JP2017094594A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハーフトーン処理に用いられるスクリーンに応じて面倒れ量の補正処理を適切に行う画像形成装置を提供する。【解決手段】光ビームを出射するレーザ光源と、回転駆動され、前記光源から出射された光ビームにより潜像が形成される感光ドラムと、回転軸を中心に回転し、レーザ光源から出射された光ビームが感光ドラム上を走査するように光ビームを偏向する複数のミラー面を有する回転多面鏡と、入力された画像データにディザ処理を行い、回転多面鏡の複数のミラー面それぞれの回転多面鏡の回転軸に対する傾きに基づく補正量を用いてディザ処理が行われた画像データを補正するCPUと、を備え、レーザ光源は、CPUによって補正された画像データに基づいて潜像を形成するための光ビームを出射し、CPUは、ディザ処理の種類に応じて補正量を決定する。【選択図】図5

Description

本発明は、ディジタル複写機、複合機、レーザプリンタなど、2次元画像の画像形成時の歪みや濃度むらに補正を行う画像形成装置に関する。
レーザプリンタや複写機等の電子写真方式の画像形成装置では、レーザ光を走査する光走査装置を用いて、感光体上に潜像形成を行う方式が一般に知られている。レーザ走査方式の光走査装置では、コリメータレンズを用いて平行光にされたレーザ光を、回転多面鏡によって偏向し、偏向されたレーザ光を長尺のfθレンズを用いて感光体上に結像させる。また、1つのパッケージ内に複数の発光素子を有するマルチビーム光源を有し、複数のレーザ光を同時に走査するマルチビーム走査方式がある。
一方、濃度むらやバンディングのない良好な画像を形成するためには、レーザ光の走査ライン間のピッチは感光体上で等間隔であることが望ましい。しかし、以下の複数の要因によって、走査ライン間のピッチの変動が発生する。例えば、走査ライン間のピッチの変動は、感光体の表面速度の速度変動や、回転多面鏡の回転速度変動等によって生じる。また、走査ライン間のピッチの変動は、回転多面鏡の回転軸に対する回転多面鏡のミラー面の角度のばらつきや、マルチビーム光源の場合にはレーザチップに配列された発光点の間隔のばらつきによっても生じる。図16(a)では、レーザ光による走査を横線で表し、走査ラインの間隔が周期的に変動する様子を示している。図16(a)に示すように、レーザ光の走査ラインの間隔が近接する場合は濃く、レーザ光の走査ラインの間隔が離れている場合は薄く現像され、縞模様(モアレ)等として検知されやすい。このような要因により発生する濃度むらやバンディングに対して、光走査装置の露光量を制御することでバンディングを補正する技術が提案されている。例えば特許文献1では、感光体近傍に副走査方向のビーム位置検出手段を設け、検出されたビーム位置から得られた走査ピッチ情報に基づき、光走査装置の露光量を調整してバンディングを目立たなくする構成が記載されている。
また、画像形成装置では、画像データにディザパターンを用いてハーフトーン処理を行い、ハーフトーン(中間階調)を表現している。ハーフトーン処理が施された画像には、例えばラインスクリーンやドットスクリーンが用いられている。
特開2012−098622号公報
しかし、ハーフトーン処理に用いられるスクリーンには、回転多面鏡のミラー面の倒れ(以下、単に、回転多面鏡の面倒れという)の影響を受けやすいスクリーンと受けにくいスクリーンとがある。図16(b)、図16(c)は回転多面鏡の面倒れの現象を示す図である。図16(b)、図16(c)中、グレーの部分はディザのパターンを示す。また、グレーの薄い箇所(白い部分)は光源から出射されたレーザ光の走査線の間隔が疎となっている箇所を示し、グレーの濃い箇所(黒い部分)は走査線の間隔が密となっている箇所を示す。図16(b)のラインスクリーンを用いた画像では、ラインスクリーンの縞が規則的に走査線の疎密の発生場所に跨るため、モアレが強く表れる。一方、図16(c)のドットスクリーンを用いた画像では、ラインスクリーンに比べると、ドットと疎密の発生場所が重なる場所が不規則になっており、濃淡の発生頻度がラインスクリーンに比べて少なく、モアレの強度がラインスクリーンに比べて小さい。
また、走査線の疎密に起因する濃度むらを補正する際に露光量を制御する場合、補正の前後で所定面積当たりの濃度が保存されないため、入力画像のパターンによっては、補正がうまく機能せず、補正の性能が低下する場合がある。ここで、特許文献1のように露光量による濃度調整を行う従来方式で、図16(a)の画像パターン(ラインスクリーン)の一部を抜き出して、補正を行った例を図17(c)、(d)に示す。図17(c)は補正前の画像パターン、図17(d)は補正後の画像パターンを示す。また、図中のA1、A2は、補正対象範囲を示し、図中のB1、B2は、補正対象範囲A1、A2をそれぞれ含んで、補正が行われた範囲を示す。図17(d)において、図17(c)に比べて、補正対象範囲A1、A2では画像濃度が補正されている。しかし、補正対象範囲A1、A2の周囲を含む範囲B1、B2では、補正前後の濃度保存をしていない方式のために、画像濃度が濃くなったり、逆に薄くなったりして、過補正が発生し、入力画像のパターンによっては、補正に失敗する例である。
このような従来方式に対して、複数画素に跨って濃度の重心移動を行って疎密を補正する図18のような露光方法が考えられる。しかし、濃度の重心移動を行う方法では、移動した濃度が階調特性に従い精度よく再現できない場合には、補正の効果が得られないおそれもある。更に、経年変化や温度、湿度等の環境変動等は、電子写真の階調特性に大きな影響を与える。このため、環境変動による階調特性の変化が生じても、適切な補正が行われることも求められている。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、面倒れ補正を画像パターンによらず適切に行うことを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)光ビームを出射する光源と、回転駆動され、前記光源から出射された光ビームにより潜像が形成される感光体と、回転軸を中心に回転し、前記光源から出射された光ビームが前記感光体上を走査するように前記光ビームを偏向する複数のミラー面を有する回転多面鏡と、入力された画像データにディザ処理を行う処理手段と、前記回転多面鏡の複数のミラー面それぞれの前記回転多面鏡の回転軸に対する傾きに基づく補正量を用いて前記処理手段によりディザ処理が行われた画像データを補正する補正手段と、を備え、前記光源は、前記補正手段によって補正された画像データに基づいて前記潜像を形成するための光ビームを出射し、前記補正手段は、前記ディザ処理の種類に応じて前記補正量を決定することを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、面倒れ補正を画像パターンによらず適切に行うことができる。
実施例1、2の画像形成装置全体を示す図、感光ドラムと光走査装置周辺の構成を示す図 実施例1、2の画像形成装置のブロック図 実施例1、2の走査ラインの位置ずれを示す図 実施例1、2のメモリに情報を記憶する工程を説明するブロック図 実施例1のページ処理を説明するフローチャート 実施例1の面倒れ補正テーブル 実施例1の面倒れ補正処理を示すフローチャート 実施例1の画素の位置ずれを分類毎に示す図 実施例1の副走査方向の画素位置の座標変換を示す図 実施例1の副走査方向の画素位置の座標変換を示す図 実施例1の副走査方向の画素位置の座標変換を示す図 実施例1のフィルタ処理に用いる畳み込み関数を示す図、補正値と係数を説明する図 実施例1の位置ずれの分類毎のフィルタ処理を示す図 実施例1のフィルタ処理を示すフローチャート 実施例2の面倒れ補正テーブル 従来例の濃度むらを示す図、面倒れによるディザへの影響を示す図 従来例の面倒れ補正量と補正残差の関係を示す図、従来例の面倒れ補正を説明する図 従来例の露光量の重心移動による面倒れ補正を示す図
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。尚、レーザ光が走査される方向であって感光ドラムの回転軸方向を第2の方向である主走査方向、主走査方向に略直交する方向であって感光ドラムの回転方向を第1の方向である副走査方向とする。即ち、第1の方向は感光ドラムの回転方向であり、第2の方向は感光ドラム上における光ビームの走査方向である。まず、上述した図16(b)、図16(c)、図17、図18について詳細に説明する。
(面倒れによるディザへの影響)
図16(b)、図16(c)は、回転多面鏡の面倒れの現象を示す図である。ここでは、回転多面鏡は5つのミラー面を有し、光源は4つの発光素子を有するものとして説明する。光源から照射されたレーザ光が回転多面鏡のミラー面により偏向され、被走査体上で走査線が形成される。図16(b)、図16(c)には、回転多面鏡の1つのミラー面により偏向された4つのレーザ光により形成された走査線を、横長の長方形で表している。走査線を表す長方形の長手方向が主走査方向、主走査方向に直交する方向が副走査方向である。回転多面鏡が1回転する毎に20ライン(=4ビーム×5面)のレーザ光で感光ドラムが露光される。このため、所定の1走査の4ビーム目の走査線と、所定の1走査の次の1走査の1ビーム目の走査線との境界に、回転多面鏡の面倒れによる疎密が発生し、この疎密がレーザ光の20ラインの周期で繰り返される。図16(b)、図16(c)中、グレーの部分はディザのパターンを示す。また、グレーの薄い箇所(白い部分)は走査線の間隔が疎となっている箇所を示し、グレーの濃い箇所(黒い部分)は走査線の間隔が密となっている箇所を示す。
図16(b)はハーフトーンを副走査方向に対して傾き45度のラインスクリーンで表した画像であり、ラインスクリーンの縞が規則的に走査線の間隔の疎密の発生場所に跨るため、モアレが強く表れる。一方、図16(c)はハーフトーンを副走査方向に対して傾き45度となるようドットを配置したドットスクリーンで表した画像である。ドットスクリーンでは、ラインスクリーンに比べると、ドットと走査線の間隔の疎密の発生場所が重なる場所が不規則になっており、濃淡の発生頻度がラインスクリーンに比べて少なく、モアレの強度がラインスクリーンに比べて小さい。
(補正量とモアレ強度の関係)
使用するディザによって、面倒れにより生じるモアレ強度は異なる。図17(a)は、画像濃度(図中、D3)を一定にしたときの、2つのディザA、Bにおける面倒れの補正量とモアレ強度の関係を示したグラフである。横軸は面倒れ補正量、縦軸は面倒れのモアレ強度を示す。図17(a)に示すように、モアレ強度は、面倒れの補正量が面倒れ量と同じときに最も小さくなるため、面倒れの補正量とモアレ強度のとの関係を示すグラフ(特性曲線)では、補正量が面倒れ量と等しいときのモアレ強度が最下点となる。また、ディザにより、最下点のモアレ強度は異なり、図17(a)では、ディザBのモアレ強度の方がディザAのモアレ強度よりも小さい。そして、このグラフ(特性曲線)は、補正量が面倒れ量と同じ値から離れるほど(補正量が面倒れ量より大きくなるほど、又は少なくなるほど)、モアレ強度が大きくなるV字型の特性を示す曲線となる。また、図中、点線はモアレの視認限界を示し、図中、H0、H1は、それぞれディザB、ディザAを使用した場合の視認限界に対応する面倒れの補正量を示し、補正量H0、H1は、H0<H1の大小関係にある。異なるディザに対して、面倒れに対して同じ補正量を適用すると、ディザ毎にモアレ強度が異なる。そのため、モアレ強度を同じにするためには、面倒れに対する補正量を使用するディザに合わせて修正する必要がある。
また、使用するディザが同じでも、画像濃度が異なるとモアレ強度も異なる。図17(b)は、同じディザを使用したときの、面倒れの補正量とモアレ強度の関係を画像濃度毎に示したグラフ(特性曲線)である。横軸は面倒れ補正量、縦軸は面倒れのモアレ強度を示し、図中の点線は、モアレの視認限界を示している。図中、D0〜D6は画像濃度を示し、D0〜D6の順に画像濃度は大きくなる。図17(b)に示すように、画像濃度は薄ければ、それに比例してモアレ強度は小さくなる。また、画像濃度が濃ければ、濃淡の波が潰れることによりモアレ強度は小さくなる。その結果、画像濃度がD0、D6の場合の面倒れ補正量とモアレ強度の関係を示す特性曲線は同じである。同様に、画像濃度がD1、D5の場合、D2、D4の場合も、それぞれ面倒れ補正量とモアレ強度の関係を示す特性曲線は同じである。また、図中、H0、H1、H2は、それぞれ、画像濃度がD1及びD5、D2及びD4、D3の場合の視認限界に対する面倒れの補正量を示し、面倒れ補正量H0、H1、H2は、H0<H1<H2の大小関係にある。尚、画像濃度がD0及びD6の場合には、面倒れの補正量に関係なく、モアレ強度が視認限界よりも小さいため、モアレは視認されない。使用するディザが同じでも、異なる画像濃度に対して、同じ補正量を適用すると、画像濃度毎にモアレ強度が異なる。そのため、モアレ強度を同じにするためには、面倒れに対する補正量を、画像濃度に合わせて修正する必要がある。
(従来方式の補正)
従来では、一走査の副走査方向の端の光ビーム(例えば、4つ目の光ビーム)の光量を、隣接する光ビーム(例えば、次の一走査の1つ目の光ビーム)との距離の疎密に基づいて補正する。補正の前後で所定面積当たりの濃度が保存されないため、入力した画像パターンによっては、適切に補正ができない場合がある。図17(c)は、図16(a)の画像パターン(ラインスクリーン)の一部を抜き出した図である。図17(c)では、回転多面鏡に面倒れが発生し、回転多面鏡の隣り合う走査線の間が疎となる領域A1が生じて濃度が薄くなる。また、同様に、回転多面鏡に面倒れが発生し、隣り合う走査線の間が密となる領域A2が生じて濃度が濃くなる。このように、回転多面鏡の面倒れが発生すると、全体として濃度むらが発生する。図17(d)は、図17(c)の回転多面鏡の面倒れに対して、従来の方式で補正した結果を示す図である。図17(d)における領域A1、A2のそれぞれの両隣の領域B11、B12、及び領域B21、B22でも、レーザ光の間隔は元のビーム間隔と変わらない。そのため、図17(c)で疎となっている領域A1の両側の領域B11、B12では、補正の結果、図17(d)に示すように濃度が濃くなる。一方、図17(c)で密となっている領域A2の両側の領域B21、B22では、補正の結果、図17(d)に示すように濃度が薄くなる。このように、図17(d)では、回転多面鏡の面倒れの補正を行ったために、かえって濃度むらが発生してしまい、適切に補正を行うことができていない。
(他の補正方法)
入力画像のパターンによらず補正可能な方式として、周辺の走査線も組み合わせて画像の重心位置をずらす図18に示す露光方式が考えられる。図18(a)〜(c)は、それぞれ、横軸は副走査方向の位置を示し、縦軸は露光量を示し、棒グラフの棒部分は、各副走査位置の露光量を示す。図18(a)は、入力データに従って露光した副走査位置における露光量を示し、図18(b)、(c)は、図18(a)に対して、走査線の密度が疎な場所から密な場所に重心の移動処理を行った場合の副走査位置における露光量を示している。図18(b)、(c)は、重心の移動処理を行う前後の画像濃度を保存して、重心位置をずらす演算の結果、ハーフトーン(中間階調)の画素が多く発生する。そのため、温度や湿度などの環境変動が大きい場合には、電子写真的な特性から補正性能に影響を受ける要因になる。即ち、入力画像データを所定の方向に重心移動して、所定の階調で現像すると最適な補正効果が得られる場合に、例えば環境変動により階調特性が変化してしまい、リニアな特性となったり、所定の露光量で急に立ち上がるような特性となったりすることがある。このような場合、リニアな階調特性で現像すると過補正となったり、所定の露光量で急に立ち上がるような階調特性で現像すると、逆に補正不足となったりする。
<画像形成装置全体の構成>
図1(a)は、複数色のトナーを用いて画像形成を行うデジタルフルカラープリンタ(カラー画像形成装置)の概略断面図である。図1(a)を用いて実施例の画像形成装置100について説明する。画像形成装置100には色別に画像を形成する4つの画像形成部(画像形成手段)101Y、101M、101C、101Bk(破線部)が備えられている。画像形成部101Y、101M、101C、101Bkはそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを用いて画像形成を行う。Y、M、C、Bkは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックを表しており、以下、特定の色について説明する場合を除き、添え字Y、M、C、Bkを省略する。
画像形成部101には感光体である感光ドラム102が備えられている。感光ドラム102の周りには、帯電装置103、光走査装置104、現像手段である現像装置105がそれぞれ設けられている。また、感光ドラム102の周りには、クリーニング装置106が配置されている。感光ドラム102の下方には無端ベルト状の中間転写ベルト107が配置されている。中間転写ベルト107は、駆動ローラ108と従動ローラ109、110とに張架され、画像形成中は図中の矢印B方向(時計回り方向)に回転する。また、中間転写ベルト107(中間転写体)を介して、感光ドラム102に対向する位置には、一次転写装置111が設けられている。また、本実施例の画像形成装置100は、中間転写ベルト107上のトナー像を記録媒体である用紙Sに転写するための二次転写装置112、用紙S上のトナー像を定着するための定着装置113を備える。
画像形成装置100の帯電工程から現像工程までの画像形成プロセスを説明する。各画像形成部101における画像形成プロセスは同一であるため、画像形成部101Yを例にして画像形成プロセスを説明し、画像形成部101M、101C、101Bkにおける画像形成プロセスについては説明を省略する。画像形成部101Yの帯電装置103Yにより、図中矢印方向(反時計回り方向)に回転駆動される感光ドラム102Yを帯電する。帯電された感光ドラム102Yは、光走査装置104Yから出射される一点鎖線で示すレーザ光によって露光される。これにより、回転する感光ドラム102Y上(感光体上)に静電潜像が形成される。感光ドラム102Y上に形成された静電潜像は、現像装置105Yによってイエローのトナー像として現像される。画像形成部101M、101C、101Bkでも、同様の工程が行われる。
転写工程以降の画像形成プロセスについて説明する。転写電圧が印加された一次転写装置111は、画像形成部101の感光ドラム102上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を、中間転写ベルト107に転写する。これにより、中間転写ベルト107上で各色のトナー像が重ね合わされる。即ち、中間転写ベルト107に4色のトナー像が転写される(一次転写)。中間転写ベルト107上に転写された4色のトナー像は、二次転写装置112により、手差し給送カセット114又は給紙カセット115から二次転写部に搬送されてきた用紙S上に転写される(二次転写)。そして、用紙S上の未定着のトナー像は定着装置113で加熱定着され、用紙S上にフルカラー画像が得られる。画像が形成された用紙Sは排紙部116に排紙される。
<感光ドラムと光走査装置>
図1(b)に、感光ドラム102、光走査装置104、及び、光走査装置104の制御部の構成を示す。光走査装置104は、マルチビームレーザ光源(以下、レーザ光源)201と、コリメータレンズ202と、シリンドリカルレンズ203と、回転多面鏡204とを備える。レーザ光源201は、複数の発光素子によりレーザ光(光ビーム)を発生するマルチビームレーザ光源である。コリメータレンズ202は、レーザ光を平行光に整形する。シリンドリカルレンズ203は、コリメータレンズ202を通過したレーザ光を副走査方向へ集光する。尚、本実施例ではレーザ光源201は複数のビームを配列したマルチビーム光源を例にして記載するが、単一の光源を用いた場合も同様に動作させるものとする。レーザ光源201は、マルチビームレーザ駆動回路(以下、単にレーザ駆動回路)304によって駆動される。回転多面鏡204は、回転動作するモータ部とモータ軸に取り付けられた反射ミラーからなる。以下、回転多面鏡204の反射ミラーの面を、ミラー面という。回転多面鏡204は、回転多面鏡駆動部305によって駆動される。光走査装置104は、回転多面鏡204によって偏向されたレーザ光(走査光)が入射するfθレンズ205、206を備える。また、光走査装置104は、種々の情報が格納されたメモリ302を有する。
更に、光走査装置104は、回転多面鏡204によって偏向されたレーザ光を検知し、レーザ光を検知したことに応じて水平同期信号(以下、BD信号)を出力する信号生成手段であるBeam Detector207(以下、BD207)を備える。光走査装置104から出射したレーザ光は、感光ドラム102上を走査する。レーザ光が感光ドラム102の回転軸に対して平行に走査するように、光走査装置104と感光ドラム102の位置決めがなされている。光走査装置104は、回転多面鏡204のミラー面が感光ドラム102上を1回走査する度に、マルチビームレーザの光ビームのスポットを主走査方向に移動(走査)させ、レーザ素子(発光素子)数分の走査ラインを同時に形成する。本実施例では、回転多面鏡204のミラー面数は5面であり、レーザ光源201は8つのレーザ素子を有する構成を例にして説明する。本実施例では、回転多面鏡204のミラー面の1面で、即ち、レーザ光の1回の走査で8ライン分の画像形成を行う。回転多面鏡204は、1回転あたり5回レーザ光を走査して、40ライン分の画像形成を行う。
感光ドラム102は、回転軸にロータリーエンコーダ301を備えており、ロータリーエンコーダ301を用いて感光ドラム102の回転速度の検出が行われる。ロータリーエンコーダ301は、感光ドラム102が1回転する度に1000発のパルスを発生する。ロータリーエンコーダ301には、内部の基板上にパルスの時間間隔を測定する不図示の測定部が設けられている。ロータリーエンコーダ301は、測定部によって測定されたパルスの時間間隔に基づいて、感光ドラム102の回転速度の情報(回転速度データ)をCPU303に出力する。尚、感光ドラム102の回転速度が検出できる構成であれば、前述したロータリーエンコーダ以外の公知の速度検出技術を用いてもよい。エンコーダ以外の方法としては、例えば、レーザドップラー等で感光ドラム102の表面速度を検出する等の方式がある。
次に、図2を用いて、制御部であるCPU303について説明する。図2は、後述する画像の歪みや濃度むらを補正する補正処理を実行するCPU303の、補正手段、変換手段及びフィルタ処理手段としての機能をブロック図として示した図である。CPU303は、フィルタ処理部501と、誤差拡散処理部502と、PWM信号生成部503とを有する。フィルタ処理部501は、入力された画像データに畳み込み演算を行うことでフィルタ処理を行う。誤差拡散処理部502は、フィルタ処理後の画像データに誤差拡散処理を行う。PWM信号生成部503は、誤差拡散処理後の画像データにPWM変換を行い、光走査装置104のレーザ駆動回路304にPWM信号を出力する。
また、CPU303は、フィルタ係数設定部504と、フィルタ関数出力部505と、補正値設定部506とを有する。フィルタ関数出力部505は、畳み込み演算に用いられる関数のデータ(例えば、テーブルのデータ)をフィルタ係数設定部504に出力するもので、畳み込み演算に用いられる関数には、例えば線形補間やバイキュービック補間がある。補正値設定部506は、メモリ302から読み込んだ位置ずれ量の情報と、面特定部507から入力された面同期信号とに基づいて、走査ラインの位置ずれ量を算出する。補正値設定部506は、走査ラインの位置ずれ量に基づいて補正値を算出し、算出した補正値をフィルタ係数設定部504に出力する。フィルタ係数設定部504は、フィルタ関数出力部505から入力された畳み込み関数の情報と、補正値設定部506から入力された走査ラインの補正値とに基づいて、フィルタ係数を算出する。フィルタ係数は、フィルタ処理部501によるフィルタ処理に用いられる。フィルタ係数設定部504は、算出したフィルタ係数をフィルタ処理部501に設定する。
更に、CPU303は、面特定部507を有する。面特定部507は、光走査装置104のホームポジションセンサ(以下、HPセンサとする)307から入力されたHP信号と、BD207から入力されたBD信号とに基づいて、回転多面鏡204のミラー面を特定する。面特定部507は、特定したミラー面の情報を面同期信号として補正値設定部506に出力する。
図1(b)に示すように、CPU303には、画像データを生成する不図示の画像コントローラから画像データが入力される。また、CPU303は、ロータリーエンコーダ301、BD207、メモリ302、回転多面鏡駆動部(以下、ミラー駆動部)305と接続されている。CPU303は、BD207から入力されたBD信号に基づいて走査ラインの書き出し位置を検知し、BD信号の時間間隔をカウントすることで回転多面鏡204の回転速度を検知する。更に、CPU303は、回転多面鏡204が所定の速度となるように、ミラー駆動部305に加速減速を指示するための加速減速信号を出力する。ミラー駆動部305は、CPU303から入力された加速減速信号に応じて、回転多面鏡204のモータ部に駆動電流を供給し、モータ306を駆動する。
図2に示すように、回転多面鏡204にはHPセンサ307が搭載されており、HPセンサ307は回転多面鏡204が回転動作中に所定角度になったタイミングで、CPU303に対してHP信号を出力する。CPU303の面特定部507は、HPセンサ307からのHP信号を検知したタイミングで、回転多面鏡204の5つのミラー面のうち、どのミラー面でレーザ光を走査しているか、即ち走査中のミラー面を特定する。面特定部507は、一度、ミラー面が特定されると、それ以降はBD207から出力されるBD信号に基づいてミラー面を特定し続ける。回転多面鏡204の任意のミラー面がレーザ光を1回走査する度に、BD207はBD信号1パルスを出力するため、CPU303はBD信号をカウントすることで回転多面鏡204のミラー面を特定し続けることが可能となる。
メモリ302には、回転多面鏡204のミラー面毎の位置情報と、マルチビームレーザの位置情報が各々格納されている。CPU303は、メモリ302から、回転多面鏡204のミラー面毎の面倒れに起因する副走査方向の位置ずれ情報と、マルチビームレーザの1200dpiの副走査方向の理想位置に対する位置ずれ情報を読み出す。CPU303は、メモリ302から読み出した位置ずれ情報に基づいて、各走査ラインの位置情報を算出する。
補正値設定部506は、メモリ302から入力された各走査ラインの位置情報に基づいて補正値を算出し、算出した補正値をフィルタ係数設定部504に出力する。フィルタ係数設定部504は、補正値設定部506から入力された補正値とフィルタ関数出力部505から入力されたフィルタ関数を用いて、フィルタ係数を算出する。フィルタ処理部501は、不図示の画像データを生成する画像コントローラから画像データが入力される。フィルタ処理部501は、フィルタ係数設定部504から入力されたフィルタ係数に基づいて画像データにフィルタ処理を行って、各走査ラインの位置を補正する情報を加味した画像データを算出する。CPU303は、各走査ラインの位置が補正された情報が加味された画像データに基づいて、レーザ駆動回路304に発光光量データを出力する。尚、本実施例では、レーザ駆動回路304は、CPU303から入力された発光光量データに基づき、PWM(パルス幅変調)制御により画素毎の点灯時間を制御することで光量制御を行う。尚、光量制御を行う際には、必ずしもPWM制御を用いる必要はなく、画素毎にピーク光量を制御するAM(振幅変調)制御により光量制御を行ってもよい。
次に、図3、表1を用いて、メモリ302に格納された走査位置情報について説明する。図3は、各走査ラインの理想位置からの位置ずれの様子を示す。8つの発光点を有するマルチビームレーザの各レーザが走査する走査ラインを、LD1、LD2、LD3、LD4、LD5、LD6、LD7、LD8とする。ここで、各走査ラインの理想的な間隔(所定の間隔)は、解像度によって決定する。例えば解像度1200dpiの画像形成装置の場合、各走査ラインの理想的な間隔は、21.16μmとなる。LD1を基準位置とした場合、走査ラインLD1からの走査ラインLD2〜LD8の理想距離D2〜D8は式(1)で算出される。
Dn=(n−1)×21.16μm (n=2〜8)・・・式(1)
例えば、走査ラインLD1から走査ラインLD4までの理想距離D4は、63.48μm(=(4−1)×21.16μm)となる。
ここで、マルチビームレーザの素子間隔の誤差やレンズの倍率ばらつきによって、走査ラインの間隔は誤差を持つ。理想距離D2〜D8によって決まる理想位置に対する走査ラインLD2〜LD8の走査ライン位置の位置ずれ量を、X1〜X7とする。回転多面鏡204の1面目について、例えば、走査ラインLD2の位置ずれ量X1は、走査ラインLD2の理想位置(以下、ライン2、他の走査ラインについても同様とする)と実際の走査ラインとの差とする。また、例えば、走査ラインLD4の位置ずれ量X3は、ライン4と実際の走査ラインとの差とする。
回転多面鏡204は各ミラー面の製造ばらつきにより、回転多面鏡204の回転軸に対するミラー面の角度が完全に平行にはならず、ミラー面毎にばらつきを有する。回転多面鏡204の各ミラー面における理想位置に対する位置ずれ量は、回転多面鏡204の面数が5面の場合Y1〜Y5で表わされる。図3では、一面目のLD1の走査ラインの理想位置からのずれ量がY1、二面目のLD1の走査ラインの理想位置からのずれ量がY2となる。
回転多面鏡204のミラー面をm面目、マルチビームのn番目のレーザ光による走査ライン(LDn)の位置ずれ量をZmnとする。そうすると、位置ずれ量Zmnは、各走査ラインの位置ずれ量X1〜X7と、各ミラー面の位置ずれ量Y1〜Y5とを用いて式(2)で表わされる。
Zmn=Ym+X(n−1) (m=1〜5、n=1〜8)・・・式(2)
(ただし、X(0)=0とする)
例えば、回転多面鏡204の1面目の走査ラインLD4についての位置ずれ量Z14は、式(2)からZ14=Y1+X3と求められる。また、回転多面鏡204の2面目の走査ラインLD1についての位置ずれ量Z21は、式(2)からZ21=Y2と求められる。
式(2)の演算で位置ずれ量Zmnを算出する場合、位置ずれ量Zmnの算出に用いられるデータは、回転多面鏡204のミラー面の数とマルチビームレーザの素子数に対応したデータ数を有していればよい。ここで、表1にメモリ302に格納される位置ずれデータのアドレスマップを示す。
Figure 2017094594
表1に示すように、メモリ302のアドレス0からアドレス6までには、走査ラインLD2から走査ラインLD8までの位置ずれ量(位置情報と記す)X1〜X7の情報が格納されている。また、メモリ302のアドレス7からアドレス11までには、回転多面鏡204のミラー面の1面目から5面目までの位置ずれ量Y1〜Y5の情報が格納されている。
尚、本実施例では、回転多面鏡204の各ミラー面の位置ずれによって、各レーザ光の8つの走査ラインが一律にずれるものとして説明している。しかし、回転多面鏡204のミラー面毎にレーザ光の各走査ラインの位置ずれ量がばらつく場合、回転多面鏡204の各ミラー面とレーザ光の各走査ラインの組み合わせの分だけ、位置ずれ量の情報を保持してもよい。即ち、この場合は、回転多面鏡204のミラー面の数5面、レーザ光源201の素子数8で、40個の位置情報がメモリ302に格納される。
(メモリ格納動作)
メモリ302に格納される位置ずれ量の情報は、例えば工場等での光走査装置104の調整工程で測定されたデータを格納するものとする。また、画像形成装置内部にレーザ光源201から出射されたレーザ光により走査される走査ラインの位置を検知する手段を備え、メモリ302に格納されている情報をリアルタイムに更新する構成としてもよい。走査光の副走査方向の位置検出手段としては、公知の技術を用いてよい。例えば、光走査装置内部や感光ドラム近傍に配置したCMOSセンサやPSD(Position Sensitive Detector)によって位置検出を行う方法でもよい。また、光走査装置内部や感光ドラム近傍に配置したPD(photo diode)面上に三角スリットを配置してPDの出力パルス幅から位置検出を行う方法でもよい。
図4は、一例として、工場等で光走査装置104のメモリ302に情報を格納する際のブロック図を示す。尚、図2と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。光走査装置104の調整工程において、光走査装置104が画像形成装置に搭載されたときの感光ドラムの位置に相当する位置に、測定工具400を配置する。測定工具400は、測定部410と演算部402を備えており、演算部402は、図2のCPU303の面特定部507から面同期信号が入力されるように構成されている。尚、図4のCPU303には、面特定部507のみ描画している。まず、光走査装置104から測定部410にレーザ光を照射させる。測定部410は、三角スリット411とPD412を有しており、図中、一点鎖線矢印で示す光走査装置104から走査された光ビームが三角スリット411上を走査する。測定部410は、三角スリット411を介してPD412に入力された光ビームの情報に基づき、走査ラインの副走査方向の位置を測定する。測定部410は、測定した回転多面鏡204のミラー面毎の走査ラインの副走査方向の位置の情報(以下、面毎データという)を、演算部402に出力する。
一方、面特定部507には、光走査装置104のHPセンサ307からHP信号が入力され、BD207からBD信号が入力されている。これにより、面特定部507は、回転多面鏡204のミラー面を特定し、特定したミラー面の情報を、面同期信号として演算部402に出力する。演算部402は、面特定部507から入力された回転多面鏡204のミラー面の情報に応じた光走査装置104のメモリ302上のアドレスに、測定部410により測定した走査ラインの副走査方向の位置の情報を書き込む。このように、レーザ光源201の8つの素子のばらつきにより生じる走査ラインの位置ずれ量の情報(X1〜X7)と、回転多面鏡204のミラー面の面倒れにより生じる走査ラインの位置ずれ量の情報(Y1〜Y5)とが、メモリ302に格納される。
(ページ処理)
CPU303は、不図示の操作部や外部機器から印刷ジョブを受信すると、一連の電子写真プロセスによるページ処理のための準備として、以降の処理に用いられる不図示のタイマやカウンタ等をリセットする初期動作を行う。そして、CPU303は、ページ処理のための準備が終了し、ページ処理をスタートできると判断した場合には、図5のフローチャートに示す制御シーケンスを実行する。
図5のステップ(以下、Sとする)600では、CPU303は、BD207からのBD信号を検知したかどうか判断する。CPU303は、BD信号を検知したと判断した場合には、BD信号を検知してからの時間を判断するためのタイマをスタートさせ、処理をS601に進め、BD信号を検知していないと判断した場合には、処理をS600に戻す。S601では、CPU303は、タイマを参照して、時間T1が経過したかどうかを判断する。ここで、時間T1は、BD信号が出力されたタイミングから、レーザ光が感光ドラム102の主走査方向における画像領域の先端に到達するタイミングまでの時間である。S601でCPU303は、時間T1が経過していないと判断した場合には、処理をS601に戻し、時間T1が経過したと判断した場合には、処理をS602に進める。
S602でCPU303は、画像の特徴を検出して複数の画素からなる領域毎に最適なディザを選択するために、どのディザ法を選択するかを判断する。1ページの画像には、文字や写真等、種々の種類の画像が含まれており、例えば文字と写真では画像の特徴が異なる。画像の特徴は、公知の方法を用いて抽出される。例えば、画像形成装置がプリンタとして使用される場合には、PCから送信されたコマンドに基づき画像の特徴が抽出され、コピー機として使用される場合には、画像読取装置で読み取った画像にフィルタ処理を施した結果に基づき画像の特徴が抽出される。
本実施例は、複数の画素からなる領域毎に最適なディザ(言い換えれば、スクリーン)を選択する構成である。しかし、例えば、ページ毎に最適なディザを選択したり、画素毎に最適なディザを選択したりしてもよい。本実施例では、ディザとして、ラインスクリーンを用いたディザA、ドットスクリーンを用いたディザB、誤差拡散を用いたディザCの中から選択する。
S602でCPU303は、ディザAを選択すると判断した場合、S603でディザA(ラインスクリーン)用の補正テーブルを選択し、処理をS606に進める。S602でCPU303は、ディザBを選択すると判断した場合、S604でディザB(ドットスクリーン)用の補正テーブルを選択し、処理をS606に進める。S602でCPU303は、ディザCを選択すると判断した場合、S605でディザC(誤差拡散)用の補正テーブルを選択し、処理をS606に進める。このように、CPU303は、画像の特徴に適した補正テーブルを選択する。補正テーブルには、面倒れ量と、面倒れ量に対する補正量とを対応付けた情報が格納されている。
S606では、CPU303は、入力画像をS603からS605で選択したディザ処理により階調変換を行う。尚、S606のディザ処理は公知技術を用いるものとし、説明を省略する。S607では、CPU303は、面倒れ量(副走査方向の位置ずれ量)を読み出し、選択したディザの補正テーブルに従って、ディザに応じて面倒れ量を修正し、修正した面倒れ量に基づいて面倒れ補正処理を行う。S608では、CPU303は、面倒れ補正処理終了後、電子写真プロセスにより記録材に画像形成を行うため、レーザ駆動に適したPWM(パルス幅変調)信号に変換する。S609では、CPU303は、1ライン分の処理が終了したかどうかを判断し、終了していなければ、処理をS602に戻し、終了していれば、処理をS610に進める。S610では、CPU303は、全ライン分の処理、即ち、1ページ分の処理が終了したかどうかを判断し、終了していなければ処理をS600に戻し、終了していれば、ページ処理を終了する。
(ディザに応じた面倒れ量の算出)
図5のS607で実行される面倒れ補正処理について詳細に説明する前に、本実施例の特徴であるディザに応じた面倒れ量の算出について、以下に説明する。本実施例では、後述する図7のS3602で、CPU303は、メモリ302に格納された副走査方向の位置ずれ量(面倒れ量ともいう)を読み出し、図5のS603〜S605で選択したディザに従って修正する。前述したように、面倒れに対する補正量が同じでも、選択したディザにより、モアレ強度が異なる。そのため、面倒れ補正処理を行った場合に、選択したディザに関係なくモアレ強度を同じにするためには、メモリ302から読み出した面倒れ量(位置ずれ量)を選択したディザに応じて修正する必要がある。本実施例では、選択されたディザにおける面倒れ量に対する補正量の比例関係(比率)を求め、求めた比率をメモリ302から読み出した面倒れ量に乗ずることにより、面倒れ量を修正し、修正後の面倒れ量に基づいて、面倒れ補正処理を行う。
CPU303は、回転多面鏡204のミラーm面目、マルチビームのn番目のレーザ光による走査ライン(LDn)の位置ずれ量Zmnに基づいて、位置ずれ量(面倒れ量)の変動幅である振幅量ZWを、以下の式(3)で演算する。ここで、振幅量ZWは、回転多面鏡204が1回転する間における走査ラインの位置ずれ量Zmn(式(2))の最大値と最小値との差である。
ZW=(Zmnの最大値)−(Zmnの最小値)(m=1〜5、n=1〜8)・・・式(3)
図6は、前述した図5のS603〜S605において、選択されたディザを用いたときの、各ディザにおける面倒れ量と、面倒れ量に対する補正量の関係を示すグラフであり、横軸は面倒れ量、縦軸は補正量を示す。図6において、実線はディザA、破線はディザB、一点鎖線はディザCの場合の面倒れ量と補正量の関係を示している。図6に示すように、同じ面倒れ量でも、使用するディザにより、補正量が異なる。図6において、上述した面倒れ量の変動幅を示す振幅量ZWを面倒れ量とした場合、ディザA、B、Cにおける、面倒れ量に対する補正量は、それぞれZWa、ZWb、ZWcに決定される。本実施例では、修正後の位置ずれ量Zmn’は、位置ずれ量Zmnに対して、振幅量を面倒れ量としたときの、面倒れ量に対する補正量を用いて算出する。即ち、S3602で読み出した各位置ずれ量Zmn(m=1〜5、n=1〜8)に対する、修正後の位置ずれ量Zmn’は、ディザAの場合には式(4)、ディザBの場合には式(5)、ディザCの場合には式(6)により算出される。
Zmn’=(ZWa/ZW)×Zmn・・・式(4)
Zmn’=(Zwb/ZW)×Zmn・・・式(5)
Zmn’=(Zwc/ZW)×Zmn・・・式(6)
従って、回転多面鏡204のミラーm面目、マルチビームのn番目のレーザ光による走査ライン(LDn)の補正量Cmnは、本実施例では、以下の式(7)で決定される。
Cmn=−Zmn’・・・式(7)
尚、CPU303は、ディザA、ディザB、ディザCそれぞれについて、面倒れ量の情報と補正量の情報を対応付けたテーブルを記憶した記憶部を有している。CPU303は、図5のS603〜S605にて使用するディザを選択すると、選択されたディザに対応するテーブルから、上述した面倒れの振幅量に対する補正量を読み出す。そして、CPU303は、位置ずれ量Zmnと、面倒れの振幅量と、読み出した補正量とに基づいて、補正後の位置ずれ量Zmn’を算出し、補正量Cmnを求める。
(面倒れ補正処理)
続いて、図5のS607で実行される面倒れ補正処理について詳細に説明する。本実施例では、CPU303は、レーザ光による走査ラインの副走査方向の位置ずれ量に基づいて、画像データに対して補正を行い、補正した画像データをレーザ駆動回路304に出力する。以下、図7のフローチャートについて説明する。図7は、副走査方向の位置ずれに起因して発生する濃度むらやバンディングを補正するための補正処理を説明するフローチャートである。S3602でCPU303は、メモリ302に格納された副走査方向の位置ずれ量を読み出す。具体的には、CPU303は、表1で説明したLD2〜LD8の位置情報X1〜X7と、回転多面鏡204の1〜5面目の位置情報Y1〜Y5をメモリ302から読み出す。CPU303は、読み出した補正量と位相量とに基づいて、回転多面鏡204の面倒れの位置情報Y1〜Y5を調整する。本実施例では、副走査方向の位置ずれ量(X1〜X7、調整後のY1〜Y5)に、上述した選択されたディザに応じた修正を行う。そして、修正された画像データの副走査方向の画素位置に対して補正を行った後、フィルタ処理を行うことによって画素データ、即ち濃度を出力する。
(走査ラインの位置ずれの状態)
走査ラインの位置ずれの状態は略4つに分類できる。まず、位置ずれの状態には、(a)感光ドラム102上の走査ラインの位置(以下、走査位置)が理想の走査位置に対して進み方向にシフトする場合、(b)感光ドラム102上の走査位置が理想の走査位置に対して戻り方向にシフトする場合がある。また、位置ずれの状態には、(c)感光ドラム102上の走査位置の間隔が理想の走査位置の間隔に対して密になる場合、逆に、(d)感光ドラム102上の走査位置の間隔が理想の走査位置の間隔に対して疎になる場合がある。これらの副走査方向の位置ずれの状態の具体例を図8に示す。図中、破線は走査位置を示し、図中(1)〜(5)は走査の順番を示す。本実施例では8ビームを同時に走査するが、副走査方向に順に並ぶ1ビームずつに順番を振ったものとして説明する。図8の左側の列が理想の走査位置、右側の列が感光ドラム102上の走査位置を示す。走査番号(1)〜(5)に対して、S1〜S5は理想の走査位置からの位置ずれ量を示す。位置ずれ量の単位は、理想のビーム間隔(1200dpiで21.16μm)を1としたときを基準に表し、副走査方向における光ビームの進み方向(以下、単に進み方向という)を正の値としている。また、副走査方向における光ビームの戻り方向(以下、単に戻り方向という)を負の値としている。更に、画像の様子を説明するために副走査方向に並ぶ1画素を走査線上に丸で示す。丸の色は濃度を表す。
図8(a)は、感光ドラム102上の走査位置が、理想の走査位置から進み方向に一律に0.2ずつシフトしている例を示している。以降、図8(a)のような位置ずれ量を、+0.2のシフト量という。図8(b)は、感光ドラム102上の走査位置が、理想の走査位置から戻り方向に一律に0.2ずつシフトしている例を示している。以降、図8(b)のような位置ずれ量を、−0.2ラインのシフト量という。図8(a)、図8(b)は、走査位置が一律にシフトしているため、感光ドラム102上の走査位置の間隔はいずれも1となっている。
図8(c)は、感光ドラム102上の所定の走査位置では、位置ずれ量が0である。しかし、位置ずれ量0の走査位置から走査位置が前に戻るほど進み方向への位置ずれ量が大きくなり、位置ずれ量0の走査位置から走査位置が後に進むほど戻り方向への位置ずれ量が大きくなる。例えば、走査番号(3)ではS3=+0であるが、走査番号(2)ではS2=+0.2、走査番号(1)ではS1=+0.4となり、走査番号(4)ではS4=−0.2、走査番号(5)ではS5=−0.4となる。図8(c)では、走査位置の間隔が1よりも小さい0.8となっている。以降、図8(c)のような位置ずれの状態を、(1−0.2)ラインの間隔で密、という。
図8(d)は、感光ドラム102上の所定の走査位置では、位置ずれ量が0である。しかし、位置ずれ量0の走査位置から走査位置が前に戻るほど戻り方向への位置ずれ量が大きくなり、位置ずれ量0の走査位置から走査位置が後に進むほど進み方向への位置ずれ量が大きくなる。例えば、走査番号(3)ではS3=+0であるが、走査番号(2)ではS2=−0.2、走査番号(1)ではS1=−0.4となり、走査番号(4)ではS4=+0.2、走査番号(5)ではS5=+0.4となる。図8(d)では、走査位置の間隔が1よりも大きい1.2となっている。以降、図8(d)のような位置ずれの状態を、(1+0.2)ラインの間隔で疎、という。
図8(c)のような密の状態では、位置ずれが生じているだけでなく、走査位置の間隔が密になることによって感光ドラム102上で画素が密集し、所定面積あたりの画素値が増えることで濃度が濃くなる。逆に図8(d)のような疎の状態では、位置ずれが生じているだけでなく、走査位置の間隔が疎になることによって感光ドラム102上で画素が疎となって、所定面積あたりの画素値が減って濃度が薄くなる。電子写真プロセスにおいては、潜像電位の深さと現像特性の関係により濃淡差が更に強調されることがある。また、図8(c)、図8(d)のような疎密が交互に発生すれば周期的な濃淡がモアレとなり、空間周波数によっては同じ量でも視覚的に検知されやすくなる。
図7のフローチャートの説明に戻る。S3603でCPU303は、補正値設定部506により入力画像の各画素に対する補正用属性情報を生成する。本実施例では、入力画像の副走査方向の画素位置を予め座標変換してから、補間することにより、位置ずれの補正と共に、入力画像の濃度を保存しながら局所的な濃淡の補正も同時に行うことを可能にする。ここで、補正用属性情報とは、具体的には、後述する補正値Cのことである。
(座標変換)
本実施例の座標変換の方法を、図9〜図11を用いて説明する。図9〜図11のグラフは、横軸を画素番号n、縦軸を副走査方向の画素位置(走査位置でもある)y(座標変換後はy’)としており、単位はラインとしている。また、図9、図11は、それぞれ図8(a)〜図8(d)に対応している。図9、図11の左側のグラフは座標変換を行う前を、右側のグラフはy軸の座標変換を行った後を、それぞれ示している。グラフにプロットした四角のドットは感光ドラム102上の走査位置、丸のドットは理想の走査位置を表す。
(進み方向及び戻り方向にシフトしている場合)
図9(a)左のグラフから順に説明する。座標変換を行う前のグラフでは、丸でプロットした理想の走査位置は、例えば画素番号2に対して副走査方向の画素位置yが2となっており、画素番号nとy座標が等しく、傾き1の直線(一点鎖線で示す)である。一点鎖線の直線は、以下の式(8)で表される。
y=n・・・式(8)
丸でプロットした理想の走査位置に対して、四角でプロットした走査位置は、図8(a)で説明したように、進み方向(y軸+方向)にS(=0.2)ラインだけシフトしている。このため、四角でプロットした走査位置は、傾きは1のまま、オフセットした次の式(9)で表される直線(実線で示す)となる。
y=n+S・・・式(9)
本実施例では、実際の走査位置が理想の走査位置に変換されるように座標変換を行うため、図9(a)に示す例の場合、以下の式を用いて座標変換を行えばよい。尚、式(10)のCが補正量となる。
y’=y+C・・・式(10)
従って、補正量Cはシフト量Sと以下の式(11)で表される。
C=−S・・・式(11)
尚、式(11)の補正量C、シフト量Sは、前述した式(7)で示したCmn=−Zmn’における補正量Cmn、修正後の位置ずれ量Zmn’と同じである。
座標変換の式(10)と補正量Cを求める式(11)により、式(8)、式(9)はそれぞれ以下の式(12)、式(13)のように変換される。
y’=y+C=n+(−S)=n−S・・・式(12)
y’=y+C=(n+S)+C=(n+S)+(−S)=n・・・式(13)
図9(b)について、シフト量をS=−0.2とすれば、式(8)から式(13)が同様に成立して、図9(a)と同様に説明できる。尚、図9(a)、図9(b)に示すように、走査ライン間に疎密が発生しておらず進み方向又は戻り方向にシフトしている走査ラインの場合には、変換前後で直線が一定の傾きとなっている。
(疎密が発生している場合)
ここで、走査位置の疎密が発生する図11、及びシフトと疎密、図9、図11の組み合わせのケースにも適用できる座標変換について説明する。図10(a)は画素番号と走査位置の関係を示し、横軸は画素番号n、縦軸yは副走査方向の走査位置で、四角ドットは感光ドラム102上の走査位置をプロットしたものである。図10(a)では、画素番号n≦2の範囲では感光ドラム102上の走査ラインが密、画素番号n≧2の範囲では感光ドラム102上の走査ラインが疎の場合について説明する。
図10(a)に示すように、画素番号n≦2では密、画素番号n≧2では疎、となっている場合、画素番号n≦2での直線の傾きと、画素番号n≧2での直線の傾きは異なり、画素番号n=2において屈曲した形状となっている。図10(a)では、四角ドットを通る走査位置の変化を表す関数をft(n)とし、実線で表す。走査位置を表す関数ft(n)は、次の式(14)で表される。
y=ft(n)・・・式(14)
次に、副走査方向の走査位置であるy軸の座標変換を行った後の関数をft’(n)で表すと、座標変換後の走査位置を表す関数ft’(n)は、次の式(15)で表される。
y’=ft’(n)・・・式(15)
本実施例では、座標変換後の走査位置が均等になるように、y軸を伸縮したり、シフトしたりして、座標変換を行う。このため、座標変換後の走査位置を表す関数ft’(n)は、以下の式(16)で表される条件を満たす。
ft’(n)=n・・・式(16)
式(16)は、例えば、画素番号2に対して、座標変換後の副走査方向の画素位置y’(=ft’(2))が2となることを意味する。
図10(a)、図10(b)間を結ぶ破線は左から右へ、y軸の元の座標位置から座標変換後のy’軸の座標位置との対応を示し、座標変換前後でy軸の下半分(n≦2に対応)が伸長、上半分(n≧2に対応)は縮小している様子を示す。図10(a)から図10(b)の座標変換によって、入力された画像データの各画素の座標変換後の座標を求める手順を図10(c)、図10(d)で説明する。図10(c)、図10(d)は、図10(a)、図10(b)と同様に、横軸は画素番号n、縦軸y(又はy’)は副走査方向の走査位置を示し、図10(c)は座標変換前、図10(d)は座標変換後を示す。入力された画像データの画素番号nと座標位置yの関係を以下に示す。まず、図10(c)に示す破線は、座標変換前の理想の走査位置を表す関数fs(n)であり、以下の式(17)で表される。
y=fs(n)・・・式(17)
また、本実施例において、入力された画像データの副走査方向の画素の間隔は均等なので、関数fs(n)は以下の式(18)で表される。
fs(n)=n・・・式(18)
入力された画像データの注目する画素番号nsに座標変換を行った後のy’座標の走査位置を、次の3つのステップにより求める。まず、1つめのステップでは、入力された画像データの画素番号nsに対応する理想の走査位置のy座標をysとすると、ysは、以下の式(19)により求めることができる。
ys=fs(ns)・・・式(19)
感光ドラム102上(実線)で座標変換を行う前の走査位置が等しい画素番号ntを求める(図10(c)の(1))。ここで、感光ドラム102上の走査位置は関数y=ft(n)で表され、ys=ft(nt)という関係が成り立つ。関数ft(n)の逆関数をft−1(y)とすると、画素番号ntは、以下の式(20)で表される。
nt=ft−1(ys)・・・式(20)
2つめのステップでは、感光ドラム102上の走査位置の画素番号ntに対応する座標変換後のy’座標(ytとする)を、座標変換後の関数ft’(n)を用いて次の式(21)により求める(図10(d)の(2))。
yt=ft’(nt)・・・式(21)
画素番号nsは任意に選んでも成立するので、画素番号nsから座標変換後のy’座標の位置ytを求める式が、入力された画像データの画素番号nから演算上のy’座標を求める関数fs’(n)に相当する。従って、式(19)〜式(21)から、以下のように式(22)で表される一般式が導かれる。尚、座標変換後の破線で示す理想の走査位置を示す関数は、y’=fs’(n)で表される(図10(d)の(3))。
yt=fs’(ns)=ft’(nt)=ft’(ft−1(ys))
=ft’(ft−1(fs(ns)))
nsをnに一般化して、
fs’(n)=ft’(ft−1(fs(n)))・・・式(22)
また、入力された画像データの画素間隔、及び座標変換後の走査位置の間隔を均等で、距離1とした式(18)、式(16)を式(22)に代入する。そうすると、式(22)は、画素番号nから走査位置を導く関数ft(n)の逆関数ft−1(n)を用いて、式(23)のように表される。
fs’(n)=ft−1(n)・・・式(23)
図9(a)、図9(b)に示した走査位置が進み方向、戻り方向に一律にシフトした式(9)と、入力された画像データの座標変換後の位置を求める式(12)も逆関数の関係にあり、式(23)の成立を確認できる。また、図11(a)、図11(b)に示すような走査位置に疎密が発生する場合に適用すると、座標変換前の走査位置を表す関数yは、(n0、y0)を通過する傾きkの直線とする場合、以下の式(24)で表せる。
fs(n)=y=k×(n−n0)+y0・・・式(24)
入力された画像データのy軸の座標変換後の画素位置を求めるために、式(22)、式(23)から、逆関数((1/k)×(y−y0)+n0)を求めて、逆関数に画素番号nを代入すればよいので、以下の式(25)が導かれる。
y’=(1/k)×(n−y0)+n0・・・式(25)
図11(a)に示す走査ラインの間隔が密な状態、図11(b)に示す走査ラインの間隔が疎な場合、いずれも座標変換後の感光ドラム102上の走査ラインの位置は、式(25)で表すことができる。また、画素番号nの補正値Cnは、Cn=fs’(n)−fs(n)から求められる。
具体的には、図11(a)では、n0=y0=3、k=0.8であり、
fs’(n)=(1/0.8)×(n−3)+3・・・式(26)
となる。例えば、画素番号3では、fs’(3)=3.00となり、補正値C3は0.00(=3.00−3.00)となる。また、画素番号5では、fs’(5)=5.50となり、補正値C5は+0.50(=+5.50−5.00)となる。走査位置が密である場合の補正値C1〜C5の値を図13(c)に示す。
また、図11(b)では、n0=y0=3、k=1.2であり、
fs’(n)=(1/1.2)×(n−3)+3・・・式(27)
となる。例えば、画素番号3では、fs’(3)=3.000となり、補正値C3は0.000(=3.000−3.000)となる。また、画素番号5では、fs’(5)=4.667となり、補正値C5は−0.333(=4.667−5.000)となる。走査位置が疎である場合の補正値C1〜C5の値を図13(d)に示す。
また、走査ラインに疎密やシフトが混在していても、式(22)又は式(23)を用いることにより、座標変換後の理想の走査位置を求めることができる。補正値設定部506は、位置ずれ量に基づき理想の走査位置を座標変換して補正値Cnを求めて、補正値Cnの情報をフィルタ係数設定部504に出力する。
(フィルタ処理)
本実施例では、補正データを生成するためにフィルタ処理を実行する。ただし、本実施例では、フィルタ処理部501は、次のようなフィルタ関数による畳み込み演算でフィルタ処理を行う。即ち、フィルタ処理部501は、入力された画像データの画素の副走査方向の走査位置の補正による画素の副走査方向の位置と、座標変換によって走査ラインの間隔が均等に変換された画素の副走査方向の位置との位置関係に基づいて、フィルタ処理を行う。尚、フィルタ処理前の画素を入力画素、フィルタ処理後の画素を出力画素ともいう。また、フィルタ処理前の画素は、上述した座標変換が行われた画素である。
本実施例の畳み込み関数は、図12(a)に示す線形補間、図12(b)、図12(c)に示すバイキュービック補間から選択できる。フィルタ関数出力部505は、フィルタ処理に用いられる畳み込み関数の情報を、例えばテーブルの情報としてフィルタ係数設定部504に出力する。図12は、縦軸yが副走査方向の位置を示し、単位を画素で示していて、横軸kは係数の大きさを示す。尚、縦軸yの単位を画素としているが、副走査方向を示しているため、ラインを単位としてもよい。
図12(a)の式は以下で表される。
Figure 2017094594
図12(b)、図12(c)の式は以下の2つの式で表される。
Figure 2017094594
本実施例では、a=−1、図12(b)はw=1、図12(c)はw=1.5としているが、各画像形成装置の電子写真的な特性に応じて、a、wを調整してもよい。フィルタ係数設定部504は、フィルタ関数出力部505から得たフィルタ関数の情報と、補正値設定部506から出力された補正値Cの情報と、に基づいて、フィルタ処理に用いられる係数(後述するk)をフィルタ処理部501に出力する。
ここで、図12(d)を用いて説明する。図12(d)は横軸にフィルタ処理に用いられる係数k、縦軸に副走査方向の位置yを示す。フィルタ処理部501は、補正値設定部506から補正値Cnを入力されると、フィルタ関数出力部505から入力されたフィルタ関数を用いて、補正値Cnに対応する係数knを求める。尚、図12(d)中の白丸は座標変換前の係数を示す。図12(d)では、補正値C1に対して係数k1が、補正値C2に対して係数k2が、それぞれフィルタ処理に用いられる係数knとして設定されたことを示す(黒丸)。本実施例では、入力された画像データの粗密の状態によらず、同じ畳み込み関数を適用し、理想の走査位置によってサンプリングすることで、入力された画像データの所定面積あたりの濃度が保存されるようにしている。
(フィルタ処理の具体例)
本実施例の座標変換を行った後の座標位置に基づいて、式(28)の線形補間によるフィルタ関数で畳み込み演算を用いたフィルタ処理を行う具体例を、図13を用いて説明する。尚、畳み込み演算を用いたフィルタ処理は、フィルタ処理部501により実行される。図13は、図8に対応している。図13の左側の列は、上述した座標変換後の入力画素を示している。この入力画素は、図5のS606でディザ処理が施された画像データの画素であり、濃度値がハーフトーンとなっている画素も含まれている。また、図13の右側の列は、上述した座標変換後の感光ドラム102上の走査位置を示している。即ち、図13の右側の列の走査位置が、均等な間隔で、且つ、距離1となるように座標変換されている。
より詳細には、座標変換後の入力画素の副走査方向の走査位置は、図9、図11の右側に示す座標変換後のグラフの一点鎖線で示す直線(y’=fs’(n))で表される。座標変換後の感光ドラム102上の走査位置は、図9、図11の右側に示す座標変換後のグラフの実線で示す直線(y’=ft’(n))で表される。例えば、図9(a)では、シフト量が+0.2(=S)であるため、座標変換後は、fs’(n)=y−0.2=n−0.2で表される。
また、図13では、画素値、即ち濃度値の大きさを丸の濃淡で示している。また、括弧内の数字は走査ラインの番号であり、図8に記載した画素番号と同じである。図13の中央のグラフは、横軸に濃度、縦軸に副走査方向の位置を示している。畳み込み演算は、入力画素の各座標位置を中心としたフィルタ関数(図12(a))に画素値を乗算した波形W(画素(1)〜(5)に対するW1〜W5)を展開し、重ね合わせて加算したものである。
図13(a)から順に説明する。白丸で示す画素(1)、(5)は濃度0、即ち画素値0である。このため、フィルタ関数に画素値を乗じたWは、それぞれW1=0、W5=0である。黒丸で示す画素(2)、(3)、(4)の濃度は等しく、W2、W3、W4の波形の最大値は等しくなり、入力画素の画素位置を中心にフィルタ関数を展開した波形となる。畳み込み演算の結果は、全ての波形の総和(ΣWn、n=1〜5)である。
出力画素の画素値は、走査位置を座標変換した後の感光ドラム102上の走査位置でサンプルする。このため、例えば感光ドラム102上の走査位置に対応する画素値(1)は、波形W2と点P0で交わるので、濃度D1と演算される。また、画素値(2)は、波形W2と点P2で、波形W3と点P1でそれぞれ交わるので、濃度D1+D2と演算される。以下、同様に画素値(3)〜(5)を求める。尚、画素値(5)は、どの波形とも交わらないので、画素値を0とする。また、図13(b)〜図13(d)の(1)〜(5)の画素値を演算した結果を、各右側の列の画素の濃淡で示している。
入力画素の位置ずれは、図13の縦軸の各画素に対応して示している。図13の縦軸に示す位置ずれ量は、上述した入力画像の画素の副走査方向の走査位置の座標変換に従い、逆関数で求めた位置ずれ量の情報である。例えば、図13(a)の場合、図9(a)で説明したように、走査ラインの位置ずれ量Sの補正量Cは、−0.2である。また、例えば、図13(c)は式(26)、図13(d)の場合は式(27)をそれぞれ用いて算出した補正量Cである。
図13(a)は、副走査方向の進み方向に走査ラインの走査位置がずれているが、画素値は逆の遅れ方向に重心がずれることとなるので、画素値の重心の位置が補正されている様子を示している。図13(b)は、副走査方向の戻り方向に走査ラインの走査位置がずれているが、画素値は逆の進み方向に重心がずれることとなるので、画素値の重心の位置が補正されている様子を示している。図13(c)は、走査位置の間隔が密な場合で、座標変換後の畳み込み演算によって濃度の分布が拡がり、濃度の局所的な集中をキャンセルして局所的な濃度変化を補正している様子を示している。また、図13(d)は、逆に走査位置の間隔が疎な場合で、座標変換後の畳み込み演算によって濃度の分布が縮まり、濃度の分散をキャンセルして局所的な濃度変化を補正している様子を示している。特に、図13(d)の(3)の画素値は、100%より濃い(100+α)%の濃度となっている。
(フィルタ処理)
図7の説明に戻る。図7のS3604でCPU303は、S3603で生成した補正用属性情報に基づき、フィルタ処理部501によりフィルタ処理を行う。詳細には、CPU303は、上述した入力画像への畳み込み演算と再サンプリングを行う。ここで、CPU303が実行するS3604の処理を示した図14のフローチャートを用いて詳細に説明する。
CPU303は、フィルタ処理部501により畳み込み演算によるフィルタ処理をスタートすると、S3703以降の処理を実行する。S3703でCPU303は、畳み込み関数の拡がりをLとしたとき、注目する出力画像のラインyn(位置yn)の副走査位置の前後±L、即ち幅2Lの範囲((yn−L)〜(yn+L)の範囲)に含まれる入力画像のラインを抽出する。ここで、Lは畳み込み関数の+L〜−Lの範囲外は畳み込み関数の値が0になる最小の値と定義する。例えば、図12(a)の線形補間では、L=1、図12(b)のバイキュービック補間はL=2、図12(c)のバイキュービック補間はL=3である。式(23)を用い、対応する入力画像の範囲ymin〜ymaxのymin、ymaxは以下の条件を満たす。
ft−1(ymin)=yn−L、ft−1(ymax)=yn+L・・・式(31)
式(31)を変形することにより、ymin、ymaxは、以下の式(32)から求められる。
ymin=ft(yn−L)、ymax=ft(yn+L)・・・式(32)
従って、注目する出力画像のラインynに対して抽出される入力画像のラインは、ymin〜ymaxの範囲の全ての整数のラインとなる。
注目する出力画像のラインynと畳み込み演算の対象になる入力画像のラインをymとしたとき、距離dnmは、以下の式(33)で表される。
dnm=yn−ft−1(ym)・・・式(33)
従って、S3704でCPU303は、フィルタ係数設定部504により、畳み込み関数g(y)として係数knmを、以下の式(34)で求める。
knm=g(dnm)・・・式(34)
S3707でCPU303は、S3703で抽出した入力画像の副走査方向の位置nと、注目する主走査方向の位置Nの画素データを取得する。ここで、画素データを入力画素データPinmとする。S3708でCPU303は、フィルタ処理部501により畳み込み演算を行い、処理を終了する。より詳細には、フィルタ処理部501は、S3704で求めた対応する係数knmと、S3707で取得した入力画素データPinmを積和演算して、注目画素の値Poutnを求める。尚、入力画素データPinmは、フィルタ処理前の注目画素の濃度、注目画素の値Poutnは、出力画素データであり、フィルタ処理後の注目画素の濃度である。
Figure 2017094594
ここで、式(35)は、図13に対応しており、図13の左側の丸の濃さ(濃度)は、入力画素データPinmに対応し、図13(a)のD1やD2は、knm×Pinmに対応し、図13の右側の丸の濃さ(濃度)は、Poutnに対応している。
このように、本実施例では、マルチビームの位置のばらつきや回転多面鏡の面倒れなどによる照射位置のずれによる画像の歪みや濃度むらを、選択されたディザや入力画像の副走査方向の位置ずれのプロファイルに基づき、入力画像の画素位置を座標変換する。その後、フィルタ処理、及びサンプリングすることで、各入力画素の濃度を保存しながら、位置ずれ、及びバンディングなどの局所的な濃度の偏りをキャンセルすることができ、良好な画像を得ることができる。
以上説明したように、本実施例によれば、面倒れ補正を画像パターンによらず適切に行うことができる。
実施例1では、位置ずれ量に対する補正量を、使用するディザの種類毎に応じて決定している。実施例2では、位置ずれ量に対する補正量を、使用するディザの種類と、画像濃度に応じて決定する。本実施例では、画像形成装置の構成や、ページ処理の制御シーケンスの基本的な構成は同様であるが、位置ずれ量に基づいて補正量を算出する実施例1の図7のS3602の処理が異なる。実施例1と同様の構成については、同じ符号を使用することにより、説明を省略する。
(面倒れ補正処理)
前述した図5において、CPU303は、S606でのディザ処理を終了すると、S607で面倒れ補正処理を行うために、図7に示す制御シーケンスを実行する。図7は、面倒れ補正処理を行う制御シーケンスであり、CPU303は、S3602では、副走査方向の位置ずれ量、即ち回転多面鏡204のミラーm面目、マルチビームのn番目のレーザ光による走査ライン(LDn)の位置ずれ量Zmnを読み出す。続いて、CPU303は、前述した図5のS603〜S605において、選択されたディザに対応した面倒れの補正テーブルを選択する。補正テーブルには、面倒れ量毎に、画像の濃度と、面倒れ量に対する補正量とを対応付けた情報が格納されている。CPU303は、ディザA、ディザB、ディザCそれぞれに対応した補正テーブルを記憶した記憶部を有している。
図15は、本実施例におけるディザ毎の面倒れの補正テーブルの内容を、説明のために1つのグラフで表した図であり、図15(a)は面倒れ量が5μm、図15(b)は面倒れ量が3μmの場合の各ディザの補正テーブルの一例を示している。図15(a)、(b)のグラフの横軸は濃度、縦軸は補正量を示し、図中の実線で示すグラフはディザA、点線で示すグラフはディザB、一点鎖線で示すグラフはディザCの補正テーブルの内容を表している。また、横軸のD0〜D6は画像の濃度を示し、D0、D1、D2、D3、D4、D5、D6の順に、濃度が濃くなる(濃度値が高くなる)。CPU303は、例えば、前述した式(23)により算出される面倒れの振幅量ZWが5μmの場合には、複数の補正テーブルの中から面倒れ量が5μm用の補正テーブルを選択して、更に画素毎に選択されたディザ用の曲線を選択する。この場合、CPU303は、図15(a)のグラフを選択し、更に使用するディザとしてディザAが選択されている場合には、該当画素の画像濃度に応じて、面倒れ量に対する補正量を決定する。この場合の画素の画像濃度は、図5のS606のディザ処理を実行する前の画像濃度を用いる。
図15(a)に示すグラフより、ディザAが選択されている場合には、画像濃度がD0とD6の場合の面倒れ量5μmに対する補正量は0、画像濃度がD1とD5の場合の面倒れ量5μmに対する補正量はZWa0に決定される。更に、図15(a)に示すグラフより、ディザAが選択されている場合には、画像濃度がD2とD4の場合の面倒れ量5μmに対する補正量はZWa1、画像濃度がD3の場合の面倒れ量5μmに対する補正量はZWa2に決定される。本実施例では、CPU303は、実施例1と同様に、前述した式(23)で面倒れの振幅量ZWを決定する。そして、CPU303は、例えば、選択したディザがディザAであり、面倒れ量がZWで画素濃度がD1の場合の補正量がZWa0と決定したとき、前述した式(24)により修正後の位置ずれ量Zmn’を算出する。そして、CPU303は、S3603で修正後の位置ずれ量Zmn’に基づいて、補正用属性情報である補正量Cmnを求める。そして、S3604でCPU303は、上述した処理により生成された補正用属性情報に基づき、フィルタ処理部501によりフィルタ処理を行う。
このように、本実施例では、ディザの種類と画像濃度の組み合わせで位置ずれ量の補正量を決定した。これにより、面倒れによるモアレ補正ができ、温度、湿度などのより大きな電子写真的な環境変動にも対応することが可能である。
以上説明したように、本実施例によれば、面倒れ補正を画像パターンによらず適切に行うことができる。
102 感光ドラム
201 レーザ光源
204 回転多面鏡
303 CPU

Claims (16)

  1. 光ビームを出射する光源と、
    回転駆動され、前記光源から出射された光ビームにより潜像が形成される感光体と、
    回転軸を中心に回転し、前記光源から出射された光ビームが前記感光体上を走査するように前記光ビームを偏向する複数のミラー面を有する回転多面鏡と、
    入力された画像データにディザ処理を行う処理手段と、
    前記回転多面鏡の複数のミラー面それぞれの前記回転多面鏡の回転軸に対する傾きに基づく補正量を用いて前記処理手段によりディザ処理が行われた画像データを補正する補正手段と、
    を備え、
    前記光源は、前記補正手段によって補正された画像データに基づいて前記潜像を形成するための光ビームを出射し、
    前記補正手段は、前記ディザ処理の種類に応じて前記補正量を決定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記ディザには、ラインスクリーンと、ドットスクリーンと、誤差拡散と、が含まれることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記ディザ処理の種類に応じた前記補正量は、前記感光体の回転方向における前記複数のミラー面によって偏向された光ビームの走査線の理想の走査線の位置に対するずれ量と、前記感光体の回転方向における、各ミラー面によって反射された光ビームによって形成される各走査線の理想の走査線からの振幅量と、前記振幅量を前記処理手段によりディザ処理が行われた画像データの前記ずれ量としたときの、前記ずれ量を補正する補正量と、に基づいて決定されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 情報を記憶する記憶手段を有し、
    前記記憶手段は、前記感光体の回転方向における前記複数のミラー面によって偏向された光ビームの走査線の理想の走査線の位置に対するずれ量に関する情報と、前記ディザ処理の種類毎に前記処理手段によりディザ処理が行われた画像データの、理想の走査線の位置に対するずれ量を補正する補正量に関する情報と、を記憶していることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記ディザ処理の種類に応じた前記補正量は、前記感光体の回転方向における前記複数のミラー面によって偏向された光ビームの走査線の理想の走査線の位置に対するずれ量と、前記感光体の回転方向における、各ミラー面によって反射された光ビームによって形成される各走査線の理想の走査線からの振幅量と、前記振幅量を前記処理手段によりディザ処理が行われた画像データの画像濃度に応じた前記ずれ量としたときの、前記ずれ量を補正する補正量と、に基づいて決定されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  6. 情報を記憶する記憶手段を有し、
    前記記憶手段は、前記感光体の回転方向における前記複数のミラー面によって偏向された光ビームの走査線の理想の走査線の位置に対するずれ量に関する情報と、前記ディザ処理の種類及び前記処理手段によりディザ処理が行われた画像データの画像濃度毎に、理想の走査線の位置に対するずれ量を補正する補正量に関する情報と、を記憶していることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記画像濃度は、前記ディザ処理を行う前の前記画像データの濃度であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記振幅量は、前記感光体の回転方向における、各ミラー面によって反射された光ビームによって形成される各走査線の理想の走査線の位置に対するずれ量の最大値と最小値との差であることを特徴とする請求項3から請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記補正手段は、前記ディザ処理の種類に応じた前記補正量に基づいて、前記感光体上の走査線の間隔が所定の間隔となるような座標変換を行うことにより、入力画像の画素の位置を変換し、前記座標変換後の入力画像の画素の位置に基づいて、入力画像の画素の画素値に畳み込み演算を行い、出力画像の画素の画素値を求めるフィルタ処理を行うことを特徴とする請求項4又は請求項6に記載の画像形成装置。
  10. 前記補正手段は、
    前記入力画像の前記感光体の回転方向におけるn番目の画素の位置を示す関数をfs(n)とし、
    前記出力画像の前記感光体の回転方向におけるn番目の画素の位置を示す関数をft(n)とし、
    前記座標変換後の前記入力画像の前記感光体の回転方向おけるn番目の画素の位置を示す関数をfs’(n)とし、
    前記座標変換後の前記出力画像の前記感光体の回転方向におけるn番目の画素の位置を示す関数をft’(n)としたとき、
    前記座標変換後の前記入力画像の画素の位置を、関数ft(n)の逆関数ft−1(n)を用いて、
    fs’(n)=ft’(ft−1(fs(n)))
    から求めることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 関数fs(n)がfs(n)=nを満たし、且つ、関数ft’(n)がft’(n)=nを満たすとき、
    前記補正手段は、前記座標変換後の前記入力画像の画素の位置を、
    fs’(n)=ft−1(n)
    から求めることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記補正手段は、線形補間又はバイキュービック補間を用いて前記畳み込み演算を行うことを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記画素値は濃度値であり、前記畳み込み演算を行う前と行った後とで、所定面積あたりの濃度値が保存されることを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記補正手段は、前記畳み込み演算に用いる畳み込み関数の0でない範囲の前記感光体の回転方向における幅を2Lとしたとき、前記出力画像の所定の画素の位置ynを中心とした前記2Lの幅の範囲に対応する前記入力画像の画素の範囲yminからymaxについて、
    ymin=ft(yn−L)、
    ymax=ft(yn+L)
    と定義することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  15. 前記記憶手段に記憶される前記情報には、前記回転多面鏡の回転軸に対する前記ミラー面毎の角度のばらつきの情報が含まれていることを特徴とする請求項9から請求項14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  16. 前記所定の間隔は、前記画像形成装置による画像形成の解像度に応じて決定されることを特徴とする請求項9から請求項15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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