JP2017110215A - 食器洗い用洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】必要な洗浄力を有し、食器洗い後の手肌の水分蒸散量増加を抑制でき、かつ、優れたスポンジへの染み込み性及び泡切れ性を有する、食器洗い用洗浄剤組成物を提供する。【解決手段】分岐鎖を含むアルキル硫酸塩を含有する食器洗い用洗浄剤組成物であって、該食器洗い用洗浄剤組成物の屈折率が0.10以上0.30以下であり、該食器洗い用洗浄剤組成物の粘度が800mPas以上1800mPas以下であり、該食器洗い用洗浄剤組成物は、該食器洗い用洗浄剤組成物の総量に対して、当該アルキル硫酸塩を0.1質量%以上4.0質量%以下含む、食器洗い用洗浄剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、食器洗い用洗浄剤組成物に関する。
食器洗いの際に、素手で食器の表面を擦り、「キュキュッ」等という音を発生させることで食器汚れが残存していないことを確かめ、食器の洗浄度を判断する習慣がある。そのため、炊事用手袋を保有していたとしても、素手で食器を洗う人が多い。また、洗浄剤の原液を直接つけたスポンジを用いて食器を洗う習慣があり、洗浄剤に含まれる、高い濃度の界面活性剤組成物が、ぬれた手肌に触れる可能性が高い。よって、食器洗い用洗浄剤は、手肌に対して低刺激であり、かつ必要な洗浄力を有することが要求される。
また、近年は環境への配慮を考慮する消費者が増えており、生活排水を減らすことも環境への配慮の一環として考えられている。食器洗い用洗浄剤においては、例えば、すすぎ時の泡が切れる速度を早くすることで、炊事廃水を削減することが可能である。よって、高い泡切れ性も、食器洗い用洗浄剤において重要な性質である。
低刺激であることに対し、例えば非特許文献1では、一般的に食器洗い用洗浄剤に使用される陰イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩に対し、脂肪酸アミドアルキルベタインなどの両性界面活性剤を添加することで、皮膚の水分蒸散量増加を抑制し刺激性を低減できることが開示されている。また、特許文献1でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩と脂肪酸アミドアルキルベタインを併用し、優れた洗浄力とマイルドさを有する洗剤組成が開示されている。さらに、特許文献2では、粘度抑制剤としてアルコールを添加すると洗浄剤の粘度上昇問題を解決できることが開示されている。
特表平10−504049号 特許第5041113号
A. Tegila and G. Sechi著、「Minimizing the Cutaneous Effects of Anionic Detergents」、Cosmetics and Toiletries magazine、Vol. 111、August 1996、p 61
しかしながら、非特許文献1及び特許文献1に記載するような洗浄剤組成物は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩の添加量に対する脂肪酸アミドアルキルベタインの添加量の割合を増やすと、洗浄剤の粘度が過度に上昇してしまう場合がある。洗浄剤の粘度が過度に上昇すると、洗浄剤の原液を直接つけたスポンジを用いて食器等を洗う場合、洗浄剤をスポンジにつけた際、洗浄剤がスポンジ内部に染み込みにくくなってしまう場合がある。
この問題に対して、特許文献2に記載するように、アルコール類、例えばエタノールを添加することで、組成物の過度な粘度の上昇を抑制できるが、脂肪酸アミドアルキルベタインによる水分蒸散増加の低減効果が相殺されてしまう問題がある。
さらに、化粧料分野の洗浄剤組成物においてはアルコールフリー化による低刺激化が検討されているが、従来の食器洗い用洗浄剤組成物は、界面活性剤濃度が化粧料より高くする必要がある場合が多く、高粘度化を抑制する粘度調整剤としてのアルコールを含ませることが必要である。そのことから、これまで食器洗い用洗浄剤組成物のアルコールフリー化は、ほとんど検討されてきていない。
そこで、本発明は、必要な洗浄力を有し、食器洗い後の手肌の水分蒸散量増加を抑制でき、かつ、優れたスポンジへの染み込み性及び泡切れ性を有する、食器洗い用洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、分岐鎖を含む分岐アルキル硫酸塩を含有する食器洗い用洗浄剤組成物であって、当該組成物の屈折率と当該組成物の粘度と当該アルキル硫酸塩の含有量とが各々特定範囲にある食器洗い用洗浄剤組成物が、必要な洗浄力を有し、食器洗い後の手肌の水分蒸散量増加を抑制でき、かつ、優れたスポンジへの染み込み性及び泡切れ性を有することを見出し、本発明(に係る食器洗い用洗浄剤組成物)をなすにいたった。
具体的には、
[1]
分岐鎖を含むアルキル硫酸塩を含有する、食器洗い用洗浄剤組成物であって、
前記食器洗い用洗浄剤組成物の屈折率が、0.10以上0.30以下であり、
前記食器洗い用洗浄剤組成物の粘度が、800mPas以上1800mPas以下であり、
前記食器洗い用洗浄剤組成物は、該食器洗い用洗浄剤組成物の総量に対して、前記アルキル硫酸塩を0.1質量%以上4.0質量%以下含む、食器洗い用洗浄剤組成物。
[2]
アミノ系界面活性剤と、アルキルエーテル硫酸塩と、水と、をさらに含有する、[1]に記載の食器洗い用洗浄剤組成物。
[3]
アルコール化合物の含有量が、前記食器洗い用洗浄剤組成物の総量に対して、1.5質量%以下である、[1]又は[2]に記載の食器洗い用洗浄剤組成物。
本発明に係る食器洗い用洗浄剤組成物によれば、必要な洗浄力を有し、食器洗い後の手肌の水分蒸散量増加を抑制でき、かつ、優れたスポンジへの染み込み性及び泡切れ性を有する。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
〔食器洗い用洗浄剤組成物〕
本実施形態の食器洗い用洗浄剤組成物(以下、単に「洗浄剤組成物」、「組成物」ともいう。)は、分岐鎖を含むアルキル硫酸塩(以下、「分岐アルキル硫酸塩」、「分岐アルキル硫酸塩(a)」、「成分(a)」、「(a)」ともいう。)を含有する。また、本実施形態の洗浄剤組成物において、屈折率は0.10以上0.30以下であり、粘度は800mPas以上1800mPas以下である。さらに、本実施形態の洗浄剤組成物は、該洗浄剤組成物の総量(100質量%)に対して、上記アルキル硫酸塩を0.1質量%以上4.0質量%以下含む。本実施形態の食器洗い用洗浄剤組成物によれば、必要な洗浄力を有し、食器洗い後の手肌の水分蒸散量増加を抑制でき、かつ、優れたスポンジへの染み込み性及び泡切れ性を有する。
また、洗浄剤組成物は、アミノ系界面活性剤(以下、「アミノ系界面活性剤(b)」、「成分(b)」、「(b)」ともいう。)と、アルキルエーテル硫酸塩(以下、「アルキルエーテル硫酸塩(c)」、「成分(c)」、「(c)」ともいう。)と、水(以下、「水(d)」、「成分(d)」、「(d)」ともいう。)と、をさらに含有することが好ましい。また、ノニオン系界面活性剤(以下、「ノニオン系界面活性剤(e)」、「成分(e)」、「(e)」ともいう。)をさらに含有していてもよい。
組成物の屈折率は、0.10以上0.30以下である。屈折率は、本実施形態の洗浄剤組成物中の界面活性剤の濃度及び均一性を測る指標となり得るものである。屈折率が0.10以上であることにより、洗浄剤組成物が洗浄過程でその濃度が薄まった場合でも、必要な洗浄力を維持できる。また、屈折率が0.30以下であることにより、食器洗い後の手肌の水分蒸散量増加を抑制でき、かつ優れた泡切れ性を有する。屈折率は0.10以上であり、0.15以上であると好ましい。また、屈折率は0.30以下であり、0.25以下であると好ましい。
屈折率は、JIS K 0062:1992に準拠して測定できる。屈折率計(株式会社アタゴ製、品番Rx−7000i)を用い、20℃条件下で測定することができる。
組成物の粘度は、800mPas以上1800mPas以下である。例えば成分(a)、成分(b)及び成分(c)を含む組成物において、粘度が800mPas以上であることは、成分(b)が一定以上の割合で含まれることにより実現し、食器洗い後の手肌の水分蒸散量増加を抑制でき、また、例えば食器洗い用スポンジに組成物を使用した際により長くスポンジ上に組成物が留まることができる。また、粘度が1800mPas以下であることにより、洗浄剤組成物のスポンジへの浸透速度を適切な範囲内にすることができ、また、例えば組成物を容器から容易に吐出することができる。粘度は800mPas以上であり、850mPas以上であると好ましく、900mPas以上であるとより好ましい。また、粘度は1800mPas以下であり、1700mPas以下であると好ましく、1600mPas以下であるとより好ましい。
粘度は、JIS Z 8803:2011(9 単一円筒形回転粘度計による粘度測定方法)に準拠して測定できる。洗浄剤組成物を試料として、粘度計(BROOKFIELD社製のB型粘度計DV−I Prime、スピンドル種類:LV−2)を用い、20℃条件下で測定することができる。
上述した組成物の屈折率及び粘度は、後述する各種界面活性剤の組合せやその含有量により調整することができる。具体的には、屈折率は、成分(b)、(c)、(e)のうち1種または2種以上の含有量により調整することができる。また、組成物の粘度は、成分(a)、(b)の組み合わせや組成比により調整することができる。
<分岐鎖を含むアルキル硫酸塩:成分(a)>
本実施形態の成分(a)は、下記一般式(I)で示される粘度調整剤である。
1−O−SO3M ・・・(I)
式(I)中、R1は分岐鎖を含むアルキル基を示し、Mは金属原子である。
式(I)中のR1のアルキル基の主鎖の炭素数は、4以上12以下であることが好ましい。主鎖の炭素数がこのような範囲内にあると、必要な洗浄力と食器洗い後の手肌の水分蒸散量増加の抑制とをより効果的に得られる傾向にある。主鎖の炭素数は4以上であることが好ましく、6以上であるとより好ましい。また、主鎖の炭素数は12以下であることが好ましく、10以下であるとより好ましい。
式(I)中のR1のアルキル基の分岐鎖の炭素数は、主鎖との結合部の炭素を除いて、1以上4以下であることが好ましい。分岐鎖の炭素数がこのような範囲内にあると、必要な洗浄力と食器洗い後の手肌の水分蒸散量増加の抑制とをより効果的に得られる傾向にある。分岐鎖の炭素数は1以上であることが好ましく、2以上であるとより好ましい。また、分岐鎖の炭素数は4以下であることが好ましく、3以下であるとより好ましい。
式(I)中のMは、ナトリウム、又はカリウムを示すことが好ましく、ナトリウムを示すことがより好ましい。
式(I)で示される成分(a)は、式(I)中のR1のアルキル基の主鎖の炭素数が6であり、該アルキル基の側鎖の炭素数が2である場合に、下記一般式(II)で示される成分である。
CH3(CH23CH(CH2CH3)CH2OSO3M ・・・(II)
式(II)中、Mは式(I)中におけるものと同義であり、金属原子を示す。
式(II)中のMも、ナトリウム、又はカリウムを示すことが好ましく、ナトリウムがより好ましい。
具体的な成分(a)としては、特に限定されないが、例えば、2−エチルヘキシル硫酸ナトリウムが挙げられる。
成分(a)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
組成物中の成分(a)の含有量は、該組成物の総量(100質量%)に対して、0.1質量%以上4.0質量%以下である。成分(a)の含有量がこのような範囲内にあると、適正な粘度に調整でき、食器洗い後の手肌の水分蒸散量増加を抑制できる。成分(a)の含有量は、成分(a)の含有量は、0.3質量%以上4.0質量%以下であると好ましく、0.5質量%以上3.5質量%以下であるとより好ましく、1.0質量超過3.0質量%以下であるとより好ましい。
<アミノ系界面活性剤:成分(b)>
本実施形態の成分(b)は、下記一般式(III)で示される両性界面活性剤である。
2−CONH−A ・・・(III)
式(III)中、R2はアルキル基を示し、Aは、カルボン酸又は水酸基を有する有機基を示す。具体的なAとしては、例えば、式(IV)又は式(V)で示す官能基である。
(CH2)x−N+(CH32−CH2−COO−・・・(IV)
(CH2CH2O)y−H ・・・(V)
式(III)中のR2の炭素数は、8以上20以下であることが好ましい。R2の炭素数がこのような範囲内にあると、必要な洗浄力と食器洗い後の手肌の水分蒸散量増加の抑制とをより効果的に得られる傾向にある。式(III)中のR2の炭素数は、偶数、奇数、又はそれらの混合で構成される。中でも、より優れた生分解性を示すためには、炭素数が偶数のみで構成されることが好ましい。
式(III)中のR2は、炭素数8以上20以下の混合物としても用いられる。式(IV)中のxは、式(IV)を含む成分(b)各分子のxの平均値であり、1.0以上4.0以下であると食器洗い後の手肌の水分蒸散量増加をより抑制できるため好ましい。
式(V)中のyは、式(V)を含む成分(b)各分子のyの平均値であり、1.0以上4.0以下であると組成物の生分解性が優れるため好ましく、1.5以上2.5以下であるとより好ましく、2.0以上3.0以下であるとさらに好ましい。
式(III)で示される成分(b)には、式(III)中のAが式(IV)で示され、かつ式(IV)中のxが3である、下記一般式(VI)で示される成分を含むことができる。
2−CONH−(CH23−N+(CH32−CH2−COO- ・・・(VI)
式(VI)中、R2は式(III)におけるものと同義であり、アルキル基を示す。
具体的な成分(b)としては、特に限定されないが、例えば、コカミドプロピルベタイン、及び脂肪酸アミドポリエトキシレートが挙げられる。
成分(b)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
組成物中の成分(b)の含有量は、該組成物の総量(100質量%)に対して、3.0質量%以上15質量%以下であることが好ましく、このような範囲内にあると、必要な洗浄力と優れた泡切れ性とをより効果的に発揮できる傾向にあり、食器洗い後の手肌の水分蒸散量増加をより抑制できる傾向にある。成分(b)の含有量は、4.0質量%以上15質量%以下であるとより好ましく、5.0質量%以上であるとさらに好ましく、6.0質量%以上であるとよりさらに好ましい。また、成分(b)の含有量は、14質量%以下であるとより好ましく、13質量%以下であるとさらに好ましい。
<アルキルエーテル硫酸塩:成分(c)>
本実施形態の成分(c)は、アルキルエーテル硫酸塩であり、例えば下記一般式(VII)で示される成分である。また成分(c)は陰イオン性界面活性剤(アニオン性界面活性剤)として機能させることができる。
3−O−(CH2CH2O)z−SO3N ・・・(VII)
式(VII)中、R3はアルキル基を示し、Nは金属原子を示す。
式(VII)中のR3のアルキル基の炭素数は、10以上18以下であることが好ましい。R3のアルキル基の炭素数がこのような範囲内にあると、必要な洗浄力と食器洗い後の手肌の水分蒸散量増加の抑制とをより効果的に得られる傾向にある。炭素数は10以上であることが好ましく、12以上であるとより好ましい。また、炭素数は18以下であることが好ましく、16以下であるとより好ましく、14以下であるとさらに好ましい。また、R3のアルキル基の炭素数は、偶数、奇数、又はそれらの混合で構成される。中でも、より優れた生分解性を示すためには、炭素数が偶数のみで構成されることが好ましい。
式(VII)中のNは、ナトリウム、又はカリウムを示すことが好ましく、ナトリウムを示すことがより好ましい。
式(VII)中のzは、成分(c)各分子のzの平均値であり、1.0以上3.0以下であると組成物の生分解性が優れる点で好ましく、1.0以上2.5以下であるとより好ましく、1.5以上2.5以下であるとさらに好ましい。
具体的な成分(c)としては、特に限定されないが、例えば、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムが挙げられる。
成分(c)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
組成物中の成分(c)の含有量は、該組成物の総量(100質量%)に対して、1.0質量%以上13質量%以下であることが好ましく、このような範囲内にあると、必要な洗浄力を発揮できる傾向にあり、2.0質量%以上12質量%以下であるとより好ましく、4.0質量%以上11質量%以下であるとさらに好ましく、6.0質量%以上9.0質量%以下であるとさらに好ましい。
<水:成分(d)>
本実施形態の成分(d)は、水であれば特に限定されない。
組成物中の成分(d)の含有量は、該組成物の総量(100質量%)に対して、60質量%以上95質量%以下であることが好ましく、70質量%以上90質量%以下であるとより好ましい。
<ノニオン界面活性剤:成分(e)>
本実施形態の組成物は、上述した成分(a)、成分(b)、成分(c)及び成分(d)以外にも、ノニオン界面活性剤(以下、「ノニオン界面活性剤(e)」、「成分(e)」、「(e)」ともいう。)をさらに含有していてもよい。
ノニオン界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、及びアルキルグリコシドが挙げられる。
アルキルグリコシドは、例えば下記一般式(VIII)で示される成分である。
4−(O−G)y−OH ・・・(VIII)
式(VIII)中、R4は炭素数が8以上18以下のアルキル基を示し、Gはグリコシド基を示す。
式(VIII)中のR4の炭素数は、8以上18以下であり、10以上16以下であることが好ましい。R4の炭素数がこのような範囲内にあると、必要な洗浄力と食器洗い後の手肌の水分蒸散量増加の抑制とを得られる。
式(VIII)中のyは、1以上3以下であり、1以上2以下であることが好ましい。yがこのような範囲内にあると、必要十分な洗浄力と食器洗い後の手肌の水分蒸散量増加の抑制とを得られる。
具体的なアルキルグリコシドとしては、特に限定されないが、例えば、ラウリルグルコシドが挙げられる。
ノニオン界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<保存剤:成分(f)>
本実施形態の組成物は、上述した成分(a)、成分(b)、成分(c)、成分(d)及び成分(e)以外にも、保存剤(以下、「保存剤(f)」、「成分(f)」、「(f)」ともいう。)をさらに含有していてもよい。
保存剤としては、特に限定されないが、例えば、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、L−乳酸、塩化ナトリウム、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル、安息香酸ナトリウム、及びプロピオン酸ナトリウムが挙げられる。
保存剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
組成物中の保存剤の急性経口毒性(ラットの半数致死量、LD50、単位:ラットの体重(kg)あたりの投与重量(mg))は、2000mg/kg以上であると、組成物の生分解性が優れる点で好ましく、3000mg/kg以上であるとより好ましく、4000mg/kg以上であるとさらに好ましい。
本実施形態において、経口毒性(半数致死量、LD50)は、化学物質毒性データ総覧(Registry of Toxic Effects of Chemical Substances,RTECS)の値を用いる。
本実施形態の組成物において、アルコール化合物の含有量は、該組成物の総量(100質量%)に対して、1.5質量%以下であることが好ましい。
上記のアルコール化合物とは、水酸基を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、及びフェノキシエタノールが挙げられる。この中でも、エタノールの含有量が1.5質量%以下であることがより好ましく、1.0質量%以下であることがさらに好ましく、0.5質量%以下であることがよりさらに好ましく、検出限界値未満であってもよい。アルコール化合物の含有量が1.5質量%以下であることにより、食器洗い後の手肌の水分蒸散量増加をより抑制できる傾向にある。アルコール化合物の含有量は、例えばガスクロマトグラフィーにより測定できる。
本実施形態の組成物は、上記成分のほかにも、さらに添加剤を含有していてもよい。添加剤としては、特に限定されないが、例えば、香料、色素、助剤、安定化剤及び天然抽出物が挙げられる。
本実施形態の組成物の水分蒸散増加量は、三次元皮膚モデルにおける水分蒸散増加量であり、5.0g/(m2・h)以下であることが好ましく、4.0g/(m2・h)以下であることがより好ましく、3.0g/(m2・h)以下であることがさらに好ましい。
水分蒸散増加量は、恒温恒湿室(温度23〜28℃、相対湿度15〜25%)にてアサヒバイオメッド社の商品名「VAPOSCAN」を用いて測定することができる。具体的には、後述する実施例に記載の方法により測定できる。
本実施形態の組成物の生分解性は、OECDテストガイドラインの301Aによる生分解性であり、易分解性の観点から、生分解度が10%を超えた日から70%を超えた日まで10日未満であることが好ましい。また、生分解度が10%を超えた日から70%を超えた日まで8日以内であるとより好ましく、7日以内であるとさらに好ましい。
本実施形態の洗浄剤組成物は、各成分の原料を攪拌機により均一に混合して調製することにより得られる。
以下、具体的な実施例及び比較例を挙げて本実施形態をさらに具体的に説明するが、本実施形態はその要旨を超えない限り、これらの実施例と比較例によって何ら限定されるものではない。後述する実施例及び比較例における物性及び評価は、以下の方法により測定及び評価された。
(物性1)屈折率
組成物の屈折率は、JIS K 0062:1992に準拠して測定した。後述する各洗浄剤組成物を試料として、屈折率計(株式会社アタゴ製、品番「Rx−7000i」)を用い、20℃条件下で測定した。
(物性2)粘度
組成物の粘度は、JIS Z 8803:2011(9 単一円筒形回転粘度計による粘度測定方法)に準拠して測定した。後述する各洗浄剤組成物を試料として、粘度計(BROOKFIELD社製のB型粘度計「DV−I Prime」、スピンドル種類:LV−2)を用い、回転数12rpm、20℃の条件下で測定した。
(評価1)洗浄力
モデル汚れ(総量100質量%に対して、牛脂19質量%、植物油14質量%、スキムミルク11質量%、小麦粉19質量%、水37質量%を均一になるように混合し、上記成分の合計質量に対し色材0.2質量%を加えた)5.0gを陶器製皿(玉渕9吋リムミート皿、直径23.3cm)にのせ、モデル汚れ皿とした。新品の市販スポンジ(スコッチブライトスポンジたわし、3M社製)に後述する各洗浄剤組成物2.0gと水150mLを含ませ、ステンレスボール(直径45cm)の中で泡立てた。スポンジに泡をつけた状態で、モデル汚れ皿の表面を時計回りで10回、反時計回りで10回洗った。
<評価基準>
モデル汚れ皿を洗い続け、上記のステンレスボールに入っている洗浄剤組成物と水との水溶液表面の泡がなくなったとき、それまでに洗浄した皿の枚数を確認し、洗浄剤組成物の洗浄力を下記の基準で評価した。
○:5枚以上
△:3〜4枚
×:2枚以下
(評価2)水分蒸散増加量
三次元皮膚モデル(J−TEC社製商品名「EPIMODEL24」)を用い、OECD評価方法(TG439)に準拠し、洗浄剤組成物の刺激性を評価した。具体的には、まず、皮膚モデルを、37℃、CO2濃度5〜10%、湿度90%以上の環境下で20〜24時間の前培養を行った。次に、後述する各洗浄剤組成物を純水で2.0質量%に希釈したものを50μL皮膚モデルの表面に1時間適用したのち、PBS+(SIGMA ALDRICH社商品名「D8662」)25mLで表面を洗浄した。その後、皮膚モデルを37℃、CO2濃度5〜10%、湿度90%以上環境下で24時間後培養したあと、恒温恒湿室(温度23〜28℃、相対湿度15〜25%)にてアサヒバイオメッド社の商品名「VAPOSCAN」を用いて水分蒸散量(TEWL)を測定した。ブランク(PBS+、SIGMA ALDRICH社商品名「D8662」を適用した皮膚モデル)を基準とし、洗浄剤組成物によるTEWL増加量を下記式により計算した。
TEWL増加量=(組成物のTEWL測定値のn数が3の平均値)−(ブランクのTEWL測定値のn数が3の平均値)
<評価基準>
上記で計算して得られたTEWLの増加量から、洗浄剤組成物の水分蒸散増加量を下記の基準で評価した。
◎:TEWLの増加量が3.0g/(m2・h)未満
○:TEWLの増加量が3.0g/(m2・h)以上4.0g/(m2・h)未満
△:TEWLの増加量が4.0g/(m2・h)以上5.0g/(m2・h)未満
×:TEWLの増加量が5.0g/(m2・h)以上
(評価3)泡切れ性
新品の市販スポンジ(スコッチブライトスポンジたわし、3M社製)に後述する各洗浄剤組成物0.5gと水9.5gとを含ませ、プラスチックビーカーに泡を落としながら20回もみ、泡立たせた。次に、3L/分で流れる水道水で、スポンジをもみながら、上述のビーカー及びスポンジの泡をすすいだ。
<評価基準>
すすぎはじめからスポンジから泡が出なくなるまでの時間を測定し、洗浄剤組成物の泡切れ性を下記の基準で評価した。
○:すすぎはじめからスポンジから泡が出なくなるまでの時間が27秒未満
△:すすぎはじめからスポンジから泡が出なくなるまでの時間が27秒以上30秒未満
×:すすぎはじめからスポンジから泡が出なくなるまでの時間が30秒以上
(評価4)スポンジ浸透速度
始めに、新品の市販スポンジ(スコッチブライトスポンジたわし、3M社製)の質量を測定した。スポンジを水道水で濡らし、しぼったあとの質量を測り、濡らす前の質量と比較することで、スポンジ中の水量を10gに調整した。上述のぬれたスポンジに、後述する各洗浄剤組成物0.2mLを、1mLシリンジで測り取り、ぬれたスポンジの表面に滴下した。滴下した液滴がスポンジに浸透する様子を、接触角計(DM501、協和界面科学製)により観察した。
<評価基準>
スポンジ表面に洗浄剤の液滴を形成してから、液滴がスポンジに浸透し、スポンジ表面から液滴が見えなくなるまでの時間を測定し、洗浄剤組成物のスポンジ浸透速度を下記の基準で評価した。
○:洗剤がスポンジに浸透するまでの時間が15秒未満
△:洗剤がスポンジに浸透するまでの時間が15秒以上30秒未満
×:洗剤がスポンジに浸透するまでの時間が30秒以上
以下に、表1に示す組成の内容を示す。
分岐アルキル硫酸塩a−1(ZSCHIMMER&SCHWARZ社製商品名「SULFETAM4105」、分岐アルキル硫酸塩a−1含有量42質量%)
アミノ系界面活性剤b−1(エボニックジャパン株式会社製商品名「TEGO BETAIN F50」、アミノ系界面活性剤b−1含有量38質量%)
アミノ系界面活性剤b−2(Kao Chemicals Europe,S.L.製商品名「AMIDET N」、アミノ系界面活性剤b−2含有量93質量%)
アニオン系界面活性剤c−1(BASFジャパン株式会社製商品名「TEXAPON N70」、アニオン系界面活性剤c−1含有量70質量%)
ノニオン系界面活性剤e(BASFジャパン株式会社製商品名「GLUCOPON CSUP600」、ノニオン系界面活性剤e含有量50質量%)
保存剤f(関東化学社製安息香酸ナトリウム)
エタノール(関東化学社製)
安定化剤(関東化学社製「塩化ナトリウム」)
[実施例1〜4及び比較例1〜6]
表1に示す組成に従って実施例1〜4及び比較例1〜6の洗浄剤組成物を調製し、上述した測定及び評価を実施した。結果を表1に併記する。
本発明に係る食器洗い用洗浄剤組成物は、食器洗いの分野で好適に利用できる。

Claims (3)

  1. 分岐鎖を含むアルキル硫酸塩を含有する、食器洗い用洗浄剤組成物であって、
    前記食器洗い用洗浄剤組成物の屈折率が、0.10以上0.30以下であり、
    前記食器洗い用洗浄剤組成物の粘度が、800mPas以上1800mPas以下であり、
    前記食器洗い用洗浄剤組成物は、該食器洗い用洗浄剤組成物の総量に対して、前記アルキル硫酸塩を0.1質量%以上4.0質量%以下含む、食器洗い用洗浄剤組成物。
  2. アミノ系界面活性剤と、アルキルエーテル硫酸塩と、水と、をさらに含有する、請求項1に記載の食器洗い用洗浄剤組成物。
  3. アルコール化合物の含有量が、前記食器洗い用洗浄剤組成物の総量に対して、1.5質量%以下である、請求項1又は2に記載の食器洗い用洗浄剤組成物。
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