JP2017105664A - 複層ガラス - Google Patents

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浩章 飯島
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浩章 飯島
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Abstract

【課題】信頼性の高い複層ガラスを提供する。
【解決手段】互いに対向して配置された一対のガラス板10及び11と、一対のガラス板10及び11の外周に沿って配置され、一対のガラス板10及び11を離間させる中空の金属スペーサ30と、金属スペーサ30の外側面35及び46を一対のガラス板10及び11の各々に接着する一次封止材50と、一対のガラス板10及び11の外周に沿って金属スペーサ30より外側に配置され、一対のガラス板10及び11を接着する二次封止材60と、一対のガラス板10及び11の間に配置され、金属スペーサ30と電気的に接続された機能素子20とを備え、金属スペーサ30は、二次封止材60とは反対側に設けられた開口31を有し、機能素子20の端部26は、開口31を介して金属スペーサ30の内部に位置する。
【選択図】図2

Description

本発明は、内部に機能素子が配置された複層ガラスに関する。
従来、断熱性能の向上などを目的として、建造物及び車両などの窓に複層ガラスが利用されている。複層ガラスは、一対のガラス板と、当該一対のガラス板の間隔を保持するスペーサとを備える。
複層ガラス内に導電性フィルムを設けて通電することで、ガラス板を加熱し、結露を防止することが行われている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の導電性フィルムでは、導電性フィルムがスペーサとガラス板との間に挟まれており、導電性フィルムの端部がスペーサの外側に位置している。当該端部に通電用のリード線が接続されて、外部から電力が供給される。
実開昭61−76083号公報
しかしながら、上記従来の複層ガラスでは、導電性フィルムの水分透過率が高いために、導電性フィルムを介して複層ガラスの内部に水分が進入するという問題がある。複層ガラスの内部に進入した水分は、内部に配置された導電性フィルムに影響を与え、信頼性を損ねる恐れがある。
特に近年では、導電性フィルムなどの電熱素子だけでなく、複層ガラスの内部空間に光学素子などの機能素子を配置することで、発光及び調光などの機能を実現可能な複層ガラスの開発が進められている。機能素子は、水分によって故障又は短寿命化など、信頼性が損なわれる恐れがある。
そこで、本発明は、信頼性が高い複層ガラスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る複層ガラスは、互いに対向して配置された一対のガラス板と、前記一対のガラス板の外周に沿って配置され、前記一対のガラス板を離間させる中空の金属スペーサと、前記金属スペーサの外側面を前記一対のガラス板の各々に接着する一次封止材と、前記一対のガラス板の外周に沿って前記金属スペーサより外側に配置され、前記一対のガラス板を接着する二次封止材と、前記一対のガラス板の間に配置され、前記金属スペーサと電気的に接続された機能素子とを備え、前記金属スペーサは、前記二次封止材とは反対側に設けられた開口を有し、前記機能素子の端部は、前記開口を介して前記金属スペーサの内部に位置する。
本発明によれば、信頼性の高い複層ガラスを提供することができる。
実施の形態に係る複層ガラスの平面図である。 実施の形態に係る複層ガラスの図1のII−II線における断面図である。 実施の形態に係る複層ガラスの機能素子とその端部とを拡大して示す拡大断面図である。 実施の形態に係る複層ガラスが備える金属スペーサの部分断面斜視図である。 実施の形態に係る複層ガラスの製造方法における機能素子への導電性接着剤の塗布工程を示す断面図である。 実施の形態に係る複層ガラスの製造方法における金属スペーサの配置工程を示す断面図である。 実施の形態に係る複層ガラスの製造方法における金属スペーサと機能素子との接続工程を示す断面図である。 実施の形態に係る複層ガラスの製造方法における乾燥材の充填工程を示す断面図である。 実施の形態に係る複層ガラスの製造方法における一次封止材の塗布工程を示す断面図である。 実施の形態に係る複層ガラスの製造方法における一対のガラス板の圧着工程を示す断面図である。 実施の形態に係る複層ガラスの製造方法における配線の接続工程を示す断面図である。 実施の形態に係る複層ガラスの製造方法における二次封止材の塗布工程を示す断面図である。 実施の形態の変形例1に係る複層ガラスの平面図である。 実施の形態の変形例2に係る複層ガラスの平面図である。
以下では、本発明の実施の形態に係る複層ガラスについて、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。また、以下の実施の形態において、略一定又は略同じなどの「略」を用いた表現を用いている。例えば、略一定は、完全に一定であることを意味するだけでなく、実質的に一定である、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。他の「略」を用いた表現についても同様である。
(実施の形態)
[構成]
まず、本実施の形態に係る複層ガラスの概要について、図1及び図2を用いて説明する。
図1は、本実施の形態に係る複層ガラス1の平面図である。図2は、図1のII−II線における本実施の形態に係る複層ガラス1の断面図である。なお、図1は、複層ガラス1の構成要素の配置を分かりやすくするために、複層ガラス1のガラス板11及び一次封止材50を透過して模式的に示している。また、図1には、二次封止材60を示していない。
各図において、複層ガラス1の主面に直交する方向(すなわち、複層ガラス1の厚み方向)をz軸方向とし、複層ガラス1の主面に平行で、互いに直交する2つの方向をx軸方向及びy軸方向とする。
本実施の形態に係る複層ガラス1は、図1及び図2に示すように、一対のガラス板10及び11と、機能素子20と、複数の金属スペーサ30と、乾燥材40と、一次封止材50と、二次封止材60と、複数の配線70と、複数のジョイント部材80とを備える。
複層ガラス1は、例えば、建造物及び車両などの窓に利用することができる。複層ガラス1は、機能素子20を備えることによって、発光、調光又は配光などの機能を実現する。すなわち、複層ガラス1は、いわゆるスマートウィンドウとして利用することができる。
以下では、複層ガラス1が備える構成要素の各々について、詳細に説明する。
[一対のガラス板]
一対のガラス板10及び11は、透光性を有し、可視光の少なくとも一部を透過させる。一対のガラス板10及び11は、例えば、ソーダガラス、無アルカリガラスなどから形成される透明な平板である。
一対のガラス板10及び11は、図2に示すように、互いに対向して配置されている。具体的には、ガラス板10とガラス板11とは、互いの距離(封止空間12の厚さ)が略一定になるように略平行に配置されている。ガラス板10とガラス板11との間隔は、例えば6mmである。
一対のガラス板10及び11は、略同じ形状及び略同じ大きさを有し、平面視において、互いに重なるように配置されている。なお、「平面視」とは、複層ガラス1を正面から見た場合を意味する。具体的には、「平面視」とは、一対のガラス板10及び11の主面(面積が最大の面)を正面から見た場合、すなわち、z軸方向に見た場合を意味する。
一対のガラス板10及び11の平面視形状は、例えば、矩形であるが、正方形若しくはその他多角形、又は、円形若しくは楕円形などでもよい。あるいは、一対のガラス板10及び11は、平板に限らず、湾曲板でもよい。
図2に示すように、ガラス板10とガラス板11との間に封止空間12が形成されている。封止空間12は、ガラス板10とガラス板11と複数の金属スペーサ30と複数のジョイント部材80とによって囲まれた空間である。封止空間12には、例えば、熱貫流率が低い気体が充填されている。熱貫流率が低い気体は、例えば、乾燥空気、又は、アルゴンなどの不活性ガスである。
本実施の形態では、図2に示すように、封止空間12に機能素子20が配置されている。具体的には、封止空間12は、機能素子20によって、第1空間13と第2空間14との2つの空間に分けられている。これにより、封止空間12内での気体の環流が抑制されるので、複層ガラス1の断熱性及び遮音性を高めることができる。なお、第1空間13と第2空間14とは、完全に分離されていなくてもよく、一部が連通していてもよい。
[機能素子]
機能素子20は、一対のガラス板10及び11の間に配置されている。本実施の形態では、機能素子20は、一対のガラス板10及び11の各々に接触しないように、複数の金属スペーサ30によって挟持されている。具体的には、図2に示すように、機能素子20は、一対のガラス板10及び11の間において、厚み方向(z軸方向)の略中央に位置している。
機能素子20は、金属スペーサ30と電気的に接続されている。機能素子20は、金属スペーサ30を介して外部から給電されて、所定の機能を実現する。所定の機能は、例えば、発光、調光又は配光などの光学特性を変化させる機能であるが、これに限定されない。機能素子20は、例えば、有機EL(Electro Luminescence)素子、液晶、又は、エレクトロクロミック素子などである。あるいは、機能素子20は、太陽電池素子又は電熱素子でもよい。また、複数の機能素子20が封止空間12に配置されていてもよい。
図3は、本実施の形態に係る複層ガラス1の機能素子20とその端部26とを拡大して示す拡大断面図である。図3に示すように、機能素子20は、第1基板21と、第2基板22と、第1電極23と、第2電極24と、機能層25とを備える。具体的には、機能素子20では、第1基板21、第1電極23、機能層25、第2電極24及び第2基板22がこの順で積層された積層構造を有する。
第1基板21及び第2基板22は、例えば、透光性を有し、少なくとも可視光の一部を透過させる基板である。第1基板21及び第2基板22としては、例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの透明な樹脂基板を利用することができる。第1基板21及び第2基板22は、例えばリジッド基板であるが、フレキシブル基板でもよい。
第1基板21と第2基板22とは、第1電極23、機能層25及び第2電極24を間に挟んで対向して設けられている。第1基板21と第2基板22とは、平面視において一部が重複しないように配置されている。第1基板21と第2基板22とが重複しない部分が、機能素子20の端部26であり、金属スペーサ30に挟持されている。
第1電極23及び第2電極24は、透光性を有し、可視光の少なくとも一部を透過させる。具体的には、第1電極23及び第2電極24は、透明な平板状の導電膜である。第1電極23と第2電極24との間に所定の電圧が印加された場合に、機能層25の光学特性が変化する。
第1電極23及び第2電極24は、図3に示すように、互いに対向して配置されている。具体的には、第1電極23は、第1基板21上に形成され、第2電極24は、第2基板22上に形成されている。例えば、第1電極23及び第2電極24はそれぞれ、スパッタリング法、蒸着法などによって第1基板21及び第2基板22上に導電膜を形成し、形成した導電膜をパターニングすることで形成される。このとき、第1電極23及び第2電極24はそれぞれ、透光性を有するアンダーコート層を介して、第1基板21及び第2基板22上に形成されてもよい。
第1電極23及び第2電極24は、例えば、同じ材料から形成される。第1電極23及び第2電極24としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)などの透明金属酸化物を用いることができる。また、PEDOT/PSSなどの導電性高分子、カーボンナノチューブ又は銀ナノロッドなどを用いてもよい。
機能層25は、第1電極23と第2電極24との間に設けられて、所定の機能を発する層である。機能層25は、例えば、液晶、エレクトロクロミック層、有機EL層などである。なお、機能層25は、固体に限らず、液体又はゲル状の層でもよい。このとき、機能素子20は、機能層25を取り囲んで封止する環状の封止材を第1基板21と第2基板22との間に備えてもよい。
図3に示すように、機能素子20の端部26は、金属スペーサ30に設けられた開口31を介して金属スペーサ30の内部(内部空間37)に位置している。機能素子20の端部26は、導電性接着剤28を介して、金属スペーサ30の開口31の縁部32及び33によって挟持されている。
また、図3に示すように、機能素子20は、互いに異なる電力を受ける第1端子27a及び第2端子27bを有する。第1端子27aは、機能素子20の第1辺20aに沿った第1端部26aに設けられ、第2端子27bは、機能素子20の第2辺20bに沿った第2端部26bに設けられている。
ここで、機能素子20の第1辺20a及び第2辺20b、並びに、第1端部26a及び第2端部26bについて、図1を用いて説明する。
図1に示すように、機能素子20は、互いに異なる第1辺20a及び第2辺20bを有する面状の機能素子である。第1辺20a及び第2辺20bは、機能素子20を平面視したときの機能素子20の外形(輪郭)の一部である。
図3に示すように、第1辺20aは、第1基板21の端面に相当し、金属スペーサ30(第1金属スペーサ30a)の内部空間37に位置している。第2辺20bは、第2基板22の端面に相当し、金属スペーサ30(第2金属スペーサ30b)の内部空間37に位置している。
本実施の形態では、機能素子20は、隣り合う2つの第1辺20aと、隣り合う2つの第2辺20bとを有する。なお、本実施の形態において、隣り合う2つの辺とは、2つの辺の端部が接続されている場合だけでなく、図1に示すように、2つの辺の間に短い辺が介在している場合も含んでいる。具体的には、隣り合う2つの第1辺20aとは、2つの第1辺20aの間に、第2辺20bが介在していないことを意味する。同様に、隣り合う2つの第2辺20bとは、2つの第2辺20bの間に、第1辺20aが介在していないことを意味する。
本実施の形態では、図1及び図3に示すように、機能素子20の端部26には、第1辺20aに沿った第1端部26aと、第2辺20bに沿った第2端部26bとが含まれる。
第1端部26aは、第1基板21の一部であって、平面視において第2基板22に重複しない部分である。第1端部26aは、2つの第1辺20aの各々に沿った部分であり、金属スペーサ30(第1金属スペーサ30a)によって挟持されている。図3に示すように、第1端部26aに、第1端子27aが設けられている。
第2端部26bは、第2基板22の一部であって、平面視において第1基板21に重複しない部分である。第2端部26bは、2つの第2辺20bの各々に沿った部分であり、金属スペーサ(第2金属スペーサ30b)によって挟持されている。図3に示すように、第2端部26bには、第2端子27bが設けられている。
第1端子27aは、第1電極23と電気的に接続されている。第1端子27aは、例えば、第1電極23と同じ材料から形成される。具体的には、第1端子27aは、第1基板21上に形成された導電膜をパターニングすることで、第1電極23と同一の工程で形成される。
第2端子27bは、第2電極24と電気的に接続されている。第2端子27bは、例えば、第2電極24と同じ材料から形成される。具体的には、第2端子27bは、第2基板22上に形成された導電膜をパターニングすることで、第2電極24と同一の工程で形成される。
第1端子27a及び第2端子27bの各々は、導電性接着剤28を介して金属スペーサ30と電気的に接続されている。導電性接着剤28は、導電性及び接着性を有する材料である。導電性接着剤28としては、例えば、銀ペースト、カーボンペースト、半田などを利用することができる。
[金属スペーサ]
金属スペーサ30は、一対のガラス板10及び11の外周に沿って配置され、一対のガラス板10及び11を離間させる中空のスペーサ(離間材)である。図3に示すように、金属スペーサ30は、開口31を有する。
具体的には、金属スペーサ30は、一対のガラス板10及び11の外周に沿って延びる筒状のスペーサである。金属スペーサ30の延伸方向に直交する断面における金属スペーサ30の断面視形状は、開口31のみが金属スペーサ30の内部(内部空間37)と外部とを連通している形状である。
以下では、図4を用いて、金属スペーサ30の形状について説明する。図4は、本実施の形態に係る複層ガラス1が備える金属スペーサ30の部分断面斜視図である。
図4に示すように、金属スペーサ30は、開口31と、開口31の縁部32及び33と、外側面34〜36と、内部空間37とを有する。金属スペーサ30の断面視形状は、略矩形環状であり、一部に開口31が設けられている。
本実施の形態では、開口31は、金属スペーサ30のz軸方向における略中央に設けられている。金属スペーサ30の断面視形状は、開口31を通るx軸を対称の軸とする線対称な形状を有する。
開口31は、図2に示すように、二次封止材60の反対側に設けられている。すなわち、開口31は、外側面34の反対側の側面に、封止空間12に面するように設けられている。
開口31は、図4に示すように、金属スペーサ30の延伸方向(y軸方向)に沿ったライン状の開口である。開口31は、金属スペーサ30の内部空間37と外部(具体的には、封止空間12)とを連通している。開口31には、機能素子20の端部26が挿入される。
縁部32及び縁部33は、図4に示すように、断面視において、折れ曲がった形状を有する。縁部32及び縁部33の折れ曲がった部分によって、機能素子20の端部26を挟持する。具体的には、縁部32及び縁部33の一方が導電性接着剤28を介して、機能素子20と電気的に接続されている。
外側面34は、金属スペーサ30の側面のうち、一対のガラス板10及び11の外周側に位置する平面である。外側面34には、導電性接着剤71を介して配線70が接続される。また、外側面34を覆うように二次封止材60が設けられる。
外側面35は、金属スペーサ30の側面のうち、ガラス板10側に位置する平面である。外側面35は、一次封止材50によってガラス板10に接着される。
外側面36は、金属スペーサ30の側面のうち、ガラス板11側に位置する平面である。外側面36は、一次封止材50によってガラス板11に接着される。
図4に示すように、外側面34〜36は、各々が互いに略垂直になるように隙間なく接続されている。すなわち、金属スペーサ30は、ガラス板10側、ガラス板11側、並びに、ガラス板10及び11の外周側には、開口などの隙間が設けられていない。
内部空間37は、縁部32及び33並びに外側面34〜36によって囲まれた空間である。内部空間37には、乾燥材40が充填される。
図3及び図4を合わせて分かるように、内部空間37には、機能素子20の端部26が位置している。具体的には、内部空間37には、機能素子20の第1基板21の端面(第1辺20aに相当)又は第2基板22の端面(第2辺20bに相当)が位置している。言い換えると、金属スペーサ30は、機能素子20の端面を内包している。
なお、金属スペーサ30の形状は、図4に示す例に限定されない。例えば、図4に示す金属スペーサ30は、略角筒状であるが、略円筒状でもよい。また、例えば、縁部32及び33は、金属スペーサ30の内方に折れ曲がった形状を有するが、これに限らない。開口31は、平板状の側面に設けられたスリット状の開口でもよい。
金属スペーサ30は、例えば、ステンレス又はアルミニウムなどの金属材料を用いて形成される。金属スペーサ30は、例えば、板金を折り曲げ加工することにより形成される。あるいは、金属スペーサ30は、押出加工などによって形成されてもよい。
本実施の形態では、図1に示すように、複数の金属スペーサ30と、複数のジョイント部材80とが、一対のガラス板10及び11の外周に沿って、交互に、かつ、環状に配置されている。具体的には、複数の金属スペーサ30には、第1端子27aに接続される2つの第1金属スペーサ30aと、第2端子27bに接続される2つの第2金属スペーサ30bとが含まれている。第1金属スペーサ30aと第2金属スペーサ30bとには、それぞれに異なる配線70が接続されて、異なる電力が供給される。
2つの第1金属スペーサ30aは、2つの第1辺20aの各々に沿って配置されている。2つの第1金属スペーサ30aは、機能素子20の第1端部26aを、導電性接着剤28を介して挟持することで、第1端子27aと電気的に接続されている。
2つの第2金属スペーサ30bは、2つの第2辺20bの各々に沿って配置されている。2つの第2金属スペーサ30bは、機能素子20の第2端部26bを、導電性接着剤28を介して挟持することで、第2端子27bと電気的に接続されている。
第1金属スペーサ30a及び第2金属スペーサ30bの形状及び大きさは、例えば、互いに同じである。例えば、第1金属スペーサ30a及び第2金属スペーサ30bはそれぞれ、直線状のスペーサである。
図1に示すように、第1金属スペーサ30aと第2金属スペーサ30bとが交互に、かつ、環状に配置されており、その間にジョイント部材80が配置されている。ジョイント部材80は、一対のガラス板10及び11の四隅に設けられている。
なお、本実施の形態では、第1金属スペーサ30a及び第2金属スペーサ30bの各々は、直線状のスペーサである例について示したが、これに限定されない。例えば、第1金属スペーサ30aは、2つの隣り合う第1辺20aに沿ったL字状のスペーサでもよい。第2金属スペーサ30bは、2つの隣り合う第2辺20bに沿ったL字状のスペーサでもよい。すなわち、1つのみの第1金属スペーサ30aによって、2つの第1端部26aを挟持してもよい。第2金属スペーサ30bについても同様である。
このように、複層ガラス1は、1つのみの第1金属スペーサ30aと、1つのみの第2金属スペーサ30bとを備えてもよい。なお、この場合、複層ガラス1は、2つのジョイント部材80を備えればよい。図1に示す例に適用した場合には、2つのジョイント部材80は、左上と右下との二隅に設けられていればよい。
[乾燥材]
乾燥材40は、金属スペーサ30の内部空間37に充填されている。乾燥材40は、水分を吸収する部材である。乾燥材40としては、例えば、シリカゲル、ゼオライトなどの粒状物質を用いることができる。なお、複層ガラス1は、乾燥材40を備えていなくてもよい。
[一次封止材]
一次封止材50は、金属スペーサ30の外側面35及び36を一対のガラス板10及び11の各々に接着する。一次封止材50は、一対のガラス板10及び11の外周に沿って環状に設けられている。具体的には、一次封止材50の平面視形状は、複数の金属スペーサ30及び複数のジョイント部材80の平面視形状と略同じである。図2に示すように、一次封止材50は、金属スペーサ30の外側面35とガラス板10との間、及び、金属スペーサ30の外側面36とガラス板11との間に設けられている。一次封止材50の厚さは、例えば、0.40mmである。
一次封止材50は、例えば、絶縁性及び粘着性を有する樹脂材料から形成される。一次封止材50は、例えば、二次封止材60より水分透過率が低い樹脂材料から形成される。一次封止材50としては、例えば、エラストマー樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂又はシリコーン樹脂などの熱硬化性又は光硬化性樹脂を用いることができる。本実施の形態では、一次封止材50としては、ブチルゴムが用いられる。
[二次封止材]
二次封止材60は、一対のガラス板10及び11の外周に沿って金属スペーサ30より外側に配置され、一対のガラス板10及び11を接着する接着材である。二次封止材60は、金属スペーサ30の外側面34に沿って枠状に設けられている。
本実施の形態では、二次封止材60は、金属スペーサ30の外側面34に接触するように設けられているが、これに限らない。二次封止材60と金属スペーサ30との間には空間が設けられていてもよい。
二次封止材60は、例えば、絶縁性及び粘着性を有する樹脂材料から形成される。二次封止材60としては、例えば、エラストマー樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂又はシリコーン樹脂などの熱硬化性又は光硬化性樹脂を用いることができる。二次封止材60としては、具体的には、ポリスルファイド、ブチル系ゴム、シリコーン、ウレタンなどを用いることができる。
[配線]
配線70は、機能素子20に電力を供給するための電気配線である。配線70の一方の端部は、金属スペーサ30に接続され、他方の端部は、機能素子20を駆動するための駆動回路(又は電源回路)に接続される。配線70は、二次封止材60を貫通して外部に取り出されている。
配線70は、例えば、金属製の導線であり、例えば、銅などから形成されるが、これに限定されない。配線70は、金属導体を樹脂材料で被覆したリード線などでもよい。
図2に示すように、配線70は、導電性接着剤71によって金属スペーサ30に物理的かつ電気的に接続されている。導電性接着剤71は、例えば、半田であるが、これに限定されない。また、配線70は、導電性接着剤71を用いずに、カシメでの接続など、物理的に直接、金属スペーサ30に接続されていてもよい。
本実施の形態では、図1に示すように、第1配線70a及び第2配線70bが設けられている。具体的には、2つの第1配線70aは、2つの第1金属スペーサ30aの各々に接続されている。2つの第2配線70bは、2つの第2金属スペーサ30bの各々に接続されている。これにより、機能素子20の第1端子27a及び第2端子27bの各々に、異なる電力を供給することができる。
なお、第1配線70a及び第2配線70bの各々は、金属スペーサ30の中央近傍に接続されているが、第1配線70a及び第2配線70bの接続位置は、特に限定されない。
[ジョイント部材]
ジョイント部材80は、複数の金属スペーサ30を連結する絶縁性のジョイント部材である。本実施の形態では、複層ガラス1は、4つのジョイント部材80を備え、4つのジョイント部材80の各々は、第1金属スペーサ30aと第2金属スペーサ30bとを連結している。図1に示すように、4つのジョイント部材80は、一対のガラス板10及び11の四隅の各々に配置されている。
ジョイント部材80は、例えば、絶縁性の樹脂材料又はセラミック材料から形成されている。これにより、複数の金属スペーサ30同士が接触するのを抑制する。具体的には、ジョイント部材80は、異なる電力が供給される第1金属スペーサ30aと第2金属スペーサ30bとの間に配置されて、これらがショートするのを抑制する。これにより、複層ガラス1の信頼性を高めることができる。
ジョイント部材80は、図1には、円弧状(具体的には、1/4円弧)にカーブした形状を有する例を示したが、これに限定されない。ジョイント部材80の平面視形状は、例えば、L字状でもよい。また、図示しないが、ジョイント部材80は、金属スペーサ30と同様に、一対のガラス板10及び11の各々に一次封止材50によって接着されている。
[製造方法]
続いて、本実施の形態に係る複層ガラス1の製造方法について、図5A〜図5Hを用いて説明する。図5A〜図5Hは、本実施の形態に係る複層ガラス1の製造方法に含まれる各工程を示す断面図である。
まず、図5Aに示すように、機能素子20の端部26に導電性接着剤28を塗布する。具体的には、第1端子27a及び第2端子27bの各々に接触するように導電性接着剤28を塗布する。
次に、図5Bに示すように、開口31が大きく開けられた金属スペーサ30を配置する。具体的には、機能素子20の端部26を、開口31を介して金属スペーサ30の内部空間37に挿入する。例えば、開口31の縁部33上に、第1基板21の第1端部26aを載置し、開口31の縁部32が導電性接着剤28の近傍に位置するように、金属スペーサ30を配置する。
なお、第1端部26aを縁部33上に載置する際、縁部33上に接着材などを配置することで、金属スペーサ30と機能素子20との位置を固定してもよい。
次に、図5Cに示すように、金属スペーサ30をカシメることにより、縁部32と縁部33とによって機能素子20の端部26を挟持する。このとき、導電性接着剤28と縁部32とが接触し、電気的かつ物理的に接続される。その後、導電性接着剤28を乾燥させて硬化させることで、導電性接着剤28と金属スペーサ30との接続を強固にする。
次に、図5Dに示すように、金属スペーサ30の内部空間37に乾燥材40を充填する。例えば、金属スペーサ30の延伸方向(y軸方向)の端部から内部空間37に乾燥材40を充填する。なお、乾燥材40を充填した後、複数のジョイント部材80を複数の金属スペーサ30の各々に取り付ける。これにより、複数の金属スペーサ30と複数のジョイント部材80とが環状に配置される。
また、例えば、複数の金属スペーサ30と複数のジョイント部材80とを環状に配置した後、複数の金属スペーサ30の一部に穴を開け、乾燥材40を充填してもよい。なお、乾燥材40を充填した後、穴の部分を接着材で封止してもよい。このとき、接着材は一次封止材50でもよく、あるいは、一次封止材50とは異なる材料でもよい。
次に、図5Eに示すように、金属スペーサ30の外側面35及び36の各々に、一次封止材50を塗布する。このとき、複数のジョイント部材80にも一次封止材50を塗布する。
次に、図5Fに示すように、一次封止材50が塗布された金属スペーサ30を挟むように、ガラス板10とガラス板11とを圧着させる。これにより、一対のガラス板10及び11と、複数の金属スペーサ30と、複数のジョイント部材80とによって封止空間12が形成され、封止空間12内に機能素子20が配置される。
次に、図5Gに示すように、金属スペーサ30の外側面34に配線70を接続する。具体的には、導電性接着剤71として半田を用いて、配線70の端部を外側面34に半田付けする。
次に、図5Hに示すように、一対のガラス板10及び11の外周に沿って二次封止材60を塗布する。具体的には、配線70を外部に引き出した状態で、金属スペーサ30の外側面34に二次封止材60を塗布する。そして、二次封止材60を硬化させることにより、一対のガラス板10及び11の接着を強固にする。
以上の工程を経て、本実施の形態に係る複層ガラス1が製造される。なお、上記の工程は、一例に過ぎず、適宜順序の入れ替えなどは可能である。例えば、図5Gに示す配線70の接続工程の後に、一対のガラス板10及び11の圧着工程を行ってもよい。
[効果など]
以上のように、本実施の形態に係る複層ガラス1は、互いに対向して配置された一対のガラス板10及び11と、一対のガラス板10及び11の外周に沿って配置され、一対のガラス板10及び11を離間させる中空の金属スペーサ30と、金属スペーサ30の外側面35及び36を一対のガラス板10及び11の各々に接着する一次封止材50と、一対のガラス板10及び11の外周に沿って金属スペーサ30より外側に配置され、一対のガラス板10及び11を接着する二次封止材60と、一対のガラス板10及び11の間に配置され、金属スペーサ30と電気的に接続された機能素子20とを備え、金属スペーサ30は、二次封止材60とは反対側に設けられた開口31を有し、機能素子20の端部26は、開口31を介して金属スペーサ30の内部に位置する。
このように、機能素子20の端部26が金属スペーサ30の内部に位置しており、金属スペーサ30より外側には出ていない。つまり、機能素子20は、一対のガラス板10及び11、一次封止材50並びに金属スペーサ30によって密封封止された空間内に位置している。このため、機能素子20が備える第1基板21又は第2基板22などの水分透過率が高い材料が、封止された空間の外側に出ないので、当該材料を介した水分の進入を抑制することができる。これにより、封止空間12に配置された機能素子20の破壊又は低寿命化などが抑制されるので、信頼性の高い複層ガラス1を提供することができる。
また、例えば、機能素子20の端部26は、導電性接着剤28を介して、金属スペーサ30の開口31の縁部32及び33によって挟持されている。
これにより、金属スペーサ30と機能素子20との電気的な接続の信頼性を高めることができる。例えば、金属スペーサ30と機能素子20との接触抵抗などを低減することができ、効率良く機能素子20に電力を供給することができる。
また、例えば、金属スペーサ30は、一対のガラス板10及び11の外周に沿って延びる筒状のスペーサであり、金属スペーサ30の延伸方向に直交する断面における金属スペーサ30の断面視形状は、開口31のみが金属スペーサ30の内部と外部とを連通している形状である。
これにより、金属スペーサ30には開口31以外の開口が設けられていないので、外部からの水分の進入を十分に抑制することができる。これにより、より信頼性の高い複層ガラス1を提供することができる。
また、例えば、複層ガラス1は、金属スペーサ30を複数備え、さらに、複数の金属スペーサ30を連結する絶縁性の複数のジョイント部材80を備え、複数の金属スペーサ30と複数のジョイント部材80とは、一対のガラス板10及び11の外周に沿って、交互に、かつ、環状に配置されている。
これにより、複数の金属スペーサ30と複数のジョイント部材80とが環状に配置されているので、封止空間12の封止性を高めることができる。すなわち、封止空間12への水分の進入を一層抑制することができるので、より信頼性の高い複層ガラス1を提供することができる。
また、例えば、機能素子20は、互いに異なる電力の供給を受ける第1端子27a及び第2端子27bを有し、複数の金属スペーサ30は、第1端子27aに接続される第1金属スペーサ30aと、第2端子27bに接続される第2金属スペーサ30bとを含み、ジョイント部材80は、第1金属スペーサ30aと第2金属スペーサ30bとを連結する。
これにより、絶縁性のジョイント部材80によって連結された第1金属スペーサ30aと第2金属スペーサ30bとを用いて、第1端子27a及び第2端子27bの各々に異なる電力を供給することができる。すなわち、第1金属スペーサ30a及び第2金属スペーサの各々に外側から第1配線70a又は第2配線70bを接続すればよいので、封止空間12内の封止性を損ねることなく、機能素子20への電力の供給を行うことができる。これにより、信頼性の高い複層ガラス1を提供することができる。
また、例えば、機能素子20は、互いに異なる第1辺20a及び第2辺20bを有する面状の機能素子であり、第1端子27aは、機能素子20の、第1辺20aに沿った第1端部26aに設けられ、第2端子27bは、機能素子20の、第2辺20bに沿った第2端部26bに設けられ、第1金属スペーサ30aは、第1辺20aに沿って配置され、第2金属スペーサ30bは、第2辺20bに沿って配置されている。
これにより、面状に所定の機能(例えば、調光など)を実現することができる。例えば、複層ガラス1の主面の略全体を発光させ、又は、調光若しくは配光することができる。
また、例えば、機能素子20は、隣り合う2つの第1辺20aと、隣り合う2つの第2辺20bとを有し、複数の金属スペーサ30は、1以上の第1金属スペーサ30aと、1以上の第2金属スペーサ30bとを含んでいる。
これにより、機能素子20が4つの辺に沿った4つの端部26で挟持されるので、機能素子20の保持性能を高めることができる。例えば、機能素子20が中空に保持されている場合に、機能素子20の撓みを抑制することができる。また、4つの端部26に設けられた2つの第1端子27a及び2つの第2端子27bから給電されるので、機能素子20内での電圧降下を抑制することができ、面内均一性を高めることができる。また、2つの第1端子27a及び2つの第2端子27bを辺に沿って大きく(長く)することができるので、電気的な接続の信頼性を高めることもできる。
また、例えば、機能素子20は、一対のガラス板10及び11の各々に接触しないように、複数の金属スペーサ30によって挟持されている。
これにより、機能素子20が封止空間12を第1空間13と第2空間14とに分けることができるので、封止空間12内での気体の環流を抑制することができる。したがって、複層ガラス1の断熱性及び遮音性を高めることができる。
(変形例1)
以下では、上述した実施の形態に係る複層ガラス1の変形例1について、図6を用いて説明する。
図6は、本変形例に係る複層ガラス100の平面図である。図6は、図1と同様に、複層ガラス100の構成要素の配置を分かりやすくするために、複層ガラス100のガラス板11及び一次封止材50を透過して模式的に示している。また、図6には、二次封止材60を示していない。
本変形例に係る複層ガラス100は、実施の形態に係る複層ガラス1と比較して、第1端子及び第2端子の配置が異なっている。具体的には、2つの第1端子が互いに向い合って配置され、2つの第2端子も互いに向かい合って配置されている。
図6に示すように、複層ガラス100は、機能素子20の代わりに、機能素子120を備える。本変形例に係る機能素子120は、向かい合う2つの第1辺120aと、向かい合う2つの第2辺120bとを有する。なお、本変形例において、向かう合う2つの辺とは、図6に示すように2つの辺が平行に配置されている場合だけでなく、2つの辺が斜めに配置されている場合も含んでいる。具体的には、向かい合う2つの第1辺120aとは、2つの第1辺120aの間に、第2辺120bが介在していることを意味する。同様に、向かい合う2つの第2辺120bとは、2つの第2辺120bの間に、第1辺120aが介在していることを意味する。
本変形例では、機能素子120は、第1端部126aと、第2端部126bとを有する。
第1端部126aは、第1基板121の一部であって、平面視において第2基板122に重複しない部分である。なお、第1基板121及び第2基板122は、平面視形状が異なる点を除き、実施の形態に係る第1基板21及び第2基板22とそれぞれ同じである。
第1端部126aは、2つの第1辺120aの各々に沿った部分であり、金属スペーサ30(第1金属スペーサ30a)によって挟持されている。第1端部126aには、第1電極23に電気的に接続された第1端子27aが設けられている。
第2端部126bは、第2基板122の一部であって、平面視において第1基板121に重複しない部分である。第2端部126bは、2つの第2辺120bの各々に沿った部分であり、金属スペーサ(第2金属スペーサ30b)によって挟持されている。第2端部126bには、第2電極24に電気的に接続された第2端子27bが設けられている。
これにより、図6において、左右から第1電極23への給電を行い、上下から第2電極24への給電を行うことができる。したがって、機能素子120の面内での電圧降下を抑制することができるので、信頼性を高めることができる。
以上のように、本変形例に係る複層ガラス100では、機能素子120は、向かい合う2つの第1辺120aと、向かい合う2つの第2辺120bとを有し、複数の金属スペーサ30は、2つの第1金属スペーサ30aと、2つの第2金属スペーサ30bとを含んでいる。
これにより、機能素子120が4つの辺に沿った4つの端部(2つの第1端部126a及び2つの第2端部126b)で挟持されるので、機能素子120の保持性能を高めることができる。例えば、機能素子120が中空に保持されている場合に、機能素子120の撓みを抑制することができる。また、端部に設けられた2つの第1端子27a及び2つの第2端子27bから給電されるので、機能素子120内での電圧降下を抑制することができ、面内均一性を高めることができる。また、2つの第1端子27a及び2つの第2端子27bを辺に沿って大きく(長く)することができるので、電気的な接続の信頼性を高めることもできる。
(変形例2)
続いて、上述した実施の形態に係る複層ガラス1の変形例2について、図7を用いて説明する。
図7は、本変形例に係る複層ガラス200の平面図である。図7は、図1と同様に、複層ガラス200の構成要素の配置を分かりやすくするために、複層ガラス200のガラス板11及び一次封止材50を透過して模式的に示している。また、図7には、二次封止材60を示していない。
本変形例に係る複層ガラス200は、実施の形態に係る複層ガラス1と比較して、第1端子及び第2端子の配置、並びに、ジョイント部材の配置が異なっている。具体的には、ジョイント部材が四隅ではなく、辺の一部に設けられている。
図7に示すように、複層ガラス200は、機能素子20、複数の金属スペーサ30及び複数のジョイント部材80の代わりに、機能素子220、複数の金属スペーサ230及び複数のジョイント部材280を備える。なお、機能素子220、複数の金属スペーサ230及び複数のジョイント部材280は、形状及び配置が異なる点を除いて、実施の形態と同様である。
機能素子220は、略U字状に配置された3つの第1辺220aと、略U字状に配置された3つの第2辺220bとを有する。3つの第1辺220aと3つの第2辺220bとは、一対のガラス板10及び11の外周に沿って環状に配置されている。
本変形例では、機能素子220は、第1端部226aと、第2端部226bとを有する。
第1端部226aは、第1基板221の一部であって、平面視において第2基板222に重複しない部分である。なお、第1基板221及び第2基板222は、平面視形状が異なる点を除き、実施の形態に係る第1基板21及び第2基板22とそれぞれ同じである。
第1端部226aは、3つの第1辺220aの各々に沿った略U字状の部分であり、金属スペーサ30(第1金属スペーサ30a)によって挟持されている。第2端部226bには、第1電極23に電気的に接続された第1端子27aが設けられている。
第2端部226bは、第2基板222の一部であって、平面視において第1基板221に重複しない部分である。第2端部226bは、3つの第2辺220bの各々に沿った略U字状の部分であり、金属スペーサ(第2金属スペーサ30b)によって挟持されている。第2端部226bには、第2電極24に電気的に接続された第2端子27bが設けられている。
本変形例では、複層ガラス200は、1つのみの第1金属スペーサ230aと、1つのみの第2金属スペーサ230bとを備える。第1金属スペーサ230aは、3つの第1辺220aに沿った形状を有する。第2金属スペーサ230bは、3つの第2辺220bに沿った形状を有する。具体的には、第1金属スペーサ230a及び第2金属スペーサ230bの各々の平面視形状は、略U字状である。第1金属スペーサ230aと第2金属スペーサ230bとは、略U字の先端部分が向かい合って配置されている。この向かい合った部分にジョイント部材280が配置されている。
ジョイント部材280は、図1に示すように、直線状のジョイント部材である。図7に示す例では、ジョイント部材280は、一対のガラス板10及び11の一辺の略中央に配置されている。
以上のように、ジョイント部材280は、コーナー部材には限定されない。ジョイント部材280と金属スペーサ230とは、交互に、かつ、環状に配置されていればよく、その形状及び配置位置には特に限定されない。
(その他)
以上、本発明に係る複層ガラスについて、上記実施の形態及びその変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記の実施の形態では、導電性接着剤28を用いて金属スペーサ30と機能素子20との接続を行ったが、導電性接着剤28を用いなくてもよい。例えば、金属スペーサ30と機能素子20とが、配線などによって電気的に接続されてもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、複層ガラス1が複数の金属スペーサ30と複数のジョイント部材80とを備える例について示したが、これに限らない。例えば、複層ガラス1は、1つのみの金属スペーサ30と1つのみのジョイント部材80とを備えてもよい。この場合、例えば、金属スペーサ30の平面視形状は、一部が開放された環状であり、当該開放部分をジョイント部材80が連結していてもよい。
また、金属スペーサ30が1つのみである場合、機能素子20の第1端子27a及び第2端子27bの一方のみが金属スペーサ30を介して電力が供給され、他方は、金属スペーサ30を介さずに電力が供給される。例えば、他方には、ジョイント部材80を貫通するリード線などによって電力が供給されてもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、機能素子20が面状の機能素子である例について示したが、これに限らない。例えば、機能素子20は、封止空間12の一部にのみ配置された線状又は点状の機能素子でもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、機能素子20が複層ガラス1内で中空に保持されているが、これに限定されない。機能素子20は、一対のガラス板10及び11の一方に接触して設けられていてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
1、100、200 複層ガラス
10、11 ガラス板
20、120、220 機能素子
20a、120a、220a 第1辺
20b、120b、220b 第2辺
26 端部
26a、126a、226a 第1端部
26b、126b、226b 第2端部
27a 第1端子
27b 第2端子
28 導電性接着剤
30、230 金属スペーサ
30a、230a 第1金属スペーサ
30b、230b 第2金属スペーサ
31 開口
32、33 縁部
34、35、36 外側面
50 一次封止材
60 二次封止材
80、280 ジョイント部材

Claims (9)

  1. 互いに対向して配置された一対のガラス板と、
    前記一対のガラス板の外周に沿って配置され、前記一対のガラス板を離間させる中空の金属スペーサと、
    前記金属スペーサの外側面を前記一対のガラス板の各々に接着する一次封止材と、
    前記一対のガラス板の外周に沿って前記金属スペーサより外側に配置され、前記一対のガラス板を接着する二次封止材と、
    前記一対のガラス板の間に配置され、前記金属スペーサと電気的に接続された機能素子とを備え、
    前記金属スペーサは、前記二次封止材とは反対側に設けられた開口を有し、
    前記機能素子の端部は、前記開口を介して前記金属スペーサの内部に位置する
    複層ガラス。
  2. 前記機能素子の端部は、導電性接着剤を介して、前記金属スペーサの前記開口の縁部によって挟持されている
    請求項1に記載の複層ガラス。
  3. 前記金属スペーサは、前記一対のガラス板の外周に沿って延びる筒状のスペーサであり、
    前記金属スペーサの延伸方向に直交する断面における前記金属スペーサの断面視形状は、前記開口のみが前記金属スペーサの内部と外部とを連通している形状である
    請求項1又は2に記載の複層ガラス。
  4. 前記複層ガラスは、前記金属スペーサを複数備え、
    さらに、
    前記複数の金属スペーサを連結する絶縁性の複数のジョイント部材を備え、
    前記複数の金属スペーサと前記複数のジョイント部材とは、前記一対のガラス板の外周に沿って、交互に、かつ、環状に配置されている
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の複層ガラス。
  5. 前記機能素子は、互いに異なる電力の供給を受ける第1端子及び第2端子を有し、
    前記複数の金属スペーサは、
    前記第1端子に接続される第1金属スペーサと、
    前記第2端子に接続される第2金属スペーサとを含み、
    前記ジョイント部材は、前記第1金属スペーサと前記第2金属スペーサとを連結する
    請求項4に記載の複層ガラス。
  6. 前記機能素子は、互いに異なる第1辺及び第2辺を有する面状の機能素子であり、
    前記第1端子は、前記機能素子の、前記第1辺に沿った第1端部に設けられ、
    前記第2端子は、前記機能素子の、前記第2辺に沿った第2端部に設けられ、
    前記第1金属スペーサは、前記第1辺に沿って配置され、
    前記第2金属スペーサは、前記第2辺に沿って配置されている
    請求項5に記載の複層ガラス。
  7. 前記機能素子は、隣り合う2つの前記第1辺と、隣り合う2つの前記第2辺とを有し、
    前記複数の金属スペーサは、1以上の前記第1金属スペーサと、1以上の前記第2金属スペーサとを含んでいる
    請求項6に記載の複層ガラス。
  8. 前記機能素子は、向かい合う2つの前記第1辺と、向かい合う2つの前記第2辺とを有し、
    前記複数の金属スペーサは、2つの前記第1金属スペーサと、2つの前記第2金属スペーサとを含んでいる
    請求項6に記載の複層ガラス。
  9. 前記機能素子は、前記一対のガラス板の各々に接触しないように、前記複数の金属スペーサによって挟持されている
    請求項4〜8のいずれか1項に記載の複層ガラス。
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