JP2017114029A - 透明樹脂積層体 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来技術では、積層体の剛性が低く、外部応力がかかると撓みやすい等の問題があった。本発明は、透明樹脂積層体に関し、これまでに使用されている透明樹脂積層体よりも優れた剛性を有し、且つ耐衝撃性、透明性に優れる透明樹脂積層体を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、少なくとも2つの透明樹脂シートおよび中間層からなり、中間層を形成する樹脂が、熱可塑性ポリウレタンを含み、前記透明樹脂シートの層厚が6.5mm以上100mm以下の範囲にあり、前記中間層の層厚が0.4mm以上8mm以下の範囲にあることを特徴とする透明樹脂積層体を提供するものである。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、少なくとも2つの透明樹脂シートおよび中間層からなり、中間層を形成する樹脂が、熱可塑性ポリウレタンを含み、前記透明樹脂シートの層厚が6.5mm以上100mm以下の範囲にあり、前記中間層の層厚が0.4mm以上8mm以下の範囲にあることを特徴とする透明樹脂積層体を提供するものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車、航空機等の窓用ガラス、建築物の窓ガラス、水槽パネル、道路用防音板、鉄道軌道用防音板等に使用される透明性、耐衝撃性、耐候性に優れた透明樹脂積層体に関する。
従来から、自動車、航空機等の窓用ガラス、建築物の窓ガラス等には合わせガラスが広く用いられている。その構造は、複数枚の無機ガラス、または有機ガラス即ち合成樹脂板を、中間膜を介して合わせ加工したものであり、耐貫通性や破損したガラスの飛散防止等の機能を有する。
近年、自動車、航空機等の窓用ガラス、建築物の窓ガラス等の合わせガラス、水槽パネル、道路用防音板、鉄道軌道用防音板は、軽量化や施工性の観点から、メタクリル樹脂板やポリカーボネート樹脂等の合成樹脂板を用いたものに変更する検討がなされている。
合わせガラスに用いられる中間膜は、ガラス板等との接着性、強度及び透明性等の観点から、エチレン−ビニルアセテート(EVA)や、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリウレタンを主成分とする透明樹脂膜が用いられている。特に、EVA系中間膜は安価であり、優れた耐水性、接着性、透明性を有する点で有用である。
耐貫通性や飛散防止性能を付与する手段として、例えば特許文献1〜3に記載されているように、アクリル又はポリカーボネートからなる合成樹脂板の間にPVB、TPU、EVA等を包含する積層構成が提案されている。
しかしながら、特許文献1〜3の構成では積層体の剛性が低く、外部応力がかかると撓みやすい等の問題があった。
そこで、本発明は、透明樹脂積層体に関し、これまでに使用されている透明樹脂積層体よりも優れた剛性を有し、且つ耐衝撃性、透明性に優れる透明樹脂積層体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記実情に鑑み種々の検討を行った結果、透明樹脂シートと中間層の層厚みをある特定の範囲で積層することで従来の透明樹脂積層体が持ち合わせていた透明性、耐衝撃性を失うことなく、剛性に優れた透明樹脂積層体を得ることが出来る事を見出した。
すなわち本発明は、
[1]少なくとも2つの透明樹脂シートおよび中間層からなり、中間層を形成する樹脂が、熱可塑性ポリウレタンを含み、前記透明樹脂シートの層厚が6.5mm以上100mm以下の範囲にあり、前記中間層の層厚が0.4mm以上8mm以下の範囲にあることを透明樹脂積層体を提供するものである。
[2]中間層が、2つ以上の層からなる積層構造である、[1]に記載の透明樹脂積層体である。
[3]積層構造が、エチレンビニルアセテート共重合体シートの層と熱可塑性ポリウレタンシートの層を含むからなる、[2]に記載の透明樹脂積層体である。
[4]透明樹脂シートがアクリル樹脂シートであることを特徴とする[1]〜[3]いずれかに記載の透明樹脂積層体である。
[1]少なくとも2つの透明樹脂シートおよび中間層からなり、中間層を形成する樹脂が、熱可塑性ポリウレタンを含み、前記透明樹脂シートの層厚が6.5mm以上100mm以下の範囲にあり、前記中間層の層厚が0.4mm以上8mm以下の範囲にあることを透明樹脂積層体を提供するものである。
[2]中間層が、2つ以上の層からなる積層構造である、[1]に記載の透明樹脂積層体である。
[3]積層構造が、エチレンビニルアセテート共重合体シートの層と熱可塑性ポリウレタンシートの層を含むからなる、[2]に記載の透明樹脂積層体である。
[4]透明樹脂シートがアクリル樹脂シートであることを特徴とする[1]〜[3]いずれかに記載の透明樹脂積層体である。
本発明により、剛性が高く、高透明で軽量、且つ耐衝撃性に優れる透明樹脂積層体を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いながら説明するが、本発明はこれらの図に限定されるものではない。
図1は、本発明の透明樹脂積層体の実施の形態の一例を示す断面図である。図1の透明樹脂積層体11は、2枚の透明樹脂シート3A、3BをEVA層2で接着一体化させたものである。両方の透明樹脂シート3A、3Bに、EVA層2が接している。EVA層2は、耐候性、接着性を補うための層である。
図2は、本発明の積層体の好ましい実施の形態の一例を示す断面図である。図2の透明樹脂積層体11は、2枚の透明樹脂シート3A、3Bを中間層10で接着一体化されたものである。中間層10は、EVA層2A、TPU層1及びEVA層2Bをこの順で積層した3層積層膜であり、両方の透明樹脂シート3A、3Bに、EVA層2A、2Bがそれぞれ接している。中間層10は、透明性、耐貫通性や耐衝撃性が良好であるTPU層1と、その欠点(耐候性、接着性)を補うためのEVA層2A、2Bが積層される。得られる積層体は、透明性、接着性、耐候性、遮音性、耐貫通性、耐衝撃性が良好であるだけでなく、さらに厳しい条件(高温高湿)における耐候性にも優れている。
本発明の透明樹脂積層体の透明樹脂シート3A、3Bとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンブチレート、ポリカーボネート(PC)、メタクリル樹脂等の樹脂製のシート又はフィルムが挙げられる。
本発明の上記透明樹脂シートにおいて、透明樹脂シートの層厚が6.5mm以上100mm以下の範囲にあることが好ましく、7mm以上99mm以下がより好ましく、8mm以上98mm以下が更に好ましい。6.5mm以上であれば、透明樹脂積層体の剛性が低く高くなり好ましく、100mm以下であれば、重量が重くならず、ハンドリング性や加工性が低下せず好ましい。
本発明の透明樹脂積層体の中間層10は、加熱溶融によって粘着性を示す樹脂を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有することができる。中間層10としては、加熱溶融によって粘着性を示す樹脂であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、可塑化したポリビニルブチラール(PVB)、エチレン−ビニルアセテート(EVA)、及び架橋型エチレン−ビニルアセテート(架橋EVA)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、シクロオレフィン(COP)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)などから選択される少なくとも1種であることが好ましい。
前記PVBやEVA、架橋EVA、TPU、COP、EMMAは、接着後、固化する一般的な接着剤と比較して、接着後も分子鎖の絡み合いによる粘弾性を示す。したがって、これら透明樹脂からなる中間層を挟み込んで一体化させた透明樹脂積層体は、高透明で飛散防止性に優れた性能を示す。
<透明樹脂シート>
本発明の透明樹脂シートとしては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリルスチレン共重合体樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等からなるシートが挙げられる。中でも、アクリル樹脂シートは透明性が高く、耐候性に優れ、さらに高剛性であるため好適である。また、ポリカーボネート樹脂シートは、透明性、耐衝撃性、耐燃焼性に優れるため好適である。
本発明の透明樹脂シートとしては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリルスチレン共重合体樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等からなるシートが挙げられる。中でも、アクリル樹脂シートは透明性が高く、耐候性に優れ、さらに高剛性であるため好適である。また、ポリカーボネート樹脂シートは、透明性、耐衝撃性、耐燃焼性に優れるため好適である。
透明樹脂シートの表面には、耐摩耗性、耐擦傷性、耐薬品性、耐光性などを高める目的で、アクリル系、シリコーン系、無機粒子系のハードコートなどの表面保護層が設けられていてもよい。また、飛散防止性能をさらに高めるために樹脂フィルムなどを貼ってもよい。
また、透明樹脂シートの表面には、中間層との接着性を制御する目的で、プライマー層が設けられていてもよい。プライマー層としては、中間層の樹脂成分と化学的親和性の高い樹脂組成物や反応性の官能基を有する樹脂組成物を使用することができる。また、コロナ処理やプラズマ処理等により極性基をシート表面に導入してもよい。
透明樹脂シートには、耐候性を向上させるための紫外線吸収剤、酸化防止剤や成形性を向上させるための可塑剤、熱安定剤、その他、熱線吸収剤、着色剤、装飾層、難燃剤、帯電防止剤等を含有してもよい。
透明樹脂シートには寸法安定性を向上するために、シリカ微粒子、ガラスフレーク、グラスファイバー、結晶性又は固体のケイ酸塩化合物などの無機化合物を添加することができる。これらの化合物は、透明樹脂シートの組成物の重合の際に添加しても、成形時に添加してもよい。
透明樹脂シートには寸法安定性を向上するために、シリカ微粒子、ガラスフレーク、グラスファイバー、結晶性又は固体のケイ酸塩化合物などの無機化合物を添加することができる。これらの化合物は、透明樹脂シートの組成物の重合の際に添加しても、成形時に添加してもよい。
透明樹脂積層体の厚み、形状、サイズは、用途によって適宜選択されればよく、特に限定されるものではない。また、透明樹脂シートは吸湿性があるため、加熱時に吸着水が気泡となって透明樹脂積層体の透明性や外観を損なうことがあるので、透明樹脂シートを中間層に接着させる前に、80〜125℃で1〜10時間程度乾燥処理することでシート中の水分を除去しておくことが望ましい。
<中間層>
本発明の中間層としては、TPU樹脂シート(TPU層ともいう)を用いるのが好ましい。中間層には、耐候性を向上させるための紫外線吸収剤、酸化防止剤や熱安定剤、その他、熱線吸収剤、着色剤、装飾層、難燃剤、帯電防止剤等を含有してもよい。
本発明の中間層としては、TPU樹脂シート(TPU層ともいう)を用いるのが好ましい。中間層には、耐候性を向上させるための紫外線吸収剤、酸化防止剤や熱安定剤、その他、熱線吸収剤、着色剤、装飾層、難燃剤、帯電防止剤等を含有してもよい。
中間層には、透明樹脂シートおよびその他の透明樹脂シートとの接着性を制御する目的で、シランカップリング剤などの接着力調整剤が含まれてもよい。また、コロナ処理やプラズマ処理等により極性基をシート表面に導入してもよい。
中間層の80℃における貯蔵弾性率は0.5MPa以上1.0MPa以下であることが好ましく、0.6MPa以上0.9MPa以下がより好ましく、0.7MPa以上0.8MPa以下が更に好ましい。0.5MPa以上1.0MPa以下であれば、高温の環境にさらされた際に中間層が変形することもなく、透明樹脂積層体中に気泡が生成せず、透明樹脂積層体の外観を損なうこともないため好ましい。また、透明樹脂積層体を作製する過程において、透明樹脂シートおよびその他の透明樹脂シートに吸湿した水分が放出される際に、透明樹脂積層体中に気泡が生成されないため好ましい。また、透明樹脂積層体を作製する過程において、透明樹脂シートおよびその他の透明樹脂シートに吸湿した水分が放出される際に、透明樹脂積層体中に気泡が生成するおそれがある。
弾性率向上のために、架橋タイプのものを用いるのが好ましい。さらに架橋反応は透明樹脂積層体の作製時に架橋反応が進行するのが好ましい。透明樹脂積層体の作製時に架橋反応が進行することで、重ねた各部材の層間に存在する空気は未架橋の軟化状態で取り除くことができるため、層間の密着性が良く、層間に気泡を含まない、外観に優れた透明樹脂積層体を得ることが可能となる。
弾性率向上のために、架橋タイプのものを用いるのが好ましい。さらに架橋反応は透明樹脂積層体の作製時に架橋反応が進行するのが好ましい。透明樹脂積層体の作製時に架橋反応が進行することで、重ねた各部材の層間に存在する空気は未架橋の軟化状態で取り除くことができるため、層間の密着性が良く、層間に気泡を含まない、外観に優れた透明樹脂積層体を得ることが可能となる。
EVA層中のビニルアセテート単位は20質量%以上40質量%以下であることが好ましく、22質量%以上38質量%以下がより好ましく、24質量%以上36質量%以下が更に好ましい。ビニルアセテート単位が20質量%未満では透明樹脂シートおよびその他の透明樹脂シートと中間層の接着性が低下する傾向にあり、40質量%を超えると透明樹脂積層体の耐衝撃性が不足することがある。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[透明性評価]
4辺枠で固定した縦1000×横2000mmの透明樹脂積層体を正面から透視で見て、透明でクリアに見える場合を「○」、曇って見える場合を「×」とした。
4辺枠で固定した縦1000×横2000mmの透明樹脂積層体を正面から透視で見て、透明でクリアに見える場合を「○」、曇って見える場合を「×」とした。
[剛性評価]
4辺枠で固定した縦1000×横2000mmの透明樹脂積層体に等分布に200kgf/m2の荷重をかけ、中心たわみ量を測定した。中心たわみ量は荷重時の中心たわみ量から無荷重時のたわみ量を除して算出した。中心たわみ量が透明樹脂積層体の開口短辺の1/15以下である場合を「○」、1/15以上である場合を「×」とした。
4辺枠で固定した縦1000×横2000mmの透明樹脂積層体に等分布に200kgf/m2の荷重をかけ、中心たわみ量を測定した。中心たわみ量は荷重時の中心たわみ量から無荷重時のたわみ量を除して算出した。中心たわみ量が透明樹脂積層体の開口短辺の1/15以下である場合を「○」、1/15以上である場合を「×」とした。
[耐衝撃性評価]
4辺枠で固定した縦1000×横2000mmの透明樹脂積層体を、地面と垂直方向に設置し、その短辺を支柱にボルトを用いて固定した。300kgの鋼球を振り子により、高さ95cmの高さから落下させ、試料の中央部に衝突させた時の、試料の破壊の様子を観察した。なお、荷重には試料と衝突する部分にボルトを取り付けて、応力が集中するようにした。つまりボルトとの接点から試料が破壊するようにした。試料の破片が飛散しなかった場合を「○」、試料の破片が飛散した場合を「×」とした。
4辺枠で固定した縦1000×横2000mmの透明樹脂積層体を、地面と垂直方向に設置し、その短辺を支柱にボルトを用いて固定した。300kgの鋼球を振り子により、高さ95cmの高さから落下させ、試料の中央部に衝突させた時の、試料の破壊の様子を観察した。なお、荷重には試料と衝突する部分にボルトを取り付けて、応力が集中するようにした。つまりボルトとの接点から試料が破壊するようにした。試料の破片が飛散しなかった場合を「○」、試料の破片が飛散した場合を「×」とした。
(実施例1)
縦1000×横2000×厚み1.0mmのTPU層(ハイグレスTEND50601:シーダム(株)製)を縦1000×横2000×厚み0.40mmの2枚のEVA層(メルセンG7055:東ソー・ニッケミ(株)製)で挟み、更に縦1000×横2000×厚み6.5mmの80℃で24時間乾燥させた2枚のメタクリル樹脂シート(アクリライトMR−200:三菱レイヨン(株)製)で挟んだ積層体を、2枚のガラス板(縦1000×横2000×厚み5mm)で挟持し、マイクロ波照射装置内に移して真空吸引し、ダイヤフラムゴムシートにより積層体の全面を覆い圧着した。次いで、マイクロ波を0〜100Wの出力で照射し、積層体中のメタクリル樹脂シートの側面温度が70℃となるよう出力調整を行い、70℃に保持した状態で30分間、圧力0.5MPaの条件下で加圧加熱し、メタクリル樹脂シートとEVA層、TPU層の境界面に存在する気泡を除去しながら、接着した。評価試験結果を表1に示す。
縦1000×横2000×厚み1.0mmのTPU層(ハイグレスTEND50601:シーダム(株)製)を縦1000×横2000×厚み0.40mmの2枚のEVA層(メルセンG7055:東ソー・ニッケミ(株)製)で挟み、更に縦1000×横2000×厚み6.5mmの80℃で24時間乾燥させた2枚のメタクリル樹脂シート(アクリライトMR−200:三菱レイヨン(株)製)で挟んだ積層体を、2枚のガラス板(縦1000×横2000×厚み5mm)で挟持し、マイクロ波照射装置内に移して真空吸引し、ダイヤフラムゴムシートにより積層体の全面を覆い圧着した。次いで、マイクロ波を0〜100Wの出力で照射し、積層体中のメタクリル樹脂シートの側面温度が70℃となるよう出力調整を行い、70℃に保持した状態で30分間、圧力0.5MPaの条件下で加圧加熱し、メタクリル樹脂シートとEVA層、TPU層の境界面に存在する気泡を除去しながら、接着した。評価試験結果を表1に示す。
(実施例2)
メタクリル樹脂シートの厚みを100mmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、透明樹脂積層体を得た。評価結果を表1に示す。
メタクリル樹脂シートの厚みを100mmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、透明樹脂積層体を得た。評価結果を表1に示す。
(実施例3)
メタクリル樹脂シートの厚みを7mmに変更し、中間層を厚み0.4mmのTPU層(ハイグレスTEND50601:シーダム(株)製)のみに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、透明樹脂積層体を得た。評価結果を表1に示す。
メタクリル樹脂シートの厚みを7mmに変更し、中間層を厚み0.4mmのTPU層(ハイグレスTEND50601:シーダム(株)製)のみに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、透明樹脂積層体を得た。評価結果を表1に示す。
(実施例4)
メタクリル樹脂シートの厚みを40mmに変更し、1.0mmのTPU層を重ねて中間層の厚みを8.0mmとなるように変更したこと以外は、実施例1と同様にして、透明樹脂積層体を得た。評価結果を表1に示す。
メタクリル樹脂シートの厚みを40mmに変更し、1.0mmのTPU層を重ねて中間層の厚みを8.0mmとなるように変更したこと以外は、実施例1と同様にして、透明樹脂積層体を得た。評価結果を表1に示す。
(実施例5)
中間層を5層構造とし、0.4mmのEVA層、1.0mmのTPU層、0.4mmのEVA層、1.0mmのTPU層、0.4mmのEVA層の順に積層したこと以外は、実施例1と同様にして、透明樹脂積層体を得た。評価結果を表1に示す。
中間層を5層構造とし、0.4mmのEVA層、1.0mmのTPU層、0.4mmのEVA層、1.0mmのTPU層、0.4mmのEVA層の順に積層したこと以外は、実施例1と同様にして、透明樹脂積層体を得た。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
メタクリル樹脂シートの厚みを6mmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、透明樹脂積層体を得た。得られた透明樹脂積層体は中心たわみ量が大きく、剛性が低かった。
メタクリル樹脂シートの厚みを6mmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、透明樹脂積層体を得た。得られた透明樹脂積層体は中心たわみ量が大きく、剛性が低かった。
(比較例2)
TPU層の厚みを0.3mmに変更したこと以外は、実施例3と同様にして、透明樹脂積層体を得た。得られた透明樹脂積層体は中間層が薄いため、耐衝撃性が悪かった。
TPU層の厚みを0.3mmに変更したこと以外は、実施例3と同様にして、透明樹脂積層体を得た。得られた透明樹脂積層体は中間層が薄いため、耐衝撃性が悪かった。
(比較例3)
TPU層の厚みを12mmに変更したこと以外は、実施例3と同様にして、透明樹脂積層体を得た。得られた透明樹脂積層体は中間層が厚いため、透明性が悪かった。
TPU層の厚みを12mmに変更したこと以外は、実施例3と同様にして、透明樹脂積層体を得た。得られた透明樹脂積層体は中間層が厚いため、透明性が悪かった。
本発明により、耐候性が良好であり、高透明で軽量、且つ耐衝撃性に優れる透明樹脂積層体を提供することができる。
1 TPU層
2(2A、2B) EVA層
3A、3B 透明樹脂シート
10 中間層
11 透明樹脂積層体
2(2A、2B) EVA層
3A、3B 透明樹脂シート
10 中間層
11 透明樹脂積層体
Claims (4)
- 少なくとも2つの透明樹脂シートおよび中間層からなり、中間層を形成する樹脂が、熱可塑性ポリウレタンを含み、前記透明樹脂シートの層厚が6.5mm以上100mm以下の範囲にあり、前記中間層の層厚が0.4mm以上8mm以下の範囲にある、透明樹脂積層体。
- 中間層が、材質の異なる複数の層からなる積層構造である、請求項1に記載の透明樹脂積層体。
- 積層構造が、エチレンビニルアセテート共重合体シートの層と熱可塑性ポリウレタンシートの層とを含む、請求項2に記載の透明樹脂積層体。
- 透明樹脂シートがアクリル樹脂シートであることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の透明樹脂積層体。
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