JP2017095382A - 泡状歯肉退縮予防改善剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】加齢によって進行しがちな歯肉退縮を有効に予防又は改善できる剤に関する。【解決手段】次の成分(A)並びに(B):(A)酢酸トコフェロール、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸又はその塩、アラントイン又はその塩、アズレンスルホン酸ナトリウム、アスコルビン酸又はその塩、銅クロロフィリンナトリウム、塩酸ピリドキシン、ε-アミノカプロン酸、トラネキサム酸、及びニコチン酸トコフェロールから選ばれる1種又は2種以上の薬効成分を含有する原液、並びに(B)二酸化炭素を90質量%以上含有する噴射剤を含む、泡状歯肉退縮予防改善剤。【選択図】なし

Description

本発明は、二酸化炭素を含有する泡状歯肉退縮予防改善剤に関する。
二酸化炭素(炭酸ガス)は、皮膚に適用すると皮膚の血行が促進されることから、化粧料等のほか、種々の製剤にも用いられている。例えば、特許文献1には、少なくとも水と増粘剤からなる粘性物に二酸化炭素が非起泡状態で溶解した組成物が開示されており、特許文献2〜3にも、増粘剤を含む含水粘性組成物に気泡状の二酸化炭素を含有してなる二酸化炭素含有粘性組成物や、二酸化炭素を有効成分とする抗腫瘍剤が開示されている。そして、これらはいずれも、美容効果、或いは皮膚炎、創傷、腫瘍や歯科疾患等の予防又は治療効果をもたらし得るものである。
一方、歯磨剤においては、例えば、特許文献4には、安定な泡を供給すべく、水及び粒状研磨剤と、非炭化水素と炭化水素を各々特定量で含有する噴射剤を含むエアゾール歯みがき剤が開示されている。また、特許文献5には、イソプロピルメチルフェノールを含有する組成物を、液化ガスや炭酸ガス等の噴射剤とともに充填させてなるエアゾール歯磨剤組成物が開示されており、口腔内における殺菌効果の向上を図っている。
特開2010−13453号公報 国際公開第1999/24043号 特開2014−196332号公報 特表2006−500329号公報 特開2011−256125号公報
こうしたなか、歯周病等の歯科疾患に罹患していない健常者であっても、加齢とともに歯肉が退縮することが知られており、こうした歯肉退縮は、歯の根面を露出させ、う蝕を誘発する要因となり得る上、知覚過敏を引き起こす要因ともなり得る。また、歯と歯又は歯肉との境目に隙間が生じ、審美性が損なわれるおそれもある。
しかしながら、二酸化炭素の活用に着目した上記特許文献に開示される組成物や剤であっても、歯科疾患には該当しない歯肉退縮を予防又は改善し得るものではないため、こうした健常者の加齢によって進行しがちな歯肉退縮を効果的に予防又は改善できる剤の実現が強く望まれている。
したがって、本発明は、加齢によって進行しがちな歯肉退縮を有効に予防又は改善できる剤に関する。
そこで本発明者は、種々検討したところ、特定の薬効成分を含有する原液と二酸化炭素を多く含有する噴射剤とを含み、形成される泡の内部やその周辺で、二酸化炭素とともに薬効成分を包埋しながら歯肉に適用させることにより、歯肉退縮を効果的に予防又は改善することができる泡状歯肉退縮予防改善剤を見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)並びに(B):
(A)酢酸トコフェロール、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸又はその塩、アラントイン又はその塩、アズレンスルホン酸ナトリウム、アスコルビン酸又はその塩、銅クロロフィリンナトリウム、塩酸ピリドキシン、ε-アミノカプロン酸、トラネキサム酸及びニコチン酸トコフェロールから選ばれる1種又は2種以上の薬効成分を含有する原液、並びに
(B)二酸化炭素を90質量%以上含有する噴射剤
を含む、泡状歯肉退縮予防改善剤に関する。
本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤によれば、泡状を呈した剤として適用することにより、泡の内部やその周辺の液中に存在する二酸化炭素を歯肉に効果的に作用させ、薬効成分とも相まって有効に歯肉退縮を予防又は改善することができる。
実施例1及び比較例1における、歯肉退縮評価試験の結果を示す図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤は、次の成分(A)並びに(B):
(A)酢酸トコフェロール、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸又はその塩、アラントイン又はその塩、アズレンスルホン酸ナトリウム、アスコルビン酸又はその塩、銅クロロフィリンナトリウム、塩酸ピリドキシン、ε-アミノカプロン酸、トラネキサム酸、及びニコチン酸トコフェロールから選ばれる1種又は2種以上の薬効成分を含有する原液、並びに
(B)二酸化炭素を90質量%以上含有する噴射剤
を含む。すなわち、本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤は、成分(B)に含有される二酸化炭素によって使用時に泡が形成され、かかる泡を有効成分とする剤である。より具体的には、かかる泡の内部に存在する気体状の二酸化炭素のみならず、その泡周辺の液中にも一部溶存する二酸化炭素も有効成分として作用し、これらが薬効成分とともに剤中に包埋されながら歯肉へ適用され、歯肉退縮の予防効果又は改善効果(以下、「歯肉退縮抑制効果」ともいう)を有効に発揮することが可能となる。こうした泡状の二酸化炭素を有効成分とすることによって、歯肉退縮の予防効果又は改善効果が発揮される理由は定かではないが、二酸化炭素の供給により歯肉周辺の血流量が増大したり血流量増加が持続したりし、或いは二酸化炭素との併用により成分(A)中の薬効成分の浸透作用が高まったり薬効成分の効果が持続したりし、二酸化炭素の効果とも相まって、歯肉の代謝機能が活性化されることに加え、細胞の増殖能や遊走能も高められることにより、組織修復能が向上して、歯肉退縮抑制効果が発揮されるものと推定される。
なお、歯肉退縮とは、健常者において、辺縁歯肉の位置が歯根方向へ移動し、歯根表面の露出範囲が広がる状態を意味し、主に加齢による歯肉の老化や、過剰なブラッシング圧を付加する等の不適切な歯みがき方法が原因となって引き起こされる。ここで、健常者とは、歯肉に急性炎症を伴わず、かつ歯周ポケットからの排膿及び歯の動揺がみられない者であって、重度の歯肉炎症(歯肉からの自然出血、潰瘍の形成等)も伴わない者を意味する。かかる健常者としては、例えば、現在歯科医院に通院して口腔内の治療を受けていない者、口腔内に明らかな傷がない者、総入れ歯ではない者、及び過去に手術等をして心電図検査結果に問題があると医師から指摘を受けたことがない者が挙げられ、さらに好ましくは、適用時に、花粉症等のアレルギー症状が起きていない者、歯科医院以外の医療機関にも通院していない者、及び手術を予定していない者が挙げられる。本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤は、かかる健常者を対象とした歯肉退縮の予防又は改善を目的とするものである。
本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤は、成分(A)として、酢酸トコフェロール、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸又はその塩、アラントイン又はその塩、アズレンスルホン酸ナトリウム、アスコルビン酸又はその塩、銅クロロフィリンナトリウム、塩酸ピリドキシン、ε-アミノカプロン酸、トラネキサム酸、及びニコチン酸トコフェロールから選ばれる1種又は2種以上の薬効成分を含有する原液を含む。成分(A)に含まれる上記薬効成分は、いずれも抗炎症剤として知られているが、本発明では、成分(A)と成分(B)の二酸化炭素を90質量%以上含有する噴射剤とを併用することにより、これらの薬効成分が組織修復能を発揮することができる。また、成分(A)に含まれる上記薬効成分のなかでも、歯肉へ良好に付着させる観点から、親油性の薬効成分、すなわち酢酸トコフェロール、グリチルレチン酸、ニコチン酸トコフェロールから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、酢酸トコフェロール、及びグリチルレチン酸から選ばれる1種又は2種が好ましい。成分(A)に含まれる上記薬効成分のなかでも、抗炎症性能の観点から、アラントインが好ましく、さらに親油性の薬効成分とアラントインとを組み合わせること、すなわち酢酸トコフェロール、グリチルレチン酸、及びニコチン酸トコフェロールから選ばれる1種又は2種以上とアラントインとを組み合わせることがより好ましい。
酢酸トコフェロールとは、具体的には、酢酸dl−α−トコフェロールであり、抗炎症作用等をもたらす親油性の成分として知られており、二酸化炭素とともに適用されることで歯肉退縮抑制効果の促進に寄与し得る薬効成分である。酢酸トコフェロールの含有量は、二酸化炭素の作用とも相まって有効に歯肉退縮を抑制する観点から、成分(A)中に、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.05質量%以上であり、さらに好ましくは0.1質量%以上である。また、酢酸トコフェロールの含有量は、成分(A)中における分散性及び安定性を確保する観点から、成分(A)中に、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下であり、さらに好ましくは0.5質量%以下である。そして、酢酸トコフェロールの含有量は、成分(A)中に、好ましくは0.01〜2質量%であり、より好ましくは0.05〜1質量%であり、さらに好ましくは0.1〜0.5質量%である。
グリチルレチン酸は、抗炎症作用等をもたらす親油性の成分であることで知られており、二酸化炭素とともに適用されることで歯肉退縮抑制効果の促進にも寄与し得る薬効成分である。グリチルレチン酸は、甘草等から得られるグリチルリチン酸を加水分解することにより得られ、具体的には、3β−ヒドロキシ−11−オキソオレアナ−12−エン−30−カルボン酸(β−グリチルレチン酸)が挙げられる。かかるグリチルレチン酸としては、α―グリチルレチン酸、β−グリチルレチン酸が挙げられ、β−グリチルレチン酸が好ましい。
グリチルレチン酸の含有量は、二酸化炭素の作用とも相まって有効に歯肉退縮を抑制する観点から、成分(A)中に、好ましくは0.001質量%以上であり、より好ましくは0.005質量%以上であり、さらに好ましくは0.01質量%以上である。また、グリチルレチン酸の含有量は、成分(A)中における分散性及び安定性を確保する観点から、成分(A)中に、好ましくは0.3質量%以下であり、より好ましくは0.2質量%以下であり、さらに好ましくは0.1質量%以下である。そして、グリチルレチン酸の含有量は、成分(A)中に、好ましくは0.001〜0.3質量%であり、より好ましくは0.005〜0.2質量%であり、さらに好ましくは0.01〜0.1質量%である。
グリチルリチン酸又はその塩は、グリチルレチン酸の配糖体であり、抗炎症作用等をもたらす成分として知られており、二酸化炭素とともに適用されることで歯肉退縮抑制効果の促進に寄与し得る薬効成分である。グリチルリチン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩やアンモニウム塩等が挙げられ、グリチルリチン酸又はその塩としては、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸三ナトリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、グリチルリチン酸二アンモニウム等が挙げられ、グリチルリチン酸二カリウムがより好ましい。かかるグリチルリチン酸又はその塩の含有量は、二酸化炭素の作用とも相まって有効に歯肉退縮を抑制する観点、及び成分(A)中における分散性及び安定性を確保する観点から、成分(A)中に、グリチルリチン酸換算量で、好ましくは0.001〜0.3質量%である。
アラントイン又はその塩は、抗炎症作用、止血作用、殺菌作用、抗潰瘍作用等をもたらす成分であることで知られており、二酸化炭素とともに適用されることで歯肉の細胞機能を活性化させ、歯肉退縮抑制効果の促進にも寄与し得る薬効成分である。かかるアラントインは、その化学名が5−ウレイドヒダントインであり、アラントインの塩としては、アラントインアセチル−DL−メチオニン、アラントイン ポリガラクツロン酸、アラントインアスコルビン酸、アラントイングリシル、アラントインジヒドロキシアルミニウム(アルジオキサ)、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム(アルクロキサ)等が挙げられ、アラントインがより好ましい。
アラントイン又はその塩の含有量は、二酸化炭素の作用とも相まって有効に歯肉退縮を抑制する観点から、成分(A)中に、アラントイン換算量で、好ましくは0.005質量%以上であり、より好ましくは0.01質量%以上であり、さらに好ましくは0.05質量%以上である。また、アラントイン又はその塩の含有量は、成分(A)中における分散性及び安定性を確保する観点から、成分(A)中に、アラントイン換算量で、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.3質量%以下である。そして、アラントイン又はその塩の含有量は、成分(A)中に、アラントイン換算量で、好ましくは0.005〜1質量%であり、より好ましくは0.01〜0.5質量%であり、さらに好ましくは0.05〜0.3質量%である。
アズレンスルホン酸ナトリウム、アスコルビン酸又はその塩、及び銅クロロフィリンナトリウムのいずれも、抗炎症作用等をもたらす成分として知られており、二酸化炭素とともに適用されることで歯肉退縮抑制効果の促進に寄与し得る薬効成分である。アズレンスルホン酸ナトリウムの含有量は、二酸化炭素の作用とも相まって有効に歯肉退縮を抑制する観点、及び成分(A)中における分散性及び安定性を確保する観点から、成分(A)中に、好ましくは0.001〜0.1質量%である。同様の観点から、アスコルビン酸又はその塩の含有量は、成分(A)中に、アスコルビン酸換算量で、好ましくは0.001〜5質量%であり、銅クロロフィリンナトリウムの含有量は、成分(A)中に、0.001〜0.2質量%である。
また、塩酸ピリドキシン、ε-アミノカプロン酸、及びトラネキサム酸のいずれも、抗炎症作用をもたらす成分として知られており、二酸化炭素とともに適用されることで歯肉退縮抑制効果の促進に寄与し得る薬効成分であり、親油性の成分であるニコチン酸トコフェロールも同様である。塩酸ピリドキシンの含有量は、二酸化炭素の作用とも相まって有効に歯肉退縮を抑制する観点、及び成分(A)中における分散性及び安定性を確保する観点から、成分(A)中に、好ましくは0.01〜2質量%であり、同様の観点から、ε-アミノカプロン酸の含有量は、成分(A)中に、好ましくは0.005〜2質量%であり、トラネキサム酸の含有量は、成分(A)中に、好ましくは0.005〜2質量%であり、またニコチン酸トコフェロールの含有量は、成分(A)中に、好ましくは0.01〜0.5質量%である。
成分(A)は、上記薬効成分を良好に分散又は乳化させる観点、及び泡の安定性を確保する観点から、発泡剤を含有するのが好ましい。かかる発泡剤としては、アニオン性界面活性剤、及びノニオン性界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上を適宜用いることができる。なかでも、良好な泡質を確保する観点から、アニオン性界面活性剤を含有することが好ましく、アニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤を併用するのが好ましい。
アニオン性界面活性剤としては、発泡性の観点から、アルキル硫酸エステル塩、アシルグルタミン酸ナトリウムやアシルサルコシンナトリウム等のアシルアミノ酸塩、アルキルリン酸ナトリウム等のアルキルリン酸塩、高級脂肪酸スルホン化モノグリセリド塩、イセチオン酸の脂肪酸エステル塩、N−メチル長鎖アシルタウリンナトリウム塩、及びポリオキシエチレンモノアルキルリン酸塩から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、アルキル硫酸エステル塩、アシルアミノ酸塩がより好ましい。
ノニオン性界面活性剤としては、安定性、油性成分の溶解又は分散性の観点から、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、及びソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。なかでも、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが好ましく、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油がより好ましい。
アニオン性界面活性剤の含有量は、成分(A)を発泡させて噴射剤を泡に封じこめながら成分(A)中の薬効成分を二酸化炭素とともに適用させる観点から、成分(A)中に、好ましくは0.2質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上であり、さらに好ましくは1質量%以上である。また、アニオン性界面活性剤の含有量は、為害性を抑制する観点、及び良好な使用感を確保する観点から、成分(A)中に、好ましくは3質量%以下であり、より好ましくは2.5質量%以下であり、さらに好ましくは2質量%以下である。
ノニオン性界面活性剤の含有量は、成分(A)中に上記薬効成分を分散又は溶解させながら、噴射剤により発泡された泡の粘度を向上し、泡を維持させる観点から、成分(A)中に、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上である。また、ノニオン性界面活性剤の含有量は、良好な使用感を確保する観点から、成分(A)中に、好ましくは3質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下であり、さらに好ましくは1.2質量%以下である。
かかる発泡剤の合計含有量は、上記薬効成分を成分(A)中に含有しながら、安定に泡を形成させる観点から、成分(A)中に、好ましくは0.3質量%以上であり、より好ましくは1質量%以上であり、さらに好ましくは1.5質量%以上である。また、発泡剤の合計含有量は、高い歯肉退縮抑制効果を保持する観点、及び良好な使用感を確保する観点から、成分(A)中に、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは3.5質量%以下であり、さらに好ましくは2.5質量%以下である。そして、発泡剤の合計含有量は、成分(A)中に、好ましくは0.3〜5質量%であり、より好ましくは1〜3.5質量%であり、さらに好ましくは1.5〜2.5質量%である。
本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤は、歯肉退縮抑制効果の低下を防止する観点から、成分(A)中における研磨性粉体の含有を制限するのが好ましく、具体的には、かかる研磨性粉体の含有量は、成分(A)中に、好ましくは0.01質量%以下であり、より好ましくは0.001質量%以下であり、さらに好ましくは0質量%である。研磨性粉体とは、いわゆるRDA値(Radioactive Dentine Abrasion values)が50〜200である粉体であって、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、ゼオライト、研磨性シリカ(JIS K5101−13−2により測定される吸油量が50〜150mL/100g)、ハイドロキシアパタイト、複合アルミノケイ酸塩、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、リン酸マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、セルロース、及び炭酸マグネシウム等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
なお、RDA値とは、歯磨きのRDA試験方法(Hefferren, Journal of Dental Research Vol.55,No.4(1976),p.563−573)により測定される値を意味する。
本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤は、泡の形成を促進させる観点、及び泡質を高める観点から、成分(A)中に疎水性粉体を含有することができる。かかる疎水性粉体とは、20℃において水不溶性である上記研磨性粉体以外の粉体であって、具体的には、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ミリスチン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛等の脂肪酸の多価金属塩;Nε−ラウロイル−L−リジン、酸化ケイ素等が挙げられる。かかる疎水性粉体の平均粒径は、好ましくは0.2〜20μmであり、より好ましくは0.25〜15μmである。また、疎水性粉体の比重(4℃の水基準)は、好ましくは0.9〜1.1g/mLであり、より好ましくは0.95〜1.05g/mLである。
本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤は、上記薬効成分を良好に分散又は乳化させる観点、及び泡に適度な粘性を付与してその安定性を確保する観点から、成分(A)中に粘結剤を含有することができる。かかる粘結剤としては、具体的には、例えば、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ペクチン、トラガントガム、アラビアガム、グアーガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、タマリンドガム、サイリウムシードガム、ポリビニルアルコール、コンドロイチン硫酸ナトリウム、及びメトキシエチレン無水マレイン酸共重合体等からなる群より選ばれる1種又は2種以上が挙げられ、ヒドロキシアルキルセルロース、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウムから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
粘結剤の含有量は、成分(A)の発泡性を持続させ、それにより泡に封じこめた二酸化炭素を薬効成分とともに口腔内の歯茎や歯肉に効果的に適用する観点、高い歯肉退縮抑制効果を保持する観点から、成分(A)中に、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上であり、さらに好ましくは1質量%以上である。また、粘結剤の含有量は、過剰な粘度上昇を抑制し、噴射剤の溶解性・分散性を確保する観点、及び良好な使用感を保持する観点から、成分(A)中に、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下であり、さらに好ましくは1.5質量%以下である。そして、粘結剤の含有量は、成分(A)中に、好ましくは0.1〜5質量%であり、より好ましくは0.5〜2質量%であり、さらに好ましくは1〜1.5質量%である。
本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤は、泡の形成や安定性を確保して歯肉退縮抑制効果を高める観点、湿潤性を付与する観点、及び良好な風味をもたらす観点から、成分(A)中に、20℃において水に対する溶解度が40%以上の多価アルコール、又は20℃において液体の多価アルコールを含有することができる。かかる多価アルコールとしては、具体的には、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、キシリトール、トレハロース、及びマルトース等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。ポリエチレングリコールは、重量平均分子量が好ましくは1000以下であり、より好ましくは800以下であり、好ましくは200以上であり、より好ましくは400以上である。
かかる多価アルコールの合計含有量は、泡の形成や安定性、及び風味の観点から、成分(A)中に、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上であり、さらに好ましくは15質量%以上である。また、多価アルコールの合計含有量は、上記薬効成分の良好な分散又は乳化を確保する観点から、成分(A)中に、好ましくは40質量%以下であり、より好ましくは30質量%以下であり、さらに好ましくは25質量%以下である。そして、多価アルコールの合計含有量は、成分(A)中に、好ましくは5〜40質量%であり、より好ましくは10〜30質量%であり、さらに好ましくは15〜25質量%である。
本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤は、上記薬効成分の良好な分散又は乳化や良好な使用感を確保する観点、及び噴射剤の溶解・分散しやすさの観点から、成分(A)中に精製水やイオン交換水等の水を含有する。水の含有量は、成分(A)中に、好ましくは65質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、好ましくは90質量%以下であり、より好ましくは80質量%以下である。なお、本発明における水の含有量とは、各配合した各成分に含まれる水分をも含む、成分(A)中に含まれる全水分量を意味する。例えばソルビトール液(70%水溶液)の含有量のうちの30質量%は、成分(A)中における水の含有量として含む。
本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤は、本発明の効果を阻害しない範囲で、成分(A)中に、上記成分のほか、例えば、殺菌剤等の上記薬効成分以外の薬効成分、カチオン性界面活性剤や両性界面活性剤、pH調整剤、香料、顔料、色素等の各種成分を含有することができる。
なお、アルカリ側へのpH調整剤としても作用する炭酸塩、及び酸側へのpH調整剤としても作用する有機酸は、これらの混合後や水への溶解後に炭酸ガスを発生させ、成分(B)中の二酸化炭素による作用を不要に阻害しかねない観点から、これらの含有を制限するのが好ましい。かかる炭酸塩としては、具体的には、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カリウム、及び炭酸カルシウムから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。有機酸としては、具体的には、例えば、フマル酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、フタル酸、グルタル酸、アジピン酸、安息香酸、サリチル酸、シュウ酸及びこれらの塩から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
かかる炭酸塩の含有量は、本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤中に、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下であり、或いは本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤は、炭酸塩を含有しないのが好ましい。同様に、有機酸又はその塩の含有量は、本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤中に、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以下であり、或いは本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤は、有機酸及びその塩を含有しないのが好ましい。そして、紛体状態である炭酸塩及び有機酸の含有量は、好ましくは0.5質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以下であり、さらに好ましくは0.01質量%以下であり、炭酸塩及び有機酸は、本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤中に、紛体状態で含有されていないことが好ましい。
本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤において、後述する成分(B)中の二酸化炭素を有効に包埋しつつ、良好な泡を形成して優れた歯肉退縮抑制効果を発揮する観点から、成分(A)の25℃における粘度は、好ましくは500〜20000mPa・sであり、より好ましくは800〜10000mPa・sであり、さらに好ましくは1000〜5000mPa・sである。ここで、本発明の成分(A)の粘度は、BM型粘度計(東機産業(株)製)(ローターNO3、30rpm、1分)にて測定することができる。
本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤において、後述する成分(B)中の二酸化炭素が炭酸塩と化し、歯肉退縮抑制効果が阻害されるのを回避する観点、二酸化炭素の炭酸としての存在比を高くする観点から、成分(A)のpHは、好ましくは4.5〜7.5であり、より好ましくは5〜7であり、さらに好ましくは5.5〜6.5である。
本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤は、成分(B)として、二酸化炭素を90質量%以上含有する噴射剤を含む。二酸化炭素は、気体として存在するだけでなく、成分(A)と成分(B)を混合後、又はこれらの成分を所定の容器に充填後、保存中にその一部が上記成分(A)の原液中にも溶存し得るため、形成される泡の内部やその周辺において、成分(A)中の薬効成分とともに包埋されながら歯肉に適用させることができ、歯肉退縮抑制効果を有効に高めることが可能となる。二酸化炭素の含有量は、保存中においてその一部が成分(A)中に溶存し得るが、成分(A)中に二酸化炭素の一部が溶存する前の状態、すなわち、成分(A)と成分(B)の混合前、又はこれらの成分を所定の容器に充填する前における成分(B)中での含有量を意味し、歯肉退縮抑制効果を有効に高める観点から、成分(B)中に、好ましくは90質量%以上であり、より好ましくは97質量%以上であり、好ましくは100質量%以下であり、さらに好ましくは100質量%である。
なお、成分(B)において、上記二酸化炭素のほか、ジメチルエーテル、液化石油ガス、イソブタン、ノルマルブタン、イソペンタン等の液化ガスを含有させ、二酸化炭素との混合ガスとして用いることもできる。
本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤において、二酸化炭素の作用とともに成分(A)中の薬効成分とも相まって、有効に歯肉退縮を抑制する観点から、成分(A)と成分(B)との質量比((A):(B))は、好ましくは95:5〜99:1であり、より好ましくは97:3〜98.5:1.5である。
本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤において、二酸化炭素の作用とともに成分(A)中の薬効成分とも相まって、有効に歯肉退縮を抑制する観点から、二酸化炭素と薬効成分との質量比(二酸化炭素/薬効成分)は、好ましくは0.5〜300であり、より好ましくは1〜60であり、さらに好ましくは1.5〜30である。より具体的には、例えば、薬効成分が酢酸トコフェロールである場合、二酸化炭素と酢酸トコフェロールとの質量比(二酸化炭素/酢酸トコフェロール)は、好ましくは0.5〜250であり、より好ましくは1〜50であり、さらに好ましくは3〜25である。また、薬効成分がグリチルレチン酸である場合、二酸化炭素とグリチルレチン酸との質量比(二酸化炭素/グリチルレチン酸)は、好ましくは5〜2500であり、より好ましくは8〜400であり、さらに好ましくは15〜250である。さらに、薬効成分がアラントイン又はその塩の含有量である場合、二酸化炭素とアラントイン又はその塩のアラントイン換算量との質量比(二酸化炭素/アラントイン又はその塩)は、好ましくは1〜500であり、より好ましくは3〜250であり、さらに好ましくは5〜50である。
本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤において、二酸化炭素の一部を成分(A)の原液中にも溶存させて歯肉退縮抑制効果を有効に高める観点から、成分(A)中の水と二酸化炭素との質量比(水/二酸化炭素)は、好ましくは15〜80であり、より好ましくは25〜53であり、さらに好ましくは30〜50である。
本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤は、使用時に良好な泡を形成させる観点から、泡吐出口を備えた容器に充填されてなるのが好ましく、スクイズ容器やポンプ容器等のノンエアゾール容器であってもよく、噴射剤を圧縮して充填してなるエアゾール容器であってもよい。本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤を製造するにあたっては、上記成分(A)の原液を調製した後、これを成分(B)の噴射剤とともに所定の容器に充填し、次いで必要に応じて加圧して封入すればよい。なかでも本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤を充填する容器としては、吐出口から内容物を吐出する際、バルブ機構を介してガス化した噴射剤を取り込みながら容易に泡を形成させることができ、また成分(A)の原液中にも二酸化炭素の一部を溶存させて、歯肉退縮抑制効果を効果的に高められる観点から、エアゾール容器であるのが好ましい。
成分(A)と成分(B)を充填した後のエアゾール容器内における二酸化炭素の、成分(A)の原液中への溶存量は、効果的に歯肉退縮抑制効果を高める観点から、25℃において、好ましくは3000〜15000ppmであり、より好ましくは9000〜14000ppmである。また、エアゾール容器内の圧力は、使用時に良好な泡を形成させる観点から、25℃において、好ましくは0.5〜0.8MPaであり、より好ましくは0.7〜0.8MPaである。
本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤は、使用時に容器から内容物を吐出させた泡状の剤を、一旦歯ブラシや指先等に載置した後、適用部位である歯肉の外表面に本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤が接触するように適用するのが好ましい。使用1回あたりの本発明の泡状歯肉退縮予防改善剤の適用量は、好ましくは0.4〜1gであり、より好ましくは0.5〜0.7gである。好ましくは、これを一日2〜3回実施し、少なくとも1〜3ヶ月間繰り返し適用することにより、効果的に歯肉退縮を予防又は改善することができる。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明する。なお、表中に特に示さない限り、各成分の含有量は質量%を示す。
[実施例1]
表1に示す処方にしたがって原液(A)を調製し、これをエアゾール容器(東洋製罐(株)製)に充填した後、表1に示す処方の噴射剤(B)を封入し、容器内の25℃における圧力を0.8MPaとして、剤を製造した。
[比較例1]
表1に示す処方にしたがって原液(A)を調製し、これをポンプ容器((株)吉野工業所製)に充填した後、噴射剤(B)を封入することなく、容器内の圧力を常圧として、剤を製造した。
Figure 2017095382
[歯肉退縮評価試験]
1)被験歯の準備
実施例1の剤を使用する被験者として、歯肉に急性炎症、歯周ポケットからの排膿および歯の動揺がみられない者かつ重度の歯肉炎症(歯肉からの自然出血、潰瘍の形成等)がない者、いわゆる健常者である20歳代から50歳代までの男性を13名選出した。いずれの被験者も歯肉退縮部位を1か所以上有しており、かつ軽度の歯肉炎部位を1か所以上有していた。また、比較例1の剤を使用する被験者として、同様の健常者を15名選出した。
通常使用している歯磨き剤の代わりに、実施例1及び比較例1で得られた剤を容器から0.5〜0.7g吐出させ、歯ブラシ(クリアクリーンEX、花王(株)製)のヘッド上に載置した。次いで、かかる歯ブラシを用いて2〜3分間ブラッシングを行い、これを1日あたり2回以上繰り返し、3か月間継続して実施した。
試験開始時、試験開始から3か月経過時を測定時とし、次の方法にしたがって、各被験者ごとに歯肉退縮の変化量を測定した。
2)歯肉退縮の変化量測定
予め、シリコーン印象材、及び部分歯列用トレーを用いて、各被験者の印象を採取後、超硬石膏により各被験者ごとに石膏模型を作製した。次いで、得られた石膏模型を用い、3Dマクロスコープ(VR−3100、(株)キーエンス製)により3D測定を行った。
得られた3D測定データについて傾き補正を行った後、各被験者について、被験歯の唇頬側中央部における臨床的歯冠長(μm)を測定し、試験開始時から測定時までの歯冠長の減少量(μm)を歯肉退縮の変化量(μm)とみなし、ΔREC(μm)として定量化した。実施例1の剤を用いた被験者の結果をS群、比較例1の剤を用いた被験者の結果をR群とし、これらの群間比較にはMann−Whitney's U testを実施した。ΔRECの値が小さいほど、歯肉退縮抑制効果に優れることを意味する。
結果を図1に示す。
実施例1の剤を用いた場合、比較例1の剤を用いた場合よりも明らかに統計学的有意差が認められ(p<0.001)、歯肉退縮抑制する効果に優れることが確認された。なお、臨床的歯冠長の変化の要因として歯肉の炎症による影響も考えられるが、両群ともに被験歯における歯肉の炎症指標(GI値)に変化がなく、炎症による歯肉辺縁の移動は生じていなかった。
[実施例2〜実施例11]
表2に示す処方にしたがって原液(A)を調製し、これを実施例1と同様にしてエアゾール容器に充填した後、表2に示す処方の噴射剤(B)を封入し、容器内の25℃における圧力を0.8MPaとして、剤を製造した。
得られた剤を用い、容器から0.5〜0.7g吐出させて歯ブラシに載置し、かかる歯ブラシを用いて2〜3分間ブラッシングを行い、いずれの剤においても、歯肉退縮抑制効果が得られることを確認できる。
Figure 2017095382

Claims (6)

  1. 次の成分(A)並びに(B):
    (A)酢酸トコフェロール、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸又はその塩、アラントイン又はその塩、アズレンスルホン酸ナトリウム、アスコルビン酸又はその塩、銅クロロフィリンナトリウム、塩酸ピリドキシン、ε-アミノカプロン酸、トラネキサム酸、及びニコチン酸トコフェロールから選ばれる1種又は2種以上の薬効成分を含有する原液、並びに
    (B)二酸化炭素を90質量%以上含有する噴射剤
    を含む、泡状歯肉退縮予防改善剤。
  2. 成分(A)と成分(B)との質量比((A):(B))が、95:5〜99:1である請求項1に記載の泡状歯肉退縮予防改善剤。
  3. 成分(A)中に研磨性粉体を含有しない請求項1又は2に記載の泡状歯肉退縮予防改善剤。
  4. 成分(A)中における水の含有量が、65質量%以上98質量%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の泡状歯肉退縮予防改善剤。
  5. 成分(A)が、発泡剤を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の泡状歯肉退縮予防改善剤。
  6. エアゾール容器に充填されてなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の泡状歯肉退縮予防改善剤。
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