JP2017113942A - 液体噴射ヘッドの駆動回路、及び液体噴射ヘッドの駆動方法 - Google Patents

液体噴射ヘッドの駆動回路、及び液体噴射ヘッドの駆動方法 Download PDF

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【課題】既存の回路構成を利用しつつ、短時間で液滴の充填状態の判定を可能とする液体噴射ヘッドの駆動回路を提供する。【解決手段】印加される電圧にしたがって変形する圧電アクチュエータ75により、圧電アクチュエータに対応する圧力室に充填された液体を被記録媒体に着弾する液滴としてノズル孔から噴射するノズルを複数備える液体噴射ヘッドの駆動回路180は、第1交流信号に基づく電圧を圧電アクチュエータに印加して、液体の充填状態に応じた第1電気的特性を検出し、第1交流信号とは周波数が異なる第2交流信号に基づく電圧を圧電アクチュエータに印加して、液体の充填状態に応じた第2電気的特性を検出する検出部181と、検出部が検出した第1電気的特性と第2電気的特性とに基づいて、液体の充填状態を判定する判定部182と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、液体噴射ヘッドの駆動回路、及び液体噴射ヘッドの駆動方法に関する。
被記録媒体に記録可能な液体、例えばインクを噴射する装置として、インク室の複数のノズル孔から被記録媒体に向かってインク滴を噴射する液体噴射記録装置が知られている。このような液体噴射記録装置の中には、所謂インクジェット方式が採用されたインクジェットヘッドを備えたものがある。インクジェットヘッドには、インクが充填される複数の長溝が形成されている圧電アクチュエータが設けられている。各長溝の両側壁には、それぞれ電極が設けられており、これら電極に所定の駆動電圧を印加すると側壁が変形し、長溝内の容積が変化するようになっている。これにより、ノズル孔からインク滴が被記録媒体に向かって吐出する。
このように、インクジェットヘッドは、側壁に生じた振動エネルギーを長溝内のインクに伝播することによりインクを吐出させるので、インク室内にインクが隙間無く十分に充たされている必要がある。しかし、実際には、インクジェットヘッドに初めてインクを充填する際や、インクの交換を行う際など、一部の長溝内にインクが充填されなかったり、長溝内に気泡が発生したりする場合がある。このような充填不良がある長溝では、側壁に生じた振動エネルギーがインクへ十分に伝播されず、インクが正常に吐出されず印字不良が発生する。
印字不良となることを防ぐため、通常、充填状態を確認するための印刷を行い、充填状態の確認が行われるが、確認用にインクや被記録媒体を消費してしまうことになる。このような問題を解決するために、例えば、特許文献1に示すような技術が提案されている。特許文献1に示す技術では、ヘッドの圧電素子の任意の周波数におけるインピーダンスを測定し、測定したインピーダンスの周波数特性を求める。そして、求めた周波数特性から圧電素子に気泡が付着しているか否かを判定する。
特開平11−334102号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、ヘッドを駆動するヘッド駆動回路とは別に、インピーダンスを測定するインピーダンス測定回路が必要となり、インピーダンスを測定するごとに、これらを切り替えなければならない。すなわち、新たな回路が加えられることにより回路構成が煩雑になるという問題に加えて、インク液の充填状態をチェックする処理が行われるごとに切り替えをする必要があるため、印刷可能状態になるまでの時間が長くなるという問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、既存の回路構成を利用しつつ、従来よりも短時間で液滴の充填状態の判定を可能とする液体噴射ヘッドの駆動回路、及び液体噴射ヘッドの駆動方法を提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明の一態様は、印加される電圧にしたがって変形する圧電アクチュエータにより、前記圧電アクチュエータに対応する圧力室に充填された液体を被記録媒体に着弾する液滴としてノズル孔から噴射するノズルを複数備える液体噴射ヘッドの駆動回路であって、第1交流信号に基づく電圧を前記圧電アクチュエータに印加して、前記液体の充填状態に応じた第1電気的特性を検出し、前記第1交流信号とは周波数が異なる第2交流信号に基づく電圧を前記圧電アクチュエータに印加して、前記液体の充填状態に応じた第2電気的特性を検出する検出部と、前記検出部が検出した前記第1電気的特性と前記第2電気的特性とに基づいて、前記液体の充填状態を判定する判定部と、を備える液体噴射ヘッドの駆動回路である。
また、本発明の一態様は、印加される電圧にしたがって変形する圧電アクチュエータにより、前記圧電アクチュエータに対応する圧力室に充填された液体を被記録媒体に着弾する液滴としてノズル孔から噴射するノズルを複数備える液体噴射ヘッドの駆動方法であって、前記液体噴射ヘッドが、第1交流信号に基づく電圧を前記圧電アクチュエータに印加して、前記液体の充填状態に応じた第1電気的特性を検出し、前記第1交流信号とは周波数が異なる第2交流信号に基づく電圧を前記圧電アクチュエータに印加して、前記液体の充填状態に応じた第2電気的特性を検出する第1ステップと、前記液体噴射ヘッドが、前記第1ステップにおいて検出された前記第1電気的特性と前記第2電気的特性とに基づいて、前記液体の充填状態を判定する第2ステップと、を含む液体噴射ヘッドの駆動方法である。
この発明によれば、既存の回路構成を利用しつつ、従来よりも短時間で液滴の充填状態の判定が可能となる。
本発明の実施形態における液体噴射記録装置の斜視図である。 同実施形態における液体噴射ヘッドの一部破断斜視図である。 同実施形態における流路部材の概略構成図である。 同実施形態における液体噴射ヘッドチップの分解斜視図である。 同実施形態における液体噴射ヘッドチップの一部を拡大した分解斜視図である。 同実施形態における制御回路基板に形成される駆動回路の内部構成、及び液体噴射ヘッドチップとの接続構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における駆動回路によるインク液の充填状態の判定処理を示すフローチャートである。 同実施形態における駆動回路の検出部が検出した消費電流の変化を示すグラフである。
(液体噴射記録装置)
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、液体噴射記録装置1の斜視図である。
液体噴射記録装置1は、紙等の被記録媒体Sを搬送する一対の搬送機構2,3と、被記録媒体Sにインク滴を噴射する液体噴射ヘッド4と、液体噴射ヘッド4にインクを供給する液体供給部5と、液体噴射ヘッド4を被記録媒体Sの搬送方向(主走査方向)と略直交する方向(副走査方向)に走査させる走査部6とを備えている。
なお、以下の説明において、副走査方向をX方向、主走査方向をY方向、そしてX方向及びY方向にともに直交する方向をZ方向として説明する。液体噴射記録装置1は、X方向、Y方向が水平方向となるように、かつZ方向が重力方向上下方向となるように載置して使用されるようになっている。
すなわち、液体噴射記録装置1を載置した状態では、被記録媒体S上を液体噴射ヘッド4が水平方向(X方向、Y方向)に沿って走査するように構成されている。また、この液体噴射ヘッド4から重力方向下方(Z方向下方)に向かってインク滴が噴射され、このインク滴が被記録媒体Sに着弾するように構成されている。
一対の搬送機構2,3は、それぞれX方向に延びて設けられたグリットローラ20,30と、グリットローラ20,30のそれぞれに平行に延びるピンチローラ21,31と、詳細は図示しないがグリットローラ20,30を軸回りに回転動作させるモータ等の駆動機構とを備えている。
液体供給部5は、インクが収容された液体収容体50と、液体収容体50と液体噴射ヘッド4とを接続する液体供給管51とを備えている。液体収容体50は、複数設けられており、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4種類のインクが収容されたインクタンク50Y,50M,50C,50Kが並べて設けられている。インクタンク50Y,50M,50C,50KのそれぞれにはポンプモータMが設けられており、液体供給管51を通じてインクを液体噴射ヘッド4へ押圧移動する。液体供給管51は、例えば、液体噴射ヘッド4(キャリッジユニット62)の動作に対応可能な可撓性を有するフレキシブルホースで構成されている。
なお、液体収容体50は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4種類のインクが収容されたインクタンク50Y,50M,50C,50Kに限られるものではなく、さらに多色のインクを収容したインクタンクを備えていてもよい。
走査部6は、X方向に延びて設けられた一対のガイドレール60,61と、一対のガイドレール60,61に沿って摺動可能なキャリッジユニット62と、キャリッジユニット62をX方向に移動させる駆動機構63とを備えている。駆動機構63は、一対のガイドレール60,61の間に配設された一対のプーリ64,65と、一対のプーリ64,65間に巻回された無端ベルト66と、一方のプーリ64を回転駆動させる駆動モータ67とを備えている。
一対のプーリ64,65は、一対のガイドレール60,61の両端部間にそれぞれ配設されており、X方向に間隔を空けて配置されている。無端ベルト66は、一対のガイドレール60,61間に配設されており、この無端ベルト66に、キャリッジユニット62が連結されている。キャリッジユニット62の基端部62aには、複数の液体噴射ヘッド4が搭載されている。具体的には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4種類のインクに個別に対応する液体噴射ヘッド4Y,4M,4C,4KがX方向に並んで搭載されている。
(液体噴射ヘッド)
図2は、液体噴射ヘッド4の一部破断斜視図である。
同図に示すように、液体噴射ヘッド4は、被記録媒体S(図1参照)に対してインク滴を噴射する噴射部70と、噴射部70と電気的に接続された制御回路基板80と、噴射部70と液体供給管51との間に、それぞれ接続部93,94を介して介在された圧力緩衝器90とをベース41,42上に備えている。圧力緩衝器90は、液体供給管51から噴射部70へインクの圧力変動を緩衝しながら通流させるためのものである。なお、ベース41,42は一体成形とされていても構わない。
噴射部70は、圧力緩衝器90に接続部72を介して接続された流路部材71と、電圧が印加されることにより、インクを液滴として被記録媒体Sへと噴射させる液体噴射ヘッドチップ73と、液体噴射ヘッドチップ73と制御回路基板80とに電気的に接続され液体噴射ヘッドチップ73に電圧を印加するためのフレキシブル配線74とを備えている。
(流路部材)
図3は、流路部材71の概略構成図である。
図3に示すように、流路部材71は、接続部72を通って流入するインクを液体噴射ヘッドチップ73に満遍なく行き渡らせる。流路部材71は、流路部材71を固定するためのフランジ部171と、流路部材本体172とが一体成形されており、且つY方向に沿って長くなるように形成されている。
流路部材本体172は、液体噴射ヘッドチップ73側の端面、つまり、フランジ部171とは反対側の端面に、Y方向に沿って長い開口部172aが形成された略箱状に形成されている。この開口部172aが液体噴射ヘッドチップ73に連通されている。
また、流路部材本体172のZ方向上側の側面172bに接続部72が接続されており、この接続部72と開口部172aとが流路部材本体172の内部に形成された凹部172cを介して連通されている。
(液体噴射ヘッドチップ)
図4は、液体噴射ヘッドチップ73の分解斜視図である。また、図5は、液体噴射ヘッドチップ73の一部を拡大した分解斜視図である。
図4、図5に示すように、液体噴射ヘッドチップ73は、略長方形状の圧電アクチュエータ75を備えている。圧電アクチュエータ75は、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)により、Y−Z平面に延在するように略板状に形成されたものである。圧電アクチュエータ75は、この上部(X方向流路部材71側の面、図4、図5における上面、以下、単に上部という)の面(上面75g)にZ方向に沿って延びる溝76(以下、長溝76という)を有している。以下では、一例として、図4、5に示すように、インクを吐出するための圧力室の一部を、長溝76が構成する場合について説明するが、圧力室の形状、構成は、長溝76に限られず、適宜変更されてよい。
長溝76は、横断面が矩形状に形成され、インクが充填される。また、複数の長溝76が、圧電アクチュエータ75の長手方向の全長に亘って並設され、長溝76の各々は、側壁77によって区分けされている。
圧電アクチュエータ75の前端面75dには、ポリイミドなどからなるノズルプレート81が設けられている。ノズルプレート81の一方の主面は、圧電アクチュエータ75への接合面とされ、他方の主面には、インクの付着等を防止するための撥水性や親水性を有する撥水膜が塗布されている。
また、ノズルプレート81には、その長手方向に所定の間隔(長溝76のピッチと同等の間隔)を空けて複数のノズル開口部85(以下、ノズル孔85ともいう)が形成されている。ノズル開口部85は、ポリイミドフィルムなどのノズルプレート81に、例えば、エキシマレーザ装置を用いて形成される。これらノズル開口部85は、それぞれ長溝76の位置に一致するように配置される。
なお、複数の長溝76はインクが充填される吐出溝とインクが充填されない非吐出溝とに分類される場合があるが、その場合ノズル孔85は吐出溝の位置にのみ対応して開口し、非吐出溝の位置には開口しないように形成することができる。
圧電アクチュエータ75の上面75gには、長方形状のカバープレート82が設けられている。カバープレート82の短手方向の長さ寸法は、圧電アクチュエータ75の短手方向の長さ寸法よりも短く設定されている。カバープレート82の前端面82aと、圧電アクチュエータ75の前端面75dとは面一になっている。
カバープレート82には、その長手方向に延びる矩形状の開口部83が形成されている。この開口部83は、圧電アクチュエータ75の長手方向の全体の長溝76に亘って延ばされている。すなわち、全ての長溝76が開口部83を介して外方に開放され、開口部83によって各長溝76がそれぞれ連通した状態になっている。
また、圧電アクチュエータ75とカバープレート82を接合したものに、ノズルプレート81が接合される。さらにノズルプレート81を支持するノズル支持プレート84が接合され、液体噴射ヘッドチップ73を構成している。液体噴射ヘッドチップ73は、カバープレート82の開口部83と、流路部材71の開口部172aとが連通するように配置され、流路部材71を介して長溝76内にインクが流入されるようになっている。
長溝76の底面は、圧電アクチュエータ75の前方(Z方向下方)側からZ方向の略中央部まで延びる前方平坦面75aと、この前方平坦面75aの後部から後方側に向かって深さが漸次浅くなるような傾斜面75bと、この傾斜面75bの後部から後方側に向かって延びる後方平坦面75cとで構成されている。なお、長溝76の後端部は、不図示の封止部により封止されている。
また、長溝76の側壁77には、両主面の上部寄りに、それぞれ駆動電極78が蒸着法により長手方向全体に亘って設けられている。この駆動電極78が、フレキシブル配線74を介して制御回路基板80に電気的に接続されることにより、制御回路基板80から液体噴射ヘッドチップ73に電圧が印加される。このような構成のもと、圧力緩衝器90内の貯留室から、接続部72,94を介して所定量のインクが流路部材71に供給される。そして、流路部材71の開口部172aから液体噴射ヘッドチップ73の開口部83へとインクが行き渡る。
(駆動回路)
図6は、液体噴射ヘッドチップ73に電圧を印加する制御回路基板80に形成される駆動回路180の内部構成、及び液体噴射ヘッドチップ73との接続構成を示す概略ブロック図である。図6では、実際には図4、図5に示すように多数存在する長溝76の個数を、説明のための一例として、6個としており、それぞれ長溝76A,76B,76C,76D,76E,76Fとして示している。また、以下の説明において、長溝76A,76B,76C,76D,76E,76Fのそれぞれに対応するノズル孔85を、ノズル孔85A,85B,85C,85D,85E,85Fとして示す。
駆動回路180は、検出部181、判定部182、制御部184、印加部200を備える。制御部184は、噴射制御部185、ノズル選択部186を備える。噴射制御部185は、印刷モードと判定モードとの2つのモードを有している。
印刷モードとは、被記録媒体Sに印刷を行うモードである。印刷モードにおいて、噴射制御部185は、外部、例えば、接続される装置等から入力される印刷対象を示す印刷情報を含んだ印刷を指示する指示信号を受けて、インクタンク50Y,50M,50C,50KのポンプモータMの駆動制御を行う。また、噴射制御部185は、指示信号に含まれる印刷情報に基づいて駆動情報を生成する。そして、噴射制御部185は、生成した駆動情報をノズル選択部186に出力する。この駆動情報に基づき、圧電アクチュエータ75が駆動してインク液が吐出される。これにより、被記録媒体Sに印刷が行われる。
判定モードとは、インクの充填状態を判定するモードである。判定モードにおいて、噴射制御部185は、全ての長溝76におけるインクの充填状態を判定するために、予め定められる2つの異なる周波数の交流の駆動波形によって、長溝76ごとの駆動電極78を駆動させる。噴射制御部185は、長溝76A〜76Fごと、すなわちノズル孔85A〜85Fごとに、2つの異なる周波数の交流の駆動波形で電圧を印加させる駆動情報を、判定対象のノズル孔85A〜85Fを示す情報に関連付けてノズル選択部186に対して出力する。また、噴射制御部185は、判定モードにおいて、判定対象として駆動させる駆動電極78A〜78Fに対応するノズル孔85A〜85Fを示すノズル識別情報を検出部181に出力する。なお、ノズル孔85A〜85Fを示す情報、及びノズル識別情報は、ノズル孔85A〜85Fごとに予め付与されるノズル番号、または長溝76ごとに予め付与される流路番号などであってもよい。
ノズル選択部186は、記憶領域を備える。この記憶領域には、複数の周波数の駆動波形の情報が予め記憶されている。また、ノズル選択部186は、噴射制御部185から取得したノズル識別情報にしたがってノズル孔85A〜85Fに対応する駆動端子200A〜200Fを選択する。また、ノズル選択部186は、噴射制御部185から取得した駆動情報に対応する駆動波形の情報を内部の記憶領域から読み出す。また、ノズル選択部186は、選択した駆動端子200A〜200Fを示す情報と、読み出した駆動波形の情報とを印加部200に出力する。
印加部200は、電源Vddに接続された電源端子201A〜201Fと、GND(接地)に接続された接地端子202A〜202Fと、駆動電極78A〜78Fに接続された駆動端子200A〜200Fとを備える。駆動端子200A〜200Fには、接続先を電源端子201A〜201Fと接地端子202A〜202Fとのいずれかに切り替えるスイッチが設けられている。また、印加部200は、ノズル選択部186から取得した駆動端子を示す情報にしたがって、駆動端子200A〜200Fを特定する。そして、印加部200は、特定した駆動端子200A〜200Fの接続を、ノズル選択部186から取得した駆動波形の情報のオンオフ状態にしたがって、電源端子201A〜201Fと接地端子202A〜202Fとの間で切り替える。これにより、駆動電極78A〜78Fに電源Vddから供給される電圧が印加され、圧電厚み滑り効果により長溝76の側壁77が変形する。その結果、長溝76の容積が減少して長溝76内の圧力が増加し、ノズルプレート81のノズル孔85からインク滴が吐出される。
検出部181は、判定モードの場合、電源Vddから印加部200を介して駆動電極78に供給、消費される消費電流を検出する。ここで、検出部181によって検出される消費電流が、インク液の充填状態によって変化する原理について説明する。液体噴射ヘッドチップ73についての等価回路は、印加部200を介して駆動電極78に交流の駆動波形で電圧が印加される際、インク液が充填されている箇所と、気泡が含まれている箇所とが存在する場合、このLやCの成分が異なるので、駆動電極78に印加される交流の周波数によって共振点がずれるため消費電流に変化が現れることになる。したがって、予め定められる2つの異なる周波数は、少なくとも各々の周波数で駆動させた際の消費電流の変化の傾向に違いが現れるような周波数を選択しておく必要がある。例えば、一方の周波数では、気泡の有無により消費電流の変化が大きく現れ、他方の周波数では、気泡の有無により消費電流の変化が小さく現れるような2つの異なる周波数を選択する。適した組み合わせは、一方の周波数では、気泡の有無により消費電流の変化が大きく現れ、他方の周波数では、気泡の有無に関わらず消費電流が一定か、ほぼ一定であるような組み合わせである。ここで、変化が大きいとは、例えば、最大値と最小値の差が所定値以上である場合や、分散が所定値以上である場合等をいう。
また、検出部181は、交流の消費電流の測定のために必要となる予め定められる測定時間が経過すると、消費電流の測定を終了する。そして、検出部181は、測定した消費電流の値とノズル識別情報とを関連付けて判定部182に出力する。また、検出部181は、測定が終了した旨を示す情報を噴射制御部185に出力する。判定部182は、検出部181から取得したノズル識別情報と、検消費電流の値とを関連付けて内部の記憶領域に記憶する。また、判定部182は、あるノズル孔85A〜85Fのノズル識別情報について、2つの異なる周波数に対応する2つの消費電流を取得した場合、ノズル識別情報ごとの消費電流値の差を算出する。そして、判定部182は、消費電流の差と、予め定められる閾値とに基づいて、各々のノズル孔85A〜85Fのインク充填状態を判定する。例えば、判定部182は、算出した差が、閾値以下である場合、当該ノズル孔85A〜85Fについてはインク充填状態が正常であると判定し、算出した差が、閾値を超えている場合、当該ノズル孔85A〜85Fについてはインク充填状態が気泡の存在等により正常ではないと判定する。なお、算出した差と、閾値との対比は、任意に定められるものである。例えば、算出した差が、閾値未満の場合、正常であると判定し、算出した差が、閾値以上の場合、正常でないと判定するようにしてもよい。このように、判定部182は、2つの周波数に対応する消費電流の差に基づいて判定を行うため、流路ごとのばらつきや測定系のオフセットをキャンセルすることができる。
図7は、噴射制御部185による判定モードの処理の流れを示したフローチャートである。噴射制御部185は、最初の判定対象のノズル孔85を選択する。以下では、一例として、判定対象として、長溝76Aに対応するノズル孔85Aを選択する場合について説明する。噴射制御部185は、選択したノズル孔85Aを示す情報と、予め定められる2つの異なる周波数のうち、第1の周波数を示す駆動情報を生成してノズル選択部186に出力する。また、噴射制御部185は、選択したノズル孔85Aを示すノズル識別情報を検出部181に出力する(ステップS1)。
ノズル選択部186は、判定対象のノズル孔85Aを示す情報に対応する駆動端子200Aを示す情報を選択する。ノズル選択部186は、噴射制御部185が出力する駆動情報にしたがって、内部の記憶領域に記憶している第1の周波数に対応する交流の駆動波形の情報を読み出す。ノズル選択部186は、選択した駆動端子200Aを示す情報と、読み出した第1の周波数の駆動波形の情報とを印加部200に出力する。印加部200は、ノズル選択部186から取得した情報に基づき、判定対象でないノズル孔85B〜85Fに対応する駆動端子200B〜200Fを、接地端子202A〜202Fに接続する。また、印加部200は、第1の周波数の駆動波形にしたがって、判定対象のノズル孔85Aに対応する駆動端子200Aの接続先を、電源端子201Aと接地端子202Aとに順に切り替えて接続する。検出部181は、駆動端子200Aの接続先が、電源端子201Aと接地端子202Aとに順に切り替えて接続されている間、電源Vddから駆動電極78Aに供給され消費される消費電流を検出する(ステップS2)。
予め定められる測定時間が経過した後、検出部181は、消費電流の測定を終了し、ノズル孔85Aの識別情報と、測定した消費電流の値とを関連付けて判定部182に出力するとともに、測定が終了した旨を示す情報を噴射制御部185に出力する。次に、噴射制御部185は、検出部181から終了を示す情報を取得すると、第1の周波数により測定したノズル孔85Aの情報と、第2の周波数を示す情報とを含む駆動情報を生成してノズル選択部186に出力する。また、噴射制御部185は、選択したノズル孔85Aを示す識別情報を検出部181に出力する。
ノズル選択部186は、噴射制御部185が出力する判定対象のノズル孔85Aを示す情報に対応する駆動端子200Aを示す情報を選択する。また、ノズル選択部186は、噴射制御部185から取得した駆動情報にしたがって、内部の記憶領域に記憶している第2の周波数に対応する交流の駆動波形の情報を読み出す。ノズル選択部186は、選択した駆動端子200Aを示す情報と、読み出した第2の周波数の駆動波形の情報とを印加部200に出力する。印加部200は、ノズル選択部186が出力する情報を受けて、判定対象でないノズル孔85B〜85Fに対応する駆動端子200B〜200Fを、接地端子202A〜202Fに接続する。また、印加部200は、第2の周波数の駆動波形にしたがって、判定対象のノズル孔85Aに対応する駆動端子200Aの接続先を、電源端子201Aと接地端子202Aとに順に切り替えて接続する。検出部181は、駆動端子200Aの接続先が、電源端子201Aと接地端子202Aとに順に切り替えて接続されている間、電源Vddから駆動電極78Aに供給され消費される消費電流を検出する(ステップS3)。
予め定められる測定時間が経過した後、検出部181は、消費電流の測定を終了し、ノズル孔85Aの識別情報と、測定した消費電流の値とを関連付けて判定部182に出力するとともに、測定が終了した旨を示す情報を噴射制御部185に出力する。判定部182は、ステップS2において検出された消費電流と、ステップS4において検出された消費電流との差を算出する。判定部182は、消費電流の差と、予め定められる閾値とに基づいて、インクが正常に充填されているか否かを判定する。例えば、消費電流の差が、閾値以下の場合、ノズル孔85Aの長溝76Aにはインクが正常に充填されていると判定し、消費電流の差が、閾値を超えている場合、ノズル孔85Aの長溝76Aにはインクが正常に充填されていないと判定する。判定部182は、ノズル孔85Aについての判定結果を出力する。判定部182は、外部に接続される装置に判定結果を出力してもよいし、内部の記憶領域に判定結果を記憶させてもよい(ステップS4)。
検出部181は、測定を終了した際に、測定が終了した旨を示す情報を噴射制御部185に出力する。次に、噴射制御部185は、全てのノズル孔85について、判定が行われたか否かを判定する(ステップS5)。全てのノズル孔85について判定が終了していない場合、ステップS1に戻り、噴射制御部185は、ノズル孔85B,85C,85D,85E,85Fを順に選択して、各々についてステップS2以降の処理を繰り返す。一方、全てのノズル孔85A〜85Fについて、判定が終了していると判定した場合、噴射制御部185は、処理を終了する。
なお、上記の判定モードの処理において、ノズル孔ごとに第1の周波数と第2の周波数とによる測定を順次行う場合について説明したが、これには限られない。例えば、全てのノズル孔について、ステップS2の第1の周波数での測定を行った後、全てのノズル孔について、ステップS3の第2の周波数での測定を行ってもよい。そして、全てのノズル孔について2つの消費電流の値が得られた後に、ステップS4の判定処理を行うようにしてもよい。
図8は、第1の周波数を、1MHzとし、第2の周波数を、500kHzとした場合の全てのノズル孔85についての測定結果を示すグラフである。横軸は、ノズル番号または流路番号を示しており、右側の縦軸は、駆動に要した駆動電流、すなわち消費電流を示している。左側の縦軸は、1MHzで要した消費電流から、500kHzで要した消費電流を減算した差の値を示す。図8に示すように、第2の周波数である500kHzについては、気泡の有無に関わらず消費電流の変化が小さくほぼ3mA程度の一定値となっている。これに対して、第1の周波数である1MHzについては、気泡が存在することにより、ノズル番号が90番付近以降のノズル孔85で変化が発生している。1MHzにおける消費電流から500kHzにおける消費電流を減算した差分を示すグラフを参照すると、流路番号が0〜90番付近までは差分が0.4mA以下である。その後、流路番号の増加に伴い、差分はステップ状に0.68mA付近まで上昇した後、緩やかに減少している。流路番号が180番付近から250番付近までは、0.4mAを超えているものの安定した状態が観察されている。その後、また差分は増加し、310番付近で0.7mAとなった後、再び減少している。
例えば、ここで、判定部182に予め設定される閾値を0.5mAとすると、流路番号が0から90番付近までのノズル孔85と、180番付近から250番付近までのノズル孔85については、判定部182は、インクの充填状態が正常であると判定し、それ以外のノズル孔85については正常でないとして判定することになる。
上記の実施形態の構成により、制御回路基板80は、2つの異なる周波数の交流の駆動波形で駆動電極78を駆動させて、検出部181が消費電流を検出し、2つの異なる周波数に対応する消費電流の差分に基づいて判定部182がインク液の充填状態を判定することができる。これにより、制御部184及び印加部200という既存の回路構成を利用しつつ、測定対象の周波数を2つとすることで従来よりも短時間で液滴の充填状態の判定が可能となる。
通常、図7に示す判定モードの処理は、インクの初期充填等の際に行われるが、何らかのエラーが発生して繰り返し幾つかの判定処理を行わなければならない場合、特許文献1に記載の技術では、その都度、周波数インピーダンス特性を測定するインピーダンス測定回路に切り替える必要がある。これに対して、上記の実施形態の構成では、そのような切り替えを行う必要がなく、噴射制御部185において、処理のモードを判定モードに変更するだけでよいため、判定に要する時間が短くて済むという利点もある。
また、特許文献1に記載の技術では、ある範囲内の周波数インピーダンス特性を予め測定して判定に用いるリファレンスとしてテーブル化して記憶領域に記憶させているため、記憶させるためのメモリが必要となる。これに対して、上記の実施形態では、判定結果を外部に出力する場合、第2の周波数での消費電流を測定するまでの間、第1の周波数で測定した消費電流の値を記憶させておくメモリと、判定に用いる閾値を記憶させておくメモリだけでよく、より少ない記憶領域で構成できるという利点もある。
なお、上記の実施形態において、2つの異なる周波数を第1の周波数と第2の周波数として説明したが、これらは、例えば、以下のようにして定めておく。まず、長溝76の一部のインク液の充填状態を、あえて気泡等が存在するような充填状態としておき、いくつかの周波数の交流の駆動波形をノズル孔85ごとに印加部200に与える。次に、検出部181により、ノズル孔85ごとの消費電流を測定し、その中で変化の少ないものを第2の周波数とし、変化が大きく現れるものを第1の周波数として予め噴射制御部185に設定しておく。周波数ごとの消費電流の変化は、圧電アクチュエータ75の材料、形状や、駆動電極78の電極の幅などでも変化するため、液体噴射ヘッドチップ73ごとに、第1の周波数と第2の周波数を定めておく。
また、判定部182に予め設定する閾値として、例えば、上記のように第1の周波数と、第2の周波数を求めた際に、各々について測定した消費電流の差を求めて、その差の値の全体における下限値付近、または連続して変化している箇所の下限値付近の値を適用してもよい。例えば、図8を例として説明すると、ノズル番号が0から90番付近までの差が、約0.4mA以下となっていることから、閾値を0.4mAとしてもよい。また、差が平坦である場合もインク液が正常に充填されている状態であるとみなしてもよく、例えば、上述したように、180番付近から250番付近は、差が平坦になっているため、インク液が正常に充填されているとみなして、閾値として、180番付近から250番付近のノズル孔85が全て正常と判定されるような0.45〜0.5mAの間の値としてもよい。
また、気泡として問題となるのは、ノズル孔85から吸い出すことができず、長溝76に留まってしまう気泡や、インクタンク50から供給されるインク液に含まれる大きな気泡などである。特に、後者の大きな気泡については、流路部材71の開口部172aから、カバープレート82の開口部83に流れ込み、各長溝76に充填されていく際に、開口部83において、いくつかの長溝76にまたがるように留まってしまう場合がある。また、インク液には、一度インク液で濡れた箇所には、インク液は流れ込みやすいのに対して、乾いている箇所には、インク液が流れ込み難いという性質がある。このとき、1つの長溝76だけが乾いているということは少なく、一定の広がりをもつ範囲で乾いていることが多い。
したがって、幾つかの長溝76にまたがって大きな気泡が存在する場合や、一定の広がりで乾いているところが存在する場合、いくつかの連続する長溝76において消費電流の変化が大きくなる。そのため、全てのノズル孔85について、消費電流を測定して閾値とする下限値付近の値を求めるのではなく、離間した位置に存在する幾つかのノズル孔85について消費電流を測定し、これらの下限値付近の値から閾値を求めるようにしてもよい。これにより、閾値を求める際の測定回数や演算量を少なくすることができる。
例えば、図8を例とすると、流路番号が、0番から79番まで、80番から159番まで、160番から239番まで、240番か319番まで、320番から最後までの5つの区分に分けて、それぞれから1つのノズル孔85を代表として選択し、当該選択した5つのノズル孔85の消費電流の変化から閾値を求めるようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、第1の周波数と、第2の周波数とを予め定めるようにしているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。例えば、気泡の有無により消費電流の変化が現れやすい幾つかの周波数と、気泡の有無に関わらず消費電流の変化が小さい幾つかの周波数を予め測定により求めておき、それぞれから1つずつ周波数を選択して図7の判定処理を行ってもよい。また、図7の処理を、周波数の組み合わせを変えて繰り返し行い、判定の精度を高めるようにしてもよい。
また、上記の実施形態において、検出部181は、消費電流を検出しているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られず、電気的特性を示す値でよく、例えばインピーダンス等を検出するようにしてもよい。ただし、インピーダンスを検出する場合は、インピーダンス測定回路に別途切り替える構成を追加する必要がある。これに対して、消費電流を検出する場合は、既存の構成を利用可能であるため、回路構成を簡潔にすることができる。
上述した実施形態における検出部181、判定部182、制御部184をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。また、上述した実施形態における検出部181、判定部182、制御部184は、液体噴射ヘッド4の外部(例えば、液体噴射記録装置1側)の制御回路基板において、実現されるようにしてもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
80 制御回路基板
180 駆動回路
181 検出部
182 判定部
184 制御部
185 噴射制御部
186 ノズル選択部
200 印加部
200A〜200F 駆動端子
201A〜201F 電源端子
202A〜202F 接地端子
73 液体噴射ヘッドチップ
75 圧電アクチュエータ
76A〜76F 長溝
77 側壁
78A〜78F 駆動電極
82 カバープレート

Claims (6)

  1. 印加される電圧にしたがって変形する圧電アクチュエータにより、前記圧電アクチュエータに対応する圧力室に充填された液体を被記録媒体に着弾する液滴としてノズル孔から噴射するノズルを複数備える液体噴射ヘッドの駆動回路であって、
    第1交流信号に基づく電圧を前記圧電アクチュエータに印加して、前記液体の充填状態に応じた第1電気的特性を検出し、前記第1交流信号とは周波数が異なる第2交流信号に基づく電圧を前記圧電アクチュエータに印加して、前記液体の充填状態に応じた第2電気的特性を検出する検出部と、
    前記検出部が検出した前記第1電気的特性と前記第2電気的特性とに基づいて、前記液体の充填状態を判定する判定部と、
    を備える液体噴射ヘッドの駆動回路。
  2. 前記第1交流信号の周波数は、前記液体の充填状態に応じた前記第1電気的特性の変化量が、前記第2電気的特性の変化量に比して相対的に大きい周波数である
    請求項1に記載の液体噴射ヘッドの駆動回路。
  3. 前記第1電気的特性と前記第2電気的特性とは、消費電流である
    請求項1または請求項2に記載の液体噴射ヘッドの駆動回路。
  4. 前記判定部は、前記第1電気的特性と前記第2電気的特性とに基づく値と、閾値とを比較することにより、前記液体の充填状態を判定し、
    前記閾値は、
    複数の前記圧力室ごとに予め測定された前記第1電気的特性の下限値に基づいて定められる
    請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の液体噴射ヘッドの駆動回路。
  5. 前記閾値は、
    複数の前記圧力室のうち、位置が離間した2以上の圧力室について予め測定された前記第1電気的特性に基づいて定められる
    請求項4に記載の液体噴射ヘッドの駆動回路。
  6. 印加される電圧にしたがって変形する圧電アクチュエータにより、前記圧電アクチュエータに対応する圧力室に充填された液体を被記録媒体に着弾する液滴としてノズル孔から噴射するノズルを複数備える液体噴射ヘッドの駆動方法であって、
    前記液体噴射ヘッドが、第1交流信号に基づく電圧を前記圧電アクチュエータに印加して、前記液体の充填状態に応じた第1電気的特性を検出し、前記第1交流信号とは周波数が異なる第2交流信号に基づく電圧を前記圧電アクチュエータに印加して、前記液体の充填状態に応じた第2電気的特性を検出する第1ステップと、
    前記液体噴射ヘッドが、前記第1ステップにおいて検出された前記第1電気的特性と前記第2電気的特性とに基づいて、前記液体の充填状態を判定する第2ステップと、
    を含む液体噴射ヘッドの駆動方法。
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