JP2017106218A - 打設コンクリートの均し具 - Google Patents

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Abstract

【課題】住宅等の土間用コンクリートの形成作業を簡易かつ安価に行うことが可能な打設コンクリートの均し具を提供する。
【解決手段】均し具10は、長尺長方形の薄板であって全面に板面を貫通した多数の小孔13を有する基板部12と、その一方の長辺側にて一体で120°に折り曲げられた長尺薄板である取付板部14と、長尺棒状の一端にて取付板部14の長手方向中央にてボルトナット28により固定されて基板部12及び取付板部14と共にT字状をなす柄17と、一端にて取付板部14の両側でボルトナット29により固定され、他端にて柄17の一端近傍にてボルトナット31により共通に固定される一対の筋かい棒23とにより構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、住宅の土間用等として打設されたコンクリート面を均すための打設コンクリートの均し具に関する。
住宅の土間用等のコンクリートの形成作業としては、まず打設されたコンクリート面の凹凸を平坦に均す均し作業が行われ、その後、コンクリート面を叩いてコンクリートに含まれる骨材を沈めて表面側にノロと呼ばれる軟質のセメントペーストを浮かせるタッピング作業が行われ、さらに、表面に浮き出たセメントペーストを鏝を用いて仕上げる鏝仕上げ作業で表面仕上げが行われるようになっている。このようなタッピング作業を行うことにより、コンクリート表面にセメントペーストを浮かせることができ、その後の鏝仕上げが簡単にかつ綺麗に行われるようになる。特に、温度が上昇する夏季等において、水分を多く含むセメントペーストを浮かせることにより、コンクリートの急激な硬化によるクラック等の発生を有効に抑えることが可能になる。
従来、均し作業では、長方形の長尺板に所定角度で傾斜した状態で柄を取り付けたT字状のトンボと呼ばれる均し具が用いられており、長尺板の一長辺側をコンクリート面に接触させて柄を手で持ってコンクリート表面を引っかくようにして均し作業が行われている。また、タッピング作業では、長方形の枠にラス網を貼り付けた網板部と、網板部に垂直に取り付けられた一対の棒状の柄とからなるタッピング具が用いられており、柄を手で持って網板部を上下に細かく動かしながらコンクリート面に押し当てるようにしてタッピング作業が行われている。このように、従来の土間用コンクリート等の形成作業では、均し具とタッピング具の2種類の用具が必要であるため用具のコストが割高になると共に、形成作業を行う際に2種類の用具を一々持ち替えて使い分ける必要があるため、作業が非効率で煩雑であると共に長時間を要していた。また、2種類の用具の運搬や保管管理の手間も煩雑であった。
これに対して、特許文献1に示すような打設コンクリートの振動式均し具が知られている。この振動式均し具は、打設コンクリートを均すためのカッパギ用板とコンクリート面を平滑にするためのトンボ用板とを鋭角に組み合わせ、その内部に振動発生機を固設し、カッパギ用板に柄を取り付けてT字状にされている。振動発生機は、柄に収納された電源により駆動され、カッパギ作業やトンボ作業の際にコンクリートに振動を与えて、骨材のまわりに硬化前のコンクリートを稠密に充填させようとするものである。しかし、この振動式均し具は、部材の点数が多く構造が複雑なために高価であると共に、重量が重くなるために作業の負担が大きくなり、また運搬や保管の手間も大きいために使用し難いという問題がある。
特開平11−22193号公報
本発明は、上記問題を解決しようとするもので、住宅の土間用等として打設されたコンクリート面の均し作業を簡易かつ安価に行うことが可能な打設コンクリートの均し具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の構成上の特徴は、打設コンクリートの均し具であって、長尺長方形の金属薄板であって板面を貫通した多数の小孔を有する基板部と、基板部の一方の長辺側中央に一端にて固定されて基板部と共にT字状をなす長尺棒状の柄とからなることにある。小孔の形状としては、丸の他に、三角形、四角形等の角形や、長円形等の任意の形状でもよい。
上記のように構成した発明においては、均し作業では、均し具の基板部の他方の長辺側をコンクリート面に接触させながら柄を手で持ってコンクリート表面を引っかくようにして行われる。さらに、タッピング作業では、同じ均し具の基板部の一表面をコンクリート面に向け、手で柄を持って基板部を上下に細かく動かしながらコンクリート面に押し当てるようにして行われる。タッピング作業において、基板部に多数の小孔が設けられていることにより、コンクリート中の骨材が基板部に抑えられて沈み込み、軟質のセメントペーストのみが小孔を通して表面側に浮き上がるという有効なタッピング作業が効率よく行われる。このように、均し作業とタッピング作業とを1つの均し具で共通して行うことができる。その結果、本発明によれば、均し作業とタッピング作業のために1つの均し具を用意すればよいため、従来に比べて用具のコストを大幅に低減できる。さらに、均し作業とタッピング作業とを1つの均し具で行うことができ、2種類の用具を一々持ち替えて使い分ける必要がないため、作業が簡易になると共に作業時間の大幅な短縮も可能になる。また、均し具の運搬や保管管理の手間も大幅に軽減される。
また、本発明において、基板部の一方の長辺側にて基板部に対して所定の鈍角で傾斜した長尺長方形の金属薄板である取付板部を一体で設けており、柄が取付板部の長手方向中央にて固定されることが好ましい。このように柄が取付板部に固定されることにより、柄の取り付けが簡易かつ強固に行われるため、均し具の強度が安価に確保される。また、基板部と取付板部が一体で安価に形成されるため、均し具が安価に提供される。特に、アルミニウム薄板のプレス成形を採用することにより、基板部と取付板部が一層安価に形成される。
また、本発明において、基板部と取付板部とを一体で設けた場合に、基板部の長辺方向両側が、取付板部の長辺方向両側より外方に延びた延出部となっていることが好ましい。打設コンクリートのタッピング作業を立ち上がり鉄筋が配置された箇所で行う場合に、鉄筋とコンクリート面の間の狭い空間で均し具を上下させると取付板部が鉄筋に当たることにより円滑なタッピングが困難になり、この箇所でのコンクリート面の平滑性が損なわれ、その後の型枠を用いた布基礎コンクリート打設作業の際の妨げになるおそれがある。本発明によれば、基板部の長辺方向両側を延出部としたことにより、立ち上がり鉄筋の配置箇所では延出部のみを上下させることができるため、この箇所でのタッピング作業が円滑に行われ、コンクリート面の平滑性が良好に確保される。
また、本発明において、柔軟性を有する材料で形成された長尺長方形状の薄板である均し補助具を設け、均し補助具は基板部の他方の長辺側の内面に長さ方向を合わせて着脱可能に取り付けられて基板部の外方に延出されることが好ましい。なお、基板部の内面とは、基板部の鈍角側の面を意味する。この場合、均し補助具は、均し作業の後でタッピング作業の前に基板部に取り付けられるものであり、タッピング作業と共にタッピングによって波打ったセメントペースト面を平坦にすることができる。そのため、タッピング作業後の鏝による仕上げ作業が簡易にされる。
また、本発明において、長尺長方形の金属薄板である鏝板具を設け、鏝板具は基板部の少なくとも一方の長辺側の外面に着脱可能に取り付けられて基板部の外方に延出されることが好ましい。なお、基板部の外面とは、基板部の鈍角側の面に対する反対面を意味する。この場合、鏝板具は、タッピング作業の後に基板部に取り付けられるものであり、手で柄を持って鏝板具をコンクリート面に当てることにより鏝仕上げ作業を行うことができる。そのため、本発明によれば、従来の鏝を手で持って行う作業に比べて、鏝仕上げ作業を簡易にかつ速く行うことができる。
本発明においては、均し作業とタッピング作業とを1種類の均し具で行うことができるため、従来に比べて用具のコストを大幅に低減できると共に、両作業が簡易にされ、また、均し具の運搬や保管管理の手間も大幅に軽減される。また、本発明において、基板部と取付板部とを一体で設け、さらに基板部の長辺方向両側を、取付板部の長辺方向両側より外方に延びた延出部とすることにより、立ち上がり鉄筋の配置箇所でのタッピング作業が円滑に行われ、コンクリート面の平滑性が良好に確保される。本発明において、さらに、本発明において、均し補助具を用いることにより、タッピング作業によるコンクリート面の平坦性が高められる。また、本発明において、鏝板具を用いることにより、より簡易かつ速い鏝仕上げ作業が可能になる。
本発明の実施例1である打設コンクリートの均し具を示す斜視図である。 均し具を示す正面図である。 均し具を示す平面図である。 均し具の基部を示す(a)平面図及び(b)側面図である。 均し具の柄を示す一部破断図である。 均し具の筋かい棒を示す(a)平面図及び(b)正面図である。 均し具を用いた均し作業の例を説明する説明図である。 均し具を用いたタッピング作業の例を説明する説明図である。 均し具を用いた立ち上がり鉄筋の配置箇所におけるタッピング作業の例を均し具の水平後方側から見た状態で説明する説明図である。 均し具を用いた立ち上がり鉄筋の配置箇所におけるタッピング作業の例を均し具の上方から見た状態で説明する説明図である。 実施例2である打設コンクリートの均し具を示す平面図である。 同均し具を示す側面図である。 実施例3である打設コンクリートの均し具を示す平面図である。 同均し具を示す側面図である。 実施例3の変形例である打設コンクリートの均し具を示す平面図である。 同均し具を示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は実施例1である住宅の土間用として打設されたコンクリート面を均すための打設コンクリートの均し具を斜視図により示し、図2,3は、均し具を正面図及び平面図により示したものである。
均し具10は、長尺状の板材である基部11と、基部11の一方の長辺側に固定されて基部11と共にT字状をなす長尺棒である柄17と、基部11と柄17間を連結する一対の筋かい棒23とを有している。基部11は、図4に示すように、アルミニウム製の厚さ3mmの薄い平板材をプレス成形加工を施すことにより長手方向に対称に形成されたものであり、基板部12と基板部12の一長辺側で角度θ=120°で折り曲げられた取付板部14とを一体で設けている。なお、角度θは鈍角であるが、特に110°〜140°の範囲にあることが好ましく、これにより負担の少ない均し作業が可能になる。
基板部12は、長さ800mm×幅80mmであり、ほぼ全面において長手方向に延びた3列で各列の33箇所に配置されて板面を貫通した13mmφの円形小孔13を99個設けている。小孔13の径については10〜20mmφの範囲であればよい。10mmφより小さいとセメントペーストの浮き上がりが妨げられ、また、20mmφより大きいと骨材の小孔13からの通過を抑えることができにくくなる。取付板部14は、長さ700mm×幅50mmの長方形状であり、長手方向中央には取付孔15を設けており、その両側200mm離れた位置には一対の横取付孔16を設けている。基板部12の四隅と取付板部14の二隅は切欠かれている。
図4に示すように、基板部12の長辺方向両側が、取付板部14の長辺方向両側より外方にそれぞれ50mm延びた延出部12aとなっている。延出部12aを設けたことにより、後述するように立ち上がり鉄筋の配置箇所での円滑なタッピング作業が可能になり、コンクリート面の平滑性が良好に確保される。なお、延出部12aの長さについては必要に応じて増減が可能である。また、基板部12と取付板部14がアルミニウム薄板のプレス成形により一体で安価に形成されるために、基部11が軽量でかつ安価に提供される。
柄17は、図5に示すように、アルミニウム製で長さ1200mm×32mmφの中空の真直ぐな丸棒である棒本体18を有し、棒本体18の一端側近傍には中心を貫通した固定孔19を有し、固定孔19から200mm離れた位置に上固定孔21を有している。棒本体18の両端には、開口を塞いで樹脂製のキャップ22が嵌着固定されている。筋かい棒23は、図6に示すように、アルミニウム製で長さ320mm×15mmφの中空丸棒の長手方向両側にプレス加工を施した真直ぐな部材であり、中央の丸棒部24と、その両側の傾斜部25と、傾斜部25を経た両端側の一対の平坦部26を一体で有しており、平坦部26の外端側にそれぞれ固定孔27を有している。
柄17は、固定孔19を取付板部14の中央の取付孔15に内側(鈍角側の面)から重ね合わせて、ボルトナット28で締め付けることにより取付板部14に強固に固定される。2本の筋かい棒23は、一方の固定孔27を取付板部14の両側の横取付孔16に内側からそれぞれ重ね合わせると共に、他方の固定孔27を柄17の外側から上固定孔21に重ね合わせ、それぞれボルトナット29,31により固定させる。これにより、基部11と柄17の取り付け部分が、一対の筋かい棒23によって強固に支持された均し具10が得られる。このように、均し具10は、別個に用意した基部11と柄17と一対の筋かい棒23を用意して、床コンクリート打設現場で、基部11に柄17と一対の筋かい棒23を組み合わせて、ボルトナット28,29,31で締め付けることにより簡単に組み立てることができる。そのため、均し具10の運搬の手間が軽減される。また、均し具10は、アルミニウム製の基部11と柄17と一対の筋かい棒23とで構成されているため、軽量で使い易くなっている。
つぎに、上記実施例に係る均し具10の使用方法について説明する。
まず、均し作業では、図7に示すように、均し具10の基板部12を垂直状態で他方の長辺側をコンクリート面Kに接触させて、柄17を手で持ってコンクリート表面を手前側(矢印M方向)に引っかくようにして行われる。これにより、コンクリート面Kの凹凸状態を平坦な状態に均すことができる。つぎに、タッピング作業では、図8に示すように、同じ均し具10の基板部12の外面(角度θ内の面に対する反対面)をコンクリート面Kに向け、柄17を手で持って手前側に向けて基板部12を上下に細かく動かしながらコンクリート面に押し当てるようにして行われる。
タッピング作業においては、基板部12に多数の小孔13が設けられていることにより、コンクリート中の骨材K1が基板部12に抑えられて沈み込み、軟質のセメントペーストK2のみが小孔13を通して表面側に浮き上がるという有効なタッピング作業が行われる。また、均し作業及びタッピング作業により、コンクリート中に含まれる気泡も除去することができ、コンクリートの質を高めることができる。このように、本実施例においては、均し作業とタッピング作業とを1つの均し具10で共通して行うことが可能である。また、均し具10はアルミニウム製で小型軽量に形成されているため、作業者の負担が軽減されると共に、作業効率も高められる。
つぎに、立ち上がり鉄筋が配置された箇所でタッピング作業が行われる場合について、図9及び図10により説明する。上下に所定の間隔で水平に配置された立ち上がり鉄筋Tは、通常200〜250mmの上下間隔になっているが、打設されたコンクリート面Kと立ち上がり鉄筋Tとの間隔はその半分100〜125mm程度と狭くなる。そのため、打設コンクリートのタッピング作業を立ち上がり鉄筋が配置された箇所で行う場合に、鉄筋とコンクリート面の間の狭い空間で均し具10を上下させると取付板部14が鉄筋に当たることにより円滑なタッピングが困難になる。その結果、この箇所でのコンクリート面の平滑性が損なわれ、その後の型枠を用いた布基礎コンクリート打設作業の際の妨げになるおそれがある。しかし、本実施例の均し具10は、基板部12の長辺方向両側を延出部12aとしたことにより、立ち上がり鉄筋Tの配置箇所では水平な延出部12aのみを上下させることができる。そのため、この箇所でのタッピング作業が円滑に行われ、コンクリート面の平滑性が良好に確保される。
その結果、本実施例1によれば、均し作業とタッピング作業のために1つの均し具10を用意すればよいため、従来に比べて用具のコストを大幅に低減できる。さらに、均し作業とタッピング作業とを1つの均し具10で行うことができ、従来のように2種類の用具を一々持ち替えて使い分ける必要がないため、簡易な作業が可能になり作業効率も高められる。また、均し具10が1種類でよいため、その運搬や保管管理の手間も大幅に軽減される。さらに、均し具10は、基部11と柄17と一対の筋かい棒23を組み立てるものであるため、床コンクリート打設現場までは搬送の際には、小さくまとめて梱包できるため、運送のコストも従来の製品と比べて大幅に軽減できる。また、使用後にも、基部11と柄17と一対の筋かい棒23を分解して保管できるため、保管の手間も軽減される。また、本実施例の均し具10は、基板部12の長辺方向両側を延出部12aとしたことにより、上下の間隔の狭い立ち上がり鉄筋Tの配置箇所でのタッピング作業が円滑に行われ、コンクリート面の平滑性が良好に確保される。その結果、コンクリート面形成後の型枠を用いた布基礎コンクリート形成の際に、コンクリート面への型枠支持具の設置が、がたつき等が無い安定した状態で行われる。
つぎに、実施例2について図11,図12により説明する。実施例2においては、均し具10について、さらにタッピング作業時に用いる均し補助具を設けたことにある。均し補助具33は、長さ800mm×幅200mmで厚さ3〜15mmのゴム製の薄板である。均し補助具33は、一長辺側の両端側2箇所及び中間の2箇所に幅方向に延びた4つの取付片34を設けており、各取付片34には長手方向に沿って各2つの係止突起35を設けている。係止突起35の配列位置は、基板部12の小孔13に合わされている。均し補助具33は、取付片34側を基板部12の他長辺側(外側)に上から重ね合わされ、係止突起35を小孔13に嵌め合わせることにより基板部12に着脱可能に取り付けられるようになっている。
実施例2においては、均し補助具33は、均し作業の後でかつタッピング作業の前に基板部12に取り付けられるものである。これにより、タッピング作業の際に、基板部12によってタッピングが行われると共に、均し補助具33によって波打ったセメントペースト面を平坦にすることができる。そのため、タッピング作業後の鏝による仕上げ作業が簡易にされる。なお、均し補助具33については、タッピング作業において必須のものではなく、必要に応じて使用されたりされなかったりするものである。
つぎに、実施例3について図13,図14により説明する。実施例3においては、均し具10について、さらにタッピング作業後の鏝仕上げ作業に用いる鏝板具37を設けたことにある。鏝板具37は、長さ800mm×幅200mmで厚さ0.2〜2.0mmの鉄製の薄板である。鏝板具37の一長辺側の両端側の2箇所及び中間の2箇所には、板面に垂直に突出したボルト38が固定されている。ボルト38の配列位置は、基板部12の小孔13に合わされている。鏝板具37は、ボルト38側を基板部12の他長辺側(外側)に下から重ね合わされ、ボルト38を他長辺側の対応する小孔13に嵌め合わせ、基板部12側からナット39を螺着させることにより基板部12に着脱可能に取り付けられるようになっている。
実施例3においては、鏝板具37は、タッピング作業の後に基板部12に取り付けられるものである。これにより、タッピング作業後の鏝仕上げ作業の際に、手で柄17を持って鏝板具37をコンクリート面に当てて手前側に引っ張ることにより鏝仕上げ作業を簡易に行うことができる。そのため、実施例3によれば、従来の鏝を手で持って行う作業に比べて、鏝仕上げ作業を簡易にかつ速く行うことができ、作業効率が高められる。
つぎに、実施例3の変形例について図15,図16により説明する。変形例においては、鏝板具37の基板部12への取付位置が実施例3とは異なるのである。鏝板具37は、ボルト38側を基板部12の一長辺側(取付板部側)に下から重ね合わされ、ボルト38を一長辺側の対応する小孔13に嵌め合わせ、基板部12側からナット39を螺着させることにより基板部12に着脱可能に取り付けられる。変形例においては、タッピング作業後の鏝仕上げ作業の際に、手で柄17を持って鏝板具37をコンクリート面に当てて前方に向けて押すことにより仕上げ作業を簡易に行うことができ、実施例3と同様の効果が得られる。なお、実施例3及び変形例においては、鏝板具37が、基板部12の一長辺側と他長辺側のいずれか一方に取り付けられているが、両長辺側に2つの鏝板具37を取り付けることも可能である。これにより、均し具10を前後に押し引きしながら仕上げ作業を行うことができる。
なお、上記各実施例及び変形例においては、均し具10は、別個に用意した基部11と柄17と一対の筋かい棒23を用意して、床コンクリート打設現場においてボルトナット28,29,31で締め付けることにより簡単に着脱可能に組み立てられるものであるが、これに限らず、ボードアンカー、ゴム栓等の他の固定具を用いても組立てが可能である。また、均し具の組み立てに関しては、着脱可能ではないが各部を溶接等の接合方法で組み立てることも可能である。また、上記各実施例では、柄17は基板部12と一体で設けた取付板部14に取り付けられているが、基板部に取付板部に代えて他の取付手段を設けて行うことも可能である。その他、上記各実施例に示した均し具の各部の形状や寸法等については一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変更して実施することが可能である。
10…均し具、11…基部、12…基板部、12a…延出部、13…小孔、14…取付板部、17…柄、23…筋かい棒、28,29,31…ボルトナット、33…均し補助具、37…鏝板具。

Claims (5)

  1. 長尺長方形の金属薄板であって板面を貫通した多数の小孔を有する基板部と、該基板部の一方の長辺側中央に一端にて固定されて該基板部と共にT字状をなす長尺棒状の柄とからなることを特徴とする打設コンクリートの均し具。
  2. 前記基板部の一方の長辺側にて該基板部に対して所定の鈍角で傾斜した長尺長方形の金属薄板である取付板部を一体で設けており、前記柄が前記取付板部の長手方向中央にて固定されていることを特徴とする請求項1に記載の打設コンクリートの均し具。
  3. 前記基板部の長辺方向両側が、前記取付板部の長辺方向両側より外方に延びた延出部となっていることを特徴とする請求項2に記載の打設コンクリートの均し具。
  4. 柔軟性を有する材料で形成された長尺長方形状の薄板である均し補助具を設け、該均し補助具は前記基板部の他方の長辺側の内面に長さ方向を合わせて着脱可能に取り付けられて該基板部の外方に延出されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の打設コンクリートの均し具。
  5. 長尺長方形の金属薄板である鏝板具を設け、該鏝板具は前記基板部の少なくとも一方の長辺側の外面に着脱可能に取り付けられて該基板部の外方に延出されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の打設コンクリートの均し具。
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