JP2017095936A

JP2017095936A - コンクリート舗装方法

Info

Publication number: JP2017095936A
Application number: JP2015227830A
Authority: JP
Inventors: 敬司茶林; Takashi Sabayashi; 弘義加藤; Hiroyoshi Kato
Original assignee: Tokuyama Corp
Current assignee: Tokuyama Corp
Priority date: 2015-11-20
Filing date: 2015-11-20
Publication date: 2017-06-01

Abstract

【課題】コンクリート舗装では、アスファルト舗装に比べて路面の光反射により運転手がまぶしさを感じて目が眩むことがあり、このまぶしさを低減する技術が求められていた。【解決手段】コンクリートの用のセメントとして、ボーグ式により算出されるＣ３ＡおよびＣ４ＡＦの合計量が２２％以上、Ｃ３Ｓ量が６０％以上、鉄率（Ｉ．Ｍ．）が０．８〜１．３のセメントクリンカーを原料としたセメントを用いる。従来のセメントよりも白色度が低く、眩しさの低減効果が得られる。【選択図】なし

Description

本発明はコンクリートで道路舗装を行う技術に係わる。

道路の舗装には主にアスファルト舗装とコンクリート舗装とが存在する。現在の主流はアスファルト舗装であるが、コンクリート舗装はアスファルト舗装に比べて耐摩耗性などの耐久性に優れ、そのため５０〜６０年も舗装し直さなくてよいなど、ライフサイクルコストが低減できるという利点がある。

特開２０１２−２２４５０４号公報

コンクリート舗装はアスファルト舗装に比べて白色度が高い、即ち、太陽光の反射が多いという特徴を持っていることから、アスファルト舗装に比べて路面の光反射により運転手がまぶしさを感じて目が眩むことがあり、これは白色度の高いコンクリート舗装で顕著であった。特にアスファルト舗装との連結部分やトンネル内など暗い場所から出た際にさらに顕著であった。

そこで、このまぶしさを低減する技術が求められていた。

本発明者等が上記課題に鑑み鋭意検討を行った。そして特許文献１に記載のセメントが、一般的なポルトランドセメントに比べて鉄分が多く、そのため色調が暗めであるという点に着目し、本発明を完成するに至った。

即ち本発明は、コンクリート舗装するにあたり、該コンクリート用のセメントとして、ボーグ式により算出されるＣ_３ＡおよびＣ_４ＡＦの合計量が２２％以上、Ｃ_３Ｓ量が６０％以上、鉄率（Ｉ．Ｍ．）が０．８〜１．３のセメントクリンカーを原料としたセメントを用いることを特徴とする、道路舗装方法である。

本発明によれば、耐久性に優れ且つ、路面の反射によりまぶしさを感じることが低減されるため、安全性の向上に寄与し、その有用性は大きい。

本発明の舗装で用いるコンクリートの原料となるセメントは、Ｃ_３ＡおよびＣ_４ＡＦの合計量が２２％以上、Ｃ_３Ｓ量が６０％以上、鉄率（Ｉ．Ｍ．）が０．８〜１．３のセメントクリンカーを原料としたセメントである。

このようなセメントクリンカーは原料を上記化学組成になるよう定法に従い計量し、ロータリーキルンで１３００〜１４００℃で焼成することにより入手できる。焼成して得られたセメントクリンカーは石膏と混合、粉砕して、あるいは別々に粉砕後、混合してセメントとできる。

本発明の舗装で用いるコンクリートの骨材としては公知のものを特に制限無く採用できるが、特に、細骨材として銅スラグを用いることが好ましい。銅スラグは物理的、化学的に安定しているのみならず、その色調が黒色であるため、コンクリート舗装面の白色度をより一層低下させることが可能である。また、副産物である銅スラグの有効利用という観点からも好ましい。

その他、コンクリートの製造方法、打設（施工）方法は定法に従って行えばよい。

本発明の道路舗装方法においては、一般的な全ての道路面の舗装に前記した組成のセメントクリンカーを原料としたセメントを用いたコンクリートを使用できる。

その中でも特に白色度の影響が大きいアスファルト舗装との連結部分やトンネル出口で使用することでより効果が得られる。

通常、アスファルト舗装との連結部分やトンネル出口は境界線から１５ｍまで上記コンクリートで舗装すればよいが、好ましくは３０ｍ以上、より好ましくは５０ｍ以上である。また境界線より内側（トンネル内）も日光の差し込みがあるため同様に舗装することが好ましい。

以下、実施例により本発明の構成及び効果を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

廃棄物を含む工業原料を用いて原料を調整した後、電気炉で焼成し、セメントクリンカーを得た。得られたクリンカーのボーグ式による鉱物組成および諸比率・係数を表１に示す。このセメントクリンカーにＳＯ_３換算で２±０．２％となるようにセッコウを添加し、Ｂｌａｉｎｅ法による比表面積が３２００±５０ｃｍ^２／ｇとなるように混合粉砕し、各セメントを製造した。得られたセメントを使用してＪＩＳＲ５２０１に準拠してモルタル供試体を作製した。モルタル供試体の表面を乾燥させた後、供試体表面を分光色差計により色彩を測定した結果を表２に示す。

比較例１は従来からある標準的な普通セメント組成のクリンカーをから試製したセメントを使用した例であるが、明度Ｌ^＊は７７程度と白色度が高い。

実施例１は本発明に係るものであり、明度Ｌ^＊は６６程度と比較例１と比較して白色度が低い結果となっている。

Claims

コンクリート舗装するにあたり、コンクリートの用のセメントとしてボーグ式により算出されるＣ_３ＡおよびＣ_４ＡＦの合計量が２２％以上、Ｃ_３Ｓ量が６０％以上、鉄率（Ｉ．Ｍ．）が０．８〜１．３のセメントクリンカーを原料としたセメントを用いることを特徴とする、道路舗装方法。
トンネル出口の道路面をコンクリート舗装するにあたり、該コンクリート用のセメントとして、ボーグ式により算出されるＣ_３ＡおよびＣ_４ＡＦの合計量が２２％以上、Ｃ_３Ｓ量が６０％以上、鉄率（Ｉ．Ｍ．）が０．８〜１．３のセメントクリンカーを原料としたセメントを用いることを特徴とする、道路舗装方法。
コンクリート用の細骨材として銅スラグを用いる請求項１の道路舗装方法。