JP2017094254A - 樹脂粒子の製造方法およびトナーの製造方法 - Google Patents
樹脂粒子の製造方法およびトナーの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017094254A JP2017094254A JP2015227761A JP2015227761A JP2017094254A JP 2017094254 A JP2017094254 A JP 2017094254A JP 2015227761 A JP2015227761 A JP 2015227761A JP 2015227761 A JP2015227761 A JP 2015227761A JP 2017094254 A JP2017094254 A JP 2017094254A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- container
- particles
- fine particles
- carbon dioxide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
Abstract
Description
(a)樹脂と有機溶媒とを混合して、樹脂溶液を調製する工程、
(b)前記樹脂溶液及び二酸化炭素を容器1に投入し、前記樹脂及び前記有機溶媒を主成分とする相と、前記二酸化炭素及び前記有機溶媒を主成分とする相に相分離した状態を形成する工程、
(c)前記相分離した状態を維持したまま、前記容器1に微粒子を投入する工程、
(d)前記容器1内を攪拌して、表面が前記微粒子で覆われた前記樹脂溶液を含有する液滴を形成し、該液滴が前記二酸化炭素及び前記有機溶媒を含有する分散媒体中に分散した分散体を形成する工程、
(e)前記容器1に、さらに二酸化炭素を流通させて、前記液滴および前記分散媒体に含まれる前記有機溶媒を、前記二酸化炭素とともに前記容器1から除去して樹脂粒子を得る工程、
を有する樹脂粒子の製造方法に関する。
しかし、この相分離状態は、圧力の増加によって樹脂溶液に溶け込んだ二酸化炭素の量が、飽和量を超えることによって生じるものであり、減圧した場合には2つの相が互いに混ざり合う方向に進み、やがて均一相となる。したがって、本発明の二酸化炭素を用いた溶解懸濁法において、樹脂溶液を含有する液滴が、二酸化炭素及び有機溶媒を含有する分散媒体中に分散した分散体を形成する際は、相分離した状態を常に維持することが重要である。
(1)微粒子と樹脂溶液を混合した混合液に二酸化炭素を導入して液滴を形成する場合。
(2)微粒子を分散させた液体状態又は超臨界状態の二酸化炭素を含む分散媒体に、樹脂溶液をポンプで圧縮して投入し、液滴を形成する場合。
(3)微粒子を分散させた液体状態又は超臨界状態の二酸化炭素を含む分散媒体に、樹脂溶液と二酸化炭素の混合物を、圧力差を利用して投入し、液滴を形成する場合。
(a)樹脂と有機溶媒とを混合して、樹脂溶液を調製する工程、
(b)前記樹脂溶液及び二酸化炭素を容器1に投入し、前記樹脂及び前記有機溶媒を主成分とする相と、前記二酸化炭素及び前記有機溶媒を主成分とする相に相分離した状態を形成する工程、
(c)前記相分離した状態を維持したまま、前記容器1に微粒子を投入する工程、
(d)前記容器1内を攪拌して、表面が前記微粒子で覆われた前記樹脂溶液を含有する液滴を形成し、該液滴が前記二酸化炭素及び前記有機溶媒を含有する分散媒体中に分散した分散体を形成する工程、
(e)前記容器1に、さらに二酸化炭素を流通させて、前記液滴および前記分散媒体に含まれる前記有機溶媒を、前記二酸化炭素とともに前記容器1から除去して樹脂粒子を得る工程。
工程(a)は、樹脂と有機溶媒とを混合して、樹脂溶液を調製する工程である。
本発明において、樹脂は特に限定されるものではなく、公知の樹脂を用いることができる。また、本発明の樹脂粒子をトナー粒子として用いる場合においても、一般的にトナー粒子に用いられる樹脂を用いることができる。樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、及びポリウレア樹脂が挙げられる。これらの中でもポリエステル樹脂が好ましい。
結晶性樹脂としては、結晶性ポリエステル、結晶性ビニル樹脂、結晶性ポリウレタン、及び結晶性ポリウレアが挙げられる。これらの中でも、結晶性ポリエステル及び結晶性ビニル樹脂が好ましく、結晶性ポリエステルがより好ましい。
結晶性ビニル樹脂は、40℃以上、一般的には、50℃〜90℃の温度で重合することにより製造することが好ましい。
前記樹脂は、非晶性樹脂を含有していてもよい。非晶性樹脂を含有することにより、得られる樹脂粒子をトナー粒子として利用した際に、シャープメルトした後の定着領域におけるトナー粒子の弾性が維持されやすくなる。非晶性樹脂としては、示差走査熱量測定において、明瞭な融点ピークを示さないものであれば特に限定されるものではなく、トナー粒子用の樹脂として一般的に用いられる非晶性樹脂と同様のものを使用することができる。ただし、非晶性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃〜130℃であることが好ましく、70℃〜130℃であることがより好ましい。
非晶性ポリエステル樹脂の製造に使用可能なモノマーとしては、従来公知の2価又は3価以上のカルボン酸や、2価又は3価以上のアルコールが挙げられる。これらモノマーの具体例としては、以下のものが挙げられる。
また、3価以上のカルボン酸としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、及びこれらの無水物又はこれらの低級アルキルエステル等が挙げられる。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、3価以上のアルコールとしては、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン及びペンタエリスリトール等が挙げられる。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリウレタン樹脂は、ジオールとジイソシアネート基を含有する化合物との反応物である。種々のジオールと、ジイソシアネート基を含有する化合物とを組み合わせることにより、各種機能性を有するポリウレタン樹脂を得ることができる。
また、脂肪族ジイソシアネートとしては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)及びドデカメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
また、脂環式ジイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート及びメチルシクロヘキシレンジイソシアネート等が挙げられる。
これらの中でも、炭素数6〜15の芳香族ジイソシアネート、炭素数4〜12の脂肪族ジイソシアネート、及び炭素数4〜15の脂環式ジイソシアネートが好ましく、XDI、IPDI及びHDIがより好ましい。また、上記ジイソシアネートに加えて、3官能以上のイソシアネート化合物を用いることもできる。
非晶性ビニル樹脂の製造に使用可能なモノマーとしては、以下の化合物を挙げることができる。
脂肪族ビニル炭化水素:アルケン類(エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン、前記以外のα−オレフィン);アルカジエン類(ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエン及び1,7−オクタジエン)。
脂環式ビニル炭化水素:モノ−又はジ−シクロアルケン及びアルカジエン類(シクロヘキセン、シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、エチリデンビシクロヘプテン);テルペン類(ピネン、リモネン、インデン)。
芳香族ビニル炭化水素:スチレン及びそのハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキル、アラルキル及び/又はアルケニル)置換体(α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、トリビニルベンゼン);及びビニルナフタレン。
カルボキシ基含有ビニルモノマー及びその金属塩:炭素数3〜30の不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸並びにその無水物及びそのモノアルキル(炭素数1〜11)エステル(マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、フマル酸モノアルキルエステル、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキルエステル、イタコン酸グリコールモノエーテル、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル、桂皮酸のカルボキシ基含有ビニル系モノマー)。
ビニルエステル(酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメタクリレート、メチル4−ビニルベンゾエート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート、エチルα−エトキシアクリレート)。
炭素数1〜11のアルキル基(直鎖又は分岐)を有するアルキルアクリレート及びアルキルメタクリレート(メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート)、ジアルキルフマレート(フマル酸ジアルキルエステル)(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝又は脂環式の基である)、ジアルキルマレエート(マレイン酸ジアルキルエステル)(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝又は脂環式の基である)。
ポリアリロキシアルカン類(ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタン、テトラメタアリロキシエタン)、ポリアルキレングリコール鎖を有するビニル系モノマー(ポリエチレングリコール(分子量300)モノアクリレート、ポリエチレングリコール(分子量300)モノメタクリレート、ポリプロピレングリコール(分子量500)モノアクリレート、ポリプロピレングリコール(分子量500)モノメタクリレート、メチルアルコールエチレンオキサイド(エチレンオキサイドを、以下、「EO」と略記する。)10モル付加物アクリレート、メチルアルコールEO10モル付加物メタクリレート、ラウリルアルコールEO30モル付加物アクリレートラウリルアルコールEO30モル付加物メタクリレート)。
ポリアクリレート類及びポリメタクリレート類(多価アルコール類のポリアクリレート及びポリメタクリレート:エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート。ポリエチレングリコールジメタクリレート。
さらに、本発明においては、樹脂として、結晶性樹脂と非晶性樹脂とが化学的に結合したブロックポリマーを使用することが好ましい。ブロックポリマーは、結晶性樹脂(X)と非晶性樹脂(Y)とのXY型ジブロックポリマー、XYX型トリブロックポリマー、YXY型トリブロックポリマー、XYXY・・・・型マルチブロックポリマーが挙げられるが、いずれの形態も使用可能である。
結合剤を使用する場合、結合剤としては、多価カルボン酸、多価アルコール、多価イソシアネート、多官能エポキシ、及び多価酸無水物等が挙げられる。これらの結合剤を用いて、脱水反応や付加反応を行うことにより、ブロックポリマーを合成することができる。
工程(a)における前記有機溶媒としては、前記樹脂を溶解しうる一般的な有機溶媒を使用することが可能である。具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、及びジ−n−ブチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、及びメトキシブチルアセテートのようなエステル系溶媒;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、エチルセロソルブ、及びブチルセロソルブ等のエーテル系溶媒;ジメチルホルムアミド、及びジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒;トルエン、キシレン、及びエチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられる。これらの中でも、ケトン系溶媒、エステル系溶媒及びエーテル系溶媒が好ましく、ケトン系溶媒及びエーテル系溶媒がより好ましい。これらの有機溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
工程(b)は、前記工程(a)において調製した樹脂溶液及び二酸化炭素を容器1に投入し、前記樹脂及び前記有機溶媒を主成分とする相と、前記二酸化炭素及び前記有機溶媒を主成分とする相に相分離した状態を形成する工程である。ここで、本発明において、「樹脂及び有機溶媒を主成分とする相」とは、樹脂及び有機溶媒が、相全体の50.0質量%以上を占める相を意味する。また、「二酸化炭素及び有機溶媒を主成分とする相」とは、二酸化炭素及び有機溶媒が相全体の50.0質量%以上を占める相を意味する。なお、工程(b)においては、分散剤となる微粒子がまだ存在しないため、液滴が分散媒体中に分散した状態とはならず、樹脂及び有機溶媒を主成分とする相と、二酸化炭素及び有機溶媒を主成分とする相の分離が、優先的に起こりやすい。
工程(c)は、前記工程(b)における相分離した状態を維持したまま、前記容器1に微粒子を投入する工程である。また、工程(d)は、工程(c)において微粒子を投入した前記容器1内を攪拌して、表面が前記微粒子で覆われた前記樹脂溶液を含有する液滴を形成し、該液滴が前記二酸化炭素及び前記有機溶媒を含有する分散媒体中に分散した分散体を形成する工程である。
本発明において、微粒子は、前記樹脂溶液を含有する液滴が、前記二酸化炭素及び前記有機溶媒を含有する分散媒体中に分散した分散体を形成するための分散剤として機能する。工程(c)において、前記容器1に投入する微粒子の形態は特に限定されないが、微粒子が媒体に分散した分散液を投入することが好ましい。媒体としては、二酸化炭素又は有機溶媒が好ましく、大気圧下で調製できる点から、微粒子が有機溶媒に分散した分散液を投入することがより好ましい。なお、該有機溶媒は、前記工程(a)において樹脂溶液を調製する際に用いる有機溶媒と同一でも異なっていてもよい。媒体に分散した状態で微粒子を投入することにより、前記液滴表面に、微粒子を厚く付着させることなく前記分散体を形成することが可能となり、粒度分布がシャープな樹脂粒子を取り出すことができる。無媒体で微粒子を投入する場合、前記微粒子が凝集体を形成しやすくなり、前記液滴の表面に効率良く均一に付着させることが困難となる。
前記無機微粒子としては、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、チタニア微粒子、及びそれらの複合酸化物微粒子等の微粒子が挙げられる。これらの中でも、シリカ微粒子であることが好ましい。
前記樹脂微粒子としては、ビニル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、エステル樹脂、ポリアミド、ポリイミド、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート、セルロース及びこれらの混合物を用いた樹脂の粒子を用いることができる。
重合性不飽和基を導入する方法としては、以下の手法が挙げられる。
(1−1)前記ジカルボン酸の一部に重合性不飽和基を有するジカルボン酸を使用する方法
(1−2)前記ジオールの一部に重合性不飽和基を有するジオールを使用する方法
(1−3)前記ジカルボン酸の一部と前記ジオールの一部にそれぞれ重合性不飽和基を有するジカルボン酸と重合性不飽和基を有するジオールを使用する方法
また、前記重合性不飽和基を有するジオールとしては、2−ブテン−1,4−ジオール、3−ヘキセン−1,6−ジオール及び4−オクテン−1,8−ジオール等が挙げられる。
カップリングでは、ポリエステルの末端官能基との反応が可能な官能基を有するビニル系化合物を直接カップリングさせてもよい。また、ポリエステルの末端を、ビニル系化合物が有する官能基との反応が可能になるよう、結合剤を用いて修飾して、カップリングさせてもよい。具体的には、以下の方法が挙げられる。
(2−1)末端にカルボキシル基を有するポリエステルとヒドロキシル基を有するビニル系化合物を、縮合反応によってカップリングさせる方法
(2−2)末端にヒドロキシル基を有するポリエステルと、イソシアネート基を有するビニル系化合物を、ウレタン化反応によってカップリングさせる方法
(2−3)末端にヒドロキシル基を有するポリエステルとヒドロキシル基を有するビニル系化合物を、結合剤であるジイソシアネートを用いてウレタン化反応によってカップリングさせる方法
これらの中でも、融点の観点から、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、及び1,10−デカンジオールがより好ましい。
これらの中でも、セバシン酸、アジピン酸及び1,10−デカンジカルボン酸、並びにそれらの低級アルキルエステルや酸無水物がより好ましい。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、結晶性ポリエステルの融点は、50〜90℃であることが好ましい。
工程(e)は、前記容器1に、さらに二酸化炭素を流通させて、前記工程(d)における前記液滴及び前記分散媒体に含まれる前記有機溶媒を、前記二酸化炭素とともに前記容器1から除去して樹脂粒子を得る工程である。工程(e)においては、前記容器1の内部圧力や温度を適宜調整しながら二酸化炭素を流通させる。除去された有機溶媒及び二酸化炭素は、溶媒回収容器等に排出することができる。有機溶媒及び二酸化炭素を排出した後、前記容器1の内部圧力を大気圧まで減圧し、前記容器1内に備えたフィルターに捕捉されている樹脂粒子を回収することにより、本発明の樹脂粒子を得ることができる。
本発明において、前記樹脂粒子をトナー粒子として用いる場合、必要に応じてワックスを含有させてもよい。ワックスとしては、特に限定されないが、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、低分子量オレフィン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックス等の脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;脂肪族炭化水素系エステルワックス等の脂肪酸エステルを主成分とするワックス;脱酸カルナバワックス等の脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したもの;ベヘニン酸モノグリセリド等の脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシ基を有するメチルエステル化合物等が挙げられる。
上記の中でも、長鎖直鎖飽和脂肪酸と長鎖直鎖飽和脂肪族アルコールとから得られる合成エステルワックス、又は、天然エステルワックスが好ましい。さらに、本発明においては、上記直鎖構造に加えて、エステルがモノエステルであることがより好ましい。また、本発明においては、炭化水素系ワックスを使用することも好ましい形態の一つである。
本発明において、前記樹脂粒子をトナー粒子として用いる場合、着色力を付与するために着色剤を含有させてもよい。着色剤としては、従来トナー粒子に使用されている着色剤を用いることができ、例えば、有機顔料、有機染料、無機顔料、黒色用着色剤としてのカーボンブラック、及び磁性粉体等が挙げられる。
マゼンタ用着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物及びペリレン化合物等が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254が好ましい。
シアン用着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アンスラキノン化合物、並びに、塩基染料レーキ化合物等が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66が好ましい。
これらの着色剤は、1種を単独で、又は2種以上を混合して、さらには固溶体の状態で用いることができる。なお、使用する着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性及びトナー粒子組成物中での分散性の点から適宜選択することができる。
本発明において、前記樹脂粒子をトナー粒子として用いる場合、必要に応じて荷電制御剤を樹脂粒子に含有させてもよい。また、荷電制御剤を樹脂粒子に外部添加することもできる。荷電制御剤を配合することにより、荷電特性を安定化し、現像システムに応じた最適な摩擦帯電量に制御することができる。
本発明において前記樹脂粒子をトナー粒子として用いる場合、トナー粒子に無機微粒子を外添して用いることも可能である。無機微粒子は、トナー粒子の流動性を向上させる機能及びトナー粒子の帯電を均一化する機能を有する。なお、この無機微粒子は、本発明の工程(c)における微粒子としての無機微粒子とは別に、トナー粒子に添加されるものである。無機微粒子としては、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子又はそれらの複合酸化物微粒子等の微粒子が挙げられる。これらの無機微粒子の中でも、シリカ微粒子及び酸化チタン微粒子が好ましい。
また、本発明に係る樹脂粒子をトナー粒子として用いる場合、トナー粒子の重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)の比(D4/D1)は、1.25未満であることが好ましい。
本発明において、樹脂粒子の重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)は、以下のようにして算出する。
測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。なお、測定は、実効測定チャンネル数25000にて行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるように調製したもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解水溶液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
前記専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに、前記電解水溶液約200mlを入れて、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去する。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに、前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に、分散剤として「コンタミノン(登録商標)N」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)超音波ホモジナイザー「VC−750」(家田貿易社製)を準備する。プローブには標準タイプの13mmタップ型(630−0220)を用いる。
(4)前記(2)のビーカーにプローブを差し込み、底から1cmの位置にプローブの先端がくるようにセットする。
(5)コントローラのパルサー設定で、超音波照射時間1秒に対して無照射時間を1秒にセットした後に超音波の照射を開始し、ワットメーターで強度が50%になるようにダイヤルで調節した後に、1分間照射を続ける。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いて樹脂粒子を分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を算出する。なお、前記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、前記専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
前記樹脂粒子の重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)の測定方法において、高出力超音波ホモジナイザーの設定を、パルサー設定で超音波照射時間1秒に対して無照射時間を1秒、ワットメーターで強度が50%になるようにダイヤルで調節して測定した重量平均粒径をD4Aとし、高出力超音波ホモジナイザーの設定を、パルサー設定で超音波照射時間1秒に対して無照射時間を3秒、ワットメーターで強度が10%になるようにダイヤルで調節して測定した重量平均粒径をD4Bとして、(D4B)/(D4A)の値から凝集状態を確認した。
結晶性ポリマー、結晶性樹脂及びワックスの融点は、示差走査熱量計(DSC)Q2000(TA Instruments社製)を使用して、以下の条件にて測定を行う。
昇温速度 :10℃/min
測定開始温度:20℃
測定終了温度:180℃
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。具体的には、試料約5mgを精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、一回測定を行う。リファレンスとしてはアルミニウム製の空パンを用いる。そのときの最大吸熱ピークのピーク温度を融点とする。
非晶性樹脂のガラス転移温度は、前記融点の示差走査熱量測定によって得られた昇温時のリバーシングヒートフロー曲線において、比熱変化が現れる前と現れた後のベースラインを延長した直線から縦軸方向に等距離にある直線と、リバーシングヒートフロー曲線におけるガラス転移の階段状変化部分の曲線とが交わる点の温度(℃)である。
樹脂及びその材料の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、以下のようにして測定する。
(1)測定試料の作製
試料とテトラヒドロフラン(THF)とを5.0mg/mLの濃度で混合し、室温にて5〜6時間放置した後、充分に振とうし、THFと試料を、試料の合一体がなくなるまで十分混合する。さらに、室温にて12時間以上静置する。このとき、試料とTHFの混合開始時点から、静置終了の時点までの時間が72時間以上となるようにして、試料のTHF可溶分を得る。その後、耐溶剤性メンブランフィルター(ポアサイズ0.45〜0.50μm、マイショリディスクH−25−2、東ソー社製)を用いてろ過することにより試料溶液を得る。
(2)試料の測定
得られた試料溶液を用いて、以下の条件で測定を行う。
装置:高速GPC装置 LC−GPC 150C(ウォーターズ社製)
カラム:Shodex GPC KF−801、802、803、804、805、806、807(昭和電工社製)の7連
移動相:THF
流速 :1.0ml/min
カラム温度:40℃
試料注入量:100μL
検出器 :RI(屈折率)検出器
試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。
検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure ChemicalCo.製又は東洋ソーダ工業社製の、分子量が6.0×102、2.1×103、4.0×103、1.75×104、5.1×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2.0×106、4.48×106のものを用いる。
樹脂中の結晶性樹脂の含有割合(質量%)、重合性不飽和基を有する結晶性ポリエステルの、一分子中に含まれる重合性不飽和基の数の平均の測定は、1H−NMRを用いて以下の条件にて行う。
測定装置 :FT NMR装置 JNM−EX400(日本電子社製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数 :64回
測定温度 :30℃
試料 :試料50mgを内径5mmのサンプルチューブに入れ、有機溶媒として重クロロホルム(CDCl3)を添加し、これを40℃の恒温槽内で溶解させて調製したもの。
結晶性樹脂の含有割合(モル%)=
{(S1/n1)/((S1/n1)+(S2/n2))}×100
以上のようにして得られた結晶性樹脂の含有割合(モル%)を、各成分の分子量に基づき質量%に換算して、結晶性樹脂の含有割合(質量%)を算出する。
各微粒子の粒子径は、マイクロトラック粒度分布測定装置HRA(X−100、日機装社製)を用いて、0.001μm〜10μmのレンジ設定で測定を行い、体積平均粒子径(μm又はnm)として測定する。なお、希釈有機溶媒としては水を選択する。
加熱乾燥した二口フラスコに、窒素を導入しながら以下の原料を仕込んだ。
・セバシン酸 123.9質量部
・1,6−ヘキサンジオール 76.1質量部
・ジブチルスズオキシド 0.1質量部
減圧操作により系内を窒素置換した後、180℃にて6時間撹拌を行った。その後、撹拌を続けながら減圧下にて230℃まで徐々に昇温し、さらに2時間保持した。系内が粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させることにより、結晶性ポリエステル1を合成した。結晶性ポリエステル1の数平均分子量(Mn)は5500、重量平均分子量(Mw)は12300、融点は67.0℃であった。
加熱乾燥した二口フラスコに、窒素を導入しながら以下の原料を仕込んだ。
・キシリレンジイソシアネート(XDI) 56.0質量部
・シクロヘキサンジメタノール(CHDM) 34.0質量部
・テトラヒドロフラン(THF) 100.0質量部
50.0℃まで加熱し、10時間かけてウレタン化反応を実施した。その後、210.0質量部の前記結晶性ポリエステル1をTHF220.0質量部に溶解させた溶液を徐々に添加し、さらに50.0℃にて5時間攪拌を行った。その後、室温まで冷却し、有機溶媒であるTHFを留去することにより、樹脂1を合成した。樹脂1の数平均分子量(Mn)は16800、重量平均分子量(Mw)は35500、融点は59.0℃であった。また、樹脂1中の、結晶性樹脂の含有割合は、70.0質量%であった。
撹拌装置を備えたビーカーに、アセトンを50.0質量部、樹脂1を50.0質量部投入し、50.0℃に加熱して完全に溶解するまで撹拌を続け、樹脂溶液1を調製した。得られた樹脂溶液1は、内部温度40.0℃の保管庫にて保管した。
加熱乾燥した二口フラスコに、窒素を導入しながら以下の原料を仕込んだ。
・セバシン酸 93.0質量部
・フマル酸 3.9質量部
・1,12−ドデカンジオール 103.1質量部
・ジブチルスズオキシド 0.1質量部
減圧操作により系内を窒素置換した後、180℃にて6時間撹拌を行った。その後、撹拌を続けながら減圧下にて230℃まで徐々に昇温し、さらに2時間保持した。系内が粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させることにより、結晶性ポリエステル2を合成した。結晶性ポリエステル2の数平均分子量(Mn)は12200、重量平均分子量(Mw)は24600、融点は83.0℃であった。
本発明においては、市販の片末端型ビニル変性有機ポリシロキサン(X−22−2475、信越化学工業社製)を用意し、有機ポリシロキサン化合物1として使用した。有機ポリシロキサン化合物1の構造は、上記式(I)で表され、R1、R2、R4はメチル基であり、R3はプロピレン基であり、重合度nの値は3である。
本発明においては、市販の多官能モノマー(APG−400、新中村化学工業社製)を用意し、多官能モノマー1として使用した。多官能モノマー1の構造は、上記式(II)で表され、重合度m、nの合計は7、分子量は536である。
撹拌装置を備えたビーカーに、ドデシル硫酸ナトリウム2.0質量部と、イオン交換水1600.0質量部を投入し、25.0℃にて完全に溶解するまで撹拌を続け、水系媒体1を調製した。
次いで、密閉容器に、以下の原料とトルエン160.0質量部を仕込み、70.0℃に加熱して完全に溶解し、モノマー溶液1を調製した。
・結晶性ポリエステル2 40.0質量部
・有機ポリシロキサン構造を有するビニル系モノマー1 29.0質量部
・スチレン 21.0質量部
・メタクリル酸 10.0質量部
・多官能モノマー1 3.0質量部
得られた粗粒子状の樹脂の分散体を、温度調節可能な撹拌タンクに投入し、ポンプを用いてクレアSS5(エム・テクニック社製)に35g/minの流量で移送して処理することにより、微粒子状の樹脂の分散体を得た。クレアSS5による前記分散体の処理条件は、クレアSS5の回転するリング状ディスクの最外周部の周速を15.7m/sとし、回転するリング状ディスクと固定されたリング状ディスクの間隙を1.6μmとした。また、撹拌タンクの温度は、クレアSS5により処理した後の液温が40℃以下となるように調節した。次いで、前記分散体中の微粒子状の樹脂とトルエンを、16500rpmで2.5時間遠心分離機を用いて処理することにより分離した後、上澄みを除去して、濃縮された樹脂微粒子の分散体を得た。その後、撹拌装置を備えたビーカーに、前記濃縮された樹脂微粒子の分散体を、高出力超音波ホモジナイザー(VCX−750)を用いて、アセトンに分散させることにより、固形分濃度10.0質量%の樹脂微粒子分散液1を調製した。
攪拌機、滴下ろうと及び温度計を備えた3Lのガラス製反応器に、メタノール577.2質量部、純水42.0質量部および28質量%アンモニア水47.1質量部を入れて混合した。得られた溶液を35℃となるように調整し、攪拌しながらテトラメトキシシラン1100.0質量部および5.4質量%アンモニア水395.2質量部を同時に添加した。テトラメトキシシランは7時間かけて、アンモニア水は6時間かけて、それぞれ滴下した。滴下が終了した後、さらに0.2時間攪拌を継続して加水分解を行うことにより、球状ゾルゲルシリカ微粒子のメタノール−水分散液を得た。その後、得られた分散液を80℃、減圧下にて十分乾燥させることにより、処理前無機微粒子1を得た。処理前無機微粒子1の一次粒子の個数平均径は、80nmであった。
続いて、処理前無機微粒子1、100.0質量部を反応容器に入れて、窒素雰囲気下、攪拌しながら4.2質量部のシリコーンオイル(KF−96、50cs、信越化学工業社製)を4.2質量部のノルマルヘキサンで希釈した溶液をスプレーした。その後、この反応混合物を300℃にて60分間、窒素気流下で攪拌して乾燥し、冷却することにより、疎水化処理された無機微粒子1を得た。
・ジペンタエリスリトールパルチミン酸エステルワックス 17.0質量部
・ワックス分散剤 8.0質量部
(ポリエチレン15.0質量部の存在下で、スチレン50.0質量部、n−ブチルアクリレート25.0質量部、及びアクリロニトリル10.0質量部を共重合させた、ピーク分子量8,500の共重合体)
・アセトン 75.0質量部
上記材料を、撹拌羽根を備えたガラスビーカー(IWAKIガラス製)に投入し、系内を50℃に加熱して、ワックスをアセトンに溶解させた。次いで、系内を50rpmで緩やかに撹拌しながら徐々に冷却し、3時間かけて25.0℃まで冷却させることにより、乳白色の溶液を得た。得られた溶液を1mmのガラスビーズ20.0質量部とともに耐熱性の容器に投入し、ペイントシェーカー(東洋精機製)にて3時間の分散を行い、ワックス分散液1を得た。ワックスの体積平均粒子径は150nm、融点は72.0℃であった。また、ワックス分散液1の固形分濃度は25.0質量%であった。
・C.I.ピグメントブルー15:3 100.0質量部
・アセトン 150.0質量部
・ガラスビーズ(1mm) 200.0質量部
上記材料を耐熱性のガラス容器に投入し、ペイントシェーカーにて5時間分散を行った後、ナイロンメッシュでガラスビーズを取り除き、着色剤分散液1を得た。着色剤分散液1の固形分濃度は40.0質量%であった。
ビーカーに、
・樹脂溶液1(固形分50.0質量%) 173.0質量部
・ワックス分散液1(固形分25.0質量%) 30.0質量部
・着色剤分散液1(固形分40.0質量%) 15.0質量部
を投入し、30.0℃に温調した後、TKホモディスパー(特殊機化社製)を用いて、3000rpmで1分間攪拌することにより混合液1を得た。
ビーカーに、
・樹脂溶液1(固形分50.0質量%) 173.0質量部
・ワックス分散液1(固形分25.0質量%) 30.0質量部
・着色剤分散液1(固形分40.0質量%) 15.0質量部
・樹脂微粒子分散液1(固形分10.0質量%) 86.5質量部
を投入し、30.0℃に温調した後、TKホモディスパー(特殊機化社製)を用いて、3000rpmで1分間攪拌することにより混合液2を得た。
図1に示す装置において、容器1として、内部に攪拌装置S1と熱電対(不図示)を備え、側面に温度調節用のジャケット及び観察窓W1を備えた耐圧容器t1を用いた。
内部温度を予め30.0℃(T1)に調整した耐圧容器t1に、混合液1を仕込み、バルブV1、バルブV3、圧力調整バルブV4を閉じて、耐圧容器t1の内部を回転速度300rpmで撹拌しながら、混合液1を30.0℃に温調した。
次に、バルブV1を開き、ボンベB1から二酸化炭素(純度99.99%)を耐圧容器t1に導入し、内部圧力がゲージ圧力2.0MPa(P1)に到達したところでバルブV1を閉じた。この時、観察窓W1から耐圧容器t1の内部を観察して、相分離していることを確認した。導入した二酸化炭素の量は、質量流量計を用いて測定したところ、100.0質量部であった。
次いで、観察窓W1から耐圧容器t1の内部を観察して、相分離状態を維持したままであることを確認した後、バルブV3を開き、前記耐圧容器t2内の前記樹脂微粒子分散液1と二酸化炭素の混合物を前記耐圧容器t1に投入した。
次に、耐圧容器t1内の温度が30.0℃であることを確認し、回転速度1000rpmで10分間撹拌して造粒を行い、分散体を調製した。次に、回転速度を300rpmまで落とし、ゲージ圧力2.0MPaの条件下で、前記分散体を0.5℃/分の降温速度で25.0℃まで冷却した。
1時間後にポンプp1を停止し、バルブV1を閉じ、圧力調整バルブV4を少しずつ開いて、耐圧容器t1の内部圧力を大気圧まで減圧することにより、フィルターF1に捕捉されている樹脂粒子1を回収した。得られた樹脂粒子1について、重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)を測定した。測定結果を表2に示す。また、樹脂粒子1の凝集状態、製造時のフィルター目詰まり及び収率の評価を行った。評価結果を表3に示す。なお、各評価における評価基準は以下のとおりである。
凝集状態については、上記測定方法に従い測定した重量平均粒径(D4A)と重量平均粒径(D4B)から、D4B/D4Aを算出し、下記基準に基づいて評価を行った。なお、下記評価はA、B、C、Dの順に優れており、A〜Cを本発明の効果が得られる範囲とした。
A:D4B/D4Aが1.30未満
B:D4B/D4Aが1.30以上、1.50未満
C:D4B/D4Aが1.50以上、1.70未満
D:D4B/D4Aが1.70以上
耐圧容器t1内に設置している樹脂粒子を回収するためのフィルターF1への樹脂微粒子の詰まり具合を、目視により判断した。なお、下記評価はA、B、C、Dの順に優れており、A〜Cを本発明の効果が得られる範囲とした。
A:目詰まりが確認できない
B:樹脂微粒子由来の凝集がごくわずかにみられる
C:樹脂微粒子由来の凝集がみられる
D:樹脂微粒子由来の凝集が多くみられる
得られた樹脂粒子の質量を測定し、仕込み固形分に対する収率を計算して、下記基準に基づいて評価を行った。なお、下記評価はA、B、C、Dの順に優れており、A〜Cを本発明の効果が得られる範囲とした。
A:収率95.0%以上
B:収率90.0%以上、95.0%未満
C:収率80.0%以上、90.0%未満
D:収率80.0%未満
実施例1において、表1に示すように製造条件を変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂粒子2〜11を得た。得られた樹脂粒子2〜11について、粒径の測定結果を表2に示す。また、樹脂粒子2〜11の凝集状態、製造時のフィルター目詰まり及び収率の評価結果を表3に示す。
内部温度を予め25.0℃(T1)に調整した耐圧容器t1に、混合液1を仕込み、バルブV1、バルブV3、圧力調整バルブV4を閉じて、耐圧容器t1の内部を回転速度300rpmで撹拌しながら、混合液1を25.0℃に温調した。
次に、バルブV1を開き、ボンベB1から二酸化炭素(純度99.99%)を耐圧容器t1に導入し、内部圧力がゲージ圧力5.0MPa(P1)に到達したところでバルブV1を閉じた。この時、観察窓から耐圧容器t1の内部を観察して、相分離していることを確認した。導入した二酸化炭素の量は、質量流量計を用いて測定したところ、280.0質量部であった。
次いで、観察窓から耐圧容器t1の内部を観察して、相分離状態を維持したままであることを確認した後、バルブV3を開き、前記耐圧容器t2内の前記無機微粒子1と二酸化炭素の混合物を前記耐圧容器t1に投入した。
次に、耐圧容器t1内の温度が25.0℃であることを確認し、回転速度1000rpmで10分間撹拌して造粒を行い、分散体を調製した。
1時間後にポンプp1を停止し、バルブV1を閉じ、圧力調整バルブV4を少しずつ開いて、耐圧容器t1の内部圧力を大気圧まで減圧することにより、フィルターF1に捕捉されている樹脂粒子12を回収した。得られた樹脂粒子12について、粒径の測定結果を表2に示す。また、樹脂粒子12について、粒度分布、製造時のフィルター目詰まり及び収率の評価を行った。評価結果を表3に示す。
内部温度を予め30.0℃(T1)に調整した耐圧容器t1に、混合液2を仕込み、バルブV1、バルブV3、圧力調整バルブV4を閉じて、耐圧容器t1の内部を回転速度300rpmで撹拌しながら、混合液2を30.0℃に温調した。
次に、バルブV1を開き、ボンベB1から二酸化炭素(純度99.99%)を耐圧容器t1に導入し、内部圧力がゲージ圧力2.0MPa(P1)に到達したところでバルブV1を閉じた。この時、観察窓から耐圧容器t1の内部を観察したところ、相分離して、一部分散体が形成されていた。ここまでに導入した二酸化炭素の量は、質量流量計を用いて測定したところ、120.0質量部であった。
次に、バルブV1を開き、ボンベB1からポンプP1を用いて二酸化炭素を耐圧容器t1内に導入した。この際、圧力調整バルブV4を調節し、耐圧容器t1の内部圧力(ゲージ圧力)を8.0MPaに保持しながら、さらに二酸化炭素を流通させた。この操作により、造粒後の液滴中から抽出された有機溶媒(アセトン)を含む二酸化炭素を、溶媒回収容器t3に排出し、耐圧容器t1内から有機溶媒と二酸化炭素を除去した。
1時間後にポンプP1を停止し、バルブV1を閉じ、圧力調整バルブV4を少しずつ開いて、耐圧容器t1の内部圧力を大気圧まで減圧することにより、フィルターに捕捉されている樹脂粒子13を回収した。上記製造条件を表1に示し、得られた樹脂粒子13の粒径の測定結果を表2に示す。また、樹脂粒子13の凝集状態、製造時のフィルター目詰まり及び収率の評価結果を表3に示す。
内部温度を予め30.0℃(T2)に調整した耐圧容器t2に、混合液1を仕込み、バルブV2、バルブV3を閉じて、混合液1を30.0℃に温調した。
次に、内部温度を予め30.0℃(T1)に調整した耐圧容器t1に、樹脂微粒子分散液1(固形分10.0質量%)を86.5質量部仕込み、バルブV1、圧力調整バルブV4を閉じて、内部温度を30.0℃に調整した。
次に、バルブV1を開き、ボンベB1から二酸化炭素を耐圧容器t1に導入し、内部圧力が4.0MPa(P1)に到達したところでバルブV1を閉じた。
次に、耐圧容器t1内の温度が30.0℃であることを確認し、回転速度1000rpmで10分間撹拌して造粒を行い、分散体を調製した。次に、回転速度を300rpmまで落とし、0.5℃/分の降温速度で25.0℃まで冷却した。
1時間後にポンプp1を停止し、バルブV1を閉じ、圧力調整バルブV4を少しずつ開いて、耐圧容器t1の内部圧力を大気圧まで減圧することにより、フィルターに捕捉されている樹脂粒子14を回収した。なお、上記製造条件を表1に示し、得られた樹脂粒子14の粒径の測定結果を表2に示す。また、樹脂粒子14の凝集状態、製造時のフィルター目詰まり及び収率の評価結果を表3に示す。
内部温度を予め30.0℃(T2)に調整した耐圧容器t2に、混合液1を仕込み、バルブV2、バルブV3を閉じて、混合液1を30.0℃に温調した。次にバルブV2を開き、ボンベB2から二酸化炭素(純度99.99%)を耐圧容器t2に導入し、内部圧力が4.0MPa(P2)に到達したところでバルブV2を閉じた。
次に、内部温度を予め30.0℃(T1)に調整した耐圧容器t1に樹脂微粒子分散液1(固形分10.0質量%)を86.5質量部仕込み、内部温度を30.0℃に調整した。
次に、バルブV1を開き、ボンベB1から二酸化炭素を耐圧容器t1に導入し、内部圧力が1.0MPa(P1)に到達したところでバルブV1を閉じた。
ここまでに導入した二酸化炭素の量は、質量流量計を用いて測定したところ、150.0質量部であった。
次に、耐圧容器t1内の温度が30.0℃であることを確認し、回転速度1000rpmで10分間撹拌して造粒を行い、分散体を調製した。次に、回転速度を300rpmまで落とし、0.5℃/分の降温速度で25.0℃まで冷却した。
1時間後にポンプp1を停止し、バルブV1を閉じ、圧力調整バルブV4を少しずつ開いて、耐圧容器t1の内部圧力を大気圧まで減圧することにより、フィルターに捕捉されている樹脂粒子15を回収した。なお、上記製造条件を表1に示し、得られた樹脂粒子15の粒径の測定結果を表2に示す。また、樹脂粒子15の凝集状態、製造時のフィルター目詰まり及び収率の評価結果を表3に示す。
t2:耐圧容器(容器2)
t3:溶媒回収容器
B1:ボンベ
B2:ボンベ
p1:ポンプ
p2:ポンプ
V1:バルブ
V2:バルブ
V3:バルブ
V4:圧力調整バルブ
F1:フィルター
S1:攪拌装置
W1:観察窓
Claims (7)
- (a)樹脂と有機溶媒とを混合して、樹脂溶液を調製する工程、
(b)前記樹脂溶液及び二酸化炭素を容器1に投入し、前記樹脂及び前記有機溶媒を主成分とする相と、前記二酸化炭素及び前記有機溶媒を主成分とする相に相分離した状態を形成する工程、
(c)前記相分離した状態を維持したまま、前記容器1に微粒子を投入する工程、
(d)前記容器1内を攪拌して、表面が前記微粒子で覆われた前記樹脂溶液を含有する液滴を形成し、該液滴が前記二酸化炭素及び前記有機溶媒を含有する分散媒体中に分散した分散体を形成する工程、
(e)前記容器1に、さらに二酸化炭素を流通させて、前記液滴および前記分散媒体に含まれる前記有機溶媒を、前記二酸化炭素とともに前記容器1から除去して樹脂粒子を得る工程、
を有する樹脂粒子の製造方法。 - 前記工程(b)において、相分離した状態の前記容器1の内部圧力P1(MPa)が、下記式(1)を満たす、請求項1に記載の樹脂粒子の製造方法。
0.5≦P1≦5.0 ・・・(1) - 前記工程(c)において、前記微粒子を前記容器1とは異なる容器2に投入し、該容器2の内部圧力P2(MPa)を、前記容器1の内部圧力P1(MPa)に対して、下記式(2)を満たす圧力に加圧した後、前記容器2から前記容器1に前記微粒子を投入する、請求項1又は2に記載の樹脂粒子の製造方法。
0.0≦P2−P1≦2.0 ・・・(2) - 前記工程(c)において、前記容器1の内部温度T1(℃)及び前記容器2の内部温度T2(℃)を、下記式(3)を満たす温度に調整する、請求項3に記載の樹脂粒子の製造方法。
|T1−T2|≦20.0 ・・・(3) - 前記工程(c)は、前記微粒子が媒体に分散した分散液を前記容器1に投入する工程である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂粒子の製造方法。
- 前記微粒子が樹脂微粒子である請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂粒子の製造方法。
- トナー粒子を含有するトナーの製造方法であって、前記トナー粒子が請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法により製造された樹脂粒子であることを特徴とするトナーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015227761A JP6562821B2 (ja) | 2015-11-20 | 2015-11-20 | 樹脂粒子の製造方法およびトナーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015227761A JP6562821B2 (ja) | 2015-11-20 | 2015-11-20 | 樹脂粒子の製造方法およびトナーの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017094254A true JP2017094254A (ja) | 2017-06-01 |
JP6562821B2 JP6562821B2 (ja) | 2019-08-21 |
Family
ID=58803379
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015227761A Active JP6562821B2 (ja) | 2015-11-20 | 2015-11-20 | 樹脂粒子の製造方法およびトナーの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6562821B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009052005A (ja) * | 2007-07-30 | 2009-03-12 | Sanyo Chem Ind Ltd | 樹脂粒子の製造法 |
JP2010132851A (ja) * | 2008-03-24 | 2010-06-17 | Sanyo Chem Ind Ltd | 樹脂粒子及びその製造方法 |
JP2013011884A (ja) * | 2011-06-03 | 2013-01-17 | Canon Inc | トナー |
JP2015191198A (ja) * | 2014-03-28 | 2015-11-02 | キヤノン株式会社 | トナーの製造方法 |
-
2015
- 2015-11-20 JP JP2015227761A patent/JP6562821B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009052005A (ja) * | 2007-07-30 | 2009-03-12 | Sanyo Chem Ind Ltd | 樹脂粒子の製造法 |
JP2010132851A (ja) * | 2008-03-24 | 2010-06-17 | Sanyo Chem Ind Ltd | 樹脂粒子及びその製造方法 |
JP2013011884A (ja) * | 2011-06-03 | 2013-01-17 | Canon Inc | トナー |
JP2015191198A (ja) * | 2014-03-28 | 2015-11-02 | キヤノン株式会社 | トナーの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6562821B2 (ja) | 2019-08-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6335582B2 (ja) | トナー | |
US9658554B2 (en) | Method of producing toner and method of producing resin particle | |
JP5289614B2 (ja) | トナー | |
JP5836888B2 (ja) | トナー | |
JP5743959B2 (ja) | トナー | |
JP5812737B2 (ja) | トナー | |
US9429860B2 (en) | Toner production method | |
JP6463154B2 (ja) | トナー | |
JP6033062B2 (ja) | トナー | |
JP6727841B2 (ja) | トナーの製造方法、及び樹脂粒子の製造方法 | |
JP6771979B2 (ja) | トナー及びトナーの製造方法 | |
JP2018017858A (ja) | トナー、およびトナーの製造方法 | |
JP6562821B2 (ja) | 樹脂粒子の製造方法およびトナーの製造方法 | |
JP6614846B2 (ja) | 樹脂粒子の製造方法およびトナーの製造方法 | |
JP2017044933A (ja) | トナーの製造方法 | |
JP6316079B2 (ja) | トナーの製造方法 | |
JP6335581B2 (ja) | トナーの製造方法 | |
JP6370087B2 (ja) | トナーの製造方法 | |
JP6516604B2 (ja) | 樹脂粒子の製造方法およびトナーの製造方法 | |
JP2018124419A (ja) | トナーの製造方法 | |
JP2016090749A (ja) | トナーの製造方法 | |
JP6489847B2 (ja) | トナーの製造方法 | |
JP2017198811A (ja) | トナー粒子の製造方法及び樹脂粒子の製造方法 | |
JP2017044932A (ja) | トナーの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181116 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190613 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190625 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190723 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6562821 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |