<実施形態>
実施形態の照明システムは、複数の照明装置を備え、これら複数の照明装置の個々の発光状態(点灯、消灯、調光率、色、色温度など)を変更して、複数のシーンを再現させることができるものである。シーンを、リモコンのボタンに割り当てることができ、ユーザは、所望するシーンが割り当てられているボタンを押下するだけで、シーンを再現させることが可能である。
また、実施形態の照明システムは、設定装置の一例としてのタブレット型の照明管理端末を備えており、ユーザは、照明管理端末の画面に表示される画像をドラッグ&ドロップ等することで、容易に、所望のシーンを、リモコンのボタンに割り当てることができる。照明管理端末では、多くのシーンを設定しておくことが可能であり、ユーザは、その中からシーンを選択してリモコンのボタンに割り当てることができる。
<1.シーンの割り当て>
図1〜図8を用いて、シーンを、リモコンのボタンに割り当てる方法について説明する。
図1は、リモコン4000の正面図の例である。リモコン4000は、ボタン4011〜ボタン4016の計6つのボタン、リモコン4000の動作状態を示す第1インジケータランプ4017、及び、第2インジケータランプ4018を備える。
ボタン4011、ボタン4012、ボタン4013、ボタン4014には、それぞれ1シーンが割り当てられ、いずれかのボタンが押下されると、そのボタンに割り当てられたシーンが再現される。ボタン4015には、リモコン4000の操作対象となる照明装置Lすべてが、調光率100%での発光状態であるONシーンが予め割り当てられ、ボタン4016には、対象となる照明装置Lすべてが、消灯状態であるOFFシーンが予め割り当てられている。
ユーザは、ボタン4011〜ボタン4014のそれぞれに、所望のシーンを割り当て、ボタンを押下することで、所望のシーンを再現する。
<1−1.リモコンの登録>
まず、ユーザは、リモコン4000を、照明システム100に登録する。図2に、タブレット型の照明管理端末3000の入出力部3400(画面)に表示される、リモコン登録画面3410の例を示す。
リモコン登録画面3410には、リモコンのアドレス一覧3411と、リモコン4000の識別子の一覧3412とが表示される。アドレス一覧3411には、これから照明システム100に登録しようとするリモコンのアドレスが表示され、識別子の一覧3412には、照明システム100におけるリモコンの識別子が表示される。従って、リモコンのアドレスをいずれかの識別子に対応付けると、照明システム100は、そのアドレスのリモコンをその識別子で認識するようになる。つまり、そのアドレスのリモコンが照明システム100に登録されたことになる。
アドレス一覧3411の各アドレスの左側には、アドレスランプ3413が表示される。識別子の一覧3412には、リモコン4000の識別子として、ユーザが容易に認識できるような、例えば、「リモコン1(R1)」等が表示されている。ハッチングがかけられているアドレスランプ3413は、そのアドレスは既にリモコン4000の識別子に割り当てられていることを示している。また、実施形態では、アドレス一覧3411内の1アドレスと、識別子一覧3412内の1識別子とが対応付けられた際に、その1識別子の画像内の「会議室1」等のコメントが、対応付けられた1アドレスの画像内に表示される。
このリモコン登録画面3410を用いて、ユーザは、リモコンのアドレス一覧3411のうちの登録しようとするアドレスの画像を、ドラッギングし、識別子の一覧3412のうちの識別子の画像上にドロップする。図2の太線矢印で模式的に示しているドラッグ&ドロップ操作をユーザが行うと、アドレス一覧3411の上から4番目のアドレスのリモコン4000が、「リモコン2(R2)」という識別子がふられて、照明システム100に登録されたことになる。
<1−2.シーンの割り当て>
次に、ユーザは、リモコン4000の各ボタン4011〜4014に、シーンを割り当てる。図3に、シーンセレクト画面3420の例を示す。
シーンセレクト画面3420には、画面左から、リモコン4000のリモコン識別子一覧3421、ボタン一覧3422、ゾーン一覧3423、シーン一覧3424が表示され、コピーボタン3425が表示される。識別子一覧3421として、リモコン登録画面3410において照明システム100に登録されたリモコンの識別子が表示され、ゾーン一覧3423として、照明システム100で管理するゾーンZの識別子が表示される。ゾーンZについては、図5を用いて、<1−3.ゾーン及びグループについて>の項で説明する。
このシーンセレクト画面3420において、ユーザが、リモコン識別子一覧3421のうちのいずれかの識別子を選択すると(選択された識別子は、ハッチングがかけられている。)、ボタン一覧3422として、ボタン識別子が表示される。ボタン識別子は、選択されたリモコンが備えるボタンの数だけ表示される。そして、ユーザが、ゾーン一覧3423のうちのいずれかの識別子を選択すると(選択された識別子は、ハッチングがかけられている。)、シーン一覧3424として、ゾーン一覧3423で選択されたゾーンZの識別子が示すゾーンZに設定されたシーンの識別子が表示される。
ユーザは、シーン一覧3424内の1シーン識別子の画像を、ボタン一覧3422内の1ボタン識別子の画像にドラッグ&ドロップすることで、このシーンが、リモコン4000のボタンと、対応付けられる。図3の太線矢印で模式的に示すドラッグ&ドロップ操作をユーザが行うと、シーン5が、識別子「リモコン1(R1)」のリモコンの、識別子「SCRNE1(B1)」のボタンに割り当てられたことになる。このように、ユーザは、容易に、シーンをリモコン4000のボタンに対応付けることができる。つまり、表示された画像をドラッグ&ドロップするだけで、リモコンのボタンに、シーンを再現する制御信号を対応付けることができる。
また、ユーザが、ボタンにシーンを既に割り当てたリモコン4000の、複製を作成したい場合には、シーンセレクト画面3420のコピーボタン3425をタッチする。図4に示すように、ボタン設定コピー画面3430が表示される。
ボタン設定コピー画面3430は、コピー元リモコン設定領域3431、コピー先リモコン設定領域3432、及び、決定ボタン3433を有する。ユーザは、コピー元リモコン設定領域3431に、コピーする元となるリモコン4000の識別子を選択して表示させる。例えば、コピー元リモコン設定領域3431にタッチするとリモコン識別子の一覧が表示され、その中から1つを選択するなどである。また、ユーザは、コピー先リモコン設定領域3432に、コピー先となるリモコン4000の識別子を選択する。例えば、リモコン識別子の一覧がスクロール表示され、その中から1以上を選択するなどである。そして、ユーザは、決定ボタン3433をタッチする。図4のボタン設定コピー画面3430において、決定ボタン3433がタッチされると、識別子「リモコン1(R1)」のリモコンの各ボタンに割り当てられたシーンが、識別子「リモコン3(R3)」及び「リモコン4(R4)」のリモコンの各ボタンに割り当てられる。つまり、ユーザは、リモコンの複製を、容易に作成することができる。
<1−3.ゾーン及びグループについて>
ここで、図5を用いて、ゾーンZ及びグループGについて説明する。
図5は、照明システム100を構成する照明装置Lの配置例を示す照明装置配置図である。実線の矩形は、照明装置Lが配置されている部屋Aを示す。1重円が照明装置Lを示し、円内部には照明装置Lの識別子「L1」等が記載されている。図5では、照明装置L1、照明装置L2、・・・、照明装置L18(総称するときは、照明装置Lという。)が配置されている。ここでは、説明の便宜上、部屋Aを用いるが、部屋に限らず、照明装置Lが設置される空間であればよい。
照明システム100では、シーンを設定する照明装置Lの集合として、ゾーンZという概念を用いる。つまり、ゾーン毎に、シーンを設定する(図3のゾーン一覧3423、シーン一覧3424参照)。照明システム100は、ゾーンZに含まれる照明装置Lを、一括で一斉に制御して、シーンを再現する。例えば、図5において、部屋Aに設置されている照明装置Lは、2点鎖線の矩形で示されたゾーンZ1とゾーンZ2という、2つのゾーンZにまとめられている。図5では、説明の便宜上、ゾーンZは、部屋Aを2つに分割した形となっているが、これに限られず、照明装置Lの集合であればよく、複数のゾーンZに含まれる照明装置Lがあっても良い。照明システム100では、照明装置Lの配置場所等に応じて、ゾーンZを柔軟に設定し、様々なシーンを設定することが可能である。
照明システム100は、ゾーンZに含まれる照明装置Lそれぞれの発光状態を変更することで、シーンを再現する。シーンを設定する場合、照明システム100では、グループGという概念を用いる。グループGは、ゾーンZに含まれる照明装置Lの集合を示す。つまり、シーンを設定する場合、ゾーンZに含まれる照明装置Lそれぞれの発光状態を設定することになるが、同じ発光状態に変更するものは、1つのグループGとしてまとめて設定を容易にする。グループGは、任意の数の任意の照明装置Lを集めたものであり、グループGに含まれない照明装置Lがあっても良い。また、複数のグループGに含まれる照明装置Lがあっても良い。例えば、図5において、ゾーンZ1には、一点鎖線の矩形で示されたグループG11、グループG12、グループG13の3つのグループが作成され、ゾーンZ2には、グループG21の1つのグループが作成されている。
ユーザは、ゾーンZ単位でシーンを設定することができ、1シーンごとに、そのゾーンZを構成するグループGごとの発光状態を設定する。
<1−4.シーンとボタンとの対応例>
シーンのボタンへの割り当て例を、図6〜図8を用いて説明する。
図6は、部屋A10に配置されている照明装置L(不図示)すべてを、1つのゾーンZ10として、シーンを設定する例である。例えば、部屋A10は、事務室であり、円は椅子を示し、矩形は机を示す。部屋A10には、机が3つずつ対向した6つの机の島が、2つ形成されている。向かって左側の島机を照らす照明装置LをまとめてグループG101とし、向かって右側の島机を照らす照明装置LをまとめてグループG102として、ゾーンZ10に2つのグループを設定する。
例えば、シーンS1として、グループG101、及び、グループG102に調光率100%での発光状態を設定し、シーンS2として、グループG101、及び、グループG102に調光率0%での発光状態(消灯状態)を設定し、シーンS3として、グループG101のみに調光率100%での発光状態を設定し、シーンS4として、グループG102のみに調光率100%での発光状態を設定する。そして、図6の右側の、ボタンID2813とシーンID2815との対応表に示すように、リモコン4000−1、リモコン4000−2、リモコン4000−3、リモコン4000−4のそれぞれのボタンB1〜B4に、それぞれシーンS1〜S4を割り当てる。尚、ここでは、説明の便宜上、シーンを設定する場合、1つのグループGの発光状態のみを変更させることとしているが、複数のグループGを作成してそれぞれ発光状態を変更することとしてももちろん良い。
この場合、ユーザは、部屋A10全体の照明装置L(不図示)を点灯させる場合は、リモコン4000のボタンB1を押下すればよく、部屋A10全体の照明装置Lを消灯させる場合は、ボタンB2を押下すればよい。また、向かって左側の島机を照らす照明装置Lのみを点灯させる場合には、ボタンB3を押下すればよく、向かって右側の島机を照らす照明装置Lのみを点灯させる場合には、ボタンB4を押下すればよい。また、4つのリモコン4000−1〜4それぞれのボタンB1〜B4に、それぞれ同じシーンS1〜S4を割り当てておくことで、いずれのリモコン4000を用いても、同じように部屋Aの照明装置Lのシーンを再現することが可能となる。
図7は、部屋A20に配置されている照明装置Lすべてを、1つのゾーンZ20とし、照明装置Lを6つのグループGに分けてシーンを設定する例である。例えば、部屋A20は、打ち合わせを行う部屋であり、パーティションPで区切られて6つの打ち合わせコーナーが作られているものとする。白抜き円は椅子を示し、ハッチングのかかった円は机を示す。6つの打ち合わせコーナーそれぞれを照明する照明装置Lそれぞれで、グループG201〜グループG206を設定する。
例えば、シーンS1として、グループG201に調光率100%での発光状態を設定し、他のグループGは現状維持と設定する。また、シーンS2として、グループG202に調光率100%での発光状態を設定し、他のグループGは現状維持と設定し、シーンS3として、グループG203に調光率100%での発光状態を設定し、他のグループGは現状維持と設定し、シーンS4として、グループG204に調光率100%での発光状態を設定し、他のグループGは現状維持と設定し、シーンS5として、グループG205に調光率100%での発光状態を設定し、他のグループGは現状維持と設定し、シーンS6として、グループG206に調光率100%での発光状態を設定し、他のグループGは現状維持と設定する。そして、グループG201の照明装置Lが照明する打ち合わせコーナーに置かれたリモコン4000−1のボタンB1に、シーンS1を割り当てる。同様に、グループG202の照明装置Lが照明する打ち合わせコーナーに置かれたリモコン4000−2のボタンB1に、シーンS2を割り当てる。グループG203の照明装置Lが照明する打ち合わせコーナーに置かれたリモコン4000−3のボタンB1に、シーンS3を割り当て、グループG204の照明装置Lが照明する打ち合わせコーナーに置かれたリモコン4000−4のボタンB1に、シーンS4を割り当て、グループG205の照明装置Lが照明する打ち合わせコーナーに置かれたリモコン4000−5のボタンB1に、シーンS5を割り当て、グループG206の照明装置Lが照明する打ち合わせコーナーに置かれたリモコン4000−6のボタンB1に、シーンS6を割り当てる。
この場合、ユーザは、いずれの打ち合わせコーナーにおいても、その打ち合わせコーナーに置かれているリモコン4000のボタンB1を押下すれば、その打ち合わせコーナーを照らすための照明装置Lを点灯させることができる。ユーザは、どのコーナーにいるかを意識せずに、自分のいるコーナーに設置されたリモコン4000を使用して、照明を操作することが可能となる。
図8は、部屋A30に配置されている照明装置L(不図示)を、ゾーンZ30とゾーンZ31との2つのゾーンZを作成し、それぞれのゾーンZでシーンを設定する例である。例えば、部屋A30は、会議室であり、円は椅子を示し、角丸の長方形は会議机を示す。部屋A30には、それぞれ6つの椅子を備えた2つの会議机が設置されている。向かって上側の会議机を照明する照明装置LをまとめてゾーンZ30とし、向かって下側の会議机を照明する照明装置LをまとめてゾーンZ31とする。ゾーンZ30に含まれる照明装置LをまとめてグループG301を設定し、ゾーンZ31に含まれる照明装置LをまとめてグループG311を設定する。
例えば、ゾーンZ30のシーンS1として、グループG301に調光率100%での発光状態を設定し、シーンS2として、グループG301に調光率0%での発光状態(消灯状態)を設定する。また、ゾーンZ31のシーンS1として、グループG311に調光率100%での発光状態を設定し、シーンS2として、グループG311に調光率0%での発光状態(消灯状態)を設定する。そして、ボタンID2813とシーンID2815との対応表に示すように、リモコン4000−1のボタンB1及びB2に、ゾーンZ30のシーンS1を、ボタンB3及びB4に、ゾーンZ30のシーンS2を割り当てる。また、リモコン4000−2のボタンB1及びB2に、ゾーンZ31のシーンS1を、ボタンB3及びB4に、ゾーンZ31のシーンS2を割り当てる。
この場合、ユーザは、上側の会議机を使用する場合は、会議室に配置されたリモコン4000−1のボタンB1又はB2を押下して、会議机を照明する照明装置Lを点灯させ、ボタンB3又はB4を押下して、会議机を照明する照明装置Lを消灯させる。また、下側の会議机を使用する場合は、会議室に配置されたリモコン4000−2のボタンB1又はB2を押下して、会議机を照明する照明装置Lを点灯させ、ボタンB3又はB4を押下して、会議机を照明する照明装置Lを消灯させる。リモコン4000のいずれのボタンを押下しても、ゾーンZが異なる下の会議机を照明する照明装置Lの発光状態を変化させることはない。このように、ゾーンZを作成することで、容易に、リモコンのボタンの操作が互いに影響を及ぼさないようにすることが可能となる。
以下、本発明にかかる実施の一形態を説明する。
<2.構成>
<2−1.全体構成>
まず、照明システム100の全体構成を説明する。図9は、照明システム100の全体構成例を示す図である。2重円が制御装置の一例としてのゲートウェイGWを示し、円内部にはゲートウェイGWの識別子「GW1」等が記載されている。1重円は、照明装置Lを示し、円内部には照明装置Lの識別子「L1」等が記載されている。点線は、無線通信を示す。
照明システム100は、照明装置L1、照明装置L2、・・・、照明装置L18、ゲートウェイGW1、ゲートウェイGW2、・・・、ゲートウェイGW6(総称するときは、ゲートウェイGWという。)、照明管理端末3000、リモコン4000、HUB1、及び、ネットワーク2を備える。尚、照明装置L、ゲートウェイGW、照明管理端末3000、リモコン4000の個数は、これらの数に限られない。
照明システム100を構成する機器は、1つのネットワークID(ネットワーク識別子)により、破線の矩形で示す1つの論理的なネットワークを構成している。図9に示すように、照明システム100は、ネットワーク識別子「Net1」により、1つのネットワークを構成する。
尚、照明システム100は、ネットワーク識別子「Net2」により、ゲートウェイGW7、ゲートウェイGW8を含む他の1つの論理的なネットワーク(照明装置Lは不図示)を有することとしても良い。この場合、照明システム100内において、ネットワーク識別子「Net1」を備える機器は、同じネットワーク識別子「Net1」を備える機器とのみ通信を行い、他のネットワーク識別子「Net2」を備える機器とは、通信を行わない。
このように管理することによって、例えば、3階建てのビルの場合には、照明装置Lを各階ごとに別のネットワークとして、それぞれの階の照明装置Lを独自に制御することが可能となる。
以下、照明システム100とは、ネットワーク識別子「Net1」のネットワークを指すものとして説明する。
HUB1は、ネットワークケーブルを集約するネットワーク機器であり、データを中継するいわゆるハブである。
ネットワーク2は、照明システム100の運用者等により管理されているネットワークであり、有線、無線を問わないが、実施形態では、有線ネットワークとする。
ゲートウェイGWは、照明システム100内の情報を記憶し、照明装置Lを制御する制御装置であり、例えば、天井に複数個設置されている。ゲートウェイGWは、ネットワーク2、及び、HUB1を介して、他のゲートウェイGWと接続される。また、ゲートウェイGWは、照明装置Lと無線により接続され、照明装置Lに対して発光状態を制御する信号(発光制御信号)を送信する。ゲートウェイGWと照明装置Lとは、例えば、無線LAN(Local Area Network)規格での通信を行う。
ゲートウェイGWから送信される信号の到達範囲は限られている。例えば、ゲートウェイGW2の通信可能範囲を、二点鎖線の円3で示す。従って、照明システム100が管理すべき照明装置Lの全てが、いずれかのゲートウェイGWの通信可能範囲に入るように、ゲートウェイGWが配置されているものとする。照明装置Lそれぞれは、いずれかのゲートウェイGWの制御下に置かれる。照明装置Lは、自照明装置が制御されているゲートウェイGWから、発光制御信号を受信し、発光状態を変更する。尚、ゲートウェイGWの通信可能範囲は互いに重なる部分があることから、複数のゲートウェイGWと通信可能な照明装置Lが存在することになるが、予め定められた法則の下、いずれか1つのゲートウェイGWに制御されるように調整されるものとする。予め定められた法則とは、例えば、照明装置Lを最初に検知したゲートウェイGWが制御下に置き、その後、例えば、各ゲートウェイGWが制御する照明装置Lの数が略同一となるように振り分けるなどである。図9では、照明装置L1、照明装置L2、照明装置L3は、ゲートウェイGW1に制御されることになる。
尚、図10に示すように、1つのゲートウェイGWから送信される信号の到達範囲(2点鎖線の円33)内に、1つのネットワーク識別子(一例として「Net3」)によるネットワークで管理すべき照明装置L21〜L38の全てが入る場合には、1つのゲートウェイGWを用いても良い。
照明管理端末3000は、いわゆるタブレット端末装置である。いずれかのゲートウェイGWと接続された際に、照明システム100内の照明装置L、ゲートウェイGW、シーン等に関する情報がゲートウェイGWからダウンロードされ、その後、ユーザによってこれら情報の追加、更新、削除等がなされる。ユーザにより追加、更新、削除等がなされた情報は、接続されたゲートウェイGWから、HUB1及びネットワーク2を介して、他の全てのゲートウェイGWに送信される。つまり、ゲートウェイGWは、互いに同じ情報を記憶していることになる。
また、照明管理端末3000を介して、ユーザは、照明装置Lを制御することができる。例えば、照明管理端末3000の画面に表示されたアイコンを操作する等して、所定のシーンを再現させる、個々の照明装置Lの発光状態を変更させるなどが可能である。
照明管理端末3000は、図9ではゲートウェイGW3と接続しているが、いずれのゲートウェイGWとも無線LAN等により接続が可能である。また、いずれのゲートウェイGWも、上述のように同じ情報を記憶しているため、照明管理端末3000は、いずれかのゲートウェイGWと接続すると、照明システム100内の照明装置L、ゲートウェイGW、シーン等に関する最新の情報をダウンロードできる。従って、ユーザは、いずれかのゲートウェイGWと接続可能であれば、照明システム100内のネットワーク等の情報を、最新の情報を参照しながら設定することが可能となる。
リモコン4000は、図1を用いて説明したような、いわゆるリモコンである。リモコン4000は、図9ではゲートウェイGW6と接続しているが、いずれのゲートウェイGWとも無線LAN等により接続が可能である。また、ユーザにより押下されたボタンの情報は、接続中のゲートウェイGWから、HUB1及びネットワーク2を介して、他の全てのゲートウェイGWに送信される。従って、ユーザは、いずれかのゲートウェイGWと接続可能な位置からボタンを押下すれば、離れた場所の照明装置Lによるシーンを再現することが可能となる。尚、リモコン4000は内蔵する電池で動作するため、省電力で動作する通信規格、例えば、IEEE802.15.4等を用いることが望ましい。
上述したように、ユーザは、いずれかのゲートウェイGWと接続できる場所であれば、照明管理端末3000を用いて、照明システム100内のネットワークやシーン等の設定が可能であり、リモコン4000を用いて照明システム100内におけるシーンを再現することが可能である。
<2−2.照明装置Lの機能ブロック>
図11は、照明装置Lの機能ブロックの構成例を示す図である。照明装置Lは、照明制御部1100、無線通信部1200、LED1300、及び、自照明装置情報記憶部1400を備える。
無線通信部1200は、ゲートウェイGWと無線通信(破線矢印)を行う機能を有する。
LED1300は、発光ダイオードを使用した光源である。
照明制御部1100は、ゲートウェイGWからの発光制御信号に基づき、LED1300の発光状態の制御を行う機能等を有する。
自照明装置情報記憶部1400は、自装置に関する情報を記憶する。例えば、自装置のアドレスとして、MAC(Media Access Control)アドレスを記憶する。
具体的には、照明制御部1100は、無線通信部1200を介して、ゲートウェイGWから発光制御信号を受信した場合には、受信した発光制御信号が自装置宛である場合には、発光制御信号に応じてLED1300を制御する。発光制御信号の例を図23(b)に示す。この発光制御信号には、LED宛先として照明装置Lのアドレス「L1−Addr」、制御命令として「調光率50%」のデータが含まれる。自装置のアドレスが「L1−Addr」である照明装置L1は、この発光制御信号を、無線通信部1200を介して受信すると、発光状態の変更として、調光率が50%となるようにLED1300を調光する。
また、照明制御部1100は、電源がONにされると、自照明装置情報記憶部1400から自装置のアドレスを読み出して、照明システム100への登録を行うために、読み出したアドレスを全方位に送信する。照明装置Lからのアドレスを受信したゲートウェイGWは、受信したアドレスを新規の照明装置Lのアドレスとして記憶し、他のゲートウェイGWにも通知する。新規の照明装置Lのアドレスは、照明管理端末3000によりダウンロードされて、ユーザにより登録がなされる。尚、照明制御部1100は、アドレスを受信した旨の通知をゲートウェイGWから受信すると、自装置のアドレスの送信を停止する。
<2−3.ゲートウェイGWの機能ブロック>
図12は、ゲートウェイGWの機能ブロックの構成例を示す図である。ゲートウェイGWxは、ゲートウェイGWと異なる他のゲートウェイGWを示す。
ゲートウェイGWは、GW制御部2100、有線通信部2200、無線通信部2300、リモコン通信部2400、タイマー2500、ネットワーク情報記憶部2600、シーン情報記憶部2700、及び、リモコン割当情報記憶部2800を備える。
GW制御部2100は、他の機能部を制御して、他のゲートウェイGWとの通信処理や、照明装置Lの発光状態を制御する処理等を行う機能を有する。例えば、GW制御部2100は、リモコン通信部2400が、リモコン4000からリモコン4000が備えるボタンが押下された場合に送信されるボタン情報を受信した場合に、後述のネットワーク情報記憶部2600、シーン情報記憶部2700、及び、リモコン割当情報記憶部2800に記憶されているデータを参照し、この受信したボタン情報に対応づけて記憶されている制御信号を各照明装置に送信する。
有線通信部2200は、HUB1を介して、他のゲートウェイGWxと通信する機能を有する。
無線通信部2300は、自ゲートウェイGWの制御下にある照明装置L、及び、照明管理端末3000と無線通信する機能を有する。
リモコン通信部2400は、リモコン4000と無線通信する機能を有する。
タイマー2500は、いわゆるタイマーであり、他のゲートウェイGW等と周期的に動作確認等の通信を行うための周期時間のカウントや、タイムスケジュールに合わせて発光状態を変更する場合のタイマーとして用いられる。
ネットワーク情報記憶部2600は、照明システム100が管理するネットワークの情報を記憶する。例えば、ゲートウェイGWのアドレス、照明装置Lのアドレス、ゾーンZの数、ゾーンZを構成するグループG、グループGを構成する照明装置Lなどを、記憶する。
シーン情報記憶部2700は、照明システム100におけるシーンを再現するための情報を記憶する。例えば、ゾーンZ1がグループG11、グループG12、グループG13で構成される場合、ゾーンZ1のシーン1は、グループG11を構成する照明装置Lの調光率が50%で、グループG12を構成する照明装置Lの調光率が100%で、グループG13を構成する照明装置Lの調光率が50%である等を記憶する。
リモコン割当情報記憶部2800は、リモコン4000のボタン4011〜ボタン4016の各ボタンに、いずれのシーンが割り当てられているかを記憶する。例えば、リモコン4000のボタン4011に、ゾーンZ1のシーン1が割り当てられている等である。
ネットワーク情報記憶部2600、シーン情報記憶部2700、及び、リモコン割当情報記憶部2800に記憶されているデータについては、<3.データ>の項で説明する。
<2−4.照明管理端末3000の機能ブロック>
図13は、照明管理端末3000の機能ブロックの構成例を示す図である。ゲートウェイGWx、及び、ゲートウェイGWyは、それぞれ異なるゲートウェイGWを示す。
照明管理端末3000は、照明管理制御部3100、無線通信部3200、シーン割当部3300、及び、入出力部3400を備える。
照明管理制御部3100は、他の機能部を制御して、ゾーンZ、グループGなどの設定処理、シーンのリモコン4000のボタンへの割当処理等を行う機能を有する。
無線通信部3200は、ゲートウェイGWxと無線通信を行う機能を有する。無線通信部3200は、一例としてID受信手段、及び、ID送信手段として機能する。
シーン割当部3300は、シーンをリモコン4000のボタンに割り当てる機能を有する。具体的には、入出力部3400の表示部にシーンを割り当てるための画面を表示し、シーンをボタンに割り当てるためのユーザ操作を受け付ける。そして、シーンとボタンとを対応付けるデータをゲートウェイGWに送信する。詳細は、<4−3.ボタン割当情報の作成処理>の項で説明する。シーン割当部3300は、一例として対応指示手段、割当手段、テスト送信手段、として機能する。
入出力部3400は、いわゆるマンマシンインタフェース部であり、表示部と入力部とで構成される。表示部は、各記憶部に記憶されているデータや、プログラムによるGUI(Graphical User Interface)等を出力する機器であり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置である。
入力部は、さまざまな操作指示を照明管理端末3000に入力する機器、例えば、キーボード、マウス等である。
実施形態では、入出力部3400は、表示部及び入力部から構成されるタッチパネルである。このタッチパネルを構成する場合においては、入力部は、例えば抵抗膜方式や静電容量方式等の操作位置を検出して入力する位置入力装置である。このタッチパネルでは、表示装置(表示部)の表示面上に、位置入力装置(入力部)が設けられる。まず、表示装置に、照明管理端末3000に入力可能な1または複数の入力内容の候補が画像で表示される。そして、ユーザが、入力したい入力内容を表示した表示位置を触れると、位置入力装置によってその位置が検出され、検出された位置に表示されている内容が、ユーザの操作入力内容として照明管理端末3000に入力される。
<2−5.リモコン4000の機能ブロック>
次に、図14は、リモコン4000の機能ブロックの構成例を示す図である。照明装置Ln、及び、照明装置Lmは、それぞれ異なる照明装置Lを示す。
リモコン4000は、リモコン制御部4100、無線通信部4200、入力部4300、及び、自リモコン情報記憶部4400を備える。
リモコン制御部4100は、他の機能部を制御して、ユーザ操作をゲートウェイGWに送信する処理等を行う機能を有する。
無線通信部4200は、ゲートウェイGWxと無線通信を行う機能を有する。
入力部4300は、ボタン4011〜ボタン4016を含み、ユーザ操作、つまり、ボタンが押下されたことを検出する機能を有する。
自リモコン情報記憶部4400は、自装置に関する情報を記憶する。例えば、自装置のアドレスとして、MACアドレスを記憶する。
入力部4300がボタンの押下を検出すると、検出されたボタンの識別子は、無線通信部4200を介してゲートウェイGWxに送信され、ゲートウェイGWxは、ボタンに対応付けられているシーンの識別子を検出する。そして、検出されたシーンの識別子は、ゲートウェイGWxからHUB1を介して、他の全ゲートウェイGWyに送信される。各ゲートウェイGWは、受信したシーンの識別子に応じて、自ゲートウェイGWの制御下にある照明装置Ln、照明装置Lmの発光状態を制御し、シーンを再現する。
ボタンの識別子をゲートウェイGWに送信するためのボタン送信信号の例を図23(a)に示す。このボタン送信信号には、リモコンIDとして自リモコンのアドレス「R1−Addr」、ボタンIDとして押下されたボタンの識別子「B1」、ネットワークIDとして自リモコンが属しているネットワーク識別子「Net1」のデータが含まれる。
実施形態の照明管理端末3000、ゲートウェイGW、及び、リモコン4000はそれぞれ、上述のように、コンピュータを用いて構成可能であり、ハードディスク等の記憶部(不図示)に格納されているソフトウェアを、CPUにより実行することによって上述の各機能部がコンピュータ上に実現される。尚、機能部の一部は、ハードウェアで実現されていてもよい。
<3.データ>
以下、照明システム100で用いる主なデータについて、図15〜図22を用いて説明する。
<3−1.自照明装置情報テーブル1410>
図15は、自照明装置情報テーブル1410の構成及び内容の例を示す図である。自照明装置情報テーブル1410は、照明装置Lの自照明装置情報記憶部1400(図11参照)に記憶されている。この自照明装置情報テーブル1410は、照明装置L自身の情報を管理するためのテーブルであり、1つの情報が、1レコード(1行)として登録されている。
自照明装置情報テーブル1410は、項目1411、及び、内容1412を有する。
項目1411は、自装置に関する情報の項目を示す。「自照明装置アドレス」は、自装置のアドレスを示す。このアドレスは、予め設定されているものとする。「ネットワークID」は、自装置が属しているネットワークの識別子を示す。ネットワークIDは、ユーザが照明管理端末3000を用いて照明装置Lを照明システム100に登録した際に、照明管理端末3000から通知され、照明制御部1100によって記憶される。
内容1412は、項目1411が示す項目の内容を示す。例えば、項目1411が「自照明装置アドレス」の内容1412として「L1−Addr」が設定されているので、この自照明装置情報テーブル1410を記憶している照明装置Lのアドレスは「L1−Addr」であることになる。従って、照明制御部1100は、宛先として「L1−Addr」が設定されたデータを受信した場合、そのデータは、自装置宛のデータであると判断する。
<3−2.自GW装置情報テーブル2610>
図16は、自GW装置情報テーブル2610の構成及び内容の例を示す図である。自GW装置情報テーブル2610は、ゲートウェイGWのネットワーク情報記憶部2600(図12参照)に記憶されている。この自GW装置情報テーブル2610は、ゲートウェイGW自身の情報を管理するためのテーブルであり、1つの情報が、1レコード(1行)として登録されている。
自GW装置情報テーブル2610は、項目2611、及び、内容2612を有する。
項目2611は、自装置に関する情報の項目を示す。「自GW装置アドレス」は、自装置のアドレスを示し、予め設定されているものとする。「ネットワークID」は、自装置が属しているネットワークの識別子を示す。ネットワーク識別子は、ユーザが照明管理端末3000を用いてゲートウェイGWを照明システム100に登録した際に、照明管理端末3000から通知され、GW制御部2100によって記憶される。
内容2612は、項目2611が示す項目の内容を示す。
<3−3.GW情報テーブル2620>
図17は、GW情報テーブル2620の構成及び内容の例を示す図である。GW情報テーブル2620は、ゲートウェイGWのネットワーク情報記憶部2600(図12参照)に記憶されている。このGW情報テーブル2620は、照明システム100内の、つまり、ネットワーク識別子が「Net1」のネットワークに含まれるゲートウェイGWとそのアドレスを記憶するためのテーブルである。ゲートウェイGWごとに、1レコード(1行)が登録されている。
GW情報テーブル2620は、ネットワークID2621、GW−ID2622、及び、GWアドレス2623を有する。
ネットワークID2621は、本テーブルが管理するゲートウェイGWが含まれるネットワークを特定するための識別子を示す。
GW−ID2622は、ネットワークID2621が示すネットワークに含まれるゲートウェイGWの識別子を示す。
GWアドレス2623は、GW−ID2622が示すゲートウェイGWのアドレスを示す。
<3−4.グループ・ゾーン情報テーブル2640>
図18は、グループ・ゾーン情報テーブル2640の構成及び内容の例を示す図である。グループ・ゾーン情報テーブル2640は、ゲートウェイGWのネットワーク情報記憶部2600(図12参照)に記憶されている。このグループ・ゾーン情報テーブル2640は、ゾーンZごとに、各ゾーンZに含まれるグループG(図5参照)、及び、グループGに含まれる照明装置Lを記憶するためのテーブルである。ゾーンZのグループGに含まれる照明装置Lごとに、1レコード(1行)が登録されている。
グループ・ゾーン情報テーブル2640は、ゾーンID2641、グループID2642、及び、LED−ID2643を有する。
ゾーンID2641は、ゾーンZを特定するための識別子を示す。
グループID2642は、ゾーンID2641が示すゾーンZを構成するグループGの識別子を示す。
LED−ID2643は、グループID2642が示すグループGの制御下にある照明装置Lの識別子を示す。
<3−5.GWメンバー情報テーブル2630>
図19は、GWメンバー情報テーブル2630の構成及び内容の例を示す図である。GWメンバー情報テーブル2630は、ゲートウェイGWのネットワーク情報記憶部2600(図12参照)に記憶されている。このGWメンバー情報テーブル2630は、ゲートウェイGWに制御される、つまり、ゲートウェイGWと現在接続している照明装置Lを記憶するためのテーブルである。ゲートウェイGWの照明装置Lごとに、1レコード(1行)が登録されている。
GWメンバー情報テーブル2630は、GW−ID2631、LED−ID2632、及び、Lアドレス2633を有する。
GW−ID2631は、ゲートウェイGWを特定するための識別子を示す。
LED−ID2632は、GW−ID2631が示すゲートウェイGWの制御下にある照明装置Lの識別子を示す。
Lアドレス2633は、LED−ID2632が示す照明装置Lのアドレスを示す。
<3−6.シーン情報テーブル2710>
次に、図20は、シーン情報テーブル2710の構成及び内容の例を示す図である。シーン情報テーブル2710は、ゲートウェイGWのシーン情報記憶部2700(図12参照)に記憶されている。このシーン情報テーブル2710は、ゾーンZごとに、各ゾーンZのシーンを記憶し、1シーンを再現するための照明装置Lの発光状態を、グループGごとに記憶しておくテーブルである。1ゾーンの1シーンの1グループGごとの動作が、1レコード(1行)として登録されている。
シーン情報テーブル2710は、ゾーンID2711、シーンID2712、グループID2713、及び、動作内容2714を有する。
ゾーンID2711は、ゾーンZを特定するための識別子を示す。
シーンID2712は、ゾーンID2711が示すゾーンZで再現するシーンを特定するための識別子を示す。実施形態では、ゾーン識別子とシーン識別子とで、1つのシーンを特定することになる。
グループID2713は、ゾーンID2711が示すゾーンZを構成するグループGの識別子を示す。
動作内容2714は、グループID2713が示すグループGに含まれる照明装置Lの発光状態を示す。
例えば、ゾーンID2711が「Z1」、シーンID2712が「S1」、グループID2713が「G11」、動作内容2714が「調光率100%」の場合、ゾーン識別子が「Z1」のゾーンZで、シーン識別子が「S1」のシーンを再現する際には、グループ識別子が「G11」のグループGに含まれる照明装置Lは、その調光率を100%にする。また、動作内容2714の「現状維持」は、現在の発光状態を変化させないことを意味する。
<3−7.ボタン割当情報テーブル2810>
次に、図21は、ボタン割当情報テーブル2810の構成及び内容の例を示す図である。ボタン割当情報テーブル2810は、ゲートウェイGWのリモコン割当情報記憶部2800(図6参照)に記憶されている。このボタン割当情報テーブル2810は、リモコン4000ごとに、ボタンに割り当てられているシーンを記憶するためのテーブルである。リモコン4000のボタンごとに、1レコード(1行)が登録されている。
ボタン割当情報テーブル2810は、リモコンID2811、Rアドレス2812、ボタンID2813、ゾーンID2814、及び、シーンID2815を有する。
リモコンID2811は、リモコン4000を特定するための識別子を示す。
Rアドレス2812は、リモコンID2811が示すリモコン4000のアドレスを示す。
ボタンID2813は、リモコンID2811が示すリモコン4000が備えるボタンを特定するための識別子を示す。実施形態では、シーンを割り当てることができるボタンは、4つであるとする。
ゾーンID2814は、リモコンID2811が示すリモコン4000がシーンを変更するゾーンZを特定するための識別子を示す。
シーンID2815は、ボタンID2813が示すボタンに割り当てられたシーンを特定するための識別子を示す。実施形態では、このシーン識別子は、ゾーンZごとに、例えば、1から昇順の番号として振られる。つまり、複数のゾーンZに同じシーン識別子が振られる場合もある。従って、実施形態では、ゾーンID2814が示すゾーン識別子と、シーンID2815が示すシーン識別子によって、1つのシーンが特定されることになる。
リモコン4000が1つのゾーンZに配置され、そのゾーンZに配置されている照明装置Lの発光状態を変更してシーンを再現するために用いられるものである場合には、例えば、ボタンID2813が「B1」〜「B4」に対して、ゾーンID2814として同じゾーン識別子が設定されるが、1つのリモコン4000で複数ゾーンZのシーンを再現する場合には、ゾーンID2814として、それぞれのゾーンZのゾーン識別子が設定される。
<3−8.自リモコン情報テーブル4410>
次に、図22は、自リモコン情報テーブル4410の構成及び内容の例を示す図である。自リモコン情報テーブル4410は、リモコン4000の自リモコン情報記憶部4400(図14参照)に記憶されている。この自リモコン情報テーブル4410は、リモコン4000自身の情報を記憶するためのテーブルである。自装置が備える1ボタンごとに、1レコード(1行)が登録されている。
自リモコン情報テーブル4410は、自リモコンアドレス4411、ボタンID4412、及び、ネットワークID4413を有する。
自リモコンアドレス4411は、自装置のアドレスを示す。
ボタンID4412は、自装置が備えるボタンの識別子を示す。
ネットワークID4413は、自装置が含まれるネットワークを特定するための識別子を示す。
自リモコンアドレス4411、及び、ボタンID4412は、工場出荷時等に予め設定されているものとし、ネットワークID4413は、自装置が照明システム100に登録された際に照明管理端末3000から通知され、自リモコン情報記憶部4400によって記憶される。
<4.動作>
以下、照明システム100の動作について、図24〜図28を用いて説明する。尚、ここでは、照明システム100が、複数のゲートウェイGWを備える場合を説明するが、ゲートウェイGWが1つの場合は、ゲートウェイGWyは存在せず、ゲートウェイGWxは、データをゲートウェイGWyに送信する動作を行わない。
図24は、基本情報設定処理を示すフローチャートである。つまり、リモコン4000のボタンにシーンを割り当てるまでの処理である。基本情報設定処理として、ネットワーク情報を作成する処理、シーン情報を作成する処理、及び、ボタン割当情報を作成する処理を行う。
<4−1.ネットワーク情報の作成処理>
まず、照明システム100内のネットワーク情報を作成して、照明システム100内の各ゲートウェイGWに記憶させる(ステップS10〜ステップS13)。ネットワーク情報とは、ネットワーク識別子が「Net1」のネットワークに関する情報であり、具体的には、自GW装置情報テーブル2610、GW情報テーブル2620、GWメンバー情報テーブル2630、及び、グループ・ゾーン情報テーブル2640である。
例えば、ユーザが照明管理端末3000の入出力部3400を操作して、ゾーン及びグループの作成コマンドを入力する。ゾーン及びグループの作成コマンドが入力されたことを入出力部3400が検出すると、照明管理端末3000の照明管理制御部3100は、入出力部3400に照明装置配置図(図5参照)、ゲートウェイGWのアドレス一覧、及び、照明装置Lのアドレス一覧を表示する。ユーザは、入出力部3400に表示された照明装置配置図を見ながら、グループG、及び、ゾーンZを作成する。そして、ユーザは、入出力部3400に表示されているゲートウェイGWのアドレス一覧を見ながら、アドレスを照明装置配置図上のゲートウェイGWと対応付けを行う。例えば、1アドレスの画像を照明装置配置図上のゲートウェイGWの画像にドラッグ&ドロップするなどである。また、同様に、入出力部3400に表示されている照明装置Lのアドレス一覧を見ながら、アドレスを照明装置配置図上の照明装置Lと対応付けを行う。尚、照明システム100が管理するエリア内に設置されたゲートウェイGWのアドレス、及び、照明装置Lのアドレスは、予め照明管理端末3000内の作業メモリに記憶されているものとする。
アドレスの対応付けが完了すると、照明管理制御部3100は、GW情報テーブル2620、グループ・ゾーン情報テーブル2640を作成して、接続されているゲートウェイGWxに送信する(ステップS10)。
照明管理端末3000からGW情報テーブル2620、及び、グループ・ゾーン情報テーブル2640を受信したゲートウェイGWxのGW制御部2100(図12参照)は、受信したテーブルをネットワーク情報記憶部2600に記憶させる(ステップS11)。そして、GW情報テーブル2620、及び、グループ・ゾーン情報テーブル2640を、他の全てのゲートウェイGWyに、HUB1を介して送信する(ステップS12)。
HUB1を介して、ゲートウェイGWxからGW情報テーブル2620、及び、グループ・ゾーン情報テーブル2640を受信したゲートウェイGWyは、受信したテーブルを自装置のネットワーク情報記憶部2600に記憶させる(ステップS13)。
その後、各ゲートウェイGWのGW制御部2100は、接続可能な照明装置Lを検出し、予め定められた方法によって他のゲートウェイGWと調整を行って、各照明装置LがいずれかのゲートウェイGWに制御されるように、GWメンバー情報テーブル2630を作成して記憶する。
次に、各ゲートウェイGWのGW制御部2100は、自装置が含まれるネットワークを示すネットワーク識別子をGW情報テーブル2620から読み出して、自GW装置情報テーブル2610に設定する。詳細には、GW制御部2100は、GW情報テーブル2620のネットワークID2621として設定されているネットワーク識別子「Net1」を読み出し、自GW装置情報テーブル2610の項目2611として「ネットワークID」が設定されているレコードに、内容2612として設定する。そして、各ゲートウェイGWのGW制御部2100は、ネットワーク識別子「Net1」を、自装置に属している照明装置Lに送信する。照明装置Lの照明制御部1100は、受信したネットワーク識別子を、自照明装置情報記憶部1400の自照明装置情報テーブル1410に、項目1411として「ネットワークID」が設定されているレコードの内容1412として設定する。
<4−2.シーン情報の作成処理>
次に、照明システム100内の各ゾーンZのシーン情報を作成して、照明システム100内の各ゲートウェイGWに記憶させる(ステップS20〜ステップS23)。シーン情報とは、シーン情報テーブル2710である。
例えば、ユーザが照明管理端末3000の入出力部3400を操作して、シーンの作成コマンドを入力する。シーンの作成コマンドが入力されたことを入出力部3400が検出すると、照明管理端末3000の照明管理制御部3100は、入出力部3400にゾーン識別子の一覧を表示する。ゾーン識別子の一覧からユーザがゾーン識別子を選択したことを検出すると、照明管理制御部3100は、選択されたゾーンZを構成するグループ識別子の一覧を表示する。ユーザは、入出力部3400に表示されたグループ識別子ごとに、発光状態、例えば、「調光率50%」などと設定し、シーンを作成する。このシーンには、シーン識別子が付与される。
シーンの作成が完了すると、照明管理制御部3100は、シーン情報テーブル2710を作成して、接続されているゲートウェイGWxに送信する(ステップS20)。
照明管理端末3000からシーン情報テーブル2710を受信したゲートウェイGWxのGW制御部2100(図12参照)は、受信したテーブルをシーン情報記憶部2700に記憶させる(ステップS21)。そして、シーン情報テーブル2710を、他の全てのゲートウェイGWyに、HUB1を介して送信する(ステップS22)。
HUB1を介して、ゲートウェイGWxからシーン情報テーブル2710を受信したゲートウェイGWyは、受信したテーブルを自装置のシーン情報記憶部2700に記憶させる(ステップS23)。
<4−3.ボタン割当情報の作成処理>
次に、照明システム100内のリモコン4000のボタン割当情報を作成して、照明システム100内の各ゲートウェイGWに記憶させる(ステップS30〜ステップS34)。ボタン割当情報とは、ボタン割当情報テーブル2810、及び、自リモコン情報テーブル4410である。
<4−3−1.リモコンの検出>
まず、リモコン4000の検出を行う。詳細には、例えば、リモコン4000に対して所定の操作、例えば、予め定められた2つのボタンを同時に押下すると、リモコン4000は登録モードとなる。登録モードにおいて、リモコン制御部4100は、自リモコン情報記憶部4400に記憶されている自リモコン情報テーブル4410から、自リモコンアドレス4411として設定されているアドレス、例えば、「R1−Addr」を読み出して、無線通信部4200を介して、繰り返して、間欠的に周囲に送信する。また、登録モードになっている間、リモコン4000は、第1インジケータランプ4017を点滅させる。リモコン4000からのアドレスを受信したゲートウェイGWのGW制御部2100は、アドレスを受信した旨の通知を当該リモコン4000に送信する。当該通知を受信したリモコン4000のリモコン制御部4100は、アドレスの送信を停止して、登録モードを脱する。また、ゲートウェイGWのGW制御部2100は、受信したアドレスを内部のメモリに記憶し、他のゲートウェイGWにも送信する。他のゲートウェイGWは、受信したリモコン4000のアドレスを記憶する。このように、各ゲートウェイGWは、照明システム100内のリモコン4000のアドレスを記憶する。
<4−3−2.リモコンの登録>
次に、照明システム100内のリモコン4000のボタン割当情報を作成する。
詳細には、例えば、ユーザが照明管理端末3000の入出力部3400を操作して、リモコンの登録コマンドを入力する。リモコンの登録コマンドが入力されたことを入出力部3400が検出すると、照明管理端末3000の照明管理制御部3100は、シーン割当部3300にシーンのボタンへの割当処理の開始を指示する。指示を受けたシーン割当部3300は、入出力部3400にリモコン登録画面3410(図2参照)を表示する。
このリモコン登録画面3410において、ユーザは、リモコン4000と、アドレスとを対応付ける。例えば、複数あるリモコン4000のそれぞれを各部屋に配置する場合に、各リモコン4000のアドレスを確認しながら各部屋に配置していくのは手間がかかる。そこで、上述のように、無線を介して、予め、照明システム100内のリモコン4000のアドレスを取得して、各ゲートウェイGWに記憶しておく。そして、照明管理端末3000は、接続したゲートウェイGWからアドレスの一覧をダウンロードして表示させる。
ユーザは、図2に示すように、アドレス一覧3411内の1アドレスの画像を、識別子一覧3412内の1識別子の画像にドラッグ&ドロップすることで、リモコン4000の識別子と、そのアドレスとを対応付ける。尚、この対応付けの際、ユーザが、アドレス一覧3411内の1アドレスが、どのリモコン4000のアドレスであるのかを確認できるようになっている。一例として、アドレス一覧3411内の1アドレスの画像をユーザがタッチすることにより、当該リモコン4000の第1インジケータランプ4017と第2インジケータランプ4018との双方が点滅するようになっている。
また、第1インジケータランプ4017と第2インジケータランプ4018との双方の点滅に加え、ユーザが所定の操作をリモコン4000に対して行うことで、照明管理端末3000の表示部にそのリモコンを示す画像が表示(アドレスランプ3413が点滅)されてもよい。これにより、所望するリモコンのボタンに、所望のシーンを正しく割り当てる際のユーザの利便性が向上する。
また、シーン割当部3300は、アドレスと対応付けられた各リモコン4000に対して、ネットワーク識別子「Net1」を送信する。リモコン4000のリモコン制御部4100は、受信したネットワーク識別子を、自リモコン情報記憶部4400の自リモコン情報テーブル4410に、ネットワークID4413として設定する。
<4−3−3.リモコンの確認>
上述した2つの方法による、アドレス一覧3411内の1アドレスが、どのリモコン4000のアドレスであるのかを確認する際の手順について詳細に説明する。
<4−3−3−1.インジケータランプの点滅>
ここでは、ユーザが照明管理端末3000に表示されたリモコン登録画面3410からリモコンのアドレスを指定することで、そのアドレスのリモコン4000の第1インジケータランプ4017、及び、第2インジケータランプ4018を点滅させる手順を説明する。
図25に、第1インジケータランプ4017、及び、第2インジケータランプ4018の点滅処理のフローチャートを示す。
ユーザが照明管理端末3000の入出力部3400を操作して、リモコンの登録コマンドを入力し、リモコンの登録コマンドが入力されたことを入出力部3400が検出すると、照明管理端末3000の照明管理制御部3100は、シーン割当部3300にシーンのボタンへの割当処理の開始を指示する。指示を受けたシーン割当部3300は、入出力部3400にリモコン登録画面3410(図2参照)を表示する。
ユーザは、アドレス一覧3411として表示されているアドレスのうち、いずれのリモコン4000のアドレスであるかを確認したいアドレスの画像を、タッチする。
アドレス一覧3411内の1アドレスの画像のユーザによるタッチを入出力部3400が検出すると(ステップS90)、照明管理制御部3100は、接続されているゲートウェイGWxに対し、検出したアドレスと点滅指示とを送信する(ステップS91)。点滅指示とは、具体的には、リモコン4000の第1インジケータランプ4017、及び、第2インジケータランプ4018を点滅させるための点滅制御情報をリモコン4000に送信する指示である。
アドレス、及び、点滅指示を受信したゲートウェイGWxのGW制御部2100は、受信したアドレス、及び、点滅指示を、HUB1を介して他のゲートウェイGWyに転送し(ステップS92)、受信したアドレス宛に、点滅制御情報を送信する(ステップS93)。また、HUB1を介して、報知アドレスを受信した他のゲートウェイGWyのGW制御部2100は、受信したアドレス宛に、点滅制御情報を送信する(ステップS94)。
自装置宛の点滅制御情報を受信したリモコン4000のリモコン制御部4100は(ステップS95:Yes)、第1インジケータランプ4017、及び、第2インジケータランプ4018を所定期間点滅させる。
<4−3−3−2.アドレスランプの点滅>
ここでは、ユーザがリモコン4000に対して所定の操作を行うことで、照明管理端末3000に表示されたリモコン登録画面3410内のアドレスランプ3413を点滅させる手順を説明する。
図26に、アドレスランプ3413の点滅処理のフローチャートを示す。
予め定められた2つのボタンを同時に押下するなどの所定の操作がなされたことを検出したリモコン4000の入力部4300は、その旨をリモコン制御部4100に通知する(ステップS40)。通知を受けたリモコン制御部4100は、自リモコン情報記憶部4400に記憶されている自リモコン情報テーブル4410から自リモコンアドレス4411として設定されている自装置のアドレスを読み出して、読み出したアドレス(以下、「報知アドレス」という。)を周囲に送信する(ステップS41)。リモコン4000が送信した報知アドレスを受信したゲートウェイGWyのGW制御部2100は、受信した報知アドレスを、HUB1を介して他のゲートウェイGWxに送信し(ステップS42)、更に、照明管理端末3000宛にも送信する(ステップS43)。HUB1を介して、報知アドレスを受信した他のゲートウェイGWxのGW制御部2100は、受信した報知アドレスを照明管理端末3000宛に送信する(ステップS44)。報知アドレスを受信した照明管理端末3000の照明管理制御部3100は、リモコン登録画面3410のアドレス一覧3411内の、報知アドレス横のアドレスランプ3413を所定期間点滅させる(ステップS45)。尚、照明管理端末3000と現在接続しているゲートウェイGWのみが、報知アドレスを照明管理端末3000宛に送信することとしても良い。
<4−3−4.シーンの割当>
リモコン4000とアドレスとの対応付けが完了すると、次に、シーン割当部3300は、入出力部3400にシーンセレクト画面3420(図3参照)を表示する。
シーン割当部3300は、グループ・ゾーン情報テーブル2640(図18参照)のゾーンID2641を参照して、ゾーンZの識別子を表示する。照明管理端末3000の照明管理制御部3100は、ゲートウェイGWに接続した際に、自GW装置情報テーブル2610等の必要なデータをダウンロードしているものとする。
このシーンセレクト画面3420において、ユーザは、リモコン4000の各ボタン4011〜4014に、ゾーンZ及びシーンを割り当てる。具体的には、ユーザが、リモコン識別子一覧3421のうちのいずれかの識別子を選択すると(選択された識別子は、ハッチングがかけられている。)、ボタン一覧3422として、リモコン識別子一覧3421で選択されたリモコンの識別子が示すリモコン4000のボタン識別子が表示される。そして、ユーザが、ゾーン一覧3423のうちのいずれかの識別子を選択すると(選択された識別子は、ハッチングがかけられている。)、シーン一覧3424として、ゾーン一覧3423で選択されたゾーンZの識別子が示すゾーンZに設定されたシーンの識別子が表示される。シーン割当部3300は、シーン情報テーブル2710を参照し、選択されたゾーンZを示す識別子がゾーンID2711として設定されたレコードから、シーンID2712として設定されているシーン識別子を読み出して表示する。
そして、シーン一覧3424内の1シーン識別子の画像を、ボタン一覧3422内の1ボタン識別子の画像にドラッグ&ドロップすることで、このシーンの識別子とゾーン一覧3423内の選択されているゾーンZの識別子とが、リモコン識別子一覧3421内で選択されている識別子が示すリモコン4000のボタンと、対応付けられる。詳細には、シーン割当部3300は、リモコン識別子一覧3421で選択されているリモコン識別子がリモコンID2811として設定されているボタン割当情報テーブル2810の、ドラッグされたボタン一覧3422のボタン識別子がボタンID2813として設定されているレコードに、ゾーンID2814としてゾーン一覧3423で選択されているゾーンZの識別子を設定し、シーンID2815としてシーン一覧3424のドロップされたシーン識別子を設定する。
シーンセレクト画面3420において、コピーボタン3425がユーザによってタッチされたことを検出すると、シーン割当部3300は、ボタン設定コピー画面3430(図4参照)を表示する。
コピー元リモコン設定領域3431、及び、コピー先リモコン設定領域3432にリモコン4000の識別子を選択したユーザは、決定ボタン3433をタッチする。これで、リモコン4000の複製が作られる。詳細には、決定ボタン3433のタッチを検出した入出力部3400から、その旨の通知を受けたシーン割当部3300は、コピー元リモコン設定領域3431で選択されているリモコン識別子がリモコンID2811として設定されているボタン割当情報テーブル2810から、ゾーンID2814及びシーンID2815として設定されているデータを読み出す。そして、シーン割当部3300は、読み出したデータを、コピー先リモコン設定領域3432で選択されているリモコン識別子がリモコンID2811として設定されているボタン割当情報テーブル2810のゾーンID2814及びシーンID2815として設定する。
<4−3−5.シーンの確認>
シーンを割り当てる際、シーン一覧3424内のシーン識別子が示すシーンが、どのような発光状態であるのかを確認したい場合がある。そこで、実施形態では、シーン一覧3424内のシーン識別子が、どのような発光状態のシーンであるのかを容易に判別する方法を提供している。
実施形態では、シーン一覧3424内のシーン識別子に対して所定の操作を、例えば、シーン識別子の画像を長押しすると、そのシーン識別子が示すシーンがテスト再現されるようになっている。
図27に、テスト再現処理のフローチャートを示す。
シーン一覧3424のシーン識別子の画像が長押しされたことを検出した入出力部3400は、その旨を照明管理制御部3100に通知する。通知を受けた照明管理制御部3100は、当該シーン画像が示すシーン識別子、及び、ゾーン一覧3423内で選択されているゾーン識別子を、接続されているゲートウェイGWxに送信する(ステップS50)。
照明管理端末3000からシーン識別子、及び、ゾーン識別子を受信したゲートウェイGWxのGW制御部2100は、受信したシーン識別子、及び、ゾーン識別子を、他の全てのゲートウェイGWyに、HUB1を介して送信する(ステップS51)。そして、ゲートウェイGWxのGW制御部2100は、シーンを再現する(ステップS52)。
HUB1を介して、ゲートウェイGWxからシーン識別子、及び、ゾーン識別子を受信したゲートウェイGWyは、シーンを再現する(ステップS53)。
尚、ステップS52、ステップS53の処理は、<4−4.シーンの再現処理>の項で後述する再現処理と同じ処理を行う。
ユーザは、シーンを再現させて、所望のシーンであることを確認してから、リモコン4000のボタンに割り当てることが可能となる。つまり、照明管理端末3000に表示されたシーンを示す画像に対して所定の操作を行うだけで、そのシーンを再現させることができるので、実際にシーンを確認してから、リモコンのボタンに割り当てることが可能となる。よって、ボタンに誤ったシーンを割り当てる可能性が大幅に少なくなる。
ボタンの割当が完了すると、シーン割当部3300は、ボタン割当情報テーブル2810を作成して、照明管理制御部3100を介して、接続されているゲートウェイGWxに送信する(ステップS30)。
照明管理端末3000からボタン割当情報テーブル2810を受信したゲートウェイGWxのGW制御部2100(図12参照)は、受信したテーブルをリモコン割当情報記憶部2800に記憶させる(ステップS31)。そして、ボタン割当情報テーブル2810を、他の全てのゲートウェイGWyに、HUB1を介して送信する(ステップS32)。
HUB1を介して、ゲートウェイGWxからボタン割当情報テーブル2810を受信したゲートウェイGWyは、受信したテーブルを自装置のリモコン割当情報記憶部2800に記憶させる(ステップS33)。
これで、リモコン4000のボタンを押下すると、シーンを再現することができることになる。
<4−4.シーンの再現処理>
次に、リモコン4000のボタンを押下して、シーンを再現する処理について説明する。図28は、シーン再現処理を示すフローチャートである。
ユーザは、リモコン4000のボタン4011〜ボタン4016のうち、再現させたいシーンが割り当てられているボタンを押下する(ステップS60:Yes)。ボタンが押下されたことを検出した入力部4300は、押下されたボタンを通知するためのボタン送信信号(図23(a)参照)を作成して、ゲートウェイGWxに送信する(ステップS61)。詳細には、リモコン制御部4100は、自リモコン情報記憶部4400に記憶されている自リモコン情報テーブル4410(図22参照)から、自リモコンアドレス4411として設定されているアドレスを読み出し、読み出したアドレスをボタン送信信号のリモコンIDとして設定し、ボタンID4412として設定されている押下されたボタンの識別子を読み出し、読み出した識別子をボタン送信信号のボタンIDとして設定し、ネットワークID4413として設定されているネットワーク識別子を読み出し、読み出した識別子をボタン送信信号のネットワークIDとして設定して、ボタン送信信号を作成する。
ボタン送信信号を受信したゲートウェイGWxのGW制御部2100は、受信したボタン送信信号にネットワークIDとして設定されているネットワーク識別子が、自GW装置情報テーブル2610の項目2611「ネットワークID」に対して内容2612として設定されているネットワーク識別子と同じであるかを確認する。同じである場合、GW制御部2100は、リモコン割当情報記憶部2800に記憶されているボタン割当情報テーブル2810(図21参照)を参照し、ボタン送信信号のリモコンIDとして設定されているデータが、Rアドレス2812として設定され、ボタン送信信号のボタンIDとして設定されているデータが、ボタンID2813として設定されているレコードから、ゾーンID2814として設定されているゾーン識別子(以下、「再現ゾーン識別子」という。)と、シーンID2815として設定されているシーン識別子(以下、「再現シーン識別子」という。)とを読み出す。
そして、GW制御部2100は、読み出した再現ゾーン識別子と、再現シーン識別子とを、他のゲートウェイGWyに送信する(ステップS70)。この再現ゾーン識別子と再現シーン識別子とは、再現するシーンを特定するための情報である。
再現シーン識別子及び再現ゾーン識別子を送信したゲートウェイGWxのGW制御部2100は、ネットワーク情報記憶部2600、シーン情報記憶部2700、リモコン割当情報記憶部2800に記憶されているテーブルを参照し、自装置に属している照明装置Lの発光状態を設定する必要があるか否か、つまり、シーンを構成する照明装置Lであるか否か、発光状態を変更する必要があるか否かを判断する(ステップS71)。GW制御部2100は、必要があると判断した場合には(ステップS71:Yes)、照明装置Lに発光状態を設定するための発光制御信号(図23(b)参照)を作成して送信し(ステップS72)、必要がないと判断した場合には(ステップS71:No)、発光制御信号を送信しない。
詳細には、GW制御部2100は、シーン情報記憶部2700に記憶されているシーン情報テーブル2710を参照して、シーンの情報を読み出す。詳細には、GW制御部2100は、再現ゾーン識別子がゾーンID2711として設定され、再現シーン識別子がシーンID2712として設定されているレコードから、グループID2713として設定されているグループ識別子(以下、「再現グループ識別子」という。)、及び、動作内容2714として設定されている発光状態(以下、「再現発光状態」という。)を読み出す。ただし、GW制御部2100は、再現発光状態が「現状維持」のグループ識別子は、再現グループ識別子として読み出さない。
そして、GW制御部2100は、ネットワーク情報記憶部2600に記憶されているグループ・ゾーン情報テーブル2640を参照して、再現ゾーン識別子がゾーンID2641として設定され、再現グループ識別子がグループID2642として設定されているレコードから、LED−ID2643として設定されているLED識別子(以下、「再現LED識別子」という。)を読み出す。
次に、GW制御部2100は、GWメンバー情報テーブル2630(図19参照)を参照して、GW−ID2631として自装置の識別子(自GW装置情報テーブル2610を参照)が設定されたレコードのうち、LED−ID2632として再現LED識別子が設定されているレコードがある場合には、発光制御信号を作成して、照明装置Lに送信する。詳細には、GW制御部2100は、そのレコードのLアドレス2633として設定されているアドレスを、発光制御信号のLED宛先として設定し、再現発光状態を、発光制御信号の制御命令として設定して、発光制御信号を作成する。
また、他のゲートウェイGWyのGW制御部2100も同様に、ネットワーク情報記憶部2600、シーン情報記憶部2700、リモコン割当情報記憶部2800に記憶されているテーブルを参照し、自装置に属している照明装置Lの発光状態を設定する必要があるか否かを判断し、必要がある場合には(ステップS80:Yes)、照明装置Lに発光状態を設定するための発光制御信号(図23(b)参照)を作成して送信する(ステップS81)。
これで、再現シーン識別子が示すシーンが再現される。つまり、ユーザは、リモコン4000のボタンを押下するだけで、ボタンに割り当てられているシーンが再現することが可能となる。
<補足>
実施形態のシーンセレクト画面3420(図3参照)では、リモコン識別子一覧3421で1つのリモコン識別子を選択することとしているが、複数のリモコン識別子を選択することとしても良い。この場合、一回の操作で、選択された複数のリモコンのボタンに、同じシーンが割り当てられることになる。また、ボタン一覧3422のボタン識別子を複数個選択できるようにして、これら複数のボタン識別子のいずれかの画像に、シーン一覧3424の識別子の画像をドラッグ&ドロップできるようにしても良い。この場合は、一回の操作で、複数のボタンに、同じシーンが割り当てられることになる。更に、リモコン識別子一覧3421で複数のリモコン識別子を選択し、ボタン一覧3422のボタン識別子を複数個選択で切るようにしても良い。この場合は、一回の操作で、複数のリモコンの複数のボタンに、同じシーンが割り当てられることになる。
つまり、ユーザは、効率よく複数のリモコンのボタンに、同一のシーンを割り当てることが可能となる。
上記実施形態に関して、更に、以下に付記を示す。
複数の制御装置と複数の照明装置と1以上のリモコンとから成り、前記複数の制御装置それぞれは、互いに通信可能に接続され、前記複数の照明装置それぞれ及び前記リモコンそれぞれは、前記複数の制御装置のうちのいずれか1つと、無線通信により接続される照明システムであって、
前記リモコンは、複数の入力ボタンを備え、
前記制御装置は、
前記複数の照明装置のうちの1以上の照明装置それぞれの照明装置識別子と、当該照明装置それぞれの調光に関する調光情報と、シーンを特定するためのシーン特定情報とを対応付けて記憶するシーン情報記憶手段と、
前記リモコンが備えるいずれかの入力ボタンを特定するための入力ボタン識別情報と、前記シーン特定情報とを対応付けて記憶するリモコン情報記憶手段と、
前記リモコンから、前記入力ボタン識別情報を受信した場合に、受信した入力ボタン識別情報と同じ入力ボタン識別情報と対応づけて前記リモコン情報記憶手段に記憶されているシーン特定情報を検出する入力ボタン特定手段と、
前記入力ボタン特定手段で検出したシーン特定情報を、他の制御装置に送信する転送手段と、
他の制御装置の転送手段により送信されたシーン特定情報を受信するシーン受信手段と、
前記入力ボタン特定手段でシーン特定情報を検出した場合、又は、前記シーン受信手段でシーン特定情報を受信した場合には、当該シーン特定情報と対応づけて前記シーン情報記憶手段に記憶されている照明装置識別子が、自装置と接続されている照明装置を示す場合には、当該シーン特定情報及び当該照明装置識別子と対応づけて記憶されている調光情報に応じた照明制御情報を、当該照明装置に対して送信する制御手段と
を備えることを特徴とする照明システム。
このような構成の照明システムによれば、リモコンのボタンにシーンが割り当てられており、かつ、複数の制御装置が複数の照明装置を制御するので、リモコンが備える入力ボタンを押下するだけで、入力ボタンに割り当てられているシーンを再現することが可能となる。つまり、リモコンから送信された入力ボタン識別情報が、いずれかの制御装置により受信されれば、他の制御装置に入力ボタン識別情報が送信されるので、パーティションや棚等の障害物があるような部屋においても、入力ボタンに割り当てられているシーンを確実に再現することが可能となる。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、特許請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。