JP2017110486A - ロックボルト頭部の定着具 - Google Patents

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Abstract

【課題】防水シートの損傷を防止し、覆工コンクリートの拘束ひび割れを抑制し、覆工コンクリートの背面に空洞が形成されず、覆工コンクリートの部分的な巻き厚不足をなくす。【解決手段】地山中に挿入されたロックボルト2に挿通される開孔4が形成された座板3と、ロックボルト2に螺合される雌ねじ部6が形成されるとともに、座板3に定着されるナット5とからなるロックボルト頭部の定着具1である。開孔4の周面が全周に亘って外側に向けて拡大するテーパ状の傾斜面7とされるとともに、ナット5の開孔4との係合面が開孔4と逆向きのテーパ状の傾斜面9とされ、定着状態で、ナット5が開孔4に嵌合して定着されるとともに、座板3の外面を基準としてナット5の外面及びロックボルト2頭部の端面がほぼ同一面になっている。【選択図】図1

Description

本発明は、トンネル工事における掘削部分の定着などのため、地山中に挿入されたロックボルトの頭部の定着具に関する。
従来より、NATM工法に代表される山岳トンネル工事では、発破による掘進毎に、掘削壁面に対するコンクリートの吹付けを行うとともに、多数のロックボルトをトンネル壁面に対して垂直に地山中に挿入することにより、吹付けコンクリートとロックボルトとを主たる支保として地山の定着を図った後、その外面に防水シートを敷設し、最終的なコンクリート覆工を行うことが知られている。
前記ロックボルトによる地山の定着には、従来より、図15に示されるように、吹付けコンクリート面に対し、例えばM24のロックボルト51の場合、直径約45mm、深さ3〜4mのボアホール52を地山に穿孔し、このボアホール52内にグラウト材53を充填した後、ロックボルト51を挿入し地山と定着させ、ロックボルト51の頭部にワッシャー等の座板54を取り付けるとともに、その外面側からナット55を螺合して定着させる定着具50が用いられていた。
このような従来の定着具50では、座板54の外面側にナット55が定着されるため、吹付けコンクリート面からロックボルト51頭部までの突出長が少なくとも3cm程度となり、この突出したロックボルト51の頭部によって覆工コンクリート打設時に防水シートが損傷するおそれがあった。このため、従来の定着具50では、図15に示されるように、防水シートの損傷を防止するため、ロックボルト頭部を含み座板54全体を囲むように、お椀型などの形状をしたロックボルトカバー56を取り付けるのが一般的であった。
定着状態でロックボルトの突出長を短くする技術として、下記特許文献1には、座板の穴に遊挿可能なシャフト部と、シャフト部の手元側に固着され、座板の穴より大きい頭部とからなり、頭部からシャフト部まで連続するように所定長の雌ねじ部を形成したロックボルト用ナットが記載されている。また、下記特許文献2には、ベアリングプレートの孔に対して一端側から挿通されて相対回転不能に嵌合するナットと、このナットと一体でその他端側にあって先端方向に径が漸減し後端側の背面で当該ベアリングプレートを支持するテーパー鍔を備えたロックボルト用ナットが記載されている。更に、下記特許文献3には、ロックボルトの外周に形成したネジ部と螺合するネジ部を頭部からシャフト部まで貫通して備え、更に、シャフト部の外周に嵌め付けられ、シャフト部より突出する先端の穴径をロックボルト径と略等しくした中空状のキャップを備えてなるロックボルト用ナットが記載されている。
特許第3101180号公報 特許第3540063号公報 特許第3213294号公報
上記特許文献1〜3に記載されたロックボルト用ナットでは、従来のものに比べて定着状態の突出長が短くなるため、前述のロックボルトカバーを取り付けなくても覆工コンクリート打設時に防水シートが損傷するおそれが低減するものの、ロックボルト頭部やナットが座板の外面より突出しなくなったわけではなく、依然として少なからず突出しているため、防水シートの損傷等の問題が完全に解消できたものではない。
一方、図15に示されるように、前述のロックボルトカバー56を取り付ける従来の定着具50では、このロックボルトカバー56が吹付けコンクリート面から大きく突出するため、下記(1)〜(4)などの問題があった。
(1)この突出部によって覆工コンクリート打設時に防水シートが損傷しやすい。
(2)覆工コンクリート打設後の乾燥収縮時に、この突出部に起因した拘束ひび割れが生じやすい。つまり、突出部の凹凸に覆工コンクリートの背面が拘束され、乾燥収縮に追随できず、ひび割れが発生する。
(3)防水シートが吹付けコンクリート面に密着しない防水シートの敷設不良により、覆工コンクリートの背面に空洞ができやすい。
(4)覆工コンクリートの厚さ(巻き厚)が部分的に不足する。
そこで本発明の主たる課題は、第1に、座板の外面よりロックボルト頭部及びナットを基本的に突出させない構造とすることにより、防水シートの損傷を防止するとともに、覆工コンクリートの拘束ひび割れを抑制し、覆工コンクリートの背面に空洞が形成されず、さらに覆工コンクリートの部分的な巻き厚不足をなくしたロックボルト頭部の定着具を提供することにある。
第2に、基本的に座板の外面よりロックボルト頭部及びナットを突出させないようにするが、ロックボルトへの緊張力の導入に際して、ロックボルト頭部が若干座板の外面よりも突出した場合でも、この段差を緩和することにより、防水シートの損傷、ひび割れ防止や、空洞発生防止等を図り得るナットキャップを取り付けたロックボルト頭部の定着具を提供することにある。
第3に、座板の外周縁部に該座板の板厚によって生じる階段状の段差を緩和することにより、防水シートの損傷、ひび割れ防止や、空洞発生防止等を図り得る座板枠を取り付けたロックボルト頭部の定着具を提供することにある。
上記第1課題を解決するために請求項1に係る本発明として、地山中に挿入されたロックボルトに挿通される開孔が形成された座板と、前記ロックボルトに螺合される雌ねじ部が形成されるとともに、前記座板に定着されるナットとからなるロックボルト頭部の定着具において、
前記開孔の周面が全周に亘って外側に向けて拡大するテーパ状の傾斜面とされるとともに、前記ナットの前記開孔との係合面が前記開孔と逆向きのテーパ状の傾斜面とされ、定着状態で、前記ナットが前記開孔に嵌合して定着されるとともに、前記座板の外面を基準として前記ナットの外面及び前記ロックボルト頭部の端面がほぼ同一面になっていることを特徴とするロックボルト頭部の定着具が提供される。
上記請求項1記載の発明では、ロックボルト頭部に座板及びナットが定着されるロックボルト頭部の定着具において、前記座板に形成された開孔の周面が全周に亘って外側に向けて拡大するテーパ状の傾斜面とされ、且つ前記ナットの前記開孔との係合面が前記開孔と逆向きのテーパ状の傾斜面とされている。定着状態で、前記ナットが前記座板の開孔に嵌合し、前記開孔の傾斜面と前記ナットの傾斜面とが係合して定着される。そして、前記座板の外面を基準として、前記ナットの外面及びロックボルト頭部の端面がほぼ同一面になっている。従って、本発明に係る定着具では、座板の外面からロックボルト頭部やナットが突出しなくなるため、防水シートの敷設時及び覆工コンクリートの打設時に、防水シートの損傷が完全に防止できる。また、凹凸による覆工コンクリートの拘束がないため、覆工コンクリートの拘束ひび割れが発生しなくなる。更に、座板の外面に凹凸が形成されないため、防水シートが外面に密着して敷設され、覆工コンクリートの背面に空洞が形成されなくなる。また、覆工コンクリートの部分的な巻き厚不足も生じなくなる。
請求項2に係る本発明として、前記ナットの雌ねじ部が前記座板より地山側に延在して形成されている請求項1記載のロックボルト頭部の定着具が提供される。
上記請求項2記載の発明では、前記ナットの雌ねじ部を前記座板より地山側に延在して形成することによって、ロックボルトとナットとのねじ掛かり寸法(はめあい長さ)を座板の板厚より長くとることができ、ねじ部の引抜耐力が十分に確保できるようになる。
請求項3に係る本発明として、前記開孔の傾斜面を外側に延長した線と前記座板の外面との成す角度が30°〜70°である請求項1、2いずれかに記載のロックボルト頭部の定着具が提供される。
上記請求項3記載の発明では、開孔の周面に形成される傾斜面の傾斜角度を30°〜70°に設定することにより、座板とナットとが係合したときの強度を確保している。
請求項4に係る本発明として、前記開孔の傾斜面は、該傾斜面の全長に亘って直線的に傾斜する直線テーパ状に形成されている請求項1〜3いずれかに記載のロックボルト頭部の定着具が提供される。
上記請求項4記載の発明では、前記開孔の傾斜面及び前記ナットの傾斜面をそれぞれ、該傾斜面の全長に亘って直線的に傾斜する直線テーパ状に形成することによって、座板とナットとの係合時の強度を確保している。
前記第2課題を解決するために請求項5に係る本発明として、前記ナットの外面を覆うように設置されるとともに、外周部分に前記座板の外面へ向かって下り方向の傾斜面が形成され、かつ内面側に前記ロックボルト頭部上端が嵌合可能な窪み部が形成されたナットキャップを備える請求項1〜4いずれかに記載のロックボルト頭部の定着具が提供される。
上記請求項5記載の発明では、ロックボルト頭部が若干座板の外面よりも突出した場合でも、この段差を緩和することにより、防水シートの損傷、ひび割れ防止や、空洞発生防止等を図り得るようにしたものである。具体的には、前記ナットの外面を覆うように設置されるとともに、外周部分に前記座板の外面へ向かって下り方向の傾斜面が形成され、かつ内面側に前記ロックボルト頭部上端が嵌合可能な窪み部が形成されたナットキャップを備えるようにしたものである。このナットキャップを取り付けることにより、ロックボルト頭部が若干、座板の外面よりも突出した場合でも、ロックボルト頭部による階段状の段差を無くして傾斜面とすることができるため、前述した効果を奏することが可能となる。
前記第3課題を解決するために請求項6に係る本発明として、前記座板の外周部を囲むように設置される枠材であって、外周部分に外方側に向かって下り方向の傾斜面が形成された座板取付け枠を備える請求項1〜5いずれかに記載のロックボルト頭部の定着具が提供される。
上記請求項6記載の発明では、座板の外周縁部に該座板の板厚によって生じる階段状の段差を緩和することにより、防水シートの損傷、ひび割れ防止や、空洞発生防止等を図り得るようにしたものである。具体的には、前記座板の外周部を囲むように設置される枠材であって、外周部分に外方側に向かって下り方向の傾斜面が形成された座板取付け枠を取り付けることにより、座板の板厚によって外周縁部に生じる階段状の段差を無くして傾斜面とすることができるため、前述した効果を奏することが可能となる。
請求項7に係る本発明として、前記座板取付け枠は、プラスチック素材よりなる請求項6記載のロックボルト頭部の定着具が提供される。
上記請求項7記載の発明は、前記座板取付け枠の素材をプラスチックとするものである。素材をプラスチックとした場合には、製作が容易になるとともに、重量が嵩むこともなくなりハンドリング性が向上する。このプラスチック製の座板取付け枠は、予め座板に対して接着剤等により取り付けておくことが望ましい。
以上詳説のとおり、請求項1〜4に係る本発明によれば、座板の外面よりロックボルト頭部及びナットが突出しないため、防水シートの損傷が防止できるとともに、覆工コンクリートの拘束ひび割れが抑制され、覆工コンクリートの背面に空洞が形成されず、覆工コンクリートの部分的な巻き厚不足をなくすことができるようになる。
また、請求項5に係る本発明によれば、やむを得ずロックボルト頭部が若干、座板の外面よりも突出した場合でも、この段差を緩和することにより、防水シートの損傷、ひび割れ防止や、空洞発生防止等を図り得るようになる。
さらに、請求項6,7に係る本発明によれば、座板の外周縁部に該座板の板厚によって生じる階段状の段差を緩和することにより、防水シートの損傷、ひび割れ防止や、空洞発生防止等を図り得るようになる。
本発明の第1形態例に係る定着具1によるロックボルト2の定着状態を示す断面図である。 図1の平面図である。 定着具1の組立要領を示す断面図である。 変形例に係る定着具1を示す断面図(その1)である。 変形例に係る定着具1を示す断面図(その2)である。 防水シート23及び覆工コンクリート24の施工状態を示す断面図である。 ナット5を増締め又は取り外すための他の工具係合部12の例を示すナット平面図である。 第2形態例に係る定着具1の全体斜視図である。 定着具1によるロックボルト2の定着状態を示す断面図である。 その平面図である。 ナットキャップ13を示す、(A)は上面側斜視図、(B)は下面側斜視図である。 定着具1の引張試験構造を示す断面図である。 従来の定着具の引張試験構造を示す断面図である。 試験結果を示すグラフである。 従来の定着具50を用いた施工状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔第1形態例〕
本発明に係るロックボルト頭部の定着具1は、図1〜図3に示されるように、地山中に挿入されたロックボルト2に挿通される開孔4が形成された座板3と、前記ロックボルト2に螺合される雌ねじ部6が形成されるとともに、前記座板3に定着されるナット5とから構成されている。なお、本形態例の説明において、外側又は外面、外面側とはトンネル内空側の方向又は面を指し、内側又は内面、内面側とは地山側の方向又は面を指す。
前記ロックボルト2は、鋼、強化繊維プラスチック、樹脂などからなる突出側端部に雄ねじ部2aが形成された従来より周知のものを用いることができる。前記ロックボルト2は、雄ねじ部2aの端部が吹付けコンクリート20の表面より所定の長さ(概ね座板3の板厚分)だけ外側に突出させた状態で、基端側がボアホール21内に埋設施工されている。
NATM工法に代表される山岳トンネル掘削工事においては、装薬孔削孔→装薬→発破→ズリ出し→コンクリート吹付け→ロックボルトの削孔・打設の順で行われる。前記ロックボルト2の削孔・打設作業は、図1及び図3に示されるように、削孔機械を用いて単管削孔、二重管削孔又は自穿孔ロックボルトによる削孔などによって所定深さのボアホール21の削孔を終えたならば、グラウト材22を注入し、ロックボルト2を挿入して地山との定着を図った後、座板3及びナット5を取り付けることにより頭部処理を行い、ロックボルト2の打設作業を完了するという工程で行われる。なお、前記グラウト材22の注入は、ボアホール21にロックボルト2を挿入した状態で行うようにしてもよい。
図1〜図3に示されるように、前記座板3は、角形や円形の金属製の平板であり、地山に穿孔されたボアホール21より大きな外形寸法で形成されている。前記座板3の中央部には、ロックボルト2の雄ねじ部2aが挿通可能で、且つロックボルト2に螺合されるナット5が嵌合可能な大きさの厚み方向に貫通する開孔4が形成されている。
前記開孔4は、周面が全周に亘って外側(ロックボルト2の端部側)に向けて拡大するテーパ状の傾斜面7とされている。この傾斜面7は、座板3の板厚全体に亘って形成され、開孔4の周面が垂直面を有さないように形成されている。つまり、前記傾斜面7は、前記開孔4の地山側の開孔縁から外側の開孔縁にかけて連続するテーパ状に形成されている。
前記傾斜面7は、図1に示されるように、この開孔4の傾斜面を外側に延長した線と座板3の外面との成す角度θが、30°〜70°、好ましくは40°〜60°となるように形成するのがよい。θが30°より小さいと座板3及びこの開孔4に嵌合するナット5の強度が低下するおそれがあり、θが70°より大きい場合には、座板3とナット5との係合による十分な強度が得られにくい。
前記傾斜面7は、図1及び図3に示されるように、該傾斜面7の全長に亘って直線的に傾斜する直線テーパ状に形成することができる。この場合には、座板3とナット5の係合時の強度を比較的高くすることができる。このときの前記開孔4内の空間形状は截頭円錐台となる。
また、図4に示されるように、前記傾斜面7を地山側又は外側に向けて膨出する部分球面状に形成してもよい。この場合には、ロックボルト2の軸芯と座板3の平面方向とが直交しないで施工されたとき、ある程度の角度であればナット5と開孔4との係合角度を調整することにより、施工誤差を吸収することができるようになる。なお、前記傾斜面7を部分球面状に形成した場合の傾斜角度θは、開孔4の地山側端縁と外側端縁とを結んだ直線を外側に延長した線と、座板3の外面との成す角度をとればよい。
前記開孔4の傾斜面7は、図1に示されるように、地山側の開孔縁がボアホール21より小さな直径を有するとともに、外側の開孔縁がボアホール21より大きな直径を有するように形成するのが好ましい。これにより、座板3によってボアホール21が閉塞できるとともに、ロックボルト2の軸方向の力がナット5及び座板3を介して吹付けコンクリート20に伝達しやすくなり、ロックボルト2と吹付けコンクリート20との確実な一体性が図れるようになる。
次いで、前記ナット5は、詳細には図3に示されるように、中央部に地山側と外側とを貫通する前記雌ねじ部6が形成された金属製の部材であり、前記座板3の開孔4に嵌合可能な大きさで形成されている。軸方向外側の端部には、全周に亘って半径方向の外側に突出した鍔部8が形成され、この鍔部8は、定着状態で、図1に示されるように、前記座板3の開孔4内に定着されるようになっている。前記ナット5の外側端面及び地山側端面はそれぞれほぼ平坦に形成されている。
前記ナット5は、前記開孔4との係合面が前記開孔4と逆向きのテーパ状の傾斜面9とされている。すなわち、前記ナット5が座板3の開孔4に嵌合して定着した状態で、ナット5の傾斜面9と座板3の傾斜面7とが対面して接するように形成されている。
前記ナット5の傾斜面9は、図1及び図4に示される定着状態で、前記座板3の傾斜面7と対面するように、座板3の傾斜面7と逆向きのテーパ状に形成されている。具体的には、図1に示されるように、前記座板3の傾斜面7が、該傾斜面7を外側に延長した線と座板3の外面との成す角度がθの直線テーパ状に形成される場合、ナット5の傾斜面9は、該傾斜面9とナットの外側端面との成す角度がθの直線テーパ状に形成されている。また、図4に示されるように、座板3の傾斜面7を地山側に膨出して湾曲する部分球面状に形成した場合、ナット5の傾斜面9は、地山側に膨出して湾曲する部分球面状に形成されている。
前記ナット5の鍔部8は、座板3の厚みとほぼ同等の高さで形成されている。これにより、図1に示される定着状態で、ナット5の鍔部8は座板3の開孔4内に収容され、座板3の外面より外側に突出しないようになっている。
前記ナット5は、雌ねじ部6が座板3より地山側に延在して形成されるように、前記鍔部8より地山側に延在した延在部10が形成されるようにしてもよい。これにより、ナット5とロックボルト2とのねじ掛かり寸法(はめあい長さ)を座板3の板厚より大きくとることができ、設計上の必要引抜耐力(例えばM24のロックボルト2の場合約180kN)を得るために必要な寸法が確保できるようになる。
前記延在部10の外周は円形に形成され、前記座板3の開孔4を挿通可能に形成されている。前記延在部10は、雌ねじ部6の呼び径に相当する六角ナットの最小肉厚とほぼ同等以上の肉厚で形成されている。例えば、呼び径M24のロックボルト2の場合、この呼び径に相当する六角ナットの最小肉厚は約6mmであるので、前記延在部10の肉厚は6mm以上とするのがよい。
前記延在部10は必要に応じて設ければよく、座板3の肉厚分のロックボルト2とナット5とのねじ掛かり寸法だけで機械的強度が十分に確保できる場合には、図5に示されるように、前記座板3より地山側に延在した前記延在部10を設けなくてもよい。この場合、ナット5は、定着状態で、座板3の開孔4内に収容され、座板3の外面及び地山側面から突出しないで設けられるようになる。
前記ナット5の外側の端面には、図1及び図2に示されるように、工具を用いて前記ナット5を増締め又は取り外しするための工具係合部11が形成されるようにするのが好ましい。図示例では、半径方向に延びる溝が周方向に間隔をあけて複数本(4本)形成され、専用工具の先端をこの溝に係合させて、締付け方向又は取り外し方向への回転によりナット5を増締め又は取り外しできるようにしている。なお、前記工具係合部としては、図7に示されるように、上下左右位置にそれぞれ形成した4つの孔部をもって、工具係合部12としてもよい。
本定着具1の取付けは、図3に示されるように、地山に埋設施工されたロックボルト2の頭部に座板3の開孔4を挿通させるとともに、ナット5の雌ねじ部6をロックボルト2の雄ねじ部2aに螺合させ、ナット5を座板3の開孔4に嵌合させることにより行われる。
前記定着具1によるロックボルト2の頭部処理を終えたならば、図6に示されるように、その外面に防水シート23を敷設し、最終的な覆工コンクリート24を打設する。
本定着具1では、図1に示されるように、定着状態で、前記ナット5が座板3の開孔4に嵌合して定着されるとともに、座板3の外面を基準としてナット5の外側端面及びロックボルト2頭部の端面がほぼ同一面になっている。ほぼ同一面になるとは、座板3の外面に対してナット5の外側端面が座板3の厚み方向に±3mm以下、好ましくは±2mm以下の範囲内に定着されるとともに、ナット5の外側端面に対してロックボルト2の端面が約1山分突出し、且つ座板3の外面に対してロックボルト2の端面が座板3の厚み方向に±3mm以下、好ましくは±2mm以下の範囲内に定着されることをいう。前記「ナット5の外側端面に対してロックボルト2の端面が約1山分突出し、」の意義は、ロックボルト2の雄ネジ部2aとナット5の雌ネジ部6とが噛み合った状態で、最大の引張耐力を有するようにするには、ナット5の雌ネジ部6の全長に対してロックボルト2の雄ネジ部2aがしっかりと係合させることが必要である。従って、ロックボルト2のすべてのネジ山をナット5のネジ山にしっかりと係合させるために、ナット5の外側端面に対してロックボルト2の端面を約1山分突出させて定着させる意図である。
本定着具1では、座板3の外面とほぼ同一面になるようなカバー材を別途取り付けるのではなく、ナット5の外側端面及びロックボルト2頭部の端面を座板3の外面に揃えることによって、座板3の外面とほぼ同一面となるようにしているため、部材点数が少なくでき、施工作業が軽減できるとともに、外側からの圧力に対して高い強度が得られるようになる。
これによって、図6に示されるように、本定着具1によるロックボルト2の頭部処理工程の後、防水シート23を敷設して覆工コンクリート24を打設したとき、座板3の外面からロックボルト2の頭部やナット5が突出しないため、防水シートの損傷が完全に防止できるようになる。更に、座板3の外面に対し、ロックボルト2の頭部やナット5が大きく窪むこともないため、この窪み部によって覆工コンクリートの背面に空洞が形成されることもなくなる。
また、座板3の外面に対し凹凸が形成されないため、凹凸による覆工コンクリートの拘束がなくなり、覆工コンクリートの拘束ひび割れが発生しなくなる。つまり、従来の定着具では、図10に示されるように、ロックボルト頭部が座板の外面より大きく突出するため、この突出部に覆工コンクリートの背面が拘束され、乾燥収縮に追随できず、ひび割れが発生することがあるのに対して、本定着具1では、このような拘束ひび割れが生じなくなる。
更に、座板3の外面に対し凹凸が形成されないため、防水シートが吹付けコンクリート面及び座板の外面に密着して敷設され、覆工コンクリートの背面に空洞が生じるのが防止できる。
また、座板3の外面から大きく突出する突出部が形成されないため、覆工コンクリートの部分的な巻き厚不足がなくなり、覆工コンクリートの均一な強度が確保できるようになる。
〔第2形態例〕
前記ロックボルト2の頭部は、前述したように、座板3の外面を基準としてナット5の外側端面及びロックボルト2頭部の端面がほぼ同一面になっていることが望ましいが、緊張力の導入具合や定着誤差如何によっては、ロックボルト2の頭部が座板3の外面よりも若干、外面側に突出する事態も予想される。この場合の対処として、図8に示されるように、ロックボルト頭部を覆うように、座板3の外面にナットキャップ13を設置することができる。
前記ナットキャップ13は、詳細には図11に示されるように、平面状の外面13Aと、前記外面13Aに平行する内面13Bと、外周部に前記外面13Aの外周縁と前記内面13Bの外周縁とを繋ぐように、前記座板3の外面へ向かって下り方向の傾斜面13Cが形成された、板状に近い截頭円錐台状の部材であり、前記内面13Bには、前記ロックボルト頭部上端が嵌合可能な窪み部13Dが形成されている。従って、このナットキャップ13をロックボルト2に被せるように設置することにより、ロックボルト2の頭部が若干、外面側に突出することになっても、ロックボルト頭部による階段状の段差を無くして傾斜面とすることができるようになり、防水シートの損傷、ひび割れ防止や、空洞発生防止等を図り得るようになる。なお、図中、ナット5の工具係合部12は十字方向に形成された孔タイプとしており、ナットキャップ13の内面側には前記孔タイプの工具係合部12に夫々嵌合する4つの突起13aが形成されている。
また、本第2形態例では、前記座板3の外周縁部に該座板3の板厚によって生じる階段状の段差を緩和するために座板取付け枠14を設置している。具体的には、図8〜図10に示されるように、前記座板3の外周部を囲むように設置される枠材であって、外周部分に外方側に向かって下り方向の傾斜面14aが形成された座板取付け枠14を設置している。座板3の外周縁部に該座板3の板厚によって生じる階段状の段差を無くして傾斜面とすることにより、防水シートの損傷、ひび割れ防止や、空洞発生防止等を図り得るようになる。
前記座板取付け枠14は、製作性、重量、ハンドリング性の点からプラスチック素材により製造されたものが好適に使用される。また、取付けに当たっては、予め座板3に対して接着剤等により取り付けておくことが望ましい。
〔引張試験〕
次に、ロックボルトの引張試験の概要について説明する。
本発明に係る定着具1及び従来の定着具についてそれぞれ、JIS M2506に基づくロックボルトの引張試験を行った。図12は本定着具1の引張試験構造を示す断面図、図13は従来の定着具の引張試験構造を示す断面図である。本定着具1に係る試験装置は、図12に示されるように、直径D=74mmの開口が設けられた受台30に、外形寸法が150×150×9(t)mmであり、最大径φ=45mm、傾斜角θ=45°の開孔4が形成された座板3と、最大径φ=45mm、高さH=25mmのナット5とによってM24のロックボルト2を定着した構造を有している。また、従来の定着具に係る試験装置は、図13に示されるように、直径D’=56mmの開口が設けられた受台30’に、外形寸法が150×150×9(t)mmの座板と、M24用六角ナットとによってM24のロックボルト2を定着した構造を有している。試験は、上記試験装置を用いて、ロックボルトに軸方向の引張荷重を加えたときの変位を測定した。
図14は、荷重と変位の関係を示すグラフである。本発明に係る定着具1は、約230kNの最大荷重が得られ、M24のロックボルト2に必要な耐力の約180kN以上の十分な機械的強度を有していることが判明した。
1…ロックボルト頭部の定着具、2…ロックボルト、3…座板、4…開孔、5…ナット、6…雌ねじ部、7…傾斜部、8…鍔部、9…傾斜部、10…延在部、11・12…工具係合部、13…ナットキャップ、14…座板取付け枠、20…吹付けコンクリート、21…ボアホール、22…グラウト材、23…防水シート、24…覆工コンクリート

Claims (7)

  1. 地山中に挿入されたロックボルトに挿通される開孔が形成された座板と、前記ロックボルトに螺合される雌ねじ部が形成されるとともに、前記座板に定着されるナットとからなるロックボルト頭部の定着具において、
    前記開孔の周面が全周に亘って外側に向けて拡大するテーパ状の傾斜面とされるとともに、前記ナットの前記開孔との係合面が前記開孔と逆向きのテーパ状の傾斜面とされ、定着状態で、前記ナットが前記開孔に嵌合して定着されるとともに、前記座板の外面を基準として前記ナットの外面及び前記ロックボルト頭部の端面がほぼ同一面になっていることを特徴とするロックボルト頭部の定着具。
  2. 前記ナットの雌ねじ部が前記座板より地山側に延在して形成されている請求項1記載のロックボルト頭部の定着具。
  3. 前記開孔の傾斜面を外側に延長した線と前記座板の外面との成す角度が30°〜70°である請求項1、2いずれかに記載のロックボルト頭部の定着具。
  4. 前記開孔の傾斜面は、該傾斜面の全長に亘って直線的に傾斜する直線テーパ状に形成されている請求項1〜3いずれかに記載のロックボルト頭部の定着具。
  5. 前記ナットの外面を覆うように設置されるとともに、外周部分に前記座板の外面へ向かって下り方向の傾斜面が形成され、かつ内面側に前記ロックボルト頭部上端が嵌合可能な窪み部が形成されたナットキャップを備える請求項1〜4いずれかに記載のロックボルト頭部の定着具。
  6. 前記座板の外周部を囲むように設置される枠材であって、外周部分に外方側に向かって下り方向の傾斜面が形成された座板取付け枠を備える請求項1〜5いずれかに記載のロックボルト頭部の定着具。
  7. 前記座板取付け枠は、プラスチック素材よりなる請求項6記載のロックボルト頭部の定着具。
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