JP2017093128A - 非接触送電装置、及び非接触電力伝送システム - Google Patents

非接触送電装置、及び非接触電力伝送システム Download PDF

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Abstract

【課題】送電電力のハンチングによる異物の誤検知を抑制する。
【解決手段】整流回路335と、PFC回路337と、インバータ340と、送電コイル410と、第2コイル478と、制御装置485とを備える。整流回路335、PFC回路337、及びインバータ340は、交流電源330から交流電力を受け、該交流電力よりも周波数が高い送電電力を生成する。送電コイル410は、受電ユニット200に含まれる受電コイルに送電電力を非接触で送電する。第2コイル478は、送電コイル410の上方に位置する受電コイルに送電コイル410が送電するものとして、送電コイル410の上方に配設される。制御装置485は、第2コイル478の電圧により異物の有無を検知する。送電電力は交流電源330の周期と相関のある周期でハンチングする。制御装置485は、送電電力のハンチング動作に同期して異物の有無を検知する。
【選択図】図4

Description

この発明は、非接触送電装置、及び非接触電力伝送システムに関し、特に、送電装置と受電装置との間に存在する異物の有無を検知する非接触送電装置、及び非接触電力伝送システムに関する。
従来から送電装置から受電装置に非接触で電力伝送を行う非接触電力伝送システムが知られている(特許文献1〜6参照)。このような非接触電力伝送システムにおいては、送電装置と受電装置との間に異物(存在すべきでない物)が侵入することが想定され、異物を適切に検知することが必要である。たとえば、特開2013−27171号公報(特許文献1)は、送電装置から受電装置への送電中でも精度よく金属異物を検知可能な検知装置を開示する。この検知装置は、送電装置と受電装置との間に存在する金属異物を、コイルを含む共振回路のQ値の変化を監視することにより検知する。
特開2013−27171号公報 特開2013−154815号公報 特開2013−146154号公報 特開2013−146148号公報 特開2013−110822号公報 特開2013−126327号公報
特許文献1に開示されるQ値の変化を監視する方法に代えて、送電コイルと受電コイルの他に、送電コイルから非接触で受電する異物検知用コイルを別途設けることによっても異物検知を行なうことができる。この場合には、たとえば、異物検知用コイルの電圧の変化を監視することにより異物検知を行なう。
しかしながら、送電コイルの送電電力は系統電源の周期と相関のある周期でハンチング(変動)する。これは、送電コイルの送電電力は系統電源から生成されるため、系統電源の周波数成分が送電電力に残ってしまうためである。したがって、異物検知用コイルに生じる誘導電圧の変化を監視することにより異物検知を行なうとすると、送電電力のハンチングによる誘導電圧の変化が異物の侵入と誤検知される可能性がある。上記特許文献1〜6は、このような異物誤検知の問題及びその解決手段について何ら開示していない。
この発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、送電電力のハンチングによる異物の誤検知を抑制することができる非接触送電装置、及び非接触電力伝送システムを提供することである。
この発明のある局面に従う非接触送電装置は、電源部と、送電コイルと、異物検知用コイルと、制御装置とを備える。電源部は、系統電源から交流電力の供給を受け、該交流電力よりも周波数が高い送電電力を生成する。送電コイルは、受電装置の受電コイルに送電電力を非接触で送電する。異物検知用コイルは、送電コイルの上方に位置する受電コイルに送電コイルが送電するものとして、送電コイルの上方に配設される。制御装置は、異物検知用コイルの電圧により異物の有無を検知する。電源部によって生成される送電電力は、系統電源の周期と相関のある周期でハンチングする。そして、制御装置は、送電電力のハンチング動作に同期して異物の有無を検知する。
また、この発明の別の局面に従う非接触電力伝送システムは、送電装置と受電装置とを備える。受電装置は、送電装置から非接触で受電する受電コイルを含む。送電装置は、電源部と、送電コイルと、異物検知用コイルと、制御装置とを含む。電源部は、系統電源から交流電力の供給を受け、該交流電力よりも周波数が高い送電電力を生成する。送電コイルは、受電コイルに送電電力を非接触で送電する。異物検知用コイルは、送電コイルの上方に位置する受電コイルに送電コイルが送電するものとして、送電コイルの上方に配設される。制御装置は、異物検知用コイルの電圧により異物の有無を検知する。電源部によって生成される送電電力は、系統電源の周期と相関のある周期でハンチングする。そして、制御装置は、送電電力のハンチング動作に同期して異物の有無を検知する。
この非接触送電装置、及び非接触電力伝送システムにおいては、異物検知処理は送電電力のハンチング動作に同期して行なわれる。したがって、この異物検知処理は、送電電力のハンチング動作の影響をほとんど受けない。その結果、送電電力のハンチング動作による異物の誤検知は抑制される。
この発明によれば、送電電力のハンチングによる異物の誤検知を抑制することができる非接触送電装置、及び非接触電力伝送システムを提供することができる。
実施の形態1における非接触電力伝送システムの概略構成図である。 送電ユニットの分解斜視図である。 第1コイルと第2コイルとにより構成されるコイルペアの斜視図である。 異物検知器の電気的な構成を示した図である。 送電電力が系統電源の周期と相関のある周期でハンチングする理由を説明するための図である。 送電電力の低周波成分が異物検知に与える影響について説明するための図である。 異物検知のタイミングの一例を説明するための図である。 異物検知処理の具体的手順を示すフローチャートである。 実施の形態2における異物検知のタイミングの一例を説明するための図である。 実施の形態2における異物検知処理の具体的手順を示すフローチャートである。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
(非接触電力伝送システムの構成)
図1は、この発明の実施の形態1に従う非接触送電装置が適用される非接触電力伝送システムの概略構成図である。なお、図中、矢印Dは鉛直方向下方を示し、矢印Uは鉛直方向上方を示す。これらについては、図2,3においても共通する。
図1を参照して、非接触電力伝送システム1000は、車両100と送電装置300と交流電源330とを備える。車両100は、受電ユニット200を含み、受電ユニット200は、不図示の受電コイルを含む。受電ユニット200の受電コイルは、送電装置300から非接触で受電するように構成される。車両100においては、受電ユニット200により受電された電力が不図示の蓄電装置に供給される。車両100は、蓄電装置の電力により走行駆動力を生じ、走行することができる。
交流電源330は、所謂、系統電源であり、送電装置300の整流回路335に交流電力を供給する。送電装置300は、整流回路335と、PFC(Power Factor Correction)回路337と、インバータ340と、送電ユニット400と、制御装置485とを含む。
整流回路335は、交流電源330から供給された電力を全波整流する。なお、整流回路335は、必ずしも全波整流回路である必要はなく、半波整流回路であってもよい。PFC回路337は、整流回路335の出力電圧を正弦波に近づけることで力率を改善する。なお、整流回路335とPFC回路337とは別々に構成する必要はなく、たとえば、PFC回路337が整流回路の機能も有するようにしてもよい。インバータ340は、PFC回路337から受ける整流後の電力を、所定の周波数を有する送電電力(交流)に変換する。
送電ユニット400は不図示の送電コイルを含み、送電コイルは、インバータ340から交流電力の供給を受けることにより磁界を形成し、形成された磁界を通じて受電ユニット200の受電コイルへ非接触で送電する。なお、送電コイルにおける導線の巻き数は、送電コイルと受電コイルとの間の距離、並びにQ値(たとえばQ≧100)及び結合係数κが大きくなるように適宜設計される。制御装置485については、後ほど図4において説明する。
(送電ユニットの構成)
図2は、図1に示した送電ユニット400の分解斜視図である。図2を参照して、送電ユニット400は、送電コイル410と、筐体430と、異物検知器460と、送電コイル410に対して矢印D方向に配置される不図示の共振コンデンサとを含む。送電コイル410は、コア440と、コア440の周囲に巻回された導線450とを含む。一例として、コア440はフェライト製である。送電コイル410及び不図示の共振コンデンサは、筐体430内に収容される。筐体430は、シールド432と、蓋部材434とを含む。
送電ユニット400と受電ユニット200(図1)との間に異物(存在すべきでない物)が存在すると、送電コイル410から受電ユニット200の受電コイルへの電力伝送時に、異物が発熱したり、電力伝送効率が低下したりする。異物検知器460は、送電ユニット400と受電ユニット200(図1)との間に異物が存在している場合に、そのような異物を検知する。異物としては、たとえば、飲料缶やお金等の金属片や、動物が想定される。
異物検知器460は、複数の第1コイル468と、複数の第2コイル478とを含む。複数の第1コイル468及び複数の第2コイル478は、送電コイル410の上方(矢印U方向)に設けられ、この実施の形態1では、蓋部材434の内面上に配設されている。複数の第2コイル478は、複数の第1コイル468に対応して設けられ、各第1コイル468及び各第2コイル478は、同一の大きさ及び形状を有する。各第2コイル478は、対応の第1コイル468に対向して配置され、対応の第1コイル468とともにコイルペアを構成する。そして、複数の第1コイル468(複数の第2コイル478)の数に相当する複数組のコイルペアが、蓋部材434の内面上に行列状に配設される。このような、送電コイル410よりも外形の小さいコイルペアによって、受電ユニット200の受電状態の変化では検知できないような小さい異物も検知することができる。
なお、異物は、コイルペアを構成する第1コイル468と第2コイル478との間ではなく、コイルペアの上方に存在し得ることになるが、そのような場合でも、異物の存在によって第1コイル468と第2コイル478との間の結合係数が変化する。その結果、第2コイル478に生じる誘導電圧が変化する。したがって、第2コイル478に生じる誘導電圧に基づいて異物を検知することができる。
図3は、第1コイル468と第2コイル478とにより構成されるコイルペアの斜視図である。図3を参照して、第1コイル468及び第2コイル478の各々は、矩形状の形状を有する。第2コイル478は、対応の第1コイル468と対向して配置される。
第1コイル468に検知用の交流電圧が印加されると、第1コイル468は、検知用の磁界AR1を形成する。そうすると、第1コイル468に対向して配置された第2コイル478に、検知用磁界AR1によって誘導電圧が発生する。このとき、コイルペアの近傍に異物が存在すると、検知用磁界AR1が異物により影響を受けて第1コイル468と第2コイル478との間の結合係数が変化し、第2コイル478に生じる誘導電圧が変化する。
図4は、図2に示した異物検知器460の電気的な構成を示した図である。図4を参照して、異物検知器460は、複数の第1コイル468(A〜P)及び複数の第2コイル478(A〜P)に加えて、発振器461と、パワーアンプ462と、共振コンデンサ463と、マルチプレクサ464,465と、複数の共通配線466,467とを含む。また、異物検知器460は、信号処理回路471と、共振コンデンサ472と、共振抵抗473と、マルチプレクサ474,475と、複数の共通配線476,477とをさらに含む。
なお、説明上の便宜のため、複数の第1コイル468(A〜P)と複数の第2コイル478(A〜P)とは、離れて図示されているが、実際には、図2で説明したように、各第2コイル478は、対応の第1コイル468と対向して配置され、対応の第1コイル468とコイルペアを構成している。また、この実施の形態1では、一例としてコイルペアが16組設けられる構成が示されているが、コイルペアの数はこれに限定されるものではない。
本実施の形態1に従う送電装置においては、マルチプレクサ464,465,474,475によって、複数の第1コイル468(A〜P)のうち検知用の交流電圧が印加される1つの第1コイル468と、その検知用交流電圧が印加される第1コイル468に対応する1つの第2コイル478とのペア(コイルペア)が順次切替えられる。この実施の形態1に従う送電装置300においては、第1コイル468(A)〜第1コイル468(P)の順に交流電圧が印加され、第2コイル478(A)〜第2コイル478(P)の順に受電状態が検知される。以下、具体的に説明する。
発振器461は、任意の周波数(たとえば13.56MHz)を有する信号を発生し、その信号はパワーアンプ462によって増幅される。パワーアンプ462から出力される異物検知用の交流電圧は、共振コンデンサ463を通じてマルチプレクサ464に入力される。マルチプレクサ464は、共振コンデンサ463、制御装置485及び4本の共通配線466に接続される。一方、マルチプレクサ465は、接地線、制御装置485及び4本の共通配線467に接続される。
各共通配線466は、4つの第1コイル468の一方の端子に接続される。各共通配線467は、4つの第1コイル468の他方の端子に接続される。マルチプレクサ464は、制御装置485からの切替指令に従って、4本のうちのいずれか1本の共通配線466に交流電圧を出力する。マルチプレクサ465は、制御装置485からの切替指令に従って、4本のうちのいずれか1本の共通配線467を接地線と導通させる。
複数の第1コイル468(A〜P)は、4×4の行列状に配列される。マルチプレクサ464及びマルチプレクサ465によって、あるタイミングでは、16個の第1コイル468(A〜P)のいずれかにマルチプレクサ464からの交流電圧が印加される。どの第1コイル468に交流電圧が印加されるかについては、制御装置485からマルチプレクサ464,465に与えられる切替指令に従って決定される。そして、各第1コイル468は、検知用交流電圧が印加された際に、検知用磁界を形成する。
一方、複数の第2コイル478(A〜P)も、4×4の行列状に配列される。マルチプレクサ474は、共振コンデンサ472、制御装置485及び4本の共通配線476に接続される。マルチプレクサ475は、接地線、制御装置485及び4本の共通配線477に接続される。各共通配線476は、4つの第2コイル478の一方の端子に接続される。各共通配線477は、4つの第2コイル478の他方の端子に接続される。信号処理回路471は、共振コンデンサ472及び共振抵抗473に接続される。なお、共振抵抗473は、周波数のずれに対してロバストな電力伝送を実現するために設けられている。
16個の第1コイル468(A〜P)のいずれかに交流電圧が印加された際、その第1コイル468は検知用磁界を形成する。この第1コイル468に対向して配置された第2コイル478は、この第1コイル468が形成した検知用磁界により誘導電圧を発生する。この第2コイル478は、制御装置485からマルチプレクサ474,475に送出される切替指令に応じて予め特定される。
検知用の交流電圧が印加された第1コイル468に対応する第2コイル478に生じた誘導電圧は、マルチプレクサ474、共振コンデンサ472及び共振抵抗473を介して信号処理回路471(たとえばAC/DC回路)に伝達される。信号処理回路471は、共振コンデンサ472から受ける電圧を、制御装置485が受信できるのに適した信号に変換して制御装置485へ出力する。
第1コイル468及び第2コイル478の付近に異物が存在していた場合には、第1コイル468及び第2コイル478の周囲に形成される磁界がその異物に鎖交することによって、第2コイル478に生じる誘導電圧が変化する。この実施の形態1においては、第2コイル478に生じる誘導電圧が、前回検知された誘導電圧と比較して、予め定められた電圧値以上変化した場合に異物が存在すると判定される。
(送電電力のハンチングによる異物検知への影響抑制)
以上のような構成の送電装置300において、送電コイル410の送電電力は交流電源330(系統電源)の周期と相関のある周期(1/2の周期)でハンチングする。この理由について次に説明する。
図5は、送電電力が系統電源の周期と相関のある周期でハンチングする理由を説明するための図である。図5を参照して、横軸は時間を示し、縦軸には、上から、交流電源330の出力電圧、整流回路335の出力電圧、PFC回路337の出力電圧、インバータ340の出力電圧、及び送電コイル410による送電電力が示されている。
図5(a)を参照して、交流電源330の出力電圧は一定周期(系統電源周期)で変化する。系統電源周期は、交流電源330(系統電源)の周波数の逆数である。すなわち、系統電源周期は予め定められている。
図5(b)を参照して、整流回路335の出力電圧は、交流電源330の出力電圧が全波整流されたものとなる。図5(c)を参照して、PFC回路337の出力電圧は、整流回路335の出力電圧の波形が正弦波に近づけられたものとなる。交流電源330の出力電圧が全波整流された後に出力電圧が正弦波に近づけられるため、PFC回路337の出力電圧の周期は、交流電源330の出力電圧の周期(系統電源周期)の1/2となる。
図5(d)を参照して、インバータ340の出力電圧は高周波(たとえば、数十kHz)である。インバータ340の入力電圧はPFC回路337の出力電圧であるため、インバータ340の出力電圧の波形には、PFC回路337の出力電圧の周波数成分(低周波成分)が含まれる。すなわち、インバータ340の出力電圧は、交流電源330の出力電圧の周期の1/2の周期でハンチングする。図5(e)を参照して、送電コイル410の送電電力は、インバータ340の出力電圧と相関を有するため、インバータ340の出力電圧と同様に、交流電源330の出力電圧の周期の1/2の周期でハンチングする。
異物検知器460の第2コイル478に生じる誘導電圧は、第1コイル468により形成される磁界の他、送電コイル410による送電電力の影響も受ける。したがって、第2コイル478に生じる誘導電圧の変化を監視することにより異物検知を行なうとすると、送電電力のハンチングによる誘導電圧の変化が異物の侵入と誤検知される可能性がある。
図6は、送電電力の低周波成分(送電電力のハンチングの影響)が異物検知に与える影響について説明するための図である。図6を参照して、横軸は時間を示し、縦軸は送電電力の低周波成分を示す。時刻T1における送電電力と、時刻T2における送電電力とには差(送電電力差)が生じる。
この送電電力差は、第2コイル478の誘導電圧に影響を与える。したがって、仮に、時刻T1における第2コイル478の誘導電圧と、時刻T2における第2コイル478の誘導電圧とを比較することにより異物検知を行なうとすると、異物が存在しなかったとしても誘導電圧は大きく変化し、この誘導電圧の変化が異物の侵入と誤検知される可能性がある。
そこで、この実施の形態1に従う送電装置300において制御装置485は、送電コイル410による送電電力のハンチング動作に同期して異物の有無を検知する。
図7は、送電装置300における、異物検知のタイミングの一例を説明するための図である。図7を参照して、横軸は時間を示し、縦軸は送電電力の低周波成分を示す。上述の通り、異物検知は、第1コイル468に検知用交流電圧が印加された後、対応する第2コイル478に生じる誘導電圧が検知されることで行なわれる。
図7と共に図2を参照して、第2コイル478(A)における誘導電圧の検知は、時刻ST1,ST4に行なわれる。時刻ST1,ST4は、ハンチング周期における同位相(0)である。すなわち、第2コイル478(A)における誘導電圧の検知は、送電コイル410による送電電力のハンチング周期の位相が0となるタイミングで行なわれる。
また、第2コイル478(B)における誘導電圧の検知は、時刻ST2,ST5に行なわれる。時刻ST2,ST5は、ハンチング周期における同位相(2π/16)である。すなわち、第2コイル478(B)における誘導電圧の検知は、送電コイル410による送電電力のハンチング周期の位相が2π/16となるタイミングで行なわれる。
また、第2コイル478(C)における誘導電圧の検知は、時刻ST3,ST6に行なわれる。時刻ST3,ST6は、ハンチング周期における同位相(4π/16)である。すなわち、第2コイル478(C)における誘導電圧の検知は、送電コイル410による送電電力のハンチング周期の位相が4π/16となるタイミングで行なわれる。
そして、第2コイル478(D〜P)においても、一定間隔毎(2π/16毎)に誘導電圧の検知が行なわれる。なお、各第2コイル478における誘導電圧の検知は、必ずしも2π/16毎に行なわれる必要はない。各第2コイル478における誘導電圧の検知がハンチング周期における同位相、又はハンチング動作に同期して行なわれればよい。
送電コイル410による送電電力のハンチング周期は交流電源330の周波数から予め特定することができるため、制御装置485は、各第2コイル478における誘導電圧の検知をハンチング周期の同位相毎に行なうことができる。たとえば、交流電源330の周波数が60Hzの場合、ハンチング周期は1/120secとなる。したがって、制御装置485は、1/120sec毎に各第2コイル478の誘導電圧を検知することで、各第2コイル478に関して、ハンチング周期における同位相毎に誘導電圧を検知することができる。
このように、送電装置300においては、各第2コイル478に関して、ハンチング周期における同位相毎に誘導電圧が検知される。すなわち、制御装置485は、送電電力のハンチング動作に同期して各第2コイル478に生じる誘導電圧を検知する。したがって、各第2コイル478に生じる誘導電圧が送電電力のハンチングから受ける影響は各検知タイミングにおいて凡そ一定となる。その結果、送電電力のハンチングによる異物の誤検知は抑制される。次に、送電装置300における異物検知処理の具体的手順について説明する。
(異物検知処理の説明)
図8は、送電装置300における異物検知処理の具体的手順を示すフローチャートである。この実施の形態1において、このフローチャートに示される処理は、1/120sec×1/16の周期で、異物検知を行なうコイルペア(第1コイル468と第2コイル478とからなるペア)を順次切り替えながら実行される。ここで、1/120secは送電コイル410の送電電力のハンチング周期に由来し、1/16は、第2コイル478(第1コイル468)が16個設けられ、ハンチング周期内に16回誘導電圧が検知されることに由来する。
図8を参照して、1/120sec×1/16のタイミングが到来すると、制御装置485は、対象の第1コイル468に検知用電圧を印加するようにマルチプレクサ464,465を制御する(ステップS100)。その後、制御装置485は、対象の第1コイル468に対応する第2コイル478に生じる誘導電圧を検知するためにマルチプレクサ474,475を制御する(ステップS110)。
その後、制御装置485は、同一の第2コイル478において1周期前(1/120sec前)に検知された誘導電圧と、ステップS110において検知された誘導電圧との差が、しきい値Th1より大きいか否かを判定する(ステップS120)。しきい値Th1は、予め定められた値である。また、1周期前に検知された誘導電圧の値は、制御装置485の不図示の内部メモリに記憶されている。
1周期前に検知された誘導電圧とステップS110において検知された誘導電圧との差がしきい値Th1より大きいと判定されると(ステップS120においてYES)、異物により第1コイル468と第2コイル478との結合係数に影響が生じている可能性が高いため、制御装置485は、異物が存在する(有る)と判定する(ステップS130)。一方、1周期前に検知された誘導電圧とステップS110において検知された誘導電圧との差がしきい値Th1以下であると判定されると(ステップS120においてNO)、制御装置485は、異物が存在しない(無い)と判定する(ステップS140)。これにより、このフローチャートに示される処理は終了する。
このように、送電装置300においては、各第2コイル478に生じる誘導電圧がハンチング周期の同位相毎に検知され、同位相毎に検知された誘導電圧が比較されることで、異物の有無が検知される。したがって、異物検知処理は、送電電力のハンチングの影響を殆ど受けない。よって、この実施の形態1に従う送電装置300によれば、送電電力のハンチングによる異物の誤検知を抑制することができる。
[実施の形態2]
この実施の形態2においては、実施の形態1と比較して、各第2コイル478に生じる誘導電圧の検知タイミングが異なる。この実施の形態2に従う送電装置300Aは、実施の形態1と異なり、制御装置485Aを備える。ここでは、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図9は、この実施の形態2における異物検知のタイミングの一例を説明するための図である。図9を参照して、横軸は時間を示し、縦軸は送電電力の低周波成分を示す。
制御装置485Aは、第2コイル478(A〜H)における誘導電圧の検知を、時刻TT1,TT3に行なう。時刻TT1,TT3は、ハンチング周期における同位相(0)である。また、制御装置485Aは、第2コイル478(I〜P)における誘導電圧の検知を、時刻TT2、及び時刻TT2とハンチング周期における同位相(π)となる時刻に行なう。この実施の形態2においては、複数の第2コイル478における誘導電圧の検知が同時(位相が0又はπとなるタイミング)に行なわれる。したがって、実施の形態1と比較して、第2コイル478における誘導電圧の検知を長い間隔毎に行なうことができる。
図10は、送電装置300Aにおける異物検知処理の具体的手順を示すフローチャートである。この実施の形態2において、このフローチャートに示される処理は、1/120sec×1/2の周期で、異物検知を行なうコイルペアを順次切り替えながら実行される。ここで、1/120secはハンチング周期に由来し、1/2は、16個設けられた第2コイル478のうち、8個の第2コイル478において誘導電圧が同時に検知され、ハンチング周期内に2回誘導電圧が検知されることに由来する。
図10を参照して、1/120sec×1/2のタイミングが到来すると、制御装置485Aは、対象の第1コイル468(たとえば、A〜H)に検知用電圧を印加するようにマルチプレクサ464,465を制御する(ステップS100A)。その後、制御装置485Aは、対象の第1コイル468に対応する第2コイル478(たとえば、A〜H)に生じる誘導電圧を検知するためにマルチプレクサ474,475を制御する(ステップS110A)。
その後、制御装置485Aは、同一の第2コイル478において1周期前(1/120sec前)に検知された誘導電圧とステップS110Aにおいて検知された誘導電圧との差が、しきい値Th1より大きいか否かを判定する(ステップS120A)。
1周期前に検知された誘導電圧とステップS110Aにおいて検知された誘導電圧との差がしきい値Th1より大きいと判定されると(ステップS120AにおいてYES)、制御装置485Aは、異物が存在すると判定する(ステップS130A)。一方、1周期前に検知された誘導電圧とステップS110Aにおいて検知された誘導電圧との差がしきい値Th1以下であると判定されると(ステップS120AにおいてNO)、制御装置485Aは、異物が存在しないと判定する(ステップS140A)。これにより、このフローチャートに示される処理は終了する。
この実施の形態2に従う送電装置300Aにおいても、実施の形態1と同様、各第2コイル478に関して、ハンチング周期における同位相毎に誘導電圧が検知される。したがって、送電装置300Aによれば、送電電力のハンチングによる異物の誤検知を抑制することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 車両、200 受電ユニット、300 送電装置、330 交流電源、335 整流回路、337 PFC回路、340 インバータ、400 送電ユニット、410 送電コイル、432 シールド、434 蓋部材、440 コア、450 導線、460 異物検知器、463,472 共振コンデンサ、464,465,474,475 マルチプレクサ、466,467,476,477 共通配線、468 第1コイル、471 信号処理回路、473 共振抵抗、478 第2コイル、485 制御装置、1000 非接触電力伝送システム。

Claims (2)

  1. 系統電源から交流電力の供給を受け、該交流電力よりも周波数が高い送電電力を生成する電源部と、
    受電装置の受電コイルに前記送電電力を非接触で送電する送電コイルと、
    前記送電コイルの上方に位置する前記受電コイルに前記送電コイルが送電するものとして、前記送電コイルの上方に配設される異物検知用コイルと、
    前記異物検知用コイルの電圧により異物の有無を検知する制御装置とを備え、
    前記電源部によって生成される送電電力は、前記系統電源の周期と相関のある周期でハンチングし、
    前記制御装置は、前記送電電力のハンチング動作に同期して前記異物の有無を検知する、非接触送電装置。
  2. 送電装置と受電装置とを備える非接触電力伝送システムであって、
    前記受電装置は、前記送電装置から非接触で受電する受電コイルを含み、
    前記送電装置は、
    系統電源から交流電力の供給を受け、該交流電力よりも周波数が高い送電電力を生成する電源部と、
    前記受電コイルに前記送電電力を非接触で送電する送電コイルと、
    前記送電コイルの上方に位置する前記受電コイルに前記送電コイルが送電するものとして、前記送電コイルの上方に配設される異物検知用コイルと、
    前記異物検知用コイルの電圧により異物の有無を検知する制御装置とを含み、
    前記電源部によって生成される送電電力は、前記系統電源の周期と相関のある周期でハンチングし、
    前記制御装置は、前記送電電力のハンチング動作に同期して前記異物の有無を検知する、非接触電力伝送システム。
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