JP4931766B2 - ロックボルト用ナット - Google Patents
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Description
ロックボルトの構造部材としてはなるべく高強度のものが望ましく鋼製ロックボルトが利用され、打設後はプレート、ワッシャー等の座板とナットを用いて地盤への締め付けが行われ、長期間、強固に定着するようにしている。ロックボルトの種類としては例えば、異型棒鋼、ツイスト棒鋼、異型ねじ節鉄筋(表面の節がネジ状になっている)等が用いられている。
そこで、特殊な形状を有するナットを使用してロックボルトの突出長を短くするロックボルトが提案されている(特許文献1,2)。
施工に際して、 (B)に示すように、地山6を掘削してボアホール8を穿設し(必要な場合は壁をセメント10で固めた後)、ボアホール8内に定着材、例えばモルタル3を注入する。ついで、外周に雄ねじ部が形成されたロックボルト(異型ねじ節鉄筋)1をボアホール8に打設し、座板4を該ロックボルトの一端に嵌め込むと共に、ナット5のシャフト部5bにプラスチック製のキャップ9を嵌めたものを座板4の上からロックボルトの雄ねじ部に螺合して締め付けて座板4を地盤に押し当てる。キャップ9は中空状になっており、シャフト部5aの外周に嵌め付けられ、シャフト部より突出する先端の穴径はロックボルトの外径と略等しくなっている。
座板4を地盤に押し当てた状態において、キャップ9が嵌められたシャフト部5aはボアホール内に入り込み、ほぼナット頭部5bと座板4を合わせた厚み分が外に出るだけとなり、ロックボルトの突出長さを短くできる。また、かかる状態で定着材3が硬化しても、キャップ内のシャフト部5aはキャップ9の作用で定着材3から縁切りされた形となっているため、定着材3により定着されない。このため、必要に応じてナット5をロックボルト1から取り外すことが可能となる。しかも、定着材硬化後であってもナットを再締め付け(増し締め)することが出来る。したがって、定着材硬化後、必要に応じてナットを再締め付け(増し締め)することによりロックボルトの地盤補強効果を向上することができる。
これを回避するためにロックボルトカバーを嵌めて防水シートの破損を防止する従来技術がある(特許文献3)。図9はかかる従来技術の説明図であり、合成樹脂発泡体などで作られたロックボルトカバー12を壁から突出するロックボルト1の先端部1aやナット5を覆うように外嵌固定し、ロックボルト1の先端部1aが防水シートを破損しないようにする。
以上から本発明の目的は、簡単な構成で、しかも、締めすぎてもロックボルトが突出しないようにできるロックボルト用ナットを提供することである。
本発明の別の目的は、ロックボルトを打設し、ナットを一次締め付ける時、締め過ぎないようにできるロックボルト用ナットを提供することである。
本発明の別の目的は、増し締めが可能であり、増し締めをしてもロックボルトが突出しないようにできるロックボルト用ナットを提供することである。
また、本発明によれば、前記雌ねじ部の底部側に内方突起を形成したから、ロックボルトを打設し、ナットを一次締め付ける時、ボルト先端が内方突起に当たるまで締め付けることにより、過渡にボルトを締め付けないようにできる。
また、本発明によれば、ボルト打設後に、増し締めが必要になっても、内方突起を破損し得る程度の過締め付け力を作用させ、これにより内方突起を超えて雌ねじ部にボルトを相対進入させる形で増し締めすることができる。また、かかる場合にもロックボルトがナットより突出しないようにできる。
図1は第1実施例のロックボルト用ナットの構成図であり、(A)は外観図、(B)は断面図である。
第1実施例のロックボルト用ナット51は、頭部51aとシャフト部51bとを一体にして構成され、内部には雌ねじ部51cが形成されている。この雌ねじ部51cは、ロックボルト61(図2参照)として用いる異型ねじ節鉄筋の外周に形成した異型ねじ部(雄ねじ部)61aに螺合するねじ部であり、シャフト部51bから頭部51aにわたって連続する形で所定長さに形成され、頭部51aの内部に底部51dが存在するように形成されている。ナットの雌ねじ部51cの長さ(深さ)は、ロックボルトの雄ねじ部61aとの必要な嵌め合い長さより若干長めに形成されている。したがって、ナットでロックボルトを締めて所定の嵌め合い長さを確保した状態において、雌ねじ部51cには空隙51e(図2参照)が残っており、増し締めが可能となっている。なお、空隙長はねじの一山分以上に設定されていることが望ましく、これを可能とするためにロックボルトの雄ねじ部にマーキングを施しておき、そこまでナット(シャフト部)をはめ込んで所定の嵌め合い長さを確保すると共に、ねじの一山分以上の空隙51eを残す。
なお、ロックボルト用ナット51は、雌ねじ部51cを加工するに際して図1(C)に示すように、該ねじ径より小径のねじ下穴を貫通形成することがあるが、この場合にも、雌ねじ部51cの底部51dが頭部51aの内部に形成されている。
施工に際して、地山71を掘削してボアホール72を穿設し(必要な場合は壁をセメント73で固めた後)、ボアホール72内に定着材、例えばモルタル74を注入する。ついで、外周に雄ねじ部が形成されたロックボルト(異型ねじ節鉄筋)61をボアホール72に打設し、座板62を該ロックボルト61の一端に嵌め込むと共に、ナット51を座板62の上からロックボルトの雄ねじ部に螺合して締め付けて座板62を地盤に押し当てる。この状態において、ナット51のシャフト部51bはボアホール内に入り込んでおり、モルタルが硬化すればロックボルト61を地山71に強固に定着する。
第1実施例のロックボルト用ナットによれば、ナットの頭部51aと座板62を合わせた厚み分が外に出るだけとなり、ロックボルトの突出長さを短くできる。この結果、次工程で敷設される防水シート81を傷つけてしまうことがない。
また、たとえナット51を締め込みすぎたとしても、底部があるため、ボルト61の先端部がナット頭部51aから突出することはない。
更に、ボルト打設後に増し締めが必要になっても、空隙分の増し締めが可能であり、より強固に定着することができ、また、増し締めをしても底部があるため、ボルト61の先端部がナット頭部51aから突出することはない。
図3は第2実施例のロックボルト用ナットの断面図であり、外観は第1実施例のロックボルト用ナットの外観(図1(A))と同じでる。第2実施例のロックボルト用ナットは、雌ねじ部51cの底部側に過締付け力により破壊する内方突起51fを円周方向に所定ピッチで設けた点で第1実施例のロックボルト用ナットと異なるだけで、その他の構成は同じであり、同一符号を付している。
内方突起51fは、ロックボルトの雄ねじ部と必要な嵌め合い長さが得られる位置に円周方向に形成され、該内方突起51fから底部51dの間に空隙51e(図2参照)が残るようになっており、増し締めが可能となっている。空隙長はねじの一山分以上に設定されていることが望ましく、施工時、図4(A)に示すように、ボルト先端が内方突起51fに当たるまでナット(シャフト部)をはめ込んで所定の嵌め合い長さを確保すると共に、ねじの一山分以上の空隙51eを残す。
内方突起51fを設けたことにより、ボルト打設後のナットの一次締め付け時に、過度にボルトを締め込み過ぎないようにできる。また、ボルト打設後に増し締めが必要になったときは、図4(B)に示すように 内方突起51fを破損し得る程度の過締め付け力を作用させ、これにより内方突起を超えて雌ねじ部51cにボルト61を相対進入させる形で増し締めすることができる。また、増し締めをしても底部があるため、ボルト61の先端部がナット頭部51aから突出することはない。
なお、第2実施例のロックボルトの施工方法は第1実施例とほぼ同様に行なうことができる。
図5は第3実施例のロックボルト用ナットの破断図であり、第2実施例のロックボルト用ナットのシャフト部51bにキャップ91を取り付けたもので、他の構成は第2実施例のロックボルト用ナットと同じであり、同一部分には同一符号を付している。
図5(A)は第3実施例のロックボルト用ナットの第1の例であり、一体に形成された頭部51aとシャフト部51bを備え、シャフト部51bの外周には樹脂製(柔軟なものがよい)例えばEVA製の中空キャップ91が嵌め付けられている。中空キャップ91はシャフト部51bより長くなっており、先端部以外の円筒部91aの内径はシャフト部51bの外径と略等しく(僅かに大きめに)形成されている。また、先端部91bの内径はロックボルトの外径(点線)と略等しく(僅かに大きめに)形成されている。これにより、ナット51を空間91cを介してロックボルトの頭部に嵌め込むことができ、しかも、キャップ内のシャフト部51bやロックボルト頭部を全面定着式ロックボルト施工においてボアホール内に装填されている定着材から隔離(縁切り)することが可能になる。
第3実施例のロックボルト用ナットによれば、定着材からナットのシャフト部51bやロックボルト頭部を隔離(縁切り)することができるため、定着材が硬化した後でも、ナットを取り外したり、あるいは増し締めすることができる。
51a 頭部
51b シャフト部
51c 雌ねじ部
51d 底部
51e 空隙
61 ロックボルト
62 座板
81 防水シート
Claims (1)
- 頭部とシャフト部を備えると共に、ロックボルトの外周に形成した雄ねじ部と螺合する雌ねじ部を該頭部からシャフト部まで連続して備え、該雌ねじ部の底部を前記頭部の内部に位置させ、かつ、該雌ねじ部の底部側に過締付け力により破壊する内方突起を備えた、ことを特徴とするロックボルト用ナット。
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