JP2009006136A - 外科用顕微鏡システム及び結像方法 - Google Patents

外科用顕微鏡システム及び結像方法 Download PDF

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Abstract

【課題】人間の目において異なる光学特性を有する構造を結像することが可能な外科用顕微鏡を提供する。さらに、眼科手術の間、異なる光学特性を有するこれらの構造を結像する方法を提供する。
【解決手段】照射系2を有する外科用顕微鏡システム1であって、照射系2は、キセノンガス放電ランプ10と、任意に、前記外科用顕微鏡システムの照射ビーム経路6中に位置付けられ、前記照射ビーム経路6から取り除かれる分光フィルタ12とを備える。分光フィルタ12は、400nm〜700nmの波長範囲において、0.025/nmと0.0035/nmとの間の、特に、0.00293/nmの勾配を有する、約0.12から1に増加する透過率(transmission)を実質的に示す。従って、照射系2は、異なる程度にまで拡散する、特に人間の目の中の構造を結像するために有利な、2つの異なるスペクトル特性を有する光を供給することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、外科用顕微鏡システム及び結像方法に関する。さらに、本発明は、照射系を有する外科用顕微鏡システム、及び、その使用方法に関する。特に、本発明は、眼科手術に適した照射系を有する外科用顕微鏡システムに関する。
DE10 2004 005 428(特許文献1)から、物体を照射するために、キセノン照射光源又は金属ハロゲン化物照射光源が用いられる、眼科用の外科用顕微鏡が知られている。このように、これらの照射光源の両方が外科用顕微鏡に内蔵されているわけではないので、このような外科用顕微鏡の購入者は、好みの照射光源をいずれか1つに決めなければならない。特に、眼科手術を行うには、このような従来の外科用顕微鏡は不利である。
DE10 2004 005 428
本発明は、上記課題を考慮に入れて完成された。
本発明の目的は、人間の目において異なる光学特性を有する構造を結像することが可能な外科用顕微鏡を提供することである。本発明のさらなる目的は、眼科手術の間、異なる光学特性を有するこれらの構造を結像する方法を提供することである。
本発明の第1の側面によれば、照射ビーム経路に沿って物体領域に照射光を照射するための照射系と、前記物体領域の像を生成するための光学結像系とを備えた外科用顕微鏡システムであって、前記照射系は、少なくとも前記照射光を発生させるためのキセノンガス放電ランプと、任意に、前記照射ビーム経路中に位置付けられ、前記照射ビーム経路から取り除かれる分光フィルタとを備え、前記分光フィルタは、400nm〜700nmの波長範囲において、
f×(m×λ+b−Δb)≦A(λ)≦f×(m×λ+b+Δb)、
0.0025/nm≦m≦0.0035/nm、
b=−1.053、
f≦1、及び、
Δb≦0.3、特に、Δb≦0.15、さらに特に、Δb≦0.1
の関係を満たすフィルタ特性を有し、
上記関係により、A(λ)が0未満である場合には、A(λ)=0に設定され、
上記関係により、A(λ)≧1である場合には、A(λ)=fに設定され、
λは、前記照射光の波長を表わし、A(λ)は、前記照射ビーム経路に沿って前記分光フィルタから発した光の強度と、前記キセノンガス放電ランプから発して、前記分光フィルタに入射した光の強度との比を表わすことを特徴とする外科用顕微鏡システムが提供される。従って、Δbは、0以上である。
上記関係におけるfは、分光フィルタによって濾光された光の一般的な減衰を表わし、減衰係数は、400nm〜700nmの波長範囲において一定である。一定の減衰係数である係数fは、単に分光を有する光の全強度に影響するだけであって、分光フィルタから発した光のスペクトルの形には影響しない。
本発明の実施の形態によれば、減衰係数fは、0.9よりも大きく、特に、fは1(f=1)である。
本発明のこの側面によれば、物体領域が結像される。従って、物体領域は、物体の照射領域が物体の結像された領域と重なり合う領域であると理解される。物体領域の、照射光による照射は、照射ビーム経路に沿って行われる。従って、照射ビーム経路は、キセノンガス放電ランプから発して、物体領域に入射する光の経路を示す。従って、照射ビーム経路は、複数の、直線ではあるが平行ではないセクションを含み得る。光学結像系は、物体領域からの像を生成するように配置及び構成されたレンズ及び/又はミラー等の複数の光学素子を有する光学系であると理解される。従って、前記像は、例えば、順に観測者の網膜に結像された、光学系における中間像であり得るか、もしくは、例えば、カメラによって生成され、表示装置上に表示された像であり得る。さらに、前記像は、カメラによって取得され、スクリーン上に投影され得る。
キセノンガス放電ランプは、電子の励起及び再結合工程により、キセノンを含む容積中でプラズマ光を発生させる光源を備えている。キセノンガス放電ランプは、キセノンガスが充填されたバルブを備えていてもよい。バルブの充填物は、バルブに充填された元素の全重量の最大5重量%の量の、水銀等のさらなる化学元素を含んでいてもよい。一般に、バルブ中には、2つの電極が設けられ、当該2つの電極間に、ランプを始動するための高電圧パルスが印加される。特に、外科用顕微鏡システムにとって都合が良いのは、光の大部分が、2つの電極の周辺の小さい容積において発生する、このようなキセノンガス放電ランプである。従って、このようなキセノンガス放電ランプから発した光を正確に集光させることが可能である。キセノンガス放電ランプの光のスペクトル特性は、昼光のスペクトル特性と非常に似ている。この昼光に似た光は、人間の目の特定の構造を結像するために、特に適している。キセノン光は青色光の割合が大きいので、角膜、水晶体の前眼房及び後眼房、及び、硝子体における拡散構造(scattering structures)や変化は、青色光の割合の小さい光を用いるよりも観測しやすい。人間の目におけるこのような構造及び/又は変化は、例えば、角膜における瘢痕、房水中の混濁、水晶体被膜及び被膜破裂、水晶体被膜中の水晶体の残物、水晶体中の混濁、硝子体中の混濁及び皮膜であり得る。キセノンガス放電ランプの光よりも低い割合の青色光を有する光を照射する場合、このような構造は、低いコントラストで結像されるであろう。
分光フィルタは、当該分光フィルタに入射する光のスペクトル特性と比較して、当該分光フィルタから発する光のスペクトル特性を変更する光学素子である。従って、前記変更は、分光フィルタから発する光の強度と分光フィルタに入射する光の強度との比として表わされる。分光フィルタが透過型分光フィルタとして構成される場合、この比は、透過型分光フィルタの透過特性に対応する。従って、分光フィルタは、例えば、干渉フィルタとして構成され得る。この干渉フィルタは、フィルタ特性に応じた1つ又は複数のスペクトル帯を反射し又は透過させる。特に有利であるのは干渉フィルタである。何故なら、これらは、少量の光のみを吸収するために、稼動中の発熱が少ないからである。
パラメータmは、0.00275/nm≦m≦0.00325/nm、特に、0.00285/nm≦m≦0.00305/nm、さらに特に、m=0.00293/nmの関係を満たし得る。パラメータΔbは、Δb≦0.075の関係を満たし得る。減衰係数fが一定であるにも関わらず、つまり、上記関係においてfを1に設定すると、上記に規定した光強度の比A(λ)は、400nm〜700nmの波長範囲において、0.0025/nm≦m≦0.0035/nm、特に、m=0.00293/nmである勾配mを有し、−1.353及び−0.753、特に、−1.203及び−0.903、さらに特に、−1.153及び−0.953、さらに特に、−1.128及び−0.978の切片をそれぞれ有する2つの直線の間にある。従って、2つの直線のうちの1つによって、比A(λ)が0未満である場合には、比A(λ)は0に設定される。2つの切片と1つの勾配により、下の線及び上の線が規定され、それらの間に、分光フィルタのフィルタ特性のA(λ)の値が存在する。下記(表1)に、上の直線及び下の直線を規定する直線のパラメータが例示されている。
Figure 2009006136
本発明の分光フィルタによって濾光された、キセノンガス放電ランプの光は、一定の減衰係数fが1であると仮定すると、再度下記のスペクトル特性を有する:基本的に、400nm未満の波長を有する光は抑えられる。従って、濾光された光の紫外線光の割合は低い。これは、特に、眼科手術において有利である。何故なら、人間の目の部分は、紫外線光によってダメージを受け得るからである。キセノン光のうちの大きな割合を占める青色光は、濾光された光において顕著に減少する。濾光された光の青色光の割合が、キセノン光の青色光の割合と比較して減少していることにより、濾光された光は、キセノン光よりも、目の構造において拡散を起こしにくい。このような濾光された光を用いることにより、いわゆる「赤色反射」が、人間の目の結像にとって有利に利用され得る。従って、目の網膜における反射により、目の構造の視認性を改良し得る赤橙色光(red-orange)が生じる。さらに、濾光された光の照射により、潜在的に妨害する迷光の発生が少なくなる。本発明の外科用顕微鏡システムにより、上記フィルタ特性を有する分光フィルタを、照射ビーム経路中に任意に位置付け、照射ビーム経路から取り除くことが可能となる。もしくは、分光フィルタが照射ビーム経路から取り除かれた場合には、キセノンガス放電ランプから生じた光を、照射光として利用することができ、又は、分光フィルタが照射ビーム経路中に位置付けられた場合には、キセノンガス放電ランプから生じ、分光フィルタによって濾光された光が照射光として提供され得る。
本願の文脈上、物体領域上に入射する光の強度の少なくとも80%が、分光フィルタから発している場合、当該分光フィルタは、照射ビーム経路中に位置付けられている。従って、もし、物体領域に入射する迷光の強度の20%以下が、分光フィルタから発した光から生じていなければ、この場合においても、当該分光フィルタは、照射ビーム経路中に位置付けられていると推定される。分光フィルタから発していないこの迷光は、例えば、環境の照射光、又は、キセノンガス放電ランプから発して、物体領域に直接入射する光であり得る。物体領域に入射する光の強度の最大20%が、分光フィルタから発している場合には、当該分光フィルタは、照射ビーム経路から取り除かれていると推定される。
従って、本発明に係る外科用顕微鏡システムは、1つのキセノンガス放電ランプを用いて、物体領域を結像するための照射光であって、そのスペクトル特性が有利に変化し得る照射光を提供する。特に、濾光された光のスペクトル特性は、特定の色温度(3200K)を有するハロゲン光のスペクトル特性と類似している。
患者の目の中の、特定の低い拡散構造を結像するためには、キセノン光の1つに類似するスペクトル特性を有する照射光が有益であり、一方、他の結像の状況に対しては、ハロゲン光源の1つと類似するスペクトル特性を有する照射光を利用するのが有利である。従って、本発明の外科用顕微鏡のユーザは、手術の成功のために、結像される構造に対する手術の間、照射光を最適化し得る。
本発明の一実施の形態によれば、前記分光フィルタは、透過型分光フィルタとして構成されている。従って、キセノンガス放電ランプの光は、透過型分光フィルタの一方の側に入射し、透過型分光フィルタの他方の側から出て行く。ここで、フィルタ特性は、透過型分光フィルタのスペクトル透過特性に対応している。
本発明の一実施の形態によれば、前記分光フィルタは、基板と、異なる誘電体材料を有する複数の層とを備え、前記層が前記基板上に実装されている。異なる誘電体材料を有する複数の層を備えることにより、波長に依存する干渉効果が生じる。従って、特定の波長の横断光(traversing light)又は反射光は、他の波長を有する横断光又は反射光に対して、部分的に、破壊的もしくは建設的に干渉することができ、それぞれ、これらの波長を有する光の強度の減衰又は増幅につながる。
本発明の一実施の形態によれば、外科用顕微鏡システムは、ユーザが、前記分光フィルタを前記照射ビーム経路中に位置付け、前記照射ビーム経路から前記分光フィルタを取り除くためのユーザインターフェースをさらに備えている。ユーザが、固定された照射ビーム経路に対して分光フィルタを移動させることにより、分光フィルタが、例えば、照射ビーム経路中に位置付けられ、又は、照射ビーム経路から取り除かれ得る。前記移動には、平行移動及び/又は回転が含まれ得る。分光フィルタを、照射ビーム経路中に位置付け、又は、照射ビーム経路から取り除く他の可能性は、照射経路の進路を変えることであり、この場合、分光フィルタは固定された状態にある。これは、例えば、ミラー及び/又はプリズムなどの光学素子によって達成され得る。また、例えば、光ダクトが利用され得る。
例えば、ユーザインターフェースは、照射ビーム経路に対して、分光フィルタを手動で移動させる可能性を含み得る。これにより、分光フィルタは、例えば、照射ビームの方向と垂直にシフトされ、当該分光フィルタは、照射ビーム経路中に位置付けられ、照射ビーム経路から取り除かれ得る。さらに、ユーザインターフェースは、分光フィルタの所望の位置付けを引き起こすために、スイッチ及び/又はコンソール等の入力装置を含み得る。
本発明の一実施の形態によれば、前記照射系は、前記照射ビーム経路の少なくとも一部に沿って光を導くための光ダクトを備えている。特に、可撓性を有する光ダクトを使用するのが有利である。可撓性を有する光ダクトを用いて、例えば、物体領域を照射する照射位置を、都合良く変化させることができる。照射位置を順に変化させることは、物体領域を最適に照射することか可能となり、従って、改善された結像を行うことが可能となるため、有利である。
本発明の一実施の形態によれば、前記照射系は、400nm〜850nmの波長範囲の光を発生させるための発光ダイオード(LED)をさらに備え、前記LEDの光は前記キセノンガス放電ランプの光と合成可能である。従って、LEDから発生した光とキセノンガス放電ランプから発生した光とを、濾光又は濾光しない方法で合成した光が、照射光として使用され得る。このようなLEDの少なくとも1つを備えることにより、照射光のスペクトル特性の微調整が行われ、照射に有利に作用する。
本発明の一実施の形態によれば、外科用顕微鏡システムは、前記分光フィルタを前記照射ビーム経路中に位置付け、前記分光フィルタを前記照射ビーム経路から取り除くために、アクチュエータをさらに備えている。アクチュエータは、例えば、分光フィルタを移動させるように構成された電気モータを備え得る。従って、移動には、平行移動及び/又は回転が含まれ得る。これにより、アクチュエータは、ユーザによって操作されるコントロールユニットにより制御され得る。
本発明の一実施の形態によれば、前記照射系は、前記物体領域を照射するために、照射光角にしたがって、前記照射光を物体領域上に方向付けるように構成され、前記光学結像系の光軸と、前記照射ビーム経路中に位置付けられた前記分光フィルタを有する照射光学系の光軸との間の測定された前記照射光角が、前記照射ビーム経路から取り除かれた前記分光フィルタを有する前記照射光角と等しい。本実施の形態によれば、それぞれ、分光フィルタが照射ビーム経路に位置付けられ、照射ビーム経路から取り除かれる際に、照射光角が変化しないことが保証される。従って、照射光角は、外科用顕微鏡システムの光学結像系の光軸と照射光学系の光軸との間で測定される。特に、照射光学系に、全てが直線に沿って配置されるわけではない複数の光学素子が含まれる場合、照射光学系の光軸は、照射光の物体領域上への入射点を含む領域における、照射ビーム経路の方向であると推定される。照射光の切換えを行う間、照射光角を一定に保てば、照射光を切換える前後において、関係する物体の詳細を容易に視覚化することが可能となる。照射光の切換えと同時に照射光角を変化させた場合には、照射光の切換え後及び照射光角の切換えと同時に物体を詳細に認識することを妨げる2つの異なる照射光角のうちの1つによる照射の反射又は遮光が起こり得る。
本発明の一実施の形態によれば、前記分光フィルタのフィルタ特性は、400nmよりも小さい波長においては、A(λ)≦f×0.1の関係を満たし、700nmよりも大きい波長においては、A(λ)=fの関係を実質的に満たす。特に、一定の減衰係数fは、0.9よりも大きく、特に、1とすることができる。従って、特に、分光フィルタから発した光のうちの紫外光の割合は、検査される物体の放射ダメージを減らし得る、分光フィルタに入射する光のうちの紫外光の割合と比較して、減少している。
本発明の第2の側面によれば、物体領域を結像する方法であって、照射ビーム経路に沿って前記物体領域に照射光を照射する工程と、前記物体領域を結像する工程とを含み、キセノンガス放電ランプの光が、分光フィルタによって濾光される照射光として使用され、前記分光フィルタは、400nm〜700nmの波長範囲において、
f×(m×λ+b−Δb)≦A(λ)≦f×(m×λ+b+Δb)、
0.0025/nm≦m≦0.0035/nm、
b=−1.053、
f≦1、及び、
Δb≦0.3、特に、Δb≦0.15、さらに特に、Δb≦0.1
の関係を満たすフィルタ特性を有し、
上記関係により、A(λ)が0未満である場合には、A(λ)=0に設定され、
上記関係により、A(λ)≧1である場合には、A(λ)=fに設定され、
λは、前記照射光の波長を表わし、A(λ)は、前記照射ビーム経路に沿って前記分光フィルタから発した光の強度と、前記キセノンガス放電ランプから発して、前記分光フィルタに入射した光の強度との比を表わすことを特徴とする方法が提供される。
本発明のこの側面の実施の形態によれば、物体領域は、人間の目の少なくとも一部分である。上述したように、検査条件や結像される構造によっては、照射光としてのキセノンガス放電ランプの光、又は、上記に規定したフィルタ特性を有する分光フィルタによって濾光されたキセノンガス放電ランプの光を用いることが有利となり得る。
本発明の上記及びその他の有利な特徴は、添付の図面を参照した、本発明の例示的な実施の形態の以下の詳細な説明から、さらに明らかになるであろう。尚、本発明の可能な実施の形態の全てが、本明細書中に記載の利点のそれぞれ、全て、又はいずれかを必ずしも示すとは限らない。
図1は、本発明の一実施の形態における外科用顕微鏡システムを示す。
図2は、本発明のさらなる実施の形態における外科用顕微鏡システムの部分図を概略的に示す。
図3A、図3B、図3C、図3Dは、本発明に係る照射系の実施の形態を示す。
図4は、本発明の一実施の形態における分光フィルタのフィルタ特性を、ダイアグラムの形式で示す。
図5は、本発明に係る分光フィルタの実施の形態を概略的に示す。
以下の例示的な実施の形態において、機能及び構造が同様の構成要素は、可能な限り同様の参照符号によって示される。従って、特定の実施の形態の個々の構成要素の特徴を理解するためには、本発明の他の実施の形態及び課題を解決するための手段の記載を参照されたい。
図1は、本発明の一実施の形態における外科用顕微鏡システム1を示している。外科用顕微鏡システム1は、物体3の物体領域4を結像するための光学結像系8と、物体領域4を照射するための照射系2とを備えている。光学結像系8は、物体領域を立体的に結像するために、対物レンズ32と、ズーム系34a及び34bと、接眼系36a及び36bとをそれぞれ備えている。物体領域4の点(x,y)から発する光は、対物レンズ32を横切り、立体的に結像するためにズーム系34a及び34bをそれぞれ横切り、その後、接眼系36a及び36bをそれぞれ横切る。参照符号26は、光学結像系の光軸を示している。ユーザの目37a及び37bは、それぞれ接眼系36a及び36bを通して見ることにより、物体領域4を立体的に観察することができる。本実施の形態におけるユーザの目37aに導く部分的なビーム経路の1つに、物体領域4の点(x,y)から発し、対物レンズ32とズーム系34aとを通過した光の一部分を偏向してカメラ38へ導くビームスプリッタ39が配置されている。カメラ38は、カメラ結像光学系40と、物体3の物体領域4が結像される複数の画素を有する位置解像度検出器(positionally resolving detector)42とを備えている。検出器42の個々の画素は、入射する光の強度を検出し、対応する出力信号を発生させる。これらの出力信号は、データ処理記憶ユニット46に供給される。データ処理記憶ユニット46は、カメラ38の検出器42の出力信号を受信し、これらを記憶するように構成されている。検出器42の画素の出力信号を受信した後、データ処理記憶ユニット46は、当該信号がモニタ44に出力され、画像として表示され得るように、当該信号を変換する。モニタ44において、2つのセットの出力信号の2つの画像、特に、照射ビーム経路6中に位置付けられ、照射ビーム経路6から取り除かれる分光フィルタ12(下記参照)を有する照射の際に得られる画像も、互いに、並んで又は重畳して表示され得る。また、対応するビームスプリッタが、ズーム系34bと接眼系36bとを通って横切るビーム経路中に配置されていてもよい。同様に、このように偏向されたビーム経路に沿って、データ処理記憶ユニット46に接続されたさらなるカメラが配置され得る。
照射系2は、キセノン光11を発生させるためのキセノンガス放電ランプ10を備えている。キセノン光11は、コリメート光学系30aによって平行化され、分光的に濾光する分光フィルタ12を横切る。分光フィルタ12は、照射ビーム経路6の方向に垂直なガイドレールに沿って移動可能である。本実施の形態における分光フィルタ12の移動のためにモータ24が利用され、モータシャフトに螺旋状のネジ52が配置されている。螺旋状のネジ52は、分光フィルタ12に取り付けられたネジレール54と噛み合っている。モータ24を第1の方向に回転させることにより、照射ビーム経路6中に位置付けられるように、分光フィルタ12がガイドレールに沿って図1の上方向に移動し、また、モータ24を他の方向に回転させることにより、照射ビーム経路6から取り除かれるように、分光フィルタ12が下方向に移動する。このようなタイプのフィルタの移動の他に、フィルタがホイールに取り付けられ、ホイールを回すことにより、分光フィルタが照射ビーム経路中に位置付けられ、照射ビーム経路から取り除かれ得る、フィルタホイールを使用することができる。ユーザは、本実施の形態におけるモータ24を、スイッチ18によって制御し得る。ユーザは、スイッチ18を使用しながら、分光フィルタ12を照射ビーム経路中に位置付け、照射ビーム経路から取り除き得る。分光フィルタ12は、下記に詳述するように、コリメート光学系30aによって平行化されたキセノン光11のスペクトル特性を変化させる。
キセノンガス放電ランプ10によって生成された光は、照射ビーム経路6に沿って、ミラー48に入射し、光学結像系の光軸26に沿って対物レンズ32を横切り、最終的に、物体領域4の点(x,y)に入射する。図1において、例示目的のために、物体領域4の点(x,y)の照射のみが図示されている。しかし、同時に、物体3の照射領域58が、照射系2によって照射される。光学結像系によって結像された領域56は、照射領域58よりも面積が小さい。照射領域58が結像領域56と重なり合う領域が、物体領域4である。
図1から、光学結像系8の光軸26と照射光学系30bの光軸28との間の測定された照射光角30が0°であることは明らかである。また、この照射光角は、分光フィルタ12が照射ビーム経路6中に位置付けられ、又は、照射ビーム経路6から取り除かれる際に変化しないことも明らかである。
図2は、本発明のさらなる実施の形態における外科用顕微鏡システムの部分図を概略的に示している。この図において、対物レンズ32のみが、光学結像系の唯一の部分として示されている。本実施の形態において、図1に示された実施の形態とは対照的に、照射光60は、光学結像系8の対物レンズ32を横切らない。図1に示された実施の形態において、光学結像系8の対物レンズ32は、照射系2の照射光学系30bの一部として作用し、図2に示された実施の形態の照射系2は、対物レンズ32とは別の照射光学系30bを備えている。図1に示された実施の形態として、図2に示された実施の形態の照射系2は、キセノン光11を発生させるように構成されたキセノンガス放電ランプ10を備えている。発光ダイオード(LED)22の光は、コリメート光学系30cを横切り、半透明ミラー23によって直角に偏向、つまり、垂直偏向される。本実施の形態において、発光ダイオードは、黄色及び/又は赤色のスペクトル範囲で最初に発光するように構成され得る。コリメート光学系30aによって平行化されたキセノン光11と、コリメート光学系30cによって平行化され、半透明ミラー23によって偏向されたLED22の光とは、分光フィルタ12を横切り、可撓性光ガイド20中で結合される。このように結合された、LED22の濾光された光と、キセノンガス放電ランプ10の濾光された光とは、照射光学系30bを横切り、物体領域4の点(x,y)を照射するための照射光60を提供する。本実施の形態において、分光フィルタ12は、図1に示した実施の形態と同様に、それぞれ、照射ビーム経路6中に位置付けられ、照射ビーム経路6から取り除かれ得る。図2から、本実施の形態において、光学結像系の光軸26と照射光学系30bの光軸28との間の照射光角30は0ではなく、それぞれ、分光フィルタ12を照射ビーム経路6中に位置付け、照射ビーム経路6から取り除く際に変化しないことは明らかである。可撓性光ガイド20を利用することにより、広い角度範囲において照射光角30を自在に調整することができる。従って、物体領域4を手動で試験し、同時に観察することにより、適切な照射光角30が選択され得る。尚、図1に示された実施の形態において、照射系2の照射ビーム経路6中で、光ガイドを用いることもできる。また、キセノンガス放電ランプ10の光は、1つ又は複数のLED22から出射した光と結合される。このフィルタは、眼球内照射のためのエンドイルミネータ(endoilluminator)に用いてもよい。
図3A、3B、3C及び3Dは、本発明に係る照射系の実施の形態を概略的に示している。4つの全ての図において、キセノンガス放電ランプ10、コリメート光学系30a、分光フィルタ12及び照射光学系30b、並びに、物体領域4が、照射ビーム経路6に沿って概略的に示されている。これらの図のいずれかにおいて、1つの素子付近に示された二重矢印は、それぞれ、照射ビーム経路中に分光フィルタを位置付けるための、及び、照射ビーム経路から分光フィルタを取り除くための、この素子の可能な動きを示している。この4つの実施の形態において、分光フィルタ12は、それぞれ、異なる方法で、照射ビーム経路6及び6´中に位置付けられ、照射ビーム経路6及び6´から取り除かれる。
図3Aにおいて、照射ビーム経路6は固定されており、分光フィルタ12は、照射ビーム経路6の方向と垂直に移動し、図1及び図2と同様に、それぞれ、照射ビーム経路6中に位置付けられ、照射ビーム経路6から取り除かれる。
図3Bにおいては、対照的に、分光フィルタが固定されている。分光フィルタを照射ビーム経路中に位置付けるために、一対のミラー62a及び62bが、照射ビーム経路6に対して垂直な方向(図3Bの鉛直方向)に移動され、キセノンガス放電ランプ10から発し、コリメート光学系30aによって平行化された光が、一対のミラー64a及び64bを用いて、照射ビーム経路6´に沿って導かれる。この照射ビーム経路6´は、照射ビーム経路6に手を加えたものであり、この変形された照射ビーム経路6´中に、分光フィルタ12が位置付けられている。
図3Cに示された照射系2の実施の形態においては、さらに半透明ミラー66とミラー68とが設けられている。キセノンガス放電ランプ10から発し、コリメート光学系30aによって平行化された光は、半透明ミラー66において、それぞれ、2つの照射ビーム経路6及び6´に沿った2つの部分ビームに分割される。照射ビーム経路6´に沿って伝播する光は、ミラー68で反射されて、分光フィルタ12を横切る。光ガイド20の入口開口部を、それぞれ、照射ビーム経路6及び6´に垂直に移動させることにより、物体領域4を照射するための照射光60として、照射ビーム経路6に沿って伝播する光、又は、照射ビーム経路6´に沿って伝播する光のいずれかを供給することができる。
図3Dは、分光フィルタ12として反射型分光フィルタが用いられる、本発明の照射系2の実施の形態を示している。反射型分光フィルタ12がミラー70の近傍に設けられており、両方の素子は、結合された状態で、照射ビーム経路6の方向に対して45°の角度で並べられたガイドレールに沿って移動可能である。移動位置により、キセノンガス放電ランプ10から発し、コリメート光学系30aによって平行化された光が、分光フィルタ12又はミラー70に入射する。前者の場合には濾光された光が、後者の場合には濾光されない光が、照射のために物体領域4に入射する。
図3A〜3Dに記載の実施の形態において、分光フィルタ12及び/又は照射ビーム経路6は、結合された状態で、もしくは、別々に、手動又は電気モータなどの適切な駆動装置を用いて移動される。平行移動の代わりに、又は、平行移動に加えて、それぞれ、分光フィルタを照射ビーム経路中に位置付け、照射ビーム経路から取り除くために、回転を用いてもよい。
図4は、本発明の実施の形態における分光フィルタのフィルタ特性74を示している。図4のダイアグラムのx軸は、ナノメータ単位で測定された光の波長を表わす。y軸は、キセノンガス放電ランプ72及びハロゲンランプ76の発光の強度(ここでは、波長当たりの面積当たりの出力:mW/(cm2×nm)を単位としている)と、本発明の実施の形態における分光フィルタの透過特性74(A(λ))とを表わす。本発明の分光フィルタ12を使用する場合の有利な効果を図示するために、本ダイアグラムには、異なる光源の発光スペクトル72、76が、分光フィルタ12の透過特性74と共に描かれている。約460nm〜500nmの範囲における3つの発光ピークを無視すると、キセノンガス放電ランプ10の発光スペクトル72は、略一定で推移する。可変波長範囲を通じて一定の発光スペクトルは、正午の太陽光の発光スペクトルに概略対応している。従って、観測者には、キセノンガス放電ランプ10の光が白く見える。キセノンガス放電ランプ10の発光スペクトル72と比較すると、ハロゲンランプのスペクトル76は、400nm〜450nmの波長において、非常に低い強度を示す。従って、キセノンガス放電ランプの青色光の割合に比べて、ハロゲンランプの青色光の割合が減少し、それによって、観測者にはハロゲンランプの光が比較的赤みを帯びたように見える。キセノンガス放電ランプ10から発生したスペクトル72を有する光は、ハロゲンランプから発生したスペクトル76を有する光と同様に、外科用顕微鏡システムの照射光60として有利に利用される。これは、特に、人間の目の一部を結像するために有用である。目の中の低い拡散構造を結像するためには、特に、発光スペクトル72を有する光がふさわしく、特に、発光スペクトル76を有する光を利用することにより、強い「赤色反射」が得られる。
本発明の実施の形態における分光フィルタ12のフィルタ特性は、図4のダイアグラム中に直線74として図示されている。本発明の本実施の形態における分光フィルタ12の透過率(transmission)が、約400nm〜700nmの波長範囲において、波長に依存して直線的に増加することは明らかである。略直線的なフィルタ特性を有する、このような分光フィルタは、特に簡単にかつ経済的に製造される。一定の波長を有する分光フィルタから発する光の強度は、この波長を有し、分光フィルタに入射する光の強度と、この波長で得られる分光フィルタのフィルタ特性とを積算することによって得ることができる。波長範囲における分光フィルタから発する光のスペクトルは、分光フィルタから発する、この波長範囲の波長を有する光の強度を計算することによって得ることができる。本発明の一実施の形態における、キセノンガス放電ランプの発光スペクトル72と、分光フィルタの透過特性74との、このような積算の結果は、図4のダイアグラムにおいて曲線78として図示されている。このように、当該曲線は、本発明の分光フィルタによって濾光されたキセノンガス放電ランプの光の強度を表わす。約650nmよりも大きい波長範囲において、濾光された光の強度(曲線78)は、分光フィルタに入射するキセノンガス放電ランプの光の強度(曲線72)よりも大きくなる。この効果は、例えば、第1の波長範囲の光の部分を第2の波長範囲の光に変換する変換フィルタを利用すること(蛍光効果の利用など)により、意図的に実現され得る。それに関して、第2の波長範囲は、第1の波長範囲よりも高い波長を含み得る。図示された実施の形態において、このようなフィルタは利用されていない。濾光された光の強度は、曲線の正規化の欠落により、分光フィルタに入射する光の強度よりも高いところにのみ現れる。
適切な正規化が行われる際、このような濾光された光のスペクトルが、ハロゲンランプの発光スペクトル76からわずかにのみ逸脱することは、明らかである。本発明の実施の形態における分光フィルタ12を照射ビーム経路6中に位置付けることにより、ハロゲンランプのスペクトル光に似たキセノンガス放電ランプ10の光が発生し得る。一実施の形態によれば、分光フィルタのフィルタ特性は、2つの直線74a及び74b間にあり、2×Δbの縦軸距離(vertical distance)を有するプロットされた直線として図示されている。従って、フィルタ特性は、直線経路(linear course)を有する必要がなく、フィルタ特性は、2つの直線74a及び74b間にあれば十分である。
図5は、本発明に係る分光フィルタ12の一実施の形態を示している。分光フィルタ12は、基板14と、異なる誘電体材料からなる複数の層16とを含み、前記層は基板上に実装されている。それに関して、層16aはTiO2を含み、層16bはSiO2を含み、層16cはTiO2を含む。下記(表2)に、本発明の実施の形態における分光フィルタの層の順番を例示する。
Figure 2009006136
一般に、屈折率は、波長に依存する。上記(表2)に示された屈折率は、波長585nmについての屈折率である。上記(表2)中の「APS」という表現は、「イオン支援気化(ion supported vaporization)」の略語である。
要約すると、本発明の実施の形態は、照射系を有する外科用顕微鏡システムを備えている。照射系は、キセノンガス放電ランプと、外科用顕微鏡システムの照射ビーム経路中に任意に位置付けられ、照射ビーム経路から取り除かれ得る分光フィルタとを備えている。分光フィルタは、400nm〜700nmの波長範囲において、増加率、すなわち、0.025/nmと0.0035/nmとの間の、特に、0.00293/nmの勾配を有する、約0.12から1に増加する透過率を実質的に示す。従って、照射系は、異なる程度にまで拡散する、特に人間の目の中の構造を4結像するために有利な、2つの異なるスペクトル特性を有する光を供給することができる。
本発明はその例示的な実施の形態に関して記載されているが、多数の代案、改良及び変形が当業者に容易に認められることは明白である。従って、ここに記載された本発明の例示的な実施の形態は、説明のためであって本発明を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の本発明の精神及び範囲から逸脱することなく様々な変更が可能であろう。
図1は、本発明の一実施の形態における外科用顕微鏡システムを示す。 図2は、本発明のさらなる実施の形態における外科用顕微鏡システムの部分図を概略的に示す。 図3Aは、本発明に係る照射系の実施の形態を示す。 図3Bは、本発明に係る照射系の実施の形態を示す。 図3Cは、本発明に係る照射系の実施の形態を示す。 図3Dは、本発明に係る照射系の実施の形態を示す。 図4は、本発明の一実施の形態における分光フィルタのフィルタ特性を、ダイアグラムの形式で示す。 図5は、本発明に係る分光フィルタの実施の形態を概略的に示す。

Claims (15)

  1. 照射ビーム経路(6)に沿って物体領域(4)に照射光(60)を照射するための照射系(2)と、前記物体領域(4)の像を生成するための光学結像系(8)とを備えた外科用顕微鏡システムであって、
    前記照射系(2)は、少なくとも前記照射光(60)を発生させるためのキセノンガス放電ランプ(10)と、任意に、前記照射ビーム経路(6)中に位置付けられ、前記照射ビーム経路(6)から取り除かれる分光フィルタ(12)とを備え、
    前記分光フィルタ(12)は、400nm〜700nmの波長範囲において、
    f×(m×λ+b−Δb)≦A(λ)≦f×(m×λ+b+Δb)、
    0.0025/nm≦m≦0.0035/nm、
    b=−1.053、
    f≦1、及び、
    Δb≦0.3、特に、Δb≦0.15、さらに特に、Δb≦0.1
    の関係を満たすフィルタ特性(74)を有し、
    上記関係により、A(λ)が0未満である場合には、A(λ)=0に設定され、
    上記関係により、A(λ)≧fである場合には、A(λ)=fに設定され、
    λは、前記照射光の波長を表わし、
    A(λ)は、前記照射ビーム経路に沿って前記分光フィルタから発した光の強度と、前記キセノンガス放電ランプから発して、前記分光フィルタに入射した光の強度との比を表わすことを特徴とする外科用顕微鏡システム。
  2. 前記パラメータmが、0.00275/nm≦m≦0.00325/nm、特に、0.00285/nm≦m≦0.00305/nmの関係を満たす、請求項1に記載の外科用顕微鏡システム。
  3. 前記パラメータΔbが、Δb≦0.075の関係を満たす、請求項1又は2に記載の外科用顕微鏡システム。
  4. 前記分光フィルタ(12)が透過型分光フィルタである、前記請求項のいずれか1項に記載の外科用顕微鏡システム。
  5. 前記分光フィルタが、基板(14)と、異なる誘電体材料を有する複数の層(16)とを備え、前記層が前記基板上に実装されている、前記請求項のいずれか1項に記載の外科用顕微鏡システム。
  6. ユーザが、前記分光フィルタ(12)を前記照射ビーム経路(6)中に位置付け、前記照射ビーム経路(6)から前記分光フィルタ(12)を取り除くためのユーザインターフェース(18)をさらに備えた、前記請求項のいずれか1項に記載の外科用顕微鏡システム。
  7. 前記照射系(2)が、前記照射ビーム経路(6)の少なくとも一部に沿って光を導くための光ダクト(20)を備えた、前記請求項のいずれか1項に記載の外科用顕微鏡システム。
  8. 前記照射系(2)が、400nm〜850nmの波長範囲の光を発生させるためのLED(22)をさらに備え、前記LEDの光は前記キセノンガス放電ランプ(10)の光と合成可能である、前記請求項のいずれか1項に記載の外科用顕微鏡システム。
  9. 前記分光フィルタ(12)を前記照射ビーム経路(6)中に位置付け、前記分光フィルタ(12)を前記照射ビーム経路(6)から取り除くために、アクチュエータ(24)をさらに備えた、前記請求項のいずれか1項に記載の外科用顕微鏡システム。
  10. 前記照射系(2)が、前記物体領域(4)を照射するために、照射光角(30)にしたがって、前記照射光(60)を物体領域(4)上に方向付けるように構成され、前記光学結像系(8)の光軸(26)と、前記照射ビーム経路(6)中に位置付けられた前記分光フィルタ(12)を有する照射光学系(30b)の光軸(28)との間の測定された前記照射光角(30)が、前記照射ビーム経路(6)から取り除かれた前記分光フィルタ(12)を有する前記照射光角(30)と同一である、前記請求項のいずれか1項に記載の外科用顕微鏡システム。
  11. 前記分光フィルタ(12)のフィルタ特性が、
    400nmよりも小さい波長においては、A(λ)≦f×0.1の関係を満たし、
    700nmよりも大きい波長においては、A(λ)=fの関係を実質的に満たす、前記請求項のいずれか1項に記載の外科用顕微鏡システム。
  12. 物体領域(4)を結像する方法であって、
    照射ビーム経路(6)に沿って前記物体領域(4)に照射光(60)を照射する工程と、
    前記物体領域(4)を結像する工程とを含み、
    キセノンガス放電ランプ(10)の光が、分光フィルタ(12)によって濾光される照射光(60)として使用され、
    前記分光フィルタ(12)は、400nm〜700nmの波長範囲において、
    f×(m×λ+b−Δb)≦A(λ)≦f×(m×λ+b+Δb)、
    0.0025/nm≦m≦0.0035/nm、
    b=−1.053、
    f≦1、及び、
    Δb≦0.3、特に、Δb≦0.15、さらに特に、Δb≦0.1
    の関係を満たすフィルタ特性(74)を有し、
    上記関係により、A(λ)が0未満である場合には、A(λ)=0に設定され、
    上記関係により、A(λ)≧fである場合には、A(λ)=fに設定され、
    λは、前記照射光の波長を表わし、
    A(λ)は、前記照射ビーム経路に沿って前記分光フィルタから発した光の強度と、前記キセノンガス放電ランプから発して、前記分光フィルタに入射した光の強度との比を表わすことを特徴とする方法。
  13. 前記物体領域(4)が、人間の目の少なくとも一部である、請求項12に記載の方法。
  14. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の外科用顕微鏡システムを使用して、物体領域(4)を結像する方法。
  15. 前記分光フィルタ(12)を前記照射ビーム経路(6)から取り除く工程をさらに含む、請求項12〜14のいずれか1項に記載の方法。
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