JP2017112078A - リチウムイオン電池の熱分解処理方法および処理装置 - Google Patents

リチウムイオン電池の熱分解処理方法および処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウムイオン電池の熱分解において、排ガスに含まれるフッ化水素濃度を低減して、排ガス処理の負担を軽減する処理方法および処理装置を提供する。
【解決手段】リチウムイオン電池を熱分解する工程と、熱分解物を破砕する工程、破砕物を細粒物と粗粒物に分別する工程と、分別した細粒物を上記熱分解工程に戻す返送工程とを有し、該熱分解工程において、返送された細粒物に含まれる炭酸リチウムと、上記電池に含まれるフッ素化合物の熱分解によって生じたフッ化水素を反応させてフッ化リチウムを生成させることで、排ガスのフッ化水素濃度を減少させることを特徴とするリチウムイオン電池の熱分解処理方法、および熱分解処理装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン電池の熱分解において、排ガスに含まれるフッ化水素ガス量を低減して、排ガス処理の負担を軽減する処理方法および処理装置に関する。
リチウムイオン電池(LIB)の正極活物質はコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムなどによって構成されており、負極活物質は黒鉛、チタン酸リチウムなどによって構成されている。これらの活物質は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのフッ素系バインダーによって、正極の場合はアルミニウムの箔、負極の場合は銅の箔よりなる集電体に固着されている。また、電解液は六フッ化リン酸リチウム(LiPF)や、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)などのフッ素含有リチウム塩を炭酸エステル類などの有機溶媒に溶解したものが主に用いられている。このようにリチウムイオン電池には種々のフッ素化合物が含まれている。
使用済みリチウムイオン電池の処理方法として、電解液の無害化、およびセパレータや接着樹脂等の可燃物の減容化を目的とした、加熱処理が従来から知られている。例えば、特許文献1(特開2012−204000号公報)には、リチウムイオン電池を蒸気雰囲気または不活性ガス雰囲気で加熱分解して分解生成物を凝縮し、発生したフッ化水素を含む凝縮液にカルシウム塩を添加して水処理する処理方法が記載されている。特許文献2(特開2013−187142号公報)には、リチウムイオン電池を加熱処理槽に入れ、槽内の気体を循環して加熱処理する方法が記載されている。
特許文献3(特開2005−197149号公報)には、リチウムイオン電池を加熱し、発生したフッ素化合物を含むガスを水酸化アルミニウムと反応させて固定化する処理方法が記載されている。特許文献4(特開2014−227565号公報)には、リチウムイオン電池に炭酸カルシウムまたはセメント原料を加えて炉内に供給し、セメント焼成装置で発生する排ガスを熱源として焙焼し、焙焼炉の排ガスはセメント焼成装置に戻す処理方法が記載されている。特許文献5(特許3079285号公報)には、リチウムイオン電池を焙焼して、残渣から有価物を回収する処理方法が記載されている。
リチウムイオン電池を加熱処理においては、非酸化性雰囲気(不活性ガス、窒素,過熱水蒸気、炭酸などの雰囲気)でリチウムイオン電池を熱分解するとフッ化水素、およびリン酸が生成する。従来の処理方法では、これらの酸性ガスの一部は排ガスに移行するため環境を汚染する問題があり、また排ガスを処理する負担も大きい。特にフッ化水素は、排ガス中のフッ素濃度は環境規制によって10mg/Nm以下〜30mg/Nm以下に低減しなければならず、排ガス中のフッ化水素濃度が高いと排ガス処理の負担が大きくなる。
特許文献1の処理方法は、カルシウム塩を用いてフッ素を固定しているが、系外からカルシウム塩を導入するのはコスト高であり、また熱分解残渣にカルシウムが残留し、これがリチウム回収時の不純物になり、回収工程の負担が大きくなる。特許文献2の方法は加熱時に発生するフッ化水素の処理が問題になる。特許文献3の方法はフッ素の固定化剤となる水酸化アルミニウムを得るまでの工程が煩雑である。特許文献4の方法は、排ガスに含まれるフッ素は燃焼装置に戻されるが、残渣にカルシウムやセメント原料が不純物として混入するため、有価物のリサイクルに悪影響を及ぼす問題が生じる。特許文献5の方法は、焙焼時に発生する排ガスのフッ化水素の処理が問題になる。
特開2012−204000号公報 特開2013−187142号公報 特開2005−197149号公報 特開2014−227565号公報 特許3079285号公報
本発明は、リチウムイオン電池の熱分解後の細粒物を、熱分解工程に返送することにより、発生するフッ化水素の固定化を促進し、排ガスに移行するフッ化水素量を低減する処理方法および処理装置に関する。
本発明の処理方法とその処理物、および処理装置は以下の構成を有する。
〔1〕リチウムイオン電池を熱分解する工程と、熱分解物を破砕する工程、破砕物を細粒物と粗粒物に分別する工程と、分別した細粒物を上記熱分解工程に戻す返送工程とを有し、該熱分解工程において、返送された細粒物に含まれる炭酸リチウムと、上記電池に含まれるフッ素化合物の熱分解によって生じたフッ化水素を反応させてフッ化リチウムを生成させて、排ガスのフッ化水素濃度を減少させることを特徴とするリチウムイオン電池の熱分解処理方法。
〔2〕(イ)熱分解工程において、電極に含まれるリチウム含有活物質と有機フッ素化合物および電解液の含フッ素リチウム化合物を熱分解し、(ロ)破砕において、該熱分解物を破砕し、(ハ)分別工程において、金属破砕物を含む粗粒物と、上記活物質および電解液の熱分解物を含む細粒物に分別し、(ニ)返送工程において該細粒物を上記熱分解工程に戻し、(ホ)返送された細粒物に含まれる熱分解物の炭酸リチウムと、上記電池に含まれるフッ素化合物の熱分解によって生じたフッ化水素を反応させてフッ化リチウムを生成させて、排ガスのフッ化水素濃度を減少させる上記[1]に記載するリチウムイオン電池の処理方法。
〔3〕熱分解工程に返送する細粒物の返送量が、熱分解するリチウムイオン電池量に対して0.35倍〜1.0倍である上記[1]または上記[2]に記載するリチウムイオン電池の処理方法。
〔4〕熱分解工程が非酸化性雰囲気である上記[1]〜上記[3]の何れかに記載するリチウムイオン電池の処理方法。
〔5〕熱分解工程の加熱温度が400℃〜600℃である上記[1]〜上記[4]の何れかに記載するリチウムイオン電池の処理方法。
〔6〕細粒物に含まれる炭酸リチウム濃度が4.0wt%以下である細粒物を系外に抜き出す上記[1]〜上記[5]の何れかに記載するリチウムイオン電池の処理方法。
〔7〕
リチウムイオン電池を熱分解する熱分解手段、熱分解した電池を破砕する手段、破砕物を粗粒物と細粒物に分別する手段、分別した細粒物を熱分解手段に返送する手段、熱分解破砕物を系外に抜き出す手段を有することを特徴とするリチウムイオン電池の熱分解処理装置。
〔具体的な説明〕
本発明の処理方法は、リチウムイオン電池を熱分解する工程と、熱分解物を破砕する工程、破砕物を細粒物と粗粒物に分別する工程と、分別した細粒物を上記熱分解工程に戻す返送工程とを有し、該熱分解工程において、返送された細粒物に含まれるリチウム塩と、上記電池に含まれるフッ素化合物の熱分解によって生じたフッ化水素を反応させて安定なフッ化リチウムを生成させることで、排ガスのフッ化水素濃度を減少させることを特徴とするリチウムイオン電池の熱分解処理方法である。
本発明に係る処理方法の概略を図1の工程図に示す。図1に例示する本発明の処理方法は、リチウムイオン電池(LIB)の熱分解工程、破砕工程、分別工程、返送工程、回収工程を有している。以下、各処理工程を説明する。
〔リチウムイオン電池〕
リチウムイオン電池(LIB)の正極には、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムなどの活物質が含まれている。本発明において、これらのリチウム化合物をリチウム含有活物質と云う。負極には黒鉛、チタン酸リチウムなどの負極活物質が含まれている。これらの活物質はポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの有機フッ素化合物からなるバインダーによって、銅箔やアルミニウム箔からなる集電体に固着されている。また、電解液は六フッ化リン酸リチウム(LiPF)や四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)などの電解質を炭酸エステル類などの有機溶媒に溶解したものが主に用いられている。本発明において、電解質の六フッ化リン酸リチウムや四フッ化ホウ酸リチウムなどを含フッ素リチウム化合物と云う。
〔熱分解工程〕
リチウムイオン電池を熱分解炉に入れ、好ましくは、過熱水蒸気雰囲気または不活性ガス雰囲気などの非酸化性雰囲気下、400℃〜600℃で、0.5〜4.0時間加熱し、リチウムイオン電池を熱分解する。熱分解により可燃性の電解液を無害化することができ、またセパレータや接着樹脂等の可燃物を処理して減容化することできる。電解質の含フッ素リチウム化合物の分解温度は約200℃であるが、電極に含まれている有機フッ素化合物バインダーの分解温度は約400℃であるので、加熱温度は400℃以上が必要である。一方、集電体のアルミニウム箔は加熱温度がアルミニウムの融点(約660℃)を超えると溶融し、破砕分別が難しくなるので、加熱温度は600℃以下が好ましい。
熱分解工程において、有機フッ素化合物は熱分解してフッ化水素を生成し、電解質の六フッ化リン酸リチウムなどの含フッ素リチウム化合物は熱分解してフッ化水素とリン酸を生成する。
発生したフッ化水素と、電極に含まれるリチウム含有活物質、具体的には、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)などは、以下の式(1)〜式(3)のように反応し、MnO、NiO、CoOなどの金属酸化物と、フッ化リチウム(LiF)が生成される。
4LiCoO+4HF+C→4CoO+4LiF+CO+2HO ・・・式(1)
4LiNiO+4HF+C→4NiO+4LiF+CO+2HO ・・・式(2)
4LiMnO+4HF+3C→8MnO+4LiF+3CO+2HO ・・・式(3)
熱分解によって生じたリン酸もリチウム含有活物質と反応して、MnO、NiO、CoO、リン酸リチウム(LiPO)が生成する。また、式(1)〜式(3)の反応によって生成したCOと、リチウム含有活物質が反応して炭酸リチウム(LiCO)が生成する。この炭酸リチウムは、後述の通り、破砕分別後の細粒物に含まれており、熱分解工程に返送され、次式(4)に示すように、フッ化水素と反応してフッ化リチウムが生成する。
LiCO+2HF→2LiF+CO+HO・・・式(4)
炭酸リチウムに比して量的には少ないが、熱分解工程後に残留する未反応のコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムも同様に破砕分別後の細粒物に含まれており、これらも熱分解工程に返送されることによって、再び式(1)〜式(3)に示すようにフッ化水素と反応してフッ化リチウムが生成する。
四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)が電解液に用いられている場合にも、四フッ化ホウ酸リチウムは六フッ化リン酸リチウムと同様に熱分解して同様の反応を生じる。
このように、リチウムイオン電池に含まれるリチウム含有活物質と有機フッ素化合物および含フッ素リチウム化合物の熱分解によって、MnO、NiO、CoOなどの金属酸化物、フッ化リチウム、リン酸リチウム、炭酸リチウムなどが生成する。さらに、この熱分解物には集電体の銅箔やアルミニウム箔、および負極の黒鉛などが含まれている。この熱分解物は破砕工程に送られる。
〔破砕工程〕
破砕工程において、リチウムイオン電池の熱分解物を破砕する。一般に正極の集電体は高純度のアルミニウム、負極の集電体は高純度の銅であり、いずれの集電体も10〜20μm程度の厚みのシートないし箔である。これらのシートないし箔の集電体は展性があるため概ね1mm以上の粗粒の破砕物になる。一方、集電体に付着している活物質は1〜50μm程度の粒子の集合体であるため、細かく破砕されて概ね1mm未満の細粒の破砕物にすることができる。破砕手段は熱分解物を上記粗粒物と上記細粒物に破砕できるものであれば良い。
〔分別工程〕
上記破砕物を概ね1mm未満、好ましくは0.5mm以下の細粒物と、これより大きい粗粒物とに篩分けする。目開き0.1mm〜1.0mm、好ましくは目開き0.1mm〜0.5mmの振動篩などを用いて篩分けするとよい。この分別によって粗粒物に含まれる集電体の金属箔と、細粒物に含まれる活物質の熱分解物とを分別することができる。例えば、正極および負極の活物質熱分解物の90wt%〜99.5wt%は細粒物に含まれる。一方、集電体の破砕物は粗粒物に含まれる。
〔返送工程〕
分別された細粒物を返送工程において熱分解工程に戻す。また、熱分解工程において発生する排ガスには多量の煤塵が含まれているので、この排ガスを煤塵回収工程に導いて煤塵を回収するのが好ましい。この煤塵には細粒物が含まれているので、この細粒物も分別した細粒物と一緒に熱分解工程に戻す。
細粒物を返送することによって、上記細粒物の炭酸リチウムと、リチウムイオン電極に含まれるフッ素化合物(電極に含まれる有機フッ素化合物および電解液の含フッ素リチウム化合物)の熱分解によって生じたガス中のフッ化水素を反応させてフッ化リチウムを生成させることができる。また、細粒物を返送することによって細粒物中に残存するコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムなどとフッ化水素を反応させてフッ化リチウムを生成させることができる。
細粒物を返送することによって、フッ化水素がフッ化リチウムになり、固定化される量が増加し、排ガスに移行するフッ化水素量を低減することができる。例えば、細粒物を熱分解工程に返送しない場合には、排ガスに移行するフッ化水素量は、元々電池に含まれるフッ素量の概ね5.0〜40.0wt%であるが、細粒物を熱分解工程に返送することによって概ね0.1〜2.0wt%に減少する。
熱分解工程に返送する細粒物の重量は、熱分解するリチウムイオン電池重量に対して0.35倍〜1.0倍が好ましい。細粒物の重量が0.35倍未満ではフッ化水素の固定が不十分になり、排ガスに移行するフッ化水素量を抑制する効果が十分ではない。一方、細粒物の重量が1.0倍を超えると、排ガスの煤塵濃度が過大になり、排ガス処理の負荷が増大する。
細粒物の返送を繰り返すことによって、細粒物に含まれるフッ化リチウム量は徐々に増加する。細粒物を熱分解工程に返送しない場合には、細粒物に含まれるフッ化リチウム量は概ね6.0〜7.5wt%であるが、細粒物を熱分解工程に返送することによって、熱分解後の細粒物に含まれるフッ化リチウム量は概ね8.0〜10.0wt%に増加する。
一方、細粒物中の炭酸リチウムの含有量は徐々に減少する。細粒物を熱分解工程に返送しない場合には、細粒物に含まれる炭酸リチウム量は概ね5.5〜7.0wt%であるが、細粒物を熱分解工程に返送することによって、熱分解後の細粒物に含まれる炭酸リチウム量は概ね3.0〜5.0wt%に減少する。
〔回収工程〕
分別された粗粒物には集電体の金属箔などが含まれているので、この粗粒物を系外に抜き出し、比重選別などによってアルミニウム主体の軽量物と銅主体の重量物とに選別し、アルミニウムおよび銅を回収することができる。
分別された細粒物は熱分解工程に戻し、該細粒物に含まれる炭酸リチウムを熱分解に利用するが、細粒物に含まれる炭酸リチウム濃度が概ね4.0wt%以下になった細粒物は、排ガスに移行するフッ化水素量を抑制する効果が十分ではないため、系外に抜き出す。フッ化水素の固定化には、熱分解工程に返送する細粒物中のコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムなども利用しているが、炭酸リチウム濃度に比して量的に少ないので、炭酸リチウム濃度のみを抜き出しの判断基準にすることができる。
細粒物には
リチウム含有活物質の熱分解によって生じたMnO、NiO、CoOなどの金属酸化物が上記炭酸リチウムやリン酸リチウム、フッ化リチウムなどと共に含まれているので、系外に抜出した細粒物を金属回収工程に送り、マンガン、ニッケル、コバルト、リチウムなどのレアメタルを回収することができる。
〔熱分解処理装置〕
本発明の熱分解処理装置の概要を図1に示す。図示するように、本発明の熱分解処理装置10は、リチウムイオン電池を熱分解する熱分解手段11、熱分解した電池を破砕する手段12、破砕物を粗粒物と細粒物に分別する手段13、分別した細粒物を熱分解手段に返送する手段14、上記炭酸リチウム濃度が一定濃度以下の細粒物を系外に抜き出す手段16を有している。
熱分解手段11は、リチウムイオン電池を、過熱水蒸気雰囲気または不活性ガス雰囲気などの非酸化性雰囲気下、400℃〜600℃で熱分解する手段であり、ロータリーキルンなどの密閉型加熱炉などを用いることができる。熱分解手段11には破砕手段12が接続している。破砕手段12は熱分解物を粒子径1mm前後に破砕する手段であり、二軸破砕機、チェーン式破砕機、ハンマークラッシャー、ロールミル、カッターミルなどを用いることができる。破砕手段12には分別手段13が接続している。分別手段13は破砕物を粒子径1mm以下の細粒物と、粒子径がこれより大きい粗粒物とに分別する手段であり、振動篩などを用いることができる。
分別手段13には返送手段14が接続している。返送手段14は細粒物を熱分解手段11に返送する手段であり、返送手段14には分別手段13の細粒物溜り13Aから熱分解手段11に至る返送管路15が設けられている。該返送管路15には炭酸リチウムが一定濃度以下の細粒物を系外に抜出す手段16が設けられている。また、分別手段13の粗粒物溜り13Bには、粗粒物を系外に抜出す手段17が設けられている。必要に応じ、抜出手段16はレアメタルを回収する精錬工程に接続しており、抜出手段17は比重選別工程などに接続している。
図示する装置では、熱分解手段11の排気系には煤塵回収手段18が設けられている。煤塵回収手段18として、例えば、サイクロン、バグフィルターなどを用いることができる。煤塵回収手段18によって排ガスに含まれている細粒物が回収される。回収された細粒物は細粒溜り13A送られる。煤塵回収手段18は必要に応じて設ければよい。
本発明の処理方法は、リチウムイオン電池の熱分解によって生じた炭酸リチウム、及び熱分解工程で残留するコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムなどが破砕細粒物に含まれていることを利用し、この破砕細粒物を熱分解工程に戻し、熱分解工程で発生したフッ化水素と破砕細粒物に含まれている炭酸リチウム、および熱分解工程で残留するコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムなどを反応させてフッ化リチウムを生成させることによって、フッ素を固定するので、排ガス中のフッ化水素濃度を大幅に低減することができる。
排ガス中のフッ化水素濃度は環境規制によって一定濃度以下にすることが義務化されているので、フッ化水素を含む排ガスは、スクラバー等でフッ化水素を水吸収し、さらに、スクラバー排水からフッ素を除去する必要がある。このため、排ガスのフッ素負荷が高いと、スクラバー設備や水処理設備の負担が大きくなり、処理コストが増大する。一方、本発明の処理方法は、排ガス中のフッ化水素量が少ないので、排ガス処理の負担を大きく軽減することができる。
さらに、本発明の処理方法は、熱分解によって生じた炭酸リチウムを利用してフッ素を固定するので、系外からカルシウム塩などのフッ素固定化剤添加する必要がない。従って、熱分解残渣に余計な不純物が増大することなく、レアメタル成分を効率よく濃縮することが可能になる。そのため、レアメタルの精製や回収が容易になり、また処理コストも抑えることができる。
本発明に係る処理方法の工程図。 本発明に係る処理装置の概念図。
〔実施例1〕
使用済みリチウムイオン電池(LIB)(重量3.18kg、フッ素含有量100.5g)をバッチ式ロータリーキルンに投入し、表1に示す雰囲気下、加熱温度で1時間加熱して熱分解を行った。室温から10℃/minの割合で昇温し、表1に示す温度に1時間保持し、その後冷却した。この熱分解物を破砕して平均粒子径0.5mm以下の細粒物と、粒子径がこれより大きい粗粒物に分別した。該細粒物を回収して上記ロータリーキルンに戻し、再度、熱分解を行った。細粒物の返送を5回行い、回収した細粒物に含まれる物質をXRDによって調べところ、正極活物質由来のMn、Ni、Coの酸化物、負極活物質である黒鉛、フッ化リチウム、リン酸リチウム、および炭酸リチウムであった。各回の返送量を表1に示した。この返送量はリチウムイオン電池の投入量に対する返送細粒物の重量比である。返送5回終了後の細粒物に含まれるフッ化リチウム量、リン酸リチウムおよび炭酸リチウムの量を表1に示した。また、返送5回終了までの排ガスに含まれるフッ化水素量を測定した。排ガスは水封バブラーで凝縮し、そのバブラー液中のフッ素濃度を分析して排ガス中のフッ化水素量を算出した。試験前の水封バブラーには所定量(25.0kg)のイオン交換水を入れた。この結果を表1に示す。
表1に示すように、試料No.1〜No.3は、非酸化性雰囲気、加熱温度400℃〜600℃、細粒物返送量0.35倍〜1.0倍であり、返送5回終了後の細粒物のフッ化リチウム含有率は8.1〜8.4wt%および炭酸リチウム含有率は4.2〜4.3wt%であり、細粒物を返送しない比較例1に比べて、フッ化リチウムが多く、炭酸リチウムが少ない。また、排ガスに含まれるフッ化水素量は0.2〜0.3wt%であり、排ガスに含まれるフッ化水素量は細粒物を返送しない比較例1よりも大幅に少ない。
なお、細粒物の返送量が少ない試料No.4は、返送5回終了後の細粒物のフッ化リチウム含有率が7.5wt%と低く、排ガスに含まれるフッ化水素量が多くなる傾向があるので、細粒物の返送量は0.35倍〜1.0倍が好ましい。
〔実施例2〕
使用済みリチウムイオン電池(重量3.18kg、フッ素含有量100.5g)をバッチ式ロータリーキルンに投入し、過熱水蒸気雰囲気下、500℃で1時間加熱して熱分解を行い、この熱分解物を破砕して平均粒子径0.5mm以下の細粒物と、粒子径がこれより大きい粗粒物に分別し、該細粒物を回収して上記ロータリーキルンに戻し、再度、熱分解を行った。細粒物の返送量および返送回数を表2に示した。また、細粒物の返送終了後の細粒物に含まれるフッ化リチウム量、リン酸リチウム量、および炭酸リチウム量、返送終了までの排ガスに含まれるフッ化水素量を表2に示した。
表2に示すように、細粒物の返送回数が多いほど、返送終了後の細粒物に含まれるフッ化リチウム量、リン酸リチウム量が増加し、炭酸リチウム量が減少しており、これに対応して、排ガスに含まれるフッ化水素量減少している。
Figure 2017112078
Figure 2017112078
〔比較例1〕
バッチ式ロータリーキルンに、使用済みリチウムイオン電池(重量3.18kg、フッ素含有量100.5g)を投入し、過熱水蒸気雰囲気、500℃で熱分解を行った。室温から100℃/minの割合で昇温し、500℃で1時間保持し、その後冷却した。排ガス中のフッ化水素量は実施例1と同様にして測定した。試験後のリチウムイオン電池の重量は2.40kgであり、水封バブラー中の液量は29.2kgであった。水封バブラー液の比重は1.00g/mLであるので、排ガス中のフッ素濃度は320mg/Lであった。このフッ素濃度からフッ化水素量を算出すると、10.1gであり、リチウムイオン電池に含まれているフッ素量を100%とすると、排ガス中のフッ素量は10.0%であった。
本発明の処理方法および処理装置は使用済みリチウムイオン電池の処理事業に好適に利用することができる。
10−熱分解処理装置、11−熱分解手段、12−破砕手段、13−分別手段、13A−細粒物溜り、13B−粗粒物溜り、14−返送手段、15−返送管路、16−抜出手段、17−抜出手段、18−煤塵回収手段。

Claims (7)

  1. リチウムイオン電池を熱分解する工程と、熱分解物を破砕する工程、破砕物を細粒物と粗粒物に分別する工程と、分別した細粒物を上記熱分解工程に戻す返送工程とを有し、該熱分解工程において、返送された細粒物に含まれる炭酸リチウムと、上記電池に含まれるフッ素化合物の熱分解によって生じたフッ化水素を反応させてフッ化リチウムを生成させて、排ガスのフッ化水素濃度を減少させることを特徴とするリチウムイオン電池の熱分解処理方法。
  2. (イ)熱分解工程において、電極に含まれるリチウム含有活物質と有機フッ素化合物および電解液の含フッ素リチウム化合物を熱分解し、(ロ)破砕において、該熱分解物を破砕し、(ハ)分別工程において、金属破砕物を含む粗粒物と、上記活物質および電解液の熱分解物を含む細粒物に分別し、(ニ)返送工程において該細粒物を上記熱分解工程に戻し、(ホ)返送された細粒物に含まれる熱分解物の炭酸リチウムと、上記電池に含まれるフッ素化合物の熱分解によって生じたフッ化水素を反応させてフッ化リチウムを生成させて、排ガスのフッ化水素濃度を減少させる請求項1に記載するリチウムイオン電池の処理方法。
  3. 熱分解工程に返送する細粒物の返送量が、熱分解するリチウムイオン電池量に対して0.35倍〜1.0倍である請求項1または請求項2に記載するリチウムイオン電池の処理方法。
  4. 熱分解工程が非酸化性雰囲気である請求項1〜請求項3の何れかに記載するリチウムイオン電池の処理方法。
  5. 熱分解工程の加熱温度が400℃〜600℃である請求項1〜請求項4の何れかに記載するリチウムイオン電池の処理方法。
  6. 細粒物に含まれる炭酸リチウム濃度が4.0wt%以下である細粒物を系外に抜き出す請求項1〜請求項5の何れかに記載するリチウムイオン電池の処理方法。
  7. リチウムイオン電池を熱分解する熱分解手段、熱分解した電池を破砕する手段、破砕物を粗粒物と細粒物に分別する手段、分別した細粒物を熱分解手段に返送する手段、熱分解破砕物を系外に抜き出す手段を有することを特徴とするリチウムイオン電池の熱分解処理装置。
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