JP2017105449A - 船舶平衡水の処理装置 - Google Patents

Abstract

【課題】本発明は、船舶平衡水の処理装置を提供する。
【解決手段】船舶のエンジンが設置される機関室と、前記機関室内に設置される船舶平衡水の処理部と前記船舶平衡水の処理部に船舶平衡水を移送する第１バラストポンプと前記第１バラストポンプとメイン配管に接続され、前記メイン配管を介して前記船舶平衡水が移送され、貯蔵されるバラストタンクと前記バラストタンクの前記船舶平衡水内に潜水され設置される第２バラストポンプと前記メイン配管から分岐され、前記第１バラストポンプで移送された前記船舶平衡水の一部を船尾タンクに移送させる分岐配管を含み別の防爆空間を必要としないで設置のコストを節減することができるようになる。
【選択図】図１

Description

本発明は船舶平衡水（ballast water）処理装置に関する。
さらに詳細には、船舶平衡水の処理装置を潜水型ポンプが設置されたタンカー船の場合、通常の設置方法である甲板の上ではなく、機関室内に設置して、設置のコストを最小化することを可能にする船舶平衡水の処理装置に関する。

一般的に、海上で運送する貨物船舶は、類似である貨物の相互交換のために往復航海する船舶を除外しては、ほとんどが片道運航をする。そして片道運航を満載状態で航海した後、帰還航海時には、船舶のバランス、安全性及び操縦性能向上等のために船舶平衡水（ballast water）を船内に流入して航海をすることになる。

この時、船舶平衡水は、バラスティング作業（ballasting operation）により１つの港で満たされ、他の場所に移送され、ディバラスティング作業（deballasting operation）により新しい港に排出される。このように、遠い位置から運ばれてきた船舶平衡水に含まれた海洋生物と病原菌の放出は、新しい環境に有害となるだけでなく、新たな港においても、人と動物の全てに危険なものとなる。

外来種の海洋生物を新規生態系に導入させると、新規の種についての自然な防御システムを有していない可能性がある天然の植物群と動物群に壊滅的な影響を与える可能性がある。また、コレラのような有害な細菌性病原菌が元の港に存在することもあり得る。このような病原菌は、時間の経過とともにバラストタンク内で増殖され、これらが放出される領域で、病気を発生させる危険性がある。

このような災害を防止するために、国際海事機関（ＩＭＯ：International Maritime Organization）では、２００４年に船舶平衡水の管理協約を採択し、最近、世界の船舶の６５％が寄港する米国では、国際海事機関（ＩＭＯ）で合意された基準より１、０００倍強化された船舶平衡水の処理技術を要求し、自国だけの規制基準（ＵＳＣＧ Ｐｈａｓｅ ２）を制定して、自国の海洋環境保護のための動きを見せている。

このような海洋生物及び病原菌によって提起される危険性を除去するために、船舶平衡水を電気分解したり、紫外線殺菌処理またはバラストタンク内に化学品類を注入して船舶平衡水を殺菌処理したりする方法による船舶平衡水の処理装置が使用される。

電気分解または紫外線殺菌（ＵＶ）方式の船舶平衡水の処理装置は、一般的にバラストポンプ後端に設置される。バラストポンプを潜水型として使用する場合、電気装備が含まれた船舶平衡水の処理装置をバラストタンク内に潜水型に設置するには制約が多い。

したがって、潜水型バラストポンプが適用されると、船舶平衡水の処理装置を甲板上に設置して、船舶平衡水の処理装置とバラストタンクをパイプで接続するように構成する方式を採用している。

しかし、船舶平衡水の処理装置を船内甲板上に設置するには、防爆空間内に設置しなければならないので、防爆空間を新たに制作する必要があり、過多なコストが発生している。

また、甲板の上に設置された防爆空間は、バラストポンプが設置された船舶の中央に位置したバラストタンクの上部に位置して、管理者が主に勤務する居住区からの距離が小型船は１００余メートル、大型船は２００余メートルに達し、管理と緊急措置に困難な点が多く、防爆空間が外部に露出しており、荒天時の波や、低温、高湿度などについても脆弱な問題点がある。

また、甲板の上に船舶平衡水の処理装置を設置時に、船尾タンク（Aft Peak Tank、ＡＰＴ）に貯蔵される海水は潜水型バラストポンプではなく、機関室内の消化と雑用ポンプ（Fire＆General Service Pump）を用いるようにすると、別途追加の処理装置を設置しなければならず、追加の過多なコストが発生するという問題点がある。

前記のような問題点を解決するために案出されたもので、本発明の目的は、特にタンカー船で船舶平衡水の処理部を機関室に設置して、追加の防爆空間の設置が必要ないようにする船舶平衡水の処理装置を提供することにある。

前記目的を達成するために案出された本発明の一実施の形態に係る船舶平衡水の処理装置は、船舶の機関室内に設置される船舶平衡水の処理部と前記船舶平衡水の処理部に船舶平衡水を移送する第１バラストポンプと前記船舶平衡水の処理部とメイン配管に接続され、前記メイン配管を介して前記船舶平衡水が移送されるバラストタンクと前記バラストタンク内に潜水され、設置される第２バラストポンプと、前記メイン配管から分岐され、前記船舶平衡水の処理部で処理された船舶平衡水の一部を船尾タンクに移送させる分岐配管を含む。

前記メイン配管は、前記船舶平衡水の処理部で前記船舶の甲板を通過して前記バラストタンクに接続することができる。

また、前記メイン配管は、前記船舶の甲板を通過する部分の一側に処理水の逆流を防止するためのチェックバルブを設置することができる。

一方、前記チェックバルブの排出側には隔離弁（isolating valve）が設置されることもある。

本発明の一実施の形態に係る船舶平衡水の処理装置は、タンカー船に設置することができる。

また、前記バラストタンクは、貨物を搭載する貨物倉の下段に設置することができる。

一方、本発明の一実施の形態に係る船舶平衡水の処理装置において、前記第１バラストポンプは、船舶平衡水を前記バラストタンクに移送するバラスティング（ballasting）時に稼働され、前記第２バラストポンプは、船舶平衡水を前記バラストタンクから海に排出するディバラスティング（deballasting）時に稼働するように構成することができる。

本発明に係れば、タンカー船から船舶平衡水の処理部を機関室に設置して、別の防爆空間を設置する必要がないようにすることで防爆空間の構造物の設置コストを節減することができる効果がある。

また、本発明の機関室内に設置された１つまたは２台のバラストポンプでバラストタンクと船尾タンクに同時に処理水を供給することができ、装置のコストを節減することができるようになる。

本発明の一実施の形態に係る船舶平衡水の処理装置を示す構成図である。 本発明の一実施の形態に係る船舶平衡水の処理装置においてバラスティング時の船舶平衡水の移動を示した図である。 本発明の一実施の形態に係る船舶平衡水の処理装置においてディバラスティング時の船舶平衡水の移動を示した図である。 本発明の一実施の形態に係る船舶平衡水の処理装置においてストリッピング時の船舶平衡水の移動を示したものである。

以下では、添付した図面を参考にして、本発明の好ましい実施の形態について 詳細に説明する。まず、各図面の構成要素に参照符号を付加することにおいて、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されても、可能な限り同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明を説明するにあたり、関連した公知の構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすることができていると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。また、以下で、本発明の好適な実施の形態を説明するが、本発明の技術的思想は、これに限定したり、制限されず、当業者によって変形されて多様に実施できることは、もちろんである。

図１は、本発明の一実施の形態に係る船舶平衡水の処理装置を示す構成図である。

図１を参照すると、船舶平衡水の処理装置は、船舶の機関室１０内に設置される船舶平衡水の処理部１１０と、前記船舶平衡水の処理部１１０に船舶平衡水を移送する第１バラストポンプ１２０と、前記船舶平衡水の処理部１１０と接続されるバラストタンク１１と船尾タンク１２を含む。

船舶平衡水の処理部１１０は、電気分解を介して酸化剤を生成させる装置を含むことができる。本発明の船舶平衡水の処理部１１０は、これに限定されず、酸化剤を生成するさまざまな装置で構成することができる。例えば、酸化剤の薬剤を直接投入する装置で構成することもできる。

第１バラストポンプ１２０は、シーチェスト（Sea Chest、１７）で流入配管２１を介して船舶平衡水として使用する海水を流入させ、船舶平衡水の処理部１１０に移送する。

また、第１バラストポンプ１２０を介して船舶平衡水の処理部１１０で生成された酸化剤を含む処理水がバラストタンク１１と船尾タンク１２にそれぞれ配管を介して移送される。

すなわち、前記船舶平衡水の処理部１１０は、バラストタンク１１と垂直メイン配管２２、水平配管２３、垂直供給配管２７を介して接続されて順次に、これらの配管を介して処理水を移送できるようになる。

また、船舶平衡水の処理部１１０は、垂直メイン配管２２から分岐された分岐配管２５を介して船尾タンク（aft-peak tank、１２）と接続されて処理水を移送することができるようになる。

水平配管２３は、垂直メイン配管２２の上側端と接続されて甲板１０の上で水平に延びる配管で、カーゴタンク（Cargo tank、１３）の上側部に位置することになる。

前記水平配管２３には、処理水が危険区域から安全区域に逆流するのを防止するためのチェックバルブ３１を設置する。

すなわち、船舶平衡水の処理部１１０を機関室１０に設置するためには、国際船級規定に基づいて未処理水を機関室１０の安全区域で処理した後、危険地域であるバラストタンク１１に移動する方向のみが許可がされ、逆に処理水が危険地域であるバラストタンク１１から安全区域である機関室１０に移動する方向は、許可がされない。

ここで、チェックバルブ３１は、さらに安全性を強化するために２つを同時に設置することもできる。

また、水平配管２３には、前記チェックバルブ３１の排出側である後方には、隔離弁（isolating valve、３３）が設置されることができる。これにより、緊急時に配管を遮断させることより安全なシステムを構成することができるようになる。

前記水平配管２３の後方端部は、下方に折り曲げられて、垂直供給配管２７と接続される。

垂直供給配管２７は、バラストタンク１１の側面区域を貫通して延長されて下段バラストタンク１１と接続される。

ここで、前記バラストタンク１１は、カーゴタンク１３の下段に設置される。

垂直供給配管２７の先端には、他のバラストタンク（図示せず）に接続される接続配管２８が設置され、複数のバラストタンクを含むようにシステムを構成することもできる。

ここで、バラストタンク１１内には、第２バラストポンプ１３０が潜水した状態で設置される。

第２バラストポンプ１３０は、ディバラスティング動作時にバラストタンク１１の船舶平衡水を船舶の外部に排出配管２９を介して排出する。

このように、本発明の一実施の形態に係る船舶平衡水の処理装置は、図１に示すように機関室（Ｅ/Ｒ）内に船舶平衡水の処理部１１０を設置するために、潜水型の第２バラストポンプ１３０と共に追加で設置される第１バラストポンプ１２０を含みから船舶平衡水の処理部１１０で処理された処理水が配管を介して甲板に貫通された後、再びバラストタンク１１に移送されるように構成される。

本発明の一実施の形態に係る船舶平衡水の処理装置は、ばら積み貨物船 （Bulk Carrier）、コンテナ（Container）の様な乾貨物船舶（Dry Carge）ではない石油化学製品運搬船（MR Tanker）のように潜水型バラストポンプ（Submersible Ballast pump）が設置された船舶から船舶平衡水の処理部１１０を機関室１０に設置するように適用することができる。

図２は、本発明の一実施の形態に係る船舶平衡水の処理装置においてバラスティング（Ballasting）時の船舶平衡水の移動を示したものである。

図２を参照すると、船舶平衡水として使用される海水が機関室１０に設けられた第１バラストポンプ１２０によって流入配管２１を介して船舶平衡水の処理部１１０に移送される。

船舶平衡水の処理部１１０から排出される処理水は、殺菌された状態で垂直メイン配管２２、水平配管２３、垂直供給配管２７を介してバラストタンク１１に移送される。

また、船舶平衡水の処理部１１０から排出される処理水の一部は、垂直メイン配管２２から分岐された分岐配管２５を介して船尾タンク１２に移送される。

図３は、本発明の一実施の形態に係る船舶平衡水の処理装置でディバラスティング（Deballasting）時の船舶平衡水の移動を示したものである。

図３を参照すると、船舶平衡水の処理部１１０を通過した後、バラストタンク１１内に保管される船舶平衡水を排出するディバラスティングの時には、潜水型ポンプである第２バラストポンプ１３０と排出配管２９を介して船外に排出される。

ここで、排出配管２９上には排出時の流量を確認できるように流量計１４０を設置することができる。また、排出配管２９に排出される船舶平衡水を中和処理するために中和剤供給装置（図示せず）の吐出ラインが排出配管２９と接続されるように構成される。

一方、船尾タンク１２に保管された船舶平衡水は、第１バラストポンプ１２０の作動により排出配管２６を介して船外に排出される。

ここで、前記排出配管２６は、別の配管で構成することもできるが、流入配管２１の一部を共に使用するように構成することもできる。

また、第１バラストポンプ１２０のほか、機関室１０内に設置された消化及び雑用ポンプ（Fire＆General Service Pump、図示せず）によって船舶平衡水が排出されるように構成することもできる。

図４は、本発明の一実施の形態に係る船舶平衡水の処理装置においてストリッピング（Stripping）時の船舶平衡水の移動を示したものである。

図４を参照すると、潜水型である第２バラストポンプ１３０を介して排出が困難なバラストタンク１１内の少量の船舶平衡水を排出する作業であるストリッピング（Stripping）時には、ストリッピングエダクタ（Stripping eductor、１５０）と排出配管２９を介して船外に排出される。

また、船外に排出される船舶平衡水を中和処理するために、図３のディバラスティング時と同じように、中和剤供給装置（図示せず）の吐出ラインが排出配管２９と接続されるように構成される。

前述したように、本発明の一実施の形態に係る船舶平衡水の処理装置は、船舶平衡水の処理部１１０を甲板上に設置しなく、安全区域であるタンカー船の機関室１０内に設置し、機関室１０内に第１バラストポンプ１２０を設置して、別の防爆空間を設置する必要がないことになる。

また、機関室１０内に設置された一つの第１バラストポンプ１２０でバラストタンク１１と船尾タンク１２に同時に処理水を供給することができ、別途追加の装備の設置が不要となり装備と設置費用を節減することができるようになる。

以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎないものであって、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で多様な修正、変更、及び置換が可能である。したがって、本発明に開示された実施の形態及び添付された図面は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施の形態及び添付された図面によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、以下の請求の範囲によって解釈されるべきであり、その同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。

１０：機関室
１１：バラスとタンク
１２：船尾タンク
１３：カーゴタンク
３１：チェックバルブ
１１０：船舶平衡水の処理部
１２０：第１バラスとポンプ
１３０：第２バラスとポンプ
１４０：流量計
１５０：ストリッピングエダクタ

Claims (8)

1. 船舶の機関室内に設置される船舶平衡水の処理部と
   前記船舶平衡水の処理部に船舶平衡水を移送する第１バラストポンプと
   前記船舶平衡水の処理部とメイン配管に接続され、前記メイン配管を介して前記船舶平衡水が移送されるバラストタンクと
   前記バラストタンク内に潜水され設置される第２バラストポンプと、
   前記メイン配管から分岐され前記船舶平衡水の処理部で処理された船舶平衡水の一部を船尾タンクに移送させる分岐配管を含む、船舶平衡水の処理装置。
2. 前記メイン配管は、
   前記船舶平衡水の処理部で前記船舶の甲板を通過して前記バラストタンクに接続される、請求項１に記載の船舶平衡水の処理装置。
3. 前記メイン配管は、
   前記船舶の甲板を通過する部分の一側にチェックバルブが設置される、請求項２に記載の船舶平衡水の処理装置。
4. 前記チェックバルブの排出側には隔離弁（isolating valve）が設置される、請求項３に記載の船舶平衡水の処理装置。
5. 前記船舶はタンカー船である、請求項１に記載の船舶平衡水の処理装置。
6. 前記バラストタンクは、貨物を搭載する貨物倉の下段に設置される、請求項１に記載の船舶平衡水の処理装置。
7. 前記第１バラストポンプは、
   船舶平衡水を前記バラストタンクに移送するバラスティング（ballasting）時に稼動される、請求項１に記載の船舶平衡水の処理装置。
8. 前記第２バラストポンプは、
   船舶平衡水を前記バラスティングタンクから海に排出するディバラスティング（deballasting）時に稼動される、請求項１に記載の船舶平衡水の処理装置。

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