JP2017113259A - 滅菌システム、制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被滅菌物を好適に加温すること。【解決手段】 減圧庫内を減圧して、減圧庫内に収容される被滅菌物を滅菌する滅菌システムであって、前記減圧庫と、前記減圧庫内を加熱するためのヒータと、被滅菌物の温度を検出する検出手段と、前記検出手段による検出結果に従って、前記ヒータによる加熱温度を調整する調整手段と、を備えることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、滅菌システム、制御方法に関し、特に、被滅菌物を好適に加温するための技術に関する。
注射器や手術道具などの医療器具は、使用後に滅菌しなければ病原菌が付着していることがあり、人体に影響を及ぼすおそれがあるため再使用することができない。そのため、医療器具等の滅菌が必要な対象物を滅菌処理する滅菌装置がある。
この滅菌装置の1つに、滅菌剤として過酸化水素を用いて対象物を滅菌する滅菌装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、特許文献2には、滅菌室底部に配置された電気ヒータを発熱させて滅菌室内を滅菌温度まで高めることが記載されている。
特開2014−171614号公報 特開平11−244359号公報
従来、真空庫内の気温を測定していたが、被滅菌物、又は被滅菌物を収容する滅菌コンテナの温度を測定結果に基づいて、温度調整を行っていないため、被滅菌物が好適に温まっていない状態で、滅菌しているおそれもあった。
そこで、本発明は、被滅菌物を好適に加温するための仕組みを提供することを目的とする。
本発明は、減圧庫内を減圧して、減圧庫内に収容される被滅菌物を滅菌する滅菌システムであって、前記減圧庫と、前記減圧庫内を加熱するためのヒータと、被滅菌物の温度を検出する検出手段と、前記検出手段による検出結果に従って、前記ヒータによる加熱温度を調整する調整手段と、を備えることを特徴とする滅菌システム。
本発明により、被滅菌物を好適に加温することができる。
本実施形態における滅菌システム100の側面断面図の一例を示す図である。 図1に示す断面Aにおける滅菌システム100の断面図の一例を示す図である。 本実施形態に係る滅菌システム100の制御部1000を示すブロック図の一例である。 図5に示す一連の滅菌処理における、真空庫101、及び滅菌庫102内の気圧を示すグラフの一例を示す図である。 滅菌システム100が、一連の滅菌処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 滅菌システム100が、一連の滅菌処理中、滅菌コンテナ127が所定の温度、或いは所定の温度域となるように、各ヒータの温度制御を行う処理手順の一例を示すフローチャートである。 滅菌庫102に設けられた各温度センサー(温度センサー113、温度センサー120、温度センサー121、温度センサー131、温度センサー129)により測定された滅菌庫102の温度のグラフ601と、温度センサー118により測定された滅菌コンテナ127の温度のグラフ603と、従来の真空庫の温度のグラフ602と、従来の滅菌コンテナの温度のグラフ604の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本実施形態における滅菌システム100の側面断面図の一例を示す図である。
図2は、図1に示す断面Aにおける滅菌システム100の断面図の一例を示す図である。
以下、図1、図2を用いて、本実施形態に係る滅菌システムが備える各部品、各部材の説明を行う。
滅菌システム100は、真空庫101と、真空庫101内に設けられた滅菌庫102とを備えている。滅菌庫102内は、被滅菌物が収容される滅菌室として機能する。また、被滅菌物は、滅菌コンテナ127内に収容されて、滅菌室に設置される。
滅菌庫102は、真空庫101内に設けられている。
この滅菌コンテナ127は、ステンレスなどの金属で構成されており、気体を通し、雑菌等の菌は通さないフィルタで、滅菌コンテナ127の内外を導通可能に構成されたコンテナである。
滅菌システム100は、真空庫101(減圧庫)内を減圧して、真空庫101内に収容される被滅菌物を滅菌する滅菌システムである。
また、滅菌システム100は、滅菌庫扉108を備えており、滅菌庫扉108を開けることで、滅菌室に、被滅菌物が収容された滅菌コンテナ127を収容することができるようになり、滅菌庫扉108を閉めることで、滅菌室を密閉し、滅菌処理を開始することが可能となる。
また、滅菌庫扉108の内部、又は滅菌庫102の内部側の滅菌庫扉108に、滅菌庫102内を加温する加温部としてのヒータ115が設けられている。
また、このヒータ115には、このヒータ115の温度を測定する温度センサー116が設けられている。
滅菌システム100の滅菌庫102の内部には、滅菌コンテナ127を設置するための棚117が設けられている。
また、この棚117には、滅菌コンテナ127の表面温度を計測する温度センサー118が、滅菌コンテナ127の支持台として1又は複数個、設けられている。
また、滅菌庫102には、その表面、又はその内部に、ヒータ114、ヒータ119、ヒータ122、ヒータ130、ヒータ128が設けられている。各ヒータは、滅菌庫102に接触して滅菌庫の部材を加温することができる。
滅菌システム100は、図1、図2に示すように、滅菌庫扉から見て左側の側壁と、前記滅菌庫扉から見て右側の側壁と、重力方向に関して上側の側壁と、重力方向に関して下側の側壁と、滅菌庫扉から見て奥側の側壁とを備えており、そのヒータは、各側壁に設けられている。
滅菌庫102は、アルミニウムなどの熱伝導性が比較的高い材質で構成されている。
すなわち、滅菌庫の材質は、真空庫101(減圧庫)の材質よりも熱伝導率の高い材質で構成されている。
真空庫101(減圧庫)の材質は、滅菌庫102の材質よりも、熱伝導度が低い材質である。滅菌庫の部材の厚さは、減圧庫(真空庫101)部材の厚さよりも薄い。
滅菌庫の材質は、真空庫101(減圧庫)の材質よりも熱伝導率の高い材質で構成することができるため、滅菌庫の部材の厚さは、減圧庫(真空庫101)部材の厚さよりも薄くでき、滅菌システムを小型化することができるようになる。
また、各ヒータ(ヒータ114、ヒータ119、ヒータ122、ヒータ130、ヒータ128)のそれぞれの温度、及び、滅菌庫102の温度を、それぞれ測定する各温度センサー(温度センサー113、温度センサー120、温度センサー121、温度センサー131、温度センサー129)が設けられている。
図1に示す各ヒータ(ヒータ115を含む)は、滅菌庫の部材を加温し、その部材により減圧庫内を加熱するためのヒータである。
滅菌庫102に設けられた各温度センサー(温度センサー113、温度センサー120、温度センサー121、温度センサー131、温度センサー129)は、滅菌庫102の温度を測定することも可能である。
また、真空庫101は、剛体であり、鉄などの材質で構成されている。
真空庫101は、本発明の減圧庫の適用例である。
図1、2に示すように、真空庫101(減圧庫)は、その室内が円筒状の形状に形成されている。
また、図1、2に示すように、滅菌庫102は、室内が矩形状の形状に形成されている。
また、滅菌システム100は、液体の滅菌剤を貯留する滅菌剤貯留部107と、滅菌剤貯留部107に貯留された液体の滅菌剤を、導管124を介して、所定量吸い出すポンプ123とを備えている。ここで、液体の滅菌剤としては、例えば、過酸化水素水溶液などの酸化物の水溶液が用いられる。滅菌剤貯留部107に貯留される液体の滅菌剤としては、過酸化水素水溶液に限らず滅菌可能な液体であれば本実施形態に適用可能である。
ポンプ123は、真空ポンプ104(減圧手段)により滅菌庫内が減圧された状態で、プレート上(プレート125上)に液体の滅菌剤を投入する投入手段の適用例である。
ポンプ123、及びプレート125、ヒータ126は、滅菌剤ガスを減圧庫(真空庫101)内に供給する供給手段の適用例である。
滅菌システム100の制御手段(MPU)ヒータ126(プレートヒータ)による加熱で、ポンプ123(投入手段)によりプレート125上に投入された液体の滅菌剤を気化して滅菌剤ガスを減圧庫102内に供給するようにヒータ126(プレートヒータ)を制御する。
また、真空庫101内には、ポンプ123により吸い出された液体の滅菌剤の受け皿としてのプレート125が設けられており、そのプレート125には、当該プレートを加熱するヒータ126が設けられている。
ヒータ126は、プレート125に設けられたプレートヒータの適用例である。
また、滅菌システム100は、真空庫101内と真空庫101の外との導通を制御するための大気開放弁106を備えている。
大気開放弁106は、大気開放弁106を開けることで、真空庫101内と真空庫101外とを導通し、大気開放弁106を閉めることで、真空庫101内と真空庫101外とを導通不可能にする弁である。
また、滅菌システム100は、真空庫101内の気圧を測定する圧力計105を備えている。
滅菌システム100は、真空庫101内に分解触媒ケース103と、真空庫101内を真空まで減圧することができる真空ポンプ104と、を備えている。
分解触媒ケース103は、真空庫101(減圧庫)内に設けられた、滅菌剤ガスの滅菌成分を分解する分解触媒109が設けられた容器の適用例である。
真空ポンプ104は、本発明の、分解触媒ケース103(容器)内、減圧庫内を減圧する減圧手段の適用例である。
分解触媒ケース103内には、真空庫101内の、滅菌剤が気化したガス(滅菌剤ガス)に含まれる滅菌成分のガス(気体)を分解する触媒(分解触媒109)が収容されている。
例えば、液体の滅菌剤が、過酸化水素水溶液であり、滅菌成分が過酸化水素の場合、過酸化水素のガスを分解する触媒(分解触媒109)として、二酸化マンガンが用いられる。
図1の通り、真空ポンプ104は、分解触媒ケース103と導通しており、真空ポンプ104による減圧を行うことで、分解触媒ケース103内を減圧するように構成されている。
また、分解触媒ケース103は、真空庫101と分解触媒ケース103との間と、分解触媒ケース103内との導通を制御する逆止弁110を備えている。
この逆止弁110は、111を支点にして可動板112が上下に動くように構成されている。
具体的には、真空ポンプ104による減圧を行うことで、分解触媒ケース103内の気体が分解触媒ケース103内から排出されるため、分解触媒ケース103内が減圧される。これにより、分解触媒ケース103と真空庫101との間の空間(滅菌庫102内)の気圧よりも、分解触媒ケース103内の気圧の方が低くなるため、可動板112が可動板112(A)の位置から、可動板112(B)の位置に移動し、真空庫101と分解触媒ケース103との間の気体(ガス)が、分解触媒ケース103内に吸い込まれ、分解触媒109を通り、真空ポンプ104により、分解触媒ケース103外に排出される。
また、真空ポンプ104による減圧を行っていない(停止した)状態においては、分解触媒ケース103内の気圧と、真空庫101と分解触媒ケース103との間の空間の気圧とが均一になり、可動板112が、可動板112(B)の位置から、可動板112(A)の位置に移動し、分解触媒ケース103内と、真空庫101と分解触媒ケース103との間の空間とが導通しないように逆止弁は構成されている。
このように、逆止弁110は、真空ポンプ104(減圧手段)が分解触媒ケース103(容器)内を減圧することで開弁して真空庫101(減圧庫)内と分解触媒ケース103(容器)内とを導通できるようにし、真空ポンプ104(減圧手段)が分解触媒ケース103(容器)内を減圧しないことで閉弁して真空庫101(減圧庫)内と分解触媒ケース103(容器)内とを導通出来ないようにする弁であり、この逆止弁を、分解触媒ケース103(容器)は備えている。
すなわち、この逆止弁110は、真空ポンプ104(減圧手段)が分解触媒ケース103(容器)内を減圧することで開弁して真空庫101(減圧庫)内のガスを分解触媒ケース103(容器)内に吸い込み、真空ポンプ104(減圧手段)が分解触媒ケース103(容器)内を減圧しないことで閉弁して真空庫101(減圧庫)内のガスが分解触媒ケース103(容器)内に入らないようにする逆止弁である。
図3は、本実施形態に係る滅菌システム100の制御部1000を示すブロック図の一例である。
制御処理部(MPU等)1001は、システムバス1004に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御するする。
また、ROM1002あるいは外部メモリ1011には、MPU1001の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
RAM1003は、MPU1001の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
MPU1001は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM1002あるいは外部メモリ1011からRAM1003にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
入力コントローラ1005は、タッチパネル等の表示部(図3の102)を操作部として入力処理を受け付けることができ、これ以外にもマウス等のポインティングデバイスやキーボード等からの入力を受け付けることもできる。
ビデオコントローラ1006は、表示部(図3の102)への表示を制御することができる。
メモリコントローラ1007は、ブートプログラム、各種アプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種滅菌条件のデータ等を記憶するハードディスク(HD)やフレキシブルディスク(FD)、あるいはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ1011にアクセス制御することができる。
出力コントローラ1009は、印刷部(図3の103)での印刷を制御することができる。
通信I/Fコントローラ(通信I/FC)1008は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
さらに、制御部1000は、入出力(I/O)1010を介して滅菌装置の各構成(各部品、装置)を制御可能であり、例えば、ヒータ114、ヒータ115、ヒータ119、ヒータ122、ヒータ126、ヒータ128、ヒータ130、弁(大気開放弁106)や、真空ポンプ104、ポンプ123、圧力計105、温度センサー113、温度センサー116、温度センサー118、温度センサー120、温度センサー121、温度センサー131、温度センサー129の制御を行うことができる。
滅菌システム100を制御する各種プログラムは、外部メモリ1011に記録されており、必要に応じてRAM1003にロードされることによりMPU1001によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられるデータファイル及びデータテーブル等も、外部メモリ1011または記憶部に格納されている。
次に、図4、図5、図6、図7を用いて、滅菌システム100の制御部が各部品の動作を制御して実行する一連の滅菌処理について説明する。
図5は、滅菌システム100が、一連の滅菌処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図5に示す各ステップの処理は、滅菌システム100の制御部が、外部メモリ1011等の記憶手段に格納されたプログラムをRAM1003にロードして実行することにより実現される。当該プログラムは、図5に示す各ステップの処理を実行するようにプログラムされている。
図6は、滅菌システム100が、一連の滅菌処理中、滅菌コンテナ127が所定の温度、或いは所定の温度域となるように、各ヒータの温度制御を行う処理手順の一例を示すフローチャートである。
図6に示す各ステップの処理は、滅菌システム100の制御部が、外部メモリ1011等の記憶手段に格納されたプログラムをRAM1003にロードして実行することにより実現される。当該プログラムは、図6に示す各ステップの処理を実行するようにプログラムされている。図6の処理は、図5の処理と並行して実行される(並行処理される)。
図5を用いて、一連の滅菌処理について説明する。
まず、滅菌システム100は、ユーザにより、滅菌処理の開始指示を、操作部(表示部)を介して受け付けると、ステップS501において、真空ポンプ104を動作させて、分解触媒ケース103内の減圧を行う。これにより、逆止弁110の可動板112が、図1の可動板112(B)のように移動することにより開いて分解触媒ケース103内と、真空庫101内を、真空ポンプ104により減圧する。
滅菌庫102には、真空庫101と導通可能となるように、導通口300(穴)が開いており、また、棚117にも、導通口301(穴)が開いているため、ステップS501で、真空ポンプ104による減圧が開始されると、滅菌庫102内、及び真空庫101内が減圧される。
滅菌庫102は、滅菌庫102内と、滅菌庫102と真空庫101(減圧庫)との間とが導通可能な導通口300が形成されている。
そして、滅菌システム100は、各ヒータのスイッチをONにして、各ヒータの加熱(加温)を開始する(ステップS502)。ここで、各ヒータとは、ヒータ115、ヒータ114、ヒータ122、ヒータ119、ヒータ130、ヒータ128、ヒータ126である。ヒータ126は、ヒータ115、ヒータ114、ヒータ122、ヒータ119、ヒータ130、ヒータ128よりも高い温度に加熱(加温)され、液体の滅菌剤を蒸発させるのに十分な所定温度(例えば、140℃)にまで加熱される。また、ヒータ115、ヒータ114、ヒータ122、ヒータ119、ヒータ130、ヒータ128は、所定温度(例えば、80℃)にまで加熱される。
このようにして、滅菌庫102に設けられた各ヒータ(ヒータ115、ヒータ114、ヒータ122、ヒータ119、ヒータ130、ヒータ128)により、滅菌庫102の部材が加温される。
滅菌システム100は、ステップS502で、各ヒータ(ヒータ115、ヒータ114、ヒータ122、ヒータ119、ヒータ130、ヒータ128)の加熱が開始されると、図6のフローチャートの処理の並行処理を開始する。
ここで、図6を用いて、図6に示す各処理について説明する。
滅菌システム100は、温度センサー118から、温度センサー118で測定された被滅菌物(滅菌コンテナ127)の温度を取得する(ステップS601)。
温度センサー118は、本発明の、被滅菌物の温度を検出する検出手段の適用例である。
そして、滅菌システム100は、滅菌庫102に設けられた各温度センサー(温度センサー116、温度センサー113、温度センサー120、温度センサー121、温度センサー131、温度センサー129)から、各温度センサーが測定(計測)した各温度センサーが設けられた滅菌庫102の部材の温度を取得する(ステップS602)。
そして、滅菌システム100は、ステップS601で取得した被滅菌物(滅菌コンテナ127)の温度が、所定の温度(例えば、60℃)よりも高いか否かを判定し、所定の温度(例えば、60℃)よりも高いと判定された場合には、各ヒータ(ヒータ115、ヒータ114、ヒータ122、ヒータ119、ヒータ130、ヒータ128)の加熱を止める(OFFにする)。また、滅菌システム100は、ステップS601で取得した被滅菌物(滅菌コンテナ127)の温度が、所定の温度(例えば、60℃)よりも低いか否かを判定し、所定の温度(例えば、60℃)よりも低いと判定された場合には、各ヒータ(ヒータ115、ヒータ114、ヒータ122、ヒータ119、ヒータ130、ヒータ128)の加熱を行う(ONにする)。
このようにして、滅菌システム100は、ステップS601で取得した被滅菌物(滅菌コンテナ127)の温度が、所定の温度(例えば、60℃)になるように、各ヒータ(ヒータ115、ヒータ114、ヒータ122、ヒータ119、ヒータ130、ヒータ128)の加熱の温度を調整する(調整手段)(S603)。
ステップS603は、検出手段による検出結果に従って、各ヒータによる加熱温度を調整する調整手段の適用例である。
すなわち、調整手段は、検出手段により検出された被滅菌物の温度が所定温度以上である場合には、ヒータによる加熱温度を下げ、検出手段により検出された前記被滅菌物の温度が所定温度未満である場合には、ヒータによる加熱温度を上げるように調整する。
そして、滅菌システム100は、図5のS512で、S507〜S511の処理を所定回繰り返し実行したと判定された場合には(S512:YES)、処理を終了し(S604:YES)、図5のS512で、S507〜S511の処理を所定回繰り返し実行したと判定されていない場合には(S604:NO)、処理をステップS601に戻しS601以降の処理を繰り返し実行する。
図5の処理の説明に戻る。
滅菌システム100は、ステップS502とS503の処理の間で、図6の処理を並行処理しており、ステップS502の処理を実行した後に、ステップS503の処理を実行する。
滅菌システム100は、ステップS601で取得した被滅菌物(滅菌コンテナ127)の温度が、所定の温度(例えば、60℃)に達し、かつ、真空庫101内の気圧が所定の気圧(例えば、約5000Pa)に達したか否かについて判定する(ステップS503)。
ここで、被滅菌物(滅菌コンテナ127)の温度は、温度センサー118により計測され、真空庫101内の気圧は、圧力計105により計測された値である。
そして、滅菌システム100は、ステップS601で取得した被滅菌物(滅菌コンテナ127)の温度が、所定の温度(例えば、60℃)に達し、かつ、真空庫101内の気圧が所定の気圧(例えば、約5000Pa)に達したと判定された場合には(ステップS503:YES)、処理をステップS504に移行し、達していないと判定された場合には(ステップS503:NO)、処理をステップS504に移行せずに、再度、ステップS503に処理を戻す。
滅菌システム100は、ステップS504において、真空ポンプ104による減圧(減圧動作)を停止し、ポンプ123が、滅菌剤貯留部107に貯留された液体の滅菌剤をプレート125に投入する(S505)。
真空ポンプ(減圧手段)は、供給手段により真空庫101(減圧庫)に滅菌剤ガスが供給する前に、分解触媒ケース103(容器)内を減圧し(S501)、その後、分解触媒ケース103(容器)内の減圧を停止する(S504)。
そして、プレート125は、ヒータ126により加熱されているため、プレート125上に投入された液体の滅菌剤は、気化して、真空庫101内に充満することとなる。
次に、滅菌システム100は、S505で液体の滅菌剤が投入されてから、又は、S505で液体の滅菌剤が投入された後の真空庫101内の気圧が所定気圧(例えば、10000Pa)に達してから、所定時間(例えば、3分)経過したか否かを判定し(ステップS506)、所定時間が経過したと判定された場合には(YES)、大気開放弁106を開弁(開けて)、大気圧よりも低い真空庫101内に大気を導入する(ステップS507)。これにより、被滅菌物の内腔に滅菌成分が押し込まれ、当該内腔を滅菌し易くすることができる。
このように、真空ポンプ104(減圧手段)は、少なくとも、供給手段により真空庫101(減圧庫)に滅菌剤ガスが供給してから所定時間が経過するまでの間(S506)は、分解触媒ケース103(容器)内を減圧しない。
そして、滅菌システム100は、真空庫101内が所定の気圧(例えば、大気圧よりも低い101324Pa)に達した、かつ大気開放弁106を開けてから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS508)。そして、滅菌システム100は、真空庫101内が所定の気圧(例えば、大気圧よりも低い101324Pa)に達し、かつ大気開放弁106を開けてから所定時間が経過したと判定された場合には(ステップS508:YES)、大気開放弁106を閉弁(閉めて)、真空ポンプ104による真空庫101内の減圧(減圧動作)を再開する(ステップS509)。
ステップS509においても、ステップS501と同様に、真空ポンプ104を動作させて、分解触媒ケース103内の減圧を行う。これにより、逆止弁110の可動板112が、図1の可動板112(B)の位置に移動することにより開いて分解触媒ケース103内と、真空庫101内を、真空ポンプ104により減圧する。
滅菌庫102には、真空庫101と導通可能となるように、導通口300(穴)が開いており、また、棚117にも、導通口301(穴)が開いているため、ステップS501で、真空ポンプ104による減圧が開始されると、滅菌庫102内、及び真空庫101内が減圧される。
これにより、真空庫101内のガス(滅菌成分のガスを含む)が、分解触媒ケース103内に吸い込まれ、分解触媒109で、滅菌成分のガス(例えば、過酸化水素)が分解され、真空ポンプ104により、当該分解され生成された生成物(例えば、水と酸素)が分解触媒ケース103から排出される。
このように、真空ポンプ104(減圧手段)は、供給手段により真空庫101(減圧庫)に滅菌剤ガスが供給して(S505)、所定時間が経過した後に(S506)、分解触媒ケース103(容器)内を減圧することで(S509)、逆止弁110(弁)を開弁して真空庫101(減圧庫)内の滅菌剤ガスを分解触媒ケース103(容器)内に吸い込む。
そして、滅菌システム100は、真空庫101内が所定の気圧(例えば、5000Pa)に減圧されたか否かを判定し(ステップS510)、真空庫101内が所定の気圧(例えば、5000Pa)に減圧されたと判定された場合には(YES)、真空ポンプ104による減圧(減圧動作)を停止して(ステップS511)、ステップS507からステップS511の処理を所定回繰り返し実行したか否かを判定する(ステップS512)。そして、滅菌システム100は、ステップS512において、ステップS507からステップS511の処理を所定回繰り返し実行したと判定された場合には(YES)、処理を終了し、一方、ステップS507からステップS511の処理を所定回繰り返し実行していないと判定された場合には(NO)、処理をステップS507に戻して、ステップS507以降の処理を繰り返し実行する。
次に、図4の説明を行う。
図4は、図5に示す一連の滅菌処理における、真空庫101、及び滅菌庫102内の気圧を示すグラフの一例を示す図である。
図4に示すグラフの縦軸は、真空庫101、及び滅菌庫102内の気圧を示し、横軸は、図5に示す一連の滅菌処理の経過時間を示している。
図4における「(1)真空庫の減圧」は、ステップS501からS503までのステップに相当しており、ステップS501で、真空庫101内の気圧が、5000Paまで減圧されることを示している。
また、図4における「(2)滅菌剤のガス化」は、ステップS504からステップS505のステップに相当しており、液体の滅菌剤がプレート125の熱で気化し、真空庫101内の気圧が10000Paまで上昇していることを示している。
また、図4における「(3)所定時間」は、ステップS506のステップに相当しており、液体の滅菌剤が投入された後の所定時間を示している。
また、図4における「(4)大気開放」は、ステップS507のステップに相当しており、大気開放弁106を開けることで、真空庫101内の気圧が大気圧よりも低い101324Paまで上昇していることを示している。
また、図4における「(5)所定時間」は、ステップS508のステップに相当している。
また、図4における「(6)減圧+分解」は、ステップS509、S510のステップに相当している。このとき、真空庫101内の気圧は減圧されていることを示している。
次に、図7について説明する。
図7は、滅菌庫102に設けられた各温度センサー(温度センサー113、温度センサー120、温度センサー121、温度センサー131、温度センサー129)により測定された滅菌庫102の温度のグラフ601と、温度センサー118により測定された滅菌コンテナ127の温度のグラフ603と、従来の真空庫の温度のグラフ602と、従来の滅菌コンテナの温度のグラフ604の一例を示す図である。
図7に示すグラフの縦軸は、温度を示し、横軸は、図5に示す一連の滅菌処理の経過時間を示している。
図5のS502で、滅菌システム100は、各ヒータのスイッチをONにして、各ヒータの加熱(加温)を開始すると、滅菌庫102の部材の温度は、所定温度(例えば、80℃)まで上昇し(A点)、その後、ステップS603で、滅菌庫102の部材の温度が、所定温度(例えば、80℃)を保つように、A点からB点の間で加熱温度の調整を行う。
B点は、被滅菌物である滅菌コンテナ127の温度が所定温度(例えば、60℃)に達したため、ステップS603で各ヒータを切り(OFFにして)、B点からC点の間で、滅菌庫102の部材の温度が下がっていることを示している。
その後、滅菌システム100は、滅菌庫102の部材の温度が、所定温度(例えば、60)まで低下したことを各温度センサーが検出すると(D点)、滅菌庫102の部材の温度が、所定温度(例えば、60)を保つように、各ヒータを加熱したり(ONしたり)、加熱しなかったり(OFFしたり)する(D点〜E点)。
また、滅菌システム100は、被滅菌物である滅菌コンテナ127の温度が所定温度(例えば、60℃)よりも低い値になると(E点)、各ヒータの加熱温度を高めるように調整して、滅菌コンテナ127の温度が所定温度(例えば、60℃)を保つように、各ヒータの加熱温度を調整する。
図7の602、604は、従来の真空庫にヒータが設けられていた場合の、真空庫の部材の温度のグラフ602と、滅菌コンテナ(被滅菌物)の部材の温度のグラフ604である。
本発明によれば、図7の602、604に示すように、従来よりも、早く、好適な温度(例えば、約60℃)まで温度を上げることができるようになる。
以上の説明から明らかなように、本発明の実施の形態では、被滅菌物を好適に加温することができる。
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
また、例えば、上記の実施の形態の機能を滅菌方法として、この滅菌方法を滅菌装置に実行させるようにすればよい。また、上述の実施の形態の機能を有するプログラムを滅菌装置が備えるコンピュータに実行させるようにしてもよい。
なお、制御プログラムは、例えば、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録される。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。つまり、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種の記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPUなど)がプログラムを読み出して実行する処理である。
100 滅菌システム
101 真空庫
102 滅菌庫
104 真空ポンプ
300 滅菌庫102の導通口
114 ヒータ
120 ヒータ
122 ヒータ


Claims (6)

  1. 減圧庫内を減圧して、減圧庫内に収容される被滅菌物を滅菌する滅菌システムであって、
    前記減圧庫と、
    前記減圧庫内を加熱するためのヒータと、
    被滅菌物の温度を検出する検出手段と、
    前記検出手段による検出結果に従って、前記ヒータによる加熱温度を調整する調整手段と、
    を備えることを特徴とする滅菌システム。
  2. 前記調整手段は、前記検出手段により検出された前記被滅菌物の温度が所定温度以上である場合には、前記ヒータによる加熱温度を下げ、前記検出手段により検出された前記被滅菌物の温度が前記所定温度未満である場合には、前記ヒータによる加熱温度を上げるように調整することを特徴とする請求項1に記載の滅菌システム。
  3. 前記減圧庫内に設けられた、前記被滅菌物が収容される滅菌庫を備え、
    前記ヒータは、前記滅菌庫の部材を加温することを特徴とする請求項1又は2に記載の滅菌システム。
  4. 前記減圧庫内を減圧する減圧手段を更に備え、
    前記滅菌庫は、前記滅菌庫内と、前記滅菌庫と前記減圧庫との間とが導通可能な導通口が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の滅菌システム。
  5. 滅菌剤ガスを前記減圧庫内に供給する供給手段を更に備え、
    前記減圧手段は、前記減圧手段により前記減圧庫が所定の気圧まで減圧され、かつ、前記検出手段により検出された前記所定温度以上である場合に、前記減圧手段による減圧を停止し、
    前記供給手段は、前記減圧手段により前記減圧庫が所定の気圧まで減圧され、かつ、前記検出手段により検出された前記所定温度以上である場合に、前記減圧手段による減圧が停止された後に、前記減圧庫内に前記滅菌剤ガスを供給することを特徴とする請求項4に記載の滅菌システム。
  6. 減圧庫内を減圧して、減圧庫内に収容される被滅菌物を滅菌する滅菌システムにおける制御方法であって、
    ヒータが、前記減圧庫内を加熱する加熱工程と、
    検出手段が、被滅菌物の温度を検出する検出工程と、
    調整手段が、前記検出工程による検出結果に従って、前記ヒータによる加熱温度を調整する調整工程と、
    を備えることを特徴とする制御方法。








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