JP4082700B2 - トルクコンバータのスリップ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明はトルクコンバータのスリップ制御装置に関するものである。
無段変速機を含む自動変速機の駆動力伝達系に挿入されたトルクコンバータのロックアップ制御装置は、トルクコンバータのすべりに起因する燃費の悪化を低減するために、トルク増大作用や変速機ショック吸収機能を必要としない運転領域において、トルクコンバータの入出力要素間を、ロックアップクラッチを用いて直結状態とする。これをロックアップモードと称呼し、このほかに入出力要素間を完全解放し、流体を介してトルク伝達を行うコンバータモードと、ロックアップクラッチを半締結状態とし、所定のスリップ状態を維持するスリップモードの合わせて3つのモードを備え、車両の運転状態により適宜切り換えている。そして、このモードの切り換えは、ロックアップ差圧を変化させる事により行い、最小圧の場合はコンバータモード、最大圧の場合はロックアップモードとなる。
このうちスリップモードにおいて設定した目標スリップ回転速度と実際のスリップ回転速度が等しくなるようにロックアップ差圧を制御する方法は、スリップ制御と称呼され様々な方法が提案されている。例えば、エンジントルクから目標スリップ回転速度相当のコンバータトルクを差し引くことで、目標スリップ回転速度を実現するのに必要とされるロックアップ容量(ロックアップクラッチ伝達トルク)を算出し、これを差圧指令値に変換することでスリップ制御を行っているものが、特許文献1に開示されている。
特許第3230465号公報
しかし、上記の発明では、ロックアップクラッチを制御する電子制御コントローラにおいてエンジントルクとして扱われる数値データは、制御中のスロットル開度(出力調整手段の操作量)やエンジン回転速度に基づき、予め用意しておいたマップデータから推定した値や、エンジンを制御する電子制御コントローラから燃料噴射量に基づいたトルクデータを通信手段により取得した値などが用いられるので、スリップ制御中にスロットル開度が大きくなると吸気系の輸送遅れなどによりエンジントルクを大きく見積もり過ぎてしまった場合は、ロックアップ容量過多となるためにスリップ制御中に締結動作が起こり、ショックや振動が発生するといった問題点がある。特に、エンジントルクが急激に変化する過渡状態においては、実際のエンジントルクの変化が上述の推定値から遅れ、ロックアップ容量が過大となる場合があった。
本発明ではこのような問題点を解決するために発明されたもので、例えばスリップ制御中にスロットル開度が大きくなった場合などエンジントルクの増加が起こった場合に、ロックアップクラッチの締結を防止し、ショックや振動の発生を防止することを目的とする。
本発明では、原動機の動力を伝達し、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータと、車両の運転状態に基づいてロックアップ容量を設定し、ロックアップ容量に応じてロックアップクラッチの締結状態をスリップ制御するスリップ制御手段と、を備えたトルクコンバータのスリップ制御装置において、原動機の出力調整手段の操作量を検出する出力操作量検出手段と、出力調整手段の操作量の所定時間あたりの変化量を算出する出力調整変化量算出手段を備える。そしてスリップ制御中にスロットル開度の時間あたりの変化量が所定変化量よりも大きい場合に、ロックアップ容量を一時的に低減する。また、車両の運転状態に基づいてトルクコンバータの基本目標スリップ回転速度を設定する目標スリップ回転速度設定手段と、基本目標スリップ回転速度を進み補償により補正する進み補償手段と、進み補償を行う時間を設定する進み補償時間設定手段と、を備え、進み補償時間設定手段によって設定された時間内に原動機の出力調整手段の操作量が変化し、その変化量が所定変化量よりも場合でも、その変化量の大きさに関わらず、新たな前記進み補償値の設定を禁止する。
本発明によると、スリップ制御中に例えばスロットル開度が大きくなった場合などにロックアップ容量を一時的に低減することでロックアップクラッチの締結を防止し、ショックや振動の発生を防止することができる。
本発明の実施形態の構成を図1のシステム構成概略図を用いて説明する。この実施形態は、図示しないエンジン(原動機)からの出力を変速機へ伝達するトルクコンバータ1と、トルクコンバータ1の入力要素と出力要素間を直結するロックアップクラッチ2と、ロックアップクラッチ2の締結力を制御するロックアップ制御弁3と、ロックアップ制御弁3へロックアップクラッチ2の締結力の信号を出すコントローラ5を備える。
ロックアップクラッチ2は、その両側におけるトルクコンバータアプライ圧PAとトルクコンバータレリーズ圧PRとの差圧PA−PRに応動し、レリーズ圧PRがアプライ圧PAよりも高いとロックアップクラッチ2は開放されてトルクコンバータ入出力要素間を直結せず、レリーズ圧PRがアプライ圧PAよりも低くなるとロックアップクラッチ2は締結されてトルクコンバータ入出力要素間を直結するものとする。そして、締結に際しロックアップクラッチ2の締結力、つまりロックアップ容量は、上記の差圧PA−PRにより決定し、この差圧が大きい程ロックアップクラッチ2の締結力が増大してロックアップ容量を増大する。
差圧PA−PRは周知のロックアップ制御弁3により制御し、このロックアップ制御弁3には、アプライ圧PA及びレリーズ圧PRを向かい合わせに作用させ、更にアプライ圧PAと同方向にバネ3aのバネ力を、またレリーズ圧PRと同方向にバネ圧を作用させ、同時にレリーズ圧PRと同方向に信号圧PSをそれぞれ作用させる。ロックアップ制御弁3は、これらによる力が釣り合うよう差圧PA−PRを決定する。ここで信号圧PSは、ポンプ圧PPを元圧としてロックアップソレノイド4がロックアップデューティDに応じて作り出すもので、コントローラ5は、ロックアップソレノイド4を通じて差圧PA−PRを制御する。
コントローラ5は、車両の走行状態やドライバーの運転状況を示す信号、例えば、自動変速機に配設されて車速(または車速相当値)を検出する出力軸回転センサ9からの信号、タービンランナ回転速度(入力軸回転速度またはプライマリ回転速度)を検出するタービン回転速度センサ8からの振動、トルクコンバータへの入力回転速度(またはエンジン回転速度)を検出するインペラ回転速度センサ7からの信号、油圧センサ11からの信号、スロットル開度またはアクセルペダル操作量(出量調整手段)を検出するスロットル開度センサ(出力操作量検出手段)10からの信号などが入力され、その信号によりロックアップ締結や解除などの制御演算を行う。そして、コントローラ5は制御演算結果に基づき、ロックアップソレノイド4の駆動デューティDを決定するとともに、電源電圧信号6に応じてロックアップデューティDの補正を行う。
以上の構成によって、ロックアップクラッチ2をコンバータモード、スリップモード、ロックアップモードとすることができる。
次にコントローラ5におけるスリップ制御の差圧指令値の演算方法について図2の制御構成図を用いて説明する。
ステップS100では、目標スリップ回転速度演算部(目標スリップ回転速度設定手段)20において図示しない車速センサによって検出される車速VSPやスロットル開度センサ10によって検出されるスロットル開度TVO、変速比Ip、トルクコンバータ1の油温TATFに基づいてトルク変動やこもり音の発生が最も少なくなるように基本目標スリップ回転速度ωSLPTを設定する。
ステップS101では、目標進み補償フィルタ定数設定部(進み補償値設定手段)21において目標進み補償フィルタ(進み補償値)で使用する時定数Tden、Tnumを設定する。なお、時定数Tden、Tnumの設定方法についての詳細は後述する。
ステップS102では、目標スリップ回転速度補正量演算部(目標スリップ回転速度補正値演算手段)22において基本目標スリップ回転速度ωSLPTを補正するスリップ回転速度補正量DLTTSを算出する。なお、スリップ回転速度補正量DLTTSの設定方法についての詳細は後述する。
ステップS103では、加算部(目標スリップ回転速度補正値加算手段)23において基本目標スリップ回転速度ωSLPTにスリップ回転速度補正量(目標スリップ回転速度補正値)DLTTSを加算し、
ωSLPT1=ωSLPT+DLTTS 式(1)
によって目標スリップ回転速度ωSLPT1を算出する。なお、スリップ回転速度補正量DLTTSは進み補償を施さない場合はゼロである。
ステップS104では、目標進み補償演算部(進み補償手段)24においてステップS101で設定した時定数Tden、Tnumによって目標スリップ回転速度ωSLPT1に対して式(2)に示すように目標進み補償フィルタで進み補償を施し、目標スリップ回転速度進み補償値ωSLPTAを算出する。
Figure 0004082700
ステップS105では、前置補償器フィルタ定数設定部25において、後述する規範モデル及びフィードフォワード補償器における時定数Tt、Tpを設定する。なお、本発明の制御系は2自由度制御系であり、規範モデルの時定数である時定数Ttは規範モデルが予め設定された応答となるように車両の運転状態によって設定される。またフィードフォワード補償器の時定数である時定数Tpはスリップ回転速度モデルによって設定される。
ステップS106では、前置補償器26を構成する第1目標スリップ回転速度補償部26aと第2目標スリップ回転速度補償部26bにおいて、第1の目標スリップ回転速度補正値ωSLPTC1と第2の目標回転速度スリップ回転速度補正値ωSLPTC2を算出する。
まず、第1目標スリップ回転速度補償部26aでは、目標スリップ回転速度進み補償値ωSLPTAから規範応答となる第1の目標スリップ回転速度補正値ωSLPTC1を、
ωSLPTC1=GR(s)×ωSLPTA 式(3)
によって算出する。ただし、GR(s)は規範モデルであり、目標スリップ回転速度進み補償値が予め設定された応答となるように伝達関数を設定する。ここでは式(4)で示す時定数Ttの一次遅れ系の伝達関数とする。なお、GR(s)は式(4)以外の伝達関数としてもよい。
Figure 0004082700
次に、第2目標スリップ回転速度補償部26bでは、目標スリップ回転速度進み補償値ωSLPTAから、第2の目標スリップ回転速度補正値ωSLPTC2を、
ωSLPTC2=GM(s)×ωSLPTA 式(5)
によって算出する。ただし、GM(s)はフィードフォワード補償器であり、式(6)に示す伝達関数とする。
Figure 0004082700
また、P(s)は制御対象となるスリップ回転速度部をモデル化した伝達関数であり、ここでは式(7)で示す時定数Tpの一次遅れ系の伝達関数とする。なお、P(s)は式(7)以外の伝達関数としてもよい。
Figure 0004082700
ステップS107では、実スリップ回転速度演算部27においてインペラ回転速度センサ7によって検出されたインペラ回転速度ωIRとタービン回転速度センサωTRから、
ωSLPR=ωIR−ωTR 式(8)
によって、実スリップ回転速度ωSLPRを算出する。なお、インペラ回転速度ωIRはエンジン回転速度と等価な速度であり、タービン回転速度ωTRはプライマリ回転速度と等価な速度である(ステップS1070が実スリップ回転速度検出手段を構成する)。
ステップS108では、スリップ回転速度偏差演算部28において第1の目標スリップ回転速度補正値ωSLPTC1と実スリップ回転速度ωSLPRから、
ωSLPER=ωSLPTC1−ωSLPR 式(9)
によってスリップ回転速度偏差ωSLPERを算出する。
ステップS109では、スリップ回転速度指令値演算部29によって比例・積分制御(以下、PI制御)により構成されたフィードバック補償器によって、第1のスリップ回転速度指令値ωSLPC1を、
ωSLPC1=Kp×ωSLPER+(KI/s)×ωSLPER 式(10)
によって算出する。ただし、Kp:比例制御定数、KI:積分制御定数である。そして、第1のスリップ回転速度指令値ωSLPC1とステップS106で算出した第2の目標スリップ回転速度補正値ωSLPTC2とから、
ωSLPC=ωSLPC1+ωSLPTC2 式(11)
によって、スリップ回転速度指令値ωSLPCを算出する。
ステップS110では、スリップ回転速度ゲイン演算部30においてタービン回転速度ωTRから図3に示すマップよりスリップ回転速度ゲインgSLPCを算出する。図3のマップはタービン回転速度ωTRとスリップ回転速度ゲインgSLPCの関係を示すマップであり、タービン回転速度ωTRが大きくなるとスリップ回転速度ゲインgSLPは小さくなる。
ステップS111では、目標コンバータトルク演算部31によってタービン回転速度ωTRのときにスリップ回転速度指令値ωSLPCを実現するための目標コンバータトルクtCNVCを、
tCNVC=ωSLPC/gSLPC 式(12)
によって算出する。
ステップS112では、エンジン出力トルク推定部32においてインペラ回転速度(エンジン回転速度)ωIRとスロットル開度TVOから図4のマップより基本エンジントルクtESを算出する。そして、エンジンの動特性を時定数TEDの一次遅れとした場合のフィルタによって、式(13)からエンジントルク推定値tEHを算出する。図4のマップはエンジン回転速度ωIRとスロットル開度TVOとエンジントルクtESの関係を示したマップであり、エンジン回転速度ωIRが大きくなるとエンジントルクtESは小さくなり、スロットル開度TVOが大きくなるとエンジントルクtESは大きくなる。
Figure 0004082700
ステップS113では、目標ロックアップクラッチ締結容量演算部33においてエンジントルク推定値tEHと目標コンバータトルクtCNVCから、
tLU=tEH−tCNVC 式(14)
によって、目標ロックアップ容量tLUを算出する(ステップS100からステップS113がロックアップ容量補正手段を構成する)。
ステップS114では、ロックアップクラッチ締結圧指令値演算部34において目標ロックアップ容量tLUを実現するためのロックアップクラッチ締結圧指令値PLUCを図5に示すマップから算出する。図5のマップは目標ロックアップ容量tLUとロックアップクラッチ締結圧指令値PLUCの関係を示すマップであり、目標ロックアップ容量tLUが大きくなる程、ロックアップクラッチ締結圧指令値PLUCも大きくなる。
ステップS115では、ソレノイド駆動信号演算部35においてロックアップクラッチ締結圧指令値PLUCとするためのロックアップデューティSDUTYを決定する。
以上の制御によってスロットル開度TVOが変更された場合に基本目標スリップ回転速度ωSLPTに進み補償などを施し、スリップ回転速度指令値ωSLPCを算出し、このスリップ回転速度指令値ωSLPCから目標ロックアップ容量tLUを算出する。これによってスリップ制御中にロックアップクラッチ2の締結を防ぐことができる。
次にステップS101によって設定する目標進み補償フィルタの時定数算出方法について、図6のフローチャートを用いて説明する。なお、このフローチャートによる時定数算出は周期的に行われ、ここでは20ms毎の行うものとする。
ステップS201ではスロットル開度センサ10によってスロットル開度TVOを検出し、予め設定された所定時間でのスロットル開度の変化量ΔTVOを算出する(ステップS201が出力調整変化量算出手段を構成する)。
ステップS202では、目標進み補償フィルタの時定数Tden、Tnumのうち式(2)の分母項になる時定数Tdenを予め設定された所定値に設定する。
ステップS203では、スリップ制御を開始して最初のサイクルかどうか、例えばコンバータ制御からスリップ制御へ移行して最初のサイクルかどうか判断する。そして、最初のサイクルの場合にはステップS214へ進み、最初のサイクルではない場合にはステップS204へ進む。
ステップS204では基本目標スリップ回転速度ωSLPTに進み補償を施すことを許可するかどうかの判断を行うための閾値となる判定回転速度(所定回転速度)SCMPENBLをスロットル開度TVOから図7のマップより算出する。図7のマップはスロットル開度TVOと判定回転速度SCMPENBLの関係を示したマップであり、スロットル開度TVOが所定開度TVO1までは判定回転速度SCMPENBELは一定であるが、所定開度TVO1を超えるとスロットル開度TVOに応じて判定回転速度SCMPENBELも大きくなり、所定開度TVO2を超えると判定回転速度SCMPENBELは一定となる。
ステップS205では式(9)により算出した実スリップ回転速度ωSLPRと判定回転速度SCMPENBELを比較して、
ωSLPR≦SCMPENBL 式(15)
の条件を満たす場合には、基本目標スリップ回転速度ωSLPTに進み補償による補正を許可しステップS206へ進み、式(15)の条件を満たさない場合には、ステップS213へ進む。実スリップ回転速度ωSLPRが比較的大きい、つまりトルクコンバータ1とロックアップクラッチ2の締結力が比較的弱い場合には、例えば吸気系の輸送遅れなどによってエンジントルクを実際のエンジントルクよりも大きく算出し、目標ロックアップ容量tLUを大きくした場合でも、ロックアップクラッチ2の締結は発生しない。目標ロックアップ容量tLUを増加することで、エンジンの吹き上げによる燃費は悪くなるので、進み補償を実スリップ回転速度ωSLPRが判定回転速度SCMPENBEL以下の場合にだけ許可することで、進み補償による燃費の悪化を防ぐことができる。また、ステップS204において判定回転速度SCMPENBLをスロットル開度TVOに応じて設定するので、進み補償を行うかどうかを運転状態に応じて正確に判定することができる(ステップS205が第2進み補償制限手段を構成する)。
ステップS206では、インターバルタイマINTTMRがINTTMR=0かどうか判断する。INTTMR=0の場合には進み補償が実行中ではないと判断し、ステップ207へ進み、INTTMR=0でない場合には進み補償が実行中であると判断し、ステップS212へ進む。なお、インターバルタイマINTTMRは後述するステップS209においてセットされる。
ステップS207では、進み補償を施すかどうかを判断するためのスロットル開度変化量判定値DLTTVOSETをスロットル開度TVOから図8のマップにより算出する。図8のマップはスロットル開度TVOとスロットル開度変化量判定値DLTTVOSETの関係を示したマップであり、スロットル開度TVOが大きくなる程スロットル開度変化量判定値DLLVOSETが大きくなる。
ステップS208では、スロットル開度変化量ΔTVOとスロットル開度変化量判定値DLLVOSETを比較して、
ΔTVO>DLTTVOSET 式(16)
を満たす場合には、進み補償を施すためにステップS209へ進み、式(16)を満たさない場合には、進み補償を施さないのでステップS213へ進む。
ステップS208においてスロットル開度TVOに応じて進み補償を施すかどうかを判定するスロットル開度変化量判定値DLTTVOSETを設定することで、スロットル開度TVOの位置に応じた適切なタイミングで進み補償を行うことができる。ステップS205ではエンジンの燃費の面から進み補償を施す必要があるかどうかを判断し、ステップS208ではスロットル開度変化量ΔTVOからロックアップクラッチ2の締結が実際に起きるかどうかを判断する。
ステップS209では、進み補償を実行中であることを示すインターバルタイマINTTMRを設定し、カウントダウンを開始する。このカウントダウンが終了しない間は、ステップS206からステップ212へ進むので、カウントダウン中にはステップS208によって再度進み補償の実行判断を行わない。これによって進み補償による制御を複雑化することなく、基本目標スリップ回転速度ωSLPTを進み補償によって補正することができる(ステップS209が進み補償時間設定手段を構成する)。
ステップS210では、スロットル開度TVOから図9に示すマップより目標進み補償フィルタの時定数Tden、Tnumのなかで式(2)の分子項になる時定数Tnumの設定時定数TnumTGTを算出する。図9のマップはスロットル開度TVOと設定時定数TnumTGTの関係を示すマップであり、スロットル開度TVOが所定開度TVO3までは設定時定数TnumTGTは一定であり、スロットル開度TVOが所定開度TVO3よりも大きくなるとスロットル開度TVOに従って設定時定数TnumTGTも大きくなり、スロットル開度TVO4よりも大きくなると設定時定数TnumTGTは一定となる。スロットル開度TVOに応じて設定時定数TnumTGTを設定するので、車両の運転状態に応じた設定時定数TnumTGTを設定することができ、進み補償による基本目標スリップ回転速度ωSLPTを正確に補正することができる。
ステップS211では、前回のサイクルの時定数Tnum’と予め設定された所定の増加量であるΔTNUPから
Tnum=Tnum’+ΔTNUP 式(17)
によって今回のサイクルでの目標進み補償フィルタの分子項の時定数Tnumを算出する。今回のサイクルで前回のサイクルの時定数Tnum’にΔTNUPを加算し、時定数Tnumを増加させ、設定時定数TnumTGTに徐々に近づける。なお、時定数Tnumの初期値は後述するステップS214において時定数Tdenに設定される。
ステップS212では、ステップS205において進み補償が許可され、ステップS206においてインターバルタイマINTTMRがINTTMR=0ではないと判断される、つまり今回のサイクルよりも以前に進み補償が実行され、その進み補償がまだ継続中である場合に、再び進み補償の設定を行わずステップ211へ進む。そしてステップS211において時定数Tnumを増加させ、設定時定数TnumTGTに近づける。このようにインターバルタイマINTTMRのカウントダウン中には再度進み補償の時定数Tnumの設定を禁止し、時定数Tnumが一度設定された設定時定数TnumTGTとなるように制御する(ステップS206とステップS212が第1進み補償制限手段を構成する)。
ステップS213では、ステップS205において進み補償を許可しない、または進み補償を実行中に実スリップ回転速度ωSLPRが大きくなり過ぎた場合、もしくはステップS208において進み補償を実行しないと判断された場合に進み補償による補正を終了するために前回のサイクルの時定数Tnum’と予め設定された所定の減少量であるΔTNDOWNから、
Tnum=Tnum’−ΔTNDOWN 式(18)
によって今回のサイクルでの目標進み補償フィルタの分子項の時定数Tnumを算出する。なお、時定数がTdenと等しくなると式(18)による減算を終了する。これによって時間が経過した後は分子項である時定数Tnumは分母項である時定数Tdenと等しくなり、基本目標スリップ回転速度ωSLPTに進み補償を施さずに目標ロックアップ容量tLUを算出する。
なお、進み補償による補正を施している場合に実スリップ回転速度ωSLPRが判定回転速度SCMPENBELよりも大きくなると、ステップS205においてステップS213へ進み、進み補償を中止するので燃費悪化を防止することができる。
ステップS214では、ステップS203において今回のサイクルがスリップ制御を開始して初めてのサイクルであると判断された場合に、インターバルタイマINTTMRをゼロクリアする。
ステップS215では、目標進み補償フィルタの分子項の時定数Tnumを分母項の時定数Tdenと同値に設定し、まずは進み補償を施さずに目標ロックアップクラッチ締結容量tLUを算出する。
以上の制御により、スロットル開度TVO、またはスロットル開度変化量ΔTVOに応じて目標進み補償フィルタで使用する時定数Tden、Tnumを設定し、ロックアップ容量tLUを一時的に低減することで、ロックアップクラッチ2の締結を防止することができる。
次にステップS102で使用するスリップ回転速度補正量DLTTSの算出方法について図10のフローチャートを用いて説明する。
ステップS301では目標進み補償フィルタの分子項Tnumと分母項Tdenを比較し、Tnum=Tdenである場合には進み補償実行中ではないと判断し、ステップS302へ進み、Tnum=Tdenでない場合には進み補償実行中であると判断し、ステップS303へ進む。
ステップS302では進み補償を実行中ではないので、スリップ回転速度補正量DLTTSをゼロとして基本目標スリップ回転速度ωSLPTに補正を行わない。
ステップS303では進み補償を実行中であるので、スロットル開度TVOから図11のマップよりスリップ回転速度補正量DLTTSを算出する。図11のマップはスロットル開度TVOとスリップ回転速度補正量DLTTSの関係を示したマップであり、スロットル開度TVOが所定開度TVO5まではスリップ回転速度補正量DLTTSは一定であり、スロットル開度TVOが所定開度TVO5よりも大きくなるとスロットル開度TVOに従ってスリップ回転速度補正量DLTTSも大きくなり、スロットル開度TVO6よりも大きくなるとスリップ回転速度補正量DLTTSは一定となる。
以上の制御により、ステップS102において進み補償を実行中に基本目標スリップ回転ωSLPTを補正するスリップ回転速度補正量DLTTSをスロットル開度TVOに応じて算出する。
次に本発明を用いない場合と用いた場合のエンジン回転速度などの変化を図12から図15のタイムチャートを用いて説明する。
図12は本発明を用いない場合のタイムチャートであり、時間t0において停車状態から発進した場合の各値の変化を示す。
時間t1においてコンバータ制御からスリップ制御へ移行するためのオープン制御を開始する。なお、スロットル開度TVOを一定とする。オープン制御を開始したので、ロックアップ容量tLUが増加する。
時間t2においてオープン制御によってロックアップ容量tLUが増大し、スリップ制御へ移行するための条件を満たしたのでオープン制御からスリップ制御へ移行する。なお、オープン制御およびオープン制御からスリップ制御への移行に関しては詳しい説明は省略するが、特開平7−239025号公報など記載された公知の制御に基づいて移行を行う。
時間t3においてスロットルの踏み増しが行われ、スロットル開度TVOが大きくなると、スロットル開度TVOに応じて基本目標スリップ回転ωSLPTやエンジントルク推定値tEHが増加する。ここでは推定(目標)値を実線で示し、実値を点線で示す。ここでは例えばエンジンの吸気遅れによって推定エンジントルクと実エンジントルクに偏差が生じると、エンジントルクを補正するためにエンジントルク指令値が実際に必要なエンジントルクよりも大きいエンジントルク指令値を出してしまう。これによってロックアップ容量が過多となり、図示のようにロックアップクラッチ2の急締結が発生し、締結ショックが生じる。
図13は本発明を用いた場合のタイムチャートであり、時間t0において停止状態から発進した場合の各値の変化を示す。
時間t1においてコンバータ制御からスリップ制御へ移行するためのオープン制御を開始する。なお、スロットル開度TVOを一定とする。オープン制御を開始したので、ロックアップ容量tLUが増加する。
時間t2においてオープン制御によってロックアップ容量tLUが増大し、スリップ制御へ移行するための条件を満たしたのでオープン制御からスリップ制御へ移行する。なお、上記と同様にオープン制御およびオープン制御からスリップ制御への移行に関しては詳しい説明は省略するが、特開平7−239025号など記載された制御に基づいて移行を行う。なお、ここでは実スリップ回転速度ωSLPRがスロットル開度TVOに応じて設定される判定回転速度SCMPENBELよりも大きいものとする。
時間t3において実スリップ回転速度ωSLPRが判定回転速度SCMPENBELよりも小さくなり、進み補償を許可するが、ここではスロットル開度TVOが操作(増加)されないために進み補償を施さずにスリップ制御を行う。
時間t4においてスロットルの踏み増し動作が行われ、スロットル開度TVOが大きくなり、スロットル開度変化量ΔTVOが増加するが、スロットル開度変化量ΔTVOがスロットル開度TVOによって設定されたスロットル開度変化量判定値DLTTVOSETよりも小さいので進み補償を施さず、前置補償器26によるフィードフォワード補償によって目標スリップ回転速度ωSLPT1に補正を施し、ロックアップ容量tLUを算出し、ロックアップクラッチ2を制御する。
時間t5においてスロットル開度の変化量ΔTVOがスロットル開度変化量判定値DLTTVOSETよりも大きくなると進み補償による補正を開始する。進み補償による補正を開始するので、インターバルタイマINTTMRがセットされ、カウントダウンを開始し、設定値時定数TnumTGTを算出し、進み補償フィルタの時定数Tnumを増加させる。これによって基本目標スリップ回転速度ωSLPTにスリップ回転速度補正量DLTTSを加算し、更に進み補償が施され、目標スリップ回転速度進み補償値ωSLPTAが更に増加する。目標スリップ回転速度進み補償値ωSLPTAの増加に伴って、第1の目標スリップ回転速度補正値ωSLPTC1と第2の目標スリップ回転速度補正値ωSLPTC2が変化し、コンバータトルクtCNVCが増加する。
なお、進み補償を施すことにより、第1のスリップ回転速度補正値ωSLPTC1は滑らかに増加し、第2の目標スリップ回転速度補正値ωSLPTC2は急激に増加する。そして第2の目標スリップ回転速度補正値ωSLPTC2が急激に増加することで、コンバータトルクtCNVCは急激に増加し、式(14)によりロックアップ容量tLUが一時的に減少する。これによってロックアップクラッチ2の締結力が弱まり、ロックアップクラッチ2の締結を防止することができる。ロックアップ容量tLUは一時的に減少した後は、式(14)に応じて増加する。
時間t6において時定数Tnumが設定時定数TnumTGTになると、目標スリップ回転速度進み補償値ωSLPTAの増加が終了する。
時間t7においてインターバルタイマINTTMRのカウントダウンが終了すると、スロットル開度変化量ΔTVOを算出し、スロットル開度変化量判定値DLTTVOSETと比較する。そしてスロットル開度変化量ΔTVOがスロットル開度変化量判定値DLTTVOSETよりも小さくなっているので、進み補償による補正を終了するために時定数Tnumを減少させる。
時間t8において時定数TnumがTdenとなると、進み補償、またスリップ回転速度補正量DLTTSによる基本スリップ回転速度ωSLPTの補正を終了する。
本発明を用いると、スロットル開度変化量ΔTVOが大きい場合にロックアップ容量tLUを一時的に減少させるので、吸気系の応答遅れによるロックアップクラッチ2の締結を防止することができる。
図14は本発明を用いた場合で、図13の場合よりも更にスロットル開度TVOが大きく変化した場合のタイムチャートである。なお、図14では図13におけるスロットル開度TVOなどの変化を破線で示す。
本発明ではスロットル開度変化量ΔTVOによって進み補償を施すかどうか判定し、進み補償の時定数Tnumの設定時定数TnumTGTをスロットル開度TVOに応じて設定するので、車両の運転状態によって進み補償を施し、スロットル開度変化量ΔTVOが大きい場合にロックアップ容量tLUを一時的に減少させるので、エンジン吸気系の応答遅れによるロックアップクラッチ2の締結を防止することができる(図中時間t5以降)。
なお、エンジン回転速度などの変化については、図13で説明したタイムチャートと同じであるので、ここでの説明は省略する。
図15は本発明を用いた場合で、インターバルタイマINTTMRのカウントダウン中にスロットル開度TVOが更に増加した場合のタイムチャートである。
時間t0から時間t6までについては図13と同じなので、ここで説明は省略する。
時間t7において更にスロットル開度TVOの踏み増し動作が行われるが、ここではスロットル開度TVOの変化に対して基本目標スリップ回転速度ωSLPTが変化しないものとする。なお、スロットル開度TVOと基本目標スリップ回転速度ωSLPTの関係を図16に示す。図15の時間t7におけるスロットル開度TVOの変化は図16の領域A内で起こったものであり、その他の条件によっても基本目標スリップ回転速度ωSLPTが変化しないものとする。
また、進み補償の時定数TnumはインターバルタイマINTTMRのカウントダウン中には進み補償の時定数Tnumの設定時定数TnumTGTを新たに設定しないので、目標スリップ回転速度進み補償値ωSLPTAなどは時間t5によって設定された進み補償を基本目標スリップ回転速度ωSLPTに施す。
時間t8においてインターバルタイマINTTMRのカウントダウンが終了すると、スロットル開度変化量ΔTVOを算出し、時間t8のスロット開度TVOに応じたスロットル開度変化量判定値DLTTVOSET’を設定する。そしてスロットル開度変化量ΔTVOとスロットル開度変化量判定値DLTTVOSET’を比較する。時間t8ではスロットル開度変化量ΔTVOがスロットル開度変化量判定値DLTTVOSET’よりも小さくなっているので、新たな進み補償の設定時定数TnumTGTを設定せずに進み補償による補正を終了するために時定数Tnumを減少させる。
時間t9において時定数TnumがTdenとなると、進み補償、またスリップ回転速度補正量DLTTSによる基本スリップ回転速度ωSLPTの補正を終了する。
本発明ではインターバルタイマINTTMRのカウントダウン中には新たに進み補償の設定時定数TnumTGTを設定しないので、進み補償による制御を複雑化することなく、ロックアップクラッチ2の締結を防止することができる。
本発明の上記実施形態の効果について説明する。
スロットル開度TVOが変化し、その時間あたりのスロットル開度変化量ΔTVOがスロットル開度変化量判定値DLTTVOSETよりも大きい場合に、基本目標スリップ回転速度ωSLPTに進み補償を施すことで、ロックアップ容量tLUを一時的に小さくし、ロックアップクラッチ2の締結によるショックや振動を防止することができる。
スロットル開度TVOが小さい領域では進み補償を小さくし、スロットル開度TVOが大きい領域では進み補償を大きくすることで、車両の運転状態に応じて進み補償の大きさを変更し、車両の運転状態に適した進み補償を基本目標スリップ回転速度ωSLPTに施し、締結によるショックや振動をより防止することができる。なお、スロットル開度TVOが小さい領域で、かつ、エンジントルクが低いときに進み補償を小さくするのが望ましい。
スロットル開度変化量判定値DLTTVOSETをスロットル開度TVOに応じて設定する(スロットル開度TVO大で判定値を大きく、スロットル開度TVO小で判定値を小さくする)ことで、スロットル開度TVOの位置に応じて適切なタイミングで進み補償により基本目標スリップ回転速度ωSLPTに補正を施すことができ、締結によるショックや振動をより防止することができる。
実スリップ回転速度ωSLPRが大きい場合には、例えば吸気系の応答遅れを補正するためにエンジントルクを大きく算出し、ロックアップ容量tLUを実際に必要なロックアップ容量よりも大きく算出しても、昇圧過多によるロックアップクラッチの締結は発生しづらく、この場合に進み補償を施すとスリップ回転速度を増加させるためにエンジン回転速度の吹け上がりが起こり、エンジンの燃費を悪化させる可能性がある。しかし、本発明では実スリップ回転速度ωSLPRを算出し、実スリップ回転速度ωSLPRが判定回転速度SCMPENBELより小さい場合(つまり、実スリップ回転速度ωSLPRが所定の回転速度範囲内のとき)にのみ、進み補償によって基本目標スリップ回転速度ωSLPTに補正を施すので、実スリップ回転速度ωSLPRが大きく、ロックアップクラッチ2の締結が発生しないような場合には、基本目標スリップ回転速度ωSLPTを進み補償によって補正を施さず、燃費の悪化を抑えることができる。
進み補償を行う際にはインターバルタイマINTTMRを設定し、このインターバルタイマINTTMRのカウントダウン中には新たな進み補償による補正、すなわち目標時定数TnumTGTの設定を禁止するので、進み補償による制御を複雑化することなく、基本目標スリップ回転速度ωSLPTを補正し、急締結によるショックや振動をより防止することができる。
進み補償を実行している場合には、基本目標スリップ回転速度ωSLPTにスリップ回転速度補正量DLTTSを加え目標とするスリップ回転速度が大きくなるように補正することで、進み補償器への入力となる基本目標スリップ回転速度ωSLPTが変化しない状態においても進み補償を確実に作用させて、ロックアップ容量を低下させてロックアップクラッチ2の急締結を確実に防止することができ、進み補償による補正を確実に行うことができる。さらに、スロットル開度TVOが大きい場合にはスリップ回転速度補正量DLTTSを大きくすることで、確実に進み補償を行うことができる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内でなしうるさまざまな変更、改良が含まれることは言うまでもない。
ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータを搭載する車両に利用することができる。
本発明のシステム構成概略図である。 本発明のスリップ制御を示す制御構成図である。 本発明のタービン回転速度とスリップ回転速度ゲインの関係を示すマップである。 本発明のエンジン回転速度とスロットル開度とエンジントルクの関係を示すマップである。 本発明のロックアップクラッチ締結容量とロックアップクラッチ締結圧指令値の関係を示すマップである。 本発明の目標進み補償フィルタの時定数を算出するためのフローチャートである。 本発明のスロットル開度と判定回転数の関係を示すマップである。 本発明のスロットル開度とスロットル開度変化量判定値の関係を示すマップである。 本発明のスロットル開度と設定時定数の関係を示すマップである。 本発明のスリップ回転速度補正量の算出方法を示すフローチャートである。 本発明のスロットル開度とスリップ回転速度補正量の関係を示すマップである。 本発明を用いない場合のエンジン回転速度などの変化を示すタイムチャートである。 本発明を用いた場合のエンジン回転速度などの変化を示すタイムチャートである。 本発明を用いた場合で、図13に示すタイムチャートよりもスロットル開度が大きい場合のタイムチャートである。 本発明を用いた場合で、インターバルタイマのカウントダウン中にスロットル開度が更に大きくなった場合のタイムチャートである。 本発明のスロットル開度と基本目標スリップ回転速度の関係を示すマップである。
符号の説明
1 トルクコンバータ
2 ロックアップクラッチ
3 ロックアップクラッチ制御弁
5 コントローラ
10 スロットル開度センサ(出力操作量検出手段)
20 目標スリップ回転速度演算部(目標スリップ回転速度設定手段)
21 目標進み補償フィルタ定数設定部(進み補償値設定手段)
22 目標スリップ回転速度補正量演算部(目標スリップ回転速度補正値演算手段)
23 加算部(目標スリップ回転速度補正値加算手段)
24 目標進み補償演算手段(進み補償手段)

Claims (8)

  1. 原動機の動力を伝達し、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータと、
    車両の運転状態に基づいてロックアップ容量を設定し、前記ロックアップ容量に応じて前記ロックアップクラッチの締結状態をスリップ制御するスリップ制御手段と、を備えたトルクコンバータのスリップ制御装置において、
    前記原動機の出力調整手段の操作量を検出する出力操作量検出手段と、
    前記出力調整手段の操作量の所定時間あたりの変化量を算出する出力調整変化量算出手段と、
    スリップ制御中に前記変化量が所定変化量よりも大きい場合に、前記ロックアップ容量を一時的に低減するロックアップ容量補正手段と、
    前記車両の運転状態に基づいて前記トルクコンバータの基本目標スリップ回転速度を設定する目標スリップ回転速度設定手段と、
    前記基本目標スリップ回転速度を進み補償により補正する進み補償手段と、
    前記進み補償を行う時間を設定する進み補償時間設定手段と、
    前記進み補償時間設定手段によって設定された時間内に前記原動機の出力調整手段の操作量が変化し、その変化量が前記所定変化量よりも大きい場合でも、前記変化量の大きさに関わらず、新たな前記進み補償値の設定を禁止する第1進み補償制限手段と、を備えたトルクコンバータのスリップ制御装置。
  2. 記基本目標スリップ回転速度に基づいて前記ロックアップ容量を算出するロックアップ容量算出手段とを備え、
    前記ロックアップ容量補正手段は、前記進み補償手段によって補正した前記基本目標スリップ回転速度に基づいて前記ロックアップ容量を一時的に低減することを特徴とする請求項1に記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
  3. 前記進み補償手段は、前記出力調整手段の操作量に基づいて進み補償値を算出する進み補償値算出手段を備え、前記進み補償値によって前記基本目標スリップ回転速度を補正することを特徴とする請求項2に記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
  4. 前記所定変化量は前記出力調整手段の操作量に基づいて設定することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
  5. 前記トルクコンバータの実スリップ回転速度を検出する実スリップ回転速度検出手段と、
    前記実スリップ回転速度が所定回転速度よりも小さい場合に、前記進み補償手段による補正を行う第2進み補償制限手段と、を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
  6. 前記所定回転速度は前記出力調整手段の操作量に基づいて設定することを特徴とする請求項5に記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
  7. 前記基本目標スリップ回転速度を補正する目標スリップ回転速度補正値を算出する目標スリップ回転速度補正値算出手段と、
    前記進み補償を行っている場合に前記基本目標スリップ回転速度に前記目標スリップ回転速度補正値を加算する目標スリップ回転速度補正値加算手段と、を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
  8. 前記目標スリップ回転速度補正値算出手段は、前記出力調整手段の操作量に基づいて前記目標スリップ回転速度補正値を算出することを特徴とする請求項7に記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
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