JP2017114469A - 車載カメラの取り付け方法 - Google Patents

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祐志 竹原
Yushi Takehara
祐志 竹原
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Abstract

【課題】低コストかつ光軸の角度調整が容易な、車載カメラの取り付け方法。
【解決手段】ガラス面の傾斜角として複数の傾斜角を予め想定し、複数の傾斜角の数よりも少ない複数の位置決め角を予め想定し、車載カメラが取り付けられる車体のガラス面の傾斜角を特定し、車載カメラを調達し、想定された複数の位置決め角から少なくとも一つの位置決め角を選択して、用意された位置決め角を有する位置決め部材を用意し、ガラス面に選択された位置決め部材を介して車載カメラを固定する、車載カメラの取り付け方法。
【選択図】図8

Description

本願発明は、車載カメラの取り付け方法に関する。
従来から、車両に取り付けられたカメラで撮像した画像を画像処理することで、路面の車線、先行車、対向車、人物又は道路標識を抽出する車載カメラが用いられている。車載カメラは、車両の安全走行を支援する車載システムに適用されている。
近年、車両には、レインセンサ、照度センサ、ミリ波又はレーザレーダセンサなどの多種多様なセンサが搭載されている。このため、車載カメラは、取り付けスペースを小さくすることが要求されている。さらに、車載カメラは、ドライバーの視野を遮ることなく、またドライバーに圧迫感を与えず、運転の妨げとならない必要がある。その結果、車載カメラは、車両のフロントガラスに沿うように取り付けられる。
また、車載カメラは、車両に取り付ける際、角度調整(光軸調整)が行われる必要がある(特許文献1参照)。特許文献1には、車載カメラの姿勢を外部からの操作により駆動させる駆動手段と、この駆動手段を所定の位置で保持する保持手段とを備える光軸調整システムが記載されている。
特開2010−89745号公報
しかし、特許文献1の車載カメラは、駆動手段および保持手段のような角度調整機構を備えるため、部品数が増加し構造が複雑化する。その結果、車載カメラの高コスト化を招くのみならず、車載カメラが大型化するという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、低コストかつ光軸の角度調整が容易な、車載カメラの製造及び取り付け方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本願の例示的な第1発明の車載カメラの取り付け方法は、板形状の天板部を含むカバー筐体とカメラ本体部を有し、位置決め部材を介して、前記天板部が車体の前方又は後方を向く窓ガラスに沿った姿勢で前記窓ガラスの車内側のガラス面に取り付けられて車外の光景を撮影するために使用される、車載カメラの取り付け方法であって、前記ガラス面の傾斜角として複数の傾斜角を予め想定し、前記複数の傾斜角の数よりも少ない複数の位置決め角を予め想定し、前記車載カメラが取り付けられる前記車体のガラス面の傾斜角を特定し、前記車載カメラを調達し、前記想定された複数の位置決め角から少なくとも一つの位置決め角を選択して、前記選択された位置決め角を有する位置決め部材を用意し、前記選択された位置決め部材を介して、前記車載カメラを前記車体のガラス面に固定する、車載カメラの取り付け方法であり、前記カメラ本体部はレンズ部および撮像素子を含み、前記カバー筐体は取り付け台座を含み、前記位置決め部材の表面は、前記取り付け台座に少なくとも3点の筐体側接触点で接触する筐体側位置決め部、および前記車体のガラス面に少なくとも3点のガラス側接触点で接触するガラス側位置決め部を含み、前記少なくとも3点の筐体側接触点のうち1点は、他の2点を通過する直線と異なる位置に設けられ、前記少なくとも3点のガラス側接触点のうち1点は、他の2点を通過する直線と異なる位置に設けられ、前記位置決め角は、前記少なくとも3点の前記筐体側接触点によって定まる方位と、前記少なくとも3点の前記ガラス側接触点によって定まる方位との間の差であり、前記位置決め角は、前記特定されたガラス面の傾斜角、および前記少なくとも3点の前記筐体側接触点によって定まる方位と前記カメラ本体部の光軸の方位の差、を参照する所定の方法で選択され、前記車載カメラは、前記カメラ本体部に接続され前記カバー筐体に収容される基板と、前記基板に搭載され前記カメラ本体部が撮影した画像を電子的に処理することにより、少なくとも取り付け方位検出処理および方位算出処理を実行可能な、処理回路を有し、前記取り付け方位検出処理では、前記車載カメラが前記位置決め部材を介して前記ガラス面に取り付けられた状態において、前記車体から見て既知の方位に位置する方位検出用目標物を該カメラ本体部で撮影して得られる目標物画像が取得され、前記目標物画像上における前記方位検出用目標物の位置が検出され、前記処理回路に、前記既知の方位および前記方位検出用目標物の位置を用いて算出された前記カメラ本体部の取り付け方位偏差が保持され、前記方位算出処理では、前記既知の方位および前記方位検出用目標物の位置の両方、又は前記取り付け方位偏差を用いて、前記カメラ本体部が撮影した物体の画像上の位置から、前記車体から見た場合に該物体が位置する方位が算出される。
本発明に係る例示的な一実施形態によれば、低コストかつ光軸の角度調整が容易な、車載カメラの取り付け方法を提供することができる。
図1は、一実施形態の車体の断面模式図である。 図2は、一実施形態の車載カメラの分解斜視図である。 図3は、一実施形態の車載カメラの分解側面図である。 図4は、一実施形態の車載カメラの分解斜視図である。 図5は、一実施形態の車載カメラおよび取り付け部材の斜視図である。 図6は、一実施形態の車載カメラおよび取り付け部材の側面図であり、フロントガラスに取り付けた状態を示す。 図7は、一実施形態の取り付け用開口部に嵌る取り付け台座の拡大斜視図である。 図8は、一実施形態の車載カメラおよび取り付け部材の側面図であり車載カメラを車体に取り付ける手順を示す。 図9は、一実施形態の車載カメラおよび取り付け部材の側面図であり、フロントガラスに取り付けた状態を示す。 図10は、一実施形態の車載カメラおよび取り付け部材の側面図であり、フロントガラスに取り付けた状態を示す。 図11は、変形例1の車載カメラおよび取り付け部材の斜視図である。 図12は、変形例1の車載カメラおよび取り付け部材の側面図である。 図13は、変形例2の車載カメラおよび取り付け部材の斜視図である。 図14は、変形例2の車載カメラおよび取り付け部材の側面図である。 図15は、変形例3の車載カメラおよび取り付け部材の側面図である。 図16は、変形例3の車載カメラと取り付け部材との固定部を拡大した斜視図である。
以下、実施形態の車載カメラ100の取り付け方法について図面を参照しながら説明する。
なお、以下の説明で用いる図面では、特徴とならない部分が省略して図示されている場合がある。
また、以下の車載カメラ100の取り付け方法の説明において、車載カメラ100を車体1に取り付けた場合の車体1の車幅方向を車載カメラ100の幅方向又は左右方向とし、車体1の前後方向を車載カメラ100の前後方向とし、車体1の上下方向を車載カメラ100の上下方向とする。なお、車載カメラ100の各部材の姿勢および配置は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、変更可能である。
(車体)
図1は、車載カメラ100を搭載する車体1の断面模式図である。車体1は、前方を向く窓ガラス50(以下フロントガラス)、および後方を向く窓ガラス55(以下、リアガラス)を有している。車載カメラ100は、取り付け部材60を介して、フロントガラス50の車内9側のガラス面51に取り付けられて、前方の車外8の光景を撮影するために使用される。
なお、図1において2点鎖線で示すように、車載カメラ100は、取り付け部材60を介して、リアガラス55の車内9側のガラス面56に取り付けられていてもよい。車載カメラ100をリアガラス55に取り付ける場合、車載カメラ100は、後方の車外8の光景を撮影するために使用される。
(車載カメラ)
図2〜図4は、車載カメラ100の分解図である。なお、図4において、処理基板(基板)5およびベース筐体3bの図示は省略されている。
図2および図3に示すように、車載カメラ100は、筐体3と、カメラ本体部2と、処理基板5と、を有する。筐体3は、カバー筐体3aおよびベース筐体3bを有する。
(処理基板)
処理基板5は、カメラ本体部2の撮像および撮像した映像を記憶あるいは他の装置に伝送する。図3に示すように、処理基板5には、処理回路素子(処理回路)4、コネクタ6並びに、図示略の電源回路素子、コンデンサ、マイコン、ICなどが搭載されている。また、処理基板5は、配線2aを介して、カメラ本体部2と接続されている。
処理回路素子4は、カメラ本体部2の撮像素子26で撮像した画像を電子的に処理する。処理回路素子4は、処理基板5の下面5aの前部に設けられている。処理回路素子4は、撮像素子26に結像した視覚情報について、車両や歩行者、車線などの様々な特徴物抽出処理を行う。処理回路素子4は、放熱部材40を介してベース筐体3bに接触する。放熱部材40としては、放熱板(シート)や放熱ジェルが挙げられる。放熱板(シート)および放熱ジェルの材質としては、シリコン系材料などが用いられる。処理回路素子4は、車載カメラ100を駆動させた際に熱を発生する。処理回路素子4を、放熱部材40を介しベース筐体3bに接触させることで、車載カメラ100の放熱性能が向上する。
コネクタ6(電源コネクタ)には、図示略の外部装置に延びる配線が接続される。コネクタ6は、処理基板5の下面5aの後部に設けられている。コネクタ6は、車載カメラ100への電力供給および通信を中継する。
(筐体)
筐体3は、処理基板5および処理基板5の実装部品、カメラ本体部2を内部に収容する。
筐体3は、カメラ本体部2を支持するカバー筐体3aと、カバー筐体3aの下側に取り付けられ処理基板5を支持するベース筐体3bと、を含む。なお、筐体3は、ベース筐体3bを有していなくてもよい。筐体3がベース筐体3bを有さない場合、処理基板5は、カバー筐体3aの下面に固定される。
図2に示すように、カバー筐体3aは、板形状の天板部35と、天板部35の周縁から下側に延びる周縁部39と、一対の取り付け台座33と、を含む。カバー筐体3aは、周縁部39において、ベース筐体3bとネジ固定されている。なお、カバー筐体3aは、天板部35を有していれば周縁部39を有していなくてもよい。
天板部35は、天板部前部35bと天板部後部35aと段差部35cとを含む。天板部前部35bは、天板部35において前方領域に位置している。天板部後部35aは、天板部前部35bの後方領域に位置する。また、天板部後部35aは、天板部前部35bより上方に位置する。天板部後部35aと天板部前部35bとの境界には段差部35cが配置されている。
天板部後部35aの幅方向中央には、カメラ収容部35dが設けられている。カメラ収容部35dは、天板部後部35aより上方に突出した形状を有する。カメラ収容部35dの下方の空間には、カメラ本体部2が収容される。
段差部35cにおいて、カメラ収容部35dの前方に位置する部分には、視野窓32が設けられている。視野窓32は、カメラ本体部2の光軸Lが通過する開口である。カメラ本体部2は、視野窓32を通して車両外部の画像を撮影する。視野窓32は、筐体3の内側への埃の侵入を防ぐ透明板32aで閉塞されている。
図4に示すように、カバー筐体3aの周縁部39の幅方向両側には、それぞれ取り付け台座33が設けられている。取り付け台座33は、後段において説明する車載カメラ100の車体1への取り付けに用いられる。取り付け台座33は、一様な断面形状で前後方向に延びている。取り付け台座33は、幅方向外側に向かって突出する幅方向突出部33aと、幅方向突出部33aの先端から下方に突出する下方突出部33bと、を有する。
ベース筐体3bは、処理基板5を下側から覆う。ベース筐体3bは、後方から前方に向けて厚さが徐々に薄くなっている。ベース筐体3bは、側壁部38と底部37とを含む。底部37の前部には、処理回路素子4と接触する位置に放熱部材40が設けられている。側壁部38は、底部37の周縁から上方に延びている。側壁部38の後部には、開口部38aが設けられている。開口部38aが設けられていることにより、処理基板5に実装されたコネクタ6が後方に露出し、外部装置に延びる配線(図示略)が接続可能となる。
本実施形態において、カバー筐体3aおよびベース筐体3bは、アルミニウム又はアルミニウム合金からなり、プレス加工又はダイカスト鋳造法により成形されている。カバー筐体3aおよびベース筐体3bは、アルミニウム又はアルミニウム合金製とすることで、筐体3全体の熱容量を高め、処理基板5から生じた熱を伝熱させて処理基板5を効果的に冷却できる。
また図4に示すように、カバー筐体3aには、カメラ固定用台座34においてカメラ本体部2が固定される。カバー筐体3aをアルミニウム又はアルミニウム合金製とすることで、外力に対する変形を抑制し、カメラ本体部2の取り付け精度を確保できる。
(カメラ本体部)
カメラ本体部2は、視覚情報として車体1の前景を撮像する装置である。
図3に示すように、カメラ本体部2は、1つの光軸Lを有する。カメラ本体部2は、ベース部20とレンズ部21と撮像素子基板25と撮像素子26とを含む。
レンズ部21は、光軸を一致させた複数枚のレンズとレンズを保持する円筒形状の筒部とを有する。複数枚のレンズの共通の光軸が、カメラ本体部2の光軸Lである。レンズ部21は、ベース部20の前方に突出してベース部20に固定される。レンズ部21の後方には、撮像素子26が配置される。
撮像素子基板25は、ベース部20の後面に固定されている。撮像素子基板25には、撮像素子26が実装されている。
撮像素子26は、外界の視覚情報を画像として撮像する。撮像素子26は、レンズ部21を通して結像された被写体像を撮像する。撮像素子26としては、例えばCMOSイメージセンサが用いられている。
ベース部20は、レンズ部21に貫通されている。ベース部20は、レンズ部21の外周を保持する。
また、図4に示すように、ベース部20の幅方向両側には、外側に延びる一対のカメラ側台座22が設けられている。
(取り付け部材(位置決め部材))
次に、取り付け部材60を用いた車載カメラ100の車体1への取り付けについて説明する。
図5は、取り付け部材(位置決め部材)60に支持された車載カメラ100の斜視図である。図6は、車載カメラ100を、取り付け部材60を介し車体1に取り付けた状態を示す車載カメラ100の側面図である。
取り付け部材60は、フロントガラス50のガラス面51に固定され、車載カメラ100のカバー筐体3aを支持する。取り付け部材60は、ガラス面51に対するカバー筐体3aの幅方向に延びる軸線周りの取り付け角度を決める。すなわち、取り付け部材60は、ガラス面51に対する車載カメラ100の位置および姿勢を決める位置決め部材として機能する。
本実施形態において、取り付け部材60は、鋼製である。鋼からなる取り付け部材60は、十分な剛性を有するため、外力に対して変形しにくい。これにより、取り付け部材60の位置決め角の精度を高めることができる。また、取り付け部材60は、鋼の中でも耐食性に優れたステンレス鋼製とすることがより好ましい。
取り付け部材60は、フロントガラス50の所定位置、例えばルームミラー付近のガラス面51に固定される。取り付け部材60は、カバー筐体3aの天板部35が車体1のフロントガラス50に沿った姿勢となるように車載カメラ100を支持する。車載カメラ100は、ガラス面51に沿うように取り付けられることで、乗員の前方視野の妨げとならない。
図6に示すように、取り付け部材60は、平板形状のガラス面固定部62と、ガラス面固定部62の幅方向両端部から下方に延びる一対の筐体固定部61と、を有する。本実施形態では、筐体固定部61も板形状を有する。取り付け部材60は、ガラス面固定部62においてガラス面51と固定され、一対の筐体固定部61においてカバー筐体3aと固定される。
(ガラス面固定部)
図5に示すように、取り付け部材60のガラス面固定部62には、前側から後方に向かう切欠部62bが設けられている。切欠部62bは、平面視でカバー筐体3aのカメラ収容部35dと重なる位置に設けられている。ガラス面固定部62は、取り付け部材60に車載カメラ100が支持された状態で、カバー筐体3aの天板部35のうちカメラ収容部35dを除いた天板部後部35aを上側から覆う。
図6に示すように、ガラス面固定部62の上面62aは、ガラス面51に接触してガラス面51に対する取り付け部材60の位置を決めるガラス側位置決め部として機能する。すなわち、取り付け部材60の表面は、ガラス側位置決め部(上面)62aを含む。本実施形態において、ガラス側位置決め部62aは、平坦な面である。
ガラス側位置決め部62aは、接着剤を介してガラス面51と接触することでガラス面51に固定されている。なお、ガラス側位置決め部62aは、両面に接着剤を含む接着層が設けられた両面テープを介してガラス面51に固定されていてもよい。
本実施形態のガラス側位置決め部62aは、ガラス面51と面接触する。しかしながら、ガラス側位置決め部62aとガラス面51との接触は、面接触でなくてもよい。ガラス側位置決め部62aは、ガラス面51に少なくとも3点のガラス側接触点で接触すればよい。この場合、少なくとも3点のガラス側接触点のうち1点は、他の2点を通過する直線と異なる位置に設けられる。ガラス側位置決め部62aとガラス面51とを特定の直線上に並ぶことがない3点以上で接触することで、ガラス面51に対するガラス側位置決め部62aの自由度を0とすることができる。これにより、ガラス面51に対して取り付け部材60が安定して固定され、取り付け方位のずれが生じにくくなる。また、ガラス側位置決め部62aは、接着剤、あるいは接着剤層を含む両面テープを介して、ガラス側接触点と接触する。但し、ガラス側位置決め部 62aがガラス側接触点と直接に接触する構造としても良い。
なお、本実施形態ではガラス側位置決め部62aとガラス面51とが面接触するため、ガラス側接触点は無数に存在しガラス側接触面63を構成する。したがって、ガラス側接触面63は、特定の直線上に並ばない3点のガラス側接触点を含む。
図5に示すように、ガラス側接触面63は、ガラス面固定部62の外形を構成する縁部である第2エッジ92に囲まれている。すなわち、ガラス側位置決め部62aは、ガラス面51に接触する第2エッジ92を有し、かつ、第2エッジ92上には、ガラス側接触点のうちの少なくとも1点が位置する。
なお、ガラス面固定部62とガラス面51との接触が、面接触でない場合であっても、ガラス面固定部62とガラス面51とが、第2エッジ92で接触することで、取り付け部材60がガラス面51に対して安定して固定される。
(筐体固定部 )
図5に示すように、筐体固定部 61は、前後方向および上下方向に延びる。筐体固定部61は、取り付け部材60に車載カメラ100が固定された状態で、カバー筐体3aの幅方向両側に位置し、カバー筐体3aの周縁部39の一部を覆う。筐体固定部61には、幅方向に貫通する取り付け用開口部64が設けられている。取り付け用開口部64は、前後方向に延び、後方に開口する切欠状のスリットである。
取り付け用開口部64は、上下に対向する搭載面64aと上側面64bとを有する。搭載面64aには、後部側に下側に向かって凹む凹状部64cが設けられている。図6に示すように、取り付け用開口部64には、後方から前方に向かって、カバー筐体3aの取り付け台座33が挿入される。これにより、取り付け台座33は、搭載面64aに搭載される。また、上側面と64bと取り付け台座33との上下方向の間には、波状の板バネ66が挟み込まれている。板バネ66は、取り付け台座33を搭載面64aに押し付けて取り付け台座33と搭載面64aとの接触を安定させる。また、板バネ66は、後方側に延びて取り付け台座33の後端面33gと、凹状部64cの前方を向く面64dの間に配置されている。板バネ66は、取り付け台座33を前方に押し付けて、取り付け台座33の前端面33fを取り付け用開口部64の後方を向く面64eと接触させる。これにより、板バネ66は、車載カメラ100が、取り付け部材60に対して前後方向に移動することを抑制する。
図7は、取り付け用開口部64に嵌る取り付け台座33の拡大斜視図である。なお、図7以降の図では、板バネ66および取り付け用開口部64の凹状部64cの図示を省略する。図7に示すように、取り付け台座33は、幅方向突出部33aの下側に位置する台座面33eが搭載面64aと接触した状態で、筐体固定部61に支持される。また、取り付け台座33の下方突出部33bは、筐体固定部 61の幅方向外側に位置し、取り付け台座33が筐体固定部 61の取り付け用開口部64から滑落することを抑制する。さらに、下方突出部33bは、筐体固定部61に対するカバー筐体3aの幅方向内側への移動を抑制する。下方突出部33bは、カバー筐体3aの幅方向両側にそれぞれ設けられているため、幅方向両側でカバー筐体3aの幅方向内側への移動を抑制する。これにより、カバー筐体3aは、筐体固定部61に安定して支持される。なお、一対の筐体固定部 61の内側の幅方向寸法を、カバー筐体3aの周縁部39の幅方向寸法より若干小さくして、一対の筐体固定部 61により周縁部39に与圧を与えた状態で支持してもよい。この構造により、車載カメラ100が、取り付け部材60に対して左右方向に移動することを抑制する。さらに、一対の下方突出部33bの幅方向内側面同士間の幅方向寸法を、カバー筐体3aの周縁部39の幅方向寸法より若干小さくして、一対の下方突出部33bによりカバー筐体3aを挟み込んで支持してもよい。この場合、取り付け部材60は、振動に影響されることなく車載カメラ100を支持できる。
筐体固定部 61の搭載面64aは、取り付け台座33の台座面33eに接触して、取り付け部材60に対する取り付け台座33の位置を決める筐体側位置決め部として機能する。すなわち、取り付け部材60の表面は、筐体側位置決め部(搭載面)64aを含む。本実施形態において、筐体側位置決め部64aは、平坦な面である。
本実施形態の筐体側位置決め部64aは、取り付け台座33の台座面33eと面接触する。しかしながら、筐体側位置決め部64aと取り付け台座33との接触は、面接触でなくてもよい。筐体側位置決め部64aは、取り付け台座33に少なくとも3点で接触すればよい。この場合、少なくとも3点の筐体側接触点のうち1点は、他の2点を通過する直線と異なる位置に設けられる。筐体側位置決め部64aと取り付け台座33とを特定の直線上に並ぶことがない3点以上で接触することで、取り付け台座33に対する筐体側位置決め部64aの自由度を0とすることができる。これにより、取り付け部材60がカバー筐体3aを安定して支持できる。
なお、本実施形態では筐体側位置決め部64aと取り付け台座33とが面接触するため、筐体側接触点は無数に存在し筐体側接触面65を構成する。したがって、筐体側接触面65は、特定の直線上に並ぶことがない3点の筐体側接触点を含む。
また、本実施形態の取り付け部材60は、一対の筐体固定部 61を有する。一対の筐体固定部 61は、それぞれ筐体側位置決め部64aを有し、それぞれ筐体側接触面65において、カバー筐体3aの取り付け台座33と面接触する。しかしながら、一対の筐体側位置決め部64aは、合計して3点の筐体側接触点で取り付け台座33と接触すればよい。より具体的には、一対の筐体側位置決め部64aは、一方の筐体側位置決め部64aに2点の筐体側接触点を有し、他方の筐体固定部61の筐体側位置決め部64aに1点の筐体側接触点を有していてもよい。
図7に示すように、筐体側接触面65は、第1エッジ91に囲まれている。第1エッジ91は、筐体側位置決め部(搭載面)64aの縁部64gの一部と取り付け台座33の幅方向突出部33aの下面において前後の縁部33dの一部とに由来する。すなわち、取り付け台座33および筐体側位置決め部64aのうちの少なくとも一方(本実施形態において両方)は、他方に接触する第1エッジ91を有し、かつ、第1エッジ91上には、筐体側接触点のうちの少なくとも1点が位置する。このような構成とすることで、筐体固定部61と取り付け台座33との接触が、面接触でない場合であっても、筐体固定部 61と取り付け台座33とが、第1エッジ91で接触し、取り付け部材60がカバー筐体3aを安定して支持できる。
図8は、車載カメラ100を、取り付け部材60を介し車体1に取り付ける手順を示す車載カメラ100および取り付け部材60(60A、60B、60C)の側面図である。なお、図8において、取り付け部材60(60A、60B、60C)の取り付け用開口部64に設けられた凹状部64c(図6参照)の図示を省略する。
図8に示すように、筐体側位置決め部(搭載面)64aは、ガラス面固定部62の上面であるガラス側位置決め部62aと位置決め角θをなす。後述するように、車載カメラ100は、異なる位置決め角θ(θA、θB、θC)を有する取り付け部材60(60A、60B、60C)から選択された取り付け部材60を介してガラス面51に固定される。なお、図示例において、取り付け部材60の位置決め角θは、0°である。本明細書において、ガラス側位置決め部62aに対して筐体側位置決め部64aが前方に向かうに従い下側に傾く方向の位置決め角θを正の角度とする。位置決め角θは、0°でも正の角度であっても負の角度であってもよい。すなわち、筐体側位置決め部64aは、ガラス側位置決め部62aに対して、前方に向かうに従い下側に傾いても、前方に向かうに従い上側に傾いても、互いに平行であってもよい。
(取り付け部材の切削加工面)
取り付け部材60において、ガラス面固定部62の上面であるガラス側位置決め部62aは、表面の少なくとも一部が切削された切削加工面であることが好ましい。同様に、取り付け部材60において、取り付け台座33の搭載面である筐体側位置決め部64aは、表面の少なくとも一部が切削された切削加工面であることが好ましい。
切削加工面は、平面度が高いため、面接触させる場合に、接触対象物の取り付け精度を高めることができる。ガラス側位置決め部62aおよび筐体側位置決め部64aを切削加工面とすることで、ガラス面51に対するカバー筐体3a内部のカメラ本体部2の光軸Lの位置精度を高めることができる。なお、ガラス側位置決め部62aおよび筐体側位置決め部64aを何れも切削加工面とすることが最も好ましいが、何れか一方を切削加工面とすることで一定の効果を得ることができる。ガラス側位置決め部62aおよび筐体側位置決め部64aのうち一方の面を切削加工面とする場合には、他方の面を切削加工時の基準面とすることが好ましい。これにより、ガラス側位置決め部62aおよび筐体側位置決め部64aの相対的な位置精度を高め位置決め角θの精度を高めることができる。
また、取り付け部材60のみならず、筐体側位置決め部64aと面接触する取り付け台座33の台座面33eを切削加工面とすることがより好ましい。これにより、より高い精度で光軸Lの角度調整を行うことができる。
(様々な車種へ対応する車載カメラの取り付け方法)
図1に示すように、車体1のフロントガラス50のガラス面51は、傾斜角ΨFで傾いている。この傾斜角ΨFは、車体1の車種ごとに異なる。以下に、様々な傾斜角ΨFを有する車体1に、カメラ本体部2の光軸Lを好ましい角度に設定して取り付けられる車載カメラ100の取り付け方法を説明する。ここで説明する車載カメラ100の取り付け方法は、車体1に取り付けられた後に行う車載カメラ100の方位の較正作業を含む。
なお、車載カメラ100をリアガラス55のガラス面56に取り付ける場合は、車種ごとに異なるガラス面56の傾斜角ΨRに対し、以下の説明と同様の方法で、カメラ本体部2の光軸Lを好ましい角度に設定する。
一般的にフロントガラス50は、中央から幅方向に向かって湾曲する。本実施形態において、車載カメラ100は、フロントガラス50の幅方向中央に取り付けられることを想定しフロントガラス50の湾曲を無視する。なお、車載カメラ100がフロントガラス50の幅方向一方側に偏った位置に取り付けられた場合には、光軸Lが左右方向に傾く。この場合、左右方向の傾きは、処理回路素子4における画像処理により補正することが可能である。
図1に示すように、車載カメラ100は、光軸Lが、所定の角度幅をもつ許容方向範囲LRの範囲内に収まるように、車体1に取り付けられる。光軸Lが許容方向範囲LRの範囲外の場合には、車載カメラ100は、カメラ本体部2の視野を十分に確保できず、撮影した画像から、車体制御に必要な情報を十分に得ることができない。許容方向範囲LRは、水平方向を基準として予め設定される。
以下の説明において特別な記載がない限り、光軸Lの方向は、許容方向範囲LRの範囲に含まれる水平方向を選択するものとする。
まずは、設計段階における、取り付け部材60の位置決め角θの想定について、図1および図8を基に説明する。
設計段階において、取り付け部材60は、様々な車種の車体1が車載カメラ100の取り付け対象として予め想定される。また設計段階において、取り付け部材60は、車載カメラ100の取り付け対象となる車体1のフロントガラス50のガラス面51の傾斜角として、複数の傾斜角ΨFが予め想定される。複数の傾斜角ΨFは、例えば所定の角度範囲(一例として18°〜30°)の傾斜角ΨFである。設計段階において、取り付け部材60は、複数の傾斜角ΨFの数よりも少ない複数の位置決め角θA、θB、θC・・・が予め想定される。位置決め角θA、θB、θC・・・の想定方法については、後述する。
取り付け部材60は、設計段階において予め想定された複数の傾斜角ΨFおよび複数の位置決め角θA、θB、θC・・・を基に、製造される。なお、図8に示す複数の取り付け部材60A、60B、60Cは、互いに異なる外形形状を有するが、取り付け用開口部64の筐体側位置決め部(搭載面)64aの角度のみが異なる取り付け部材を複数製造してもよい。この場合、同一金型を用いた成形品に対し、筐体側位置決め部64aを切削加工することで位置決め角の異なる複数種類の取り付け部材を製造できる。
車載カメラ100の取り付け段階における位置決め角θの選択について説明する。
車載カメラ100の取り付けを行うにあたり、車載カメラ100が取り付けられる車体1のフロントガラス50のガラス面51の傾斜角ΨFが特定される。傾斜角ΨFは、取り付け対象の車体1の傾斜角ΨFを実測することで特定できる。また、傾斜角ΨFは、車種ごとの傾斜角のデータベースから対象となる車体1の傾斜角ΨFを特定してもよい。
次に、特定された車体1のガラス面51の傾斜角ΨFを基に、予め想定された位置決め角θA、θB、θC・・・から少なくとも一つの位置決め角θAを選択する。
位置決め角θの選択方法については、後段において詳細に説明する。
次に、選択された位置決め角θAを有する取り付け部材60Aを用意する。位置決め角θAを有する取り付け部材60を用意する工程は、取り付け部材60Aを製造する工程であってもよいし、他所で製造された取り付け部材60Aを、取り寄せる工程であってもよい。また、選択された位置決め角θAを有する取り付け部材60Aを一種類のみ用意する工程であってもよいし、位置決め角θA、θB、θCをそれぞれ有する複数の取り付け部材(位置決め部材)60A、60B、60Cを予め用意する工程であってもよい。後者の場合、実際に使用する取り付け部材60は、取り付け時に選択する。
特定された車体1のガラス面51の傾斜角ΨFを基に選択される位置決め角θAは、複数であってもよい。例えば、傾斜角ΨFに対して、複数の位置決め角θA、θBが選択できる場合がある。図1に示すように、カメラ本体部2の光軸Lの方向は、許容方向範囲LRの範囲内に収まっていればよい。したがって、光軸Lが許容方向範囲LRに収まる範囲であれば、複数の位置決め角θA、θBを選択できる。この場合、複数の位置決め角θA、θBが選択されると共に、選択された位置決め角θA、θBの何れかをそれぞれ有する複数種類の取り付け部材60A、60Bを用意できる。さらに、用意された複数種類の取り付け部材60A、60Bから一種類の取り付け部材60A(又は取り付け部材60B)が選択される。この選択は、例えば、カメラ本体部2の視野の確保のしやすさ、および取り付け部材60A、60Bの固定のしやすさなどを基に行うことができる。
次に、用意された取り付け部材60(60A)をフロントガラス50のガラス面51に固定する。さらに、取り付け部材60(60A)に車載カメラ100を固定する。これにより、ガラス面51の傾斜角ΨFを基に選択された取り付け部材60(60A)を介して、車載カメラ100を車体1のガラス面51に固定することができる。なお、取り付け部材60に車載カメラ100を取り付けた後に、取り付け部材60をガラス面51に固定してもよい。以上の工程を経ることで、様々な車種に対応させて車載カメラ100を車体1に取り付けることができる。
次に、車載カメラ100の方位合せが行われる。ここで、方位合わせとは、電子的な処理による車載カメラ100の較正を意味する。
図1に示すように、車載カメラ100の光軸Lは、許容方向範囲LRの範囲内とされている。したがって、車載カメラ100の光軸Lは、許容方向範囲LRの範囲内で、最も好ましい光軸方位に対しズレを有する場合がある。また、車載カメラ100の組み立て工程において、組み立て誤差に起因して、設計値としての光軸Lに対して、ズレが生じる場合がある。本実施形態の車載カメラ100は、最も好ましい光軸方位に対するズレを電子的な処理により較正できる。
車載カメラ100の処理基板5に搭載される処理回路4は、カメラ本体部が撮影した画像を電子的に処理することにより、少なくとも取り付け方位検出処理および方位算出処理を実行可能である。
処理回路4で実行される取り付け方位検出処理について説明する。
取り付け方位検出処理に当たって、まず車載カメラ100が取り付け部材60を介してガラス面51に取り付けられた状態で、カメラ本体部2が車体1から見て既知の方位に位置する方位検出用目標物を撮影する。これにより、処理回路4は、方位検出用目標物を撮影した目標物画像を取得する。さらに、処理回路4は、撮影して得られた目標物画像上における方位検出用目標物の位置を検出する。一方で、処理回路4は、既知方位に基づいて方位検出用目標物が画像上において本来有るべき位置である、本来位置を認識させる。そして、処理回路素子4は、本来位置と画像上位置を利用して取り付け方位偏差を算出し記録する。すなわち、処理回路4は、既知の方位および方位検出用目標物の位置を用いてカメラ本体部2の取り付け方位偏差を算出し保持する。
次に、処理回路4で実行される方位算出処理について説明する。
方位算出処理において処理回路4は、上述した取り付け方位検出処理により算出した取り付け方位偏差を用いて、カメラ本体部2が撮影した物体の画像上の位置から、車体から見た場合に物体が位置する本来の方位を算出する。また、方位算出処理において処理回路4は、上述した取り付け方位偏差の算出時に取得した既知の方位および方位検出用目標物の位置に基づいて、本来の方位を算出してもよい。方位算出処理を実行することで処理回路4は、車載カメラの方位誤差を低減することができる。
なお、ここでは車載カメラ100の処理回路4において電子的な処理により行う取り付け方位検出処理および方位算出処理について説明した。その他に、車載カメラ100に接続される外部装置の画像処理プログラムにより取り付け方位検出処理および方位算出処理を行ってもよい。
(位置決め角の選択)
次に、複数の位置決め角θA、θB、θC・・・から、1つの位置決め角θ(例えば、A又はθB)を選択する方法について説明する。
図9は、位置決め角θAを有する取り付け部材60Aを介して車体1Aに取り付けられた車載カメラ100の側面図である。車体1Aのフロントガラス50は、傾斜角ΨFAを有する。図10は、位置決め角θBを有する取り付け部材60Bを介して車体1Bに取り付けられた車載カメラ100の側面図である。車体1Bのフロントガラス50は、傾斜角ΨFBを有する。なお、図9、図10において、板バネ66および取り付け部材60A、60Bの取り付け用開口部64に設けられた凹状部64c(図6参照)の図示を省略する。
車体1Aおよび車体1Bにおいて、フロントガラス50の傾斜角ΨFA、ΨFBは、ΨFA>ΨFBの関係を有する。また、取り付け部材60Aの位置決め角θAは0°であり、取り付け部材60A、60Bの位置決め角θA、θBは、θB>θAの関係を有する。
なお、図9、図10は、フロントガラス50、取り付け部材60A、60B、および車載カメラ100の固定関係をわかり易くするために模式化した側面図であり、各部材の見え方は実際とは異なる。
以下の説明において、車体1A、1Bに共通する説明を車体1の説明とし、取り付け部材60A、60Bに共通する説明を取り付け部材60の説明とし、位置決め角θA、θBに共通する説明を位置決め角θの説明として説明を進める。
また、本実施形態において、光軸Lは、水平方向に設定されることとする。したがって、水平面に対するガラス面51の俯角である傾斜角ΨFは、ガラス面51と光軸Lとのなす角と等しい。
図9、図10に示すように、取り付け部材60において筐体側接触面65の方位を筐体側接触方位D65とする。筐体側接触面65は、取り付け部材60と取り付け台座33とが接触する無数の筐体側接触点の集合である。したがって、筐体側接触方位D65は、筐体側接触面65に含まれる3点の筐体側接触点によって定まる方位である。
なお、本明細書において方位(筐体側接触方位D65)とは、前後方向と鉛直方向(上下方向)を含む面内における傾き方向を意味する。また、同様に、傾斜角ΨF、位置決め角θ並びに後述する差βは、前後方向と鉛直方向(上下方向)を含む面内における、方位同士のなす角度である。
図9、図10に示すように、筐体側接触方位D65と光軸Lの方位とは、差βの角度差で配置される。差βは、車載カメラ100におけるカメラ本体部2における光軸Lと取り付け台座33の台座面33eとの位置関係によって決まる角度である。したがって、車載カメラ100の構成が同じであれば、いかなる車種に取り付ける場合でも差βは、変わらない。
図9、図10に示すように、位置決め角θは、筐体側接触方位D65と、ガラス側接触面63において接触するガラス面51の方位と、の差である。
傾斜角ΨF、位置決め角θおよび差βは、三角形の内角の和として求められる以下の(式1)の関係を有する。
ΨF=β−θ・・・・(式1)
なお、(式1)において、差β、位置決め角θには、正負がある。差βは、筐体側接触方位D65に対する光軸Lの方位の角度であり、本明細書において、光軸Lに対して筐体側接触方位D65が後方に向かうに従い上側に傾く方向の差βを正の角度とする。
(式1)は、以下の(式2)に変形できる。
θ=β−ΨF・・・・(式2)
差βは、車載カメラ100の各部の構成に依存する角度であり本実施形態において定数である。これに対して、位置決め角θは、取り付け部材60を選択することで変更できる。すなわち、車載カメラ100を車体1に取り付ける作業者は、(式2)を基に位置決め角θを適切に選択することで光軸Lを好ましい方位に向けることができる。作業者は、(式2)を基に算出された好ましい位置決め角θに最も近い位置決め角θを有する取り付け部材60を選択する。これにより、光軸Lを許容方向範囲LR(図1参照)の範囲内として、車体1に車載カメラ100を取り付けることができる。
なお、前記取り付け作業の前に、本願発明に必要な特徴を有する車載カメラを予め調達する必要がある。
なお、(式2)において、差βがガラス面51の傾斜角ΨFBより大きい場合には、正の角度の位置決め角θが算出され、小さい場合には、負の角度の位置決め角θが算出される。位置決め角θが正の場合には、筐体側接触面65がガラス側接触面63に対して前方に向かうに従い下側に傾く取り付け部材60が選択される。位置決め角θが負の場合には、筐体側接触面65がガラス側接触面63に対して前方に向かうに従い上側に傾く取り付け部材60が選択される。
取り付け部材60の位置決め角θの想定について、図8を基に説明する。設計段階において、予め想定される複数の位置決め角θA、θB、θC・・・は、所定の角度範囲の傾斜角ΨFに対応し、一例として3°刻みで想定される。そして、各位置決め角は、幅3°の範囲の傾斜角ΨFを受け持つ。ここで、差βは0°の場合、(式1)より、一例として、フロントガラス50の傾斜角ΨFの角度範囲が18°〜30°(12°の幅)の場合は、19.5°、22.5°、25.5°、28.5°の4つの位置決め角が想定される。それぞれの位置決め角は、±1.5°の範囲の傾斜角ΨFを担う。一例として、傾斜角ΨFが18°〜21°の範囲にあるときに19.5°の位置決め角が選択される。また、傾斜角ΨFが21°〜24°の範囲にあるときに22.5°の位置決め角が選択される。他の例として、フロントガラス50の傾斜角ΨFの角度範囲が18°〜30°(12°の幅)で位置決め角が2°刻みの場合は、位置決め角は、19°、21°、23°、25°、27°、29°の6つの位置決め角が想定される。上述のように、フロントガラスの傾斜角の角度範囲によって位置決め角は自由に設定することができる。差βが0°で無い場合は、位置決め角は上記の値とは異なる。
以上に説明したように、位置決め角θ(θA、θB)は、車種によって特定されたガラス面51の傾斜角ΨF(ΨFA、ΨFB)と、筐体側接触方位D65と光軸Lの方位の差である差βと、を参照する所定の方法で選択される。
なお、ここでは、位置決め角θを選択する「所定の方法」として、上述した(式2)を基に、好ましい位置決め角θを選択する方法を例として挙げたが、他の方法でもよい。例えば、予め(式2)を基に、ガラス面51の傾斜角ΨFと、これに対して選択可能な位置決め角θを有する取り付け部材60の種類と、を選択表として用意してもよい。この場合は、表を参照して、位置決め角θを選択することが、「所定の方法」に該当する。また、車種ごとのガラス面51の傾斜角ΨFが特定されている場合には、車種とこれに対して選択可能な位置決め角θを有する取り付け部材60の種類と、を選択表として用意してもよい。
以上に説明したように、本実施形態によれば、低コストかつ光軸Lの角度調整が容易な、車載カメラの取り付け方法を提供できる。
(変形例1)
次に、変形例1の車載カメラの取り付け方法について説明する。
図11は、変形例1の取り付け方法に係る取り付け部材(位置決め部材)160と車載カメラ200の斜視図である。図12は、変形例1の取り付け方法に係る取り付け部材160と車載カメラ200の側面図である。なお、図11、図12において、板バネ(図6の板バネ66に対応)および取り付け部材160の取り付け用開口部164L、164Rに設けられた凹状部(図6の凹状部64cに対応)の図示を省略する。
なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
図11に示すように、車載カメラ200は、カバー筐体103aを有する。カバー筐体103aは、上側を向く板形状の天板部135と、天板部135の周縁から下側に延びる周縁部139と、取り付け台座133を含む。取り付け台座133は、第1の取り付け台座133Lと、第2の取り付け台座133Rと、を含む。
第1の取り付け台座133Lおよび第2の取り付け台座133Rは、カバー筐体103aの周縁部139の幅方向両側にそれぞれ設けられている。第1の取り付け台座133Lおよび第2の取り付け台座133Rは、それぞれ幅方向突出部133aと下方突出部133bとを有する。幅方向突出部133aは、周縁部139から幅方向外側に向かって突出する。また、下方突出部133bは、幅方向突出部133aの先端から下方に突出する。幅方向突出部133aの下面には、取り付け部材160に支持される台座面133Le、133Reが設けられている。図12に示すように、第1の取り付け台座133Lの第1の台座面133Leと、第2の取り付け台座133Rの第2の台座面133Reとは、前後方向に対し互いに逆方向に傾いて前後方向に延びている。すなわち、カバー筐体103aは、車載カメラ200の幅方向に延びる軸線周りに異なる方向に傾斜する2つの台座面(第1の台座面133Leおよび第2の台座面133Re)を有する。第1の台座面133Leの方位は、第2の台座面133Reの方位に対して筐体側相違角α2で傾いている。
図11、図12に示すように、取り付け部材(位置決め部材)160は、互いに分割された第1の取り付け部材(位置決め部材)160Lと第2の取り付け部材(位置決め部材)160Rとを有する。第1の取り付け部材160Lは、ガラス面51に固定されるガラス面固定部162と、車載カメラ200を支持する第1の筐体固定部161Lと、を有する。同様に、第2の取り付け部材160Rは、平板形状のガラス面固定部162と、車載カメラ200を支持する第2の筐体固定部 161Rと、を有する。
第1の取り付け部材160Lおよび第2の取り付け部材160Rのガラス面固定部162は、幅方向に互いに隣接して配置される。ガラス面固定部162は、取り付け部材160に車載カメラ200が固定された状態で、カバー筐体103aの天板部135の一部を上側から覆う。ガラス面固定部162の上面162aは、ガラス面51に接触してガラス面51に対する取り付け部材160の位置を決めるガラス側位置決め部として機能する。すなわち、取り付け部材160の表面は、ガラス側位置決め部(上面)162aを含む。ガラス側位置決め部162aは、ガラス面51に接着等の手段により固定される。
第1の筐体固定部 161Lには、幅方向に貫通する取り付け用開口部164Lが設けられている。取り付け用開口部164Lには、カバー筐体103aの第1の取り付け台座133Lが嵌る。また、取り付け用開口部164Lの内周面には、第1の取り付け台座133Lが搭載される搭載面164Laが設けられている。搭載面164Laは、第1の取り付け台座133Lの第1の台座面133Leに面接触して取り付け部材160に対する第1の取り付け台座133Lの位置を決める第1の筐体側位置決め部として機能する。すなわち、取り付け部材160の表面は、少なくとも3点の筐体側接触点で第1の筐体側位置決め部(搭載面)164Laを含む。
同様に、第2の筐体固定部 161Rには、カバー筐体103aの第2の取り付け台座133Rが嵌る取り付け用開口部164Rが設けられている。取り付け用開口部164Rの内周面には、第2の取り付け台座133Rが搭載される搭載面164Raが設けられている。搭載面164Raは、第2の取り付け台座133Rの第2の台座面133Reに面接触して取り付け部材160に対する第2の取り付け台座133Rの位置を決める第2の筐体側位置決め部として機能する。すなわち、取り付け部材160の表面は、少なくとも3点の筐体側接触点で筐体側位置決め部(搭載面)164Raを含む。すなわち、筐体側位置決め部164は、第1の筐体側位置決め部164Laおよび第2の筐体側位置決め部164Raを含む。
図12に示すように、第1の筐体側位置決め部164Laと第2の筐体側位置決め部164Raとは、車載カメラ200の幅方向に延びる軸線周りに互いに異なる方向に傾斜している。第1の筐体側位置決め部164Laの方位D164Laは、第2の筐体側位置決め部の方位D164Raに対して位置決め部材側相違角α1で傾いている。位置決め部材側相違角α1は、筐体側相違角α2と一致している。
第1の取り付け部材160Lの第1の位置決め角θLは、ガラス側位置決め部162aの方位D162aと第1の筐体側位置決め部164Laの方位D164Laとの差となる。一方、第2の取り付け部材160Rの第2の位置決め角θRは、ガラス側位置決め部162aの方位D162aと第2の筐体側位置決め部164Raの方位D164Raとの差で表される。したがって、取り付け部材160は、互いに異なる2つの位置決め角(第1の位置決め角θLおよび第2の位置決め角θR)を有する。しかしながら、位置決め部材側相違角α1と筐体側相違角α2とが一致するため、車載カメラ200を支持した状態では、位置決め角の差分(位置決め部材側相違角α1)を車載カメラ200内の筐体側相違角α2が吸収する。したがって、第1の取り付け部材160Lと第2の取り付け部材160Rとは、ガラス面51に対する車載カメラ200の光軸L方向を一致した状態で支持できる。
本変形例に示すように、互いに異なる複数の位置決め角θL、θRを有する取り付け部材160を用いる場合、車載カメラ200の取り付けには、位置決め部材側相違角α1の関係が同じであり、かつ位置決め角θL、θRが異なる複数の取り付け部材が用意される。これにより、様々な傾斜角ΨFのガラス面51に対して、光軸Lの方位を適切に調節して車載カメラ200を車体1に取り付けることができる。
また、本変形例に示すように、車載カメラ200は、互いに異なる位置決め角θL、θRを有する複数の取り付け部材(第1の取り付け部材160Lおよび第2の取り付け部材160R)により車体1へ取り付けられていてもよい。
(変形例2)
次に、変形例2の車載カメラの取り付け方法について説明する。
図13は、変形例2の取り付け方法に係る取り付け部材(位置決め部材)260と車載カメラ300の斜視図である。図14は、変形例2の取り付け方法に係る取り付け部材260と車載カメラ300の側面図である。
なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
車載カメラ300は、カバー筐体203aを有する。カバー筐体203aは、上側を向く板形状の天板部235を含む。
取り付け部材(位置決め部材)260は、板形状の部材である。取り付け部材260は、筐体固定部 261と、ガラス面固定部262と、屈曲部263と、を含む。屈曲部263は、筐体固定部261およびガラス面固定部262を互いに連結する。取り付け部材260は、屈曲部263において取り付け部材の一部が鋭角に折れ曲がっている。筐体固定部 261およびガラス面固定部262は、筐体固定部261を下側として、上下に対向している。
ガラス面固定部262の上面262aは、ガラス面51に接触してガラス面51に対する取り付け部材260の位置を決めるガラス側位置決め部として機能する。すなわち、取り付け部材260の表面は、ガラス側位置決め部(上面)262aを含む。ガラス側位置決め部262aは、接着剤を介してガラス面51と接触することでガラス面51に固定されている。
筐体固定部 261の下面261aは、カバー筐体203aの天板部235に接触して取り付け部材260に対するカバー筐体203aの位置を決める筐体側位置決め部として機能する。すなわち、取り付け部材260の表面は、筐体側位置決め部(下面)261aを含む。筐体側位置決め部261aは、接着剤を介して天板部235と接触することで天板部235に固定されている。なお、筐体側位置決め部261aは、ボルト固定等の機械的な手段で天板部235に固定されていてもよい。
屈曲部263は、ガラス側位置決め部262aと筐体側位置決め部261aとの間に位置する。屈曲部263の折れ曲がりの角度は、ガラス側位置決め部262aと筐体側位置決め部261aとの相対的な角度である位置決め角θ2である。
取り付け部材260は、平板状の金属板をプレス加工することで成形できる。取り付け部材260は、外力に対する変形を防ぐ目的で、十分な剛性を有することが求められるため、鋼製とすることが好ましく、鋼の中でもステンレス鋼製とすることがより好ましい。鋼は、アルミニウムに比して曲げ加工時のスプリングバックが小さいため、取り付け部材260の位置決め角度を高い精度で決めることが可能である。また、取り付け部材260において、ガラス側位置決め部262aおよび筐体側位置決め部261aの少なくとも一方の、表面の一部を切削して切削加工面とすることが好ましい。これにより、ガラス側位置決め部262aと筐体側位置決め部261aとがなす角である位置決め角θ2の精度を高めることができる。但し、車載カメラ300が先に説明した実施形態における車載カメラ100と同じく、最も好ましい光軸方位に対するズレを電子的な処理により較正する機能を備えている場合は、ガラス側位置決め部262aおよび筐体側位置決め部261aの何れにも切削加工を施さなくてもよい。位置決め角θ2の精度は多少低下するが、その低下分は電子的な処理で補えるからである。
車載カメラ300の車体1への取り付けにおいて、予め複数の位置決め角θ2を有する複数の取り付け部材260が用意される。また、車体1のガラス面51の傾斜角ΨFを基に好ましい位置決め角θ2に近い位置決め角を有する取り付け部材260が選択される。これにより、光軸Lを許容方向範囲LR(図1参照)の範囲内として、車体1に車載カメラ300を取り付けることができる。
(変形例3)
次に変形例3の車載カメラの取り付け方法について説明する。
図15は、変形例3の取り付け方法に係る取り付け部材(位置決め部材)360と車載カメラ400の側面図である。図16は、車載カメラ400と取り付け部材360との固定部を拡大した斜視図である。
なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
車載カメラ400は、カバー筐体303aを有する。カバー筐体303aは、上側を向く板形状の天板部(取り付け台座)335を含む。天板部335には、取り付け部材360を固定するネジ369をネジ止めするためのネジ孔335eが設けられている。本変形例において天板部335は、取り付け部材360と接触して固定される取り付け台座としても機能する。
取り付け部材(位置決め部材)360は、ガラス面固定部362と、ガラス面固定部362の後端から下方に延びる連結部363と、連結部363の下端に位置する筐体固定部361と、を含む。
ガラス面固定部362の上面362aは、ガラス面51に接着固定されてガラス面51に対する取り付け部材360の位置を決めるガラス側位置決め部として機能する。すなわち、取り付け部材360の表面は、ガラス側位置決め部(上面)362aを含む。
筐体固定部361は、天板部335に対向する対向面361aを有する。対向面361aには、筐体固定部361を貫通する貫通孔361bが開口する。貫通孔361bには、天板部335のネジ孔335eにネジ止めされるネジ369が挿入される。また、対向面361aには、車載カメラ400の幅方向に延び、天板部335側に突出する一対の筐体側突出帯361cが設けられている。筐体側突出帯361cの幅方向に直交する断面は、半円形状である。
図16に示すように、筐体側突出帯361cの先端には、天板部335に接触する筐体側位置決め部361dが設けられている。筐体側突出帯361cの先端が曲面であるため、取り付け部材360と天板部335との接触は、線接触となる。したがって、筐体側位置決め部361dは、車載カメラ400の幅方向に延びる直線である。
取り付け部材360の一対の筐体側位置決め部361dと天板部335とは、線接触し一対の筐体側接触線365を構成する。一対の筐体側接触線365は、それぞれ無数の接触点(筐体側接触点)の集合である。また、無数の筐体側接触点のうち、うち1点は、他の2点を通過する直線と異なる位置に設けられる。これにより、筐体側位置決め部361dに対する天板部335の自由度を0とすることができる。一対の筐体側接触線365のうち、一方の筐体側接触線365Aから、1点の筐体側接触点366aを選び、他方の筐体側接触線365Bから、2点の筐体側接触点366b、366cを選ぶ。このとき、3点の筐体側接触点366a、366b、366cは、同じ直線状に並ぶことがない。したがって、本変形例によれば、取り付け部材360に対し天板部335が安定して支持される。
また、本変形例において、筐体固定部361は、天板部335に一対の筐体側接触線365で接触して、一対の第1エッジ391を構成する。すなわち、筐体側位置決め部361dは、天板部(取り付け台座)335に接触する第1エッジ391を有する。また、筐体側接触線365は、筐体側接触点の集合であるため、第1エッジ391上には、筐体側接触点のうちの少なくとも1点が位置する。このような構成とすることで、取り付け部材360と天板部335とが、第1エッジ391で接触し、取り付け部材360が天板部335を安定して支持できる。
なお、本変形例において、筐体側突出帯361cの断面形状は、半円形状に限定されない。筐体側突出帯361cは、天板部(取り付け台座)335と接触して幅方向に延びる第1エッジ391を構成すればいかなる断面形状であってもよい。
以上に、本発明の実施形態および変形例を説明したが、実施形態および変形例における各構成およびそれらの組み合わせなどは一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
例えば、実施形態および変形例において、少なくとも3点の筐体側接触点は、曲面上に配置されていてもよい。すなわち、取り付け部材と取り付け台座の接触面(筐体側接触面)は、曲面であってもよい。この場合、筐体側接触点によって定まる方位(筐体側接触方位)は、筐体側接触面内において、直線状に並ぶことのない少なくとも3点の筐体側接触点のなす面の方位として定義できる。
同様に、少なくとも3点のガラス側接触点は、曲面上に配置されていてもよい。すなわち、取り付け部材とガラス面の接触面(ガラス側接触面)は、曲面であってもよい。この場合、ガラス側接触点によって定まる方位は、ガラス側接触面内において、直線状に並ぶことのない少なくとも3点のガラス側接触点のなす面の方位として定義できる。
また、実施形態および変形例として、筐体がカバー筐体とベース筐体とを有する例を示したが、カバー筐体のみを有していてもよい。この場合、カバー筐体は、処理基板の下側を覆ってもよい。
また、実施形態および変形例において、カバー筐体およびベース筐体が、アルミニウム又はアルミニウム合金製である場合を説明したが、他の金属材料又は樹脂材料であってもよい。同様に、取り付け部材は、鋼以外の金属材料又は樹脂材料であってもよい。
また、実施形態および変形例において、取り付け部材を構成するガラス面固定部および筐体固定部は、何れも板形状を有する場合を説明したが、他の形状であっても良い。筐体側位置決め部、およびガラス側位置決め部を有していれば、取り付け部材の形状は特に限定されない。例えば、筐体の上部を収容可能な凹部を有する部材であっても良い。また、取り付け部材によって車載カメラが固定される例を説明したため、取り付け部材という名称を用いたが、固定されない構造も採用できる。例えば、筐体側位置決め部およびガラス側位置決め部で車載カメラの方位を安定させつつ、バネ等の別の部材で車載カメラを押さえつけて固定しても良い。この様な場合は、筐体側位置決め部およびガラス側位置決め部を有する部材には、位置決め部材という名称を与える方が分かりやすい。この様な場合も本発明の範囲内である。また、取り付け部材で固定している場合も、取り付け部材は同時に位置決めも行っているため、取り付け部材に代えて、位置決め部材という名称を与えても良い。
また、上述した実施形態および変形例の車載カメラには、カメラ本体部に加えて、レインセンサ、ミリ波レーダセンサ、レーザレーダセンサなどの他の車載機器が搭載されていてもよい。
また、カメラ本体部のレンズ部が、カバー筐体の視野窓から外側に達している構成も採用可能である。
1、1A、1B…車体、
2…カメラ本体部、
3…筐体、
3a、103a、203a、303a…カバー筐体、
3b…ベース筐体、
4…処理回路素子(処理回路)、
5…処理基板、
33…取り付け台座、
33e…台座面、
35、135、235…天板部、
50…フロントガラス(窓ガラス)、
51、56…ガラス面、
55…リアガラス(窓ガラス)、
60、60A、60B、60C、160、260、360…取り付け部材(位置決め部材)、
61、261…筐体固定部、
62、162、262、362…ガラス面固定部、
62a、162a…ガラス側位置決め部(上面)、
63…ガラス側接触面、
64、164L、164R…取り付け用開口部、
64a…筐体側位置決め部(搭載面)、
65…筐体側接触面、
91、391…第1エッジ、
92…第2エッジ、
100、200、300、400…車載カメラ、
133L…第1の取り付け台座、
133Le…第1の台座面、
133R…第2の取り付け台座、
133Re…第2の台座面、
160L…第1の取り付け部材、
160R…第2の取り付け部材、
161L…第1の筐体固定部、
161R…第2の筐体固定部、
164La…第1の筐体側位置決め部(搭載面)、
164Ra…第2の筐体側位置決め部(搭載面)、
261a…筐体側位置決め部(下面)、
262a…ガラス側位置決め部(上面)、
263…屈曲部、
335…天板部(取り付け台座)、
361…筐体固定部、
361d…筐体側位置決め部、
365、365A、365B…筐体側接触線、
366a、366b、366c…筐体側接触点、
L…光軸、
LR…許容方向範囲、
ΨF、ΨFA、ΨFB、ΨR…傾斜角、
α1…位置決め部材側相違角、
α2…筐体側相違角、
β…差、
θ…位置決め角、
θ2、θA、θB、θC、θL、θR…位置決め角

Claims (9)

  1. 板形状の天板部を含むカバー筐体とカメラ本体部を有し、位置決め部材を介して、前記天板部が車体の前方又は後方を向く窓ガラスに沿った姿勢で前記窓ガラスの車内側のガラス面に取り付けられて車外の光景を撮影するために使用される、車載カメラの取り付け方法であって、
    前記ガラス面の傾斜角として複数の傾斜角を予め想定し、
    前記複数の傾斜角の数よりも少ない複数の位置決め角を予め想定し、
    前記車載カメラが取り付けられる前記車体の前記ガラス面の傾斜角を特定し、
    前記車載カメラを調達し、
    前記想定された複数の位置決め角から少なくとも一つの位置決め角を選択して、前記選択された位置決め角を有する位置決め部材を用意し、
    前記用意された位置決め部材を介して、前記車載カメラを前記車体の前記ガラス面に固定する、
    車載カメラの取り付け方法であり、
    前記カメラ本体部はレンズ部および撮像素子を含み、
    前記カバー筐体は取り付け台座を含み、
    前記位置決め部材の表面は、前記取り付け台座に少なくとも3点の筐体側接触点で接触する筐体側位置決め部、および前記車体の前記ガラス面に少なくとも3点のガラス側接触点で接触するガラス側位置決め部を含み、
    前記少なくとも3点の筐体側接触点のうち1点は、他の2点を通過する直線と異なる位置に設けられ、
    前記少なくとも3点のガラス側接触点のうち1点は、他の2点を通過する直線と異なる位置に設けられ、
    前記位置決め角は、前記少なくとも3点の前記筐体側接触点によって定まる方位と、前記少なくとも3点の前記ガラス側接触点によって定まる方位との間の差であり、
    前記位置決め角は、前記特定された前記ガラス面の傾斜角、および前記少なくとも3点の前記筐体側接触点によって定まる方位と前記カメラ本体部の光軸の方位の差、を参照する所定の方法で選択され、
    前記車載カメラは、
    前記カメラ本体部に接続され前記カバー筐体に収容される基板と、
    前記基板に搭載され前記カメラ本体部が撮影した画像を電子的に処理することにより、少なくとも取り付け方位検出処理および方位算出処理を実行可能な、処理回路を有し、
    前記取り付け方位検出処理では、
    前記車載カメラが前記位置決め部材を介して前記ガラス面に取り付けられた状態において、前記車体から見て既知の方位に位置する方位検出用目標物を該カメラ本体部で撮影して得られる目標物画像が取得され、
    前記目標物画像上における前記方位検出用目標物の位置が検出され、
    前記処理回路に、前記既知の方位および前記方位検出用目標物の位置を用いて算出された前記カメラ本体部の取り付け方位偏差が保持され、
    前記方位算出処理では、
    前記既知の方位および前記方位検出用目標物の位置の両方、又は前記取り付け方位偏差を用いて、前記カメラ本体部が撮影した物体の画像上の位置から、前記車体から見た場合に該物体が位置する方位が算出される、車載カメラの取り付け方法。
  2. 前記選択された位置決め角を有する位置決め部材を用意する際には、
    前記複数の位置決め角の何れかをそれぞれ有する複数種類の位置決め部材が用意され、
    それら複数種類の位置決め部材から一種類の位置決め部材が選択される、請求項1に記載の車載カメラの取り付け方法。
  3. 前記取り付け台座は、第1の取り付け台座と、第2の取り付け台座と、を含み、
    前記筐体側位置決め部は、少なくとも3点の筐体側接触点で前記第1の取り付け台座に接触する第1の筐体側位置決め部と、少なくとも3点の筐体側接触点で前記第2の取り付け台座に接触する第2の筐体側位置決め部と、を含み、
    前記第1の筐体側位置決め部の方位は、前記第2の筐体側位置決め部の方位に対して位置決め部材側相違角だけ異なり、
    前記第1の取り付け台座は第1の台座面で前記第1の筐体側位置決め部と接触し、前記第2の取り付け台座は第2の台座面で前記第2の筐体側位置決め部と接触し、前記第1の台座面の方位は、前記第2の台座面の方位に対して筐体側相違角だけ異なり、
    前記位置決め部材側相違角は前記筐体側相違角と一致する、請求項1または2に記載の車載カメラの取り付け方法。
  4. 前記位置決め部材は、互いに分割された第1の位置決め部材と第2の位置決め部材とを有し、
    前記第1の位置決め部材は、前記第1の筐体側位置決め部を含み、前記第2の位置決め部材は、前記第2の筐体側位置決め部を含む、請求項3に記載の車載カメラの取り付け方法。
  5. 前記取り付け台座および前記筐体側位置決め部のうちの少なくとも一方は他方に接触する第1エッジを有し、又は前記ガラス側位置決め部は前記ガラス面に接触する第2エッジを有し、
    前記筐体側接触点のうちの少なくとも1点が前記第1エッジ上に位置する、又は、前記ガラス側接触点のうちの少なくとも1点が前記第2エッジ上に位置する、請求項1から4の何れか一項に記載の車載カメラの取り付け方法。
  6. 前記筐体側位置決め部および前記ガラス側位置決め部の少なくとも一方は、表面の一部が切削された切削加工面である、請求項1から5の何れか一項に記載の車載カメラの取り付け方法。
  7. 前記位置決め部材は、板形状の部材であり、
    前記位置決め部材は、一部が折れ曲がった屈曲部を含み、
    前記屈曲部は、前記筐体側位置決め部と前記ガラス側位置決め部との間に位置する、請求項1から6の何れか一項に記載の車載カメラの取り付け方法。
  8. 前記カバー筐体は、アルミニウム又はアルミニウム合金製であり、
    前記位置決め部材は、鋼製である、請求項1から7の何れか一項に記載の車載カメラの取り付け方法。
  9. 前記ガラス側位置決め部は、接着剤を介して前記ガラス面と接触している、請求項1から8の何れか一項に記載の車載カメラの取り付け方法。
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