JP2017094489A - 金型冷却システム及び金型冷却方法 - Google Patents

金型冷却システム及び金型冷却方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017094489A
JP2017094489A JP2015225243A JP2015225243A JP2017094489A JP 2017094489 A JP2017094489 A JP 2017094489A JP 2015225243 A JP2015225243 A JP 2015225243A JP 2015225243 A JP2015225243 A JP 2015225243A JP 2017094489 A JP2017094489 A JP 2017094489A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
medium
mold
cooling
air
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015225243A
Other languages
English (en)
Inventor
潤 久田松
Jun Kudamatsu
潤 久田松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Matsui Mfg Co Ltd
Original Assignee
Matsui Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsui Mfg Co Ltd filed Critical Matsui Mfg Co Ltd
Priority to JP2015225243A priority Critical patent/JP2017094489A/ja
Publication of JP2017094489A publication Critical patent/JP2017094489A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】冷却効率を向上させ得る金型冷却システム及び金型冷却方法を提供する。
【解決手段】金型冷却システム1は、金型2に設けられた媒体流通路4に接続され、エアー源6またはスチーム源からのエアーまたはスチームを加熱された前記金型の媒体流通路に供給する送媒路10,13と、前記送媒路に合流するように接続され、冷却液媒体供給源20からの冷却液媒体を前記エアーまたはスチームに混入させる液媒体供給路22aと、前記媒体流通路、この媒体流通路の入口3側及び出口5側における少なくとも一箇所の管路13内の圧力または温度に基いて、前記エアーまたはスチームに対する前記冷却液媒体の混入量を調整する制御部31と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、金型冷却システム及び金型冷却方法に関する。
従来より、加熱された金型を冷却するために、金型に設けられた媒体流通路に冷却媒体を供給する金型冷却システム(金型冷却装置)が知られている。近時においては、成形品の大型化や成形材料の多様化等に伴い、例えば、150℃〜300℃というような高温に加熱された金型を冷却するシステムが望まれている。このような冷却システムでは、金型の媒体流通路に冷却媒体を送媒すれば、該冷却媒体が金型の媒体流通路において瞬時に気化して媒体流通路内の圧力が上昇し、金型の熱容量が比較的に大きいことも相俟って、冷却媒体の供給源側から金型の媒体流通路へ冷却媒体の送媒がなされ難くなったり、冷却時間が長期化したり、吐出圧の高いポンプを必要としたりするということが考えられた。
例えば、下記特許文献1には、金型の媒体流通路に、スチームまたはエアーを供給させる予冷工程を実行した後に、冷却媒体を供給させる本冷却工程を実行する構成とした金型冷却システムが開示されている。
特開2015−74111号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたようにスチームまたはエアーによって予冷する構成とすれば、スチームまたはエアーは比熱が小さいため、冷却時間が長期化することが考えられ、更なる改善が望まれる。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、冷却効率を向上させ得る金型冷却システム及び金型冷却方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明に係る金型冷却システムは、金型に設けられた媒体流通路に接続され、エアー源またはスチーム源からのエアーまたはスチームを加熱された前記金型の媒体流通路に供給する送媒路と、前記送媒路に合流するように接続され、冷却液媒体供給源からの冷却液媒体を前記エアーまたはスチームに混入させる液媒体供給路と、前記媒体流通路、この媒体流通路の入口側及び出口側における少なくとも一箇所の管路内の圧力または温度に基いて、前記エアーまたはスチームに対する前記冷却液媒体の混入量を調整する制御部と、を備えていることを特徴とする。
また、前記目的を達成するために、本発明に係る金型冷却システムは、金型に設けられた媒体流通路に接続され、エアー源またはスチーム源からのエアーまたはスチームを加熱された前記金型の媒体流通路に供給する送媒路と、前記送媒路に合流するように接続され、冷却液媒体供給源からの冷却液媒体を前記エアーまたはスチームに混入させる液媒体供給路と、前記液媒体供給路と前記送媒路との合流部を構成するように配され、前記冷却液媒体をミスト状にして前記エアーまたはスチームに混入させる気液混合部と、を備えていることを特徴とする。
また、前記目的を達成するために、本発明に係る金型冷却方法は、加熱された金型の媒体流通路に、エアー源またはスチーム源からのエアーまたはスチームに冷却液媒体を混入させた冷却媒体を供給して前記金型を冷却する構成とされ、かつ前記媒体流通路、この媒体流通路の入口側及び出口側における少なくとも一箇所の管路内の圧力または温度に基いて、前記エアーまたはスチームに対する前記冷却液媒体の混入量を調整することを特徴とする。
本発明に係る金型冷却システム及び金型冷却方法は、上述のような構成としたことで、冷却効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る金型冷却システムの一例を模式的に示す概略システム構成図である。 同金型冷却システムに組み込まれる気液混合部の一例を模式的に示す概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る金型冷却方法の一例としての同金型冷却システムにおいて実行される基本動作の一例を模式的に示す概略タイムチャートである。 本発明の他の実施形態に係る金型冷却システムの一例を模式的に示す概略システム構成図である。 本発明の他の実施形態に係る金型冷却方法の一例としての同金型冷却システムにおいて実行される基本動作の一例を模式的に示す概略タイムチャートである。 本発明の更に他の実施形態に係る金型冷却システムの一例を模式的に示す概略システム構成図である。 本発明の更に他の実施形態に係る金型冷却方法の一例としての同金型冷却システムにおいて実行される基本動作の一例を模式的に示す概略タイムチャートである。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、図1、図4及び図6では、媒体等が通過する経路となる管路(配管)等を、実線にて模式的に示している。
また、図3、図5及び図7における概略タイムチャートでは、各機器のON/OFF動作や開閉動作等を模式的に示している。
図1〜図3は、第1実施形態に係る金型冷却システム及びこれを用いて実行される金型冷却方法の一例を模式的に示す図である。
本実施形態に係る金型冷却システム1は、図1に示すように、金型2に設けられた媒体流通路4に接続され、エアー源6またはスチーム源からのエアーまたはスチームを加熱された金型2の媒体流通路4に供給する送媒路10,13と、送媒路10,13に合流するように接続され、冷却液媒体供給源20からの冷却液媒体をエアーまたはスチームに混入させる液媒体供給路22aと、を備えている。また、本実施形態では、この金型冷却システム1は、媒体流通路4、この媒体流通路4の入口3側及び出口5側における少なくとも一箇所の管路13内の圧力または温度に基いて、エアーまたはスチームに対する冷却液媒体の混入量を調整する制御部31と、液媒体供給路22aと送媒路10,13との合流部を構成するように配され、冷却液媒体をミスト状(霧状)にしてエアーまたはスチームに混入させる気液混合部12と、を備えている。また、送媒路10,13を、エアー源6またはスチーム源としてのエアー源6に接続されるエアー送媒路10と、気液混合部12の下流側となる金型側送媒路13と、によって構成している。
また、本実施形態では、この金型冷却システム1は、予め設定された温度に調整された媒体(温調媒体)を循環供給する媒体温度調整装置26と、この媒体温度調整装置26の送媒側と送媒路(金型側送媒路)13とを接続する温調媒体送媒路27と、金型2の媒体流通路4の出口5側と媒体温度調整装置26の返媒側とを接続する温調媒体返媒路15bと、媒体温度調整装置26からの温調媒体を金型2の媒体流通路4に循環供給する状態とエアーまたはスチームに冷却液媒体を混入させた冷却媒体(気液混合冷却媒体)を金型2の媒体流通路4に供給する状態とに切り替えられる切替部11,17,24,25,28,29と、を備えている。つまり、本実施形態では、金型2の媒体流通路4に、気液混合冷却媒体と温調媒体とを選択的に供給可能としている。また、本実施形態では、この金型冷却システム1は、金型2の媒体流通路4の出口5側に接続される冷却液媒体返媒路15aを、媒体流通路4から排出される気化した冷却液媒体を凝縮させる熱交換器8に連通させた構成とされている。
金型2は、例えば、固定型と可動型とを有した構成とされており、これら固定型及び可動型には、媒体を流通させる媒体流通路4,4がそれぞれに設けられている。これら媒体流通路4,4の入口(送媒接続口)3,3側には、金型側送媒路13が接続され、媒体流通路4,4の出口(返媒接続口)5,5側には、返媒路15が接続されている。
金型側送媒路13と媒体流通路4,4の入口3,3とは、単一の金型側送媒路13を複数に分岐させるマニホールド部やこのマニホールド部の複数の接続口に接続されたホースやチューブ等の可撓性を有した配管材を介して接続した構成としてもよい。また、本実施形態では、金型側送媒路13に、媒体流通路4の入口3,3側の管路としての金型側送媒路13内の圧力を検出する圧力センサー14を設けた構成としている。
また、返媒路15と媒体流通路4,4の出口5,5とも略同様に、単一の返媒路15を複数に分岐させるマニホールド部やこのマニホールド部の複数の接続口に接続されたホースやチューブ等の可撓性を有した配管材を介して接続した構成としてもよい。また、本実施形態では、返媒路15に、媒体流通路4の出口5,5側の管路としての返媒路15内の圧力を検出する圧力センサー16を設けた構成としている。この圧力センサー16は、返媒側の圧力異常を検出するものとしてもよい。なお、このような返媒側の圧力センサー16を設けないようにしてもよい。
また、この返媒路15は、圧力センサー16の下流側において、後記する冷却液媒体供給源20の返媒側(貯留部21)に接続される冷却液媒体返媒路15aと媒体温度調整装置26の返媒側に接続される温調媒体返媒路15bとに分岐している。
また、金型2の温度を検出する検出手段としての温度センサーが適所に設けられている。なお、この温度センサーを、媒体流通路4の出口5側部位や、出口5の近傍部位の返媒路15に設けた態様としてもよい。
また、金型2に、当該金型2を加熱する加熱手段として金型ヒーター等を設けた態様としてもよい。例えば、金型2の固定型及び可動型のそれぞれに金型ヒーターを埋め込むように設けた態様等としてもよい。
このような加熱手段によって加熱される金型2の加熱目標温度T1(加熱設定温度、図3参照)は、成形品の大きさや形状、成形材料の種類等に応じて、また、溶融材料の充填性や成形品へのキャビティー面の転写性(転写率)を向上させる観点等から適宜、設定するようにしてもよい。この加熱目標温度T1を、例えば、成形品が比較的に大型である場合には、比較的に高温の150℃〜300℃程度としてもよく、また、200℃〜300℃程度としてもよい。
また、後記する冷却工程において冷却される金型2の冷却目標温度T2(冷却設定温度、図3参照)も上記同様な観点や、溶融材料の固化が可能で成形サイクルの短縮化を図る観点等から適宜、設定するようにしてもよい。この冷却目標温度T2は、上記加熱目標温度T1よりも低温であればよいが、余りにも低過ぎれば、金型2の熱容量が大きいことも相俟って、冷却目標温度T2に達するまでの時間が長期化し、また、次の加熱工程において加熱目標温度T1に達するまでの時間が長期化する傾向がある。このような観点等から、上記冷却目標温度T2を、例えば、60℃〜200℃程度としてもよく、80℃〜200℃程度としてもよい。また、上記のように加熱目標温度T1を、比較的に高温とした場合には、加熱目標温度T1よりも40℃〜150℃程度低い温度を、冷却目標温度T2としてもよい。
なお、この金型2の成形機としては、金型2の固定型と可動型とによって形成されるキャビティー等に、シリンダ等で溶融させた材料としての合成樹脂をノズル等から射出して充填し、成形品を逐次、成形する射出成形機等としてもよく、また、圧縮成形機等の他の成形機としてもよい。また、成形材料としては、合成樹脂材料に、炭素繊維やガラス繊維等の強化繊維を含有させた繊維強化合成樹脂材料等としてもよい。
また、金型2を加熱する手段としては、上記したような金型ヒーターに限られず、金型2に設けられた媒体流通路に加熱媒体を供給する加熱媒体供給源を加熱手段として設けた態様としてもよい。この場合、冷却液媒体と同じ媒体流通路に加熱媒体を送媒するようにしてもよく、または、加熱媒体専用の媒体流通路に加熱媒体を送媒する態様としてもよい。その他、種々の加熱手段の採用が可能である。さらには、金型2のキャビティーに射出された溶融材料の自己熱によって金型2の加熱がなされるものとしてもよい。
エアー源6は、エアー送媒路10、気液混合部12及び金型側送媒路13を介して金型2の媒体流通路4に接続されている。気液混合部12の上流側となるエアー送媒路10には、エアー源6からのエアーを供給・遮断する電磁弁等からなるエアー弁11が設けられている。このエアー源6としては、大気等を送風器によって送風する構成とされたものや、例えば、コンプレッサー等の圧縮機によって圧縮されたガス(高圧ガス)を、アフタークーラ、ドレンセパレータ、ドライヤー等を介して蓄えるガスタンク等の圧縮空気源としてもよい。このエアー源6から供給されるエアーの圧力は、加熱された金型2の媒体流通路4にエアーの供給が可能なように、金型2の加熱目標温度T1に応じて適宜の圧力としてもよい。例えば、加熱目標温度T1を、300℃とした場合には、エアー源6からのエアーの圧力を、0.7MPa(ゲージ圧)以上等としてもよい。また、このエアー源6から供給されるエアーの圧力を、金型2の加熱目標温度T1に応じて変更可能とした態様としてもよい。
なお、エアー源6を設けた態様に代えて、または加えて、金型2の媒体流通路4に向けてスチームを供給するスチーム源を設けた態様としてもよい。このようなスチーム源としては、液体(好ましくは、後記する冷却液媒体供給源20から金型2の媒体流通路4に供給される冷却液媒体と同種の液体)を熱源によって加熱して蒸発させ、気化させるボイラー等としてもよい。なお、このようなスチーム源から供給されるスチームの温度や圧力(蒸気圧)は、上記した金型2の加熱目標温度T1や冷却目標温度T2に応じて、適宜、設定するようにしてもよく、例えば、上記した冷却目標温度T2と同程度の温度としてもよく、または、冷却目標温度T2よりも低い温度としてもよい。
冷却液媒体供給源20は、冷却液媒体の種類や必要とされる冷却液媒体自体の温度、冷却目標温度T2等に応じて、適宜の供給源の採用が可能であるが、本実施形態では、冷却液媒体を貯留する貯留部(タンク)21と、この貯留部21に貯留された冷却液媒体を金型2側に向けて供給(送媒)するポンプ23と、を備えた構成とされている。この冷却液媒体供給源20から供給される冷却液媒体の温度は、常温程度としてもよく、また、例えば、5℃〜90℃程度としてもよく、10℃〜50℃程度としてもよい。
また、本実施形態では、冷却液媒体を、水(純水)とし、貯留部21に冷却液媒体を供給する供給源7としての水道(工業用水道、上水道)を接続した構成としている。供給源7としては、工場等に設置されるクーリングタワー等としてもよい。なお、このような態様に代えて、貯留部21に貯留された冷却液媒体が予め設定された所定の温度に維持されるように、適宜のチラー等の冷却器等によって温度制御がなされるものとしてもよい。また、冷却液媒体としては、供給側において液体のものであればよく、エタノールやその他のアルコール、その他の冷却液媒体としてもよい。また、常圧での沸点が100℃以下の冷却液媒体を採用するようにしてもよい。
貯留部21の返媒側には、冷却液媒体返媒路15aが接続されており、この冷却液媒体返媒路15aには、冷却液媒体を返媒・遮断する電磁弁等からなる返媒弁17が設けられている。
貯留部21の送媒側には、ポンプ23が配された液媒体供給路22が接続されている。本実施形態では、この液媒体供給路22のポンプ23の下流側を、第1分岐供給路22aと第2分岐供給路22bとに分岐させ、第1分岐供給路22aを、送媒路10,13に合流させるように接続した構成としている。これら第1分岐供給路22a及び第2分岐供給路22bには、冷却液媒体を供給・遮断する電磁弁等からなる冷却液混入弁24及び冷却液弁25がそれぞれに設けられている。冷却液混入弁24は、エアー(またはスチーム)に対する冷却液媒体の混入量の調整が可能なように、開閉制御または開度制御がなされる構成とされている。このような冷却液混入弁24としては、比例制御弁や流量制御弁等を採用するようにしてもよい。
また、第1分岐供給路22aは、気液混合部12に接続され、第2分岐供給路22bは、金型側送媒路13に合流するように接続されている。
気液混合部12は、エアー源6(またはスチーム源)からのエアー(またはスチーム)に冷却液媒体供給源20からの冷却液媒体をミスト状にして混合する構成とされている。このような気液混合部12としては、エアー送媒路10の内径よりも径を漸減させるようにベンチュリー管状に形成された絞り部の小径部に、冷却液媒体を供給する第1分岐供給路22aを接続した構成とされたものとしてもよい。例えば、図2に示すように、エアー送媒路10に接続されるエアー側接続部12aと、このエアー側接続部12aの内径を漸減させるように形成された絞り部12bと、この絞り部12bの小径側に連なるように形成された小径部12cと、第1分岐供給路22aが接続される液側接続部12dと、この液側接続部12d及び小径部12cを経た冷却液媒体とエアーとを混合する混合部12eと、この混合部12eの下流側に設けられ、金型側送媒路13に接続される噴霧側接続部12fと、を備えた構成とされたものとしてもよい。
ポンプ23をON、上記した冷却液弁25を閉、エアー弁11及び冷却液混入弁24を開とすれば、この気液混合部12における混合部12eにおいてエアーと冷却液媒体とが混合された気液混合冷却媒体が金型側送媒路13に向けて供給される。一方、ポンプ23をON、エアー弁11及び冷却液混入弁24を閉、冷却液弁25を開とすれば、冷却液媒体が金型側送媒路13に向けて供給される。また、ポンプ23をOFF、冷却液混入弁24及び冷却液弁25を閉、エアー弁11を開とすれば、エアーが金型側送媒路13に向けて供給される。
なお、気液混合部12としては、図例のような態様に限られず、その他、種々の変形が可能である。
媒体温度調整装置26は、図示を省略しているが、媒体を貯留する貯留部(タンク)や、貯留部の媒体が予め設定された所定温度となるように媒体を加熱したり、冷却したりするヒーターや冷却回路等の温度調整器、温調媒体を循環させるポンプなどを備えている。この媒体温度調整装置26の送媒側に接続された温調媒体送媒路27には、電磁弁等からなる温調送媒弁28が設けられている。温調媒体送媒路27は、金型側送媒路13に合流するように接続されている。媒体温度調整装置26の返媒側に接続された温調媒体返媒路15bには、電磁弁等からなる温調返媒弁29が設けられている。
この媒体温度調整装置26をON、ポンプ23をOFFとした状態で、上記したエアー弁11、冷却液混入弁24、冷却液弁25及び返媒弁17を閉、温調送媒弁28及び温調返媒弁29を開とすれば、温調媒体が金型2の媒体流通路4に循環供給される。一方、ポンプ23をON、温調送媒弁28及び温調返媒弁29を閉、上記したエアー弁11及び冷却液混入弁24(または冷却液弁25)並びに返媒弁17を開とすれば、気液混合冷却媒体(または冷却液媒体)が金型2の媒体流通路4に循環供給される。つまり、本実施形態では、エアー弁11、返媒弁17、冷却液混入弁24、冷却液弁25、温調送媒弁28及び温調返媒弁29を、切替部11,17,24,25,28,29としている。
なお、この媒体温度調整装置26における温調媒体の設定温度は、30℃〜90℃程度でもよい。
熱交換器8は、金型2の媒体流通路4の出口5側に接続された冷却液媒体返媒路15aを送媒される気液混合冷却媒体を高温流体とし、この高温流体を冷却して凝縮させる低温流体が送媒される冷却経路9が連通された構成とされている。これら冷却液媒体返媒路15a及び冷却経路9は、熱交換器8の高温側流路及び低温側流路のそれぞれに接続されている。この熱交換器8においては、高温に加熱された金型2の媒体流通路4を経て気化した気液混合冷却媒体が冷却経路9を送媒される低温流体に吸熱されて冷却され、凝縮され液化される。冷却経路9は、冷却液媒体供給源20の液媒体供給路22から分岐するように設けられたものとしてもよく、別途の供給源に接続されたものとしてもよい。また、後記する冷却工程実行中は、この冷却経路9に低温流体を常時、流通させる態様としてもよい。なお、熱交換器8の下流側の冷却液媒体返媒路15aに、逆流を防止する逆流防止部を設けた構成としてもよい。また、熱交換器8の下流側の冷却液媒体返媒路15a(逆流防止部よりも上流側の冷却液媒体返媒路15a)に、適宜、必要に応じてスチームトラップ等を設けるようにしてもよい。
また、金型冷却システム1は、上記した各弁11,17,24,25,28,29や、ポンプ23、媒体温度調整装置26を制御する制御部31を備えた制御盤30を備えている。
この制御盤30は、CPU等からなる制御部31と、この制御部31に信号線等を介してそれぞれ接続された、各種設定などを設定、入力したり、表示したりするための表示部及び操作部を構成する表示操作部33と、この表示操作部33の操作により設定、入力された設定条件や入力値、後記する各動作等を実行するための制御プログラムなどの各種プログラム、予め設定された各種動作条件、各種データテーブル等が格納され、各種メモリ等から構成された記憶部32と、を備えている。
制御部31は、クロックタイマー等の計時手段や演算処理部等を備え、上記した各弁11,17,24,25,28,29や、ポンプ23、媒体温度調整装置26等に信号線等を介して接続され、これらを制御する構成とされている。また、この制御部31は、上記した圧力センサー14,16や、金型2の温度センサーにも信号線等を介して接続されている。この制御部31によって、エアー及び冷却液媒体の供給制御や、エアーに対する冷却液媒体の混入量の調整制御がなされる。本実施形態では、この制御部31は、金型側送媒路13に設けられた圧力センサー14の検出圧力に基いて、エアー(またはスチーム)に対する冷却液媒体の混入量を調整する構成としている。
また、本実施形態では、圧力センサー14の検出圧力が予め設定された所定の設定圧力P1(図3参照)となるように、冷却液混入弁24を制御部31によって制御することでエアー(またはスチーム)に対する冷却液媒体の混入量を調整する構成としている。つまり、加熱された金型2の媒体流通路4に供給された気液混合冷却媒体に含まれるミスト状の水分は、媒体流通路4内で瞬時に気化し、その気化熱によって金型2の冷却がなされる一方、気化によって送媒側の圧力が上昇する。制御部31は、この圧力が上昇し過ぎないように、エアー(またはスチーム)に対する冷却液媒体の混入量を調整する構成としている。
この設定圧力P1は、加熱された金型2の媒体流通路4に気液混合冷却媒体の供給が可能なように、エアー源6からのエアーの圧力(またはスチーム源からのスチームの蒸気圧)よりも低い圧力であればよい。また、この設定圧力P1を低くし過ぎれば、冷却工程初期の冷却液媒体の混入量が少なくなる傾向があり、金型2の温度が冷却液媒体の飽和温度になるまでに長期化する傾向がある。一方、設定圧力P1を高くし過ぎれば、流れ難くなったり、より高圧のエアーを要したり、蒸気圧の高いスチームを要したりする傾向がある。このような観点から適宜の圧力としてもよい。加熱目標温度T1を、300℃とし、エアー源6からのエアーの圧力を、0.7MPa(ゲージ圧)とした場合には、設定圧力P1を、例えば、0.4〜0.6MPa(ゲージ圧)程度としてもよい。なお、この設定圧力P1は、表示操作部33を介して入力、設定されるものとしてもよい。
また、圧力センサー14の検出圧力に基くPID制御等によって冷却液混入弁24を開閉制御する構成としてもよい。例えば、目標値となる設定圧力P1に近づくように、冷却液混入弁24の所定周期当たりの開時間(デューティ比)を変更することで、エアー(またはスチーム)に対する冷却液媒体の混入量を調整する構成としてもよい。また、この冷却液混入弁24の圧力センサー14の検出圧力に基く制御(圧力制御)の態様としては、その他、種々の変形が可能である。また、気液混合部12の態様等によっては、エアー(またはスチーム)の流量等を変更することで、エアー(またはスチーム)に対する冷却液媒体の混入量の調整を可能とした態様等としてもよい。
また、本実施形態では、制御部31は、温度が冷却液媒体の飽和温度としての切替温度T3を下回れば、エアー(またはスチーム)の供給を停止させた状態で冷却液媒体を供給させる制御を実行する構成とされている。つまり、制御部31によって気液混合冷却媒体の供給から冷却液媒体の供給への切り替えがなされる構成としている。この温度は、上記した金型2の温度を検出する温度センサーの検出温度としてもよい。また、冷却液媒体の飽和温度は、常圧下での飽和温度としてもよいが、ポンプ23の吐出圧下での飽和温度としてもよい。つまり、冷却液媒体を、水とすれば、常圧下での飽和温度は、100℃となるが、ポンプ23の吐出圧下での飽和温度は、100℃超となる。このような飽和温度(切替温度T3)は、ポンプ23の吐出圧に応じて適宜、設定可能である。なお、この切替温度T3は、表示操作部33を介して入力、設定されるものとしてもよい。また、上記のような切り替え制御は、金型2の温度センサーの検出温度下における冷却液媒体の飽和圧力がポンプ23の吐出圧以下となれば、気液混合冷却媒体の供給から冷却液媒体の供給への切り替えを行う制御と実質的に同視することもできる。
また、本実施形態では、金型2の温度が冷却目標温度T2となれば、制御部31によって冷却液媒体の供給から温調媒体の供給への切り替えがなされる構成としている。つまり、本実施形態では、制御部31は、金型2の媒体流通路4に、エアーに冷却液媒体をミスト状にして混入させた気液混合冷却媒体を供給させた後に、冷却液媒体を供給させ、次いで、温調媒体を供給させる制御を実行する構成とされている。
また、本実施形態では、制御部31は、温調媒体を供給させた後に、金型側送媒路13や媒体流通路4に残留する液媒体(本実施形態では、温調媒体)を排出(パージ)すべく、エアーを供給させる制御を実行する構成とされている。
なお、本実施形態に係る金型冷却システム1を、上記した金型2の加熱手段としての金型ヒーターを備えた金型加熱・冷却システム1とした場合には、この金型ヒーターも制御部31に制御されるものとしてもよい。この場合は、金型ヒーターを、金型2の温度センサーの測定温度信号(検出温度)に基づいて、金型2の温度が予め設定された加熱目標温度T1となるように、制御部31によってPID制御等の通電の制御がなされるものとしてもよい。また、この加熱目標温度T1は、表示操作部33を介して入力、設定されるものとしてもよい。また、冷却目標温度T2も表示操作部33を介して入力、設定されるものとしてもよい。
次に、上記構成とされた本実施形態に係る金型冷却システム1において実行される基本動作の一例としての金型冷却方法の一例を、図3に基づいて説明する。
なお、図3の上側のグラフでは、横軸を時間軸、縦軸を金型2の温度センサーの検出温度(金型温度)とし、その推移を模式的に示しており、図3の下側のグラフでは、横軸を時間軸、縦軸を金型側送媒路13に設けられた圧力センサー14の検出圧力(送媒側圧力)とし、その推移を模式的に示している。
また、図3では、金型冷却工程の前後になされる金型加熱工程の図示を省略しているが、金型2の成形機の成形動作に連動させて金型加熱工程及び金型冷却工程が繰り返しなされる。つまり、金型2の成形機においては、図示は省略しているが、金型2を型閉し、金型2に設けられたキャビティーに樹脂等の溶融材料を射出し、充填して適宜、保圧し、溶融材料が固化すれば、型開し、成形品の取り出しがなされる。このような一連の成形工程において、溶融材料の固化を遅らせ、スムーズに充填がなされるように、金型加熱工程が実行され、また、溶融材料をキャビティーに充填した後、迅速に溶融材料を固化させるために、金型冷却工程が実行される。このような金型加熱工程及び金型冷却工程は、成形機の成形動作に連動させて、例えば、成形機の型閉信号や射出信号、保圧信号、型開信号等に基づいて、実行(開始及び停止)されるものとしてもよい。また、金型冷却工程を実行した後、金型2においては、適宜、型開や成形品の取り出しがなされ、金型加熱工程及び金型冷却工程が繰り返し実行される。このように、金型2を、加熱する加熱工程と冷却する冷却工程とを実行することで、成形品へのキャビティー面の転写性(転写率)を向上させることができ、また、成形サイクルを短縮化することができる。
例えば、成形機側の信号やその他の加熱開始信号を受信すれば、金型2を加熱する加熱工程を実行するようにしてもよい。この金型加熱工程においては、金型2が予め設定された加熱目標温度T1となるように加熱される。この金型加熱工程は、成形機側の信号やその他の加熱終了信号を受信すれば、終了させるようにしてもよく、また、加熱目標温度T1に達した後、所定時間経過後に終了させるようにしてもよい。
この金型加熱工程が終了し、所定の時間が経過すれば、または、成形機側の信号やその他の冷却開始信号を受信すれば、金型2を冷却する冷却工程が実行され、金型2が予め設定された冷却目標温度T2となるように冷却される。
まず、返媒弁17を開、ポンプ23をON(起動)とし、所定の遅延時間が経過すれば、エアー弁11を開、冷却液混入弁24を圧力センサー14に基いて制御し、金型2の媒体流通路4に気液混合冷却媒体を供給する。これにより、気液混合冷却媒体が金型2の媒体流通路4に供給され、気化した冷却液媒体が熱交換器8を経て液化され、貯留部21に返媒される。また、圧力センサー14の検出圧力は、気液混合冷却媒体の供給によって上昇するとともに、気液混合冷却媒体に含まれるミスト状の水分の気化によって更に上昇する。この検出圧力が設定圧力P1となるように、冷却液混入弁24が上述のように圧力制御され、エアーに対する冷却液媒体の混入量が増減制御される。また、金型2の温度は、気液混合冷却媒体の供給によって徐々に低下する。この金型2の温度が低下すれば、冷却液混入弁24を全開状態としても気化による圧力上昇が徐々に小さくなるため、検出圧力が徐々に低下する。
そして、金型2の温度が飽和温度、つまり、切替温度T3となれば、ポンプ23をONとした(作動させた)状態で、エアー弁11及び冷却液混入弁24を閉、冷却液弁25を開とし、金型2の媒体流通路4に冷却液媒体を循環供給する。これにより、更に金型2の温度が徐々に低下する。
そして、金型2の温度が冷却目標温度T2となれば、ポンプ23をOFF、冷却液弁25及び返媒弁17を閉、温調送媒弁28及び温調返媒弁29を開とし、金型2の媒体流通路4に温調媒体を循環供給する。これにより、金型2の温度は、冷却目標温度T2で維持されるように、冷却目標温度T2付近を推移する。この温調媒体の循環供給は、予め設定された所定の温調媒体供給時間が経過するまで継続させるようにしてもよく、成形機側の信号やその他の切替信号を受信するまで継続させるようにしてもよい。
そして、上記のように温調媒体を循環供給させた後、温調送媒弁28及び温調返媒弁29を閉、エアー弁11及び返媒弁17を開とし、金型2の媒体流通路4にエアーを供給する。これにより、金型側送媒路13や媒体流通路4に残留する液媒体(本実施形態では、温調媒体)が排出される。このエアーの供給は、媒体流通路4内の液媒体の排出(パージ)が概ね可能で、過冷却等が生じないように、予め設定された所定のエアー供給時間が経過するまで継続させるようにしてもよく、成形機側の信号やその他の切替信号を受信するまで継続させるようにしてもよい。このエアーの供給が終了すれば、上記同様、金型加熱工程がなされる。
なお、図3では、冷却液媒体及び温調媒体を供給している状態の送媒側圧力が一定値で推移しているように図示しているが、このような態様に限られず、実際には、流量等によって変動する場合がある。また、図3では、ポンプ23を立ち上げる遅延時間、気液混合冷却媒体の供給時間、冷却液媒体の供給時間、温調媒体の供給時間及びエアーの供給時間を、概ね同じような時間としているが、このような態様に限られない。
本実施形態に係る金型冷却システム(金型加熱・冷却システム)1及びこれを用いて実行される金型冷却方法(金型加熱・冷却方法)は、上述のような構成としたことで、冷却効率を向上させることができる。
つまり、冷却液媒体供給源20からの冷却液媒体をエアーまたはスチームに混入させた冷却媒体(気液混合冷却媒体)を、加熱された金型2の媒体流通路4に供給して金型2を冷却する構成としている。従って、冷却液媒体のみや、スチームまたはエアーのみによって冷却する構成とした場合と比べて、吐出圧の低いポンプ23を採用したり、冷却時間を短縮化したりすることができ、また、冷却液媒体の量を少なくすることができ、冷却効率を向上させることができる。つまり、エアーまたはスチームに混入されて金型2の媒体流通路4に供給された冷却液媒体が媒体流通路4内において蒸発、気化し、この気化熱(潜熱)によって金型2を効率的に冷却することができる。
また、本実施形態では、媒体流通路4、この媒体流通路4の入口3側及び出口5側における少なくとも一箇所の管路13内の圧力または温度に基いて、エアーまたはスチームに対する冷却液媒体の混入量を調整する構成としている。従って、金型2の媒体流通路4に供給された冷却液媒体の蒸発によって圧力が上昇し過ぎないように、冷却液媒体の混入量を調整することができる。これにより、冷却液媒体をエアーまたはスチームに混入させた冷却媒体を円滑に媒体流通路4に供給することができる。
また、本実施形態では、液媒体供給路22aと送媒路10,13との合流部を構成するように配され、冷却液媒体をミスト状(霧状)にしてエアーまたはスチームに混入させる気液混合部12を設けた構成としている。従って、エアーまたはスチームが通過する送媒路10,13に冷却液媒体を単に流すように供給するようなものと比べて、金型2の媒体流通路4の内周面に冷却液媒体を均等に付着させ易く、また、媒体流通路4の下流側にもミスト状の冷却液媒体を行き渡らせ易く、より効率的な冷却を行うことができる。
また、本実施形態では、金型2の媒体流通路4の出口5側に接続される冷却液媒体返媒路15aを、媒体流通路4から排出される気化した冷却液媒体を凝縮させる熱交換器8に連通させた構成としている。従って、気化した冷却液媒体を、熱交換器8において凝縮させることができ、気化した冷却液媒体の排出を抑制することができる。また、熱交換器8において凝縮させることで冷却液媒体の気化によって上昇した圧力を降下させることができる。なお、このような熱交換器8を設けないようにしてもよい。
また、本実施形態では、上記温度が冷却液媒体の飽和温度(切替温度)T3を下回れば、エアーまたはスチームの供給を停止させた状態で冷却液媒体を供給させるようにしている。従って、冷却目標温度T2が低温域(例えば、100℃未満)である場合には、金型2の冷却が進み、冷却液媒体を円滑に供給可能となれば、エアーまたはスチームの供給を停止させて冷却液媒体のみを供給することで、より効果的に冷却することができる。
また、本実施形態では、予め設定された温度に調整された媒体(温調媒体)を循環供給する媒体温度調整装置26を、温調媒体送媒路27及び温調媒体返媒路15bを介して金型2の媒体流通路4に連通させ、金型2の媒体流通路4にこの媒体温度調整装置26からの温調媒体を循環供給する状態とエアーまたはスチームに冷却液媒体を混入させた冷却媒体を供給する状態とに切り替えられる切替部11,17,24,25,28,29を設けた構成としている。従って、エアーまたはスチームに冷却液媒体を混入させた冷却媒体(気液混合冷却媒体)を金型2の媒体流通路4に供給して金型2を冷却した後に、温調媒体を金型2の媒体流通路4に供給することで、金型2が過冷却されるようなことを抑制することができ、金型2を所望する温度に冷却することができる。
次に、本発明の他の実施形態に係る金型冷却システムの一例及びこれを用いて実行される金型冷却方法の一例について説明する。
図4及び図5は、第2実施形態に係る金型冷却システム及びこれを用いて実行される金型冷却方法について説明するための説明図である。
なお、上記第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。また、上記した動作例と同様の動作についても、その説明を省略または簡略に説明する。
本実施形態に係る金型冷却システム1Aでは、図4に示すように、冷却液媒体供給源20Aの貯留部21の送媒側の液媒体供給路22Aを、分岐させることなく送媒路10,13に合流させるように接続した構成としている。つまり、上記第1実施形態のようにポンプ23の下流側を、気液混合部12に接続された第1分岐供給路22aと気液混合部12を介さずに金型側送媒路13に接続された第2分岐供給路22bとに分岐させてそれぞれに弁24,25を設けた態様に代えて、単一の液媒体供給路22Aに、冷却液混入弁24を設けた構成としている。また、この液媒体供給路22Aを、上記同様、気液混合部12に接続した構成としている。また、本実施形態においても、二点鎖線にて示すように、返媒側に熱交換器8を設けた構成としてもよい。
また、本実施形態では、制御部31は、図5に示すように、金型2の温度が冷却目標温度T2となれば、気液混合冷却媒体の供給から温調媒体の供給への切り替えを実行する構成とされている。つまり、本実施形態では、気液混合冷却媒体の供給から、冷却液媒体の供給に切り替えることなく温調媒体の供給に切り替える構成としている。このような制御態様は、例えば、冷却目標温度T2が比較的に高い場合(例えば、上記した切替温度(飽和温度)T3よりも高い場合など)に実行するようにしてもよい。
本動作例では、上記第1実施形態と同様にして気液混合冷却媒体を供給し、金型2の温度が冷却目標温度T2となれば、ポンプ23をOFF、エアー弁11、冷却液混入弁24及び返媒弁17を閉、温調送媒弁28及び温調返媒弁29を開とし、金型2の媒体流通路4に温調媒体を循環供給する。そして、温調媒体を供給させた後、上記同様、エアーを供給してパージするようにしてもよい。
本実施形態に係る金型冷却システム(金型加熱・冷却システム)1A及びこれを用いて実行される金型冷却方法(金型加熱・冷却方法)においても、上記第1実施形態及びその動作例と概ね同様の効果を奏する。
次に、本発明の更に他の実施形態に係る金型冷却システムの一例及びこれを用いて実行される金型冷却方法の一例について説明する。
図6及び図7は、第3実施形態に係る金型冷却システム及びこれを用いて実行される金型冷却方法について説明するための説明図である。
なお、上記各実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。また、上記した動作例と同様の動作についても、その説明を省略または簡略に説明する。
本実施形態に係る金型冷却システム1Bでは、図6に示すように、媒体温度調整装置26を設けていない点が上記第2実施形態とは主に異なる。つまり、本実施形態では、上記各実施形態のように返媒路15を冷却液媒体返媒路15aと温調媒体返媒路15bとに分岐させた態様に代えて、金型2の媒体流通路4の出口5,5に接続された返媒路15を、冷却液媒体供給源20の貯留部21に接続した構成としている。この場合、返媒弁17は、図7に示すように、常時、開となるため、設けないようにしてもよい。また、本実施形態においても、二点鎖線にて示すように、返媒側に熱交換器8を設けた構成としてもよい。
また、本実施形態では、制御部31は、図7に示すように、金型2の温度が冷却目標温度T2となれば、冷却液媒体の供給からエアーの供給への切り替えを実行する構成とされている。つまり、本実施形態では、冷却液媒体の供給から、温調媒体の供給に切り替えることなくエアーパージする構成としている。このような制御態様は、例えば、冷却目標温度T2が比較的に低い場合(例えば、上記した切替温度(飽和温度)T3よりも低い場合など)に実行するようにしてもよい。
本動作例では、上記第1実施形態と同様にして気液混合冷却媒体を供給した後に、冷却液媒体を供給する。この際、図6に示すように、本実施形態では、上記第2実施形態と同様、液媒体供給路22Aを分岐させることなく送媒路10,13に合流させるように接続しているので、エアー弁11を閉とする一方、冷却液混入弁24の全開状態を継続させるようにしてもよい。そして、金型2の温度が冷却目標温度T2となれば、ポンプ23をOFF、冷却液混入弁24を閉、エアー弁11を開とし、金型2の媒体流通路4にエアーを供給してパージするようにしてもよい。
本実施形態に係る金型冷却システム(金型加熱・冷却システム)1B及びこれを用いて実行される金型冷却方法(金型加熱・冷却方法)においても、上記第1実施形態及びその動作例と概ね同様の効果を奏する。
なお、上記各実施形態において説明した互いに異なる構成や動作等を、適宜、組み替えたり、組み合わせたりして、適用するようにしてもよい。この場合は、必要に応じて適宜、変形するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、金型2の冷却に加え、加熱を行う金型加熱・冷却システム1,1A,1Bとした例を示しているが、金型2の冷却を行う金型冷却システム1,1A,1Bとしてもよい。この場合は、各実施形態に係る金型冷却システム1,1A,1Bとは別途に制御される金型2の加熱を行う金型加熱システム(金型加熱装置)を設けるようにしてもよい。
また、上記各実施形態のように、液媒体供給路22aと送媒路10,13との合流部を構成するように気液混合部12を設けた構成とした場合には、気液混合部12の構成等によっては、ポンプ23を設けないようにしてもよい。または、このような気液混合部12を設けずに、液媒体供給路22aを送媒路10,13に接続した態様としてもよい。
また、上記各実施形態では、媒体流通路4の入口3側となる送媒側の圧力に基いてエアーまたはスチームに対する冷却液媒体の混入量を調整する態様とした例を示しているが、このような態様に代えて、送媒側の温度や、媒体流通路4内の温度または圧力、媒体流通路4の出口5側となる返媒側の温度または圧力などに基いてエアーまたはスチームに対する冷却液媒体の混入量を調整する態様としてもよい。さらには、送媒側の圧力と返媒側の圧力との差圧に基いてエアーまたはスチームに対する冷却液媒体の混入量を調整する態様等としてもよい。さらには、このようなエアーまたはスチームに対する冷却液媒体の混入量の調整を行わずに、気液混合冷却媒体によって金型2を冷却する態様としてもよい。
また、上記各動作例では、エアーまたはスチームに冷却液媒体を混入させた冷却媒体(気液混合冷却媒体)を供給した後に、冷却液媒体を供給したり、温調媒体を供給したりした態様とした例を示しているが、エアーまたはスチームに冷却液媒体を混入させた冷却媒体(気液混合冷却媒体)を供給して冷却した後に、エアーパージする態様としてもよい。また、エアー若しくはスチームに冷却液媒体を混入させた冷却媒体(気液混合冷却媒体)を供給した後にエアーパージを行う態様に代えて、または加えて、エアー若しくはスチームに冷却液媒体を混入させた冷却媒体(気液混合冷却媒体)を供給する前にエアーパージを行う態様としてもよい。さらには、エアー若しくはスチームに冷却液媒体を混入させた冷却媒体(気液混合冷却媒体)を供給する前にスチームを供給する態様等としてもよい。上記各実施形態に係る金型冷却システム1,1A,1Bを用いて実行される金型冷却方法としては、その他、種々の変形が可能である。
1,1A,1B 金型冷却システム
2 金型
3 入口
4 媒体流通路
5 出口
6 エアー源
10 エアー送媒路(送媒路)
11 エアー弁(切替部)
12 気液混合部
13 金型側送媒路(送媒路、入口側の管路)
15 返媒路(出口側の管路)
15b 温調媒体返媒路
17 返媒弁(切替部)
20,20A 冷却液媒体供給源
22A 液媒体供給路
22a 第1分岐供給路(液媒体供給路)
24 冷却液混入弁(切替部)
25 冷却液弁(切替部)
26 媒体温度調整装置
27 温調媒体送媒路
28 温調媒体送媒弁(切替部)
29 温調媒体返媒弁(切替部)
31 制御部

Claims (6)

  1. 金型に設けられた媒体流通路に接続され、エアー源またはスチーム源からのエアーまたはスチームを加熱された前記金型の媒体流通路に供給する送媒路と、
    前記送媒路に合流するように接続され、冷却液媒体供給源からの冷却液媒体を前記エアーまたはスチームに混入させる液媒体供給路と、
    前記媒体流通路、この媒体流通路の入口側及び出口側における少なくとも一箇所の管路内の圧力または温度に基いて、前記エアーまたはスチームに対する前記冷却液媒体の混入量を調整する制御部と、
    を備えていることを特徴とする金型冷却システム。
  2. 金型に設けられた媒体流通路に接続され、エアー源またはスチーム源からのエアーまたはスチームを加熱された前記金型の媒体流通路に供給する送媒路と、
    前記送媒路に合流するように接続され、冷却液媒体供給源からの冷却液媒体を前記エアーまたはスチームに混入させる液媒体供給路と、
    前記液媒体供給路と前記送媒路との合流部を構成するように配され、前記冷却液媒体をミスト状にして前記エアーまたはスチームに混入させる気液混合部と、
    を備えていることを特徴とする金型冷却システム。
  3. 請求項1において、
    前記液媒体供給路と前記送媒路との合流部を構成するように配され、前記冷却液媒体をミスト状にして前記エアーまたはスチームに混入させる気液混合部を備えていることを特徴とする金型冷却システム。
  4. 請求項1または3において、
    前記制御部は、前記温度が前記冷却液媒体の飽和温度を下回れば、前記エアーまたはスチームの供給を停止させた状態で前記冷却液媒体を供給させることを特徴とする金型冷却システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    予め設定された温度に調整された媒体を循環供給する媒体温度調整装置と、この媒体温度調整装置の送媒側と前記送媒路とを接続する温調媒体送媒路と、前記金型の媒体流通路の出口側と前記媒体温度調整装置の返媒側とを接続する温調媒体返媒路と、該媒体温度調整装置からの温調媒体を前記金型の媒体流通路に循環供給する状態と前記エアーまたはスチームに前記冷却液媒体を混入させた冷却媒体を前記金型の媒体流通路に供給する状態とに切り替えられる切替部と、を備えていることを特徴とする金型冷却システム。
  6. 加熱された金型の媒体流通路に、エアー源またはスチーム源からのエアーまたはスチームに冷却液媒体を混入させた冷却媒体を供給して前記金型を冷却する構成とされ、かつ前記媒体流通路、この媒体流通路の入口側及び出口側における少なくとも一箇所の管路内の圧力または温度に基いて、前記エアーまたはスチームに対する前記冷却液媒体の混入量を調整することを特徴とする金型冷却方法。
JP2015225243A 2015-11-18 2015-11-18 金型冷却システム及び金型冷却方法 Pending JP2017094489A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015225243A JP2017094489A (ja) 2015-11-18 2015-11-18 金型冷却システム及び金型冷却方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015225243A JP2017094489A (ja) 2015-11-18 2015-11-18 金型冷却システム及び金型冷却方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017094489A true JP2017094489A (ja) 2017-06-01

Family

ID=58803479

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015225243A Pending JP2017094489A (ja) 2015-11-18 2015-11-18 金型冷却システム及び金型冷却方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017094489A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108407242A (zh) * 2018-05-11 2018-08-17 珠海格力精密模具有限公司 模具
CN109909575A (zh) * 2017-12-13 2019-06-21 株式会社信峰 回流装置
CN114850438A (zh) * 2022-03-03 2022-08-05 马利芳 一种开模模芯温度自动调节的压铸模具
US11440228B2 (en) * 2018-09-19 2022-09-13 Matsui Mfg. Co., Ltd. Temperature control device
CN116274940A (zh) * 2023-01-16 2023-06-23 宁波博大机械有限公司 一种发动机缸体压铸系统

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109909575A (zh) * 2017-12-13 2019-06-21 株式会社信峰 回流装置
JP2019104057A (ja) * 2017-12-13 2019-06-27 株式会社シンアペックス リフロー装置
CN108407242A (zh) * 2018-05-11 2018-08-17 珠海格力精密模具有限公司 模具
CN108407242B (zh) * 2018-05-11 2023-10-27 珠海格力精密模具有限公司 模具
US11440228B2 (en) * 2018-09-19 2022-09-13 Matsui Mfg. Co., Ltd. Temperature control device
CN114850438A (zh) * 2022-03-03 2022-08-05 马利芳 一种开模模芯温度自动调节的压铸模具
CN114850438B (zh) * 2022-03-03 2024-04-05 新疆致盛达铝业有限公司 一种开模模芯温度自动调节的压铸模具
CN116274940A (zh) * 2023-01-16 2023-06-23 宁波博大机械有限公司 一种发动机缸体压铸系统
CN116274940B (zh) * 2023-01-16 2024-06-04 宁波博大机械有限公司 一种发动机缸体压铸系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5991678B2 (ja) 金型冷却システム及び金型冷却方法
JP2017094489A (ja) 金型冷却システム及び金型冷却方法
CN102105285B (zh) 注射成形装置的模具温度调节回路及热介质的排出方法
JP5954334B2 (ja) 金型の温度調節のためのシステム
JP5294501B2 (ja) 金型温度調節装置
US9011750B2 (en) Injection molding device and method for discharging heat medium for injection molding device
WO2012077779A1 (ja) 金型冷却装置及びこれを備えた金型冷却システム
KR20070033870A (ko) 금형 온도 조절 장치
JP6257467B2 (ja) 金型温度調節装置及び金型温度調節方法
JP5167074B2 (ja) 加熱冷却切替装置及びこれを備えた金型加熱冷却システム
JP6127099B2 (ja) 温度調節システム
JP7020848B2 (ja) 液化ガスの供給装置
JP4545634B2 (ja) 冷凍装置の冷媒分配装置
JP6667261B2 (ja) 温度制御装置
JP2012159260A (ja) 温度調整装置
JP2009144987A (ja) 加熱冷却装置
KR101050051B1 (ko) 히트펌프식 온수발생장치
KR100690065B1 (ko) 제빙기능을 가진 냉온수기
JP6440006B2 (ja) ヒートポンプ式熱源機
JP6749796B2 (ja) 温度調節装置
TW202403250A (zh) 兩相冷卻系統用循環裝置及兩相冷卻系統用循環裝置中的冷媒循環方法
JP2024139876A (ja) 温度調節装置
JP5377900B2 (ja) 加熱冷却装置
JP2004050409A (ja) 熱交換装置
JP2011064348A (ja) 蒸気加熱装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20171011