JP2017111860A - 二次電池制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】二次電池の使用履歴に応じた劣化状態を正確に推定する。【解決手段】二次電池制御システムは、二次電池である電池1の使用時間に応じた電池1の電流および電圧を含む電池1の使用履歴データを取得して蓄積するデータ蓄積部41と、データ蓄積部41に蓄積された使用履歴データから所定範囲のデータを選択するデータ選択部42と、データ選択部42により選択されたデータに基づいて、電池1の容量および内部抵抗の劣化状態に応じた内部劣化パラメータを算出する内部劣化パラメータ算出部43と、内部劣化パラメータ算出部43により算出された内部劣化パラメータに基づいて、電池1の劣化状態を推定する劣化状態推定部46と、を備える。【選択図】図3
Description
本発明は、二次電池制御システムに関する。
現在、地球環境問題が大きくクローズアップされてきており、地球温暖化を防止するために、あらゆる場面で炭酸ガスの排出削減が求められている。こうした背景から、炭酸ガスの大きな排出源の一つであるガソリンエンジンを使用した自動車については、ハイブリッド電気自動車や電気自動車などへの代替が進んでいる。ハイブリッド電気自動車や電気自動車の動力用電源に代表される大型の二次電池は、高出力、大容量であることが必要である。そのため、こうした大型の二次電池を構成する蓄電池モジュールは、一般に複数の電池セルを直並列に接続して構成される。また、各電池セルには、一般にリチウムイオン電池が使用される。
リチウムイオン電池等の二次電池は、充放電を繰り返すごとに劣化が進行し、容量が減少すると共に内部抵抗が上昇することで、出力の変動が生じる。二次電池における劣化進行の程度は、現在までに二次電池が使用された環境や方法など、二次電池の使用履歴によって異なる。そのため、二次電池の使用履歴に応じた劣化状態を正確に推定する技術が求められている。たとえば、特許文献1〜3のような二次電池の劣化推定方法が知られている。
特許文献1〜3に記載の方法は、いずれも二次電池の劣化による容量の減少については考慮されているが、内部抵抗の上昇については考慮されていない。したがって、二次電池の使用履歴に応じた劣化状態を正確に推定することができない。
本発明による二次電池制御システムは、二次電池の使用時間に応じた前記二次電池の電流および電圧を含む前記二次電池の使用履歴データを取得して蓄積するデータ蓄積部と、前記データ蓄積部に蓄積された前記使用履歴データから所定範囲のデータを選択するデータ選択部と、前記データ選択部により選択された前記データに基づいて、前記二次電池の容量および内部抵抗の劣化状態に応じた内部劣化パラメータを算出する内部劣化パラメータ算出部と、前記内部劣化パラメータ算出部により算出された前記内部劣化パラメータに基づいて、前記二次電池の劣化状態を推定する劣化状態推定部と、を備える。
本発明によれば、二次電池の使用履歴に応じた劣化状態を正確に推定できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(二次電池制御システムの基本構成および概要)
図2は、本発明の一実施形態に係る二次電池制御システムの基本構成を示す図である。図2の二次電池制御システムは、二次電池である電池1を制御するためのものであり、検出部20、電池制御部30、寿命制御部40、上位制御部60および負荷制御部70により構成される。
図2は、本発明の一実施形態に係る二次電池制御システムの基本構成を示す図である。図2の二次電池制御システムは、二次電池である電池1を制御するためのものであり、検出部20、電池制御部30、寿命制御部40、上位制御部60および負荷制御部70により構成される。
電池1は、正極および負極を有する単電池1aを複数直列に接続して構成される。電池1は、不図示の負荷と接続されており、負荷に対して電力を供給する。
検出部20は、電池1の状態に関する様々な情報(データ)を検出する。たとえば、電池1の総電流、総電圧、環境温度、最高温度、平均温度、最低温度や、各単電池1aの温度、セル電圧等のデータを検出する。検出部20で検出されたデータは、電池制御部30と寿命制御部40にそれぞれ入力される。
寿命制御部40は、検出部20から入力されたデータに基づいて、電池1の内部の劣化状態を推定する。そして、推定した現在の電池1の劣化状態と、現在の電池1の運転状態とに基づいて、今後の電池1の劣化予測を実施し、予め設定された期待寿命と比較する。この比較結果に基づいて、寿命制御部40は、期待寿命を確保するための推奨運転パラメータを算出し、上位制御部60に出力する。
上位制御部60は、寿命制御部40で求められた推奨運転パラメータに基づいて、負荷の動作状態を制御するための制御指令を演算し、負荷制御部70に出力する。
電池制御部30は、検出部20から入力されたデータに基づいて、現在の電池1の充電状態(SOC)を計算すると共に、異常状態の検知、入出力可能電力の計算、温度コントロール指令の生成などの処理を実行する。電池制御部60で求められたこれらの情報は、負荷制御部70に出力される。
負荷制御部70は、上位制御部60から入力された制御指令と、電池制御部30から入力された情報とに基づいて、負荷の制御を実行する。
図3は、本発明の一実施形態に係る二次電池制御システムの概要を示す図である。図3において、寿命制御部40は、データ蓄積部41、データ選択部42、内部劣化パラメータ算出部43、データベース44、運転パラメータ算出部45、劣化状態推定部46および運転条件設定部47の各機能ブロックを有する。寿命制御部40は、たとえば予め記憶されたプログラムをCPUにより実行することで、これらの機能ブロックに対応する各機能を実現することができる。
検出部20は、電池1の電圧、電流、温度等のデータを、日時等の時間情報と共に検出し、寿命制御部40に出力する。寿命制御部40において、データ蓄積部41は、検出部20から出力されたデータに基づいて、電池1の使用時間に応じた使用履歴データを取得し蓄積する。
図4および図5は、データ蓄積部41に蓄積される使用履歴データの例を示す図である。図4(a)、(b)は、電池1の使用時間に対する電流変化の様子を表す電流波形の例をそれぞれ示している。図5は、電池1の使用時間に対する電流、電圧およびSOCの変化の様子を示している。データ蓄積部41には、たとえばこのようにして、電池1の電流および電圧を含む電池1の使用履歴データが蓄積される。
運転パラメータ算出部45は、データ蓄積部42に蓄積された使用履歴データに基づいて、電池1の運転条件に関する様々な運転パラメータを算出する。電池1の運転パラメータとは、たとえば、稼働時の稼働中心SOC、稼働電圧範囲、稼働上限電圧、稼働下限電圧、平均電流、最大・最小電流、電池温度、環境温度、発熱ファクタ、実効電流、稼働平均電気量、充電容量、放電容量、SOC変動幅、単位時間当たりの通電極性比率、単位時間当たりの休止時間比率などである。なお、運転パラメータはこれらに限定されない。運転パラメータ算出部45は、様々な運転条件から導き出せるパラメータを電池1の運転パラメータとして使用することができる。
データ選択部42は、データ蓄積部42に蓄積された使用履歴データから所定範囲のデータを、電池1の内部劣化に関するパラメータを算出するためのデータとして選択する。データ選択部42は、たとえば以下に説明するような方法により、データ選択を行うことができる。なお、以下の説明では、図5に示した使用履歴データの例を用いて、データ選択部42によるデータ選択方法を説明する。
前述のように、図5は、データ蓄積部42に蓄積された使用履歴データの一例として、電池1の使用時間に対する電流、電圧およびSOCの変化の様子を示している。最初にデータ選択部42は、図5の使用履歴データにおいて、充放電電流が0で電池1が開回路状態になる直前の時刻taを特定し、この時刻taにおける電圧Vaと充電状態SOCaを、電池1の充放電終了電圧および充放電終了充電状態としてそれぞれ取得する。次にデータ選択部42は、電池1が開回路状態となってから一定時間経過の時刻t1aを特定し、この時刻t1aにおける電圧OCV1aを、電池1の開回路電圧として取得する。同様に、時刻tbおよびtb1や、時刻tcおよびtc1についても、電池1の充放電終了電圧Vb,Vc、充放電終了充電状態SOCb,SOCc、開回路電圧OCV1b,OCV1cをそれぞれ取得する。このとき、使用履歴データとして蓄積された通電時の電流値から、通電時に変化した電気量と通電時間も併せて取得する。データ選択部42は、こうして取得した複数セットの電流、電圧、SOC、時刻、時間、電気量の各データの中で、一定条件を満たすデータの組み合わせを、電池1の内部劣化に関するパラメータを算出するためのデータとして選択する。たとえば、ある所定範囲の通電電流値で、電気量変動が規定のSOC変動量(たとえばSOC1%未満の変動)である部分のデータを選択する。
内部劣化パラメータ算出部43は、データ選択部42により選択されたデータに基づいて、電池1の容量および内部抵抗の劣化状態に応じた内部劣化パラメータを算出する。内部劣化パラメータ算出部43は、たとえば以下に説明するような方法により、内部劣化パラメータの算出を行う。なお、以下の説明では、図5に示した使用履歴データに基づいてデータ選択部42で選択されたデータに含まれる前述の充放電終了電圧Va,Vb、充放電終了充電状態SOCa,SOCb、開回路電圧OCV1a,OCV1bの例を用いて、内部劣化パラメータ算出部43による内部劣化パラメータの算出方法を説明する。
最初に内部劣化パラメータ算出部43は、充放電終了充電状態SOCa,SOCbと、充放電終了電圧Va,Vbおよび開回路電圧OCV1a,OCV1bとの関係から、図6(a)に示すような充放電終了電圧曲線およびOCV曲線を求める。なお、図6(a)において、各黒丸は使用履歴データから得られた電池1の充放電終了電圧を表しており、Va,Vbもこの中に含まれる。また、各白丸は使用履歴データから得られた電池1の開回路電圧を表しており、OCV1a,OCV1bもこの中に含まれる。図6(a)に示すように、各黒点の回帰曲線から充放電終了電圧曲線が求められ、各白点の回帰曲線からOCV曲線が求められる。
次に内部劣化パラメータ算出部43は、上記のようにして得られたOCV曲線と充放電終了電圧曲線との差を電流値で除算することで、電池1のSOCと抵抗値との関係を求める。この算出結果から、図6(b)に示すような抵抗曲線を作成することができる。ここで、図6(b)に示した抵抗曲線Rt1は、図6(a)のOCV曲線および充放電終了電圧曲線に対応する電池使用時間t1のときのSOCに対する抵抗値を示している。同様に、電池使用時間t,t2におけるOCV曲線および充放電終了電圧曲線(不図示)をそれぞれ作成し、これらの差分を電流値で除算することにより、図6(b)に示す抵抗曲線Rt,Rt2を求めることができる。
次に内部劣化パラメータ算出部43は、上記のようにして得られた充放電終了電圧曲線、OCV曲線および抵抗曲線に基づいて、電池1の劣化状態に応じた内部劣化パラメータを算出する。内部劣化パラメータは、電池1の正極容量に関するパラメータである正極活物質の利用量mpおよび正極電圧のずれ量dpと、電池1の負極容量に関するパラメータである負極活物質の利用量mnおよび負極電圧のずれ量dnとを含む。また、電池1の正極抵抗に関するパラメータである係数apと、電池1の負極抵抗に関するパラメータである係数anと、その他の抵抗成分に関する係数R0とを含む。これらの内部劣化パラメータは、電池1の電池電圧から、電池1の劣化に伴って変化する正極電圧、負極電圧、正極容量および負極容量を算出することで求められる。
なお、内部劣化パラメータ算出部43は、予め準備されて内部劣化パラメータ算出部43に記憶されたデータテーブルまたは関数に基づいて、上記の各内部劣化パラメータを算出することができる。このデータテーブルや関数は、電池1の電池電圧、正極の開回路電位、負極の開回路電位、内部抵抗、正極の内部抵抗および負極の内部抵抗を、電気量に対してそれぞれ関連付けて表したものである。なお、データテーブルや関数において、正極および負極の開回路電位は、たとえば図16に示すように、共通の参照極が示す基準電位に対する電位であることが望ましい。参照極としては、リチウム金属、チタン酸リチウム、リン酸鉄リチウムなどを用いることができ、望ましくは、電池1と同一の電解液を用いた場合のデータを利用する。
また、電池1の正極および負極の内部抵抗は、電気量xに対して少なくとも一つ以上、より望ましくは二つ以上の放電時間または充電時間に対する値が示されていることが好ましい。たとえば、電池1の充電状態xと放電時間tに対する正極の内部抵抗をRp(x,t)と表すと、Rp(x,t)=a(x)+b(x)*tの式で示される。この式において、たとえばa(x)およびb(x)の値は、特定の放電時間tに対する値として、それぞれデータベースや関数に保持される。なお、この式は、動作時の上限電圧から下限電圧の間に電池1が正極から放電できる容量値qpに対する依存性も考慮された式となっていることが望ましい。
図7は、電池1の容量と電池電圧、正極電圧および負極電圧との関係の一例を示す図である。図7に示すように、電池電圧は正極電圧と負極電圧の差として表される。また、電池1の容量に対する正極電圧の変化の様子から、基準正極容量qp、正極活物質の利用量(正極利用量)mpおよび正極電圧のずれ量dpが求められる。同様に、電池1の容量に対する負極電圧の変化の様子から、基準負極容量qn、負極活物質の利用量(負極利用量)mnおよび負極電圧のずれ量dnが求められる。
図8は、電池1の放電量と内部抵抗、正極抵抗および負極抵抗との関係の一例を示す図である。図8において、各白丸は電池1の内部抵抗の測定値Rmを表している。また、内部抵抗の推定値Rcellは、正極の内部抵抗Rpと、負極の内部抵抗Rnと、その他の部材電解液などの抵抗R0との和を表しており、これは図8に示すように、各測定値Rmと概ね一致する。
内部劣化パラメータ算出部43は、以上説明したようにして、データ選択部42により選択されたデータから電池1の内部劣化パラメータを算出することができる。なお、内部劣化パラメータの具体的な算出方法については、後で詳しく説明する。
劣化状態推定部46は、内部劣化パラメータ算出部43により算出された内部劣化パラメータに基づいて、電池1の劣化状態を推定する。劣化状態推定部46は、たとえば内部劣化パラメータに基づいて算出される電池1の電池容量や電池抵抗と、運用開始時の電池1の電池容量や電池抵抗とを比較することで、電池1の劣化状態を表す電池劣化度SOHを求める。この電池劣化度SOHは、劣化状態推定部46から電池制御部30へ出力されると共に、上位制御部60が行う電池1の制御に使用される。
運転条件設定部47は、劣化状態推定部46により推定された電池1の劣化状態に基づいて、電池1の充放電を制御するための運転条件を設定する。運転条件設定部47は、たとえば運転パラメータ算出部45で算出された運転パラメータに基づいてデータベース24を参照することで、推定された劣化状態から今後の電池1の劣化状態を予測し、電池1の寿命予測値を算出する。このとき、内部劣化パラメータ算出部43で算出された内部劣化パラメータから、現在の正極、負極および電解液の劣化状態に関係する情報が取得できる。運転条件設定部47は、算出した寿命予測値を基に、予め設定またはユーザーに指定された電池1の要求寿命を考慮して、内部劣化要因に合わせて、電池1の劣化を加速または緩和する運転条件を選択し、推奨運転条件として設定する。こうして設定された推奨運転条件は、寿命予測値と共に、運転条件設定部47から上位制御部60に通知される。
上位制御部60は、運転条件設定部47から通知された寿命予測値と運転条件に基づいて、電池1に対して最適な出力指令を実行する。たとえば、電池1の稼働中心SOCを下方に変更するために、電池1の電圧が目標電圧に達するまで一定量の電力を電池1に放電させる制御を、一回または複数回に分けて実施する。あるいは、充電と放電の電流バランスを変更し、システム稼働に大きく影響を及ぼさない範囲で、一定期間内の積算放電量の絶対値が積算充電量の絶対値よりも大きくなるように、電池1の電流を制御し、稼働中心電圧を下げる調整をする。これにより、SOCが低い側で電池1の劣化速度が抑制されるため、電池1の長寿命化を実現できる。あるいは、通電電流の最大値が電池1の劣化に大きく関与する場合には、電流値を制限することや、通電と休止の時間比率を変えることで、電池1の寿命をコントロールすることができる。さらに上位制御部60では、運転条件設定部47から通知された寿命予測値と運転条件のデータから、電池システムの収益計算、エネルギー効率、燃費計算などを実行して、電池1の運転条件を変更するかどうかの判断を行ってもよい。
(電池寿命制御の詳細)
次に、本発明の一実施形態における電池1の寿命制御の詳細について、図1を参照して以下に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る二次電池制御システムの制御フローを示す図である。図1の制御フローは、データ蓄積・選択処理2、OCV抽出処理3、抵抗抽出処理4、使用履歴分析処理5、抵抗算出用内部劣化パラメータ算出処理6、容量算出用内部劣化パラメータ算出処理7、容量算出処理8、抵抗算出処理9、劣化予測処理10および推奨運転条件算出処理11の各処理ブロックにより構成される。なお、図3に示した寿命制御部40の各機能ブロックと、図1の各処理ブロックとの対応関係は、たとえば次のとおりである。すなわち、データ蓄積部41およびデータ選択部42はデータ蓄積・選択処理2に対応し、内部劣化パラメータ算出部43はOCV抽出処理3、抵抗抽出処理4、抵抗算出用内部劣化パラメータ算出処理6および容量算出用内部劣化パラメータ算出処理7に対応し、運転パラメータ算出部45は使用履歴分析処理5に対応し、劣化状態推定部46は容量算出処理8および抵抗算出処理9に対応し、運転条件設定部47は劣化予測処理10および推奨運転条件算出処理11に対応する。なお、図3の機能ブロックと図1の処理ブロックとの対応関係は上記の例に限らず、これらをどのように相互に対応づけてもよい。
次に、本発明の一実施形態における電池1の寿命制御の詳細について、図1を参照して以下に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る二次電池制御システムの制御フローを示す図である。図1の制御フローは、データ蓄積・選択処理2、OCV抽出処理3、抵抗抽出処理4、使用履歴分析処理5、抵抗算出用内部劣化パラメータ算出処理6、容量算出用内部劣化パラメータ算出処理7、容量算出処理8、抵抗算出処理9、劣化予測処理10および推奨運転条件算出処理11の各処理ブロックにより構成される。なお、図3に示した寿命制御部40の各機能ブロックと、図1の各処理ブロックとの対応関係は、たとえば次のとおりである。すなわち、データ蓄積部41およびデータ選択部42はデータ蓄積・選択処理2に対応し、内部劣化パラメータ算出部43はOCV抽出処理3、抵抗抽出処理4、抵抗算出用内部劣化パラメータ算出処理6および容量算出用内部劣化パラメータ算出処理7に対応し、運転パラメータ算出部45は使用履歴分析処理5に対応し、劣化状態推定部46は容量算出処理8および抵抗算出処理9に対応し、運転条件設定部47は劣化予測処理10および推奨運転条件算出処理11に対応する。なお、図3の機能ブロックと図1の処理ブロックとの対応関係は上記の例に限らず、これらをどのように相互に対応づけてもよい。
データ蓄積・選択処理2では、電池1で検出された電流、電圧、温度、時刻に基づいて電池1に関する様々なデータを蓄積および選択する。たとえば、ある一定電流値で一定時間の充放電を電池1に対して行った前後での検出値から、充放電開始前の電池電圧およびSOC、通電中の電流量および電圧、充放電終了後の電池電圧およびSOCなど、任意のデータを蓄積し、その中で所定の条件を満たすデータを選択する。
OCV抽出処理3では、データ蓄積・選択処理2により選択されたデータから、前述の図6(a)で示したOCV曲線のように、SOCとOCVの関係を抽出する。また、抵抗抽出処理4では、データ蓄積・選択処理2により選択されたデータから、前述の図6(b)で示した抵抗曲線のように、SOCと抵抗の関係を抽出する。なお、電池1の充放電終了時の電圧と電流をそれぞれVlast,Ilastとし、充放電終了時から所定時間後に検出される電池1の開回路電圧をOCVとすると、抵抗曲線における抵抗値Rは、R=(|OCV-Vlast|)/Ilastの式で求められる。あるいは、充放電中の電池1の電流値Iが一定であり、そのときの電池1の閉回路電圧をCCVとすると、抵抗値Rは、R=(OCV-CCV)/Iの式で求めることもできる。また、電気量xに応じた電池1の電流と閉回路電圧をCCVとの関係により求められる線形近似式Ax+Cにおける係数Aから、抵抗値Rを求めることもできる。リチウムイオン電池では、これらの式で求められる抵抗値Rは、SOCに対して依存性があることが知られている。
図6(b)に示した抵抗曲線は、前述のように時刻t,t1,t2における電池1の各抵抗値Rt,Rt1,Rt2をSOCに対して抽出した例である。これらのRとSOCとの関係は、関数またはテーブルとして表すことができる。電池1の電力はこの内部抵抗値に左右されるため、電池1に対して特に高出力が必要とされる場合には、抵抗値Rの変化は制御の安定化に対して重要である。
容量算出用内部劣化パラメータ算出処理7では、OCV抽出処理3で抽出されたSOCとOCVの関係から、前述の正極容量および負極容量に関する各内部劣化パラメータ、すなわち現在の正極活物質の利用量mp、負極活物質の利用量mn、正極電圧のずれ量dp、負極電圧のずれ量dnなどを算出する。容量算出処理8では、これらの内部劣化パラメータを使用して、電池1の現在の容量すなわち最大放電量を算出する。具体的には、OCV抽出処理3で抽出されたSOC-OCVの関係と、参照極基準の電気量に関する正極および負極の電位の関係とを算出するために、正極と負極の活物質重量mp,mnを用いて、電池の正極容量Qpと負極容量Qnを算出する。さらに、正極電圧と負極電圧のずれ量に関するパラメータdp,dnを使用して、電池電圧Vcell=Vp-Vnとなるように電池容量Qcellを求める。
同様に、抵抗算出用内部劣化パラメータ算出処理6では、抵抗抽出処理4で抽出されたSOCと抵抗の関係から、前述の正極抵抗および負極抵抗に関する各内部劣化パラメータ、すなわちap,an,R0などの係数パラメータを算出する。抵抗算出処理9では、これらの内部劣化パラメータを使用して、電池1の現在の抵抗値を算出する。具体的には、抵抗抽出処理4で抽出されたSOCと抵抗の関係を、電気量と電池抵抗の関係に変換する。この変換で求められた抵抗値Rcellは、Rcell(x,t)=R0+Rp+Rnの式で表される。この式において、Rpは正極起因の抵抗、Rnは負極起因の抵抗、R0はそれ以外でSOCによらない固定の抵抗値を表す。抵抗算出処理9では、この式から求められる正極の単極抵抗Rpと負極の単極抵抗Rnを元に、正極、負極それぞれの劣化を算出する。こうした処理により、電池1の抵抗値から正極、負極それぞれの抵抗変化を分離できる。
使用履歴分析処理5では、データ蓄積・選択処理2により蓄積された電圧、電流、時間のデータを使用して、任意の分析処理を実施する。これにより、電池1に対する運転パラメータを抽出する。
劣化予測処理10では、使用履歴分析処理5により抽出された運転パラメータと、容量算出処理8、抵抗算出処理9によりそれぞれ算出された内部劣化パラメータとに基づいて、電池1の容量および抵抗に対する劣化予測を行う。ここでは、たとえば予め記憶された内部劣化パラメータおよび運転パラメータと電池1の劣化進行との関係を表すデータベースを用いて、今後の電池1の抵抗変化と容量変化を予測する。
推奨運転条件算出処理11では、劣化予測処理10による劣化予測の結果に基づき、電池1の推奨運転条件を算出する。ここでは、予めまたはユーザーの希望に応じて設定された電池1の要求寿命を基に、電極内部の正極、負極、電解液の劣化状態から、劣化を加速あるいは抑制する条件パラメータとしての推奨運転条件と、その時の許容電流とを算出する。
推奨運転条件算出処理11によって求められた推奨運転条件と許容電流は、上位制御部60に通知される。上位制御部60は、これらに基づいてPCS200の動作を制御し、電池1への通電時間や電流値を変化させて充放電をコントロールする。こうした制御により、電池1の寿命コントロールが可能になる。
(電池寿命制御の変形例)
次に、本発明による電池1の寿命制御の変形例について、図3および図14を参照して説明する。図14は、本発明の変形例に係る二次電池制御システムの制御フローを示す図である。図14の制御フローは、図1に示した制御フローの各処理ブロックに加えて、さらにユーザー要求寿命設定処理12を有する。
次に、本発明による電池1の寿命制御の変形例について、図3および図14を参照して説明する。図14は、本発明の変形例に係る二次電池制御システムの制御フローを示す図である。図14の制御フローは、図1に示した制御フローの各処理ブロックに加えて、さらにユーザー要求寿命設定処理12を有する。
本変形例では、図3のデータベース44において、電池1の内部劣化パラメータと容量および抵抗との関係が記憶されている。劣化状態推定部46は、データベース44を参照して、内部劣化パラメータに対応する容量と抵抗の現在値を算出する。運転条件設定部47は、劣化状態推定部46で算出された現在の電池1の容量および抵抗と、運転パラメータ算出部45で算出された運転パラメータとに基づいて、データベース44を参照することにより、電池1の劣化予測を実行する。運転条件設定部47は、さらに電池1の最大温度や最小温度の値から、電池1における各電池セルの劣化のばらつきを考慮して、電池1の寿命を予測し、その予測結果を予測寿命として上位制御部60に通知する。なお、データベース44には、内部劣化パラメータと運転パラメータとの関係を表す情報も蓄積されている。運転条件設定部47は、このデータベース24の情報を参照することで、現在の電池1の劣化状態に対応する内部劣化パラメータから、電池1の劣化を加速または減速するための推奨運転条件を算出できる。
上記のように、現在の運転条件と内部劣化パラメータの算出値との関係を表す情報をデータベース44にさらに蓄積することで、データベース44をより拡充させ、劣化予測計算の精度を向上することができる。なお、ユーザーからの要求寿命が予め設定されている場合には、電池1の供給エネルギーを最大化しつつ、その要求寿命に到達するための推奨運転条件を上位制御部60に通知することが好ましい。たとえば、最大電力、最大電流、SOCの変動幅、使用電気量幅(ΔSOC)、電池温度、稼働中心電圧、通電休止時間、休止時間比率などの制御項目を用いて、推奨運転条件を設定できる。
一方、ユーザーからの要求寿命が電池1の使用に伴って変化する場合や、要求寿命が予め設定されていない場合には、図14に示す制御フローに従って、ユーザーが所望の要求寿命を入力できるようにしてもよい。この制御フローにおいて、ユーザー要求寿命設定処理12では、ユーザーの入力に基づいて、推奨運転条件算出処理11における要求寿命を設定する。推奨運転条件算出処理11では、この要求寿命を劣化予測時の寿命と比較することで、ユーザーの要求を満たすための推奨運転条件を設定し、上位制御部60に通知する。このようにすることで、所望の期間内で電池1を最大限に使用することが可能となる。また、電池1の使用中における要求寿命の変更にも対応でき、より効果的に電池1を使用することができる。
(内部劣化パラメータの算出方法)
次に、図3の内部劣化パラメータ算出部43における内部劣化パラメータの算出方法について説明する。
次に、図3の内部劣化パラメータ算出部43における内部劣化パラメータの算出方法について説明する。
内部劣化パラメータ算出部43において、内部劣化パラメータの算出に必要なデータは以下のとおりである。寿命制御部40内には、たとえば電池1の充電状態に対して、電池電圧と、正極の開回路電位と、負極の開回路電位と、電池の内部抵抗と、正極の内部抵抗と、負極の内部抵抗とを互いに対応付けるデータテーブルが予め記憶されている。内部劣化パラメータ算出部43は、このデータテーブルを用いて、前述の各内部劣化パラメータを算出することができる。データテーブルにおいて、電池1の充電状態は、たとえば満充電状態を100%、全放電状態を0%として、満充電状態から全放電状態に至るまでの放電容量を百分割したものとして表すことができる。あるいは、満充電状態からの放電量や全放電状態からの充電量を、充電状態として用いることもできる。また、寿命制御部40は、電池1のSOCに対する電池電圧の関係式またはテーブルを記憶している。これにより、電池1から取得したOCVをSOCに換算したり、あるいは電池1から取得したSOCをOCVに換算したりすることができる。なお、電池1の開回路電圧は、図7に示したように、正極開回路電位と負極開回路電位の差である。
内部劣化パラメータと電池容量および電池抵抗との関係は、たとえば以下の式(1)〜(4)により表される。
Q=Qp-dp=mp*qp-dp=Qn-dn=mn*qn-dn ・・・(1)
S=Qn-Qp ・・・(2)
V(Q)=Vp(qp)-Vn(qn) ・・・(3)
R(Q,t)=R0+ap[rp(qp,t)]+an[rn(qn,t)] ・・・(4)
Q=Qp-dp=mp*qp-dp=Qn-dn=mn*qn-dn ・・・(1)
S=Qn-Qp ・・・(2)
V(Q)=Vp(qp)-Vn(qn) ・・・(3)
R(Q,t)=R0+ap[rp(qp,t)]+an[rn(qn,t)] ・・・(4)
電池容量Qは、電池電圧が満充電電圧Vhと全放電状態の電圧Vlの間にあるときの電気量である。正極電気量Qpは、基準正極容量qp、正極利用量mpおよび正極電圧のずれ量dpで表すことができる。同様に、負極電気量Qnは、基準負極容量qn、負極利用量mnおよび負極電圧のずれ量dnで表すことができる。これらの内部劣化パラメータと電池容量Qとの関係は、上記の式(1)で表すことができる。また、電池1の劣化により失活したリチウム量に関する値Sは、上記の式(2)で表すことができる。
上記の式(3)は、ある電池容量Qにおける電池電圧V(Q)を表す式である。この式で示されるように、電池電圧V(Q)は、正極基準容量qpの関数である正極電位Vp(qp)と、負極基準容量qpの関数である負極電位Vn(qn)との差から求められる。
上記の式(4)は、ある時間tの電池容量Qにおける抵抗値R(Q,t)を表す式である。この式で示されるように、抵抗値R(Q,t)は、電池容量Qに依存しない抵抗値R0と、正極抵抗を表すap[rp(qp,t)]と、負極抵抗を表すan[rn(qn,t)]との和として求められる。rp(qp,t),rn(qn,t)は基準の正極抵抗、負極抵抗である。ap,anは基準の抵抗と電極抵抗の関係を示すパラメータである。また、正極、負極抵抗に調整用のパラメータrp0,rn0を導入することもできる。
なお、上記の式(1)〜(4)は、内部劣化パラメータと電池容量および電池抵抗との関係を示した一例である。たとえば、正極抵抗や負極抵抗は、式(4)のような関係式を用いて求めてもよいし、内部劣化パラメータの各数値との対応関係を表したマップを使用して求めることも可能である。
内部劣化パラメータ算出部43において、各内部劣化パラメータの特定は、たとえば以下のようにして行うことができる。容量に関する内部劣化パラメータについて、内部劣化パラメータ算出部43は、基準容量での電池1の正極、負極それぞれの電圧の変化量と、電池1の電圧変化量とを使用して、電池1の充放電電圧曲線を計算する。そして、充放電電圧曲線の計算結果と、実測により得られた充放電電圧曲線との差が規定誤差内となるまで、充放電電圧曲線の計算を続ける。充放電電圧曲線の計算が終了したら、その計算結果を基に、電池1の容量に関する内部劣化パラメータを取得する。同様に、抵抗に関する内部劣化パラメータについて、内部劣化パラメータ算出部43は、正極抵抗、負極抵抗の基準値から式(4)を用いて抵抗値R(Q,t)を計算し、その計算結果と実測値とを比較する。そして、抵抗値の計算結果と実測値との差が規定誤差内となるまで、抵抗値の計算を続ける。抵抗値の計算が終了したら、その計算結果を基に、電池1の抵抗に関する内部劣化パラメータを取得する。
劣化状態推定部46は、上記のようにして取得された内部劣化パラメータに基づいて現在の電池1の容量および抵抗を算出し、これらを初期値と比較することで、電池1の劣化状態を推定する。なお、寿命制御部40には、内部劣化パラメータが時系列的に蓄積される。蓄積された内部劣化パラメータの変化の様子は、電池1の正極、負極、電解液、部材等の劣化状態を反映しており、これを基に劣化箇所の特定が可能である。運転条件設定部47では、蓄積された内部劣化パラメータの変化を予め記憶されたデータベースと照合することで、内部劣化パラメータおよび運転パラメータに基づく今後の電池1の劣化予測を行い、その予測結果から推奨運転条件を設定することができる。
上記のデータベースは、運転パラメータと各内部劣化パラメータの変化との関係を表すものである。たとえば、運転パラメータと、通電時間、使用積算容量またはサイクルなどとの関係式をデータベース化し、これを用いて将来の内部劣化パラメータを推算することができる。または、図9に示すような教師データマップを用いてもよい。この教師データマップは、試験条件の特徴を示す運転条件パラメータ部と、劣化時推定用の情報である劣化推定用情報部から構成されている。運転条件設定部47は、たとえば運転条件パラメータ部の各パラメータの数値と、測定履歴から抽出した運転パラメータの数値との差を評価して、パラメータの推移のパターンが最も近い運転パラメータの組み合わせを選択するパターンマッチングの手法を取ることで、内部劣化パラメータの推定が可能である。図10は、入力条件から生成した特徴パラメータの例を示す図であり、図11は、さらにマップ内で規格化した特徴パラメータの例を示す図である。
図12は、図9の教師データマップにおいて、N個の試験条件の組合せについて、M個の特徴パラメータを抽出して規格化した例を示す図である。劣化状態推定部46は、たとえばk1からkmまでの各特徴パラメータに対して測定履歴から抽出したM個の運転パラメータについて、下記の式(5)を用いて、図12に示すデータベースの各パラメータ値とのユークリッド距離を評価する。その結果、データベースのパラメータ値に最も近いもの、すなわちユークリッド距離が最も小さい運転パラメータを用いて、劣化推定式から内部劣化パラメータの予測を実施する。
なお、容量劣化式における容量劣化と抵抗劣化の係数は、たとえば図13に例示する温度ごとの劣化係数表のように、電池1の温度によって異なる。電池1の劣化度合いは、他にも様々な条件に応じて変化する。そのため、運転パラメータの各条件に応じた推定式を用いることで、劣化予測の精度が向上する。
上記のようなパターンマッチングの手法を採用すると、複雑な関係式を用いて数値計算を行う場合と比較して、計算負荷を軽くできるため、コンピュータに実装したときのメモリ量を減らすことが可能となる。そのため、システムの小型化や低コスト化に効果的である。また、電池残量(State Of Charge)が電圧と相関する電池、たとえば正極活物質をリチウム含有酸化物、負極活物質を難黒鉛化炭素材料とし、六フッ化リン酸リチウムを電解質とした有機電解液を使用したものを電池1に用いた場合には、より容易に内部劣化パラメータを抽出し、内部状態を精度よく推定することが可能となる。
(HEVへの適用例)
次に、本発明の一実施形態に係る二次電池制御システムのHEVへの適用例について説明する。図15は、HEVに搭載される蓄電池モジュールの構成を示す図である。図15に示す電池システム120は、電池1、電池セル管理装置101および電池管理装置102により構成される。電池セル管理装置101は、たとえば図2の検出部20に相当し、電池管理装置102は、たとえば図2の電池制御部30および寿命制御部40に対応する。なお、図15では電池1と電池セル管理装置101がそれぞれ二つずつ電池システム120に設けられているが、これらは一つでもよく、また三つ以上であってもよい。
次に、本発明の一実施形態に係る二次電池制御システムのHEVへの適用例について説明する。図15は、HEVに搭載される蓄電池モジュールの構成を示す図である。図15に示す電池システム120は、電池1、電池セル管理装置101および電池管理装置102により構成される。電池セル管理装置101は、たとえば図2の検出部20に相当し、電池管理装置102は、たとえば図2の電池制御部30および寿命制御部40に対応する。なお、図15では電池1と電池セル管理装置101がそれぞれ二つずつ電池システム120に設けられているが、これらは一つでもよく、また三つ以上であってもよい。
複数の電池セルにより構成される電池1は、電池セル管理装置101とそれぞれ接続されている。電池セル管理装置101は、電池1の各電池セルの状態を検出する。電池セル管理装置101は、電池管理装置102に接続されている。電池管理装置102は、電池セル管理装置101が検出した電池1の各電池セルの状態を、各電池セル管理装置101から取得する。電池管理装置102は、取得した各電池セルの状態に基づいて、電池1の電池容量(SOC:State of Charge)や電池劣化状態(SOH:State of Health)を演算し、上位制御部60に出力する。上位制御部60は、これらの演算結果等に基づいて、インバータ203およびリレーボックス400の動作を制御する。インバータ203は、上位制御部60の制御に応じて動作し、電池1から供給される直流電力を交流電力に変換してモータ201に供給する。またインバータ203は、モータ201が発生した交流電力を直流電力に変換して電池1を充電することもできる。
図2、3に示した二次電池制御システムをHEVに適用した場合、HEVの走行状態によっては1日の間に電池1の使用時間が短いことがあり、まったく使用されない日もある。したがって、広範囲のSOCでのデータを蓄積するためには、ある一定期間のデータを取得する必要がある。このとき寿命制御部40は、時系列の電池データをある特定範囲の時間でデータ蓄積部41に蓄積し分析することで、電池1の劣化状態を推定する。たとえば、任意の時間に取り込んだ電流、電圧、電池温度のデータを車両運転中に二時間毎に分析し、特定の充放電条件を満たすデータ範囲、たとえば電流Iを時刻tで放電した後に電流がほぼ0Aであり開回路とみなせるようなデータ範囲を、データ選択部42により選択する。こうしたデータ範囲を選択できたら、データ選択部42は、電流Iでの放電開始時のSOCと、その後の開回路電圧OCVとを抽出し、放電中の電圧Vtおよび放電終了時のSOCと共に蓄積する。なお、データ選択部42は、数十%程度のSOC範囲に渡って、OCVと放電電圧Vtの組み合わせが少なくとも複数組、好ましくは4〜50組以上になるまで、これらのデータを取得して蓄積する。また同時に、温度も記録しておく。これらの取得データに対して温度補正を行うことで、解析用の充放電電圧曲線、すなわち図6(a)に示したような充放電終了電圧曲線およびOCV曲線を作成することができる。同様に、図6(b)に示したような抵抗曲線も作成することができる。これらのデータを使用して、電池1の内部劣化パラメータが求められる。
一方、運転パラメータ算出部45は、先に述べた車両運転中の二時間ごとの電流、電圧、電池温度のデータ蓄積値から、運転パラメータを分析する。運転パラメータ算出部45では、たとえば開始電圧Vini、終了電圧Vlast、最大電圧Vmax、最低電圧Vmin、セル温度Tc、環境温度Ta、充電容量Qc、放電容量Qd、単位時間当たりの電気量変動ΔQ、最大電流Imax、最小電流Imin、平均電流Iave、実効電流Ie、稼働中心電圧Vcenter、各電圧領域の滞在時間比率Ratet、単位時間当たりの通電極性比率tp、通電時間比率ts、休止時間比率tr、上下限SOC(SOCmax、SOCmin)、上下限電圧(Vmax、Vmin)、SOC変動幅ΔSOC、通電時間ttotalなど、多岐にわたる運転パラメータを分析することができる。なお、通電極性比率とは、一定の通電時間内に充電と放電の極性が何回変わったかを示す指標である。
たとえば、図4(a)に例示した電流波形において、Idは放電電流、Icは充電電流を表す。また、通電時間比率tsは、図4(a)の電流波形における放電時間bおよび充電時間dと、これらの前後の時間a,cおよびeから、下記の式(6)により算出できる。
ts=(b+d)/(a+b+c+d+e) ・・・(6)
ts=(b+d)/(a+b+c+d+e) ・・・(6)
同様に、休止時間比率trは以下の式(7)により算出できる。
tr=(a+c+e)/(a+b+c+d+e) ・・・(7)
また、実効電流Ieとは、時間当たりの電流の2乗値を積算した値を総時間で除し、平方根を取った電流値である。
tr=(a+c+e)/(a+b+c+d+e) ・・・(7)
また、実効電流Ieとは、時間当たりの電流の2乗値を積算した値を総時間で除し、平方根を取った電流値である。
なお、図4(b)に例示した任意の電流波形からも、同様にして運転パラメータを抽出することができる。
図5に示したように、電池1では、充放電電流の変動に対してSOCも変動する。このときのSOCの最大値を最大SOC、SOCの最小値を最小SOCとすることで、これらの差からSOC変動幅ΔSOCが求められる。また、単位時間当たりの電気量変動ΔQは、たとえば充電が継続している部分の電気量ΔQcと、放電が継続している部分の電気量ΔQdとを電流波形から抽出し、単位時間内でこれらの値を積算して平均値で割ることにより求められる。その他にも、発熱の指標として定義する発熱ファクタ積算値I2tや、電池温度の変化量ΔTなどを使用して、運転パラメータの分析を行うことができる。なお、運転パラメータの分析に用いるデータの数は、回路規模等に応じて決定することができる。
運転パラメータ算出部45は、内部劣化パラメータを算出するためにデータ蓄積部41に蓄積されたデータの蓄積期間に対応して、数時間から数日分の運転パラメータを分析すし、運転状態に相当するパターンに近似する。さらに、内部劣化パラメータを分析した結果と、その時の運転パラメータとを時系列に第3の履歴セットとして蓄積し、運転方法が変化したときの内部劣化と容量、抵抗の変化を記録してもよい。こうすることで、電池1の異常を容易に発見できる効果がある。
また、車両のキーオン、キーオフ時の日時とOCVを記録し、SOC-OCVの取得点を増やしてもよい。さらに、車両のキーオフ時においても、外部クロックなどのタイマーを利用して外部から入力される信号に基づいて、所定時間ごとに電池1の使用履歴データを取得し、データ蓄積部41に蓄積してもよい。たとえば、電池1自らの電力を使用して、検出部20(電池セル管理装置101)で電池1の電圧を検知し、その検知結果からOCVのデータを取得および蓄積することができる。この際、キーオフ時から適切な経過時間のときにデータ取得を行い、その後に電源を切ることで、電池1の消耗を防ぎつつ安定したOCVの値を電池1の使用履歴データとして取得することができる。こうして取得した安定なOCVの値を用いてデータ解析を行うことにより、劣化の推定精度をより向上させ、電池1を効果的に使用することが可能となる。
(劣化状態の推定フロー)
電池1の劣化状態は、前述の式(1)に示したような電池容量の式から、正極利用率、負極利用率、相対位置などの容量の増減に関係する内部劣化パラメータを取得することによって推定できる。これは、たとえば図17に示したような劣化状態の推定フローで実現される。
電池1の劣化状態は、前述の式(1)に示したような電池容量の式から、正極利用率、負極利用率、相対位置などの容量の増減に関係する内部劣化パラメータを取得することによって推定できる。これは、たとえば図17に示したような劣化状態の推定フローで実現される。
図17のフローでは、最初に、各電極のOCVと電池容量から、正極電位と正極容量、負極電位と負極容量の関係が算出される。次に、正極容量差分、負極容量差分と電池容量変化の差分が算出される。さらに、正極容量差分と電池容量差分、負極容量差分と電池容量変化差分を直線とする傾き(利用率)が算出される。そして、算出した利用率と単極容量から相対位置が算出される。このようにして得られた3つの内部劣化パラメータと、使用総電気量との関係がデータベースに蓄えられており、これを参照して、どの部位が劣化に効いているかが特定される。その後、電池1の劣化を抑制する条件が算出され、推奨運転条件として上位システムに通知される。こうすることで、電池システムの長寿命化を図ることができる。
(内部劣化パラメータの逐次計算)
次に、電池1の使用履歴データに基づいて内部劣化パラメータを逐次計算する方法の一例について説明する。
次に、電池1の使用履歴データに基づいて内部劣化パラメータを逐次計算する方法の一例について説明する。
電池1の使用履歴データに基づいて内部劣化パラメータの変化を推定する方法は、たとえば以下のとおりである。電池1の通電条件や保存条件が時系列的に変化する場合、電池1の使用履歴データが入力されると、最初に内部劣化パラメータ算出部43は、これらの条件に対して適切な電池1の特性変化の推定式を選択する。このとき内部劣化パラメータ算出部43は、たとえばデータベース44を参照して、電池1に適用される通電条件や保存条件に対応する特性変化の推定式を選択する。次に内部劣化パラメータ算出部43は、選択した特性変化の推定式を用いて、前述の通電条件や保存条件が適用される期間に対応するデータ区間における電池1の特性値を計算する。このとき、特性値を計算済みのデータ区間を先行区間として、当該先行区間に続いて別の通電条件や保存条件が適用される後続のデータ区間がある場合は、データベース44を参照して、当該後続区間における通電条件や保存条件に対応する特性変化の推定式を選択する。そして、先行区間の末尾における特性値の計算結果を基準として、後続区間に対して選択された特性変化の推定式により、後続区間における特性値を計算する。このようにしてデータ区間ごとに電池1の特性値を計算したら、内部劣化パラメータ算出部43は、計算した特性値を時系列順に並べて出力する。
上記のように、本実施形態に係る電池特性の推定方法は、時系列で切り替わる電池情報が入力される第一の過程と、入力された電池情報に応じた電池特性変化の推定式を選択する第二の過程とを有する。さらに、選択された推定式と直前の演算結果に基づいて特性変化を逐次演算する第三の過程を有する。すなわち、充放電の条件に応じて時系列的に変化する電池1の電圧、電流、温度などの情報を入力情報とし、その条件が変わるごとに、複数の劣化関係式を用いて、前の条件での時系列パラメータ値(x)を次の条件での相当値(x’)に換算する。この相当値(x’)に対して、次の条件における経過時間やサイクル数などに応じた時系列パラメータ値を足し合わせて、特性変化の推定式に従って電池1の特性を推定する。
上記の特性値は、前述の内部劣化パラメータの少なくとも一つ以上である。すなわち、正極活物質の利用量mp、負極活物質の利用量mn、正極電圧のずれ量dp、負極電圧のずれ量dnなどの容量に関するパラメータや、抵抗に関するap,an,R0などの各係数パラメータのうち少なくとも一つ以上が、電池1の特性値として用いられる。あるいは、初期値に対する比率を表す規格化された内部劣化パラメータを、電池1の特性値として用いてもよい。また、上記の時系列パラメータ値(x)は、時間、サイクル、積算容量など、時間の要素が含まれて時間に変換できる変数である。この変数の関数として表される各特性値Dを推定するための推定式D=f(x)は、劣化に関係する通電条件や保存条件によって異なる。劣化に関係する条件は、たとえば、負荷電流波形、利用電池容量(ΔSOC)、電池1の動作電圧の中心値(中心SOC)、開始電圧(Vini)、開始SOC、充電電流、放電電流、サイクル時間、休止時間、通電時間、長時間休止、発熱量、電池温度、環境温度等の条件のうち、少なくとも1つ以上を含む。あるいは、電池温度や保存電圧などの保存条件ごとにデータベース化された推定式を利用してもよい。
以上説明したように、内部劣化パラメータの逐次計算では、時系列的に切り替わる通電条件や保存条件に応じて、複数の期間における内部劣化パラメータを順番に逐次計算する。このとき、通電条件や保存条件の切り替え時点における時系列パラメータ値を、次の期間での条件に対応する時系列パラメータの相当値に換算し、これを利用して次の期間での内部劣化パラメータを演算する。こうした演算処理を条件が変わる毎に繰り返すことで、該当条件での劣化状況から、電池1の逐次特性変化を精度よく推定することができる。また、各条件で算出した内部劣化パラメータを用いて容量予測計算や抵抗予測計算を実施することで、電池1の稼働履歴に応じた容量や抵抗の予測を正確に行うことができる。
図18、19を参照して、内部劣化パラメータの逐次計算の具体例を以下に説明する。図18は、内部抵抗のように時系列的に増加するパラメータを特性値とした場合の内部劣化パラメータの逐次計算例を説明する図である。
図18(b)の表に示すように、内部劣化パラメータ算出部43には、劣化に影響する複数のパラメータ1,2,3によって定まる電池1の使用条件(通電条件、保存条件)が時系列的に切り替わったときの時間またはサイクル数のデータが、電池1の使用履歴データとして入力される。この例では、パラメータ1が温度、パラメータ2が保存時のSOC、パラメータ3が電流をそれぞれ表している。条件(b)は、パラメータ1の値がT1、パラメータ2の値がSOC1、パラメータ3の値が0である保存条件を表している。条件(d)は、パラメータ1の値がT2、パラメータ2の値がSOC2、パラメータ3の値が0である保存条件を表している。条件(c)は、パラメータ1の値がT3、パラメータ3の値がI3である通電条件としてのサイクル条件を表している。内部劣化パラメータ算出部43への入力データにおいて、1番目の入力データは保存条件(b)での経過時間X1を示し、2番目の入力データは保存条件(d)での経過時間X2を示し、3番目の入力データはサイクル条件(c)でのサイクル数X3を示し、4番目の入力データは保存条件(d)での経過時間X4を示している。このような電池1の履歴情報を表す使用履歴データが、条件ごとに1番目からn番目まで、時系列的に内部劣化パラメータ算出部43に入力される。
内部劣化パラメータ算出部43は、上記のような入力データに基づいて、使用条件が連続的に変わる場合の電池1の特性変化を以下のようにして推定する。なお、図3のデータベース44には、特性値Dに対する変化の関数として、パラメータ1,2,3の組合せごとに劣化の推定式が記憶されており、内部劣化パラメータ算出部43は、この推定式のいずれかを選択できるようになっている。すなわち、図18(b)に示す表は、電池1に適用される使用条件と、その使用条件における電池1の特性変化の劣化推定式とを対応付ける対応情報を示すものでもある。
データベース44に記憶されている使用条件ごとの推定式は、同一の時系列パラメータを用いるものでなくてもよい。たとえば、積算電気量、時間(日、時、秒)、サイクルなど、使用条件ごとに異なるいずれかの時系列パラメータによって表現された関数を、特性値の推定式として用いても構わない。具体的には、たとえばD=AX+C(A:劣化係数、X:サイクル、C:定数)、D=AXm+C(A:劣化係数、X:サイクル、C:定数、m:次数0.5)、D=AXm+BX+C(A,B:劣化係数、X:サイクル、C:定数、m:次数0.5)などの式を、特性値Dの推定式として用いることができる。これらの推定式において、時系列パラメータXには、サイクルの他に時間や積算容量などを用いてもよい。また、特性値Dが条件パラメータとの関係式で表される場合は、SOC、電池温度、環境温度、電池使用量、SOC変動幅、電池動作稼働中心電圧(中心SOC)、開始電圧、充放電電流値、発熱などのパラメータを用いて、特性値Dの推定式を表現してもよい。さらに、1つの時系列パラメータXだけでなく、X、Y、Zのように複数の時系列パラメータで構成された推定式としていてもよい。
図18(b)の表では、条件ごとに入力された1番目からn番目までの各データ区間の時系列パラメータX1〜Xnを表している。k番目(1≦k≦n)のデータ区間での時系列パラメータXkに対する特性値Dkは、このデータ区間での条件に応じた推定式として選択された関数Fkを用いて、Dk=Fk(Xk)で求められる。さらに、k番目のデータ区間における特性値Dkの最終値は、次の(k+1)番目のデータ区間における特性値の初期値である。そのため、k番目のデータ区間に対する時系列パラメータXkを(k+1)番目のデータ区間での条件に合わせて換算した時系列パラメータXk'について、Dk=Fk(Xk)=Fk+1(Xk')の関係式が成り立つ。この関係式から(k+1)番目のデータ区間に対する換算後の時系列パラメータXk'が求められるため、このデータ区間における特性値Dk+1は、Dk+1=Fk+1(Xk'+Xk+1)で計算することができる。同様の計算方法により、(k+2)番目のデータ区間における特性値Dk+2も、Dk+2=Fk+2(Xk+1'+Xk+2)で計算することができる。
内部劣化パラメータ算出部43は、上記のような計算を各データ区間について行うことにより、各データ区間における特性値を計算する。たとえば、1番目から3番目までのデータ区間における特性値は、以下のようにして計算される。最初に内部劣化パラメータ算出部43は、第1の条件(b)の劣化推定式を用いて、時系列パラメータX1に対する特性値D1を計算する。次に内部劣化パラメータ算出部43は、時系列パラメータX1が第2の条件(d)の劣化推定式において何時間に相当するかを求め、換算後の時系列パラメータX1'を算出する。この換算後の時系列パラメータX1'に時系列パラメータX2を加えた値を変数として、内部劣化パラメータ算出部43は、第2の条件(d)の劣化推定式を用いて、時系列パラメータX2に対する特性値D2を計算する。続いて内部劣化パラメータ算出部43は、上記と同様に、時系列パラメータX2が第3の条件(c)の劣化推定式において何サイクルに相当するかを求め、換算後の時系列パラメータX2'を算出する。この換算後の時系列パラメータX2'に時系列パラメータX3を加えた値を変数として、内部劣化パラメータ算出部43は、第3の条件(c)の劣化推定式を用いて、時系列パラメータX3に対する特性値D3を計算する。このとき、特性値D3が最終予測値となる。
上記の計算により、図18(a)の曲線181に示すように、第1の条件(b)の劣化推定式に従って、この条件での特性値D1が時系列パラメータX1を変数として求められる。その後、破線矢印182に示すように、特性値D1の最終値が第2の条件(d)の劣化推定式で何時間に相当するかを表す換算値X1'が算出され、換算値X1'を起点に条件(d)の劣化推定式に従って、この条件での特性値D2が時系列パラメータX1'+X2を変数として求められる。続いて、破線矢印184に示すように、特性値D2の最終値が第3の条件(c)の劣化推定式で何サイクルに相当するかを表す換算値X2'が算出され、換算値X2'を起点に条件(c)の劣化推定式に従って、この条件での特性値D3が時系列パラメータX2'+X3を変数として求められる。こうして求められた各データ区間での特性値は、内部劣化パラメータ算出部43から時系列順に出力される。
以上説明したように、(b),(d),(c)の各条件で経過した時間/サイクルと、その経過時間/経過サイクル内での特性値の変化を表す劣化推定式とを用いて、各条件での特性値の変化を求めることができる。そのため、電池劣化による内部劣化パラメータの変化を精度よく、時系列で計算することが可能になる。
図19は、特性値の計算結果の出力例を説明する図である。図19(a)は、時系列パラメータ(時間またはサイクル)を横軸に示し、内部劣化パラメータ算出部43から出力される特性値を縦軸に示している。図19(b)に示す表は、各条件に応じた区間ごとの特性値の出力例を時系列順に並べたものである。図19(a)に示すように、条件ごとの時系列パラメータX1,X2,X3の各区間内での連続的な出力変化に対して、条件が切り替わる変曲点において出力の傾きが急に変化しているのが分かる。なお、特性値を計算する際には、条件が切り替わる変曲点だけではなく、条件が変化しない区間内での特性値についても十分に計算できるように、計算刻みをなるべく細かく取ることが好ましい。これにより、図19(a)に示すような出力を得ることができる。
以上のように、本実施形態によれば、特別な放電手段を準備しなくても、電池1の劣化状態に関する情報を適切に検出し、電池1の内部状態と、電池1の容量や抵抗の劣化要因とを特定できる。その結果、期待寿命から適切な条件で電池を所定期間内に最大限に使用することができる寿命制御型電池システムを提供することができる。
以上説明した本発明の一実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)二次電池制御システムは、二次電池である電池1の使用時間に応じた電池1の電流および電圧を含む電池1の使用履歴データを取得して蓄積するデータ蓄積部41と、データ蓄積部41に蓄積された使用履歴データから所定範囲のデータを選択するデータ選択部42と、データ選択部42により選択されたデータに基づいて、電池1の容量および内部抵抗の劣化状態に応じた内部劣化パラメータを算出する内部劣化パラメータ算出部43と、内部劣化パラメータ算出部43により算出された内部劣化パラメータに基づいて、電池1の劣化状態を推定する劣化状態推定部46と、を備える。このようにしたので、電池1の使用履歴に応じた劣化状態を正確に推定できる。
なお、二次電池の状態判定方法の従来技術として、たとえば前述の特許文献1(特許第4884404号)が知られている。この従来技術には、予め記憶した正極および負極の単独の充放電曲線に基づいて、当該二次電池の充放電曲線を計算で再現し、その過程で正極活物質および負極活物質の活物質利用重量や、正極と負極間の容量のずれや、電池の正極電位と負極電位を取得する方法が記載されている。しかし、この従来技術は、内部抵抗の影響を含まない充放電曲線を解析するための技術であるため、電池の内部抵抗に占める正極や負極の抵抗を判定することは不可能である。したがって、電池の劣化状態を推定するためには、微小な電流値での長時間にわたる測定が必要である。
また、特許文献2(特許第5537236号)には、微小電流値での長時間測定を伴わず、解放電圧から正極電位および負極電位を算出し、これに基づいてリチウムのデンドライト析出を指定する技術が記載されている。しかしながらこの方法は、電池の容量を基準とした劣化の検出に特化したものであるため、抵抗に関する劣化情報を取得する方法は記載されていない。
また、特許文献3(特開2011−220900号)には、電池の容量劣化推定を行う技術が記載されている。しかしながらこの方法も、特許文献2と同様に、抵抗に関する劣化情報を取得する方法は記載されていない。
ハイブリッド自動車などの車載電池システムの場合、上述の特許文献1〜3に示した従来技術では、電池の入出力性能に関わる電池の抵抗に対する劣化の評価が難しく、限定的であるという問題がある。一方、現状の劣化度の検知のみでは、電池の寿命を精度よくコントロールすることが難しい。
また、特許文献3の従来技術では、電池容量の変化が総容量の平方根に比例するという条件を満たさない場合には、劣化推定ができない。また、抵抗劣化についての推定技術は開示されておらず、容量劣化推定に限定されている。また、充放電の条件が切り替わった時点での電池の状態を必ずしも引き継いで劣化推定を行っているわけではない。また、容量の減少量が通電電流量の2分の1乗に比例するとして劣化推定を行っているが、これは初期の容量減少が大きいことを意味するため、総容量での換算は初期からの積算値を適用することになる。このため、実際の値よりも劣化を大きく推定する可能性があり、精度が十分であるとはいえない。また、サンプリングした期間の終了時点での電池の残容量は推定できるものの、長期間にわたる電池劣化の状態やその途中経過についての予測がこの方法では知ることができない。
しかしながら、本発明では上記のような構成より、電池内部の材料特性の変化や構造の変化状態に基づき、劣化状態を判定することができる。そのため、特に二次電池の正極と負極の内部抵抗に基づいて、二次電池の高安全化かつ特性劣化抑制を実現する制御手段を提供することができる。その結果、電池の寿命を適切にコントロールし、ユーザーの要求寿命を満たして有効活用できる電池システムを提供することができる。
(2)内部劣化パラメータ算出部43は、データ選択部42により選択されたデータが表す電池1の電圧に基づいて、電池1のSOCと充放電終了電圧との関係を表す図6(a)のような充放電終了電圧曲線と、電池1のSOCとOCVとの関係を表す図6(a)のようなOCV曲線とを、複数の使用時間についてそれぞれ求める。また、充放電終了電圧曲線およびOCV曲線と、データ選択部42により選択されたデータが表す電池1の電流とに基づいて、電池1のSOCと内部抵抗との関係を表す図6(b)のような抵抗曲線を、複数の使用時間についてそれぞれ求める。そして、求められた充放電終了電圧曲線、OCV曲線および抵抗曲線に基づいて、内部劣化パラメータを算出する。このようにしたので、電池1の劣化状態を適切に表す内部劣化パラメータを算出することができる。
(3)内部劣化パラメータ算出部43は、異なる日時での充放電終了電圧曲線、OCV曲線および抵抗曲線に基づいて、内部劣化パラメータを算出することが好ましい。このようにすれば、より正確に内部劣化パラメータを算出することができる。
(4)内部劣化パラメータ算出部43が算出する内部劣化パラメータは、電池1の正極容量に関するパラメータと、電池1の負極容量に関するパラメータと、電池1の正極抵抗に関するパラメータと、電池1の負極抵抗に関するパラメータとを含む。そのため、電池1の容量や抵抗の劣化状態を正確に反映して、内部劣化パラメータの算出を行うことができる。
(5)内部劣化パラメータ算出部43は、データベース44に予め記憶されたデータテーブルまたは関数に基づいて、電池1の正極容量に関するパラメータと、電池1の負極容量に関するパラメータと、電池1の正極抵抗に関するパラメータと、電池1の負極抵抗に関するパラメータとをそれぞれ算出することができる。このようにすれば、各パラメータを容易かつ正確に算出できる。
(6)二次電池制御システムは、劣化状態推定部46により推定された電池1の劣化状態に基づいて、電池1の充放電を制御するための運転条件を設定する運転条件設定部47をさらに備える。このようにしたので、電池1の劣化状態を考慮して、電池1の充放電を適切に制御することができる。
(7)運転条件設定部47は、電池1の劣化状態と、電池1に対する要求寿命とに基づいて、運転条件を設定する。このようにしたので、要求寿命に応じた運転条件を設定することができる。
(8)二次電池制御システムは、データ蓄積部41に蓄積された使用履歴データに基づいて、電池1の運転パラメータを算出する運転パラメータ算出部45をさらに備える。運転条件設定部47は、電池1の劣化状態と、運転パラメータ算出部45により算出された運転パラメータとに基づいて、運転条件を設定する。このとき運転条件設定部47は、データベース44に予め記憶されたデータベースを用いて、内部劣化パラメータおよび運転パラメータに基づく電池1の劣化予測を行い、運転条件を設定することができる。このようにしたので、電池1の運転状況を考慮して電池1の寿命予測を行い、運転条件を設定することができる。
(9)データ蓄積部41は、外部から入力される信号に基づいて、所定時間ごとに使用履歴データを取得して蓄積してもよい。このようにすれば、電池1の使用状態に関わらず使用履歴データを確実に取得して蓄積することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
1・・・・電池
20・・・・検出部
41・・・・データ蓄積部
42・・・・データ選択部
43・・・・内部劣化パラメータ算出部
44・・・・データベース
45・・・・運転パラメータ算出部
46・・・・劣化状態推定部
47・・・・運転条件設定部
30・・・・電池制御部
40・・・・寿命制御部
60・・・・上位制御部
70・・・・負荷制御部
20・・・・検出部
41・・・・データ蓄積部
42・・・・データ選択部
43・・・・内部劣化パラメータ算出部
44・・・・データベース
45・・・・運転パラメータ算出部
46・・・・劣化状態推定部
47・・・・運転条件設定部
30・・・・電池制御部
40・・・・寿命制御部
60・・・・上位制御部
70・・・・負荷制御部
Claims (10)
- 二次電池の使用時間に応じた前記二次電池の電流および電圧を含む前記二次電池の使用履歴データを取得して蓄積するデータ蓄積部と、
前記データ蓄積部に蓄積された前記使用履歴データから所定範囲のデータを選択するデータ選択部と、
前記データ選択部により選択された前記データに基づいて、前記二次電池の容量および内部抵抗の劣化状態に応じた内部劣化パラメータを算出する内部劣化パラメータ算出部と、
前記内部劣化パラメータ算出部により算出された前記内部劣化パラメータに基づいて、前記二次電池の劣化状態を推定する劣化状態推定部と、を備える二次電池制御システム。 - 請求項1に記載の二次電池制御システムにおいて、
前記内部劣化パラメータ算出部は、
前記データ選択部により選択された前記データが表す前記二次電池の電圧に基づいて、前記二次電池のSOCと充放電終了電圧との関係を表す充放電終了電圧曲線と、前記二次電池のSOCとOCVとの関係を表すOCV曲線とを、複数の使用時間についてそれぞれ求め、
前記充放電終了電圧曲線および前記OCV曲線と、前記データ選択部により選択された前記データが表す前記二次電池の電流とに基づいて、前記二次電池のSOCと内部抵抗との関係を表す抵抗曲線を、前記複数の使用時間についてそれぞれ求め、
前記充放電終了電圧曲線、前記OCV曲線および前記抵抗曲線に基づいて、前記内部劣化パラメータを算出する二次電池制御システム。 - 請求項2に記載の二次電池制御システムにおいて、
前記内部劣化パラメータ算出部は、異なる日時での前記充放電終了電圧曲線、前記OCV曲線および前記抵抗曲線に基づいて、前記内部劣化パラメータを算出する二次電池制御システム。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の二次電池制御システムにおいて、
前記内部劣化パラメータは、前記二次電池の正極容量に関するパラメータと、前記二次電池の負極容量に関するパラメータと、前記二次電池の正極抵抗に関するパラメータと、前記二次電池の負極抵抗に関するパラメータとを含む二次電池制御システム。 - 請求項4に記載の二次電池制御システムにおいて、
前記内部劣化パラメータ算出部は、予め記憶されたデータテーブルまたは関数に基づいて、前記二次電池の正極容量に関するパラメータと、前記二次電池の負極容量に関するパラメータと、前記二次電池の正極抵抗に関するパラメータと、前記二次電池の負極抵抗に関するパラメータとをそれぞれ算出する二次電池制御システム。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の二次電池制御システムにおいて、
前記劣化状態推定部により推定された前記二次電池の劣化状態に基づいて、前記二次電池の充放電を制御するための運転条件を設定する運転条件設定部をさらに備える二次電池制御システム。 - 請求項6に記載の二次電池制御システムにおいて、
前記運転条件設定部は、前記二次電池の劣化状態と、前記二次電池に対する要求寿命とに基づいて、前記運転条件を設定する二次電池制御システム。 - 請求項6に記載の二次電池制御システムにおいて、
前記データ蓄積部に蓄積された前記使用履歴データに基づいて、前記二次電池の運転パラメータを算出する運転パラメータ算出部をさらに備え、
前記運転条件設定部は、前記二次電池の劣化状態と、前記運転パラメータ算出部により算出された前記運転パラメータとに基づいて、前記運転条件を設定する二次電池制御システム。 - 請求項8に記載の二次電池制御システムにおいて、
前記運転条件設定部は、予め記憶されたデータベースを用いて、前記内部劣化パラメータおよび前記運転パラメータに基づく前記二次電池の劣化予測を行い、前記運転条件を設定する二次電池制御システム。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の二次電池制御システムにおいて、
前記データ蓄積部は、外部から入力される信号に基づいて、所定時間ごとに前記使用履歴データを取得して蓄積する二次電池制御システム。
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