JP2014196549A - 導電性密着材料 - Google Patents

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【課題】耐熱性に優れ、無機非金属との密着強度を高めた、Sn−Zn−Sb系導電性密着材料を提供する。【解決手段】導電性密着材料自体の強度を高めるためにSbの含有量を規定し、質量%で、Zn:0.3〜15%、Sb:3〜16%、および残部Snからなる合金組成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、Sn−Zn―Sb系導電性密着材料に関し、特に、ガラスやセラミック等の無機非金属に直接接着することができるSn−Zn―Sb系導電性密着材料に関する。
近年実用化されている鉛フリーはんだ合金として、Sn−Ag−Cuはんだ合金が広く用いられている。Sn−Ag−Cuはんだ合金は、はんだ合金中のSnと電極のCuとが相互拡散により金属間化合物を形成して電極と接合する。このような従来の鉛フリーはんだ合金は、金属の電極と金属間化合物を形成して接合するために高い接合強度を示す。
一方、電子機器によっては、電極の材質がCuやNiなどの金属ではなくガラスやセラミックといった無機非金属であるものもある。そのような無機非金属として、例えば太陽光パネルに用いられる太陽光発電用基板ガラスがある。太陽光発電用基板ガラスには外部に電力を送電するために電極が接着されている。太陽光発電用基板ガラスは電極と共に発電セルを構成する。発電セルはフィルムによりカバーガラスに固定されている。太陽光発電用基板ガラスは、予め電極が導電性密着材料で接着されおり、発電セルがカバーガラスに固定される際、フィルムを架橋するために加熱される。このフィルムは材質がエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂等であり、樹脂が架橋するために加熱を必要とする。この加熱は190℃以上の温度で行われ、太陽光発電用基板ガラスに電極を接着している導電性密着材料も同様に190℃以上の温度に加熱される。このような用途では、導電性密着材料は高温に曝されるため、耐熱性のある接合材料が求められる。
また、発電セルの電力変換効率の上昇に伴い、太陽光パネルの小型化が想定される。これにともない、太陽光発電用基板ガラスや、これに接着される電極も小型化を強いられると考えられる。電極の小型化が進行すると、接着に用いられる導電性密着材料の使用量も低減する。このような状況に対応するため、耐熱性を有するとともに太陽光発電用基板ガラスとの接合強度が高い導電性密着材料が求められている。
従来のSn−Ag−Cuはんだ合金は、電極の材質がガラスやセラミック等の無機非金属である場合には、無機非金属を構成する元素とはんだ合金を構成する元素とで相互拡散が行われないため、金属間化合物を実質的に形成しない。したがって、Sn−Ag−Cuはんだ合金は無機非金属と接合することが困難である。超音波を印加しながらSn−Ag−Cuはんだ合金と無機非金属とを接合しようとしても、Sn−Ag−Cuはんだ合金は被接合部から容易に剥がれ落ちてしまう。
このような接合強度の劣化に対して、例えば特許文献1では、はんだ合金に超音波を印加することができるはんだごてを用い、Sn−Znはんだ合金にSbなどを含有することにより無機非金属との接合強度を改善する検討が行われている。
特開2004―082199号公報
しかし、特許文献1の表No.2および3に開示されたはんだ合金は、Sn、Zn、およびSbに加えてInおよびAlを含有する。太陽光発電用基板ガラスに電極を接着する導電性密着材料は、前述のようにカバーガラスと発電セルとがフィルムにより接着する際に高温に曝されるために耐熱性が求められる。
特許文献1の表1No.1では、Inを含有しないSn−Zn−Sb−Al系はんだ合金が開示されている。Inを含有しないと、Snの組織を均質化することができず、密着強度が低下する。また、Sbは、Snと相互に固溶し、SnとSbとの金属間化合物による析出強化、または固溶強化によりはんだ合金自体の強度を向上させるが、このはんだ合金は、Sbを1.25%以下しか含有しない。Sbは、Snと相互に固溶し、SnとSbとの金属間化合物による析出強化、または固溶強化によりはんだ合金自体の強度を向上させる。したがって、このはんだ合金は、Inを含有しないばかりでなく、Sbの含有量が少ないため、はんだ合金自体の強度が低く、密着強度が劣化すると考えられる。
このように、特許文献1には、Inを含有しないSn−Zn−Sb−Al系はんだ合金が開示されているが、このはんだ合金はAlを含有するとともにSbの含有量が適正ではない。したがって、特許文献1に開示されたはんだ合金は、特許文献1に開示された試験で十分な接合強度を有する結果が得られたとしても、現在要求されている電子部品の小型化により電極も小型化するような将来の技術動向に対応するため、はんだ合金の使用量が低減した場合に十分な密着強度を有するとは考え難い。
本発明の課題は、耐熱性に優れ、無機非金属との密着強度を高めた、Sn−Zn−Sb系導電性密着材料を提供することである。
従来はんだ合金が電極と接合するためには金属間化合物を形成する必要があると考えられてきたところ、本発明者らは、はんだ合金が無機非金属と密着することができることを前提として鋭意検討を行った。つまり、本発明者らは、はんだ合金と無機非金属との分子間で高いファンデルワールス力が作用することによって、はんだ合金と無機非金属とが密着することを前提として鋭意検討を行った。これは、以下の理由による。
無機非金属の中でも、特にガラスやセラミックは主に共有結合により酸素と種々の元素が結合している。このため、被接合物がCu等の金属の場合のように、はんだ合金とCuとが金属結合により接合するものではない。また、ガラスやセラミックは融点が高く、一般的にはんだ付けを行う温度である200℃程度で溶融することはない。例えば石英ガラスにあっては、軟化点が1600℃程度を示し、導電性密着材料の融点よりはるかに高く、導電性密着材料の溶融温度程度でガラスが軟化することはない。よって、導電性密着材料と無機非金属とが仮に化学結合していたとしても、化学結合により接合されている領域は接合界面全域に渡るものではなく、一部の領域であると考えられる。軟化点が低いガラスを用いたとしても、はんだ合金は軟化したガラスの表面と拡散結合や化学結合により接合することは考え難い。仮にこれらの結合が行われた場合には強固な接合強度を示すことになるからである。このため、はんだ合金と無機非金属とが化学結合等により接合することは困難であると考えられる。
そこで、本発明者らは、Sn−Zn−Sb系はんだ合金のSbの含有量に着目し、Sbの含有量を精密に調査した。この結果、本発明者らは、Sbの含有量が3%以上16%以下である場合、Inを含まなくとも、導電性密着材料と無機非金属との密着強度の低下を抑制し、導電性密着材料自体の強度を高めることによって、密着強度が飛躍的に向上することを知って、本発明を完成した。
ここに、本発明は次の通りである。
(1)質量%で、Zn:0.3〜15%、Sb:3〜16%、および残部Snからなる合金組成を有する合金からなる導電性密着材料。
(2)前記合金組成が、更に、質量%で、Ag:2%以下、およびCu:1%以下からなる群から選択される少なくとも一種を含有する、上記(1)に記載の導電性密着材料。
(3)前記合金組成が、更に、質量%で、Y、Ba、Ti、およびCaからなる群から選択される少なくとも一種を合計で0.01〜0.3%含有する、上記(1)または上記(2)記載の導電性密着材料。
(4)無機非金属の接続用である、上記(1)〜上記(3)のいずれか1つに記載の導電性密着材料。
(5)前記無機非金属が190℃以上の温度に加熱される太陽光発電用基板ガラスである、上記(4)に記載の導電性密着材料。
(6)上記(1)〜上記(3)のいずれか1つに記載の導電性密着材料からなる皮膜。
(7)上記(1)〜上記(3)のいずれか1つに記載の導電性密着材料と無機非金属とを接着する接着方法。
ここで、本発明において、「導電性密着材料」とは、一旦無機非金属と接合(密着)しても、接着界面に加熱などの一定の処理を施すことで、接着界面を汚染することなく剥離できる特性を有する導電性材料である。また、「汚染することなく」とは、剥離後に導電性密着材料の金属膜が接着界面に残存しないことを表す。
Sbの含有量とクロスカット試験の結果との関係を示す図である。
本発明を以下により詳しく説明する。本明細書において、導電性密着材料の合金組成に関する「%」は「質量%」である。
本発明に係るSn−Zn−Sb系はんだ合金は、Sbを従来の合金組成より多く添加することにより、高い密着強度を確保することができる。
従来、Sbを多く添加すると濡れ性が悪くなるから、密着強度も悪くなると考えられてきたため、Sbの含有量は低く抑えられていた。しかし、本発明では、Sbを多く添加することによって、ガラスに対する濡れ性は悪くなるが、SbがSnに固溶して過飽和固溶体からSn−Sb金属間化合物が析出する。この析出物による析出強化により、導電性密着材料自体の強度が高まり、局所的に接合部に強度が負荷された時に、応力集中が緩和され、界面に発生する最大応力を低下できる。外部から応力が加えられても導電性密着材料が変形せず、導電性密着材料と無機非金属との接触面積が減少しない。界面の最大応力が低下することで、導電性密着材料と無機非金属との間で主としてファンデルワールス力が作用し、導電性密着材料と無機非金属との密着強度が向上する。
また、本発明に係る導電性密着材料は、強度が高く、クロスカット試験によりマス目を剥離する際に、マス目に加わる応力が分散されるため、高い密着強度を有する。一方、導電性密着材料の強度が低く、導電性密着材料が外部の応力で容易に変形する場合には、クロスカット試験で作製する導電性密着材料のマス目を剥離する際、変形した箇所に応力が集中し、導電性密着材料と無機非金属とが容易に剥離する。
本発明に係る導電性密着材料の合金組成は以下の通りである。
Znの含有量は0.3〜15%である。Znは、導電性密着材料の表面に薄い酸化膜を形成して導電性密着材料の強度を高めると共に、無機非金属に対する濡れ性を向上させる。Znが0.3%より少ないと導電性密着材料の強度が劣化し、無機非金属から剥がれやすくなる。Znが15%より多いと濡れ性が著しく悪化し、無機非金属と接着することができない。Znの含有量は、好ましくは0.4〜14%であり、より好ましくは0.5〜4%である。
Sbの含有量は3〜16%である。Sbは、導電性密着材料自体の強度を向上させる。また、Sbの含有量がこの範囲にあると、Sbの一部はSnに固溶し、Sn−Sb化合物になる。そして、導電性密着材料中に、SnとSbとの金属間化合物である微細な結晶相が析出する。このため、導電性密着材料の析出強化または固溶強化により導電性密着材料自体の強度が向上する。
Sbが3%未満であると導電性密着材料自体の強度が低下し、密着強度が劣化する。Sbが16%より多いと濡れ性が著しく悪化し、無機非金属と接着することができない。また、液相線温度が上がりすぎるために取扱い難い。Sbの含有量は、好ましくは6〜15%であり、より好ましくは6〜12%である。
以下、任意元素について説明する。
本発明に係る導電性密着材料は、導電性密着材料の強度を向上させ、液相線を上げて濡れ性を向上させるためにAgを含有してもよい。この効果を得るため、Agの含有量は2%以下であることが好ましい。Agの下限値は特に限定されないが、前述の効果を得る範囲であれば特に限定されない。Agの含有量は0.1〜2%であることが好ましく、0.1〜1%であることがより好ましい。
本発明に係る導電性密着材料は、導電性密着材料の強度を向上させ、液相線を上げて濡れ性を向上させるためにCuを含有してもよい。この効果を得るため、Cuの含有量は1%以下であることがこのましい。Cuの下限値は特に限定されないが、前述の効果を得る範囲であれば特に限定されない。Cuの含有量は0.1〜0.8%であることが好ましく、0.1〜0.5%であることがより好ましい。
本発明に係る導電性密着材料は、導電性密着材料表面の酸化膜の形成を抑制し、導電性密着材料の濡れ性を向上させるためにY、Ba、Ti、およびCaからなる群から選択される少なくとも一種を含有してもよい。このような効果を得るため、Y、Ba、Ti、およびCaの含有量は合計で0.01〜0.3%であることが好ましく、0.03〜0.15%であることがより好ましく、0.03〜0.1%であることが特に好ましい。Y、Ba、Ti、およびCaの含有量は、好ましくは、各々0.01〜0.1%、0.01〜0.2%、0.03〜0.1%、0.03〜0.1%である。
本発明に係る導電性密着材料は、無機非金属接続用の導電性密着材料として用いられることが好ましいが、Cu電極やNi電極の接合用に用いてもよい。無機非金属としては、好ましくはガラス、セラミックであり、より好ましくはガラスである。セラミックは、一般に陶器全般を表す場合があるが、本発明では、主成分が金属酸化物であるものであれば特に限定されない。ガラスは、一般に組織がアモルファス単相のものを表す場合があるが、本発明では、例えば結晶化ガラスなど、組織がアモルファス単相ではないものも含む。
本発明に係る導電性密着材料は、主として電池セルを構成する太陽光発電用基板ガラスに電極を接着するために用いられる。太陽光発電に用いられる太陽光パネルには、カバーガラスと電池セルとがEVAフィルム(エチレン・ビニル・アセテートフィルム)で固定されている。EVAフィルムは、約190℃以上の温度で加熱することにより架橋してガラス面に発電セルを固定する。加熱の際、太陽電池セルも190℃以上の温度で加熱されることになり、電極の接着に用いられる導電性密着材料もこの温度に加熱される。このため、本発明に係る導電性密着材料は、高い接合強度および耐熱性を両立することができるため、このような用途に適用することが可能となる。
この他にも、シリコン基板などの半導体素子上に形成された酸化物系透明電極、ディスプレイの帯電防止材や電磁波遮蔽材の接地のための接着等に用いられる。
本発明に係る導電性密着材料を用いた接着方法は、本発明に係る導電性密着材料を、超音波振動を印加するはんだごてにより無機非金属に擦り付け、導電性密着材料に付着していた酸化物や汚れ等を除去し、更には、導電性密着材料と無機非金属との間に介在する気泡を除去して、導電性密着材料と無機非金属とを接着するというものである。はんだごての温度、超音波振動の周波数等の接着条件は、本発明に係る導電性密着材料を用いることにより特別な条件を課するものではなく、一般的な条件で行うことができる。
本発明に係る皮膜は、無機非金属に接着されている、本発明に係る導電性密着材料からなる皮膜である。本発明に係る皮膜は、膜厚が10〜100μm程度であり、前述のように主としてファンデルワールス力により無機非金属と接着しており、本発明に係る導電性密着材料を用いた接着方法により製造することができる。
なお、本発明に係る導電性密着材料は、低α線材を使用することによりα線量を低減することができる。これをメモリ周辺に使用することによりソフトエラーを防止することができる。
表1に示す導電性密着材料を作製してクロスカット試験用の皮膜を作製した。超音波振動を印加することができる超音波はんだごて((株)ジャパンユニックス製「UNISONIK−M」)に約0.5g〜2gの導電性密着材料をつけて、はんだごての先端温度を350℃に設定して、60kHzの超音波を印加しながら、検査用ガラス(末浪硝子工業(株)製「白縁磨No.2」、品番:S1112)上に約0.1g〜1gの導電性密着材料を擦り付けた。検査用ガラス上に、導電性密着材料の面積が3cm程度であり、導電性密着材料の厚さが50μmである皮膜を作製した。
クロスカット試験は、JISK5600に基づいて行った。前述のように検査用ガラスに皮膜を作製し、室温まで冷却して2時間が経過した後に、クロスカットガイド(コーテック株式会社製 CCI−3)を用い、3mm間隔で6×6本のクロスカットを入れた(5×5=25個のマス目)。剥離の際に使用した粘着テープは、住友スリーエム(株)製「ポリエステルテープNo.56:粘着力;5.5N/cm」である。その他の条件については、JISK5600−5−6に従った。粘着テープを剥離した後のマス目の剥離状況を目視で観察した。剥離したマス目の個数を表1に示す。本発明では、剥離したマス目の個数が10個未満の場合、実用上十分な強度を有するものとする。
耐熱試験は、導電性密着材料の皮膜が被覆されたガラス基板にロジン25%のIPA溶液をスポイト1滴、約50mmを滴下して、190℃のホットプレート上に設置し、2分間保持する。室温まで冷却後、2時間以内にIPA溶液中で超音波洗浄を5分行い、剥離状態を以下のように区分して評価した。本発明では、A評価の場合、実用上十分な高温暴露後の信頼性を有するものとする。
A:剥離していなかった。
B:導電性密着材料を被覆した面積の0%超え50%未満の面積が剥離していた。
C:導電性密着材料を被覆した面積の50%以上の面積が剥離していた。
Figure 2014196549
表1に示すように、実施例1〜29では、いずれも剥離したマス目の個数が10個未満であり、耐熱試験でもA評価を示したことから、実用上問題ない密着強度であることが明らかになった。
Sbを含有していない比較例1、Znの含有量が少ない比較例2、Sbの含有量が少ない比較例4、Alを含有する比較例7および8、ならびにSbの含有量が本発明の範囲から外れAlを含有する比較例10(特許文献1のNo.1相当)では、いずれも10個以上のマス目が剥がれた。特に、特許文献1と同様の組成である比較例10は、本実施例のようなクロスカット試験の試験条件においては、特許文献1に示す結果とは異なり、多数のマス目が剥離した。
Znの含有量が多い比較例3およびSbの含有量が多い比較例5および6では、いずれも濡れ性が極度に悪く、クロスカット試験および耐熱試験を行うことができなかった。
Inを含有する比較例9(特許文献1のNo.3)では、クロスカット試験では剥離したマス目が8個であったが、耐熱性に劣るために耐熱試験ではC評価であった。
このように、本発明の範囲から外れる合金組成、特に特許文献1で具体的に検討されている合金組成では、クロスカット試験や耐熱試験で実用上問題のあるレベルであった。このため、本発明に係る導電性密着材料は、ガラスやセラミックス等の無機非金属に対して、従来技術では到底達し得ない密着強度を有することが明らかになった。
表1の結果から本発明の効果を明確にするため、図1を用いてさらに説明する。
図1は、Sbの含有量とクロスカット試験の結果との関係を示す図である。図1では、Znの含有量が4%である実施例11〜15、比較例4〜6の結果を用いた。図1より、Sbの含有量が3〜16%の範囲でクロスカット試験の結果が良好であることが明らかになった。
以上のように、本発明に係る導電性密着材料は、耐熱性に優れ、無機非金属との接合強度が従来のはんだ合金と比べて飛躍的に向上している。このため、本発明に係る導電性密着材料は、ITO等の電子部品等が小型化し、被膜も小型化する状況下において、導電性密着材料の使用量が低減しても、実用上問題ない程度の高温暴露後の密着強度などの信頼性を得ることができる。また、導電性密着材料の濡れ性の向上により、容易に無機非金属と密着することができるため、作業効率の大幅な向上を図ることができる。特に、本発明に係る導電性密着材料は、太陽光発電のフィルムなどのラミネート時に必要な導電性密着材料として適用することができる。
さらに、本発明に係る導電性密着材料は、無機非金属と主にファンデルワールス力により接着されているため、導電性密着材料の融点以上の高温下で接着界面が汚染されることなく剥離することができる。よって、本発明に係る導電性密着材料は、リサイクル性に優れるため、極めて環境にやさしい材料である。

Claims (7)

  1. 質量%で、Zn:0.3〜15%、Sb:3〜16%、および残部Snからなる合金組成を有する合金からなる導電性密着材料。
  2. 前記合金組成が、更に、質量%で、Ag:2%以下、およびCu:1%以下からなる群から選択される少なくとも一種を含有する、請求項1に記載の導電性密着材料。
  3. 前記合金組成が、更に、質量%で、Y、Ba、Ti、およびCaからなる群から選択される少なくとも一種を合計で0.01〜0.3%含有する、請求項1または2記載の導電性密着材料。
  4. 無機非金属の接続用である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性密着材料。
  5. 前記無機非金属が190℃以上の温度に加熱される太陽光発電用基板ガラスである、請求項4に記載の導電性密着材料。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性密着材料からなる皮膜。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性密着材料と無機非金属とを接着する接着方法。
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