JP2017096333A - ロックアップクラッチのスリップ制御装置 - Google Patents

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清二 桑原
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孝幸 安藤
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Abstract

【課題】ロックアップクラッチのスリップ量を全運転領域にわたって最適、且つ、安定的に制御すること。【解決手段】制御装置10は、トルクコンバータ4の入力軸と出力軸の回転数の差の目標値と現在値又は推定値との差分である差分値、又は、エンジン2の回転数の目標値と現在値又は推定値との差分である差分値を算出し、トルクコンバータ4のトルク容量との間に相関関係がある入力パラメータの現在値における入力パラメータに対するトルクコンバータ4のトルク容量の傾きを算出し、差分値に傾きを乗算することによってロックアップクラッチ5のトルク容量を算出し、算出されたトルク容量を用いてロックアップクラッチ5のスリップ量を制御する。また、制御装置10は、エンジン2の回転数の増加に対してエンジン2の出力トルクが増加する運転領域では、算出された傾きを減少させた後に差分値に乗算する。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの出力トルクを変速機に伝達する流体式動力伝達装置に設けられたロックアップクラッチのスリップ量を制御することによって、流体式動力伝達装置の入力軸と出力軸の回転数の差を制御するロックアップクラッチのスリップ制御装置に関する。
一般に、エンジンの出力トルクを変速機に伝達するトルクコンバータやフルードカップリング等の流体式動力伝達装置を備える車両には、流体式動力伝達装置でのトルクの流体損失を低減して燃費を向上させるために、ロックアップクラッチが設けられている。このロックアップクラッチは、流体式動力伝達装置に対して並列に配置され、完全係合時にエンジンと変速機とを直結する。ところが、低車速時にロックアップクラッチによってエンジンと変速機とを直結した場合、エンジンのトルク変動が変速機に直接伝達されるためにドライバビリティが悪化する。このため、通常、低車速時には、必要最小限のスリップ量でスリップさせながらロックアップクラッチを使用するロックアップクラッチのスリップ制御を実施することによって、燃費向上とドライバビリティの悪化抑制との両立を図るようにしている。
特開2005−351329号公報
流体式動力伝達装置のトルク容量は、エンジン回転数、流体式動力伝達装置の出力軸の回転数(タービン回転数)、及び流体式動力伝達装置の入力軸と出力軸の回転数の差(スリップ回転数)に応じて非線形に変化する。このため、ロックアップクラッチのスリップ量を維持するために必要なロックアップクラッチのトルク容量(ロックアップクラッチの係合によって伝達されるトルクの大きさ)を算出するためには、流体式動力伝達装置の非線形特性を考慮する必要がある。このような背景から、従来までは、流体式動力伝達装置の非線形特性を高次のモデルにより同定し、高次のコントローラを用いて流体式動力伝達装置の非線形特性を考慮していた。しかしながら、高次のモデルを同定する作業や高次のコントローラを設計する作業は、複雑であり、多くの時間及び労力を要する。また、コントローラに含まれる高次のフィルタの係数は、実機の挙動と直接結びつかないために直感的に理解しにくく、結果、実機でチューニングすることは困難であった。
なお、このような問題点を解決するために、特許文献1には、ロックアップクラッチのスリップ量の制御手法を運転領域毎に切り換える技術が提案されている。具体的には、特許文献1記載の技術は、トルクコンバータのトルク容量係数と速度比との関係が非線形になる運転領域では、車両の運転状態に基づいてオープンループ制御によってロックアップクラッチのスリップ量を制御する。一方、トルクコンバータのトルク容量係数と速度比との関係が線形になる運転領域では、特許文献1記載の技術は、目標スリップ量と実スリップ量との差分に基づいてフィードバック制御によってロックアップクラッチのスリップ量を制御する。しかしながら、このような技術によれば、複数の運転領域毎に制御手法を網羅的にチューニングする必要があり、工数が膨大になる。また、運転者の様々な操作や環境バラツキ、固体バラツキまでを考慮すると、網羅的なチューニングは現実的な手法ではない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、多くのコストを要することなく簡易な構成によりロックアップクラッチのトルク容量を算出してロックアップクラッチのスリップ量を全運転領域にわたって最適、且つ、安定的に制御可能なロックアップクラッチのスリップ制御装置を提供することにある。
本発明に係るロックアップクラッチのスリップ制御装置は、エンジン、変速機、エンジンと変速機との間に介装された流体式動力伝達装置、及び前記流体式動力伝達装置に設けられたロックアップクラッチを備える車両に搭載され、前記ロックアップクラッチのスリップ量を制御することによって前記流体式動力伝達装置の入力軸と出力軸の回転数の差を制御するロックアップクラッチのスリップ制御装置であって、前記流体式動力伝達装置の入力軸と出力軸の回転数の差の目標値と現在値又は推定値との差分である差分値、又は、前記エンジンの回転数の目標値と現在値又は推定値との差分である差分値を算出し、前記流体式動力伝達装置のトルク容量との間に相関関係がある入力パラメータの現在値における前記入力パラメータに対する前記流体式動力伝達装置のトルク容量の傾きを算出し、前記差分値に前記傾きを乗算することによってロックアップクラッチのトルク容量を算出し、算出されたトルク容量を用いて前記ロックアップクラッチのスリップ量を制御する制御部を備え、前記制御部は、前記エンジンの回転数の増加に対して前記エンジンの出力トルクが増加する運転領域では、算出された前記傾きを減少させた後に前記差分値に乗算することを特徴とする。
本発明に係るロックアップクラッチのスリップ制御装置によれば、流体式動力伝達装置の非線形特性をチューニングするのではなく、流体式動力伝達装置の非線形特性を線形特性に変換することによってロックアップクラッチのトルク容量を算出すると共に、エンジンの回転数の増加に対してエンジンの出力トルクが増加する運転領域では、算出された傾きを減少させた後に差分値に乗算するので、多くのコストを要することなく簡易な構成によりロックアップクラッチのトルク容量を算出してロックアップクラッチのスリップ量を全運転領域にわたって最適、且つ、安定的に制御することができる。
図1は、本発明の一実施形態であるロックアップクラッチのスリップ制御装置が適用される車両の構成を示す模式図である。 図2は、タービン回転数の変化に伴うエンジン回転数とトルクコンバータのトルク容量との関係の変化を示す概念図である。 図3は、エンジン回転数の変化に伴うタービン回転数とトルクコンバータのトルク容量との関係の変化を示す概念図である。 図4は、タービン回転数の変化に伴うスリップ回転数とトルクコンバータのトルク容量との関係の変化を示す概念図である。 図5は、本発明の概念を説明するための模式図である。 図6は、本発明におけるコントローラの構成を示すブロック図である。 図7は、エンジン回転数とエンジントルクとの関係の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態であるロックアップクラッチのスリップ制御装置について説明する。
〔車両の構成〕
初めに、図1を参照して、本発明の一実施形態であるロックアップクラッチのスリップ制御装置が適用される車両の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるロックアップクラッチのスリップ制御装置が適用される車両の構成を示す模式図である。図1に示すように、本発明の一実施形態であるロックアップクラッチのスリップ制御装置が適用される車両1は、エンジン2、変速機3、トルクコンバータ4、及びロックアップクラッチ5を主な構成要素として備えている。
エンジン2は、例えば気筒内に噴射される燃料の燃焼によって駆動力を発生させるガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関である。なお、図中の符号ne,Teはそれぞれ、エンジン2の回転数(以下、エンジン回転数)及び出力トルクを表している。
変速機3は、トルクコンバータ4の出力トルクTcとロックアップクラッチ5の出力トルクTluとの和である出力トルクTtを変速した後、図示しない駆動輪に伝達する。変速機3としては、自動変速機(Automatic Transmission : AT)や無段変速機(Continuously Variable Transmission : CVT)等を例示できる。なお、図中の符号ntは、変速機3の入力軸(トルクコンバータ4の出力軸)の回転数であるタービン回転数を表している。
トルクコンバータ4は、エンジン2のクランク軸2aに連結された入力回転部材に相当するポンプ翼車4a及びタービン軸3aを介して変速機3に連結された出力回転部材に相当するタービン翼車4bを備え、流体を介して動力伝達を行う流体動力伝達装置である。本実施形態では、エンジン2と変速機3との間にトルクコンバータ4を配置したが、トルクコンバータ4の代わりにフルードカップリング等の流体式動力伝達装置を配置してもよい。なお、図中の符号Te1は、トルクコンバータ4の入力トルクを表している。
ロックアップクラッチ5は、その完全係合によってトルクコンバータ4の入力側と出力側とを機械的に直結し、トルクコンバータ4のポンプ翼車4aとタービン翼車4bとによる流体動力伝達機能を無効化させるものである。ロックアップクラッチ5は、制御装置10による制御によって、その係合状態が解放状態、スリップ係合状態(半係合状態)、及び完全係合状態の間で制御されるように構成されている。なお、図中の符号Te2は、ロックアップクラッチ5の入力トルクを表している。
〔本発明の概念〕
次に、図2から図6を参照して、本発明の概念について説明する。図2は、タービン回転数の変化に伴うエンジン回転数とトルクコンバータ4のトルク容量との関係の変化を示す概念図である。図3は、エンジン回転数の変化に伴うタービン回転数とトルクコンバータ4のトルク容量との関係の変化を示す概念図である。図4は、タービン回転数の変化に伴うスリップ回転数とトルクコンバータ4のトルク容量との関係の変化を示す概念図である。図5は、本発明の概念を説明するための模式図である。図6は、本発明におけるコントローラの構成を示すブロック図である。
図2に示すように、エンジン回転数とトルクコンバータ4のトルク容量(以下、TCトルク容量と表記)との関係を示す特性線L1はタービン回転数の変化に伴い非線形に変化する。同様に、図3に示すように、タービン回転数とTCトルク容量との関係を示す特性線L2はエンジン回転数の変化に伴い非線形に変化する。同様に、図4に示すように、エンジン回転数とタービン回転数の差分であるスリップ回転数(トルクコンバータ4の入力軸と出力軸の回転数の差)とTCトルク容量との関係を示す特性線L3はタービン回転数の変化に伴い非線形に変化する。
このように、TCトルク容量は、エンジン回転数、タービン回転数、及びスリップ回転数に応じて非線形に変化する。このため、ロックアップクラッチ5のスリップ量を維持するために必要なロックアップクラッチ5のトルク容量を算出するためには、高次のモデルによりTCトルク容量を同定する必要がある。しかしながら、高次のモデルを同定する作業は、複雑であるために多くの時間及び労力を要する。
そこで、本発明では、図5(a)に示すように、ロックアップクラッチ5のスリップ量と相関関係がある入力パラメータ(エンジン回転数、タービン回転数、及びスリップ回転数)とTCトルク容量との関係を示す特性線L(L1〜L3)を複数の微小区間Δに分割し、各微小区間Δにおける特性線Lを直線で近似することによって、特性線Lを傾きが異なる複数の直線の式で表現する。より具体的には、図5(b)に示すように、制御装置10が、特性線Lを入力パラメータで偏微分することによって、入力パラメータの現在値における特性線Lの接線L’の傾きを算出する。
このような考えによれば、エンジン回転数ne及びタービン回転数ntの関数F(ne,nt)としてTCトルク容量を記述すると、TCトルク容量は以下に示す数式(1)のように表される。ここで、数式(1)中のa1,a2はそれぞれ、エンジン回転数neの現在値ne0におけるエンジン回転数とTCトルク容量との関係を示す特性線L1の傾き及びタービン回転数ntの現在値nt0におけるタービン回転数とTCトルク容量との関係を示す特性線L2の傾きを示す。また、b1は、任意の定数を示す。
Figure 2017096333
また、同様に、スリップ回転数nslp及びタービン回転数ntの関数F(nslp,nt)としてTCトルク容量を記述すると、TCトルク容量は以下に示す数式(2)のように表される。ここで、数式(2)中のa3,a4はそれぞれ、スリップ回転数nslpの現在値nslp0におけるスリップ回転数とTCトルク容量との関係を示す特性線L3の傾き及びタービン回転数ntの現在値nt0におけるタービン回転数とTCトルク容量との関係を示す特性線L2の傾きを示す。また、b2は、任意の定数を示す。
Figure 2017096333
そして、制御装置10が、算出された特性線Lの傾きにトルクコンバータ4の制御量(スリップ回転数又はエンジン回転数)の目標値(目標制御量)と現在値又は推定値(実制御量)との差を乗算した値の積分値にエンジン2及びトルクコンバータ4のイナーシャIを加算して制御ゲインを乗算した値をロックアップクラッチ5のトルク容量として算出する。制御装置10は、算出されたトルク容量に基づいてロックアップクラッチ5のスリップ量を制御する。
これにより、トルクコンバータ4の実制御量に内在する特性線Lの傾きの変動成分が相殺されるので、トルクコンバータ4の目標制御量の変化に対する実制御量の応答特性が特性線Lの傾きの変動(非線形特性)の影響を受けなくなる。また、この結果、制御ゲインは全運転領域で実制御量に対して同じ感度を有するようになるので、共通の制御ゲインを用いて全運転領域でロックアップクラッチ5のトルク容量を算出することができる。
図6は、上記の概念に基づき構築された本発明におけるコントローラの構成を示す模式図である。図6に示すように、上記の概念に基づいて構築された本発明の一実施形態におけるコントローラ21は、乗算器21a1、乗算器21a2、積分器21a3、及びゲイン乗算部21bを備えている。
乗算器21a1は、トルクコンバータ4の実機22の実制御量と目標制御量との差分値にエンジン2及びトルクコンバータ4のイナーシャIを乗算する。乗算器21a1は、乗算値をゲイン乗算部21bに出力する。
乗算器21a2は、実制御量と目標制御量との差分値に現在のエンジン回転数におけるエンジン回転数とトルクコンバータ4の実機22のトルク容量との関係を示す特性線Lの傾きa1を乗算する。乗算器21a2は、乗算値を積分器21a3に出力する。現在のエンジン回転数における特性線Lの傾きは、例えば予め記憶されているエンジン回転数の値毎の特性線Lの傾きを示すテーブルからエンジン回転数の現在値に対応する傾きを読み出すことによって取得できる。
積分器21a3は、乗算器21a2の乗算値の積分値を算出し、算出された積分値をゲイン乗算部21bに出力する。
ゲイン乗算部21bは、乗算器21a1から出力された乗算値と積分器21a3から出力された積分値との和にフィードバックゲインkfbを乗算した値をロックアップクラッチ5のトルク容量Tluとして算出する。ゲイン乗算部21bは、算出されたロックアップクラッチ5のトルク容量Tluをトルクコンバータ4の実機22に出力することにより、算出されたロックアップクラッチ5のトルク容量Tluに基づいてトルクコンバータ4の実機22を制御する。
以上の説明から明らかなように、本発明では、高次のモデルを構築することによってトルクコンバータ4の非線形特性を考慮するのではなく、トルクコンバータ4の非線形特性を線形特性に変換することによってロックアップクラッチ5のトルク容量を算出するので、多くのコストを要することなく簡易な構成によりロックアップクラッチ5のトルク容量を算出してロックアップクラッチ5のスリップ量を全運転領域にわたって最適に制御することができる。
なお、上記制御を全ての運転領域で実行するのではなく、タービン回転数が小さい運転領域等、入力パラメータに対してトルクコンバータ4のトルク容量が非線形に変化する運転領域においてのみ制御するようにしてもよい。また、本実施形態では、推定スリップ回転数と目標スリップ回転数nslpaimとの差分に基づいてロックアップクラッチ5のトルク容量Tluを算出することとしたが、実エンジン回転数と目標エンジン回転数neaimとの差分に基づいてロックアップクラッチ5のトルク容量Tluを算出してもよい。
次に、数式を用いて、このような構成を有するコントローラ21において、目標スリップ回転数nslpaimの変化に対するエンジン回転数neの応答特性が特性線Lの傾きの変動の影響を受けなくなる理由について説明する。
いまコントローラ21をK(s)で表すと、コントローラ21から出力されるロックアップクラッチ5のトルク容量Tluは、以下に示す数式(3)のように表される。また、K(s)は以下に示す数式(4)のように表される。なお、数式(3)において、nslpaimは目標スリップ回転数、neはエンジン回転数、ntはタービン回転数を示す。また、数式(4)において、kfbはフィードバックゲイン、Iはエンジン2及びトルクコンバータ4のイナーシャ、a1は現在のエンジン回転数の推定値におけるエンジン回転数とトルクコンバータ4のトルク容量との関係を示す特性線Lの傾きを示す。
Figure 2017096333
Figure 2017096333
一方、TCモデル22aから出力されるエンジン回転数の推定値は以下に示す数式(5)で表される。なお、数式(5)において、Teはエンジン2の出力トルク、F(ne,nt)は数式(1)に示したトルクコンバータ4のトルク容量を示す関数である。
Figure 2017096333
従って、数式(5)のTluに数式(3)を代入することにより以下に示す数式(6)が得られる。
Figure 2017096333
次に、数式(6)の両辺にIsを乗算することにより以下に示す数式(7)が得られ、数式(7)中のK(s)に数式(4)を代入することにより以下に示す数式(8)が得られる。
Figure 2017096333
Figure 2017096333
次に、数式(8)中のF(ne,nt)に数式(1)を代入することにより以下に示す数式(9)が得られ、数式(9)を数式(10),数式(11)の順に整理し、数式(11)をエンジン回転数neの推定値について解くと数式(12)が得られる。
Figure 2017096333
Figure 2017096333
Figure 2017096333
Figure 2017096333
数式(12)の右辺第1項は、目標スリップ回転数nslpaimに対してエンジン回転数neの推定値が一定割合kfb/(s+kfb)で追従することを示している。すなわち、目標スリップ回転数nslpaimの変化に対するエンジン回転数neの応答特性が特性線Lの傾きa1の変動の影響を受けなくなる。これにより、非線形に変化するトルクコンバータ4のトルク容量の影響を受けずに共通のフィードバックゲインkfbによってロックアップクラッチ5のトルク容量Tluを算出することができる。結果、多くのコストを要することなく簡易な構成によりロックアップクラッチ5のトルク容量Tluを算出してロックアップクラッチ5のスリップ量を全運転領域にわたって最適に制御することができる。
なお、大部分の運転領域では、エンジン回転数が上昇するとエンジンの出力トルクが減少するために、上記のスリップ制御を安定的に行うことができる。しかしながら、エンジン回転数の上昇に伴いエンジンの出力トルク(エンジントルク)が増加する運転領域(図7に示す運転領域R)、特に低回転高負荷運転領域では、ロックアップクラッチ5のスリップ回転数が増えやすくなるために、スリップ制御の安定性を保証することが困難になる。このため、本実施形態では、コントローラ21は、エンジン回転数neに対するエンジン2の出力トルクTeの傾き∂Te/∂neが0より大きくなる運転領域では、乗算器21a2が乗算する傾きa1の値を傾き∂Te/∂neの値だけ減少させる。すなわち、この場合、コントローラ21は、数式(4)ではなく以下に示す数式(13)のように表される。なお、エンジン回転数neに対するエンジン2の出力トルクTeの傾き∂Te/∂neが0より大きくなる運転領域は予め算出しておくことによって特定できる。このような制御によれば、エンジン回転数の上昇に伴いエンジンの出力トルクが増加する運転領域では、制御ゲインが小さくなることによってロックアップクラッチ5のスリップ回転数が増えやすくなることを抑制できるので、スリップ制御の安定性を保証できる。
Figure 2017096333
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
1 車両
2 エンジン
3 変速機
4 トルクコンバータ
5 ロックアップクラッチ
10 制御装置
21 コントローラ
21a TCモデル傾き補正部
21b ゲイン乗算部
22a TCモデル
22b 実機

Claims (1)

  1. エンジン、変速機、エンジンと変速機との間に介装された流体式動力伝達装置、及び前記流体式動力伝達装置に設けられたロックアップクラッチを備える車両に搭載され、前記ロックアップクラッチのスリップ量を制御することによって前記流体式動力伝達装置の入力軸と出力軸の回転数の差を制御するロックアップクラッチのスリップ制御装置であって、
    前記流体式動力伝達装置の入力軸と出力軸の回転数の差の目標値と現在値又は推定値との差分である差分値、又は、前記エンジンの回転数の目標値と現在値又は推定値との差分である差分値を算出し、前記流体式動力伝達装置のトルク容量との間に相関関係がある入力パラメータの現在値における前記入力パラメータに対する前記流体式動力伝達装置のトルク容量の傾きを算出し、前記差分値に前記傾きを乗算することによってロックアップクラッチのトルク容量を算出し、算出されたトルク容量を用いて前記ロックアップクラッチのスリップ量を制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記エンジンの回転数の増加に対して前記エンジンの出力トルクが増加する運転領域では、算出された前記傾きを減少させた後に前記差分値に乗算する
    ことを特徴とするロックアップクラッチのスリップ制御装置。
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