JP2018169209A - ニッケルカルボニル分析装置、及びニッケルカルボニルの分析方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ニッケルカルボニルを濃縮して捕集する捕集装置4と、前記捕集装置にキャリアガスを供給するキャリアガス導入経路L4と、ニッケルカルボニルをニッケルと一酸化炭素とに分解する分解装置6と、一酸化炭素を検出して定量する一酸化炭素定量装置7と、を備え、前記捕集装置が温度調節手段を有し、前記捕集装置の二次側に前記分解装置が設けられた、ニッケルカルボニル分析装置1。
【選択図】図1
Description
ところが、比色分析においては、感度及び精度に改善の余地があり、さらには必ずニッケルカルボニルの標準物質を用意しなければならず、測定方法にかかる制約があるため、簡便な測定方法ではない。
またニッケルカルボニルを溶液に吸収させる方法においては、当該溶液への吸収効率等によって、分析感度及び精度が変動するため、感度及び精度に改善の余地があった。
さらにはニッケルカルボニルの温度を調節することによって、ニッケルカルボニルの固液平衡及び気液平衡の移動を制御しているため、必ずしも高精度な分析方法ではない。
[1] ニッケルカルボニルを濃縮して捕集する捕集装置と、前記捕集装置にキャリアガスを供給するキャリアガス供給装置と、ニッケルカルボニルをニッケルと一酸化炭素とに分解する分解装置と、一酸化炭素を検出して定量する一酸化炭素定量装置と、を備え、
前記捕集装置が温度調節手段を有し、前記捕集装置の二次側に前記分解装置が設けられた、ニッケルカルボニル分析装置。
[2] 前記分解装置が、金属触媒を有する、[1]に記載のニッケルカルボニル分析装置。
[3] 前記一酸化炭素検出装置が、熱伝導度型検出器、又は水素炎イオン化型検出器である、[1]又は[2]に記載のニッケルカルボニル分析装置。
[4] ニッケルカルボニルを含む試料ガスから、前記ニッケルカルボニルを濃縮して捕集装置に捕集する第1ステップと、前記捕集装置にキャリアガスを供給することによって、前記試料ガスに含まれている一酸化炭素を除去する第2ステップと、第1ステップで捕集したニッケルカルボニルを、ニッケルと一酸化炭素とに分解させることによって生じる一酸化炭素を定量して、得られた一酸化炭素量に相当するニッケルカルボニル量を算出する第3ステップとを、備える、ニッケルカルボニルの分析方法。
まず、本発明を適用した一実施形態であるニッケルカルボニル分析装置の構成について説明する。
図1は、本発明を適用した一実施形態であるニッケルカルボニル分析装置の構成の一例を示す系統図である。図1に示すように、本実施形態のニッケルカルボニル分析装置1は、主な機器として、六方切替弁(切替コック)3、捕集装置4、キャリアガス供給装置5、分解装置6、一酸化炭素定量装置7、を備えるとともに、主なガス経路として、試料ガス導入経路L1、試料ガス導出経路L3、及びキャリアガス導入経路L4を備えている。
捕集装置4は、六方切替弁3の一対の接続口31,34の間を結ぶ経路L2(L2A,L2B)に設けられている。
キャリアガス供給装置5は、キャリアガス導入経路L4、圧力計51、開閉弁52、及び、図示略のキャリアガス供給源を備えている。六方切替弁3の接続口35と図示略のキャリアガス供給源とを結ぶキャリアガス導入経路L4には、圧力計51及び開閉弁52が設けられている。
分解装置6は、六方切替弁3の接続口36と一酸化炭素定量装置7を結ぶ経路L5に設けられている。
試料ガス導入経路L1は、六方切替弁3の接続口32に接続され、さらに流量制御装置(マスフローコントローラ)2が設けられている。試料ガス導出経路L3は、六方切替弁3の接続口33に接続されている。
多孔質高分子ビーズとは、多孔質シリカゲルを焼成した後、粉砕又は造粒にすることによって分粒してなる多孔質シリカ粒子集合体である。多孔質高分子ビーズとして、市販のガスクロマトグラフィー用多孔質シリカ担体(例えば、信和化工株式会社製、「Shimalite Q」等を用いてもよい。
キャリアガス供給装置5は、六方切替弁3が破線側の流路を選択するようにされているとき、経路L2Bを経由して捕集装置4にキャリアガスを供給する。
なお、試料ガスの主成分や、その他の成分が後述する濃縮や分解、定量の際に悪影響を及ぼすような場合は、プレカットカラム等を試料ガス導入経路L1に設けることにより、悪影響を及ぼすような各ガス成分を分離できるような構成としてもよい。
次に、上述したニッケルカルボニル分析装置1を用いた、本実施形態のニッケルカルボニルの分析方法の一例について、説明する。
本実施形態のニッケルカルボニルの分析方法は、ニッケルカルボニルを含む試料ガスから、前記ニッケルカルボニルを濃縮して捕集装置に捕集する第1ステップと、前記捕集装置にキャリアガスを供給することによって、前記試料ガスに含まれている一酸化炭素を除去する第2ステップと、第1ステップで捕集したニッケルカルボニルを、ニッケルと一酸化炭素とに分解させることによって生じる一酸化炭素を定量して、得られた一酸化炭素量に相当するニッケルカルボニル量を算出する第3ステップと、を備えて概略構成されている。以下、ニッケルカルボニルの分析手順について、詳細に説明する。
まず、六方切替弁3を図1の破線側に切り替えて、キャリアガス導入経路L4から一定の圧力に調節されたキャリアガスを導入し、六方切替弁3,経路L2B,捕集装置4,経路L2A,六方切替弁3,経路L5,分解装置6、一酸化炭素定量装置7の順に流して待機状態にする。同時に、捕集装置4の冷却機構を作動させて捕集装置4をあらかじめ設定された温度(例えば、−25℃)に冷却する。
また流量制御装置2を用いて試料ガス導入経路L1内を流れる試料ガスを、所定の流量となるように調整しておく。
次に、所定量の試料ガスを導入した後、六方切替弁3を図1に示す破線側に戻し、キャリアガスを上記経路に通して捕集装置4内や各経路内をパージして、試料ガスの主成分及び試料ガスに含まれている一酸化炭素を除去する。試料ガスに元々含まれている一酸化炭素ガスのみを除去する観点から、パージを行う際の捕集装置4内の温度は、ニッケルカルボニルの融点(−19℃)以下の低温、たとえば−25℃以下の低温に設定しておくことが好ましい。
なお、捕集剤に低温吸着したニッケルカルボニルを脱着させる温度は任意であるが、通常は、50〜80℃の範囲に設定することが好ましい。
キャリアガスに同伴された分析対象のニッケルカルボニルを、分解装置6に導入した後、加熱機構を作動して分解装置6を所定温度に加熱し、分析対象のニッケルカルボニルをニッケルと一酸化炭素とに分解させる。なお、分解装置6に導入したニッケルカルボニルを分解させる温度は任意であるが、通常は、120〜200℃の範囲に設定することが好ましい。
なおニッケルカルボニルの分解は下記(I)式による分解反応による。
Ni(CO)4→Ni+4CO ・・・(I)
以上説明したように、本実施形態のニッケルカルボニル分析装置1は、試料ガスに含まれるニッケルカルボニルを捕集して濃縮する捕集装置4と、前記捕集装置にキャリアガスを供給するキャリアガス供給装置5と、ニッケルカルボニルをニッケルと一酸化炭素とに分解する分解装置6と、一酸化炭素を検出して定量する一酸化炭素定量装置7と、を備え、捕集装置4の二次側に分解装置6が設けられた構成である。
以上の構成を有するニッケルカルボニル分析装置によれば、キャリアガスの供給によって、試料ガスに元々含まれている一酸化炭素を、ニッケルカルボニルを捕集した捕集装置4から除去するので、捕集したニッケルカルボニルの分解反応の効率を実質的に100%にすることができる。よって本発明のニッケルカルボニル分析装置は、かかる分解反応で発生した一酸化炭素を一酸化炭素定量装置で定量するので、分解前のニッケルカルボニルを高感度で分析できる。さらに当該一酸化炭素定量装置は、特殊な測定機器である必要はなく、一酸化炭素の濃度を測定可能な公知の装置を適用できるので、本発明のニッケルカルボニル分析装置は簡便な構成である。
Claims (4)
- ニッケルカルボニルを濃縮して捕集する捕集装置と、
前記捕集装置にキャリアガスを供給するキャリアガス供給装置と、
ニッケルカルボニルをニッケルと一酸化炭素とに分解する分解装置と、
一酸化炭素を検出して定量する一酸化炭素定量装置と、を備え、
前記捕集装置が温度調節手段を有し、
前記捕集装置の二次側に前記分解装置が設けられた、ニッケルカルボニル分析装置。 - 前記分解装置が、金属触媒を有する、請求項1に記載のニッケルカルボニル分析装置。
- 前記一酸化炭素検出装置が、熱伝導度型検出器、又は水素炎イオン化型検出器である、請求項1又は2に記載のニッケルカルボニル分析装置。
- ニッケルカルボニルを含む試料ガスから、前記ニッケルカルボニルを濃縮して捕集装置に捕集する第1ステップと、
前記捕集装置にキャリアガスを供給することによって、前記試料ガスに含まれている一酸化炭素を除去する第2ステップと、
第1ステップで捕集したニッケルカルボニルを、ニッケルと一酸化炭素とに分解させることによって生じる一酸化炭素を定量して、得られた一酸化炭素量に相当するニッケルカルボニル量を算出する第3ステップとを、備える、ニッケルカルボニルの分析方法。
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JP2017064981A JP2018169209A (ja) | 2017-03-29 | 2017-03-29 | ニッケルカルボニル分析装置、及びニッケルカルボニルの分析方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020152897A1 (ja) * | 2019-01-25 | 2020-07-30 | 株式会社島津製作所 | ガス分析システム及びガス分析システムのフィルタメンテナンス方法 |
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2017
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