JP2017112536A - 作動制御システム、作動制御方法 - Google Patents

作動制御システム、作動制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】制御対象となる機器の設置場所とは別の遠隔の場所から機器の作動を自在に制御すること。【解決手段】対象物を作動させるためのシステムであって、コマンドに応じて対象物の作動を制御する作動制御装置(100)と、コマンドを作動制御装置へ送信する中継装置(200)と、コマンドに関する権限情報を中継端末へ送信するサーバ(300)を備える。サーバは、外部装置(320)からの要求に対応して権限情報を中継端末へ送信し、作動制御装置は、中継端末からコマンドと権限情報が送信された場合に当該コマンドの内容に応じて対象物を作動させる。【選択図】図1

Description

本発明は、スマートフォン等の携帯端末を用いて種々の機器を作動させるための技術に関する。
スマートフォン等の高機能な携帯端末の普及に伴い、携帯端末を用いて種々の機器を作動させる技術が望まれており、開発が進められている。例えば、住居やオフィスなどのドアに設置された鍵の開閉、あるいは照明装置の点消灯などを携帯端末によって制御することが考えられている。例えば、特開2012−207452号公報(特許文献1)には携帯端末を用いて鍵の開閉を行う従来技術が開示されている。
ところで、制御対象となる機器の管理者あるいはユーザの利便性を考えると、例えばユーザの要求があった場合に、機器の設置場所とは別の遠隔の場所から制御対象の機器を制御できることが望ましい。例えば、鍵の開閉に関していえば、機器の設置場所にいるユーザからの携帯端末を用いた操作指示等に応じて、遠隔の場所にある管理者側の装置によってリアルタイムに鍵の開閉を制御できれば管理者やユーザの利便性が向上する。
特開2012−207452号公報
本発明は、制御対象となる機器の設置場所とは別の遠隔の場所から機器の作動を自在に制御することが可能な技術を提供することを目的の1つとする。
本発明に係る一態様の作動制御システムは、対象物を作動させるためのシステムであって、(a)コマンドに応じて前記対象物の作動を制御する作動制御装置と、(b)前記コマンドを前記作動制御装置へ送信する中継装置と、(c)前記コマンドに関する権限情報を前記中継端末へ送信するサーバを含み、(d)前記サーバは、外部装置からの要求に対応して前記権限情報を前記中継端末へ送信し、(e)前記作動制御装置は、前記中継端末から前記コマンドと前記権限情報が送信された場合に当該コマンドの内容に応じて前記対象物を作動させる、作動制御システムである。
本発明に係る一態様の作動制御方法は、コマンドに応じて対象物の作動を制御する第1装置と、前記コマンドを前記第1装置へ送信する第2装置と、前記コマンドに関する権限情報を前記第2装置へ送信する第3装置とを用いて前記対象物を作動させる方法であって、(a)前記第3装置が、外部装置からの要求に対応して前記権限情報を前記第2装置へ送信するステップと、(b)前記第1装置が、前記第2装置から前記コマンドと前記権限情報が送信された場合に当該コマンドの内容に応じて前記対象物を作動させるステップを含む、作動制御方法である。
上記構成によれば、制御対象となる機器の設置場所とは別の遠隔の場所から機器の作動を自在に制御することが可能となる。
図1は、一実施形態の作動制御システムの概略構成を示す図である。 図2は、鍵開閉装置の構成を示すブロック図である。 図3は、鍵開閉装置の設置位置を示す模式図である。 図4は、鍵開閉装置のサムターン開閉機構の構成を示す縦断面図である。 図5は、中継端末の構成を示すブロック図である。 図6は、サーバの構成を示すブロック図である。 図7は、携帯端末からの要求に応じて該当する中継装置へ権限情報を付与する際のサーバの動作手順を示すフローチャートである。 図8は、携帯端末で表示される操作画像の一例を示す図である。 図9は、権限情報の具体例を示す図である。 図10は、解錠または施錠を実行する際の中継端末と鍵開閉装置の動作手順を示すフローチャートである。 図11は、携帯端末の構成を示すブロック図である。
図1は、一実施形態の作動制御システムの概略構成を示す図である。同図に示す作動制御システムは、住居やオフィスなどのドアに設置された鍵(対象物)の開閉を遠隔操作によって行わせるためのシステムである。この作動制御システムは、ドアの鍵に備わったサムターン400を回転させて解錠、施錠を行うための鍵開閉装置100と、鍵開閉装置100へ動作指示を行う中継端末(中継装置)200と、中継端末200へ鍵の開閉に関する権限を与える等の処理を行うサーバ300と、サーバ300に接続された情報処理装置310と、ユーザが所持するスマートフォン等の携帯端末320を含んで構成されている。なお、鍵開閉装置100が「第1装置」に対応し、中継端末200が「第2装置」に対応し、サーバ300が「第3装置」に対応する。
鍵開閉装置100は、ドアのサムターン400に対応付けて設置されており、このサムターン400を回転させる機構を備えている。ここで、サムターン400とは、例えば板状の摘み部を有しており、この摘み部を回転させることによってドア内部に内蔵された錠前を作動させるためのものである。例えば、サムターン400の摘み部がほぼ垂直に位置する状態が「解錠」に対応し、摘み部がほぼ水平に位置する状態が「施錠」に対応している。鍵開閉装置100は、このようなサムターン400を自動的に回転させる。なお、このような鍵開閉装置100の具体的な構成としては、種々の公知技術(例えば、特開2002−168014号公報参照)を用いることができる。
中継端末200は、鍵開閉装置100の比較的近く、具体的には鍵開閉装置100との間で相互に近距離無線通信を行うことが可能な範囲内であって鍵開閉装置100が設置される施設内に設置されてこの鍵開閉装置100へ動作指示を与えるものであり、通信回線を介して通信を行う機能や、ブルートゥース(登録商標)などの近距離の無線通信機能を備えている。この中継端末200は、例えばコンピュータによって構成され、そのコンピュータにおいて所定のプログラムを実行することによって構成される。
サーバ300は、中継端末200へ各種情報を提供し、あるいは鍵の開閉に関する権限を与える等の処理を行うためのものである。このサーバ300は、例えば演算処理能力の高いコンピュータによって構成され、そのコンピュータにおいて所定のサーバ用プログラムを実行することによって構成される。
情報処理装置310は、各種情報を受信してその内容を表示することや、操作部を用いて入力される情報を外部へ送信することが可能なものである。このような情報処理装置310としては、例えば、一般的なパーソナルコンピュータ、あるいはスマートフォンやタブレット型コンピュータなどの携帯型端末などを用いることができる。情報処理装置310は、サーバ300における動作に必要な各種情報を設定するために用いられる。情報処理装置310とサーバ300との間は、直接的に接続されてもよいし、ローカルエリアネットワーク等を介して接続されてもよいし、インターネット等の外部通信ネットワークを介して接続されてもよい。
携帯端末320は、ユーザが所持するものであり、通信回線を介して通信を行う機能を備えている。携帯端末320としては、スマートフォン、携帯電話機、PHS、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、携帯情報端末(PDA)、家庭用ゲーム機器など、通信機能を備えたあらゆる端末を用いることができる。この携帯端末320は、通信ネットワークNを介してサーバ300と相互に情報通信可能に接続されている。
通信ネットワークNは、中継端末200および携帯端末320とサーバ300の間で相互に情報通信を行うことが可能な通信網を含んで構成されている。通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
図2は、鍵開閉装置100の構成を示すブロック図である。図示のように鍵開閉装置100は、制御部10、メモリ20、近距離通信部21、サムターン開閉機構22を備えている。
制御部10は、例えばCPU等を備えたコンピュータシステムにおいて所定の動作プログラムを実行させることによって構成されるものであり、機能ブロックとしての認証処理部11、開閉制御部12を有する。
認証処理部11は、中継端末200が鍵を解錠、施錠する権限を有するものであるかどうかを確認する処理(認証処理)を行う。この認証処理は、例えば、鍵の解錠等を行うことが許可されている中継端末200であることを示す権限情報を確認するための情報が予めメモリ20に格納されており、その情報を用いて行われる。具体的には、認証処理部12は、中継端末200に対してその中継端末200にサーバ300から付与された権限情報を送信することを要求し、中継端末200から返信された権限情報に含まれる特定の情報がメモリ20に格納されている情報と一致する場合に、この中継端末200は解錠・施錠の権限を有するものと判断する。
開閉制御部12は、認証処理部11によって権限を有すると認証された中継端末200から送信された解錠または施錠を指示するコマンド(命令)に基づいて、サムターン開閉機構22に動作指示命令を与える。また、開閉制御部12は、サムターン開閉機構22に対して「解錠」の動作指示命令を与えた後に一定時間が経過した場合には、サムターン開閉機構22に「施錠」の動作指示命令を与える。
メモリ20は、制御部10と接続された記憶手段(例えば不揮発性メモリ)であり、制御部10で実行される動作プログラムや各種のデータを記憶する。このメモリ20には、認証処理部11における処理に必要な情報が格納されている。
近距離通信部21は、制御部10と接続されており、制御部10と中継端末200との間における比較的近距離での情報通信に関わる処理を行う。本実施形態では、近距離通信部21は、公知のブルートゥース規格に基づいた情報通信を行うものである。
サムターン開閉機構22は、サムターン400に取り付けられており、制御部10の開閉制御部12から与えられる動作指示命令に応じてサムターン400を「施錠」と「解錠」の各状態に対応する位置に作動させる。
図3は、鍵開閉装置の設置位置を示す模式図である。また図4は、鍵開閉装置のサムターン開閉機構の構成を示す縦断面図である。鍵開閉装置100は、例えばドア(扉)410の内側(部屋側)にあるサムターン400に取り付け自在である。鍵開閉装置100は、例えば磁石によりドア410に着脱自在である。鍵開閉装置100は、例えばサムターン400とその周囲を覆う筐体160を備えている。
鍵開閉装置100は、サムターン開閉機構22として、サムターン400を回転させるサムターン回転部170と、駆動源の動力によりサムターン回転部170を回転させる回転駆動機構171と、手動によりサムターン回転部170を回転させる手動回転部172と、電源部173等を筐体160内に備えている。
サムターン回転部170は、例えば略円柱状の円柱部180と、円柱部180の底面から後方側(図3の左側)に突出する脚部181を有している。
円柱部180は、例えば後方側の大径部183と、前方側(図3の右側)の小径部184を有している。大径部183の前方側の面には、回転駆動部材の凸状部101が嵌め込まれる溝部185が形成されている。溝部185は、サムターン回転部170の回転軸を中心とする円弧状に形成されている。溝部185の円弧の内角は、例えば270°(3/2×π(rad))程度に形成されている。
脚部181は、円柱部180の回転軸を中心とする同一円周上に例えば4本設けられ、4本の脚部181によって幅の異なる溝路が十字状に形成されている。サムターン回転部170は、脚部181の間にサムターン400を挟んで保持し回転することでサムターン400を回すことができる。
手動回転部172は、例えば円柱状、或いは円盤状に形成され、サムターン回転部170の円柱部180の前方側に固定されている。手動回転部172は、筐体160の前面160aに設けられた開口部160bに配置され、筐体160の前方側に突出している。手動回転部172の筐体160から突出した部分をユーザが手で保持し回転することによりサムターン回転部170を手動で回転させることができる。なお、手動回転部172には、サムターンのような摘み部があってもよい。
回転駆動機構171は、例えば遠隔操作により駆動する駆動源としてのモータ190と、サムターン回転部170の同軸上に設けられサムターン回転部170に係止可能な回転駆動部材191と、モータ190の動力を回転駆動部材191に伝達する伝達機構192を有している。
回転駆動部材191は、リング状に形成され、サムターン回転部170の円柱部180の小径部184にはめ込まれている。回転駆動部材191は、外周面に歯を有し、歯車を構成している。回転駆動部材191は、底面側に回転軸を中心とする円弧状の凸状部101を備えている。凸状部101の円弧の内角は、例えば180°程度に形成されている。凸状部101は、サムターン回転部170の円弧状の溝185にはめ込まれ、これにより、回転駆動部材191は、サムターン回転部170に回転方向に係止可能になっている。
伝達機構192は、例えば複数の歯車により構成されている。例えば伝達機構192は、モータ190の軸に取り付けられた歯車110と、回転駆動部材191の歯車とかみ合う歯車111等により構成されている。モータ190が駆動すると、歯車110、111が回転し、回転駆動部材191が回転する。
電源部173は、一つ又は複数の電池を備えている。電源部173は、モータ190や制御部10等に電力を供給する。
図5は、中継端末200の構成を示すブロック図である。図示のように中継端末200は、制御部30、メモリ40、近距離通信部41、通信部42を備えている。
制御部30は、例えばCPU等を備えたコンピュータシステムにおいて所定の動作プログラムを実行させることによって構成されるものであり、機能ブロックとしての認証処理部31、コマンド処理部32を有する。
認証処理部31は、中継端末200によって鍵開閉装置100の作動を行うことに関してサーバ300から認証を得るための処理を行う。具体的には、認証処理部31は、通信部42を介して、サーバ300から送信される権限情報を受信し、この権限情報をメモリ40へ格納する。
コマンド処理部32は、認証処理部31によってサーバ300から取得されてメモリ42に格納された権限情報を用いて、鍵開閉装置100に対して、サムターン400の解錠または施錠を指示する命令(コマンド)を送信する処理を行う。
メモリ40は、制御部30と接続された記憶手段(例えば不揮発性メモリ)であり、制御部30で実行される動作プログラムや各種のデータを記憶する。例えば、メモリ40には、中継端末200に対してサーバ300から付与された権限情報が格納される。
近距離通信部41は、制御部30と接続されており、制御部30と鍵開閉装置100との間における比較的近距離での情報通信に関わる処理を行う。本実施形態では、近距離通信部41は、公知のブルートゥース規格に基づいた情報通信を行うものである。
通信部42は、制御部30と接続されており、制御部30がネットワークNを介してサーバ300と情報通信するために必要な処理を行う。
図6は、サーバ300の構成を示すブロック図である。図示のようにサーバ300は、制御部50、メモリ60、大容量記憶部61、通信部62および図示しない入力部、表示部などを含んで構成されている。
制御部50は、例えばCPU等を備えたコンピュータシステムにおいて所定の動作プログラムを実行させることによって構成されるものであり、機能ブロックとしてのユーザ認証処理部51、権限情報処理部52を有する。
ユーザ認証処理部51は、携帯端末320から送信される要求に応じて、その携帯端末320のユーザが登録されたユーザであるかを確認する処理である認証処理を行う。例えば、ユーザ認証処理部51は、携帯端末320から送信されるユーザIDとパスワードが予め登録されて大容量記憶部61に記憶されているものと一致する場合に、その携帯端末320のユーザが予め登録されたユーザのものであると認証する。
権限情報処理部52は、ユーザ認証処理部51によって認証されたユーザの携帯端末320によって開閉制御が要求されている鍵開閉装置100に対応付けられている中継端末200に対して、鍵開閉装置100の作動を行うことに関する権限情報を付与する。具体的には、権限情報処理部52は、通信部62を介して権限情報を中継端末200へ送信する。本実施形態の権限情報処理部51は、権限情報を付与する際に、各ユーザに対してどのような条件で鍵の開閉を許容可能であるかを判断しており、条件に合致する場合にのみ該当する中継端末200に権限情報を付与する。
メモリ60は、制御部50と接続された記憶手段(例えば不揮発性メモリ)であり、制御部50で実行される動作プログラムや各種のデータを記憶する。
大容量記憶部61は、例えばハードディスク装置などの記憶容量が大きい記憶装置であり、制御部50の動作に必要な情報を記憶する。
通信部62は、制御部50と接続されており、制御部50がネットワークNを介して中継端末200や携帯端末320との間で情報通信するために必要な処理を行う。
図7は、携帯端末からの要求に応じて該当する中継装置へ権限情報を付与する際のサーバの動作手順を示すフローチャートである。
サーバ300のユーザ認証処理部51は、携帯端末320から鍵利用のためのログインが要求されたか否かを判定する(ステップS11)。ログイン要求がない間は(ステップS11;NO)、ステップS11の判定が繰り返される。なお、携帯端末320からのログインは、例えば携帯端末320に備わったウェブブラウザを用いて行われる。あるいは、携帯端末320がスマートフォン等であれば、予め鍵利用のための専用プログラム(いわゆるアプリ)をインストールしておき、それを用いてログインが行われてもよい。
ログイン要求がなされた場合には(ステップS11;YES)、ユーザ認証処理部51は、携帯端末320から送信された情報に基づいて、この携帯端末320のユーザが予め登録されているユーザであるか否かを判定する(ステップS12)。本実施形態では、携帯端末320から送信されるユーザIDとパスワードが予め登録されて大容量記憶部61に記憶されているものと一致する場合に、その携帯端末320が登録されたユーザのものであると判定される。
登録されたユーザである場合に(ステップS12;YES)、権限情報処理部52は、ユーザ認証処理部51によって認証されたユーザに鍵開閉の権限を付与可能な対象物件を抽出し、その内容を示す操作画像を表示するためのデータを携帯端末320へ送信する(ステップS13)。具体的には、権限情報処理部52は、ログインが認証されたユーザに対して許容された対象物件(対象施設)を抽出し、さらに許容条件を参照して現在時刻において許容されている対象物件を抽出する。
図8は、携帯端末で表示される操作画像の一例を示す図である。図8(A)に示すように、対象物件(例示の場合、物件A)における対象ルーム(101号室、102号室・・・)を選択するための操作画像がサーバ300から送信され、携帯端末320の表示部にて表示される。なお、対象施設が複数ある場合には、図8(A)の操作画像に先だって、対象物件を指定ないし選択するための操作画像がサーバ300から送信されたデータに基づいて携帯端末320に表示される。図8(A)の操作画像に基づいて1つの対象ルームが選択されると図8(B)の操作画像に遷移し、施錠と解錠のいずれかのコマンドを選択できる。例えば、現在が施錠された状態であれば、「解錠」のコマンドだけが選択でき、「施錠」のコマンドはグレーアウトして選択できないようにした操作画像が表示される(図9(B)参照)。反対に、現在が開錠された状態であれば、「施錠」のコマンドだけが選択でき、「解錠」のコマンドはグレーアウトして選択できないようにした操作画像が表示される。
なお、鍵開閉装置100の現在の状態(解錠/施錠)については、例えばサーバ300側で直近に権限情報を付与した際に要求されていたコマンドの内容が記憶されており、その記憶内容に基づいて判断できる。あるいは、鍵開閉装置100から携帯端末200へ現在の状態が通知され、それに基づいて携帯端末320の制御部10において表示画像の制御が行われてもよい。
権限情報処理部52は、1つの対象ルームが選択され、かつ実行したいコマンドが選択されるまでの間は待機し(ステップS14;NO)、対象ルームおよびコマンドが選択されると(ステップS14;YES)、権限情報処理部52は、その対象ルームに対応する権限情報を該当する中継端末200に送信する(ステップS15)。
図9は、権限情報の具体例を示す図である。権限情報は、例えば、鍵利用IDとパスワードを含んで構成される。鍵利用IDは、鍵開閉装置100に予め設定された鍵利用者の識別情報である。鍵開閉装置100は、この鍵利用IDと対応するパスワードが送信された場合に、それらを送信した中継端末200には鍵利用の権限があると判断する。
他方で、上記したステップS12において登録ユーザではないと判定された場合(ステップS12;NO)には、権限情報処理部52は、所定の不許可処理を実行する(ステップS16)。不許可処理とは、例えば、携帯端末320に対して鍵利用を許容しない旨のメッセージを含む画像を表示させる処理である。
図10は、解錠または施錠を実行する際の中継端末と鍵開閉装置の動作手順を示すフローチャートである。
中継端末200のコマンド処理部32は、近距離通信部41を介して、サーバ300から付与された権限情報と実行したいコマンド(解錠/施錠)を示す情報を鍵開閉装置100へ送信する(ステップS21)。
鍵開閉装置100の制御部10は、近距離通信部21を介して、権限情報とコマンドを示す情報を中継端末200から受信する(ステップS22)。認証処理部11は、受信した権限情報に基づいて、この中継端末200が鍵利用を許容されているものであることを確認する認証処理を行う(ステップS23)。
認証処理が完了すると、鍵開閉装置100の開閉制御部12は、中継端末200から送信されたコマンド(解錠/施錠)に基づいて、サムターン開閉機構22に動作指示命令を与え、サムターン開閉機構22を作動させる(ステップS24)。
次に、認証処理部11は、近距離通信部21を介して認証結果を示す情報を中継端末200へ送信し、開閉制御部12は、近距離通信部21を介して作動結果を示す情報を中継端末200へ送信する(ステップS25)。
中継端末200のコマンド処理部32は、近距離通信部41を介して鍵開閉装置100から認証結果、作動結果を示す各情報を受信する(ステップS26)。その後、中継端末200のコマンド処理部32は、近距離通信部41を介して、認証結果と作動結果の各情報をサーバ300へ送信する(ステップS27)。
なお、1つのコマンドを送信する処理が完了した後には、中継端末200のコマンド処理部32は、メモリ40に格納した権限情報を消去することも好ましい。これにより、権限情報の不正利用を防ぐことができる。
以上のような実施形態によれば、ユーザの所持する携帯端末320が近距離通信機能を有しないものであった場合にもウェブブラウザ等を用いてサーバ300へ要求を行うことにより、制御対象となる機器である鍵開閉装置100の設置場所とは別の遠隔の場所に設置されるサーバ300から中継端末200を介して機器の作動を自在に制御することが可能になる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。
例えば、解錠コマンドの実行後、中継端末200から施錠コマンドが与えられずに所定の時間が経過した場合には、鍵開閉装置100は、コマンドの有無によらず自動的にサムターン400を「施錠」の状態に作動させるようにしてもよい。これは、停電や電源切断等によって中継端末200の動作が不意に停止した場合などにおいても、中継端末200からの施錠コマンドを鍵開閉装置100が受信できずにサムターン400が「施錠」の状態に戻されない状況が続くことを防ぐためである。
また、上記した実施形態では携帯端末320を用いてウェブブラウザを介して操作指示(要求)を行うことによって遠隔のサーバ300から中継装置200を用いて鍵開閉装置100を作動させていたが、例えばユーザからの電話連絡等による操作指示に応じて管理者側のオペレータが情報処理装置310を用いてサーバ300へ指示を送り、権限情報を中継装置200へ与えて鍵開閉装置100を作動させるようにしてもよい。
また、携帯端末320が近距離通信の機能を有する場合には、携帯端末320が鍵開閉装置100との間で近距離通信を可能な状況であれば携帯端末320から直接的に鍵開閉装置100を作動させ、携帯端末320が鍵開閉装置100との間で近距離通信ができない状況であれば、ウェブブラウザを介して操作指示(要求)を行うことによって遠隔のサーバ300から中継装置200を用いて鍵開閉装置100を作動させるようにしてもよい。
図11は、上記の変形実施例における携帯端末320の構成を示すブロック図である。図示のように携帯端末320は、制御部70、メモリ80、近距離通信部81、通信部82を備えている。
制御部70は、例えばCPU等を備えたコンピュータシステムにおいて所定の動作プログラムを実行させることによって構成されるものであり、機能ブロックとしての電波強度検出部71、コマンド処理部72を有する。
電波強度検出部71は、鍵開閉装置100から発信され、近距離通信部81によって受信される電波信号(ビーコン信号)の電波強度を検出する。
コマンド処理部72は、電波強度検出部71によって検出される電波強度に基づいて、この電波強度が予め設定した第1閾値よりも大きい場合には、近距離通信部72を介して、鍵開閉装置100に対してサムターン400の解錠または施錠を指示する命令(コマンド)を送信する処理を行う。なお、コマンド処理部72は、コマンド送信の際に併せて、あるいはコマンド送信に先立って、予め取得されてメモリ80に格納されている権限情報を鍵開閉装置100へ送信する。
メモリ80は、制御部70と接続された記憶手段(例えば不揮発性メモリ)であり、制御部70で実行される動作プログラムや各種のデータを記憶する。例えば、メモリ80には、携帯端末320に対して予めサーバ300から付与された権限情報が格納される。
近距離通信部81は、制御部70と接続されており、制御部70と鍵開閉装置100との間における比較的近距離での情報通信に関わる処理を行う。本実施形態では、近距離通信部81は、公知のブルートゥース規格に基づいた情報通信を行うものである。
通信部82は、制御部70と接続されており、制御部30がネットワークNを介してサーバ300と情報通信するために必要な処理を行う。
携帯端末320が上記構成を備えることにより、携帯端末320は、鍵開閉装置100から発信されるビーコン信号を受信し、その電波強度が第1閾値よりも大きい場合には、近距離通信機能を用いて鍵開閉装置100と通信可能な状況であると判断し、近距離通信によりコマンドを送信することで、携帯端末320から直接的に鍵開閉装置100を作動させる。他方、鍵開閉装置100から携帯端末320にビーコン信号が届かない場合、すなわち、携帯端末320がビーコン信号を受信できない鍵開閉装置100又はビーコン信号を受信できていてもその電波強度が第1閾値以下の鍵開閉装置100に対しては、携帯端末320は、中継装置200を介してコマンドを送信することで、携帯端末320から鍵開閉装置100を作動させる。
これにより、携帯端末320は、直接状況に応じて、直接ないし中継装置200を介して、鍵開閉装置100を作動させることができる。また、例えばネットワークNの不具合等によりウェブブラウザを介して中継装置200へ接続することができない状況であっても、直接的に携帯端末320から鍵開閉装置100を作動させることができる。
また、上記した実施形態では、鍵開閉装置100を用いて作動させる対象物としてドアの鍵(サムターン)を例示していたが、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。また、サムターンのように物理的な動作部分が伴う対象物に限らず電気的な動作部分のみを伴う対象物であっても本発明の適用範囲に含まれる。具体的には、例えば照明装置の点消灯、テレビジョン装置の制御(例えば電源のオンオフ切り替え等)、エアコン装置の電源のオンオフ切り替え、防火・防犯システムの作動制御、カーテンの自動開閉制御など種々の適用例が考えられる。
例えば、照明装置の点消灯に適用する場合、照明装置を点消灯するためのスイッチに物理的に干渉してスイッチのオン及びオフを切換えることのできる制御装置を、当該スイッチの近傍に設置し、携帯端末320から操作指示を行うことによって制御装置を作動させる。このとき、携帯端末320が制御装置との間で近距離通信を可能な状況であれば携帯端末320から直接的に制御装置を作動させ、携帯端末320が制御装置との間で近距離通信ができない状況であれば、ウェブブラウザを介して操作指示を行うことによって遠隔のサーバ300から中継装置200を用いて制御装置を作動させることができるものとすればよい。
10、30、50:制御部
11、31:認証処理部
12:開閉制御部
20、40、60:メモリ
21、41:近距離通信部
22:サムターン開閉機構
32:コマンド処理部
42、62:通信部
51:ユーザ認証処理部
52:権限情報処理部
61:大容量記憶部
100:鍵開閉装置
200:中継端末
300:サーバ
310:情報処理装置
320:携帯端末
400:サムターン
N:ネットワーク
本発明に係る一態様の作動制御システムは、対象物を作動させるためのシステムであって、(a)コマンドに応じて前記対象物の作動を制御する作動制御装置と、(b)前記コマンドを前記作動制御装置へ送信する中継端末と、(c)前記コマンドに関する権限情報を前記中継端末へ送信するサーバを含み、(d)前記サーバは、外部装置からの要求に対応して前記権限情報を前記中継端末へ送信し、(e)前記作動制御装置は、前記中継端末から前記コマンドと前記権限情報が送信された場合に当該コマンドの内容に応じて前記対象物を作動させる、作動制御システムである。
図1は、一実施形態の作動制御システムの概略構成を示す図である。 図2は、鍵開閉装置の構成を示すブロック図である。 図3は、鍵開閉装置の設置位置を示す模式図である。 図4は、鍵開閉装置のサムターン開閉機構の構成を示す縦断面図である。 図5は、中継端末の構成を示すブロック図である。 図6は、サーバの構成を示すブロック図である。 図7は、携帯端末からの要求に応じて該当する中継端末へ権限情報を付与する際のサーバの動作手順を示すフローチャートである。 図8は、携帯端末で表示される操作画像の一例を示す図である。 図9は、権限情報の具体例を示す図である。 図10は、解錠または施錠を実行する際の中継端末と鍵開閉装置の動作手順を示すフローチャートである。 図11は、携帯端末の構成を示すブロック図である。
図7は、携帯端末からの要求に応じて該当する中継端末へ権限情報を付与する際のサーバの動作手順を示すフローチャートである。
また、上記した実施形態では携帯端末320を用いてウェブブラウザを介して操作指示(要求)を行うことによって遠隔のサーバ300から中継端末200を用いて鍵開閉装置100を作動させていたが、例えばユーザからの電話連絡等による操作指示に応じて管理者側のオペレータが情報処理装置310を用いてサーバ300へ指示を送り、権限情報を中継端末200へ与えて鍵開閉装置100を作動させるようにしてもよい。
また、携帯端末320が近距離通信の機能を有する場合には、携帯端末320が鍵開閉装置100との間で近距離通信を可能な状況であれば携帯端末320から直接的に鍵開閉装置100を作動させ、携帯端末320が鍵開閉装置100との間で近距離通信ができない状況であれば、ウェブブラウザを介して操作指示(要求)を行うことによって遠隔のサーバ300から中継端末200を用いて鍵開閉装置100を作動させるようにしてもよい。
携帯端末320が上記構成を備えることにより、携帯端末320は、鍵開閉装置100から発信されるビーコン信号を受信し、その電波強度が第1閾値よりも大きい場合には、近距離通信機能を用いて鍵開閉装置100と通信可能な状況であると判断し、近距離通信によりコマンドを送信することで、携帯端末320から直接的に鍵開閉装置100を作動させる。他方、鍵開閉装置100から携帯端末320にビーコン信号が届かない場合、すなわち、携帯端末320がビーコン信号を受信できない鍵開閉装置100又はビーコン信号を受信できていてもその電波強度が第1閾値以下の鍵開閉装置100に対しては、携帯端末320は、中継端末200を介してコマンドを送信することで、携帯端末320から鍵開閉装置100を作動させる。
これにより、携帯端末320は、直接状況に応じて、直接ないし中継端末200を介して、鍵開閉装置100を作動させることができる。また、例えばネットワークNの不具合等によりウェブブラウザを介して中継端末200へ接続することができない状況であっても、直接的に携帯端末320から鍵開閉装置100を作動させることができる。
例えば、照明装置の点消灯に適用する場合、照明装置を点消灯するためのスイッチに物理的に干渉してスイッチのオン及びオフを切換えることのできる制御装置を、当該スイッチの近傍に設置し、携帯端末320から操作指示を行うことによって制御装置を作動させる。このとき、携帯端末320が制御装置との間で近距離通信を可能な状況であれば携帯端末320から直接的に制御装置を作動させ、携帯端末320が制御装置との間で近距離通信ができない状況であれば、ウェブブラウザを介して操作指示を行うことによって遠隔のサーバ300から中継端末200を用いて制御装置を作動させることができるものとすればよい。

Claims (5)

  1. 対象物を作動させるためのシステムであって、
    コマンドに応じて前記対象物の作動を制御する作動制御装置と、
    前記コマンドを前記作動制御装置へ送信する中継装置と、
    前記コマンドに関する権限情報を前記中継端末へ送信するサーバと、
    を含み、
    前記サーバは、外部装置からの要求に対応して前記権限情報を前記中継端末へ送信し、
    前記作動制御装置は、前記中継端末から前記コマンドと前記権限情報が送信された場合に当該コマンドの内容に応じて前記対象物を作動させる、
    作動制御システム。
  2. 前記中継装置は、無線通信によって前記コマンドを前記作動制御装置へ送信する、
    請求項1に記載の作動制御システム。
  3. 前記外部装置は、予め登録されたユーザの携帯端末である、
    請求項1又は2に記載の作動制御システム。
  4. 前記携帯端末は、ウェブブラウザを用いて前記要求を前記サーバへ送信する、
    請求項3に記載の作動制御システム。
  5. コマンドに応じて対象物の作動を制御する第1装置と、前記コマンドを前記第1装置へ送信する第2装置と、前記コマンドに関する権限情報を前記第2装置へ送信する第3装置とを用いて前記対象物を作動させる方法であって、
    前記第3装置が、外部装置からの要求に対応して前記権限情報を前記第2装置へ送信するステップと、
    前記第1装置が、前記第2装置から前記コマンドと前記権限情報が送信された場合に当該コマンドの内容に応じて前記対象物を作動させるステップと、
    を含む、作動制御方法。
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