JP2017096811A - 多孔性材料のガス吸着量測定方法 - Google Patents

多孔性材料のガス吸着量測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多孔性材料のガス吸着量を、少量の試料で、多大な手間を要することなく、短時間に効率良く高精度に測定する方法を提供する。【解決手段】多孔性材料に対して、多孔性材料を加熱して、多孔性材料の細孔内に存在している残留成分を多孔性材料から放出させ、多孔性材料に吸着されないガスの流れにより、放出された残留成分を多孔性材料の周囲から排気する残留成分除去工程と、残留成分除去工程後に、多孔性材料を冷却しながら、試験ガスを多孔性材料に吸着させる試験ガス吸着工程とを実施する。各工程において、多孔性材料の重量の変化を、熱天秤装置を用いて連続的に測定して、多孔性材料に吸着された試験ガスの量を検出する。【選択図】図2

Description

本発明は、多孔性材料が吸着したガスの量を測定する多孔性材料のガス吸着量測定方法に関する。
固体の構造内部に細孔を有する多孔性材料は、その細孔の大きさに応じて、種々のガス(気体)を吸着する性質を有する。この様な多孔性材料は、有機物や無機物等様々なものが知られているが、近年注目されているものとして、多孔性配位高分子(PCP:Porous Coordination Polymer)がある。多孔性配位高分子(PCP)は、金属イオンと有機物との配位結合を利用して多孔性構造を形成したもので、金属有機構造体(MOF:Metal−Organic Framework)とも呼ばれている。具体的な多孔性配位高分子(PCP)から成るガス吸着材として、例えば、特許文献1及び特許文献2に記載のものがある。多孔性材料としては、多孔性配位高分子(PCP)以外にも、ゼオライト、シリカゲル、活性炭などが知られており、ガス吸蔵剤、ガス分離剤、触媒として産業界で広く利用されている。
多孔性材料の細孔特性を知るための基礎的な測定として、ガス吸着測定がある。ガス吸着測定は、多孔性材料の機能評価として重要である。従来、ガス吸着測定の方法には、大きく分けて、定容法と重量法との2種類の方法があった。いずれの方法でも、試料を測定セル内に密閉し、測定セル内にガスを充満させる。試料が測定セル内のガスを吸着するにつれ、測定セル内のガス濃度(圧力)が低下するとともに、試料の重量が吸着したガスの分だけ増加する。これらの測定セル内の圧力の変化及び試料の重量の変化は、時間の経過と伴に緩やかになり、やがては変化しなくなる。この変化しない状態は、「吸着平衡状態」と呼ばれている。定容法では、「吸着平衡状態」に達するまでの測定セル内の圧力の変化量から、気体の状態方程式を用いて、ガスの吸着量を求める。重量法では、「吸着平衡状態」に達するまでの試料の重量の変化量が、そのままガスの吸着量となる。
特開2014−166971号公報 特開2015−86219号公報
多孔性材料へのガスの吸着は、気体状態から細孔内部へとガスの分子が吸着(相転移)する現象である。多くの物理吸着は発熱的であるため、低温ではガスの分子が吸着されるが、高温ではガスの分子が脱着される。
ガス吸着測定を行う試料の細孔内には、測定前の状態でも、その時点で既に吸着されている残留成分(ガスを含む:以下同様)が存在している。そこで、従来のガス吸着測定では、吸着管の重量を測った後、試料を吸着管に入れ、加熱真空引きの処理を行って細孔内の残留成分を試料から放出させた後に、試料を含む吸着管の重量を測定して、試料の正味重量を算出していた。そして、その後、試料を一定温度に保って、試験ガスの試料への吸着を行っていた。試験ガスの吸着による圧力の変化又は試料の重量の変化を顕在化させるために、従来は、グラム単位のある程度の量の試料を用いる必要があった。そのため、従来は、試験ガスの吸着を行う前の加熱真空引きの処理にも、試験ガスの試料への吸着にも、多大な手間と時間とを要するという問題があった。
本発明の課題は、多孔性材料のガス吸着量を、少量の試料で、多大な手間を要することなく、短時間に効率良く高精度に測定することである。
本発明の多孔性材料のガス吸着量測定方法は、多孔性材料に対して、多孔性材料を加熱して、多孔性材料の細孔内に存在している残留成分を多孔性材料から放出させ、多孔性材料に吸着されないガスの流れにより、放出された残留成分を多孔性材料の周囲から排気する残留成分除去工程と、残留成分除去工程後に、多孔性材料を冷却しながら、試験ガスを多孔性材料に吸着させる試験ガス吸着工程とを実施し、各工程において、多孔性材料の重量の変化を、熱天秤装置を用いて連続的に測定して、多孔性材料に吸着された試験ガスの量を検出することを特徴とする。
従来は、試料の正味重量を測定する際、真空引きを行っており、特にこの真空引きの作業に、多大な手間と時間とを要していた。多孔性材料が吸着するガスの種類(分子の大きさ)は、多孔性材料の細孔の大きさによって異なる。本発明では、残留成分除去工程において、多孔性材料に吸着されないガスの流れにより、放出された残留成分を多孔性材料の周囲から排気するので、従来の様に真空引きの作業を行う必要がない。ここで重要な点は、本発明では、高精度な熱天秤装置を用いるため、必要な試料がミリグラム単位の少量で済み、試料から放出される残留成分の量が少ないので、多孔性材料に吸着されないガスの流れにより、残留成分の除去が十分に可能なことである。そして、残留成分除去工程及び試験ガス吸着工程において、多孔性材料の重量の変化を、熱天秤装置を用いて連続的に測定するので、必要な試料が少量で済み、多孔性材料のガス吸着量の測定が、多大な手間を要することなく、短時間に効率良く高精度に行われる。また、多孔性材料の重量の変化が、多孔性材料の温度の変化に応じて、リアルタイムで精度良く測定される。
さらに、本発明の多孔性材料のガス吸着量測定方法は、残留成分除去工程が、多孔性材料の温度を上昇させる昇温工程と、多孔性材料の種類に応じて決定した所定時間、多孔性材料の温度を、多孔性材料の種類に応じて設定した第1の設定温度に保つ高温保持工程とを含むことを特徴とする。
残留成分の分子が多孔性材料の細孔から脱着されるのに適した温度と、残留成分が多孔質性材料から完全に放出されるのに要する時間とは、多孔性材料の種類に応じて異なる。高温保持工程において、多孔性材料の種類に応じて決定した所定時間、多孔性材料の温度を、多孔性材料の種類に応じて設定した第1の設定温度に保つので、残留成分の除去が、多孔性材料の種類に応じた適切な温度及び時間で効果的に行われる。そして、本装置では、リアルタイムでモニタリングを行いながら、温度、(保持)時間、ガス流量の三つのファクターの最適化を行って、マルチパラメーターで最適な条件を決定することが可能である。
さらに、本発明の多孔性材料のガス吸着量測定方法は、高温保持工程後に、多孔性材料の温度を下降させる降温工程を含み、降温工程中に、多孔性材料の温度が、多孔性材料の種類及び試験ガスの種類に応じて設定した第2の設定温度に達したとき、試験ガス吸着工程を開始することを特徴とする。
試験ガスの分子が多孔性材料の細孔に吸着されるのに適した温度は、多孔性材料の種類及び試験ガスの種類に応じて異なる。降温工程中に、多孔性材料の温度が、多孔性材料の種類及び試験ガスの種類に応じて設定した第2の設定温度に達したとき、試験ガス吸着工程を開始するので、試験ガスの吸着が、多孔性材料の種類及び試験ガスの種類に応じた適切な温度で効果的に行われる。なお、評価方法によっては、試験ガスへの切り替えを、温度を下降させる降温工程における途中でも行うことがある。
さらに、本発明の多孔性材料のガス吸着量測定方法は、試験ガス吸着工程が、降温工程後に、多孔性材料の温度を、第2の設定温度よりも低い第3の設定温度に保つ低温保持工程を含むことを特徴とする。
低温保持工程において、多孔性材料の温度を、第2の設定温度よりも低い第3の設定温度に保つことで、多孔性材料が短い時間で「吸着平衡状態」に達すると共に、第3の設定温度より低い温度まで冷却する必要が無くなる。
本発明によれば、多孔性材料のガス吸着量を、少量の試料で、多大な手間を要することなく、短時間に効率良く高精度に測定することができる。また、多孔性材料の重量の変化を、多孔性材料の温度の変化に応じて、リアルタイムで精度良く測定することができる。
本発明を実施するため熱分析装置の一例の概略構成を示す図である。 本発明の一実施の形態を説明するフローチャートである。 試料の温度変化と重量変化との一例を示す図である。 温度制御の各工程を示す図である。 図5(a)は残留成分除去工程及び試験ガス吸着工程を示す図、図5(b)は不反応ガスの供給時間を示すタイミングチャート、図5(c)は試験ガスの供給時間を示すタイミングチャートである。
[熱分析装置の構成]
図1は、本発明を実施するため熱分析装置の一例の概略構成を示す図である。本例の熱分析装置は、TG(Thermogravimetry:熱重量測定)とDTA(Differential Thermal Analysis:示差熱分析)との両方を併せて行うTG−DTA装置を含むものである。熱分析装置は、TG−DTA装置1、冷媒供給路25、冷媒回収路26、サーキュレータ27、温度制御装置30、ガス切替供給装置40、排気管46、負圧装置50、及び主制御装置60を含んで構成されている。
(TG−DTA装置)
TG−DTA装置1は、熱天秤装置10、保護管15、天秤ケース16、温度センサ17、TG−DTA制御装置18、及び温度調節装置20を含んで構成されている。熱天秤装置10の天秤ビーム11は、その中央付近が支点12に支持されている。なお、TG−DTA装置1の熱天秤装置10には、基準物質用と試料用の2本の天秤ビーム11が設けられているが、両者は図1の図面奥行方向に並列して設置されており、図1では、試料用の天秤ビーム11のみが示されている。各天秤ビーム11の一端(図面左側)のホルダ部には、試料を入れた試料容器13、または基準物質を入れた容器が搭載される。各天秤ビーム11の他端(図面右側)は、振れ検知装置14内に挿入されている。振れ検知装置14内には、各天秤ビーム11の他端を挟んで光源と受光素子とがそれぞれ設けられており、振れ検知装置14は、各受光素子の受光量の変化から、各天秤ビーム11の振れを検出する。
保護管15及び天秤ケース16は、TG−DTA装置1のケーシングである。試料容器13及び試料容器13を搭載した天秤ビーム11の一端は、保護管15内に収容されている。基準物質を入れた容器及び当該容器を搭載した天秤ビーム11の一端も同様である。各天秤ビーム11の保護管15内に収容されない部分と、振れ検知装置14とは、天秤ケース16内に収容されている。保護管15は、後述する加熱装置23からの赤外線が透過する様に、石英ガラス等の透明な材料から成り、試料の出し入れを行うために、天秤ケース16から着脱可能に構成されている。そして、保護管15と天秤ケース16との間には、各天秤ビーム11が通る大きさの開口19が、各天秤ビーム11に対応して設けられている。
試料容器13を搭載した天秤ビーム11の一端の裏面には、温度センサ17が取り付けられている。基準物質を入れた容器を搭載した天秤ビーム11の一端の裏面にも、同様に温度センサ17が取り付けられている。各温度センサ17は、例えば熱電対から成り、試料又は基準物質の温度を検出して、検出結果をTG−DTA制御装置18及び温度制御装置30へ出力する。TG−DTA制御装置18は、コンピュータ、シーケンサ、専用回路等により構成されており、主制御装置60の制御により動作し、振れ検知装置14が検出した各天秤ビーム11の振れから、試料の重量の変化を検出する。
(温度調節装置)
保護管15の周囲には、温度調節装置20が設けられている。温度調節装置20は、温度調節炉21、断熱材22、加熱装置23、及び冷媒通路24を含んで構成されている。温度調節炉21の側面は、ポリウレタン等から成る断熱材22で覆われている。温度調節炉21の内部には、中央部に保護管15が設置されており、四隅の近傍に赤外線ランプ等から成る加熱装置23が設けられている。各加熱装置23から発生した熱は、温度調節炉21の内壁に反射されて、保護管15内に収容された試料及び基準物質を加熱する。
温度調節炉21には、冷媒通路24が設けられている。温度制御された冷却媒体が、サーキュレータ27から冷媒供給路25を通って、冷媒通路24へ供給される。冷却媒体は、例えば、シリコンオイル等から成る。冷媒通路24を流れる冷却媒体により、保護管15内に収容された試料及び基準物質が冷却される。冷媒通路24を流れた冷却媒体は、冷媒回収路26を通って、サーキュレータ27に回収される。
(温度制御装置)
温度制御装置30は、コンピュータ、シーケンサ、専用回路等により構成されており、主制御装置60の制御により動作し、温度センサ17の検出結果に基づいて、加熱装置23及びサーキュレータ27を駆動して、温度調節装置20の温度調節炉21内の温度を制御する。温度制御装置30が制御可能な温度範囲は、主に温度センサ17の性能に依存し、例えば、温度センサ17として高温用のR熱電対を用いる場合、−25℃から1500℃程度の温度範囲で、温度制御が可能である。
(ガス切替供給装置)
ガス切替供給装置40は、ガス切替装置41、流量制御装置42、及びガス供給管43を含んで構成されている。不反応ガス供給源44からガス切替装置41へ、試料に吸着されない大きさの分子から成る不反応ガスが供給される。試験ガス供給源45からガス切替装置41へ、試料に吸着される大きさの分子から成る試験ガスが供給される。ガス切替装置41は、電磁バルブ等の切替装置を有し、主制御装置60の制御により、不反応ガスと試験ガスとを切り替えて供給する。流量制御装置42は、主制御装置60の制御により、ガス切替装置41から供給された不反応ガス又は試験ガスの流量を制御する。なお、流量制御装置42の流量は、装置の操作者が人手で調整してもよい。ガス供給管43は、流量制御装置42により流量が制御された不反応ガス又は試験ガスを、保護管15内へ供給する。
多孔性材料のガス吸着測定に用いられる不反応ガスには、例として、ヘリウムガス(He)や窒素ガス(N2)等がある。また、試験ガスには、例として、酸素ガス(O2)、一酸化炭素ガス(CO)、二酸化炭素ガス(CO2)等がある。
(排気管)
保護管15には、保護管15内の不反応ガス又は試験ガスを排気する排気管46が取り付けられている。排気管46は、排気設備47へ接続されている。排気設備47は、排気用ファン等を備えて強制排気を行う設備であってもよく、また排気用ファン等を備えず自然排気を行う設備であってもよい。ガス供給管43が保護管15内へ不反応ガス又は試験ガスを供給する位置と、排気管46が保護管15内から不反応ガス又は試験ガスを排気する位置とを異ならせることにより、保護管15内には、不反応ガスの流れ、または試験ガスの流れが形成される。
(負圧装置)
負圧装置50は、流量制御装置51及びポンプ52を含んで構成されている。ポンプ52は、天秤ケース16内の空気を吸引して、天秤ケース16内の空気の圧力を負圧にする。流量制御装置51は、ポンプ52に吸引される空気の流量を制御する。なお、流量制御装置51と、ガス切替供給装置40の流量制御装置42とが、装置として一体となっているものであってもよい。負圧装置50の働きにより、天秤ケース16内の空気が開口19を通って保護管15内へ侵入するのが防止される。
(主制御装置)
主制御装置60は、所定のプログラムを実行するコンピュータとしての機能を有し、インストールされたプログラムに基づいて、TG−DTA制御装置18、温度制御装置30、及びガス切替供給装置40を制御する。主制御装置60は、キーボードやマウス等の入力装置と、ディスプレイ等の表示装置とを有し、あるいは、入出力インターフェイスを介してそれらの装置に接続されている。後述する第1の設定温度及び所定時間、第2の設定温度、第3の設定温度、並びに吸着時間は、主制御装置の60の入力装置、または主制御装置60に接続された入力装置により、入力される。
[実施の形態]
図2は、本発明の一実施の形態を説明するフローチャートである。多孔性材料のガス吸着測定には、大きく分けて、残留成分除去工程と試験ガス吸着工程との2つの工程がある。
(残留成分除去工程)
残留成分除去工程は、多孔性材料の細孔内に存在している残留成分を除去する工程である。図2において、まず、主制御装置60は、温度制御装置30を制御して、試料の加熱を開始する(ステップ301)。同時に、主制御装置60は、ガス切替供給装置40を制御して、保護管15内への不反応ガスの供給を開始する(ステップ302)。
図3は、試料の温度変化と重量変化との一例を示す図である。図3において、符号Aを付したグラフは、試料の温度変化を示し、縦軸は温度(℃)、横軸は時間(分)である。また、符号Bを付したグラフは、試料の重量変化を示し、縦軸は測定開始時の重量をゼロとした重量%、横軸は時間(分)である。本例では、試料の温度が室温と同じ約25℃の状態で、測定が開始されている(グラフA)。試料が加熱されると、試料の細孔内に存在していた残留成分が試料から放出されて、試料の重量が減少する(グラフB)。図1において、試料から放出された残留成分は、保護管15内において、不反応ガスの流れにより、試料の周囲から排気され、保護管15内から排気管46を通って排気設備47へと排出される。
残留成分除去工程で、温度制御装置30が主制御装置60の制御に基づいて行う試料の温度制御には、昇温工程と高温保持工程とがある。
(昇温工程)
昇温工程は、試料の温度を、試料の種類に応じて設定した第1の設定温度まで上昇させる工程である。図2において、温度制御装置30は、温度センサ17の検出結果から、試料の温度が、試料の種類に応じて設定した第1の設定温度に達したか否かを判断する(ステップ303)。試料の温度が第1の設定温度に達していない場合は、ステップ301へ戻って試料の加熱を継続する。
図4は、温度制御の各工程を示す図である。図4は、温度制御の各工程を、図3の各グラフに重ねて表示したものである。本例では、昇温工程において、試料の温度が一定の割合で増加する様に、温度制御装置30による温度制御が行われている(グラフA)。そして、本例では、第1の設定温度T1が、250℃に設定されており、時刻t1において、試料の温度が第1の設定温度T1に達している。試料の温度が第1の設定温度に達したときは、高温保持工程へ移行する。
(高温保持工程)
高温保持工程は、昇温工程後に、試料の温度を、試料の種類に応じて設定した第1の設定温度に保つ工程である。図2において、温度制御装置30は、ステップ303で試料の温度が第1の設定温度に達したとき、試料の温度を第1の設定温度に保持する(ステップ304)。その後、温度制御装置30は、試料の種類に応じて決定した所定時間が、温度の保持を開始してから経過したか否かを判断する(ステップ305)。所定時間が経過していない場合は、ステップ304へ戻って、第1の設定温度の保持を継続する。図4の例では、時刻t2において所定時間が経過しており、試料の種類に応じて決定した所定時間は、時刻t2と時刻t1との差(t2−t1)だけの長さを有する時間である。所定時間が経過したときは、降温工程へ移行する。
残留成分の分子が多孔性材料の細孔から脱着されるのに適した温度と、残留成分が多孔質性材料から完全に放出されるのに要する時間とは、多孔性材料の種類に応じて異なる。高温保持工程において、試料の種類に応じて決定した所定時間、試料の温度を、試料の種類に応じて設定した第1の設定温度に保つので、残留成分の除去が適切な温度及び時間で効果的に行われる。
(降温工程)
降温工程は、高温保持工程後に、試料の温度を降下させる工程である。図2において、温度制御装置30は、ステップ305で所定時間が経過したとき、試料の冷却を開始する(ステップ306)。図4の例では、降温工程において、試料の温度が一定の割合で減少する様に、温度制御装置30による温度制御が行われている(グラフA)。
図2において、降温工程中に、温度制御装置30は、温度センサ17の検出結果から、試料の温度が、試料の種類及び試験ガスの種類に応じて設定した第2の設定温度に達したか否かを判断する(ステップ307)。試料の温度が第2の設定温度に達したとき、温度制御装置30は、主制御装置60へその旨を通知する。試料の温度が第2の設定温度に達していない場合は、ステップ302へ戻って不反応ガスの供給が継続される。
(試験ガス吸着工程)
試験ガス吸着工程は、試験ガスを多孔性材料に吸着させる工程である。図2において、ステップ307で試料の温度が第2の設定温度に達した旨の通知を受けたとき、主制御装置60は、ガス切替供給装置40を制御して、保護管15内への不反応ガスの供給を停止し、試験ガスの供給を開始する(ステップ308)。保護管15内では、試料による試験ガスの吸着が開始される。
図5(a)は残留成分除去工程及び試験ガス吸着工程を示す図である。図5(a)は、残留成分除去工程及び試験ガス吸着工程を、図3の各グラフに重ねて表示したものである。本例では、第2の設定温度T2が、測定開始時の試料の温度より低い15℃に設定されており、時刻t3において、試料の温度が第2の設定温度T2に達している。
図5(b)は不反応ガスの供給時間を示すタイミングチャート、図5(c)は試験ガスの供給時間を示すタイミングチャートである。主制御装置60は、試料の温度が第2の設定温度T2に達した時刻t3において、不反応ガスの供給を停止し、試験ガスの供給を開始する。試験ガスの供給を開始すると、図5(a)において、試料の重量が急激に増加する(グラフB)。試料の重量の変化は、時間の経過と伴に緩やかになり、やがては変化しない「吸着平衡状態」に達する。試験ガスを供給する前の試料の重量と、「吸着平衡状態」における試料の重量との差mが、試験ガスの吸着量となる。
試験ガスの分子が多孔性材料の細孔に吸着されるのに適した温度は、多孔性材料の種類及び試験ガスの種類に応じて異なる。降温工程中に、多孔性材料の温度が、多孔性材料の種類及び試験ガスの種類に応じて設定した第2の設定温度に達したとき、試験ガス吸着工程を開始するので、試験ガスの吸着が適切な温度で効果的に行われる。
なお、図2及び図5(a)では、昇温工程から高温保持工程までを残留成分除去工程としているが、降温工程中も、試験ガス吸着工程を開始する以前は、試料の重量がわずかながら減少しているので(図5(a)のグラフB)、試験ガス吸着工程を開始するまでを残留成分除去工程として理解してもよい。一方、本実施の形態における試験ガス吸着工程の温度制御には、降温工程の他に、低温保持工程がある。
(低温保持工程)
低温保持工程は、降温工程後に、試料の温度を、第2の設定温度よりも低い第3の設定温度に保つ工程である。図2において、降温工程中に、温度制御装置30は、温度センサ17の検出結果から、試料の温度が、第2の設定温度よりも低い第3の設定温度に達したか否かを判断する(ステップ309)。試料の温度が第3の設定温度に達していない場合は、ステップ306へ戻って試料の冷却を継続する。試料の温度が第3の設定温度に達したとき、温度制御装置30は、試料の温度を第3の設定温度に保持する(ステップ310)。図4の例では、第3の設定温度T3が、0℃に設定されており、時刻t4において、試料の温度が第3の設定温度T3に達している。
低温保持工程において、試料の温度を、第2の設定温度よりも低い第3の設定温度に保つことで、多孔性材料が短い時間で「吸着平衡状態」に達すると共に、第3の設定温度より低い温度まで冷却する必要が無くなる。
図2の試験ガス吸着工程において、主制御装置60は、試験ガスの供給を開始してから、試料が「吸着平衡状態」に達するのに要する吸着時間が経過したか否かを判断する(ステップ311)。吸着時間が経過していない場合は、ステップ308へ戻って試験ガスの供給を継続する。吸着時間が経過したら、保護管15内への試験ガスの供給を停止して(ステップ312)、一回の測定を終了する。通常、ガス吸着測定では、以上の測定を複数回繰り返して、累計のガスの吸着量を求める。
1つの試料の測定が終了したら、主制御装置60は、ガス切替供給装置40を制御して、不反応ガスの供給を再開する。これにより、保護管15内の試験ガスが、排気管46を通って排気される。そして、主制御装置60は、保護管15内の試験ガスが排気されるのに十分な時間が経過してから、不反応ガスの供給を停止する。試験ガスとして、例えば一酸化炭素(CO)等の人体に有害なガスを使用する場合に、試料の交換時における保護管15からの有害ガスの漏れを防止することができる。
[本実施の形態の効果]
(1)本実施の形態によれば、残留成分除去工程において、多孔性材料に吸着されない不反応ガスの流れにより、放出された残留成分を多孔性材料の周囲から排気するので、従来の様に真空引きの作業を行う必要がない。そして、残留除去工程及び試験ガス吸着工程において、多孔性材料の重量の変化を、熱天秤装置を用いて連続的に測定するので、必要な試料がミリグラム単位の少量で済み、多孔性材料のガス吸着量の測定を、多大な手間を要することなく、短時間に効率良く高精度に行うことができる。また、多孔性材料の重量の変化を、多孔性材料の温度の変化に応じて、リアルタイムで精度良く測定することができる。
(2)さらに、本実施の形態によれば、高温保持工程において、多孔性材料の種類に応じて決定した所定時間、多孔性材料の温度を、多孔性材料の種類に応じて設定した第1の設定温度に保つことにより、残留成分の除去を、多孔性材料の種類に応じた適切な温度及び時間で効果的に行うことができる。
(3)さらに、本実施の形態によれば、降温工程中に、多孔性材料の温度が、多孔性材料の種類及び試験ガスの種類に応じて設定した第2の設定温度に達したとき、試験ガス吸着工程を開始することにより、試験ガスの吸着を、多孔性材料の種類及び試験ガスの種類に応じた適切な温度で効果的に行うことができる。
(4)さらに、本実施の形態によれば、低温保持工程において、多孔性材料の温度を、第2の設定温度よりも低い第3の設定温度に保つことにより、多孔性材料が短い時間で「吸着平衡状態」に達すると共に、第3の設定温度より低い温度まで冷却する必要が無くなる。また、本実施の形態によれば、温度調節装置20の温度調節炉21に冷却機能を設けることにより、低温での高精度な温度保持が可能となる。
なお、以上説明した実施の形態では、図4の例において、第1の設定温度T1を250℃に設定していたが、第1の設定温度は、温度制御装置30が制御可能な温度範囲内で、室温以上の任意の温度に設定することができる。また、以上説明した実施の形態では、図4及び図5(a)の例において、第2の設定温度T2を15℃に設定し、第3の設定温度T3を0℃に設定していたが、第2の設定温度及び第3の設定温度は、温度制御装置30が制御可能な温度範囲内で、任意の温度に設定することができ、特に0℃以下の温度に設定することも可能である。そして、温度調節装置20の加熱機構及び冷却機構は、以上説明した実施の形態に限らず、種々の加熱機構及び冷却機構を採用することができる。
また、本実施の形態の熱分析装置に、試料の交換を行うサンプルチェンジャーを付加して、多検体に対応してもよく、その場合にも、本発明のガス置換プロセスを自動的に実施することができる。
以上、試料の温度を一定に保ちながらガスの吸着を行う等温線測定を例に説明したが、例えば、図4の時刻t2のタイミングで試験ガスの供給を開始し、常圧下での等圧線測定を行うこともでき、様々な測定を組み合わせることが可能である。
1 TG−DTA装置
10 熱天秤装置
11 天秤ビーム
12 支点
13 試料容器
14 振れ検知装置
15 保護管
16 天秤ケース
17 温度センサ
18 TG−DTA制御装置
19 開口
20 温度調節装置
21 温度調節炉
22 断熱材
23 加熱装置
24 冷媒通路
25 冷媒供給路
26 冷媒回収路
27 サーキュレータ
30 温度制御装置
40 ガス切替供給装置
41 ガス切替装置
42 流量制御装置
43 ガス供給管
44 不反応ガス供給源
45 試験ガス供給源
46 排気管
47 排気設備
50 負圧装置
51 流量制御装置
52 ポンプ
60 主制御装置

Claims (4)

  1. 多孔性材料に対して、
    前記多孔性材料を加熱して、前記多孔性材料の細孔内に存在している残留成分を前記多孔性材料から放出させ、前記多孔性材料に吸着されないガスの流れにより、放出された前記残留成分を前記多孔性材料の周囲から排気する残留成分除去工程と、
    前記残留成分除去工程後に、前記多孔性材料を冷却しながら、試験ガスを前記多孔性材料に吸着させる試験ガス吸着工程と
    を実施し、
    前記各工程において、前記多孔性材料の重量の変化を、熱天秤装置を用いて連続的に測定して、前記多孔性材料に吸着された前記試験ガスの量を検出する
    ことを特徴とする多孔性材料のガス吸着量測定方法。
  2. 前記残留成分除去工程は、
    前記多孔性材料の温度を上昇させる昇温工程と、
    前記多孔性材料の種類に応じて決定した所定時間、前記多孔性材料の温度を、前記多孔性材料の種類に応じて設定した第1の設定温度に保つ高温保持工程と
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の多孔性材料のガス吸着量測定方法。
  3. 前記高温保持工程後に、前記多孔性材料の温度を下降させる降温工程を含み、
    前記降温工程中に、前記多孔性材料の温度が、前記多孔性材料の種類及び前記試験ガスの種類に応じて設定した第2の設定温度に達したとき、前記試験ガス吸着工程を開始する
    ことを特徴とする請求項2に記載の多孔性材料のガス吸着量測定方法。
  4. 前記試験ガス吸着工程は、
    前記降温工程後に、前記多孔性材料の温度を、前記第2の設定温度よりも低い第3の設定温度に保つ低温保持工程を含む
    ことを特徴とする請求項3に記載の多孔性材料のガス吸着量測定方法。
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