JP2017110777A - 歯車装置および自動変速機 - Google Patents

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克久 石井
Katsuhisa Ishii
克久 石井
広明 三治
Hiroaki Mitsuharu
広明 三治
内田 雅之
Masayuki Uchida
雅之 内田
奬太 大上
Shota Ogami
奬太 大上
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Abstract

【課題】装置をより小型化する。
【解決手段】第1カウンタドリブンギヤ43に、内周部にスプライン431aが形成された大径円筒部431を設けると共に、第2カウンタドリブンギヤ44に、外周部にスプライン433aが形成された小径円筒部441を大径円筒部433の内側に位置するように設ける。そして、大径円筒部431をクラッチドラム部とすると共に小径円筒部441をクラッチハブ部とし、小径円筒部441のスプライン441aに摩擦プレート60を嵌合すると共に大径円筒部431のスプライン431aにセパレートプレート61aを嵌合し、摩擦プレート60およびセパレーツプレート61aを押圧するピストン62を配置する。これにより、第1カウンタドリブンギヤ43と第2カウンタドリブンギヤ44との間に、クラッチC1を形成する。
【選択図】図4

Description

本明細書において開示する本開示の発明は、歯車装置および自動変速機に関し、より詳しくは、第1歯車と第2歯車と摩擦クラッチとを備える歯車装置、および、歯車装置を備える自動変速機に関する。
従来、この種の歯車装置としては、入力軸と同軸に設けられた2つのカウンタドライブギヤと、出力軸としてのカウンタシャフトと同軸に設けられ2つのカウンタドライブギヤにそれぞれ噛合する2つのカウンタドリブンギヤと、2つのカウンタドリブンギヤのうち一方のギヤと出力軸との間の連結およびその解除を行う摩擦クラッチとを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この歯車装置を備える自動変速機では、入力軸とカウンタシャフトとの間の動力伝達経路として、2つのカウンタドリブンギヤのうちの一方のギヤに入力された動力を摩擦クラッチを介してカウンタシャフトに伝達する動力伝達経路と、2つのカウンタドリブンギヤのうちの他方のギヤに入力された動力をカウンタシャフトに直接伝達する動力伝達経路とを有する。
WO2014/079642号公報
上述した歯車装置では、摩擦クラッチを比較的スペースに余裕があるカウンタシャフト側に設けることにより、全体の軸長を短くし、装置を小型化することが可能となる。しかしながら、摩擦クラッチは、クラッチドラムやクラッチハブ,摩擦プレート,ピストン等によって構成されるため、それらの形成の仕方によっては、なお改善の余地がある。
本開示の歯車装置および自動変速機は、装置をより小型化することを主目的とする。
本開示の歯車装置および自動変速機は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本開示の歯車装置は、
大径円筒部と、該大径円筒部の軸方向一端側から径方向内側に延在された支持部とを有し、前記支持部の内周部が回転軸に周方向に固定された第1歯車と、
前記大径円筒部の内側に配置された小径円筒部を有し、前記回転軸に対して回転自在に支持された第2歯車と、
前記大径円筒部の内周面側に一体形成されたクラッチドラム部と、前記小径円筒部の外周面側に一体形成されたクラッチハブ部と、前記クラッチドラム部に嵌合された第1摩擦係合プレートと、前記クラッチハブ部に嵌合された第2摩擦係合プレートと、前記第1摩擦係合プレートおよび前記第2摩擦係合プレートを押圧可能なピストンと、前記大径円筒部および前記支持部と前記ピストンとの間に形成された係合油室を有し、該係合油室に供給される係合油圧によって前記第2歯車と前記回転軸との連結および該連結の解除が可能な摩擦クラッチと、
を備えることを要旨とする。
この本開示の歯車装置では、摩擦クラッチのクラッチドラム部を、第1歯車の大径円筒部の内周面側に一体形成し、クラッチハブ部を、大径円筒部の内側に配置された第2歯車の小径円筒部の外周面側に一体形成する。これにより、摩擦クラッチを第1歯車と第2歯車との間にコンパクトに収容することができ、装置の小型化を図ることができる。
また、本開示の自動変速機は、上述した本開示の歯車装置を備え、入力部材に入力された動力が前記第1歯車および前記回転軸を介して出力部材に伝達される動力伝達経路と、前記入力部材に入力された動力が前記第2歯車,前記摩擦クラッチおよび前記回転軸を介して前記出力部材に伝達される動力伝達経路とを有することを要旨とする。
この本開示の自動変速機では、上述した本開示の歯車装置を備えるため、歯車装置と同様の効果、即ち装置の小型化を図ることができるといった効果を奏することができる。
本開示の実施形態に係る自動変速機20を含む動力伝達装置10の概略構成図である。 自動変速機20における入力回転速度に対する各回転要素の回転速度の比を示す速度線図である。 自動変速機20における各変速段とクラッチおよびブレーキの作動状態との関係を示す作動表である。 クラッチC1を含むギヤ列40の断面図である。 他の形態におけるクラッチC1を含むギヤ列の断面図である。
次に、本開示の発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本開示の実施形態に係る自動変速機20を含む動力伝達装置10の概略構成図である。動力伝達装置10は、駆動源としての図示しないエンジン(内燃機関)のクランクシャフトに接続され、エンジンからの動力をデファレンシャルギヤ50を介して左右の駆動輪に連結されたドライブシャフト52に伝達するものである。この動力伝達装置10は、図1に示すように、エンジンから入力部材としての入力軸20iに伝達された動力を変速して出力部材としてのファイナルドライブギヤ20oに伝達する自動変速機20に加えて、トランスミッションケース(静止部材)11や、発進装置(流体伝達装置)12、オイルポンプ17等を含む。
発進装置12は、上述のような駆動源に連結される入力側のポンプインペラ14pや、自動変速機20の入力軸20iに連結される出力側のタービンランナ14t、ポンプインペラ14pおよびタービンランナ14tの内側に配置されてタービンランナ14tからポンプインペラ14pへの作動油の流れを整流するステータ14s、図示しないステータシャフトにより支持されると共にステータ14sの回転方向を一方向に制限するワンウェイクラッチ14o等を有するトルクコンバータを含む。更に、発進装置12は、エンジンのクランクシャフト等に連結されたフロントカバーと自動変速機20の入力軸20iとを互いに接続すると共に両者の接続を解除するロックアップクラッチ15と、フロントカバーと自動変速機20の入力軸20iとの間で振動を減衰するダンパ機構16とを有する。なお、発進装置12は、ステータ14sを有さない流体継手を含むものであってもよい。
オイルポンプ17は、ポンプボディとポンプカバーとを含むポンプアッセンブリ、発進装置12のポンプインペラ14pに連結された外歯ギヤ(インナーロータ)、当該外歯ギヤに噛合する内歯ギヤ(アウターロータ)等を有するギヤポンプとして構成される。オイルポンプ17は、エンジン等からの動力により駆動され、図示しないオイルパンに貯留されている作動油(ATF)を吸引して図示しない油圧制御装置へと圧送する。なお、オイルポンプ17の外歯ギヤは、チェーンまたはギヤ列を介してポンプインペラ14pに連結されてもよい。
自動変速機20は、6段変速式の変速機として構成されており、図1に示すように、入力軸20i(入力部材)の他に、デファレンシャルギヤ50のデフリングギヤ(ファイナルドリブンギヤ)51に噛合する出力部材としてのファイナルドライブギヤ20oや、自動変速機20の入力軸20iの軸方向に並べて配設されるシングルピニオン式の第1遊星歯車21およびシングルピニオン式の第2遊星歯車22、第1遊星歯車21の第1リングギヤ21rに常時連結された第1カウンタドライブギヤ41に噛合する第1カウンタドリブンギヤ43,第2遊星歯車22の第2キャリヤ22cに常時連結された第2カウンタドライブギヤ42に噛合する第2カウンタドリブンギヤ44,第1カウンタドリブンギヤ43とファイナルドライブギヤ20oとを連結すると共に第2カウンタドリブンギヤ44とファイナルドライブギヤ20oとをクラッチC1を介して連結するカウンタシャフト45を含むギヤ列40と、を有する。更に、自動変速機20は、入力軸20iからファイナルドライブギヤ20oまでの動力伝達経路を変更するためのクラッチC1(第1クラッチ)、クラッチC2(第2クラッチ)、クラッチC3(第3クラッチ)、ブレーキB1(第1ブレーキ)、およびブレーキB2(第2ブレーキ)を有する。
第1遊星歯車21は、外歯歯車である第1サンギヤ21sと、第1サンギヤ21sと同心円上に配置される内歯歯車である第1リングギヤ21rと、それぞれ第1サンギヤ21sおよび第1リングギヤ21rに噛合する複数の第1ピニオンギヤ21pと、複数の第1ピニオンギヤ21pを自転(回転)自在かつ公転自在に保持する第1キャリヤ21cと、を有する。図1に示すように、第1遊星歯車21の第1リングギヤ21rは、第1カウンタドライブギヤ41に常時連結されており、第1カウンタドライブギヤ41と常時一体に回転または停止する。
第2遊星歯車22は、外歯歯車である第2サンギヤ22sと、第2サンギヤ22sと同心円上に配置される内歯歯車である第2リングギヤ22rと、それぞれ第2サンギヤ22sおよび第2リングギヤ22rに噛合する複数の第2ピニオンギヤ22pと、複数の第2ピニオンギヤ22pを自転(回転)自在かつ公転自在に保持する第2キャリヤ22cとを有する。図1に示すように、第2遊星歯車22の第2サンギヤ22sは、第1遊星歯車21の第1サンギヤ21sに連結部材を介して常時連結されており、第1サンギヤ21sと常時一体(かつ同軸)に回転または停止する。また、第2遊星歯車22の第2リングギヤ22rは、入力軸20iに連結部材を介して常時連結されており、入力軸20iと常時一体(かつ同軸)に回転または停止する。
クラッチC1は、第2カウンタドリブンギヤ44とカウンタシャフト45とを互いに接続すると共に、両者の接続を解除するものである。クラッチC2は、第2遊星歯車22の第2サンギヤ22sと第2リングギヤ22rとを互いに接続すると共に、両者の接続を解除するものである。クラッチC3は、入力軸20iと第1遊星歯車21の第1キャリヤ21cとを互いに接続すると共に、両者の接続を解除するものである。クラッチC2,C3は、入力軸20iと同軸に配置され、クラッチC1は、カウンタシャフト45と同軸に配置されている。
ブレーキB1は、第1遊星歯車21の第1キャリヤ21cを静止部材としてのトランスミッションケース11に対して回転不能に固定(接続)すると共に、当該第1キャリヤ21cをトランスミッションケース11に対して回転自在に解放するものである。ブレーキB2は、第1遊星歯車21の第1サンギヤ21sおよび第2遊星歯車22の第2サンギヤ22sを静止部材としてのトランスミッションケース11に対して回転不能に固定(接続)すると共に、当該第1サンギヤ21sおよび第2サンギヤ22sをトランスミッションケース11に対して回転自在に解放するものである。
本実施形態では、クラッチC1〜C3として、ピストン、複数の摩擦係合プレート(例えば環状部材の両面に摩擦材を貼着することにより構成された摩擦プレートおよび両面が平滑に形成された環状部材であるセパレータプレート)、それぞれ作動油が供給される係合油室および遠心油圧キャンセル室等により構成される油圧サーボを有する多板摩擦式油圧クラッチ(摩擦係合要素)が採用される。また、ブレーキB1およびB2としては、ピストン、複数の摩擦係合プレート(摩擦プレートおよびセパレータプレート)、作動油が供給される係合油室等により構成される油圧サーボを有する多板摩擦式油圧ブレーキが採用される。そして、クラッチC1〜C3、ブレーキB1およびB2は、図示しない油圧制御装置による作動油の給排を受けて動作する。
図2は、自動変速機20における入力軸20iの回転速度(入力回転速度)に対する各回転要素の回転速度の比を示す速度線図である。また、図3は、自動変速機20の各変速段と第1〜第3クラッチC1〜C3、第1および第2ブレーキB1,B2の作動状態との関係を示す作動表である。自動変速機20では、第1〜第3クラッチC1〜C3、第1および第2ブレーキB1,B2を図3に示すように係合または解放させて、第1遊星歯車21を構成する3つの回転要素と第2遊星歯車22を構成する3つの回転要素とを含む6つの回転要素(ただし、第1遊星歯車21の第1サンギヤ21sと第2遊星歯車22の第2サンギヤ22sとが常時連結されているので、実質的には5つの回転要素)の接続関係を変更することで、第1速段から第6速段の前進段と後進段とを設定することができる。このとき、図2に示すように、入力軸20i(入力部材)からファイナルドライブギヤ20o(出力部材)までの間の動力伝達経路として、第1〜第4変速段のときに、第2遊星歯車22のリングギヤ21rから第1カウンタドライブギヤ41,第1カウンタドリブンギヤ43,カウンタシャフト45を経てファイナルドライブギヤ20oに至る第1動力伝達経路が形成され、第1,第4〜第6速段および後進段のときに、第1遊星歯車21のキャリヤ22cから第2カウンタドライブギヤ42,第2カウンタドリブンギヤ44,クラッチC1,カウンタシャフト45を経てファイナルドライブギヤ20oに至る第2動力伝達経路が形成される。なお、第1速段と第4速段のときには、第1動力伝達経路および第2動力伝達経路が互いに並列に形成される。
続いて、クラッチC1について更に詳細に説明する。図4は、クラッチC1を含むギヤ列40を拡大して示す拡大断面図である。ギヤ列40は、上述したように、第1カウンタドリブンギヤ43と第2カウンタドリブンギヤ44とカウンタシャフト45とを含む。そして、クラッチC1は、第1カウンタドリブンギヤ43と第2カウンタドリブンギヤ44との間に配置される。なお、カウンタシャフト45は、一端がトランスミッションケース11に対してベアリング71(例えばテーパローラベアリング)によって回転自在に支持されている。
第1カウンタドリブンギヤ43は、内周部にスプライン431aが形成された大径円筒部431と、大径円筒部431の軸方向一端側から径方向内側に延在されて環状の側壁を形成する支持部432と、大径円筒部431の軸方向他端側の外周部に形成され第1カウンタドライブギヤ41の外歯部と噛合する外歯部43aと、を備える。支持部432の内周部には、軸方向に延び、カウンタシャフト45に対してスプライン嵌合によって周方向に固定される円筒状の嵌合部433が設けられている。
第2カウンタドリブンギヤ44は、軸方向一端側が大径円筒部431の内側まで延在され外周部にスプライン441aが形成された小径円筒部441と、小径円筒部441の軸方向他端側の外周部に形成され第2カウンタドライブギヤ42の外歯部と噛合する外歯部44aと、を備える。小径円筒部441の軸方向他端側の内周部は、ベアリング72によってカウンタシャフト45に対して回転自在に支持されている。ここで、ベアリング72は、本実施形態では、ラジアル荷重と両方向のスラスト荷重とを受けることが可能な組合せアンギュラボールベアリングとして構成されている。ベアリング72は、カウンタシャフト45に形成された油孔45aを介して図示しない油圧制御装置に接続され、油圧制御装置から供給される油によって潤滑されるようになっている。
また、小径円筒部441の外歯部44aとスプライン441aとの間の外周部には、大径円筒部431の軸方向他端側の内周部を径方向に支持するベアリング73が取り付けられている。上述したように、小径円筒部441の内周部は、ベアリング72によってカウンタシャフト45に対して回転自在に支持されているから、大径円筒部431の内周部は、ベアリング73,小径円筒部441およびベアリング72によって径方向に支持されることになる。本実施形態では、第2カウンタドライブギヤ42の外歯部と第2カウンタドリブンギヤ44の外歯部44aは、平歯車として構成されており、ベアリング73は、ラジアル荷重を受けることが可能なボールベアリングやローラベアリングとして構成されている。勿論、第2カウンタドリブンギヤ44の外歯部44aを、はすば歯車として構成するものとしてもよい。この場合、ベアリング73として、ラジアル荷重とスラスト荷重とを受けることが可能なもの(例えば、アンギュラボールベアリングやテーパローラベアリング)を用いるものとしてもよい。
クラッチC1は、クラッチドラム部を構成する大径円筒部431と、クラッチハブ部を構成する小径円筒部441と、小径円筒部441(クラッチハブ部)のスプライン441aにスプライン嵌合される複数の摩擦プレート60と、大径円筒部431(クラッチドラム部)のスプライン431aに嵌合される複数のセパレータプレート61aおよびバッキングプレート61bと、係合油室63に供給される係合油圧を受けて摩擦プレート60およびセパレータプレート61aを押圧して摩擦係合させるピストン62と、キャンセル油室65を画成するキャンセルプレート64と、ピストン62を摩擦プレート60およびセパレータプレート61aから離間する方向に付勢する複数のリターンスプリング(コイルバネ)66とを含む湿式の多板摩擦式油圧クラッチ(摩擦係合要素)として構成される。
クラッチC1のクラッチドラム部は、大径円筒部431と支持部432とからなり、第1カウンタドリブンギヤ43に一体的に形成される。また、クラッチC1のクラッチハブ部は、小径円筒部441からなり、第2カウンタドリブンギヤ44に一体的に形成される。
摩擦プレート60は、両面に摩擦材が貼着された環状部材であり、小径円筒部441(クラッチハブ部)に形成されたスプライン441aに嵌合される。セパレータプレート61aは、両面が平滑に形成された環状部材であり、小径円筒部441(クラッチハブ部)に嵌合された複数の摩擦プレート60と交互に並ぶように、大径円筒部431(クラッチドラム部)の内周部に形成されたスプライン431aに嵌合される。また、バッキングプレート61bは、図4中最も右側に配置される摩擦プレート60と当接可能となるように大径円筒部431(クラッチドラム部)のスプライン431aに嵌合され、スプライン431aに装着されたスナップリング67により軸方向に支持される。
ピストン62は、筒状の嵌合部433と環状の支持部432とにより軸方向に移動自在に支持される。また、ピストン62の外周部は、大径円筒部431(クラッチドラム部)に形成されたスプライン431aに嵌合されている。また、ピストン62と筒状の嵌合部433との間、および、ピストン62と環状の支持部432との間には、それぞれシール部材が配置される。これにより、ピストン62は、支持部432と嵌合部433と共にクラッチC1を係合させるための係合油圧が供給される係合油室63を画成する。係合油室63は、カウンタシャフト45に形成された油孔45bおよび筒状の嵌合部433に形成された油孔433aを介して図示しない油圧制御装置と接続される。
キャンセルプレート64は、ピストン62よりもセパレータプレート61a側(図4中右側)で、ピストン62と筒状の嵌合部433とにより径方向に支持されると共に、嵌合部433に装着されたスナップリングにより軸方向に支持される。また、キャンセルプレート64とピストン62との間には、シール部材が配置される。これにより、キャンセルプレート64は、ピストン62および嵌合部433と共に係合油室63で発生する油圧をキャンセルするためのキャンセル油室65を画成する。キャンセル油室65は、カウンタシャフト45に形成された油孔45cおよび筒状の嵌合部433に形成された油孔433bを介して図示しない油圧制御装置と接続される。また、上述した複数のリターンスプリング66は、キャンセル油室65内でピストン62とキャンセルプレート64との間に配置される。
以上説明した本実施形態の自動変速機20によれば、第1カウンタドリブンギヤ43に、内周部にスプライン431aが形成された大径円筒部431を設けると共に、第2カウンタドリブンギヤ44に、外周部にスプライン433aが形成された小径円筒部441を大径円筒部431の内側に設ける。そして、大径円筒部431をクラッチドラム部とすると共に小径円筒部441をクラッチハブ部とし、小径円筒部441のスプライン441aに摩擦プレート60を嵌合すると共に大径円筒部431のスプライン431aにセパレートプレート61aを嵌合し、摩擦プレート60およびセパレートプレート61aを押圧するピストン62を配置することにより、第1カウンタドリブンギヤ43と第2カウンタドリブンギヤ44との間に、クラッチC1を形成する。このように、クラッチC1のクラッチドラム部とクラッチハブ部とを、それぞれ第1カウンタドリブンギヤ43と第2カウンタドリブンギヤ44とに一体形成することにより、第1カウンタドリブンギヤ43と第2カウンタドリブンギヤ44との間に、クラッチC1を軸方向にコンパクトに収容することができる。この結果、クラッチC1のクラッチドラム部およびクラッチハブ部を第1カウンタドリブンギヤ43および第2カウンタドリブンギヤ44に対し別体として構成するものに比して、部品点数を削減することができると共に、軸長をより短くして装置全体の小型化を図ることができる。
また、第1カウンタドリブンギヤ43において、外歯部43aが外周部に形成された大径円筒部431の内周部を径方向に支持するベアリング72を設ける。これにより、外歯部43aによる動力伝達に伴って生じるラジアル荷重をベアリング72で受けることができ、第1カウンタドリブンギヤ43(外歯部43a)の径方向の変形を抑制することができる。この結果、ノイズや振動の発生を抑制することができる。
図5は、他の形態におけるクラッチC1を含むギヤ列の断面図である。他の形態に係るクラッチC1では、図5に示すように、小径円筒部441のスプライン441aおよび大径円筒部431のスプライン431aに嵌合される各プレートのうちピストン62の押圧方向終端に位置するプレート(バッキングプレート61b)を、スナップリング67に代えてベアリング73によって軸方向に支持する。これにより、スナップリングを不要とすることができ、軸長をさらに短くすることが可能となる。この場合、ベアリング73として、ラジアル荷重とスラスト荷重とを受けることが可能なもの(例えば、アンギュラボールベアリングやテーパローラベアリング)を用いることが望ましい。
本実施形態では、クラッチドラム部としての大径円筒部431のスプライン431aにセパレートプレート61aを嵌合し、クラッチハブ部としての小径円筒部441のスプライン441aに摩擦プレート60を嵌合するものとした。これに対して、クラッチドラム部としての大径円筒部431のスプライン431aに摩擦プレートを嵌合し、クラッチハブ部としての小径円筒部441のスプライン441aにセパレートプレートを嵌合するものとしてもよい。
以上説明したように、本開示の歯車装置は、大径円筒部(431)と、大径円筒部(431)の軸方向一端側から径方向内側に延在された支持部(432)とを有し、支持部(432)の内周部が回転軸に周方向に固定された第1歯車(43)と、大径円筒部(431)の内側に配置された小径円筒部(441)を有し、回転軸(45)に対して回転自在に支持された第2歯車(44)と、大径円筒部(431)の内周面側に一体形成されたクラッチドラム部と、小径円筒部(441)の外周面側に一体形成されたクラッチハブ部と、クラッチドラム部に嵌合された第1摩擦係合プレート(61a,61b)と、クラッチハブ部に嵌合された第2摩擦係合プレート(60)と、第1摩擦係合プレート(61a,61b)および第2摩擦係合プレート(60)を押圧可能なピストン(62)と、大径円筒部(431)および支持部(432)とピストン(62)との間に形成された係合油室(63)を有し、係合油室(63)に供給される係合油圧によって第2歯車(44)と回転軸(45)との連結および連結の解除が可能な摩擦クラッチ(C1)と、を備えるものである。
即ち、本開示の歯車装置では、摩擦クラッチのクラッチドラム部を、第1歯車に一体形成し、クラッチハブ部を第2歯車に一体形成することにより、摩擦クラッチを第1歯車と第2歯車との間に軸方向にコンパクトに収容することができる。これにより、軸長をより短くして装置の小型化を図ることができる。
また、第1歯車(43)は、大径円筒部(431)の外周面に外歯部(43a)を有し、大径円筒部(431)の内周面と小径円筒部(441)の外周面との間に介在して、大径円筒部(431)を径方向に支持する軸受け(73)を備えるものとしてもよい。これにより、大径円筒部(431)が径方向に変形するのを抑制することができる。この結果、第1歯車の動力伝達に伴うノイズや振動の発生を抑制することができる。
更に、第1歯車(43)は、大径円筒部(431)の軸方向他端側の外周面に外歯部(43a)を有し、軸受け(73)は、大径円筒部(431)の軸方向他端側の内周面を支持するものとすることもできる。大径円筒部(431)は、軸方向一端側で支持されているため、軸方向他端側の外周面に形成された外歯部(43a)の動力伝達に伴い径方向に変形しやすい。これに対して、軸方向他端側の内周面を軸受け(73)で支持することにより、大径円筒部の変形を効果的に抑制することができる。
また、軸受け(73)は、クラッチドラム部およびクラッチハブ部に嵌合されるプレート(60,61a,61b)を挟んで摩擦クラッチ(C1)とは反対側の位置であって、クラッチドラム部およびクラッチハブ部に嵌合されるプレート(60,61a,61b)のうち押圧方向終端に位置するプレート(61b)を軸方向に支持するよう配置されているものとしてもよい。これにより、押圧方向終端に位置するプレート(61b)を軸方向に支持するための専用の部材(スナップリング)を設ける必要がない。
また、入力部材(20i)に入力された動力が第1歯車(43)および回転軸(45)を介して出力部材(20o)に伝達される動力伝達経路と、入力部材(20i)に入力された動力が第2歯車(44),摩擦クラッチ(C1)および回転軸(45)を介して出力部材(20o)に伝達される動力伝達経路とを有する自動変速機の形態とするものとしてもよい。
また、自動変速機20としては、第1〜第6速の前進段および後進段を形成可能なものとしたが、これに限定されるものではなく、第1歯車から回転軸に直接動力が伝達される動力伝達経路と、第2歯車から摩擦クラッチを介して回転軸に動力が伝達される動力伝達経路とを有するものであれば、如何なる変速段の自動変速機であっても構わない。
ここで、上記実施形態における主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。すなわち、上記実施形態では、大径円筒部431と支持部432とを有する第1カウンタドリブンギヤ43が「第1歯車」に相当し、小径円筒部441を有する第2カウンタドリブンギヤ44が「第2歯車」に相当し、大径円筒部431が「クラッチドラム部」に相当し、小径円筒部441が「クラッチハブ部」に相当し、セパレートプレート61aが「第1摩擦係合プレート」に相当し、摩擦プレート60が「第2摩擦係合プレート」に相当し、ピストン62が「ピストン」に相当し、係合油室63が「係合油室」に相当し、クラッチC1が「摩擦クラッチ」に相当する。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。また、上記発明を実施するための形態は、あくまで課題を解決するための手段の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
本開示の発明は、歯車装置や自動変速機の製造産業などに利用可能である。
10 動力伝達装置、11 トランスミッションケース、12 発進装置、14o ワンウェイクラッチ、14p ポンプインペラ、14s ステータ、14t タービンランナ、15 ロックアップクラッチ、16 ダンパ機構、17 オイルポンプ、20 自動変速機、20i 入力軸(入力部材)、20o ファイナルドライブギヤ(出力部材)、21 第1遊星歯車、21s 第1サンギヤ、21p 第1ピニオンギヤ、21c 第1キャリヤ、21r 第1リングギヤ、22 第2遊星歯車、22s 第2サンギヤ、22p 第2ピニオンギヤ、22c 第2キャリヤ、22r 第2リングギヤ、40 ギヤ列、41 第1カウンタドライブギヤ、42 第2カウンタドライブギヤ、43 第1カウンタドリブンギヤ、43a 外歯部、431 大径円筒部、431a スプライン、432 支持部、433 嵌合部、433a,433b 油孔、44 第2カウンタドリブンギヤ、44a 外歯部、441 小径円筒部、441a スプライン、45 カウンタシャフト、45a〜45c 油孔、50 デファレンシャルギヤ、51 デフリングギヤ(ファイナルドリブンギヤ)、52 ドライブシャフト、60 摩擦プレート、61a セパレートプレート、61b バッキングプレート、62 ピストン、63 係合油室、64 キャンセルプレート、65 キャンセル油室、66 リターンスプリング、67 スナップリング、71〜73 ベアリング、C1,C2,C3 クラッチ、B1,B2 ブレーキ。

Claims (5)

  1. 大径円筒部と、該大径円筒部の軸方向一端側から径方向内側に延在された支持部とを有し、前記支持部の内周部が回転軸に周方向に固定された第1歯車と、
    前記大径円筒部の内側に配置された小径円筒部を有し、前記回転軸に対して回転自在に支持された第2歯車と、
    前記大径円筒部の内周面側に一体形成されたクラッチドラム部と、前記小径円筒部の外周面側に一体形成されたクラッチハブ部と、前記クラッチドラム部に嵌合された第1摩擦係合プレートと、前記クラッチハブ部に嵌合された第2摩擦係合プレートと、前記第1摩擦係合プレートおよび前記第2摩擦係合プレートを押圧可能なピストンと、前記大径円筒部および前記支持部と前記ピストンとの間に形成された係合油室を有し、該係合油室に供給される係合油圧によって前記第2歯車と前記回転軸との連結および該連結の解除が可能な摩擦クラッチと、
    を備えることを特徴とする歯車装置。
  2. 請求項1記載の歯車装置であって、
    前記第1歯車は、前記大径円筒部の外周面に外歯部を有し、
    前記大径円筒部の内周面と前記小径円筒部の外周面との間に介在して、該大径円筒部を径方向に支持する軸受けを備える
    ことを特徴とする歯車装置。
  3. 請求項2記載の歯車装置であって、
    前記第1歯車は、前記大径円筒部の軸方向他端側の外周面に前記外歯部を有し、
    前記軸受けは、前記大径円筒部の軸方向他端側の内周面を支持する
    ことを特徴とする歯車装置。
  4. 請求項2または3記載の歯車装置であって、
    前記軸受けは、前記クラッチドラム部および前記クラッチハブ部に嵌合されるプレートを挟んで前記摩擦クラッチとは反対側の位置であって、前記クラッチドラム部および前記クラッチハブ部に嵌合されるプレートのうち押圧方向終端に位置するプレートを軸方向に支持するよう配置されている
    ことを特徴とする歯車装置。
  5. 請求項1ないし4いずれか1項に記載の歯車装置を備え、
    入力部材に入力された動力が前記第1歯車および前記回転軸を介して出力部材に伝達される動力伝達経路と、前記入力部材に入力された動力が前記第2歯車,前記摩擦クラッチおよび前記回転軸を介して前記出力部材に伝達される動力伝達経路とを有する自動変速機。
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