JP2017099719A - 細隙鏡顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡素な構成により、光学フィルターを用いて患者眼を好適に観察できる細隙鏡顕微鏡を提供する。
【解決手段】 被検者眼を観察又は撮影する細隙鏡顕微鏡は、可視光を発する光源を有し、被検者眼を照明する照明光学系と、照明光学系の照明光路に配置されて、光源から発せられた光を透過させてグリーン光を得る第1の光学フィルターとを備える。第1の光学フィルターは光学干渉フィルターである。また、第1の光学フィルターの特性は、450〜550nmの透過率が70%以上であり、且つ、610〜700nmの透過率が10%以下である。
【選択図】 図1

Description

本開示は、被検者眼を観察又は撮影する細隙鏡顕微鏡に関する。
挿脱可能なブルーフィルターを照明ユニットに設けた細隙鏡顕微鏡が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のブルーフィルターは、470〜500nmの可視の青色を透過する。特許文献1の細隙鏡顕微鏡は、特定の波長帯域(青色)を透過するフィルターを使用して、励起光により患部を強調した画像を取得する。
特開2014−12036号公報
例えば、照明光学系に光学フィルターを配置することで、白色で照明した場合とは異なる色調で眼底を観察できる。しかし、従来の技術では、光学フィルターの分光透過特性の影響で、患者眼を好適に観察し難い場合があった。例えば、光学フィルターの分光透過特性により、観察される眼底像の色調が大きく変化する場合があった。また、光学フィルターの分光透過特性により、光源から発せられた光の光学フィルターでの減光度合いが大きく変化する場合があった。
本開示は、簡素な構成により、光学フィルターを用いて患者眼を好適に観察できる細隙鏡顕微鏡を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 被検者眼を観察又は撮影する細隙鏡顕微鏡は、可視光を発する光源を有し、被検者眼を照明する照明光学系と、前記照明光学系の照明光路に配置され、前記光源から発せられた光を透過させてグリーン光を得る第1の光学フィルターと、を備え、前記第1の光学フィルターは光学干渉フィルターである、ことを特徴とする。
本開示によれば、簡素な構成により、光学フィルターを用いて患者眼を好適に観察できる細隙鏡顕微鏡を提供できる。
細隙鏡顕微鏡の外観の説明図である。 細隙鏡顕微鏡の光学系の説明図である。 第1光学フィルターの分光透過特性を示すグラフである。 患者眼に投光されるグリーン光の分光特性を示すグラフである。 比較用の光学フィルターの分光透過特性を示すグラフである。 変容例の第1光学フィルターの分光透過特性を示すグラフである。
以下、図面を用いて、本開示における典型的な実施形態を説明する。本開示では、眼科装置の一例として、細隙鏡顕微鏡を説明する。なお、本実施形態の細隙鏡顕微鏡1はスリットランプと呼ばれることがある。図1は、本実施形態の細隙鏡顕微鏡1を右斜め上方向からみた外観斜視図である。図2は、本実施形態の細隙鏡顕微鏡1の光学系の説明図である。
本実施形態の細隙鏡顕微鏡1は、顔支持ユニット2と本体3を備える。顔支持ユニット2は被検者の顔を固定するために用いられる。顔支持ユニット2は、ベースプレート8を介してテーブル4に固定されている。本実施形態の本体3は、照明部5と顕微鏡部6を備える。本実施形態の細隙鏡顕微鏡1は、駆動機構を備えている。駆動機構は、照明部5および顕微鏡部6を被検者眼Epに対して上下方向/左右方向/前後方向に移動するために用いられる。
本実施形態の細隙鏡顕微鏡1は、照明光学系10と観察光学系20を備える。本実施形態では、照明光学系10と観察光学系20とにより被検者眼Epを観察する観察手段が構成されている。本実施形態では、照明光学系10の部材は照明部5に収容されている。また、観察光学系20の部材は顕微鏡部6に収容されている。なお、照明光学系10と観察光学系20に関しては後ほど詳細に説明する。
<照明光学系>
本実施形態の照明光学系10は、被検者眼Epに照明光を投光するために用いられる。本実施形態の照明光学系10は可変スリット14とフィルター部17を備える。本実施形態の照明光学系10は更に、光源11、コンデンサレンズ12、可変アパーチャ13、投影レンズ15、およびプリズムミラー16を備える。本実施形態の光源11は可視光を発する。詳細には、本実施形態の光源11は白色光を発する。本実施形態の光源11はLED(発光ダイオード)である。しかし、例えば、光源11が電球色を発してもよい。また、光源11に電球(ハロゲンランプ,タングステンランプ)等を用いてもよい。
本実施形態では、光源11からの光束(可視光)は、コンデンサレンズ12を透過して可変アパーチャ13及び可変スリット14を照明する。可変アパーチャ13及び可変スリット14を通過した光束は、フィルター部17を通過した後に、投影レンズ15を透過してプリズムミラー16で反射され、被検者眼Epに投光される。可変アパーチャ13及び可変スリット14は、光源11から発せられる拡散光をスリット形状に成形する。このようにして、被検者眼Epにスリット光が投光される。なお、本実施形態では、可変アパーチャ13によりスリット光のスリット長を変更できる。また、可変スリット14によりスリット光のスリット幅を変更できる。本実施形態の照明部5にはノブが設けられている。検者はノブを回転して、スリット長とスリット幅を変更できる。
本実施形態のフィルター部17は、可変スリット14と投影レンズ15の間に配置されている。本実施形態のフィルター部17は、被検者眼Epに投光する照明光の分光特性を変化させるために用いられる。本実施形態の細隙鏡顕微鏡1はフィルター部17により、被検者眼Epに投光する光を、白色と、緑色と、青色との何れかに切り換えることができる。本実施形態のフィルター部17は、光学特性が異なる複数種類の光学フィルターを備える。詳細には、本実施形態のフィルター部17は、緑色用の第1光学フィルター17aと青色用の第2光学フィルター17bとを含む。なお、フィルター部17が減光フィルター(NDフィルター等)を含み、被検者眼Epに投光する光を減光できてもよい。
本実施形態のフィルター部17はターレット板を備える。ターレット板には3つ(複数)の開口部が設けられている。ターレット板の3つの開口部のうちの1つには、第1光学フィルター17aが組み付けられている。残りの2つの開口部のうちの1つには、第2光学フィルター17bが組み付けられている。ターレット板(フィルター部17)の一部は照明部5の筐体から露出している(図1参照)。検者はターレット板を回転して、照明光学系10の光路上に配置する光学フィルターを切り換えることができる。
本実施形態では、第1光学フィルター17aと、第2光学フィルター17bと、光学フィルターを備えない素通しの開口部との何れかを、照明光学系10の光路上に選択的に配置できる。本実施形態の第1光学フィルター17aは、被検者眼Epに緑色光を投光するために用いられる。本実施形態の第2光学フィルター17bは、被検者眼Epに青色光を投光するために用いられる。なお、フィルター部17で切り換え可能な色調は前述した白色、緑色、および青色に限るものではない。例えば、フィルター部17で、赤色にも切換え可能であってもよい。また、フィルター部17は白色と緑色のみを切り換え可能であってもよい。
<第1光学フィルター(レッドフリーフィルター)>
図3を併用して、本実施形態の第1光学フィルター17aを説明する。なお、本実施形態の第1光学フィルター17aは、グリーンフィルター、レッドフリーフィルター等と呼ばれることがある。本実施形態の第1光学フィルター17aを介して被検者眼Epに投光される光は、無赤色光と呼ばれる場合がある。本実施形態の第1光学フィルター17aは光学干渉フィルターである。なお、光学干渉フィルターとは、薄膜の透過光による干渉を利用したものである。本実施形態の第1光学フィルター17aは、所定の透明基材上に所定の多層膜(薄膜)が形成されている。つまり、本実施形態の第1光学フィルター17aは、多層膜フィルターである。
本実施形態の第1光学フィルター17aの構造を説明する。本実施形態の透明基材上には、高屈折率の誘電膜層と低屈折率の誘電膜層とが交互に繰り返されて多層膜が形成されている。本実施形態では、透明基材上に積層される各々の層の厚さは30〜200nmの範囲内とされている。また、透明基材上には誘電膜層が16層積層されている。
詳細には、先ず、ガラス板(透明基材)上に厚さ83nmのTiOの膜(高屈折率の誘電膜層)が積層されている。次いで、厚さ123nmのSiOの膜(低屈折率の誘電膜層)が積層されている。次いで、厚さ61nmのTiOの膜、厚さ113nmのSiOの膜の順での積層が6回繰り返されている。次いで、厚さ72nmのTiOの膜が積層されている。最後に、厚さ56nmのSiOの膜が積層されている。
このようにして、透明基材上には16層の膜が重ねられている。なお、ここで説明した第1光学フィルター17aの構造は一例に過ぎない。干渉フィルターの種類、透明基材の種類、誘電膜層の成分、誘電層の厚さ、屈折率の順番等を適宜変更してもよいことは言うまでもない。光学干渉フィルターにより、光源11から発せられた光を透過させてグリーン光を得られれば良い。
図3は、本実施形態の第1光学フィルター17aの分光透過特性を示すグラフである。本実施形態の第1光学フィルター17aの特性は、610〜700nmの透過率が2%以下である。また、450〜550nmの透過率が90%以上である。また、585nmでの透過率が50%以下である。つまり、本実施形態の第1光学フィルター17aはショートパス特性を有している。また、分光透過率が急峻に変化するシャープカット特性を有している。本実施形態の第1光学フィルター17aは、ショートパスフィルターと呼ばれることがある。前述したように、本実施形態の第1光学フィルターは光学干渉フィルターである。したがって、各波長の透過率を個別に指定できる。
なお、610〜700nmの透過率は、10%以下が好ましく、5%以下がより好ましい。本実施形態では更に好ましい2%以下としている。この波長域の透過率が低いほど、例えば、観察像の赤味が抑えられて血管の視認性が良好となる。また、450〜550nmの透過率は、70%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。本実施形態では更に好ましい90%以上としている。この波長帯の透過率が高いほど、例えば、観察部位を明るく観察できる(換言するなら光源11の使用効率が上がる)。また、本実施形態では、550nm(透過率90%)から610nm(透過率2%)へと、60nmの波長幅で透過率を急峻に変化させている。この波長幅は80nm以下が好ましく、60nm以下がより好ましい。この波長幅が狭いほど、例えば、血管の視認性が良好となり、且つ、観察部位を明るく観察できる。なお、ショートパス特性の開始となる波長(透過率が急峻に下がり始める波長)は、550nm〜650nmの範囲内が好ましく、575nm〜625nmの範囲内がより好ましい。この範囲内に設けることで、例えば、血管の視認性が良好となり、且つ、観察部位を明るく観察できる。
図4は、照明光学系10の光路上に第1光学フィルター17aを配置した場合に、被検者眼Epに投光される照明光の分光特性を示すグラフである。なお、図4では、照明光学系10の光路上に光学フィルターを配置させない場合(つまり、フィルター部17は素通し)のグラフを点線で示している。なお、570nm以下の波長帯は2つの線が重なるため、共に実線で示している。照明光学系10の光路上に第1光学フィルター17aが配置されると、フィルター部17に入射した光は少なくとも一部の波長が減光(減衰)する。図4では、580〜700nmの波長成分が大きく減衰している。
図5は、比較用の光学フィルターの分光透過率を示すグラフである。図5で示す比較用の光学フィルターは、グリーン色のカラーガラスフィルターである。なお、カラーガラスフィルターとは、特定波長を選択的に吸収または透過する成分を、ガラス材料内に添加して作られる。なお、図5では、先ほど図3を用いて説明した第1光学フィルター17aの特性を点線で示している。
図5から明らかなように、比較用の光学フィルター(カラーガラスフィルター)は、第1光学フィルター17aよりも、光の減光量が大きい。詳細には、比較用の光学フィルターは、少なくとも500nm以上の波長帯での減光量が大きい。また、比較用の光学フィルターは更に、450nm以下の波長帯についても減光量が大きい。例えば、比較用の光学フィルター(カラーガラスフィルター)を用いる場合には、第1光学フィルター17a(光学干渉フィルター)を用いる場合よりも、大光量を発光可能な光源11を用いる必要性が生じる。一方で、本実施形態の第1光学フィルター17aは、例えば、光源11から発せられる光を効率よく被検者眼Epに投光できる。
例えば、ヘモグロビンの吸光スペクトルは、400〜600nmの波長帯で高い吸光率を示す。本実施形態の第1光学フィルター17aは、比較用の光学フィルター(カラーガラスフィルター)よりも400〜600nmの波長帯での透過率が大きい。これにより、本実施形態の第1光学フィルター17aは、カラーガラスフィルターを用いる場合よりも、太い血管(動脈および静脈)と太い血管以外の部分(例えば網膜色素上皮)とのコントラストが得られ易くなる。なお、ここで言うコントラストが得られた状態とは、太い血管は暗く観察され、太い血管以外の部分は明るく観察される状態である。本実施形態では、被検者眼Epの眼底を観察した際に、血管の走行状態を把握し易くなる。つまり、本実施形態では無赤色光による眼底血管の視認性が高められている。以上の説明を換言するなら、本実施形態の第1光学フィルター17aは、血液の吸光特性を考慮した特性と言える。詳細には、本実施形態の第1光学フィルター17aは、ヘモグロビンの吸光スペクトルに近い特性と言える。
なお、第1光学フィルター17aの分光透過率特性の数値は、前述した数値に限るものではない。例えば、光学干渉フィルターを用いることで、カラーガラスフィルターを用いる場合よりも、減光量が少なくなればよい。また、光学干渉フィルターを用いることで、カラーガラスフィルターを用いる場合よりも、眼底血管の視認性が高まればよい。
<第2光学フィルター(ブルーフィルター)>
次いで、本実施形態の第2光学フィルター17bを説明する。本実施形態の第2光学フィルター17bは、ブルー色のカラーガラスフィルターである。詳細には、本実施形態の第2光学フィルター17bは、特定波長を選択的に吸収または透過する成分を、ガラス材料(透明材料)内に添加して作られている。例えば、透過率のピーク波長が390〜400nmとなるカラーガラスフィルター(HOYA社E−B390等)を用いてもよい。被検者眼Epにブルー光を投光するための第2光学フィルター17bにカラーガラスフィルターを用いることで、例えば、細隙鏡顕微鏡1を安価に製造できる。また、従来から馴染まれている色調のブルー光により被検者眼Epを観察できる。なお、カラーガラスフィルターの代わりに、特定波長を選択的に吸収または透過する成分をプラスチック材料(透明材料)内に添加して作られたプラスチックフィルターを用いてもよい。また、ゼラチンフィルターを用いてもよい。
以上説明したように、本実施形態では、第1光学フィルター17aに多層膜フィルターを用い、第2光学フィルター17bにはカラーガラスフィルターを用いている。つまり、本実施形態では、第1光学フィルター17aと第2光学フィルター17bとで種類(構造)を異ならせている。これにより、例えば、ブルー光とグリーン光の各々により被検者眼Epを好適に観察できる。また、細隙鏡顕微鏡1を安価に製造できる。
<観察光学系>
図2に戻り、本実施形態の観察光学系20を説明する。本実施形態の観察光学系20は、被検者眼Epを観察するために用いられる。本実施形態の観察光学系20は、対物レンズ21、結像レンズ23、および接眼レンズ26を備える。本実施形態の観察光学系20は更に、変倍光学系22、正立プリズム24、および視野絞り25を備える。被検者眼Epを発する光(観察光であり、換言するなら、例えば、被検者眼Epで反射した照明光)は、対物レンズ21、変倍光学系22、結像レンズ23を透過して、正立プリズム24で反射される。正立プリズム24で反射された光束は、視野絞り25、接眼レンズ26を透過して、検者眼Eoに入射する。照明光学系10は被検者眼Epに照明光を投光する。検者は観察光学系20を用いて、観察部位から発せられる観察光による被検者眼Epの観察像を観察できる。なお、観察光には、照明光により観察部位で発生した蛍光が含まれる場合もある。
<制御部>
次いで、本実施形態の制御部80を説明する。本実施形態の制御部80は、細隙鏡顕微鏡1の制御を司る。本実施形態の制御部80は、CPU、RAM、ROM等を備える。本実施形態の制御部80には、調光ノブ7、センサー81、および光源11が接続されている。本実施形態の制御部80は、光源11から発する光の光量を調節できる。つまり、本実施形態の制御部80は、照明光の調光手段としての機能を有する。
本実施形態の調光ノブ7は、検者が照明光の光量を調節するために用いられる。本実施形態のセンサー81は、フィルター部17に設けられている。センサー81は、照明光学系10の光路上に光学フィルター(本実施形態では第1光学フィルター17aまたは第2光学フィルター17b)が配置されているか否かを制御部80が検出するために用いられる。本実施形態の制御部80は、センサー81の出力信号を用いて、光路上に配置されている光学フィルターの種類も検出できる。
本実施形態の制御部80は、センサー81の出力信号に基づいて、光源11の発光量を調節する。詳細には、制御部80は、照明光学系10の光路上に第1光学フィルター17aまたは第2光学フィルター17bが配置されている場合には、素通し(光路長差吸収用の透明ガラス)の場合に対して光源11の発光量を増加させる。また、制御部80は、照明光学系10の光路上に第2光学フィルター17bが配置されている場合には、第1光学フィルター17aが配置されている場合よりも光源11の発光量を増加させる。このようにして、検者がフィルター部17を操作した際に自動調光が行われる。なお、本実施形態では、調光ノブ7による光量レベル(大/中/小)を基準とした自動調光が行われる。
以上説明したように、本実施形態の細隙鏡顕微鏡1は、可視光を発する光源11を有し,被検者眼Epを照明する照明光学系10と、照明光学系10の照明光路に配置され,光源11から発せられた光を透過させてグリーン光を得る第1光学フィルター17aとを備えている。ここで、第1光学フィルター17aを光学干渉フィルターとしたことで、例えば、グリーン光を得るための分光透過特性を複雑な特性にできる。
また、本実施形態の第1光学フィルター17aの特性は、450〜550nmの透過率が90%であり、且つ、610〜700nmの透過率が2%以下である。これにより、例えば、光源11から発せられる光を効率よく被検者眼Epに投光できる。よって、観察部位を明るく観察できる。また、第1光学フィルター17aを光学干渉フィルターとしたことで、例えば、血管の走行を明瞭に観察し易くなる。また、本実施形態では、光源11はLEDである。これにより、例えば、光源11が劣化し難い。
また、本実施形態の細隙鏡顕微鏡1は、照明光学系10の照明光路に配置されて,光源11から発せられた光を透過させてブルー光を得る第2光学フィルター17bを備えている。ここで、第2光学フィルター17bは、特定波長を選択的に吸収または透過する成分をガラス材料内に添加したカラーガラスフィルターである。これにより、例えば、第2光学フィルター17bを安価に製造できる。
<第1光学フィルターの変容例>
次いで、第1光学フィルター17a(レッドフリーフィルター)の変容例を説明する。図6は、変容例の第1光学フィルターの分光透過特性を示すグラフである。なお、変容例の第1光学フィルターは、光学干渉フィルター(多層膜フィルター)である。変容例の第1光学フィルターの特性は、600nmでの透過率が50%以下である。また、450〜565nmの大部分の透過率が90%である。また、625〜700nmの透過率が2%以下である。変容例の第1光学フィルターは更に、フルオレセインの蛍光波長の主な部分を遮断する特性を有している。詳細には、520nmに減衰部を設けたノッチフィルターである。520nmに減衰部を設けたことにより、フルオレセインの蛍光波長(ピーク波長520nm)の主な部分を遮断する。
変容例の第1光学フィルターは、前述した第1光学フィルター17aよりも更に、血液(ヘモグロビン)の吸収スペクトルに近づけた特性である。また、フルオレセイン蛍光を観察し易くなる。例えば、眼底カメラを用いて蛍光撮影を行った後に、被検者眼Epに残存するフルオレセイン蛍光を観察し易くなる。
なお、以上では、被検者眼Epにスリット光を投光して観察する細隙鏡顕微鏡1を例示して説明した。しかし、照明光がスリット光ではなくてもよい。また、本開示の技術を眼科用レーザ治療装置に適用してもよい。例えば、顕微鏡を備えた眼科用レーザ光凝固装置(システム)に適用してもよい。本開示の技術を他の検眼手段(例えば、単眼倒像鏡、双眼倒像鏡、直像検眼鏡等の検眼機器・器具)に適用してもよい。
なお、本実施形態の細隙鏡顕微鏡1は、観察手段として照明光学系10と観察光学系20を用い、照明光学系10に第1光学フィルター17aを配置している。しかし、観察光学系20に第1光学フィルター17aを配置してもよい。この場合、細隙鏡顕微鏡が照明光学系10を備えなくてもよい。つまり、干渉フィルターを介したグリーン光(無赤色光)を用いて観察できればよい。つまり、検者が観察する観察光に干渉フィルターが寄与していればよい。もちろん、観察光学系20に第2光学フィルター17bを配置してもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲及びこれと均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1:細隙鏡顕微鏡
10:照明光学系
20:観察光学系
11:光源
17a:第1光学フィルター
17b:第2光学フィルター
Ep:被検者眼
Eo:検者眼

Claims (4)

  1. 可視光を発する光源を有し、被検者眼を照明する照明光学系と、
    前記照明光学系の照明光路に配置され、前記光源から発せられた光を透過させてグリーン光を得る第1の光学フィルターと、を備え、
    前記第1の光学フィルターは光学干渉フィルターである、
    ことを特徴とする細隙鏡顕微鏡。
  2. 請求項1に記載の細隙鏡顕微鏡であって、
    前記第1の光学フィルターの特性は、450〜550nmの透過率が70%以上であり、且つ、610〜700nmの透過率が10%以下である、ことを特徴とする細隙鏡顕微鏡。
  3. 請求項1または2に記載の細隙鏡顕微鏡であって、
    前記光源はLEDである、ことを特徴とする細隙鏡顕微鏡。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の細隙鏡顕微鏡は更に、
    前記照明光学系の照明光路に配置され、前記光源から発せられた光を透過させてブルー光を得る第2の光学フィルターを備え、
    前記第2の光学フィルターは、特定波長を選択的に吸収または透過する成分をガラス材料内に添加したカラーガラスフィルターである、ことを特徴とする細隙鏡顕微鏡。
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