JP2010117298A - 固定子巻線の部分放電を検出するためのセンサ、並びに固定子巻線の検査装置及び検査方法 - Google Patents

固定子巻線の部分放電を検出するためのセンサ、並びに固定子巻線の検査装置及び検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】設置が容易であり、良好な検出感度を得ることが可能な、固定子巻線の部分放電を検出するためのセンサを提供する。
【解決手段】回転電機の固定子巻線12の部分放電を検出するための部分放電センサ20は、固定子10の外部に配置され、固定子巻線12の部分放電により生じる磁束の変化を検出するサーチコイル21と、当該サーチコイル21が巻回される鉄心であって、回転電機の固定子鉄心11に当接し、固定子巻線12により生じる磁束を通す磁路を固定子鉄心11とともに形成するように設置される鉄心22とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転電機の固定子巻線の部分放電を検出するためのセンサ、並びに回転電機の固定子巻線の検査装置及び検査方法に関する。
回転電機の固定子巻線の絶縁状態を検査する技術として、固定子巻線の部分放電を検出する技術が知られている(例えば、特許文献1〜3を参照)。
特許文献1には、回転機のステータ部のスロット内の巻線近傍に配置されたサーチコイルにより、巻線の絶縁部に生じた部分放電信号を検出する技術が記載されている。
特許文献2には、固定子巻線各相のスロット内に設置され、上記スロットにおける部分放電を検出する複数の部分放電センサと、当該部分放電センサのそれぞれの検出信号間の時間差に基づいて電波雑音と部分放電とを判別すると共に、部分放電の放電発生位置を特定する回路とを備えた回転電機の異常検出装置が記載されている。
特許文献3には、回転電機の部分放電のデータ量を低減するための技術として、予め取込時間間隔を設定し、当該取込時間間隔内での部分放電波形の正のピーク値および負のピーク値を記憶するものが記載されている。
特開平9−222456号公報 特開平7−39111号公報 特開2008−39606号公報
上記特許文献1,2のようにサーチコイルをスロット内に配置する構成では、サーチコイルの設置に手間がかかる。一方、サーチコイルを単にスロット外に設置する構成では、良好な検出感度を得られない場合がある。
そこで、本発明は、設置が容易であり、良好な検出感度を得ることが可能な、固定子巻線の部分放電を検出するためのセンサを提供する。
本発明に係る固定子巻線の部分放電を検出するためのセンサは、前記回転電機の固定子の外部に配置され、前記固定子巻線の部分放電により生じる磁束の変化を検出するサーチコイルと、前記サーチコイルが巻回される鉄心であって、前記回転電機の固定子鉄心に当接し、前記固定子巻線により生じる磁束を通す磁路を前記固定子鉄心とともに形成するように設置される鉄心と、を有することを特徴とする。
本発明に係る回転電機の固定子巻線の検査装置は、前記固定子巻線に近接して設置され、前記固定子巻線の部分放電を検出する複数の部分放電センサと、前記固定子巻線に流れる電流を検出する電流センサと、前記複数の部分放電センサの出力と前記電流センサの出力とに基づいて、前記固定子巻線の部分放電の発生位置を判定する判定手段と、を有することを特徴とする。
本発明の一態様では、前記各部分放電センサは、前記回転電機の固定子の外部に配置され、前記固定子巻線の部分放電により生じる磁束の変化を検出するサーチコイルと、前記サーチコイルが巻回される鉄心であって、前記回転電機の固定子鉄心に当接し、前記固定子巻線により生じる磁束を通す磁路を前記固定子鉄心とともに形成するように設置される鉄心と、を有する。
本発明に係る回転電機の固定子巻線の検査方法は、前記固定子巻線に近接させて、前記固定子巻線の部分放電を検出する複数の部分放電センサを設置する工程と、前記固定子巻線に流れる電流を検出する電流センサを設置する工程と、前記複数の部分放電センサの出力と前記電流センサの出力とに基づいて、前記固定子巻線の部分放電の発生位置を判定する工程と、を有することを特徴とする。
本発明の一態様では、前記各部分放電センサは、前記回転電機の固定子の外部に配置され、前記固定子巻線の部分放電により生じる磁束の変化を検出するサーチコイルと、前記サーチコイルが巻回される鉄心であって、前記回転電機の固定子鉄心に当接し、前記固定子巻線により生じる磁束を通す磁路を前記固定子鉄心とともに形成するように設置される鉄心と、を有する。
本発明によれば、設置が容易であり、良好な検出感度を得ることが可能な、固定子巻線の部分放電を検出するためのセンサを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本実施の形態に係る部分放電センサ20を固定子10に配置した様子を示す断面図である。図2は、図1の破線で囲まれた部分の拡大図である。以下、図1,2を参照して、本実施の形態に係る部分放電センサ20を説明する。
まず、部分放電センサ20が配置される固定子10について説明する。図1において、回転電機の固定子10は、略円筒形状であり、主として固定子鉄心11と、これに巻回される固定子巻線12とで構成されている。ここで、回転電機は、特に限定されないが、例えば、ハイブリッド自動車等の電気自動車における走行用のモータである。
固定子鉄心11は、略円筒形状のヨーク11aと、このヨーク11aの内側に所定間隔毎に中心軸に向けて延設された複数個のティース11bとを含んで構成されている。各ティース11bには、固定子巻線12が巻回され、隣り合うティース11b同士の間には、固定子巻線12を収容するスロット11cが形成されている。なお、図1では、3つのスロット11cだけが代表的に示されており、他の多くのスロット11cについては図示が省略されている。
上記固定子10の内部には、回転子がエアギャップを介して固定子10と同軸に配置されるが、図1において回転子は装着されていない。
次に、部分放電センサ20について説明する。部分放電センサ20は、固定子巻線12の絶縁状態の検査に用いられるセンサであり、固定子巻線12の部分放電を検出するためのセンサである。
図2に示されるように、部分放電センサ20は、サーチコイル21と、サーチコイルの鉄心22とを含む。
サーチコイル21は、回転電機の固定子巻線12の部分放電により生じる磁束の変化を検出するコイルである。サーチコイル21は、設置容易性の観点より、固定子10の外部に配置される。また、サーチコイル21は、固定子巻線12により生じる磁束が当該サーチコイル21を通るように配置される。具体的な一態様では、サーチコイル21は、スロット11cに対向するように、固定子巻線12に近接して配置される。
上記サーチコイル21は、鉄心22に巻回される。鉄心22は、固定子鉄心11に当接し、固定子巻線12により生じる磁束を通す磁路を固定子鉄心11とともに形成するように設置される。図2において、破線Aは、固定子鉄心11とサーチコイルの鉄心22とによって形成される磁路を模式的に示している。
一つの態様では、鉄心22は、図2に示されるように、スロット11cを跨ぎ、スロット11cの両側のティース11bと当接する。具体的には、鉄心22は、スロット11cの両側のティース11bと当接する当接部22a,22bと、当接部22aと当接部22bとを連結する連結部22cとを含み、連結部22cにサーチコイル21が巻回される。鉄心22の形状は、特に限定されないが、例えば、図2に示されるように断面略C字形状または断面略コ字形状である。
鉄心22を固定子鉄心11に当接させる方法は特に限定されないが、一つの態様では、鉄心22は、付勢部材により固定子鉄心11側に付勢されて、固定子鉄心11の内面に密着させられる。図2の例では、鉄心22を付勢するために、付勢機構30が設けられている。付勢機構30は、固定子10の内部に設置される円筒部材31と、当該円筒部材31と鉄心22との間に配置され、鉄心22を固定子鉄心11側に押し付ける弾性部材(例えば、ばね)32とを有する。
次に、固定子巻線12の絶縁状態を検査する際の作用の一例を説明する。固定子巻線12の絶縁状態を検査する際、固定子巻線12に所定の電圧が印加される。例えば、回転電機の運転停止中に、固定子巻線12に試験電圧が印加される。この場合、固定子巻線12の絶縁皮膜等に絶縁欠陥があると、部分放電が発生し、固定子巻線12に部分放電パルス電流Iが流れる。この部分放電パルス電流Iによりサーチコイル21を通る磁束が変化し、これによりサーチコイル21にパルス電圧が誘起される。このパルス電圧を観測することにより、固定子巻線12の部分放電の発生を判定することができる。
なお、上記絶縁状態の検査は、回転電機の運転停止中に限らず、回転電機の運転中に行われることも可能である。この場合、例えば、固定子巻線12に駆動電圧を印加したときの部分放電が検出される。
以上のとおり、本実施の形態では、部分放電を検出するためのサーチコイルを固定子の外部に設ける。このため、本実施の形態によれば、サーチコイルを容易に設置することができる。また、本実施の形態では、サーチコイルは鉄心に巻回され、当該鉄心は、固定子鉄心に当接し、固定子巻線により生じる磁束を通す磁路を固定子鉄心とともに形成するように設置される。このため、本実施の形態によれば、サーチコイルの鉄心と固定子鉄心とで、部分放電により生じる磁束を通す磁路を形成でき、良好な検出感度を得ることが可能となる。例えば、図3に示されるように、鉄心22を設けず、サーチコイル21を単に固定子10の外部に設置する構成では、固定子10の内径側にギャップが生じるため、部分放電パルスによって発生する磁束が低下し、良好な検出感度が得られない。これに対し、本実施の形態によれば、サーチコイルと固定子鉄心との間のギャップを無くすことができ、検出感度を向上させることができる。
なお、図2では、1つの部分放電センサ20が示されているが、固定子10に対して複数の部分放電センサ20が設置されてもよい。この場合、複数の部分放電センサ20の設置位置は特に限定されないが、例えば、特定のスロット11cに対向して、固定子10の軸方向に沿って複数の部分放電センサ20が設置されてもよいし、固定子10の周方向に沿って複数の部分放電センサ20が並べて配置されてもよい。このように複数の部分放電センサ20を設置する構成によれば、当該複数の部分放電センサ20の出力に基づいて、部分放電の発生位置を特定することが可能となる。
[第2の実施の形態]
図4は、本実施の形態に係る固定子巻線の検査装置100の構成の一例を示す概略図である。固定子巻線の検査装置100は、回転電機の固定子巻線の絶縁状態を検査するための装置であり、より具体的には、部分放電により固定子巻線の絶縁欠陥部位を特定する装置である。
図4において、固定子巻線の検査装置100は、複数の部分放電センサ50と、電流センサ60と、判定装置70とを含む。図4の例では、複数の部分放電センサ50として、6個の部分放電センサ51〜56が示されている。
複数の部分放電センサ50は、それぞれ、回転電機の固定子巻線12に近接して設置され、固定子巻線12の部分放電を検出するセンサである。一つの態様では、部分放電センサ50は、固定子巻線12との電磁結合または静電結合を利用して、固定子巻線12の部分放電を検出するものである。具体的な一態様では、部分放電センサ50は、固定子巻線12の部分放電により生じる磁束の変化を検出するサーチコイルを有する。より具体的な一態様では、部分放電センサ50として、上記第1の実施の形態に係る部分放電センサ20が採用される。
電流センサ60は、固定子巻線12に流れる電流を検出するセンサである。好ましくは、電流センサ60は、固定子巻線12の全部位の部分放電電流を検出できるように、十分な検出感度を有する。電流センサ60は、特に種類は限定されないが、例えば抵抗素子や高周波CT等である。
判定装置70は、複数の部分放電センサ50の出力と電流センサ60の出力とに基づいて、固定子巻線12の部分放電の発生位置を判定する。具体的には、判定装置70は、電流センサ60によってパルス信号が検出された場合に、当該パルス信号が発生した時点における複数の部分放電センサ50の出力信号に基づいて部分放電の発生位置を特定する。より具体的には、判定装置70は、電流センサ60によってパルス信号が検出された場合に、当該パルス信号と実質的に同時に複数の部分放電センサ50により検出されたパルス信号に基づき、部分放電の発生位置を特定する。
一つの態様では、判定装置70は、電流センサ60によってパルス信号が検出された場合に、当該パルス信号と実質的に同時に複数の部分放電センサ50により検出されたパルス信号の振幅に基づき、部分放電の発生位置を特定する。具体的には、判定装置70は、パルス信号の振幅が最も大きい部分放電センサ50の付近を部分放電の発生位置として特定する。これは、部分放電の発生位置から遠ざかるにつれて部分放電電流が減衰し、部分放電センサ50のパルス信号の振幅が減衰することから、パルス信号の振幅が最も大きい部分放電センサ50が部分放電の発生位置に近いと考えられるからである。
判定装置70は、電流センサ60によってパルス信号が検出された場合に、当該パルス信号と実質的に同時に何れかの部分放電センサ50によりパルス信号が検出されたときに、部分放電が発生したと判定し、部分放電の発生位置を特定してもよい。一方、何れの部分放電センサ50によってもパルス信号が検出されないときには、判定装置70は、部分放電は発生していないと判定し、部分放電の発生位置の特定を行わなくてもよい。ここで、上記部分放電センサ50によりパルス信号が検出されたときとは、例えば、部分放電センサ50の出力信号のレベルが所定閾値以上となったときである。
判定装置70は、一つの態様では、ハードウェア資源とソフトウェアとの協働により実現される。具体的には、判定装置70の一部または全部の機能は、記録媒体に記録されたプログラムがメインメモリに読み出されてCPU(Central Processing Unit)により実行されることによって実現される。上記プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されることも可能であるし、データ信号として通信により提供されることも可能である。ただし、判定装置70は、ハードウェアのみにより実現されてもよい。また、判定装置70は、物理的に1つの装置により実現されてもよいし、複数の装置により実現されてもよい。
図4の例では、判定装置70は、信号遅延回路71、トリガ発生装置72、ゲート回路73、および位置判定装置74を有する。
信号遅延回路71は、複数の部分放電センサ50の出力信号を受け、当該複数の出力信号に所定の遅延時間Δtだけ遅延を与え、遅延された複数の部分放電センサ50の出力信号をゲート回路73に供給する。
トリガ発生装置72は、電流センサ60の出力信号(例えば抵抗素子の両端の電圧信号)が入力される端子N0を有し、当該端子N0にパルス信号が入力されると、トリガ信号をゲート回路73に供給する。
ゲート回路73は、開状態のとき、信号遅延回路71からの信号を通過させて位置判定装置74に供給し、閉状態のとき、信号遅延回路71からの信号を遮断する。また、ゲート回路73は、トリガ発生装置72からトリガ信号を受けてから所定期間ΔTだけ開状態となり、それ以外の期間は閉状態である。
位置判定装置74は、ゲート回路73を通過した複数の部分放電センサ51〜56の出力信号が入力される複数の端子N1〜N6を有し、当該端子N1〜N6に入力された信号に基づき、部分放電の発生位置を判定する。
図5は、本実施の形態に係る固定子巻線の検査装置100の動作を説明するためのタイムチャートである。図5には、上から順に、端子N0に入力された電流センサ60の電圧信号と、ゲート回路73の開閉状態と、端子N1〜N6に入力された部分放電センサ51〜56の電圧信号とが例示されている。
図6は、本実施の形態に係る固定子巻線の検査装置100の動作を示すフローチャートである。
以下、図5,6を参照して、固定子巻線の検査装置100の動作を説明する。
固定子巻線12の絶縁検査では、電源80により電源固定子巻線12と固定子鉄心11との間に試験電圧が印加される。試験電圧は、ここでは交流電圧であるが、直流電圧とすることも可能である。なお、図4の例では、電源80と並列にコンデンサCが設けられている。
固定子巻線12の皮膜等に絶縁欠陥があると、上記試験電圧が印加された場合に、部分放電が発生する。
上記部分放電が発生すると、当該部分放電によって固定子巻線12にパルス電流が流れ、電流センサ60で部分放電パルスが検出される(S1)。具体的には、上記パルス電流によって、固定子巻線12に取り付けられた電流センサ60(例えば抵抗素子)にパルス電圧が発生し、図5に示されるように、パルス電圧信号がトリガ発生装置72の端子N0に入力される。
トリガ発生装置72は、端子N0に上記パルス電圧信号が入力され、端子N0の電圧が所定閾値Vth以上に達すると、トリガ信号を発生させてゲート回路73に供給する。
ゲート回路73は、図5に示されるように、上記トリガ信号を受けると、所定期間ΔTだけ開状態となる(S2)。これにより、所定期間ΔTだけ、信号遅延回路71の出力信号が位置判定装置74に取り込まれる。
上記部分放電が発生すると、部分放電センサ50でも部分放電パルスが検出される。具体的には、上記部分放電によって、固定子巻線12に磁気結合された部分放電センサ51〜56(例えばサーチコイル)にパルス電圧が誘起され、パルス電圧信号が信号遅延回路71に供給される。
信号遅延回路71は、部分放電センサ51〜56から上記パルス電圧信号を受けると、当該パルス電圧信号を所定遅延時間Δtだけ遅延させてゲート回路73に供給する。
ゲート回路73は上記トリガ信号により所定期間ΔTだけ開状態となっており、上記遅延された部分放電センサ51〜56のパルス電圧信号は、ゲート回路73を通過して、図5に示されるように、位置判定装置74の端子N1〜N6に供給される。
なお、信号遅延回路71で信号を遅延させるのは、次の理由による。電流センサ60でパルス電圧が検出されてからトリガ信号が発生してゲート回路73が開くまで、ある程度の時間が掛かる。このため、部分放電センサ50の出力信号を遅延させない構成では、ゲート回路73が開く前に部分放電センサ50からのパルス電圧信号が位置判定装置74に到達し、パルス電圧信号の先頭部分が位置判定装置74に取り込まれない可能性がある。そこで、図4の例では、部分放電センサ50で検出されたパルス電圧信号の全体がゲート回路73の開期間ΔTに入るように、部分放電センサ50の出力信号をΔtだけ遅延させている。なお、ΔTやΔtは、センサや装置によって左右されるため、検査装置100の構成に合わせて設定される。
位置判定装置74は、ゲート回路73から上記部分放電センサ51〜56のパルス電圧信号を受けると、部分放電センサ51〜56のパルス電圧信号のそれぞれの振幅の最大値(以下、単に「振幅」と称す)A1〜A6を特定する。図7には、位置判定装置74により検出された振幅A1〜A6の一例が示されている。
ついで、位置判定装置74は、振幅A1〜A6を比較して、最も大きい振幅を特定する(S3)。
ついで、位置判定装置74は、上記最も大きい振幅が所定閾値(例えば予め設定されたノイズレベル)より大きいか否かを判断する(S4)。
最も大きい振幅が所定閾値より大きいと判断された場合(S4:YES)、位置判定装置74は、当該最も大きい振幅に対応する部分放電センサ50の付近で部分放電が発生したと判定し、当該判定結果を出力する(S5)。図7の例では、位置判定装置74は、振幅A2に対応する部分放電センサ52付近で部分放電が発生したと判定する。
一方、最も大きい振幅が所定閾値以下であると判断された場合(S4:NO)、位置判定装置74は、部分放電の発生位置を判定せずに、処理を終了させる。
固定子巻線12のリアクタンスや固定子鉄心11との浮遊容量によって、部分放電の発生位置から遠ざかるにつれて部分放電電流が減衰することから、最も振幅が大きいところが部分放電の発生源に近いと言える。ただし、部分放電センサ50の配置や接続方法、固定子10の構成によっては、共振等によりそのようにならない場合が考えられるので、部分放電と各部分放電センサ50の出力との関係を予め測定しておき、当該測定の結果に基づいて部分放電の発生位置を判定するのがよい。例えば、位置判定装置74は、予め測定された各部分放電センサ50の感度に基づき、各部分放電センサ50の出力を補正した上で、部分放電の発生位置を判定する。また例えば、位置判定装置74は、予め測定された部分放電の発生位置と各部分放電センサ50の出力との対応関係に基づき、部分放電の発生位置を判定する。
なお、上記絶縁状態の検査は、回転電機の運転停止中に限らず、回転電機の運転中に行われることも可能である。この場合、例えば、固定子巻線12に駆動電圧を印加したときの部分放電が検出される。
また、上記の説明では、複数の部分放電センサ50のパルス信号の振幅に基づいて部分放電の発生位置を特定しているが、判定装置70は、複数の部分放電センサ50のパルス信号の発生時刻に基づいて部分放電の発生位置を特定してもよい。例えば、判定装置70は、パルス信号が最も早く検出された部分放電センサ50の近傍を部分放電の発生位置として特定してもよい。
また、上記の説明では、ハードウェア回路によって部分放電センサ50の出力信号の取り込み期間を制限することにより、部分放電の発生位置の判定に使用される信号の範囲を制限しているが、部分放電の発生位置の判定に使用される信号の範囲は、他の方法で制限されてもよい。例えば、判定装置70は、部分放電センサ50の出力信号をメモリに記憶しておき、部分放電の発生位置の判定に使用する部分のデータをメモリから切り出してもよい。
以上のとおり、本実施の形態では、固定子巻線の検査装置は、固定子巻線に近接して設置され、固定子巻線の部分放電を検出する複数の部分放電センサの出力と、固定子巻線に流れる電流を検出する電流センサの出力とに基づいて、固定子巻線の部分放電の発生位置を判定する。このため、本実施の形態によれば、固定子巻線の部分放電の発生位置を良好に検出することが可能となる。具体的には、電流センサでパルス信号が検出されたときにおける複数の部分放電センサの出力に基づいて部分放電の発生位置を判定することができ、外乱の影響を抑えて良好に部分放電の発生位置を特定することが可能となる。より具体的には、部分放電の発生位置の判定を、電流センサでパルス信号が検出されたタイミングに限定することができ、電磁波雑音等のノイズが部分放電センサに検出され、部分放電パルスと誤判定されることによる部分放電の発生位置の誤検出を回避または低減することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更することができる。
第1の実施の形態に係る部分放電センサを固定子に配置した様子を示す断面図である。 図1の破線で囲まれた部分の拡大図である。 サーチコイルの鉄心を設けず、サーチコイルを単に固定子の外部に設置する構成を示す図である。 第2の実施の形態に係る固定子巻線の検査装置の構成の一例を示す概略図である。 第2の実施の形態に係る固定子巻線の検査装置の動作を説明するためのタイムチャートである。 第2の実施の形態に係る固定子巻線の検査装置の動作を示すフローチャートである。 位置判定装置により検出された振幅A1〜A6の一例を示す図である。
符号の説明
10 固定子、11 固定子鉄心、11a ヨーク、11b ティース、11c スロット、12 固定子巻線、20 部分放電センサ、21 サーチコイル、22 鉄心、22a,22b 当接部、22c 連結部、30 付勢機構、31 円筒部材、32 弾性部材、50(51〜56) 部分放電センサ、60 電流センサ、70 判定装置、71 信号遅延回路、72 トリガ発生装置、73 ゲート回路、74 位置判定装置、80 電源、100 固定子巻線の検査装置。

Claims (5)

  1. 回転電機の固定子巻線の部分放電を検出するためのセンサであって、
    前記回転電機の固定子の外部に配置され、前記固定子巻線の部分放電により生じる磁束の変化を検出するサーチコイルと、
    前記サーチコイルが巻回される鉄心であって、前記回転電機の固定子鉄心に当接し、前記固定子巻線により生じる磁束を通す磁路を前記固定子鉄心とともに形成するように設置される鉄心と、
    を有することを特徴とする固定子巻線の部分放電を検出するためのセンサ。
  2. 回転電機の固定子巻線の検査装置であって、
    前記固定子巻線に近接して設置され、前記固定子巻線の部分放電を検出する複数の部分放電センサと、
    前記固定子巻線に流れる電流を検出する電流センサと、
    前記複数の部分放電センサの出力と前記電流センサの出力とに基づいて、前記固定子巻線の部分放電の発生位置を判定する判定手段と、
    を有することを特徴とする固定子巻線の検査装置。
  3. 請求項2に記載の固定子巻線の検査装置であって、
    前記各部分放電センサは、
    前記回転電機の固定子の外部に配置され、前記固定子巻線の部分放電により生じる磁束の変化を検出するサーチコイルと、
    前記サーチコイルが巻回される鉄心であって、前記回転電機の固定子鉄心に当接し、前記固定子巻線により生じる磁束を通す磁路を前記固定子鉄心とともに形成するように設置される鉄心と、
    を有することを特徴とする固定子巻線の検査装置。
  4. 回転電機の固定子巻線の検査方法であって、
    前記固定子巻線に近接させて、前記固定子巻線の部分放電を検出する複数の部分放電センサを設置する工程と、
    前記固定子巻線に流れる電流を検出する電流センサを設置する工程と、
    前記複数の部分放電センサの出力と前記電流センサの出力とに基づいて、前記固定子巻線の部分放電の発生位置を判定する工程と、
    を有することを特徴とする固定子巻線の検査方法。
  5. 請求項4に記載の固定子巻線の検査方法であって、
    前記各部分放電センサは、
    前記回転電機の固定子の外部に配置され、前記固定子巻線の部分放電により生じる磁束の変化を検出するサーチコイルと、
    前記サーチコイルが巻回される鉄心であって、前記回転電機の固定子鉄心に当接し、前記固定子巻線により生じる磁束を通す磁路を前記固定子鉄心とともに形成するように設置される鉄心と、
    を有することを特徴とする固定子巻線の検査方法。
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