JP2017099325A - オリーヴ枝エキス、オリーヴ樹皮エキス及びその製造方法 - Google Patents

オリーヴ枝エキス、オリーヴ樹皮エキス及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017099325A
JP2017099325A JP2015234469A JP2015234469A JP2017099325A JP 2017099325 A JP2017099325 A JP 2017099325A JP 2015234469 A JP2015234469 A JP 2015234469A JP 2015234469 A JP2015234469 A JP 2015234469A JP 2017099325 A JP2017099325 A JP 2017099325A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
olive
branch
extract
bark
extraction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015234469A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6494037B2 (ja
Inventor
敏宏 柳生
Toshihiro Yagyu
敏宏 柳生
憲人 岸本
Norito Kishimoto
憲人 岸本
佳奈 岩田
Kana IWATA
佳奈 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHODOSHIMA HEALTY LAND KK
Original Assignee
SHODOSHIMA HEALTY LAND KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SHODOSHIMA HEALTY LAND KK filed Critical SHODOSHIMA HEALTY LAND KK
Priority to JP2015234469A priority Critical patent/JP6494037B2/ja
Publication of JP2017099325A publication Critical patent/JP2017099325A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6494037B2 publication Critical patent/JP6494037B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Abstract

【課題】 オリーヴの枝または樹皮を原料としたときの、高濃度のポリフェノールを含有するオリーヴ枝エキスおよびオリーヴ樹皮エキスの製造方法を提供する。【解決手段】 本発明のオリーヴ枝エキスの製造方法は、乾燥したオリーヴの枝を粉砕する第1工程と、粉砕したオリーヴの枝から抽出溶媒を用いてオリーヴ枝エキスを抽出する第2工程とを含み、第2工程において、抽出溶媒は水および/またはアルコールを含み、かつ70℃以上で抽出する方法であり、この方法によって、オリーヴの枝から、高濃度のポリフェノールを含有するオリーヴ枝エキスを製造することができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、オリーヴの枝または樹皮を主原料とする、高濃度のポリフェノールを含有し機能性に優れたオリーヴ枝エキス、オリーヴ樹皮エキス及びその製造方法に関する。
オリーヴは、地中海沿岸を原産地とするモクセイ科の植物であり、古くから食用および搾油用として栽培されている植物である。12月頃の熟したオリーヴ果実は15〜30%程度の油分を含み、この時期のオリーヴ果実からオリーヴ油が搾油される。こうして得られるオリーヴ果実およびオリーヴ油には、動脈硬化、胃潰瘍、便秘の軽減、骨の強化、老化の防止および美肌作用等、様々な優れた効果があることが知られている。
また、オリーヴ葉は、オリーヴ果実に比して遥かに高い含有率でビタミンAを有し、また、酸化防止剤であるビタミンEならびに抗炎症作用、消臭および抗菌作用を有するクロロフィル等を豊富に含んでいることが知られている。
さらに、オリーヴの実や葉はポリフェノールを含有しており、その健康増進作用等についても注目されている。特に、オリーヴ葉に含まれるポリフェノールの一種であるオレウロペインは、非常に高い抗酸化力を有し、各種疾病の予防および改善の効果が確認されている。
そして、オリーヴ葉エキスを抽出する方法として、たとえば特許文献1には、オリーヴ葉を乾燥し、粉砕した後、水、クエン酸を含有する水、あるいはペプチドを含有する水を抽出媒体として抽出することによりオレウロペインを含むオリーヴ葉抽出エキスを製造する方法が開示されている。
特開2011-125301号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法は、渋みや苦みの低減に注視したものであって、いかにして高濃度のポリフェノールを抽出するかとの観点から抽出条件等について最適なものを開示するものではない。また、特許文献1には、オリーヴの枝または樹皮を原料としたときの最適な条件は全く記載されていない。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、オリーヴの枝または樹皮を原料としたときの、高濃度のポリフェノールを含有するオリーヴ枝エキスおよびオリーヴ樹皮エキスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、オリーヴの枝から抽出したエキスにも、オリーヴ葉エキスおよびオリーヴ果実エキスに含まれるオレウロペインおよびヒドロキシチロソールなどのポリフェノールが多く含まれることを見出した。また、本発明者らは、オリーヴの枝および樹皮から抽出したエキスに、オリーヴ枝および樹皮特有のポリフェノールが含まれることを見出した。そこで、本発明者らは、オリーヴの枝および樹皮を原料として用いて高濃度のポリフェノールを含有するオリーヴ枝エキスおよびオリーヴ樹皮エキスを抽出するための最適な条件について検討し、本発明を完成させた。
上記課題を解決するために、本発明は、乾燥したオリーヴの枝を粉砕する第1工程と、粉砕したオリーヴの枝から抽出溶媒を用いてオリーヴ枝エキスを抽出する第2工程とを含み、第2工程において、抽出溶媒は水および/またはアルコールを含み、かつ70℃以上で抽出する、オリーヴ枝エキスの製造方法を提供する。
また、本発明は、上記オリーヴ枝エキスの製造方法において、抽出溶媒に対するオリーヴの枝の添加枝量が20重量%以上である、オリーヴ枝エキスの製造方法を提供する。
また、本発明は、上記オリーヴ枝エキスの製造方法において、抽出溶媒が10〜50%のアルコールを含む、オリーヴ枝エキスの製造方法を提供する。
また、本発明は、上記オリーヴ枝エキスの製造方法において、オリーヴの品種が、ルッカ(Lucca)、ミッション(Mission)、ネバディロ・ブランコ(Nevadillo Blanco)及びマンザニロ(Manzanillo)からなる群より選択される少なくとも1つである、オリーヴ枝エキスの製造方法を提供する。
また、本発明は、上記オリーヴ枝エキスの製造方法において、オリーヴの枝がオリーヴの樹皮である、オリーヴ枝エキスの製造方法を提供する。
また、本発明は、上記オリーヴ枝エキスの製造方法のいずれかにより製造されたオリーヴ枝エキスを提供する。
本発明によれば、高濃度のポリフェノールを含有するオリーヴ枝エキス、オリーヴ樹皮エキス及びその製造方法を提供することができる。
種々の抽出溶媒を用いて抽出したオリーヴ枝エキスの総ポリフェノール含量(mg/100g)およびオレウロペイン含量(mg/100g)を示すグラフ。 種々のオリーヴ枝の品種から抽出したオリーヴ枝エキスの総ポリフェノール含量(mg/100g)およびオレウロペイン含量(mg/100g)を示すグラフ。 種々の抽出温度で抽出したオリーヴ枝エキスの総ポリフェノール含量(mg/100g)およびオレウロペイン含量(mg/100g)を示すグラフ。 種々の抽出時間で抽出したオリーヴ枝エキスの総ポリフェノール含量(mg/100g)およびオレウロペイン含量(mg/100g)を示すグラフ。 種々の添加枝量で抽出したオリーヴ枝エキスの総ポリフェノール含量(mg/100g)およびオレウロペイン含量(mg/100g)を示すグラフ。
本発明は、オリーヴ枝エキスの製造方法を提供する。オリーヴ枝エキスは、オリーヴの枝から抽出されたエキスであり、オレウロペイン及びヒドロキシチロソールなどのポリフェノールを含有する。なお、本明細書において「オリーヴ枝」には、オリーヴの木の枝、茎および樹皮などが含まれる。すなわち、本明細書において「オリーヴ枝エキス」には、オリーヴ枝エキス、オリーヴ茎エキスおよびオリーヴ樹皮エキスなどが含まれる。オレウロペイン及びヒドロキシチロソールは、抗酸化力を有するフェノール化合物として知られ、抗酸化力による各種疾病の予防や改善の効果が確認されている。
本発明のオリーヴ枝エキスの製造方法は、乾燥したオリーヴ枝を粉砕する第1工程と、粉砕したオリーヴ枝から抽出溶媒を用いてオリーヴ枝エキスを抽出する第2工程とを含む。
第1工程は、乾燥したオリーヴ枝を粉砕する工程である。本明細書において「粉砕する」とは、物理的に破砕することによって対象物のサイズを小さくすること、たとえば微小な粒、小片または粉末などに物理的に破砕することをいう。オリーヴ枝を乾燥させる方法及び粉砕する方法には、特に限定されず、任意の方法を用いることができる。
本発明に使用し得るオリーヴ枝の品種には、たとえば、ルッカ(Lucca)、ミッション(Mission)、ネバディロ・ブランコ(Nevadillo Blanco)、マンザニロ(Manzanillo)、アメレンケ(Amellenque)、アルベキナ(Arbequina)、アスコラーナ・テレナ(Ascolana Terena)、アスコラノ(Ascolano)、アザパ(Azapa)、バーネア(Barnea)、バロウニ(Barouni)、ビアンコリッラ(Biancolilla)、ビーデル・ハマン(Bidh El Hamman)、ブランケッタ(Blanqueta)、カイエ・ブラン(Caillet Blane)、カロレア(Carolea)、カヨンヌ(Cayonne)、ケムラリ(Chemilali)、チトーニ(Chitoni)、チプレッシーノ(Cipressino)、コラティーナ(Coratina)、コルニカブラ(Cornicabra)、コレッジョラ(Correggiola)、クッコ(Cucco)、ギガンテ・ディ・チェリニョーラ(Gigante di Cerignola)、フラントイオ(Frantoio)、グラッポロ(Glappolo)、ゴルダル(Gordal)、ハーディーズ・マンモス(Hardy's Mammoth)、オヒブランカ(Hojiblanca)、イトラーナ(Itrana)、ジャンボ・カラマタ(Jumbo Kalamata)、カラマタ(Kalamata)、コロネイキ(Koroneiki)、レッチーノ(Leccino)、レッチオ・デル・コルノ(Leccio del Corno)、リャニ(Liani)、ルッケス(Lucques)、マンザニリャ(Manzanilla)、マウリーノ(Maurino)、ミシェレンケ(Michellenque)、モロイオロ(Moraiolo)、ナバリ・モハサン(Nabali Mohassan)、ナブ・タムリ(Nab Tamri)、ネグラル(Negral)、ノッチェラーラ・デル・ベリチェ(Nocellara del Belice)、オブリザ(Obliza)、オブロンガ(Oblonga)、パラゴン(Paragon)、ペンドリーノ(Pendolino)、ピクアル(Picual)、レッディング・ピショリン(Redding picholine)、レドゥナ(Redounan)、ソウリン(Saurin 大葉)、ソウリン(Saurin 中葉)、ソウリン(Saurin 小葉)、セビラノ(Sevillano)、ソラニ(Sorani)、サウス・オーストラリアン・ベルダル(South Australian Verdale)、セント・キャサリン(St. Catherin)、タジャスカ(Taggiasca)、タンシェ(Tanche)、ティニイ・オイル・カラマタ(Tiny Oil Kalamata)、ツナーティ(Tsunati)、ベルダル(Verdale)、ワッガ・ベルダル(Wagga Verdale)、サルサ(Zarza)、オリーヴェール及びFS17などが含まれる。本発明において、オリーヴ枝は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
オリーヴ枝の採取時期は、特に限定されないが、たとえば、日本のような北半球にある地域においては、オリーヴ果実が多量の油分を含有するようになる12月頃が好ましく、また、オリーヴ果実が完熟して収穫を終えた後が好ましい。
第2工程は、粉砕したオリーヴ枝から抽出溶媒を用いてオリーヴ枝エキスを抽出する工程である。抽出溶媒は、水および/またはアルコールを含む。アルコールには、たとえばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール及びポリエチレングリコールなどが含まれる。抽出溶媒は、水であってもよく、100%アルコールであってもよく、または水で希釈したアルコールであってもよい。抽出溶媒は、10〜50%のアルコールを含んでもよい。抽出溶媒は、1種類のみのアルコールを含んでもよいし、2種類以上のアルコールを含んでもよい。また、抽出溶媒は、水およびアルコール以外の成分を含んでもよく、たとえば日本酒および焼酎などのアルコール飲料であってもよい。抽出溶媒は、たとえば、水、エタノールもしくは1,3-ブチレングリコールまたはこれらの組み合わせであってもよい。
第2工程において、抽出温度は70℃以上である。70℃以上で抽出することにより、後述する実施例で示されるように、ポリフェノール含量が高いオリーヴ枝エキスを得ることができる。抽出温度は、好ましくは80℃以上、より好ましくは90℃以上であってもよい。また、抽出温度の上限は特に限定されないが、たとえば100℃以下であることができる。
抽出溶媒に対するオリーヴ枝の添加枝量は、特に限定されないが、たとえば20重量%以上であってもよく、好ましくは30重量%以上である。また、添加枝量の上限は特に限定されないが、たとえば50重量%以下であることができる。このような添加枝量であれば、後述する実施例で示されるように、ポリフェノール含量が高いオリーヴ枝エキスを得ることができる。
本発明は、上述したオリーヴ枝エキスの製造方法により製造されたオリーヴ枝エキスをも提供する。本発明のオリーヴ枝エキスは、本発明のオリーヴ枝エキスの製造方法によって製造されることにより、従来よりも高濃度のポリフェノールを含有する。したがって、本発明のオリーヴ枝エキスは、高い抗酸化力を有するため、この抗酸化力を利用した各種の医薬、食品および化粧品などに利用することができる。
本発明のオリーヴ枝エキスの100g当たりの総ポリフェノール含量は、たとえば、100mg以上、好ましくは200mg以上、より好ましくは300mg以上である。本発明のオリーヴ枝エキスの100g当たりのオレウロペイン含量は、30mg以上、好ましくは50mg以上、より好ましくは100mg以上である。
(測定方法)
総ポリフェノール含量の測定に際しては、Folin-Ciocalteu法を用いた。これは、フォーリン試薬(フェノール試薬)がフェノール性水酸基により還元されて呈色することを利用する方法である。また、オレウロペイン含量の測定に際しては、HPLC分析を行った。これは、所謂高速液体クロマトグラフィー法であり、固定相と移動相とからなる系の中、特定の物質を分離する方法である。
抗酸化力の測定に際しては、ORAC(Oxygen Radical Absorbance Capacity, 活性酸素吸収能力)を調べた(参考文献=Wu, X. et al., J.Agric.Food Chem.,m 2004, 52, 4026-4037。1μmolのTroloxが示す活性を単位とした)。
〔オリーヴ枝エキス〕
(抽出溶媒)
乾燥させて粉砕したオリーヴ枝から、抽出溶媒として水、10%1,3-ブチレングリコール(BG)、30%BG、50%BG、80%BG、10%エタノール(EtOH)、30%EtOH、50%EtOHおよび100%EtOHを用いてオリーヴ枝エキスを抽出した。オリーヴ枝の品種はミッション(Mission)を用いた。オリーヴ枝は、抽出溶媒に対して10重量%添加し、抽出温度50〜60℃で3時間抽出した。得られたオリーヴ枝エキスの総ポリフェノール含量(mg/100g)およびオレウロペイン含量(mg/100g)を測定し、表1および図1に示した。
その結果、抽出溶媒として水、1,3-ブチレングリコールおよびエタノールのいずれを用いた場合でも、総ポリフェノール含量およびオレウロペイン含量が高いオリーヴ枝エキスを抽出できることが分かった。また、抽出溶媒として1,3-ブチレングリコールまたはエタノールを用いる場合には、10%〜50%の1,3-ブチレングリコールまたはエタノールを用いたときに総ポリフェノール含量およびオレウロペイン含量がより高かった。
Figure 2017099325
(オリーヴ枝の品種)
乾燥させて粉砕したオリーヴ枝から、抽出溶媒として30%1,3-ブチレングリコールを用いてオリーヴ枝エキスを抽出した。オリーヴ枝の品種はミッション(Mission)、ルッカ(Lucca)、ネバディロ・ブランコ(Nevadillo Blanco)およびマンザニロ(Manzanillo)を用いた。オリーヴ枝は、抽出溶媒に対して10重量%添加し、抽出温度50〜60℃で3時間抽出した。得られたオリーヴ枝エキスの総ポリフェノール含量(mg/100g)およびオレウロペイン含量(mg/100g)を測定し、図2に示した。
その結果、ミッション(Mission)、ルッカ(Lucca)、ネバディロ・ブランコ(Nevadillo Blanco)およびマンザニロ(Manzanillo)のいずれの品種についても、総ポリフェノール含量が高いオリーヴ枝エキスを抽出できることが分かった。
(抽出温度)
乾燥させて粉砕したオリーヴ枝から、抽出溶媒として30%1,3-ブチレングリコールを用いてオリーヴ枝エキスを抽出した。オリーヴ枝の品種はミッション(Mission)を用いた。オリーヴ枝は、抽出溶媒に対して10重量%添加し、抽出温度を30℃〜100℃の範囲で段階的に変えて、3時間抽出した。得られたオリーヴ枝エキスの総ポリフェノール含量(mg/100g)、熱量(cal)当たりの総ポリフェノール量(mg/熱量cal)およびオレウロペイン含量(mg/100g)を測定し、表2および図3に示した。
その結果、抽出温度が70℃以上のとき、総ポリフェノール含量およびオレウロペイン含量が高いオリーヴ枝エキスを抽出できることが分かった。また、抽出温度が80℃以上、好ましくは90℃以上のとき、総ポリフェノール含量がより高いオリーヴ枝エキスを抽出できることが分かった。
Figure 2017099325
(抽出時間)
乾燥させて粉砕したオリーヴ枝から、抽出溶媒として30%1,3-ブチレングリコールを用いてオリーヴ枝エキスを抽出した。オリーヴ枝の品種はミッション(Mission)を用いた。オリーヴ枝は、抽出溶媒に対して10重量%添加し、抽出温度50〜60℃で抽出した。抽出時間は、0.5時間、1時間、2時間、3時間および5時間とした。得られたオリーヴ枝エキスの総ポリフェノール含量(mg/100g)、抽出時間当たりの総ポリフェノール量(mg/時間)およびオレウロペイン含量(mg/100g)を測定し、表3および図4に示した。
その結果、抽出時間が長いほど総ポリフェノール含量は高くなるが、抽出時間あたりの総ポリフェノール量は少なくなることが分かった。
Figure 2017099325
(添加枝量)
乾燥させて粉砕したオリーヴ枝から、抽出溶媒として30%1,3-ブチレングリコールを用いてオリーヴ枝エキスを抽出した。オリーヴ枝の品種はミッション(Mission)を用いた。オリーヴ枝は、抽出溶媒に対して5、10、20、30、40または44重量%添加し、抽出温度50〜60℃で3時間抽出した。得られたオリーヴ枝エキスの総ポリフェノール含量(mg/100g)、添加枝量(g)当たりの総ポリフェノール量(mg/添加枝g)およびオレウロペイン含量(mg/100g)を測定し、表4および図5に示した。
その結果、添加枝量が30重量%以上のとき、総ポリフェノール含量およびオレウロペイン含量が高いオリーヴ枝エキスを抽出できることが分かった。
Figure 2017099325
(抽出条件の比較)
乾燥させて粉砕したオリーヴ枝から、抽出溶媒として30%1,3-ブチレングリコールを用いて、2種類の抽出条件にてオリーヴ枝エキスを抽出した。オリーヴ枝の品種はミッション(Mission)を用いた。抽出条件1(比較例)では、オリーヴ枝は、抽出溶媒に対して10重量%添加し、50〜60℃で3時間抽出した。抽出条件2(実施例)では、オリーヴ枝は、抽出溶媒に対して30重量%添加し、80〜90℃で2時間抽出した。得られたオリーヴ枝エキスの総ポリフェノール含量(mg/100g)、オレウロペイン含量(mg/100g)および抗酸化力を測定し、表5に示した。
その結果、抽出条件1と比較して、抽出条件2では、総ポリフェノール含量、オレウロペイン含量および抗酸化力が顕著に高いオリーヴ枝エキスが得られることが示された。
Figure 2017099325
〔オリーヴ樹皮エキス〕
(抽出溶媒)
乾燥させて粉砕したオリーヴ樹皮から、抽出溶媒として水、30%1,3-ブチレングリコール(BG)および50%エタノール(EtOH)を用いてオリーヴ樹皮エキスを抽出した。オリーヴ樹皮の品種はミッション(Mission)を用いた。オリーヴ樹皮は、抽出溶媒に対して10重量%添加し、抽出温度50〜60℃で5時間抽出した。得られたオリーヴ樹皮エキスの総ポリフェノール含量(mg/100g)を測定し、表6に示した。
その結果、抽出溶媒として水、1,3-ブチレングリコールおよびエタノールのいずれを用いた場合でも、総ポリフェノール含量が高いオリーヴ樹皮エキスを抽出できることが分かった。
Figure 2017099325
(添加樹皮量)
乾燥させて粉砕したオリーヴ樹皮から、抽出溶媒として30%1,3-ブチレングリコール(BG)を用いてオリーヴ樹皮エキスを抽出した。オリーヴ樹皮の品種はミッション(Mission)を用いた。オリーヴ樹皮は、抽出溶媒に対して5、10、20または30重量%添加し、抽出温度50〜60℃で5時間抽出した。得られたオリーヴ樹皮エキスの総ポリフェノール含量(mg/100g)および添加樹皮量(g)当たりの総ポリフェノール量(mg/添加樹皮g)を測定し、表7に示した。
その結果、添加樹皮量が20重量%以上のとき、総ポリフェノール含量が高いオリーヴ樹皮エキスを抽出できることが分かった。
Figure 2017099325
(抽出温度)
乾燥させて粉砕したオリーヴ樹皮から、抽出溶媒として30%1,3-ブチレングリコールを用いてオリーヴ樹皮エキスを抽出した。オリーヴ樹皮の品種はミッション(Mission)を用いた。オリーヴ樹皮は、抽出溶媒に対して10重量%添加し、抽出温度を40〜90℃の範囲で段階的に変えて、5時間抽出した。得られたオリーヴ樹皮エキスの総ポリフェノール含量(mg/100g)および熱量(cal)当たりの総ポリフェノール量(mg/熱量cal)を測定し、表8に示した。
その結果、抽出温度が70℃以上のとき、総ポリフェノール含量が高いオリーヴ樹皮エキスを抽出できることが分かった。
Figure 2017099325
(抽出時間)
乾燥させて粉砕したオリーヴ樹皮から、抽出溶媒として30%1,3-ブチレングリコールを用いてオリーヴ樹皮エキスを抽出した。オリーヴ樹皮の品種はミッション(Mission)を用いた。オリーヴ樹皮は、抽出溶媒に対して10重量%添加し、抽出温度50〜60℃で抽出した。抽出時間は、0.5時間、1時間、2時間、3時間および5時間とした。得られたオリーヴ樹皮エキスの総ポリフェノール含量(mg/100g)および抽出時間当たりの総ポリフェノール量(mg/時間)を測定し、表9に示した。
その結果、抽出時間が長いほど総ポリフェノール含量は高くなるが、抽出時間あたりの総ポリフェノール量は少なくなることが分かった。
Figure 2017099325
(最適条件での抽出溶媒の比較)
以上の結果から導き出した最適条件にて、オリーヴ樹皮から各種の抽出溶媒を用いてオリーヴ樹皮エキスを抽出した。抽出溶媒には、水、30%1,3-ブチレングリコールおよび50%エタノールを用いた。抽出温度は70〜80℃とし、抽出時間は5時間とし、樹皮の添加量は抽出溶媒に対して20重量%とした。得られたオリーヴ樹皮エキスの総ポリフェノール含量(mg/100g)を測定し、表10に示した。
その結果、抽出溶媒として30%1,3-ブチレングリコールを用いたときに総ポリフェノール含量が最も高かった。
Figure 2017099325
(抽出条件の比較)
乾燥させて粉砕したオリーヴ樹皮から、抽出溶媒として30%1,3-ブチレングリコールを用いて、2種類の抽出条件にてオリーヴ樹皮エキスを抽出した。オリーヴ樹皮の品種はミッション(Mission)を用いた。抽出条件3(比較例)では、オリーヴ樹皮は、抽出溶媒に対して10重量%添加し、50〜60℃で5時間抽出した。抽出条件4(実施例)では、オリーヴ樹皮は、抽出溶媒に対して20重量%添加し、70〜80℃で5時間抽出した。得られたオリーヴ樹皮エキスの抗酸化力を測定し、表11に示した。
その結果、抽出条件3と比較して、抽出条件4では、抗酸化力が顕著に高いオリーヴ樹皮エキスが得られることが示された。
Figure 2017099325
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能であることは勿論である。
本発明のオリーヴ枝エキスは、高濃度のポリフェノールを含有し、高い抗酸化力を有するため、医薬、食品および化粧品などに好適に利用することができる。

Claims (6)

  1. 乾燥したオリーヴの枝を粉砕する第1工程と、
    前記粉砕したオリーヴの枝から抽出溶媒を用いてオリーヴ枝エキスを抽出する第2工程とを含み、
    前記第2工程において、前記抽出溶媒は水および/またはアルコールを含み、かつ70℃以上で抽出する、オリーヴ枝エキスの製造方法。
  2. 前記抽出溶媒に対するオリーヴの枝の添加枝量が20重量%以上である、請求項1に記載のオリーヴ枝エキスの製造方法。
  3. 前記抽出溶媒が10〜50%のアルコールを含む、請求項1または2に記載のオリーヴ枝エキスの製造方法。
  4. 前記オリーヴの品種は、ルッカ(Lucca)、ミッション(Mission)、ネバディロ・ブランコ(Nevadillo Blanco)及びマンザニロ(Manzanillo)からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のオリーヴ枝エキスの製造方法。
  5. 前記オリーヴの枝がオリーヴの樹皮である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のオリーヴ枝エキスの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のオリーヴ枝エキスの製造方法により製造されたことを特徴とするオリーヴ枝エキス。
JP2015234469A 2015-12-01 2015-12-01 オリーヴ枝エキス、オリーヴ樹皮エキス及びその製造方法 Active JP6494037B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015234469A JP6494037B2 (ja) 2015-12-01 2015-12-01 オリーヴ枝エキス、オリーヴ樹皮エキス及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015234469A JP6494037B2 (ja) 2015-12-01 2015-12-01 オリーヴ枝エキス、オリーヴ樹皮エキス及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017099325A true JP2017099325A (ja) 2017-06-08
JP6494037B2 JP6494037B2 (ja) 2019-04-03

Family

ID=59014936

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015234469A Active JP6494037B2 (ja) 2015-12-01 2015-12-01 オリーヴ枝エキス、オリーヴ樹皮エキス及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6494037B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115192638A (zh) * 2022-08-31 2022-10-18 北京尚捷优蓝科技有限公司 一种大花黄牡丹抗氧化活性部位及其制备方法和应用

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000128765A (ja) * 1998-10-20 2000-05-09 Maruzen Pharmaceut Co Ltd 皮膚化粧料
JP2002332238A (ja) * 2001-05-08 2002-11-22 Dhc Co 抗アレルギー皮膚外用組成物
JP2003104835A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Ichimaru Pharcos Co Ltd 化粧料組成物
JP2009263257A (ja) * 2008-04-23 2009-11-12 Kao Corp 脂肪肝の予防及び/又は改善剤
EP2338500A1 (en) * 2009-12-23 2011-06-29 Phenofarm S.r.l. Process for producing concentrated and refined actives from tissues and byproducts of Olea europaea with membrane technologies

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000128765A (ja) * 1998-10-20 2000-05-09 Maruzen Pharmaceut Co Ltd 皮膚化粧料
JP2002332238A (ja) * 2001-05-08 2002-11-22 Dhc Co 抗アレルギー皮膚外用組成物
JP2003104835A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Ichimaru Pharcos Co Ltd 化粧料組成物
JP2009263257A (ja) * 2008-04-23 2009-11-12 Kao Corp 脂肪肝の予防及び/又は改善剤
EP2338500A1 (en) * 2009-12-23 2011-06-29 Phenofarm S.r.l. Process for producing concentrated and refined actives from tissues and byproducts of Olea europaea with membrane technologies

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115192638A (zh) * 2022-08-31 2022-10-18 北京尚捷优蓝科技有限公司 一种大花黄牡丹抗氧化活性部位及其制备方法和应用
CN115192638B (zh) * 2022-08-31 2023-09-01 北京尚捷优蓝科技有限公司 一种大花黄牡丹抗氧化活性部位及其制备方法和应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP6494037B2 (ja) 2019-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ciriminna et al. Extraction, benefits and valorization of olive polyphenols
ES2862173T3 (es) Extracto de hoja de olivo y método de producción del mismo
EP1991242B1 (en) Parthenolide free bioactive ingredients from feverfew (tanacetum parthenium) and processes for their production
Phong et al. Phytochemical screening, total phenolic, flavonoid contents, and antioxidant activities of four spices commonly used in Vietnamese traditional medicine
Zeni et al. Phytochemical profile, toxicity and antioxidant activity of Aloysia gratissima (Verbenaceae)
Jeong Antioxidative and antiallergic effects of aronia (Aronia melanocarpa) extract
KR102232572B1 (ko) 병풀 추출물을 이용한 화장료 조성물 제조 방법
Meechai et al. Antioxidant Properties and Phytochemical Contents of Garcinia schomburgkiana Pierre.
KR102010404B1 (ko) 피부 재생 효과를 갖는 화장료 조성물 및 이를 이용한 화장품
Chan et al. Botany, uses, phytochemistry and pharmacology of selected Etlingera gingers: A review
JP6494037B2 (ja) オリーヴ枝エキス、オリーヴ樹皮エキス及びその製造方法
JP6351124B2 (ja) オリーヴ果実エキス及びその製造方法
Popova et al. Comparative study on the antioxidant activity of selected culinary plants growing in Bulgaria
KR101807367B1 (ko) 브로콜리 새싹 추출물을 유효성분으로 함유하는 항산화 조성물 및 그의 제조방법
KR20160036202A (ko) 옥수수 속대 추출물을 유효성분으로 함유하는 자외선 차단용 화장료 조성물
Khumsupan et al. Anti-acne activity of Garcinia mangostana L.: A review
KR20230069232A (ko) 적어도 하나의 하이드록시티로솔 및 적어도 하나의 설포라판을 함유하는 시너지 항산화 화장료 조성물
KR101871577B1 (ko) 고산지역에서 자란 로즈마리 오일 유래 성분을 함유하는 항노화 화장료 조성물
Abdel-Farid et al. Metabolomic Profiling and Biological Activity of Hyphaene thebaica and Medemia argun: A review
KR102502327B1 (ko) 감초 부산물의 추출물을 포함하는 화장료 조성물
WO2017114992A1 (es) Método para la obtención de extractos que comprenden compuestos hidroxicinámicos a partir de residuos vegetales
García-Mateos et al. Compuestos antioxidantes en frutos de tejocote (Crataegus spp.) de México
Seul et al. Antioxidant Activity of the Extracts Derived from Korean Native Acer mono Max.
Saba Nazir et al. Antioxidant properties and phenolic composition of coastal halophytes commonly used as medicine
Gagieva et al. The Content of Biologically Active Substances in the Aboveground Phytomass of Catmint (Nepeta Cataria L.) in Ontogenesis

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170727

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20170727

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170822

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180523

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180525

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180919

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181022

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190301

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6494037

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250