JP2017094757A - 車両用灯具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 リアコンビネーションランプなどの車両用灯具の設置面積を広くすることなく、橙色点滅の表示領域を広くすることができる車両用灯具を提供する。【解決手段】車両用灯具は、白色及び橙色を選択的に発光可能な第一領域と、橙色を発光可能な第二領域と、前記第一領域及び前記第二領域の発光を制御する制御部と、を備えた車両用灯具であって、前記制御部は、運転者による方向指示操作があった場合、非常点滅表示操作があった場合、及び/又は、車両が緊急制動状態となった場合を含む所定の点滅条件満たした場合に、前記第二領域を橙色点滅発光させるとともに、運転者による車両後退操作がされた場合に、前記第一領域を白色に発光させるものであり、前記制御部は、運転者による車両後退操作がなされていない場合であり、且つ、前記所定の点滅条件のいずれかを満たした場合に、前記第一領域を橙色点滅発光させる。【選択図】図4

Description

本発明は、自動車又は二輪自動車などのリアコンビネーションランプなどの車両用灯具に関する。
一般的なリアコンビネーションランプは、尾灯、車幅灯、制動灯、後退灯、方向指示灯などのランプを組み合わせて構成されており、車両の状態や運転者の操作によって、各灯が点灯又は点滅し外部に車両の存在、進行方向、及び制動などの情報を表示している。
リアコンビネーションランプは、例えばLED(light emitting diode)の光源によって、各領域に赤色、橙色、白色などの色調の光をするものが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2014−179407号公報
ところで、自動車等における灯具の設置箇所は、当該自動車等の機能上の制約や車両運行基準などの規則上の制約、及びデザイン上の制約などがあるので設置できる箇所には限界があり、スペースを有効に利用したいという課題がある。
一方、安全性の観点からは、当該自動車等の外部からみて、当該自動車の存在、進行方向、及び制動などの情報はより明確に示されているほうが望ましく、そのためには、非常点滅、方向指示、或いは緊急制動などの情報を表示する橙色点滅の表示領域は大きいほうが好ましい。
そこで本発明は、リアコンビネーションランプなどの車両用灯具の設置面積を広くすることなく、橙色点滅の表示領域を広くすることができる車両用灯具を提供することを目的とする。
本発明の車両用灯具は、白色及び橙色を選択的に発光可能な第一領域と、橙色を発光可能な第二領域と、前記第一領域及び前記第二領域の発光を制御する制御部と、を備えた車両用灯具であって、前記制御部は、運転者による方向指示操作があった場合、非常点滅表示操作があった場合、及び/又は、車両が緊急制動状態となった場合を含む所定の点滅条件満たした場合に、前記第二領域を橙色点滅発光させるとともに、運転者による車両後退操作がされた場合に、前記第一領域を白色に発光させるものであり、前記制御部は、運転者による車両後退操作がなされていない場合であり、且つ、前記所定の点滅条件のいずれかを満たした場合に、前記第一領域を橙色点滅発光させることを特徴としている。
また、本発明の車両用灯具は、前記第一領域は、白色に発光する白色LED素子と橙色に発光する橙色LED素子とを有することを特徴としている。
さらに、本発明の車両用灯具は、制御部が、車両が緊急制動状態となった場合にのみ前記点滅条件を満たすと判断して、前記第一領域を橙色点滅発光させることを特徴としている。
本発明の車両用灯具によると、制御部は、運転者による方向指示操作があった場合、非常点滅表示操作があった場合、及び/又は、車両が緊急制動状態となった場合を含む所定の点滅条件満たした場合に、第二領域が橙色点滅発光させられ、運転者による車両後退操作がされた場合には、第一領域をが白色に発光させられる。そして、運転者による車両後退操作がなされていない場合であり、且つ、前記所定の点滅条件のいずれかを満たした場合に、第一領域を橙色点滅発光させるので、運転者が車両後退操作をしていない場合に、方向指示操作、非常点滅表示操作、又は車両が緊急制動状態があった場合には第一領域及び第二領域がともに橙色点滅発光することになり、第二領域のみ橙色点滅発光する場合に比べて広い範囲で橙色点滅発光するので、例えば後続車の運転手などの車両外部の人に対する視認性を高めることができ、安全性を高めることができる。そして、第一領域は、もともと車両後退時に白色に発光する領域であるのでこのような後退灯の領域を、車両後退時以外のときに方向指示、非常点滅、緊急制動などを表示する領域として使用することができるので、省スペース化を図ることができる。
また、本発明の車両用灯具によると、第一領域には、白色に発光する白色LED素子と橙色に発光する橙色LED素子とを有しているので、制御部による制御により、白色及び橙色のいずれにも高輝度に発光させることができる。
そして、本発明の車両用灯具は、制御部が、車両が緊急制動状態となった場合にのみ、第一領域を橙色点滅発光させるので、最も追突のおそれがある緊急制動状態の場合にのみ、第一領域及び第二領域をともに橙色点滅発光させることで、後続車の運転手に対して明確に緊急制動状態を伝えることができる。なお、緊急制動状態は基本的に車両前進時に起こりうるものであるので、後退灯が点灯していない状態における第一領域を有効に活用することができる。
車両用灯具の正面構成を示す図。 車両用灯具の内部構成を示す断面図。 制御部で判断される第一領域及び第二領域の点灯又は点滅制御のフローチャート。 第一領域及び第二領域の各態様の点灯又は点滅を説明する図。 第二の例における主に制御部で判断される第一領域及び第二領域の点灯又は点滅制御のフローチャート。 第二の例における、第一領域及び第二領域の各態様の点灯又は点滅を説明する図。
以下、本発明に係る車両用灯具1の最良に実施形態について各図を参照しつつ説明する。車両用灯具1は、本実施形態においてはリアコンビネーションランプである。なお、リアコンビネーションランプに限定されるものではなく、尾灯・制動灯と独立したウインカー灯及び後退灯であっても良い。なお、本実施形態におけるリアコンビネーションランプの車両用灯具1は、車両後部の左右両側端にそれぞれ設けられるものであるが、左右対称の構造となっているので、以下では車両の後部右側の車両用灯具1について説明し、車両の後部左側に設けられる車両用灯具1については、説明を省略する。
図1及び図2に示すように、車両用灯具1は、外側に向かって開口した内部に空間を有するハウジング2と、ハウジング2の開口を覆うアウターレンズ3とを備えている。車両用灯具1は、正面から見て、外周部分に赤色に発光可能な赤色発光領域3を有しており、当該赤色発光領域3の内側下部に白色及び橙色に選択的に発光可能な第一領域4を有しており、赤色発光領域3の内側上部に橙色に発光可能な第二領域5を有している。そして、運転者の操作や車両状態に応じて、第一領域4、第二領域5、及び赤色発光領域3の発光を制御する制御部6としての回路基板が各発光領域内のLED素子を制御可能に配置されている。
ハウジング2は樹脂により形成されており、内部空間を少なくとも第一領域4、第二領域5、及び赤色発光領域3に区切る壁部7が形成されている。ハウジング2の内側面は光を反射可能な白色又は銀色が好ましく、LED素子の発光を反射して外部に射出するリフレクタの役割を果たすことができる。アウターレンズ3は、外周側3aが赤色光のみ透過する赤色透明の光透過樹脂で形成されており、その内側3bは、全ての可視光を透過する無色透明の光透過樹脂で形成されている。アウターレンズ3は、光を乱反射させるように加工されており、ハウジング2内のLED素子の光が外部に広がりのある視認性のよい光として射出される。
アウターレンズ3の外周にはシルバーの化粧枠8が設けられており、この化粧枠8をハウジング2にねじ固定することでアウターレンズ3をハウジング2の開口に固定している。
第一領域4には、白色に発光する白色LED素子11と橙色に発光する橙色LED素子12とがそれぞれ複数並べて配置されている。第一領域4を覆っているアウターレンズ3は無色透明であり、白色LED素子11が発光すると、外部からみて第一領域4が白色に発光し、橙色LED素子12が発光すると、外部からみて第一領域4が橙色に発光する。
第二領域5には、橙色に発光する橙色LED素子13が複数並べて配置されている。第二領域5を覆っているアウターレンズ3は無色透明であり、橙色LED素子13が発光すると、外部からみて第一領域4が橙色に発光する。
赤色発光領域3は、第一領域4及び第二領域5の外周に矩形枠状に形成される領域であり、内周部に赤色発光する赤色LED素子15が複数並べて配置されており、その外周部に白色に発光する複数の白色LED素子14が組み込まれたチューブが配置されている。赤色発光領域3の内周部を覆うアウターレンズ3は無色透明であり、赤色LED素子15が発光することで、外部から見て赤色発光領域3が赤色に発光する。赤色発光領域3の外周部を覆うアウターレンズ3は赤色透明であり、白色LED素子14のチューブが発光することで、赤色成分のみが外部に透過し、外部から見て赤色発光領域3が赤色に発光する。
制御部6は、車両からの各種信号を受信して、各領域のLED素子を点灯又は点滅制御する回路基板であり、図示しないが、CPUやLED素子の制御プログラムが記憶されたRAMの他、各領域のLED素子群の点灯点滅用のスイッチなどが配置されている。
このように構成される車両用灯具1が実際に点灯又は点滅される態様について、次に、説明する。まず、赤色発光領域3の点灯態様について簡単に説明する。運転者が、車両の図示しないステアリングコラムに設けられた灯火類操作レバーを操作して、「スモールライト」ポジション又は「ヘッドライト」ポジションにした場合や、当該灯火類操作レバーを、「オート」ポジションに操作し、且つ、車両に設けられたセンサよって外部の明るさが所定の閾値を下回ったことを感知した場合には赤色発光領域3が尾灯態様に点灯する。具体的には、赤色発光領域3の赤色LED素子15及び白色LED素子14の一部が点灯し、赤色発光領域3が尾灯としての基準を超える明るさに赤く点灯される。また、運転者のブレーキ操作又は車両の自動制動によって、車両が制動状態と鳴った場合には、赤色発光領域3が制動態様に点灯する。具体的には、赤色発光領域3の赤色LED素子15及び白色LED素子14の全部が点灯し、赤色発光領域3が制動灯としての基準を超える明るさに赤く点灯される。
次に、図3及び図4に基づいて、第一領域4及び第二領域5の点灯又は点滅態様の第一の例について説明する。図3は主に制御部6で判断される第一領域4及び第二領域5の点灯又は点滅制御のフローチャートであり、図4は、各態様の点灯又は点滅を説明する図である。
図3に示すように、シフトレバーが「リバース」に入れられると、図示しない車両制御用のコンピュータから車両用灯具1の制御部6に、その旨の信号が送られる。制御部6は、シフトレバーが「リバース」に入れられた旨の信号を受信したと判断すると(S100:YES)、第一領域4を白色発光させる(S101)。具体的には、制御部6は、第一領域4の白色LED素子11を発光させる。
そして、次に制御部6は車両制御用のコンピュータから車両の状態が緊急制動である旨の信号を受信したか否か判断する(S102)。ここで「緊急制動」とは、車両の急激な減速を意味する。
S102において制御部6は、緊急制動である旨の信号を受信したと判断すると(S102:YES)、第二領域5を緊急制動態様で点滅する(S103)。具体的には、第二領域5の橙色LED素子13を短い間隔で点滅させて、第二領域5を橙色に点滅させる。なお、この緊急制動態様の点滅は例えば緊急制動が終わるまで点滅される。この処理を終了すると、点灯・点滅処理のルーチンをリターンする。
S102に戻って、緊急制動である旨の信号を受信していないと判断すると(S102:NO)、次に、制御部6は車両制御用のコンピュータから「ハザード」がONとなった旨の信号を受信したか否か判断する(S104)。具体的には車両の図示しないダッシュボードに設けられているハザードスイッチが押された場合に、車両制御用のコンピュータから「ハザード」がONになった旨の信号が制御部6に送信される。「ハザード」がONであると判断すると、第二領域5をハザード態様で点滅する(S105)。具体的には、第二領域5の橙色LED素子13を緊急制動態様のときにりも長い間隔で点滅させて、第二領域5を橙色に点滅させる。なお、このハザード態様の点滅はハザードスイッチがもう一度押されるまで点滅される。この処理を終了すると、点灯・点滅処理のルーチンをリターンする。
S104において、制御部6は車両制御用のコンピュータから「ハザード」がONとなった旨の信号を受信していないと判断すると(S104:NO)、次に、制御部6は車両制御用のコンピュータから「方向指示」がONとなった旨の信号を受信したか否か判断する(S106)。具体的には車両の図示しないステアリングコラムに設けられた灯火類操作レバーが右折又は左折方向に操作された場合に、車両制御用のコンピュータから「方向指示」がONになった旨の信号が制御部6に送信される。「方向指示」がONであると判断すると、右又は左の操作された方向側の車両用灯具1に設けられた第二領域5を方向指示態様で点滅する(S107)。具体的には、いずれか一方の第二領域5の橙色LED素子13を緊急制動態様のときにりも長い間隔で点滅させて、第二領域5を橙色に点滅させる。なお、この方向指示態様の点滅はハンドル操作又は灯火類操作レバーの操作によって当該灯火類操作レバーが元に位置に戻るまで点滅される。この処理を終了すると、点灯・点滅処理のルーチンをリターンする。
一方、S106において、制御部6は車両制御用のコンピュータから「方向指示」がONとなった旨の信号を受信していないと判断すると(S106:NO)、そのまま処理を終了し、点灯・点滅処理のルーチンをリターンする。
ステップS100に戻って、シフトレバーが「リバース」に入れられた旨の信号を受信していないと判断すると(S100:NO)、第一領域4を白色発光させることなく、制御部6は車両制御用のコンピュータから車両の状態が緊急制動である旨の信号を受信したか否か判断する(S108)。
S108において制御部6は、緊急制動である旨の信号を受信したと判断すると(S108:YES)、第二領域5を緊急制動態様で点滅する(S109)。具体的には、第二領域5の橙色LED素子13を短い間隔で点滅させて、第二領域5を橙色に点滅させる。そしてさらに、第一領域4を緊急制動態様で橙色点灯させる(S110)。具体的には、第一領域4の橙色LED素子12を短い間隔で点滅させる。なお、この緊急制動態様の点滅は例えば緊急制動が終わるまで点滅される。この処理を終了すると、点灯・点滅処理のルーチンをリターンする。
S108に戻って、緊急制動である旨の信号を受信していないと判断すると(S108:NO)、次に、制御部6は車両制御用のコンピュータから「ハザード」がONとなった旨の信号を受信したか否か判断する(S111)。具体的には車両の図示しないダッシュボードに設けられているハザードスイッチが押された場合に、車両制御用のコンピュータから「ハザード」がONになった旨の信号が制御部6に送信される。「ハザード」がONであると判断すると、第二領域5をハザード態様で点滅する(S112)。具体的には、第二領域5の橙色LED素子13を緊急制動態様のときにりも長い間隔で点滅させて、第二領域5を橙色に点滅させる。そして、第一領域4もハザード態様で橙色点滅させる(S113)。具体的には、第一領域4の橙色LED素子12を緊急制動態様のときにりも長い間隔で点滅させて、第一領域4を橙色に点滅させる。なお、このハザード態様の点滅はハザードスイッチがもう一度押されるまで点滅される。この処理を終了すると、点灯・点滅処理のルーチンをリターンする。
S108において、制御部6は車両制御用のコンピュータから「ハザード」がONとなった旨の信号を受信していないと判断すると(S108:NO)、次に、制御部6は車両制御用のコンピュータから「方向指示」がONとなった旨の信号を受信したか否か判断する(S114)。具体的には車両の図示しないステアリングコラムに設けられた灯火類操作レバーが右折又は左折方向に操作された場合に、車両制御用のコンピュータから「方向指示」がONになった旨の信号が制御部6に送信される。「方向指示」がONであると判断すると、右又は左の操作された方向側の車両用灯具1に設けられた第二領域5を方向指示態様で点滅する(S115)。具体的には、いずれか一方の第二領域5の橙色LED素子13を緊急制動態様のときにりも長い間隔で点滅させて、第二領域5を橙色に点滅させる。そして、第一領域4も方向指示態様で橙色点滅させる(S116)。具体的には、第一領域4の橙色LED素子12を緊急制動態様のときにりも長い間隔で点滅させて、第一領域4を橙色に点滅させる。なお、この方向指示態様の点滅はハンドル操作又は灯火類操作レバーの操作によって当該灯火類操作レバーが元に位置に戻るまで点滅される。この処理を終了すると、点灯・点滅処理のルーチンをリターンする。
一方、S114において、制御部6は車両制御用のコンピュータから「方向指示」がONとなった旨の信号を受信していないと判断すると(S114:NO)、そのまま処理を終了し、点灯・点滅処理のルーチンをリターンする。
以上のように、制御部6は、車両後退操作がされた場合であって、車両が緊急制動状態となった場合、運転者による方向指示操作があった場合、運転者による非常点滅表示操作があった場合には、図4(a)に示すように、第一領域4が白色発光しつつ、第二領域5がそれぞれ緊急制動態様、方向指示態様、ハザード態様で橙色点滅する。
そして、制御部6は、車両後退操作がされた場合であって、車両が緊急制動状態、運転者による方向指示操作、及び運転者による非常点滅表示操作のいずれも無かった場合には、図4(b)に示すように、第一領域4が白色発光しつつ、第二領域5が消灯状態を維持する。
さらに、制御部6は、車両後退操作がされていない場合であって、車両が緊急制動状態となった場合、運転者による方向指示操作があった場合、運転者による非常点滅表示操作があった場合には、図4(c)に示すように、第一領域4及び第二領域5がともにそれぞれ緊急制動態様、方向指示態様、ハザード態様で橙色点滅する。
そして、制御部6は、車両後退操作がされておらず、車両が緊急制動状態、運転者による方向指示操作、及び運転者による非常点滅表示操作のいずれも無かった場合には、図4(d)に示すように、第一領域4及び第二領域5がともに消灯状態を維持する。
このように、本実施形態の車両用灯具1によると、制御部6は、運転者による車両後退操作がなされていない場合であり、且つ、車両が緊急制動状態となった場合、運転者による方向指示操作があった場合、運転者による非常点滅表示操作があった場合には、本来後退灯の領域である第一領域4をも橙色点滅発光させるので、車両後退時以外の場合に、方向指示、非常点滅表示、又は車両が緊急制動の場合に、第一領域4及び第二領域5がともに橙色点滅発光することになり、第二領域5のみ橙色点滅発光する場合に比べて広い範囲で橙色点滅発光するので、後続車の運転手などの車両外部の人に対する視認性を高めることができ、安全性を高めることができる。
次に、図5及び図6に基づいて、第一領域4及び第二領域5の点灯又は点滅態様の第二の例について説明する。図5は第二の例における主に制御部6で判断される第一領域4及び第二領域5の点灯又は点滅制御のフローチャートであり、図6は第二の例における、各態様の点灯又は点滅を説明する図である。
図5に示すように、シフトレバーが「リバース」に入れられると、図示しない車両制御用のコンピュータから車両用灯具1の制御部6に、その旨の信号が送られる。制御部6は、シフトレバーが「リバース」に入れられた旨の信号を受信したと判断すると(S201:YES)、第一領域4を白色発光させる(S202)。具体的には、制御部6は、第一領域4の白色LED素子11を発光させる。
そして、次に制御部6は、車両制御用のコンピュータから「ハザード」がONとなった旨の信号を受信したか否か判断する(S203)。具体的には車両の図示しないダッシュボードに設けられているハザードスイッチが押された場合に、車両制御用のコンピュータから「ハザード」がONになった旨の信号が制御部6に送信される。「ハザード」がONであると判断すると、第二領域5をハザード態様で点滅する(S204)。具体的には、第二領域5の橙色LED素子13を緊急制動態様のときにりも長い間隔で点滅させて、第二領域5を橙色に点滅させる。なお、このハザード態様の点滅はハザードスイッチがもう一度押されるまで点滅される。この処理を終了すると、点灯・点滅処理のルーチンをリターンする。
S203において、制御部6は車両制御用のコンピュータから「ハザード」がONとなった旨の信号を受信していないと判断すると(S203:NO)、次に、制御部6は車両制御用のコンピュータから「方向指示」がONとなった旨の信号を受信したか否か判断する(S205)。具体的には車両の図示しないステアリングコラムに設けられた灯火類操作レバーが右折又は左折方向に操作された場合に、車両制御用のコンピュータから「方向指示」がONになった旨の信号が制御部6に送信される。「方向指示」がONであると判断すると、右又は左の操作された方向側の車両用灯具1に設けられた第二領域5を方向指示態様で点滅する(S206)。具体的には、いずれか一方の第二領域5の橙色LED素子13を緊急制動態様のときにりも長い間隔で点滅させて、第二領域5を橙色に点滅させる。なお、この方向指示態様の点滅はハンドル操作又は灯火類操作レバーの操作によって当該灯火類操作レバーが元に位置に戻るまで点滅される。この処理を終了すると、点灯・点滅処理のルーチンをリターンする。
一方、S205において、制御部6は車両制御用のコンピュータから「方向指示」がONとなった旨の信号を受信していないと判断すると(S205:NO)、そのまま処理を終了し、点灯・点滅処理のルーチンをリターンする。
なお、本ルーチンにおいては、車両後退時(S201:YES)の場合には、緊急制動の有無を判断していない。これは、車両後退時には基本的に「緊急制動」は起こりにくく、また、後退で緊急制動した場合に車両の後方側に緊急制動した旨の情報を表示する実益も少ないので、例えばこの判断を省略するものである。
ステップS201に戻って、シフトレバーが「リバース」に入れられた旨の信号を受信していないと判断すると(S201:NO)、第一領域4を白色発光させることなく、制御部6は車両制御用のコンピュータから車両の状態が緊急制動である旨の信号を受信したか否か判断する(S207)。
S207において制御部6は、緊急制動である旨の信号を受信したと判断すると(S207:YES)、第二領域5を緊急制動態様で点滅する(S208)。具体的には、第二領域5の橙色LED素子13を短い間隔で点滅させて、第二領域5を橙色に点滅させる。そしてさらに、第一領域4を緊急制動態様で橙色点灯させる(S209)。具体的には、第一領域4の橙色LED素子12を短い間隔で点滅させる。なお、この緊急制動態様の点滅は例えば緊急制動が終わるまで点滅される。この処理を終了すると、点灯・点滅処理のルーチンをリターンする。
S207に戻って、緊急制動である旨の信号を受信していないと判断すると(S207:NO)、次に、制御部6は車両制御用のコンピュータから「ハザード」がONとなった旨の信号を受信したか否か判断する(S210)。具体的には車両の図示しないダッシュボードに設けられているハザードスイッチが押された場合に、車両制御用のコンピュータから「ハザード」がONになった旨の信号が制御部6に送信される。「ハザード」がONであると判断すると、第二領域5をハザード態様で点滅する(S211)。具体的には、第二領域5の橙色LED素子13を緊急制動態様のときにりも長い間隔で点滅させて、第二領域5を橙色に点滅させる。なお、このハザード態様の点滅はハザードスイッチがもう一度押されるまで点滅される。この処理を終了すると、点灯・点滅処理のルーチンをリターンする。
S210において、制御部6は車両制御用のコンピュータから「ハザード」がONとなった旨の信号を受信していないと判断すると(S210:NO)、次に、制御部6は車両制御用のコンピュータから「方向指示」がONとなった旨の信号を受信したか否か判断する(S212)。具体的には車両の図示しないステアリングコラムに設けられた灯火類操作レバーが右折又は左折方向に操作された場合に、車両制御用のコンピュータから「方向指示」がONになった旨の信号が制御部6に送信される。「方向指示」がONであると判断すると、右又は左の操作された方向側の車両用灯具1に設けられた第二領域5を方向指示態様で点滅する(S213)。具体的には、いずれか一方の第二領域5の橙色LED素子13を緊急制動態様のときにりも長い間隔で点滅させて、第二領域5を橙色に点滅させる。なお、この方向指示態様の点滅はハンドル操作又は灯火類操作レバーの操作によって当該灯火類操作レバーが元に位置に戻るまで点滅される。この処理を終了すると、点灯・点滅処理のルーチンをリターンする。
一方、S212において、制御部6は車両制御用のコンピュータから「方向指示」がONとなった旨の信号を受信していないと判断すると(S212:NO)、そのまま処理を終了し、点灯・点滅処理のルーチンをリターンする。
以上のように、制御部6は、車両後退操作がされた場合であって、車両が緊急制動状態となった場合、運転者による方向指示操作があった場合、運転者による非常点滅表示操作があった場合には、図6(a)に示すように、第一領域4が白色発光しつつ、第二領域5がそれぞれ緊急制動態様、方向指示態様、ハザード態様で橙色点滅する。
そして、制御部6は、車両後退操作がされた場合であって、車両が緊急制動状態、運転者による方向指示操作、及び運転者による非常点滅表示操作のいずれも無かった場合には、図6(b)に示すように、第一領域4が白色発光しつつ、第二領域5が消灯状態を維持する。
さらに、制御部6は、車両後退操作がされていない場合であって、車両が緊急制動状態となった場合のみ、図6(c)に示すように、第一領域4及び第二領域5がともにそれぞれ緊急制動態様で橙色点滅する。
さらに、制御部6は、車両後退操作がされていない場合であって、運転者による方向指示操作があった場合、運転者による非常点滅表示操作があった場合には、図6(d)に示すように、第二領域5のみがそれぞれ方向指示態様、ハザード態様で橙色点滅する。
そして、制御部6は、車両後退操作がされておらず、車両が緊急制動状態、運転者による方向指示操作、及び運転者による非常点滅表示操作のいずれも無かった場合には、図4(e)に示すように、第一領域4及び第二領域5がともに消灯状態を維持する。
このように第二の例の態様によると、制御部6が、車両が緊急制動状態となった場合にのみ、第一領域4を橙色点滅発光させるので、最も追突のおそれがある緊急制動状態の場合にのみ、第一領域4及び第二領域5をともに橙色点滅発光させることで、後続車の運転手に対して明確に緊急制動状態を伝えることができる。なお、緊急制動状態は基本的に車両前進時に起こりうるものであるので、後退灯が点灯していない状態における第一領域4を有効に活用することができる。
なお、本発明の実施の形態は上述の形態に限ることなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができることは云うまでもない。
本発明に係る車両用灯具1は、例えば自動車のリアコンビネーションランプに用いる灯具として好適に適用することができる。
1 車両用灯具
4 第一領域
5 第二領域
11 白色LED素子
12 橙色LED素子

Claims (3)

  1. 白色及び橙色を選択的に発光可能な第一領域と、
    橙色を発光可能な第二領域と、
    前記第一領域及び前記第二領域の発光を制御する制御部と、
    を備えた車両用灯具であって、
    前記制御部は、運転者による方向指示操作があった場合、非常点滅表示操作があった場合、及び/又は、車両が緊急制動状態となった場合を含む所定の点滅条件満たした場合に、前記第二領域を橙色点滅発光させるとともに、運転者による車両後退操作がされた場合に、前記第一領域を白色に発光させるものであり、
    前記制御部は、運転者による車両後退操作がなされていない場合であり、且つ、前記所定の点滅条件のいずれかを満たした場合に、前記第一領域を橙色点滅発光させることを特徴とする車両用灯具。
  2. 前記第一領域は、白色に発光する白色LED素子と橙色に発光する橙色LED素子とを有することを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 制御部が、車両が緊急制動状態となった場合にのみ前記点滅条件を満たすと判断して、前記第一領域を橙色点滅発光させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用灯具。
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