筐体3aの天板部35が、車体1のフロントガラス50に沿った姿勢となる。車載カメラ100は、ガラス面51に沿うように取り付けられることで、乗員の前方視野の妨げとならない。
(様々な車種へ対応する車載カメラの製造方法および取り付け方法)
図1に示すように、車体1のフロントガラス50のガラス面51は、傾斜角ΨFで傾いている。この傾斜角ΨFは、車体1の車種ごとに異なる。以下に、様々な傾斜角ΨFを有する車体1に、カメラ本体部2の光軸Lを好ましい角度に設定して取り付けられる車載カメラ100の製造方法を、説明する。
なお、車載カメラ100をリアガラス55のガラス面56に取り付ける場合は、車種ごとに異なるガラス面56の傾斜角ΨRに対し、以下の説明と同様の方法で、カメラ本体部2の光軸Lを好ましい角度に設定する。
一般的にフロントガラス50は、中央から幅方向に向かって湾曲する。本実施形態において、車載カメラ100は、フロントガラス50の幅方向中央に取り付けられることを想定しフロントガラス50の湾曲を無視する。なお、車載カメラ100がフロントガラス50の幅方向一方側に偏った位置に取り付けられた場合には、光軸Lが左右方向に傾く。この場合、左右方向の傾きは、処理回路素子4における画像処理により補正することが可能である。
図1に示すように、車載カメラ100は、光軸Lが、所定の角度幅をもつ許容方向範囲LRの範囲内に収まるように、車体1に取り付けられる。光軸Lが許容方向範囲LRの範囲外の場合には、車載カメラ100は、カメラ本体部2の視野を十分に確保できず、撮影した画像から、車体制御に必要な情報を十分に得ることができない。許容方向範囲LRは、水平方向を基準として予め設定される。
以下の説明において特別な記載がない限り、光軸Lの方向は、許容方向範囲LRの範囲に含まれる水平方向を選択するものとする。
図8および図9は、それぞれ傾斜角ΨFA、ΨFBで傾斜するフロントガラス50を備えた車体1A、1Bに取り付けた車載カメラ100A、100Bの断面図である。車体1Aおよび車体1Bにおいて、フロントガラス50の傾斜角ΨFA、ΨFBは、ΨFA>ΨFBの関係を有する。なお、図8、図9は、カメラ本体部2およびカバー筐体3aの固定関係をわかり易くするために模式化した断面図であり、各部材の見え方は実際の断面図とは異なる。
ここでは、カバー筐体3aの天板部35に対する光軸Lの傾斜角度を取り付け角θ(θA、θB)として、軸受機構10を回転させることにより調整する光軸Lの向きについて説明する。
以下の説明において、車体1A、1Bに共通する説明を車体1の説明とし、車載カメラ100A、100Bに共通する説明を車載カメラ100の説明とし、取り付け角θA、θBに共通する説明を取り付け角θの説明として進める。
また、本実施形態において、光軸Lは、水平方向に設定されることとする。したがって、水平面に対するガラス面51の俯角である傾斜角ΨFは、ガラス面51と光軸Lとのなす角と等しい。
車載カメラ100の組み立てを行うにあたり、車載カメラ100が取り付けられる車体1のフロントガラス50のガラス面51の傾斜角ΨFが特定される。傾斜角ΨFは、取り付け対象の車体1の傾斜角ΨFを実測することで特定できる。また、傾斜角ΨFは、車種ごとの傾斜角のデータベースから対象となる車体1の傾斜角ΨFを特定してもよい。
次に特定されたガラス面51の傾斜角ΨFに応じて、軸受機構10を用いたカメラ本体部2の光軸Lの方位を決定する。すなわち、傾斜角ΨFを基に、カバー筐体3aに対するカメラ本体部2の取り付け角θを特定する。
ここで、天板部35の上面(より具体的には、天板部後部35aの上面)の方位を天板部方位D35とする。本明細書において方位とは、前後方向と鉛直方向(上下方向)を含む面内における傾き方向を意味する。また、同様に、傾斜角ΨF、取り付け角θ並びに後述する差αは、前後方向と鉛直方向(上下方向)を含む面内における、方位同士のなす角度である。
図8、図9に示すように、ガラス面51に対して、カバー筐体3aの天板部35は、差αの角度差で配置される。すなわち、ガラス面51の方位と天板部35の方位(天板部方位D35)との角度差は差αで表される。差αは、ガラス面51に対するカバー筐体3aの姿勢により決まる角度である。したがって、カバー筐体3aと取り付け部材60の構成が同じであれば、いかなる車種に取り付ける場合であっても差αは、変わらない。本実施形態では、車載カメラ100A、100Bの何れにおいても、ガラス面51の方位と天板部方位D35とは平行であり、差αは、0°である。
取り付け角θは、天板部方位D35に対するカメラ本体部2の光軸Lの角度差である。ガラス面51に対するカメラ本体部2の光軸Lの傾き成分は、差αと取り付け角θとの和で表される。すなわち、傾斜角ΨFと取り付け角θ、差αは、以下の(式1)の関係を有する。
ΨF=α+θ・・・・(式1)
なお、(式1)において、差αには、正負がある。差αは、ガラス面51の方位に対する天板部方位D35の角度であり、図8、図9において、ガラス面51の方位に対して天板部方位D35が後方に向かうに従い下側に傾く方向の差αを正の角度とする。差αは、負の角度であってもよい。
(式1)は、以下の(式2)に変形できる。
θ=ΨF−α・・・・(式2)
(式2)に示すように、取り付け角θは、傾斜角ΨFと差αによって決めることができる。差αは、カバー筐体3aのガラス面51に対する取り付け姿勢に依存する角度であり本実施形態において定数である。また、傾斜角ΨFは、車体1によって特定される。なお、図8、図9に示す何れの例においても、差αは、0°である。このような場合、取り付け角θをガラス面51の傾斜角ΨFと一致させればよい。
取り付け角θは、軸受機構10において、カバー筐体3aに対するカメラ本体部2の角度を調整することで適宜設定することができる。すなわち、カメラ本体部2は、(式2)を基に算出された好ましい取り付け角θとなるように光軸Lの向きを合わせてカバー筐体3aに取り付けられ、接着剤(固定部材)41で固定される。より具体的には、まずカメラ本体部2の軸部22をカバー筐体3aの軸受部34bに挿入することで、カバー筐体3aにカメラ本体部2を取り付ける。次に、軸部22と軸受部34bとからなる軸受機構10を用いて、カメラ本体部2の取り付け角θを特定した角度に調節する。次いで、接着部材(固定部材)41により、軸受機構10を回転不能に固定する。
次に、上述した手順でカメラ本体部2が固定されたカバー筐体3aに、処理基板5およびベース筐体3bを固定する。これにより、車載カメラ100の組み立てが完了する。
次に、図7に示すように、取り付け部材60をフロントガラス50のガラス面51に固定する。さらに、取り付け部材60にカメラ本体部2が取り付けられたカバー筐体3aを含む車載カメラ100を取り付ける。これにより、取り付け部材60を介して、車載カメラ100を車体1のガラス面51に固定することができる。なお、取り付け部材60に車載カメラ100を取り付けた後に、取り付け部材60をガラス面51に固定してもよい。これにより、光軸Lを許容方向範囲LR(図1参照)の範囲内として、車体1に車載カメラ100を取り付けることができる。
次に、車載カメラ100のカメラ本体部2の方位調整処理が行われる。ここで、方位調整処理とは、電子的な処理による車載カメラ100の較正を意味する。
図1に示すように、車載カメラ100の光軸Lは、許容方向範囲LRの範囲内とされている。したがって、車載カメラ100の光軸Lは、許容方向範囲LRの範囲内で、最も好ましい光軸方位に対しズレを有する場合がある。また、車載カメラ100の組み立て工程において、組み立て誤差に起因して、設計値としての光軸Lに対して、ズレが生じる場合がある。本実施形態の車載カメラ100は、方位調整処理を行うことで、最も好ましい光軸方位に対するズレを電子的な処理により較正できる。方位調整処理においては、後段で説明する取り付け方位検出処理および方位算出処理が実行される。
車載カメラ100の処理基板5に搭載される処理回路4は、カメラ本体部2が撮影した画像を電子的に処理することにより、少なくとも取り付け方位検出処理および方位算出処理を実行可能である。
処理回路4で実行される取り付け方位検出処理について説明する。
取り付け方位検出処理に当たって、まず車載カメラ100が取り付け部材60を介してガラス面51に取り付けられた状態で、カメラ本体部2が車体1から見て既知の方位に位置する方位検出用目標物を撮影する。これにより、処理回路4は、方位検出用目標物を撮影した目標物画像を取得する。さらに、処理回路4は、撮影して得られた目標物画像上における方位検出用目標物の位置を検出する。一方で、処理回路4は、既知方位に基づいて方位検出用目標物が画像上において本来有るべき位置である、本来位置を認識させる。そして、処理回路素子4は、本来位置と画像上位置を利用して取り付け方位偏差を算出し記録する。すなわち、処理回路4は、既知の方位および方位検出用目標物の位置を用いてカメラ本体部2の取り付け方位偏差を算出し保持する。
次に、処理回路4で実行される方位算出処理について説明する。
方位算出処理において処理回路4は、上述した取り付け方位検出処理により算出した取り付け方位偏差を用いて、カメラ本体部2が撮影した物体の画像上の位置から、車体1から見た場合に物体が位置する本来の方位を算出する。また、方位算出処理において処理回路4は、上述した取り付け方位偏差の算出時に取得した既知の方位および方位検出用目標物の位置に基づいて、本来の方位を算出してもよい。方位算出処理を実行することで処理回路4は、車載カメラの方位誤差を低減することができる。
なお、ここでは車載カメラ100の処理回路4において電子的な処理により行う取り付け方位検出処理および方位算出処理について説明した。その他に、車載カメラ100に接続される外部装置の画像処理プログラムにより取り付け方位検出処理および方位算出処理を行ってもよい。
以上に説明したように、本実施形態によれば、低コストかつ光軸Lの角度調整が容易な、車載カメラおよび車載カメラの製造方法を提供できる。
(変形例1)
次に変形例1の車載カメラ200について説明する。
図10は、車載カメラ200の分解図である。図11は、車載カメラ200の部分斜視図である。なお、図10において、処理基板およびベース筐体の図示を省略した。
車載カメラ200は、上述の車載カメラ100と比較して、主に軸受機構110の構成が異なる。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
図10および図11に示すように、本変形例の車載カメラ200は、カバー筐体103aと、カメラ本体部102と、カバー筐体103aおよびカメラ本体部102を互いに固定する接着剤(固定部材)141と、を有する。
図10にしめすように、カバー筐体103aは、カメラ収容部135dが設けられた天板部135を含む。また、天板部135は、下面から下方に突出する一対の筐体側台座134を含む。一対の筐体側台座134は、カメラ収容部135dの左右にそれぞれ配置される。一対の筐体側台座134は、互いに向き合う内側面134aをそれぞれ有する。内側面134a同士の間には、軸部134bが架け渡されている。軸部134bは、カメラ収容部135dの下側において幅方向に延びている。軸部134bは、中心軸(回転軸)Jを中心とする円柱形状を有している。軸部134bは、カバー筐体103aと一体的に構成されていても、別部材として組み合わせて構成されていてもよい。
カメラ本体部102は、1つの光軸Lを有する。カメラ本体部102は、ベース部120とレンズ部21と撮像素子基板25とを含む。ベース部120は、レンズ部21に貫通されている。ベース部120の後面には、撮像素子基板25が固定されている。また、図10に示すように、ベース部120の上側には幅方向に延びる凹溝状の軸受部122が設けられている。
図11に示すように、カメラ本体部102の軸受部122は、底面を軸部134bと接触させて軸受機構110を構成する。軸受部122の底面は、軸部134bの外周面に沿って湾曲しているため、軸受機構110において軸部134bは、中心軸Jを中心として軸受部122に対して回転可能である。すなわち、軸受機構110は、カバー筐体103aに対してカメラ本体部102を回転させることができる。これにより、軸受機構110は、カメラ本体部102の光軸Lの方向を任意の方向に向けることができる。
接着剤(固定部材)141は、カメラ本体部102およびカバー筐体103aの両方に接触して軸受機構110を回転不能に固定する。カメラ本体部102のベース部120は、幅方向外側に一対の外側面120a有する。一対の外側面120aは、それぞれ一対の筐体側台座134の内側面134aと対向する。接着剤141は、外側面120aと内側面134aとの間において軸部134bの周囲に位置して、外側面120aおよび内側面134aとそれぞれ接触し硬化している。接着剤141は、カメラ本体部102を軸受機構110により回転させて光軸Lを所望の方位に合わせた状態で硬化される。これにより接着剤141は、カメラ本体部102の光軸Lの方向を任意の方向に向けた状態で、カバー筐体103aに対するカメラ本体部102の相対位置を固定できる。
本変形例によれば、上述の実施形態と同様に、低コストかつ光軸Lの角度調整が容易な、車載カメラおよび車載カメラの製造方法を提供できる。
(変形例2)
次に変形例2の車載カメラ300について説明する。
図12は、車載カメラ300の部分模式図である。
車載カメラ300は、上述の車載カメラ100と比較して、主に軸受機構210の構成が異なる。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
図12に示すように、本変形例の車載カメラ300は、カバー筐体203aとカメラ本体部2と、カバー筐体203aおよびカメラ本体部2を互いに固定する接着剤(固定部材)241と、を有する。
カバー筐体203aは、天板部235を有する。天板部235の下面には、下方に突出する筐体側台座234が設けられている。筐体側台座234の下面234aには、軸受部234bが設けられている。本変形例において軸受部234bは断面V字状の凹溝である。軸受部234bには、カメラ本体部2の軸部22が収容される。
カメラ本体部2の軸部22は、カバー筐体203aの軸受部234bに収容されて軸受機構210を構成する。軸受機構210は、カバー筐体203aに対してカメラ本体部2を回転させることができる。これにより、軸受機構210は、カメラ本体部2の光軸Lの方向を任意の方向に向けることができる。軸受機構210は、接着剤(固定部材)241により、回転不能に固定されている。接着剤241は、カメラ本体部2を軸受機構210により回転させて光軸Lを所望の方位に合わせた状態で硬化される。これにより接着剤241は、カメラ本体部2の光軸Lの方向を任意の方向に向けた状態で、カバー筐体203aに対するカメラ本体部2の相対位置を固定できる。
本変形例によれば、上述の実施形態と同様に、低コストかつ光軸Lの角度調整が容易な、車載カメラおよび車載カメラの製造方法を提供できる。
(変形例3)
次に変形例3の車載カメラ400について説明する。
図13は、車載カメラ400の部分模式図である。
車載カメラ400は、上述の車載カメラ100と比較して、主に軸受機構310の構成が異なる。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
図13に示すように、本変形例の車載カメラ400は、カバー筐体303aとカメラ本体部2と、カバー筐体303aおよびカメラ本体部2を互いに固定する固定部材341と、を有する。
カバー筐体303aは、天板部335を有する。天板部335の下面には、下方に突出する筐体側台座334が設けられている。筐体側台座334の下面334aには、一対のネジ孔334cと、凹溝状の軸受部334bとが設けられている。軸受部334bは、一対のネジ孔334c同士の間に位置している。ネジ孔334cは、固定部材341を固定するためのネジ342がネジ止めされる。軸受部334bには、カメラ本体部2の軸部22が収容され、軸受機構310を構成する。さらに、カメラ本体部2の軸部22を覆うように、筐体側台座334の下面334aに対向する固定部材341が取り付けられる。
固定部材341は、軸部22に外周に沿う凹溝341aを有する。固定部材341は、ネジ342により軸部22を挟んで筐体側台座334にネジ止めされている。固定部材341は、凹溝341aにより軸部22を保持しつつ、筐体側台座334との間で軸部22を挟み込んで、軸部22の移動および回転を抑制する。
軸受機構310は、固定部材341により、回転不能に固定されている。固定部材341は、ネジ342を仮締めして、軸受機構310を緩く固定した状態で、軸部22を回転させカメラ本体部2の光軸Lを所望の方位に合わせ、ネジ342を本締めすることで軸受機構310の回転を強固に固定する。
本変形例によれば、上述の実施形態と同様に、低コストかつ光軸Lの角度調整が容易な、車載カメラおよび車載カメラの製造方法を提供できる。
(変形例4)
次に変形例4の車載カメラ500について説明する。
図14は、車載カメラ500の部分模式図である。
車載カメラ500は、上述の車載カメラ100と比較して、主に軸受機構410の構成が異なる。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
図14に示すように、本変形例の車載カメラ500は、カバー筐体403aとカメラ本体部402と、カバー筐体403aおよびカメラ本体部402を互いに固定する接着剤(固定部材)441と、を有する。
カメラ本体部402は、1つの光軸Lを有する。カメラ本体部402は、ベース部420とレンズ部21と撮像素子基板25とを含む。ベース部420の上面には、上側に突出する突出部(軸部)422が設けられている。突出部422は、図14において、半円形の断面形状を有し、幅方向に一様に延びている。
カバー筐体403aは、天板部435を有する。天板部435の下面には、下方に突出する筐体側台座434が設けられている。筐体側台座434の下面434aには、軸受部434bが設けられている。本変形例において軸受部434bは、幅方向に延びる凹溝部である。
カメラ本体部402の突出部422は、カバー筐体403aの軸受部434bに収容されて軸受機構410を構成する。軸受機構410は、カバー筐体403aに対してカメラ本体部402を回転させることができる。これにより、軸受機構410は、カメラ本体部402の光軸Lの方向を任意の方向に向けることができる。軸受機構410は、接着剤(固定部材)441により、回転不能に固定されている。接着剤441は、カメラ本体部402を軸受機構410により回転させて光軸Lを所望の方位に合わせた状態で硬化される。これにより接着剤441は、カメラ本体部402の光軸Lの方向を任意の方向に向けた状態で、カバー筐体403aに対するカメラ本体部402の相対位置を固定できる。
本変形例によれば、上述の実施形態と同様に、低コストかつ光軸Lの角度調整が容易な、車載カメラおよび車載カメラの製造方法を提供できる。
(変形例5)
次に変形例5の車載カメラ600について説明する。
図15は、車載カメラ600の部分模式図である。
車載カメラ600は、上述の車載カメラ100と比較して、主に軸受機構510の構成が異なる。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
図15に示すように、本変形例の車載カメラ600は、カバー筐体503aとカメラ本体部502と、カバー筐体503aおよびカメラ本体部502を互いに固定する接着剤(固定部材)541と、を有する。
カメラ本体部502は、1つの光軸Lを有する。カメラ本体部502は、ベース部520とレンズ部21と撮像素子基板25とを含む。ベース部520の幅方向両側には、幅方向外側に延びる一対の軸部522が設けられている。本変形例において、軸部522は、中心軸(回転軸)Jを中心とする多角柱形状を有している。図示例では、軸部522は、12角柱である。
カバー筐体503aは、天板部535を有する。天板部535の下面には、下方に突出する筐体側台座534が設けられている。筐体側台座534は図15においてL字状の断面形状を有し、幅方向に一様に延びている。筐体側台座534は、軸受部534bを構成する。
カメラ本体部502の軸部522は、カバー筐体503aの軸受部534bに収容されて軸受機構510を構成する。軸受機構510は、カバー筐体503aに対してカメラ本体部502を回転させることができる。これにより、軸受機構510は、カメラ本体部502の光軸Lの方向を任意の方向に向けることができる。軸受機構510は、接着剤(固定部材)541により、回転不能に固定されている。接着剤541は、カメラ本体部502を軸受機構510により回転させて光軸Lを所望の方位に合わせた状態で硬化される。これにより接着剤541は、カメラ本体部502の光軸Lの方向を任意の方向に向けた状態で、カバー筐体503aに対するカメラ本体部502の相対位置を固定できる。
本変形例によれば、上述の実施形態と同様に、低コストかつ光軸Lの角度調整が容易な、車載カメラおよび車載カメラの製造方法を提供できる。
以上に、本発明の実施形態および変形例を説明したが、実施形態および変形例における各構成およびそれらの組み合わせなどは一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
例えば、実施形態および変形例に示したように、軸受機構は、互いに1つの回転軸(中心軸)Jを中心として回転可能であれば実施形態および各変形例に限定されず、様々な形態が可能である。
また、実施形態および変形例において、固定部材として、接着剤を用いる場合およびネジ止めする部材を用いる場合を説明したが、カメラ本体部とカバー筐体との相対的な位置関係を固定するものであれば実施形態および各変形例に限定されない。
また、実施形態および変形例において、カバー筐体およびベース筐体が、アルミニウム又はアルミニウム合金製である場合を説明したが、他の金属材料又は樹脂材料であってもよい。
また、上述した実施形態および変形例の車載カメラには、カメラ本体部に加えて、レインセンサ、ミリ波レーダセンサ、レーザレーダセンサなどの他の車載機器が搭載されていてもよい。
また、カメラ本体部のレンズ部が、カバー筐体の視野窓から外側に達している構成も採用可能である。
また、筐体側台座およびカメラ側台座の形状、位置、向き、個数は、上述した実施形態および変形例に限定されない。さらに、筐体側台座は、ベース筐体に設けられていてもよい。
また、天板部の形状について単に板形状と説明したが、天板部の形状は単純な板形状には限定されない。例えば、湾曲した板形状であっても良いし、表面に段差を有し、あるいは部分的に厚みが変化する形状であっても良い。部材の厚さに比較して差し渡しの寸法が10倍を超える部材であれば、細部が如何なる形状を有するかに係わらず、本発明においては何れも板形状と呼ぶ。
1、1A、1B…車体、
2、102、402、502…カメラ本体部、
3…筐体、
3a、103a、203a、303a、403a、503a…カバー筐体、
3b…ベース筐体、
4…処理回路素子(処理回路)、
5…処理基板、
10、110、210、310、410、510…軸受機構、
10L…左軸受機構、
10R…右軸受機構、
20、120、420、520…ベース部、
21…レンズ部、
22、134b、522…軸部、
25…撮像素子基板、
26…撮像素子、
34、134、234、334、434、534…筐体側台座、
34b、122、234b、334b、434b、534b…軸受部、
35、135、235、335、435、535…天板部、
41、141、241、441、541…接着剤(固定部材)、
50…フロントガラス(窓ガラス)、
51、56…ガラス面、
55…リアガラス(窓ガラス)、
60…取り付け部材、
100、100A、100B、200、300、400、500、600…車載カメラ、
341…固定部材、
341a…凹溝、
422…突出部(軸部)、
D35…天板部方位、
J…中心軸(回転軸)、
L…光軸、
LR…許容方向範囲、
ΨF、ΨFA、ΨFB、ΨR…傾斜角、
θ、θA、θB…取り付け角

Claims (5)

  1. 車体の前方又は後方を向く窓ガラスに沿った姿勢で前記窓ガラスの車内側のガラス面に取り付けられて車外の光景を撮影するために使用される車載カメラであって、
    カバー筐体と、
    前記カバー筐体に固定されレンズ部および撮像素子を有するカメラ本体部と、を含み、
    前記カメラ本体部と前記カバー筐体の間には軸受機構が介在し、
    前記レンズ部の光軸が延びる方向を前後方向とするとき、前記軸受機構の回転軸は左右方向に延び、
    前記軸受機構を回転不能に固定する固定部材を有し、
    前記固定部材は、前記カメラ本体部および前記カバー筐体の両方、又は前記軸受機構に接触する、車載カメラ。
  2. 前記回転軸は前後方向において前記レンズ部の先端と前記撮像素子との間に位置する、
    請求項1に記載の車載カメラ。
  3. 前記軸受機構は、前記カメラ本体部が有する軸部、および前記カバー筐体が有する軸受部を含む、請求項1又は2に記載の車載カメラ。
  4. 前記軸受機構は、前記光軸から離れる方向に延び、前記光軸の左右に位置する左軸受機構および右軸受機構を含む、請求項1〜3の何れか一項に記載の車載カメラ。
  5. 前記カバー筐体、前記カメラ本体部、および前記固定部材を用意し、
    前記カバー筐体に対する前記カメラ本体部の取り付け角を特定し、
    前記カバー筐体に前記カメラ本体部を取り付け、
    前記軸受機構を用いて前記カメラ本体部の取り付け角を前記特定した角度に調節し、
    前記固定部材により、前記軸受機構を回転不能に固定する、請求項1〜4の何れか一項に記載の車載カメラの製造方法。
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