JP3188339U - グレーチングオープナー - Google Patents

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賢一 真鍋
賢一 真鍋
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Abstract

【課題】ハンマー等で衝撃を与えなくてもグレーチングを確実に取り外すことができるとともに、持ち運びが可能なグレーチングオープナーを提供する。【解決手段】グレーチングを取り外すためのグレーチングオープナー1であって、グレーチング上を跨ぐように架け渡される架設棒2と、この架設棒2から上方に向けて正逆回転自在に立設される複数の回転ボルト3と、各回転ボルト3に螺合されており前記回転ボルト3の回転により昇降される複数の昇降体4と、各昇降体4から垂下されるとともに、その先端部にグレーチングの裏側に掛止しうるフック51を備えた掛止アーム5とを有する。【選択図】図1

Description

本考案は、主に高速道路等の排水溝の蓋として使用されている格子状のグレーチングを取り外すためのグレーチングオープナーに関するものである。
従来、グレーチングは、排水溝等の蓋として用いられており、排水溝を掃除等するため定期的に取り外される。しかし、グレーチングは、道路脇等の屋外に設けられており、風雨等によりグレーチングやその枠が錆びて固着していたり、グレーチングと枠との隙間に土砂が目詰まる等して、取り外すことが難くなることがある。
そこで、これまでに、そのような錆等により取り外し難くなったグレーチングを取り外すためのグレーチングオープナーに関する考案が提案されている。
例えば、実用新案登録第3145979号公報には、格子状のグレーチングを取り外すためのグレーチング取外装置であって、後端部を把持して操作する棒状部と、この棒状部の先端に突設され、その先端部にグレーチングの格子が掛合可能な凹部を有するフック部と、棒状部の先端近傍から上記凹部の掛合方向と反対方向かつ棒状部の軸と平行方向に突設される舌片状の支点部とを備えたグレーチング取外装置が提案されている(特許文献1)。この特許文献1によると、前記グレーチング取外装置は、簡単な構造であり、簡単にグレーチングの取り外しができ、持ち運びが便利であるとされている。
実用新案登録第3145979号公報
しかしながら、特許文献1に記載された考案においては、グレーチングが枠に対して斜めに引き上げられるため、グレーチングが枠に引っかかり、簡単に取り外しできないという問題がある。
また、錆等によるグレーチングと枠との固着が強い場合、ハンマーなどでグレーチングを叩き、グレーチングと枠との間に隙間を設けて、取り外し易くすることがあるが、この場合、ハンマーの打撃によってグレーチングを破壊してしまうおそれがある。また、ハンマーによる作業は、重労働であり、作業員の負担が大きいという問題もある。
さらに、油圧ジャッキ等による大型の機械により持ち上げる場合もあるが、このような大型の機械は持ち運びに不向きであり、専用のグレーチングしか持ち上げられなかったり、設置までに多く時間を要する等の問題がある。
本考案は、このような問題点を解決するためになされたものであって、ハンマー等で衝撃を与えなくてもグレーチングを確実に取り外すことができるとともに、持ち運びが可能なグレーチングオープナーを提供することを目的としている。
本考案に係るグレーチングオープナーは、グレーチングを取り外すためのグレーチングオープナーであって、前記グレーチング上を跨ぐように架け渡される架設棒と、この架設棒から上方に向けて正逆回転自在に立設される複数の回転ボルトと、前記各回転ボルトに螺合されており前記回転ボルトの回転により昇降される複数の昇降体と、前記各昇降体から垂下されるとともに、その先端部に前記グレーチングの裏側に掛止しうるフックを備えた掛止アームとを有する。
また、本考案の一様態として、前記回転ボルトは、前記架設棒の両端側にそれぞれ1本ずつ立設されていてもよい。
さらに、本考案の一様態として、前記昇降体には、一対の前記掛止アームが前記架設棒を境に二股状に形成されていてもよい。
また、本考案の一様態として、前記回転ボルトが前記架設棒に対して取り外し可能に設けられていてもよい。
さらに、本考案の一様態として、前記架設棒に沿ってスライド可能に設けられ、前記グレーチング上を跨ぐように前記架設棒を支持する一対の支持脚を有していてもよい。
また、本考案の一様態として、前記架設棒の略中央上部に携帯用持手が設けられていてもよい。
本考案によれば、ハンマー等で衝撃を与えなくてもグレーチングを確実に取り外すことができるとともに、持ち運びを可能とすることができる。
本考案に係るグレーチングオープナーの一実施形態を示す正面図である。 本実施形態のグレーチングオープナーを示す右側面図である。 本実施形態における回転ボルトを示す正面図である。 本実施形態におけるハンドル接続部を示す上部端面図である。 本実施形態のグレーチングオープナーをグレーチング上に設置した状態を示す正面図である。 本実施形態における昇降体および掛止アームを示す側面図である。 本実施形態における回転ボルト、昇降体および掛止アームを組み立てた状態を示す正面図である。 本実施形態における架設棒がグレーチング状を跨ぐように架け渡された状態を示す正面図である。 本実施形態における回転ボルト、昇降体および掛止アームを架設棒に設けた状態を示す正面図である。 本実施形態における掛止アームのフックをグレーチングの格子の裏側に掛止させた状態を示す正面図である。 本実施形態のグレーチングオープナーによりグレーチングを持ち上げて取り外した状態を示す正面図である。 他の実施形態のグレーチングオープナーをグレーチングの周囲に設置した状態を示す正面図である。
以下、本考案に係るグレーチングオープナーの一実施形態について図面を用いて説明する。
本実施形態のグレーチングオープナー1は、図1に示すように、主に、グレーチング上に設けられる架設棒2と、この架設棒2に設けられる複数の回転ボルト3と、各回転ボルト3に螺合される昇降体4と、この昇降体4から垂下されてグレーチングGに係止する掛止アーム5とを有する。以下、各構成について詳細に説明する。
架設棒2は、鋼鉄等の高強度材からなる棒であり、取り外し対象となるグレーチングGの幅以上の長さに形成され、グレーチングG上を跨ぐように架け渡されるものである。本実施形態における架設棒2は、図1および図2に示すように、中空の四角柱が用いられており、中空内部には筋交い状に設けられた補強用板21が固定されている。これにより、持ち運ぶ際の軽さとグレーチングGを取り外す際の強度とが兼ね備えられている。
また、架設棒2の略中央上部には、携帯用持手23が設けられており、持ち運びを容易にしている。
さらに、本実施形態における架設棒2には、この架設棒2を所定の高さで支持する一対の支持脚22が設けられている。この支持脚22は、架設棒2に対して長手方向に沿ってスライド可能に設けられており、グレーチングGの大きさに応じてスライドさせて、適切な位置で架設棒2を支持するようになっている。
回転ボルト3は、長尺状のボルトであり、架設棒2から上方に向けて正逆回転自在に立設されている。本実施形態における回転ボルト3は、図1および図3に示すように、架設棒2の外周面に沿うように凹状に形成された基端部31を有しており、この基端部31を架設棒2に嵌め合わせることで、任意の位置に回転ボルト3を設置できるようになっている。また、この基端部31は、架設棒2に対して取り外し可能であり、持ち運び時に回転ボルト3等が邪魔にならないように取り外すことができる。
また、回転ボルト3の上端には、この回転ボルト3を回転させるためのハンドルHを接続することのできるハンドル接続部32が設けられている。本実施形態では、図3および図4に示すように、その上面に四角い穴が設けられており、この穴にラチェットハンドル等のハンドルHが接続できるようになっている。
本実施形態では、この回転ボルト3が、図5に示すように、前記架設棒2の両端側にそれぞれ1本ずつ立設されている。これにより、グレーチングGを持ち上げる際にかかる力を左右で均等にし、グレーチングGを垂直方向に持ち上げ易くしている。
昇降体4は、回転ボルト3に螺合する雌ネジ(図示しない)を有しており、前記回転ボルト3が回転することによりその回転ボルト3に沿って螺進し、昇降するものである。本実施形態における昇降体4は、図1および図6に示すように、雌ネジを有する中央ブロック状に形成された雌ネジ部41と、この雌ネジ部41の上面に架設棒2を挟んで前後に突設されたアーム支持部42とを有している。
なお、昇降体4の形状は、特に限定されるものではなく、適宜選択されるものである。
掛止アーム5は、図1および図6に示すように、昇降体4から垂下され、その先端にフック6が設けられている。掛止アーム5は、図5に示すように、グレーチングGの格子gと格子gとの間に挿入可能な太さの棒材からなり、昇降体4における前後のアーム支持部42にそれぞれ垂下された状態で固定されている。そして、本実施形態では、昇降体4に対し、一対の掛止アーム5が前記架設棒を境として二股状に形成されている。
フック51は、図1に示すように、掛止アーム5の先端に鉤状に形成されており、グレーチングGの格子gの裏側に掛止するようになっている。
また、本実施形態では、回転ボルト3、昇降体4および掛止アーム5は、図7に示すように、予め組み立てられている。そのため、使用先で組み立てる必要が無く、持ち運びも容易になる。
次に、本実施形態のグレーチングオープナーにおける各構成の作用について説明する。
架設棒2は、図8に示すように、グレーチングG上を跨ぐように架け渡される。本実施形態では、支持脚22が架設棒2に沿ってスライドすることにより、グレーチングGの大きさに応じた幅に調整して架け渡すことができる。このため、様々な幅のグレーチングGに使用することができるし、グレーチングオープナー1を安定的に配置することができる。
予め組み立てられた回転ボルト3等は、回転ボルト3の基端部31を架設棒2に嵌め合わせることにより設置される。本実施形態では、図9に示すように、昇降体4および掛止アーム5は降ろされた状態にし、前記掛止アーム5を格子gと格子gとの間に挿入し、前記掛止アーム5のフック51がグレーチングGの裏側に配置されるようにする。
そして、回転ボルト3のハンドル接続部32にハンドルHを接続し、回転ボルト3を回転させることによって、掛止アーム5を格子gに沿って上昇させ、鉤状に形成されたフック51をグレーチングGの格子gの裏側に掛止させる。
なお、掛止アーム5をグレーチングGに掛止させるのは、上記手順に限定されるものではなく、例えば、回転ボルト3等を架設棒2に設置した後に回転ボルト3を回転させ、昇降体4を降下させて掛止アーム5を格子gと格子gとの間に挿入し、掛止アーム5のフック51がグレーチングGの裏側に到達するまでさらに降下させてから、前記フック51をグレーチングGの格子gの裏側に掛止させるようにしてもよい。
さらに、回転ボルト3を所定の方向に回転させると、昇降体4が螺進して上昇する。掛止アーム5は、昇降体4の上昇に伴って上昇し、図11に示すように、フック51に掛止されたグレーチングGを持ち上げる。このとき、昇降体4等を螺進により少しずつ上昇させ、かつ柄の長いハンドルHにより回転ボルト3を回転させるため、比較的、軽い力で回転ボルト3を回転させることができる。これにより、作業員の労力負担を軽減することができる。
また、回転ボルト3が架設棒2の両端側にそれぞれ1本ずつ立設されているため、グレーチングオープナー1が左右方向に傾斜せず、垂直にグレーチングGを取り外すことができる。また、本実施形態では、各昇降体4に一対の掛止アーム5が架設棒2を挟むようにして二股状にして設けているため、前後方向に対しても傾斜させることなく、鉛直方向にグレーチングGを取り外すことができる。
また、回転具合を調節することで、各々のフック51によりそれぞれの掛止アーム5による持ち上げる力を変えることができる。これにより、錆による固着等の具合によって、強く固着されている方の回転ボルト3を多く回転させて掛止アーム5による持ち上げる力を大きくし、弱く固着されている方とのバランスを取ることができる。
以上のような本実施形態のグレーチングオープナー1によれば、以下の効果を得ることができる。
1.グレーチングGを鉛直方向に持ち上げるため、グレーチングGが枠に引っかかることなく取り外すことができる。
2.昇降体4を回転ボルト3に沿って螺進させることによって、少ない力でグレーチングGを持ち上げることができ、作業員の負担を大幅に減らすことができる。
3.取り外しの確実性が高まるため、作業効率が向上する。
4.グレーチングオープナー1を必要最低限の構成で分解可能であり、容易に持ち運ぶことができる。
なお、本考案に係るグレーチングオープナーは、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
例えば、架設棒2に対して、一対の回転ボルト3等を設けたが、グレーチングGの大きさ等に応じて3個以上の回転ボルト3等を設けるようにしてもよい。
また、図12に示すように、グレーチングGよりもその周囲に十分な高さの段差がある場合は、支持脚22を外し、架設棒2を両端を直接その周囲に固定して支持されるようにしてもよい。
さらに、昇降体4および掛止アーム5は、回転ボルト3を架設棒2に設置した後に昇降体4の雌ネジを螺合させて設置するようにしてもよい。
1 グレーチングオープナー
2 架設棒
3 回転ボルト
4 昇降体
5 掛止アーム
21 補強用板
22 支持脚
23 携帯用持手
31 基端部
32 ハンドル接続部
41 雌ネジ部
42 アーム支持部
51 フック
G グレーチング
g 格子
H ハンドル

Claims (6)

  1. グレーチングを取り外すためのグレーチングオープナーであって、
    前記グレーチング上を跨ぐように架け渡される架設棒と、
    この架設棒から上方に向けて正逆回転自在に立設される複数の回転ボルトと、
    前記各回転ボルトに螺合されており前記回転ボルトの回転により昇降される複数の昇降体と、
    前記各昇降体から垂下されるとともに、その先端部に前記グレーチングの裏側に掛止しうるフックを備えた掛止アームと
    を有するグレーチングオープナー。
  2. 前記回転ボルトは、前記架設棒の両端側にそれぞれ1本ずつ立設されている請求項1に記載のグレーチングオープナー。
  3. 前記昇降体には、一対の前記掛止アームが前記架設棒を境に二股状に形成されている請求項1または請求項2に記載のグレーチングオープナー。
  4. 前記回転ボルトが前記架設棒に対して取り外し可能に設けられている請求項1から請求項3のいずれかに記載のグレーチングオープナー。
  5. 前記架設棒に沿ってスライド可能に設けられ、前記グレーチング上を跨ぐように前記架設棒を支持する一対の支持脚を有する請求項1から請求項4のいずれかに記載のグレーチングオープナー。
  6. 前記架設棒の略中央上部に携帯用持手が設けられている請求項1から請求項5のいずれかに記載のグレーチングオープナー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017075490A (ja) * 2015-10-15 2017-04-20 大洋設備工業株式会社 重量物持ち上げ装置

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