JP2017094368A - エナメル被覆電線用はんだ及びエナメル被覆電線のはんだ被覆方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】はんだの酸化を抑止して作業性の向上を実現することができ、さらに、エナメル被覆電線の被覆除去と共にはんだ被覆を行うことができるエナメル被覆電線用はんだ及びエナメル被覆電線のはんだ被覆方法を提供する。
【解決手段】実施形態に係るエナメル被覆電線のはんだ被覆方法は、超音波の振動数で振動する超音波はんだコテ2を用いて、エナメル被覆電線11の被覆膜として機能するエナメル膜11bを除去し、そのエナメル膜11bが除去された金属線11aの部分をはんだ膜12aにより被覆する。このはんだ膜12aとなるエナメル被覆電線用はんだ12は、錫と、亜鉛と、アンチモンと、表面酸化防止剤とを含有する。
【選択図】図3
【解決手段】実施形態に係るエナメル被覆電線のはんだ被覆方法は、超音波の振動数で振動する超音波はんだコテ2を用いて、エナメル被覆電線11の被覆膜として機能するエナメル膜11bを除去し、そのエナメル膜11bが除去された金属線11aの部分をはんだ膜12aにより被覆する。このはんだ膜12aとなるエナメル被覆電線用はんだ12は、錫と、亜鉛と、アンチモンと、表面酸化防止剤とを含有する。
【選択図】図3
Description
本発明の実施形態は、エナメル被覆電線用はんだ及びエナメル被覆電線のはんだ被覆方法に関する。
エナメル被覆電線は、例えば、各種の電機機器のコイル用電線として広く用いられている。このエナメル被覆電線は、単層又は複数層のエナメル膜により金属線を被覆することによって構成されている。通常、エナメル被覆電線は、ポリエステルやポリアミドイミド、ポリイミドなどの樹脂を含む絶縁塗料を金属線に塗布して焼き付けることによって形成されている。
このエナメル被覆電線の被覆除去においては、被覆用樹脂が例えばポリエステルやポリアミドイミドなどの熱可塑性樹脂である場合、380℃以上の温度でフラックスを併用し、ディップ槽などでエナメル膜(被覆膜)を溶解することが可能である。ところが、作業が高温作業になることやフラックスからガスが発生することから、作業環境が悪化してしまう。また、特殊な溶剤を用いて被覆除去を行うことも可能であるが、これもガスが発生するため、作業環境が悪化してしまう。
一方、被覆用樹脂がポリイミドなどの熱硬化性樹脂の場合には、熱でエナメル膜を溶かすことが困難であるため、専用のサンドペーパーや回転刃などによってエナメル膜を物理的に除去する。ところが、金属線が数百μm以下と細くなると、断線が生じることがあるため、作業性が低下している。
前述の作業環境の悪化及び作業性の低下を抑えるためには、超音波の振動数で振動する超音波はんだコテにより低温(例えば280〜320℃)で被覆除去を行うことが望ましい。ところが、この場合には、超音波振動によるはんだの酸化促進効果によって、はんだ付けの連続作業を行うことが難しくなるため、作業性が低下してしまう。
例えば、超音波はんだコテのコテ先は、SUS(ステンレス鋼)などの難はんだ性金属により形成されている。このコテ先とはんだとの合金化は難しく、超音波振動によりコテ先にはんだの酸化物が溜まる。このため、はんだ付けの作業が数回行われると、コテ先の酸化物除去(清掃)を行う必要があり、作業性が低下してしまう。なお、コテ先の酸化物除去を行わない場合には、超音波はんだコテ特有のキャビテーションが発生せず、被覆除去を行うことができない。
また、近年、環境に配慮した鉛フリーはんだ(例えば、錫、銀及び銅を含むはんだ)が用いられているが、この鉛フリーはんだは、酸化を緩和する鉛を含まないため、酸化が進行する傾向にある。このため、超音波はんだコテによるはんだ付けの作業に鉛フリーはんだを用いた場合にも、はんだ付けの連続作業を行うことが難しくなるため、作業性が低下してしまう。
本発明が解決しようとする課題は、はんだの酸化を抑止して作業性の向上を実現することができ、さらに、エナメル被覆電線の被覆除去と共にはんだ被覆を行うことができるエナメル被覆電線用はんだ及びエナメル被覆電線のはんだ被覆方法を提供することである。
本発明の請求項1に係るエナメル被覆電線用はんだは、錫と、亜鉛と、アンチモンと、表面酸化防止剤とを含有することを特徴とする。
本発明の請求項2に係るエナメル被覆電線用はんだは、請求項1に記載のエナメル被覆電線用はんだにおいて、前記表面酸化防止剤は、ゲルマニウム、リン又はアルミニウムであることを特徴とする。
本発明の請求項3に係るエナメル被覆電線用はんだは、請求項1又は請求項2に記載のエナメル被覆電線用はんだにおいて、前記亜鉛と前記アンチモンとの含有比率は、1:1.2又は1:1.55であることを特徴とする。
本発明の請求項4に係るエナメル被覆電線のはんだ被覆方法は、超音波の振動数で振動する超音波はんだコテを用いて、エナメル被覆電線の被覆膜を除去し、その被覆膜が除去された金属線の部分をはんだにより被覆するエナメル被覆電線のはんだ被覆方法であって、前記はんだは、錫と、亜鉛と、アンチモンと、表面酸化防止剤とを含有することを特徴とする。
本発明の請求項5に係るエナメル被覆電線のはんだ被覆方法は、請求項4に記載の電線被覆方法において、前記超音波はんだコテの先端を前記被覆膜に接触させて前記被覆膜に亀裂を入れると共に、前記超音波はんだコテにより前記はんだを溶融させて前記亀裂から前記被覆膜と前記金属線との間に浸透させることを特徴とする。
本発明の請求項6に係るエナメル被覆電線のはんだ被覆方法は、請求項5に記載の電線被覆方法において、前記被覆膜に前記超音波はんだコテの先端を接触させながら、前記被覆膜と前記超音波はんだコテを相対移動させることを特徴とする。
本発明の請求項7に係るエナメル被覆電線のはんだ被覆方法は、請求項4ないし請求項6のいずれか一項に記載の電線被覆方法において、前記表面酸化防止剤は、ゲルマニウム、リン又はアルミニウムであることを特徴とする。
本発明の請求項8に係るエナメル被覆電線のはんだ被覆方法は、請求項4ないし請求項7のいずれか一項に記載の電線被覆方法において、前記亜鉛と前記アンチモンとの含有比率は、1:1.2又は1:1.55であることを特徴とする。
本発明によれば、はんだの酸化を抑止して作業性の向上を実現することができ、さらに、エナメル被覆電線の被覆除去と共にはんだ被覆を行うことができる。
本発明の実施の一形態について図面を参照して説明する。
(超音波はんだ付け装置)
図1に示すように、本発明の実施の一形態に係る超音波はんだ付け装置1は、超音波はんだコテ2と、発振器3とを備えている。
図1に示すように、本発明の実施の一形態に係る超音波はんだ付け装置1は、超音波はんだコテ2と、発振器3とを備えている。
超音波はんだコテ2は、発振器3に電気的に接続されており、発振器3によって超音波の振動数で振動することが可能に構成されている。この超音波はんだコテ2のコテ先には、コイル状のヒータ2aが装着されている。このヒータ2aは、発振器3から電力の供給を受けて発熱し、超音波はんだコテ2のコテ先を加熱する。なお、超音波はんだコテ2のコテ先はSUS(ステンレス鋼)により形成されている。
発振器3は、超音波はんだコテ2を超音波の振動数で振動させ、また、ヒータ2aに電力を供給してヒータ2aの温度を上昇させる。この発振器3には、超音波の振動数や設定温度などを表示する表示部3aと、利用者の入力操作を受け付ける入力部3bや3c、3dが設けられている。入力部3bや3cとしては、例えば、ロータリースイッチが用いられる。また、入力部3dとしては、例えば、フットスイッチが用いられる。
利用者(操作者)は、入力部3bを入力操作し、超音波の振動数を例えば20kHzから100kHzの間で切り替えることが可能である。また、利用者は、入力部3cを入力操作し、ヒータ2aの温度を例えば200℃から500℃まで5℃間隔で設定することが可能である。さらに、利用者は、入力部3dを入力操作し、超音波振動の有無を切り替えることが可能である。
このような超音波はんだ付け装置1は、超音波はんだコテ2のコテ先をコイル状のヒータ2aにより加熱し、発振器3によって超音波振動を発生させることで、フラックス無しで高品質なはんだ付けを実現する。なお、例えば、入力部3dがフットスイッチである場合には、フットスイッチが利用者の足によって押下されると、超音波振動が発生し、フットスイッチから足が離されると、超音波振動は停止する。
(超音波はんだ付け工程)
次に、前述の超音波はんだ付け装置1を用いて、エナメル被覆電線にはんだを被覆する超音波はんだ付け工程(超音波はんだ被覆工程)について説明する。ただし、最初に、被覆対象のエナメル被覆電線及び被覆に用いるはんだについて説明し、その後、超音波はんだ付け工程について説明する。
次に、前述の超音波はんだ付け装置1を用いて、エナメル被覆電線にはんだを被覆する超音波はんだ付け工程(超音波はんだ被覆工程)について説明する。ただし、最初に、被覆対象のエナメル被覆電線及び被覆に用いるはんだについて説明し、その後、超音波はんだ付け工程について説明する。
図2に示すように、エナメル被覆電線11は、金属線11aと、エナメル膜11bとにより構成されている。なお、図2では、説明の簡略化のため、エナメル被覆電線11の断面が示されている(図3及び図4も同様)。金属線11aは、絶縁性を有するエナメル膜(絶縁膜)11bにより被覆されており、その外周面の全面がエナメル膜11bにより覆われている。このため、エナメル膜11bは、金属線11aを被覆する被覆膜として機能する。金属線11aとしては、例えば、銅線やアルミニウム線などが用いられる。
はんだ12は、錫と、亜鉛と、アンチモンと、表面酸化防止剤とを含有するはんだ組成物(はんだ合金)である。表面酸化防止剤としては、例えば、ゲルマニウム、リン又はアルミニウムが用いられる。はんだ12の主成分は錫である。亜鉛はSUSとの濡れ性向上のため、アンチモンは亜鉛の耐湿性向上のために配合されている。
このはんだ12により前述のエナメル被覆電線11を被覆する工程では、まず、利用者は、図2に示すように、エナメル被覆電線11の外周面上の所望位置に超音波はんだコテ2の先端(コテ先の先端)を接触させて超音波振動を発生させると共に、超音波はんだコテ2のコテ先によりはんだ12を溶融させる。このとき、コテ先はヒータ2aにより加熱されており、所定温度(例えば380℃)になっている。また、超音波はんだコテ2は、そのコテ先の先端がエナメル膜11bに当接した状態で、超音波の振動数で振動する。これにより、エナメル膜11bに亀裂が入り、溶融しているはんだ12はその亀裂に浸透していき、金属線11aとエナメル膜11bとの間に入り込む。
利用者は、図3に示すように、超音波はんだコテ2の先端(コテ先の先端)をエナメル膜11bに接触させたまま、超音波はんだコテ2をエナメル被覆電線11の長手方向(例えば図3中の左から右の方向)に移動させ、超音波はんだコテ2の先端をエナメル被覆電線11の開放端まで到達させる。この移動時にも、エナメル膜11bには亀裂が入り、溶融しているはんだ12はその亀裂に浸透していき、金属線11aとエナメル膜11bとの間に入り込む。このため、エナメル膜11bはその内側から剥離あるいは溶解(又は破壊)されて除去される。そして、そのエナメル膜11bが除去された金属線11aの部分には、はんだ12が付着していく。これにより、エナメル被覆電線11の被覆除去と共にはんだ被覆が行われ、はんだ膜12aがエナメル被覆電線11の長手方向に延びる直線状に形成される。
次いで、利用者は、エナメル被覆電線11をその周方向に所望距離だけ回転させ、再び、前述の動作を繰り返す。これにより、はんだ膜12aは、前回と同様、エナメル被覆電線11の長手方向に延びる直線状に形成されることになる。ところが、溶融しているはんだ12は、前回の直線状のはんだ膜12aと接触して混ざり合うように金属線11aに付着していく。このため、今回のはんだ膜12aと前回のはんだ膜12aの境界はなくなり、結果として、はんだ膜12aにおけるエナメル被覆電線11の周方向の幅は広くなる。その後、再び、利用者は、エナメル被覆電線11をその周方向に所望距離だけ回転させ、前述の動作を繰り返す。これにより、図4に示すように、エナメル被覆電線11の開放端における周方向の全面(所望の全領域)がはんだ膜12aにより覆われる。なお、この繰り返し回数は、はんだ12の供給量がほぼ一定であれば、エナメル被覆電線11の外周の長さ、すなわちエナメル被覆電線11の直径の大きさ(長さ)に依存し、直径が大きくなるほど増加することになる。
このように超音波はんだコテ2の直線移動は、エナメル被覆電線11の開放端における周方向の全面(所望の全領域)をはんだ膜12aにより被覆するまで繰り返されることになる。なお、超音波はんだコテ2の直線移動は、一方向(例えば、図3中の左から右の一方向、あるいは、右から左の一方向)に不連続で行われても良いし、二方向(例えば、図3中の左から右の方向と右から左の方向の二方向)に連続で行われても良い。
この超音波はんだ付け工程では、超音波はんだコテ2の先端をエナメル膜11bに接触させ、超音波振動を発生させてエナメル膜11bに亀裂を入れ、さらに、超音波はんだコテ2の先端によりはんだ12を溶融させて亀裂からエナメル膜11bと金属線11aとの間に浸透させる。加えて、超音波はんだコテ2をエナメル被覆電線11の長手方向に移動させてエナメル膜11bの亀裂範囲、すなわちはんだ12の浸透範囲を広げている。これにより、所望領域のエナメル膜11bが内側から剥離あるいは溶解(又は破壊)されて除去される共に、金属線11aがはんだ膜12aによって被覆されることになる。また、超音波はんだコテ2のコテ先で発生するはんだ12の酸化は、はんだ12に含まれる表面酸化防止剤によって抑止される。これにより、キャビテーションが確実に発生するので、エナメル被覆電線11のエナメル膜11bに亀裂を入れることが可能となる。
(評価試験)
次に、前述の超音波はんだ付け工程によりはんだ膜12aが被覆されたエナメル被覆電線11に対する評価試験結果について図5を参照して説明する。
次に、前述の超音波はんだ付け工程によりはんだ膜12aが被覆されたエナメル被覆電線11に対する評価試験結果について図5を参照して説明する。
評価試験では、まず、前述の超音波はんだ付け工程に基づき、亜鉛(Zn)とアンチモン(Sb)との含有比率が異なる数種類のはんだをそれぞれエナメル被覆電線11に被覆し、各々の被覆状態を確認する。この試験項目としては、煮沸試験、接着強度試験、外観試験が行われる。
煮沸試験では、はんだ被覆済のエナメル被覆電線11が、沸騰している水中に二時間浸漬された後、金属線11aからのはんだ膜12aの剥がれ具合が確認される。また、接着強度試験では、エナメル被覆電線11がアルミ板にはんだ付けされた後、アルミ板からのエナメル被覆電線11の剥がれ具合が確認される。外観試験では、はんだの艶や酸化具合などが確認される。
このような評価試験の結果が図5に示されている。この評価試験結果は、11種類のはんだに対して評価試験が行われた結果である。11種類のはんだは、それぞれ亜鉛(Zn)とアンチモン(Sb)との含有比率が異なるものである。なお、亜鉛は0.25wt%(重量%)〜8.00wt%の範囲内、アンチモンは0.30wt%〜3.00wt%の範囲内であるが、11種類のはんだにおいて、主成分は錫であり、表面酸化防止剤の含有量は統一されている。
ここで、図5中の「○」印は全ての試験項目で良好であることを示し、図5中の「△」は2/3の試験項目で良好であることを示し、図5中の「×」はそれら以外(不良)であることを示し、図5中の「−」は未実験であることを示す。
このような図5から、亜鉛とアンチモンとの含有比率が1:1.2又は1:1.55である場合、全ての試験項目で良好であることがわかる。このため、亜鉛とアンチモンとの含有比率は、例えば、1:1.2又は1:1.55であることが望ましい。
以上説明したように、本発明の実施の一形態によれば、エナメル被覆電線用はんだ12は、錫と、亜鉛と、アンチモンと、表面酸化防止剤とを含有する。このはんだ12がエナメル被覆電線11の被覆除去及びはんだ被覆に用いられることで、超音波はんだコテ2のコテ先で発生するはんだ12の酸化が、はんだ12に含まれる表面酸化防止剤によって抑止される。これにより、キャビテーションが確実に発生するので、エナメル被覆電線11のエナメル膜11bに亀裂を入れることが可能となる。溶融しているはんだ12がその亀裂から金属線11aとエナメル膜11bとの間に浸透すると、エナメル膜11bは内側から剥離あるいは溶解(又は破壊)されて除去される共に、金属線11aは、はんだ膜12aによって被覆される。
このようにして、はんだ12の酸化を抑止して作業性の向上を実現することができ、さらに、エナメル被覆電線11の被覆除去と共にはんだ被覆を行うことができる。なお、通常、エナメル被覆除去工程及びはんだ被覆工程(コーティング工程)は別工程となるが、本発明の実施の一形態によれば、それらの工程を同時に行うことが可能となるので、作業性(作業効率)を向上させることができる。
(他の実施形態)
前述の実施の一形態では、エナメル被覆電線11に対して超音波はんだコテ2を移動させているが、これに限るものではなく、例えば、超音波はんだコテ2に対してエナメル被覆電線11を移動させても良く、超音波はんだコテ2とエナメル被覆電線11とを相対移動させれば良い。
前述の実施の一形態では、エナメル被覆電線11に対して超音波はんだコテ2を移動させているが、これに限るものではなく、例えば、超音波はんだコテ2に対してエナメル被覆電線11を移動させても良く、超音波はんだコテ2とエナメル被覆電線11とを相対移動させれば良い。
また、前述の実施の一形態では、超音波はんだコテ2の先端(コテ先の先端)をエナメル被覆電線11に対して面接触させているが、これに限るものではなく、例えば、線接触又は点接触させることも可能である。線接触又は点接触を行う場合には、面接触を行う場合に比べ、エナメル被覆電線11のエナメル膜11bに対する超音波はんだコテ2の先端の当接力(圧力)が上がるため、エナメル膜11bに容易に亀裂を入れることができる。
なお、本発明は、前述の実施形態に限るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、前述の実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせても良い。
1 超音波はんだ付け装置
2 超音波はんだコテ
2a ヒータ
3 発振器
3a 表示部
3b 入力部
3c 入力部
3d 入力部
11 エナメル被覆電線
11a 金属線
11b エナメル膜
12 はんだ
12a はんだ膜
2 超音波はんだコテ
2a ヒータ
3 発振器
3a 表示部
3b 入力部
3c 入力部
3d 入力部
11 エナメル被覆電線
11a 金属線
11b エナメル膜
12 はんだ
12a はんだ膜
Claims (8)
- 錫と、亜鉛と、アンチモンと、表面酸化防止剤とを含有することを特徴とするエナメル被覆電線用はんだ。
- 前記表面酸化防止剤は、ゲルマニウム、リン又はアルミニウムであることを特徴とする請求項1に記載のエナメル被覆電線用はんだ。
- 前記亜鉛と前記アンチモンとの含有比率は、1:1.2又は1:1.55であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエナメル被覆電線用はんだ。
- 超音波の振動数で振動する超音波はんだコテを用いて、エナメル被覆電線の被覆膜を除去し、その被覆膜が除去された金属線の部分をはんだにより被覆するエナメル被覆電線のはんだ被覆方法であって、
前記はんだは、錫と、亜鉛と、アンチモンと、表面酸化防止剤とを含有することを特徴とするエナメル被覆電線のはんだ被覆方法。 - 前記超音波はんだコテの先端を前記被覆膜に接触させて前記被覆膜に亀裂を入れると共に、前記超音波はんだコテにより前記はんだを溶融させて前記亀裂から前記被覆膜と前記金属線との間に浸透させることを特徴とする請求項4に記載のエナメル被覆電線のはんだ被覆方法。
- 前記被覆膜に前記超音波はんだコテの先端を接触させながら、前記被覆膜と前記超音波はんだコテを相対移動させることを特徴とする請求項5に記載のエナメル被覆電線のはんだ被覆方法。
- 前記表面酸化防止剤は、ゲルマニウム、リン又はアルミニウムであることを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか一項に記載のエナメル被覆電線のはんだ被覆方法。
- 前記亜鉛と前記アンチモンとの含有比率は、1:1.2又は1:1.55であることを特徴とする請求項4ないし請求項7のいずれか一項に記載のエナメル被覆電線のはんだ被覆方法。
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