JP2017093011A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コンデンサを有するコンデンサモジュールを効率的に冷却する電力変換装置を提供する。
【解決手段】 直流電力を交流電力に変換する電力変換装置1は、半導体モジュール11を有するインバータ10、半導体モジュール11に当接する冷却フィン21を有する冷却部20、コンデンサ31、32、33及びインバータ10とコンデンサ31、32、33とを電気的に接続するバスバー34、35を有するコンデンサモジュール30、インバータ10及びコンデンサモジュール30を収容する収容部材40などを備える。コンデンサモジュール30は、収容部材40が有する中間壁41、第二側壁、第二接合壁47及び底壁48が形成するコンデンサ収容空間402に収容されている。バスバー34は、中間壁41に対向する中間壁側バスバー341、底壁48に対向する底壁側第一バスバー342、第二側壁に対向する側壁側バスバー344などを有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、直流電力を交流電力に変換する電力変換装置に関する。
従来、電力変換装置は、複数の半導体モジュールを有し直流電力を交流電力に変換するインバータ、コンデンサを有し半導体モジュールにかかる直流電力の電圧を平滑化するコンデンサモジュール、半導体モジュール及びコンデンサモジュールを冷却する冷却部、半導体モジュール及びコンデンサモジュールを収容する収容部材などを備える。例えば、特許文献1には、冷却部が有する複数のフィンと複数の半導体モジュールとが交互に積層されている積層体、コンデンサモジュール、及び、冷却部が有する冷却パイプが挿通され積層体及びコンデンサモジュールを収容する収容部材を備える電力変換装置が記載されている。
特開2014−187827号公報
コンデンサモジュールは、比較的発熱量が大きいコンデンサと当該コンデンサを封止するコンデンサ封止材から形成されている。コンデンサ封止材は樹脂から形成されているため、電力変換装置を安定して使用する場合、コンデンサモジュールの温度をコンデンサ及び封止材の耐熱温度より低くすることが必要である。しかしながら、特許文献1に記載の電力変換装置では、コンデンサモジュールは、収容部材が有する収容孔に挿通されており、コンデンサモジュールの両端が収容部材から突出している。このため、コンデンサモジュールの両端が高温になりやすく、コンデンサモジュールの温度がコンデンサ及び封止材の耐熱温度以上となるおそれがある。
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、コンデンサを有するコンデンサモジュールを効率的に冷却する電力変換装置を提供することにある。
本発明は、電力変換装置であって、インバータ(10)、冷却部(20)、コンデンサモジュール(30)、収容部材(40)、及び、付勢部材(50)を備える。
インバータは、スイッチング素子(12)及びスイッチング素子を封止する素子封止材(14)から形成され一の方向に並ぶよう設けられている複数の半導体モジュール(11)を有し、直流電力を交流電力に変換する。
冷却部は、半導体モジュールの一の方向の一方側または他方側に当該半導体モジュールに当接するよう設けられ半導体モジュールと交互に積層されている複数の冷却フィン(21)、交互に積層されている複数の半導体モジュールと複数の冷却フィンとの積層体の一の方向の一方側に設けられる冷却プレート(22)、及び、複数の冷却フィン内及び冷却プレート内に半導体モジュールの温度に比べて低温の流体を流通させる冷却パイプ(23)を有する。
コンデンサモジュールは、電源(3)が供給する直流電力を充電可能かつ充電した電力を放電可能なコンデンサ(31、32、33)、電源及び複数のスイッチング素子とコンデンサとを電気的に接続する金属からなる複数のバスバー(34、35)、並びに、コンデンサ及び複数のバスバーを封止するコンデンサ封止材(36)を有し、積層体の一の方向の他方側に設けられ、スイッチング素子にかかる直流電力の電圧を平滑化する。
収容部材は、積層体とコンデンサモジュールとの間に設けられる中間壁(41)、中間壁から一の方向の一方側に延びるよう形成される二つの第一側壁(42、43)、二つの第一側壁の中間壁に接合する側の端部とは反対側のそれぞれの端部に接合しつつ冷却プレートに当接し交互に積層されている複数の半導体モジュール及び複数の冷却フィンを収容する第一収容空間(401)を形成する第一接合壁(44)、中間壁に接合し中間壁から一の方向の他方側に延びるよう形成される二つの第二側壁(45、46)、二つの第二側壁の中間壁に接合する側の端部とは反対側のそれぞれの端部に接合する第二接合壁(47)、並びに、中間壁、二つの第二側壁、及び、第二接合壁に接合しコンデンサモジュールを収容する第二収容空間(402)を形成する底壁(48)を有する。
付勢部材は、積層体と中間壁との間に設けられ冷却部を一の方向の一方側に付勢する。
本発明の電力変換装置では、複数のバスバーのうち一のバスバー(34)は、一の半導体側端子(340)、一の第一中間部(341)、一の第二中間部(342)、一の第三中間部(343)、及び、一の電源側端子(345)を有する。一の半導体側端子は、スイッチング素子と電気的に接続するよう設けられる。一の第一中間部は、一の半導体側端子と電気的に接続しコンデンサモジュール内の中間壁に対向する位置に設けられ底壁の方向に延びるよう形成されている。一の第二中間部は、一の第一中間部の底壁側の端部と電気的に接続しコンデンサモジュール内の底壁に対向する位置に設けられ第二接合壁の方向に延びるよう形成されている。一の第三中間部は、一の第二中間部の第二接合壁側の端部と電気的に接続しコンデンサモジュール内の二つの第二側壁のいずれか一方の第二側壁または第二接合壁に対向する位置に設けられ底壁とは反対の方向に延びるよう形成されている。一の電源側端子は、一の第三中間部と電源とを電気的に接続するよう設けられる。
本発明の電力変換装置では、コンデンサモジュールは、収容部材が有する第二収容空間に収容されている。第二収容空間は、中間壁、二つの第二側壁、第二接合壁、及び、底壁によって形成されている。すなわち、コンデンサモジュールは、底壁とは反対側を除いて収容部材によって囲まれている。一方、収容部材は、第一接合壁に当接する冷却プレート及び付勢部材を介して中間壁とつながっている冷却フィンによって冷却されている。これにより、第二収容空間に収容されているコンデンサモジュールを収容部材によって効率的に冷却し、使用時に発生する熱によってコンデンサモジュールに不具合が生じることを防止することができる。
また、コンデンサに接続している一のバスバーは金属から形成されているため、コンデンサで発生する熱がバスバーに伝わりやすくなっている。本発明の電力変換装置では、バスバーは、中間壁、底壁、及び、二つの第二側壁のいずれか一方の第二側壁または第二接合壁に対向する位置に設けられているため、コンデンサの熱が伝わるバスバーを冷却部によって冷却されている収容部材によって効率的に冷却することができる。これにより、コンデンサモジュールの放熱を促進し、コンデンサモジュールをさらに効率的に冷却することができる。
本発明の一実施形態による電力変換装置の模式図である。 図1のII−II線断面図である。 本発明の一実施形態による電力変換装置の回路図である。 本発明の一実施形態による電力変換装置が備えるコンデンサモジュールの斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
(一実施形態)
本発明の一実施形態による電力変換装置を図1〜4を参照して説明する。
一実施形態による電力変換装置1の模式図を図1、2に示す。電力変換装置1は、例えば、電気自動車やハイブリッド自動車などに搭載される。電力変換装置1は、図3に示すように、直流電源3と三相交流モータ5とを電気的に接続可能な位置に設けられている。電力変換装置1は、直流電源3が供給する直流電力を交流電力に変換し、三相交流モータ5に出力する。交流電力が供給される三相交流モータ5は、自動車の駆動輪を駆動する駆動力を発生する。
電力変換装置1は、インバータ10、冷却部20、コンデンサモジュール30、収容部材40、付勢部材50などを備える。なお、図1、2において、冷却部20とコンデンサモジュール30とが並べられる方向を「一の方向」としてのx方向、x方向に垂直であって収容部材40の底壁48に平行な方向をy方向、及び、x方向及びy方向に垂直な方向をz方向として図示する。
インバータ10は、複数の半導体モジュール11、制御回路基板15などを有する。インバータ10は、電力変換装置1を搭載する自動車の走行状態に基づいて直流電源3が供給する直流電力を交流電力に変換する。
半導体モジュール11は、図3に示すように、二個のスイッチング素子12、二個のフリーホイールダイオード13、並びに、二個のスイッチング素子12及び二個のフリーホイールダイオード13を封止しつつ略平板状に形成される素子封止材14を有する。一実施形態では、インバータ10は、三個の半導体モジュール11を有する。三個の半導体モジュール11は、x方向に一定の間隔を維持しつつ並ぶよう設けられている。
半導体モジュール11のz方向の端部には複数の端子が設けられている。半導体モジュール11のz方向の一端側には、P端子111、N端子112、及び、三相交流モータ5と電気的に接続される出力端子113が設けられている。半導体モジュール11のz方向の他端側には、制御回路基板15と電気的に接続する接続端子114が設けられている。
制御回路基板15は、図示しない外部の制御部と電気的に接続している。制御回路基板15は、電力変換装置1を搭載する自動車の走行状態に基づく当該制御部からの指令に基づいてスイッチング素子12の作動を制御する制御回路を有する。
冷却部20は、複数の冷却フィン21、冷却プレート22、冷却パイプ23を有する。冷却部20は、インバータ10、コンデンサモジュール30、収容部材40などを冷却可能である。
冷却フィン21は、半導体モジュール11のx方向の一方側または他方側に当該半導体モジュール11に当接するよう設けられる。具体的には、図1に示すように、一つの半導体モジュール11に対してx方向の冷却プレート22側またはコンデンサモジュール30側に設けられる。このとき、冷却フィン21は、当該一つの半導体モジュール11に当接している。すなわち、一つの半導体モジュール11は、二つの冷却フィン21によって挟み込まれている。これにより、半導体モジュール11と冷却フィン21とは、図1、2に示すように、交互に積層されている。冷却フィン21は、中空形状をなしており、「半導体モジュールの温度に比べて低温の流体」としての冷媒を流通可能である。
冷却プレート22は、x方向に交互に積層されている半導体モジュール11と冷却フィン21との積層体に対してコンデンサモジュール30とは反対側の位置に設けられている。冷却プレート22は、例えば、ろう付けによって収容部材40に固定されている。冷却プレート22は、中空形状をなしており、冷媒を流通可能である。
冷却パイプ23は、x方向に延びるよう形成されている。一実施形態では、冷却部20は、二本の冷却パイプ23を有する。二本の冷却パイプ23は、複数の冷却フィン21及び冷却プレート22に接合されている。冷却パイプ23は、外部の図示しない冷媒供給部が供給する冷媒を流通可能に形成されている。一方の冷却パイプ23を流れる冷媒は、冷却フィン21内及び冷却プレート22内に流入する。冷却フィン21内及び冷却プレート22内に流入した冷媒は、他方の冷却パイプ23を通って電力変換装置1の外部に排出される。冷媒は、例えば、半導体モジュール11の実使用時の温度に比べて低い温度の流体であるため、冷却フィン21に当接している半導体モジュール11及び冷却プレート22が固定されている収容部材40を冷却可能である。
コンデンサモジュール30は、三個のコンデンサ31、32、33、「一のバスバー」としてのバスバー34、「他のバスバー」としての35、コンデンサ封止材36などを有する。コンデンサモジュール30は、x方向に交互に積層されている半導体モジュール11と冷却フィン21との積層体に対して冷却プレート22とは反対側に設けられている。コンデンサモジュール30は、スイッチング素子12及び直流電源3と電気的に接続しスイッチング素子12にかかる直流電力の電圧を平滑化する。
コンデンサモジュール30は、三個のコンデンサ31、32、33を有する。コンデンサ31、32、33は、直流電源3が供給する直流電力をインバータ10の作動に応じて充電したり、充電した電力をインバータ10に向けて放電したりすることが可能である。略円柱状のコンデンサ31、32、33は、図1、2に示すように、x方向に並ぶよう設けられている。コンデンサ31、32、33のうち最も冷却部20から離れているコンデンサ33は、特許請求の範囲に記載の「第二接合壁側のコンデンサ」に相当する。
バスバー34、35は、金属から形成されている棒状部材である。バスバー34、35は、直流電源3及びスイッチング素子12とコンデンサ31、32、33とを電気的に接続する。バスバー34、35の詳細な形状は、後述する。
コンデンサ封止材36は、コンデンサ31、32、33及びバスバー34、35の一部を封止している。一実施形態では、コンデンサ封止材36は、直方体状に形成されている。
収容部材40は、金属、例えば、熱伝導性に優れているアルミニウムから形成されている部材である。収容部材40は、中間壁41、第一側壁42、43、第一接合壁44、第二側壁45、46、第二接合壁47、底壁48などを有する。一実施形態では、中間壁41、第一側壁42、43、第一接合壁44、第一接合壁44、第二側壁45、46、第二接合壁47、及び、底壁48は、一体に形成されている。
中間壁41は、収容部材40の略中央にy方向及びz方向に延びるよう形成されている。中間壁41は、複数の冷却フィンのうち最もコンデンサモジュール30側に位置する冷却フィン21とコンデンサモジュール30との間に設けられている。中間壁41のy方向の一端には、第一側壁42が接合している。中間壁41のy方向の一端側には、第二側壁45が接合している。中間壁41のy方向の他端には、第一側壁43及び第二側壁46が接合している。
第一側壁42は、中間壁41のy方向の一端からx方向における冷却プレート22側の方向及びコンデンサモジュール30側の方向に延びるよう形成されている。
第一側壁43は、中間壁41のy方向の他端からx方向における冷却プレート22側の方向に延びるよう形成されている。
第一接合壁44は、第一側壁42の中間壁41に接合する側とは反対側の端部、及び、第一側壁43の中間壁41に接合する側とは反対側の端部に接合している。第一接合壁44は、冷却フィン21をx方向から挿入可能な挿入孔441を有する。第一接合壁44には、図1,2に示すように、収容部材40の外側から冷却プレート22が当接している。
中間壁41、第一側壁42、43、及び、第一接合壁44は、交互に積層されている半導体モジュール11と冷却フィン21との積層体を内部に収容可能な「第一収容空間」としての素子収容空間401を形成する。素子収容空間401は、図2に示すように、Z方向の両側に開口を有している。
第二側壁45は、中間壁41のy方向の一端側からx方向におけるコンデンサモジュール30側の方向に延びるよう平板状に形成されている。第二側壁45は、y方向に垂直に設けられ、中間壁41に対して直角に接合している。
第二側壁46は、中間壁41のy方向の他端からx方向におけるコンデンサモジュール30側の方向に延びるよう平板状に形成されている。第二側壁46は、y方向に垂直に設けられ、中間壁41に対して直角に接合している。すなわち、第二側壁45と第二側壁46とは、平行となるよう設けられている。
なお、収容部材40が有する壁の位置関係を説明するときの「直角」及び「平行」は、厳密な意味での直角または平行ではなく、目視によって直角または平行とすることができる程度の角度の関係も含む。
第二接合壁47は、第二側壁45の中間壁41に接合する側とは反対側の端部、及び、第二側壁46の中間壁41に接合する側とは反対側の端部に直角に接合している。これにより、平板状に形成されている第二接合壁47は、中間壁41に対して平行となるよう設けられている。
底壁48は、中間壁41、第二側壁45、46及び第二接合壁47のz方向における制御回路基板15側に設けられている。底壁48は、中間壁41、第二側壁45、46及び第二接合壁47のz方向における制御回路基板15側の端部に直角に接合している。
中間壁41、第二側壁45、46、第二接合壁47及び底壁48は、コンデンサモジュール30を収容する「第二収容空間」としてのコンデンサ収容空間402を形成する。コンデンサ収容空間402は、z方向の制御回路基板15側とは反対側にのみ開口403を有している。
付勢部材50は、複数の冷却フィンのうち最もコンデンサモジュール30側に位置する冷却フィン21と中間壁41との間に設けられている。付勢部材50は、一端が中間壁41に当接している。これにより、本実施形態では、中間壁41は、図2に示すように、付勢部材50の一端を確実に支持するよう収容部材40を形成する他の壁に比べて厚みが厚くなっている。また、付勢部材50は、他端がコンデンサモジュール30側に位置する冷却フィン21に当接している。付勢部材50は、交互に積層されている半導体モジュール11と冷却フィン21との積層体をコンデンサモジュール30とは反対側に付勢する。
電力変換装置1は、コンデンサモジュール30が有するバスバー34、35の形状に特徴がある。そこで、図1、2、4を参照してバスバー34、35の形状を説明する。
バスバー34は、「一の半導体側端子」としての半導体側端子340、「一の第一中間部」としての中間壁側バスバー341、「一の第二中間部」としての底壁側第一バスバー342、底壁側第二バスバー343、「一の第三中間部」としての側壁側バスバー344、「一の電源側端子」としての電源側端子345などを有する。
半導体側端子340は、コンデンサ封止材36からx方向に突出するよう形成され、棒状の接続部材51を介して三個のスイッチング素子12のそれぞれのP端子111と電気的に接続するよう設けられる。
中間壁側バスバー341は、半導体側端子340に接合している。中間壁側バスバー341は、コンデンサモジュール30内の中間壁41に対向する位置に設けられ、底壁48の方向に延びるよう形成されている。
底壁側第一バスバー342は、中間壁側バスバー341の底壁48側の端部に接合している。底壁側第一バスバー342は、コンデンサモジュール30内の底壁48に対向する位置に設けられ、第二接合壁47の方向に延びるよう形成されている。
底壁側第二バスバー343は、底壁側第一バスバー342の第二接合壁47側の端部に接合している。底壁側第二バスバー343は、コンデンサモジュール30内の底壁48に対向する位置に設けられ、第二側壁45の方向に延びるよう形成されている。
側壁側バスバー344は、底壁側第二バスバー343の側壁側バスバー344側の端部に接合している。側壁側バスバー344は、コンデンサモジュール30内の第二側壁45に対向する位置に設けられ、底壁48とは反対の方向に延びるよう形成されている。側壁側バスバー344は、コンデンサ33に隣り合うよう設けられている。具体的には、図2に示すように、コンデンサモジュール30内をx方向にコンデンサの数で等分し、等分線L312の冷却部20側の領域を領域A31とし、等分線L312と等分線L323との間の領域を領域A32とし、等分線L323の冷却部20と反対側の領域を領域A33とすると、側壁側バスバー344は、領域A33に属する第二側壁45に対向するよう設けられる。
電源側端子345は、側壁側バスバー344と接合している。電源側端子345は、コンデンサ封止材36からy方向に突出するよう形成されている。電源側端子345は、直流電源3と電気的に接続するよう設けられる。
バスバー35は、「他の半導体側端子」としての半導体側端子350、「他の第一中間部」としての開口側第一バスバー351、開口側第二バスバー352、「他の電源側端子」としての電源側端子353などを有する。
半導体側端子350は、コンデンサ封止材36からx方向に突出するよう形成されている。半導体側端子350は、図4に示すように、半導体側端子340に隣り合うよう設けられている。半導体側端子350は、棒状の接続部材52を介して三個のスイッチング素子12のそれぞれのN端子112と電気的に接続するよう設けられる。
開口側第一バスバー351は、半導体側端子350に接合している。開口側第一バスバー351は、コンデンサモジュール30内においてコンデンサ収容空間402の開口403側に設けられている。すなわち、開口側第一バスバー351は、底壁側第一バスバー342とともにコンデンサ31、32、33をz方向から挟み込むよう設けられている。開口側第一バスバー351は、第二接合壁47の方向に延びるよう形成されている。
開口側第二バスバー352は、開口側第一バスバー351の第二接合壁47の端部に接合している。開口側第二バスバー352は、コンデンサモジュール30内においてコンデンサ収容空間402の開口403側に設けられ、第二側壁45の方向に延びるよう形成されている。
電源側端子353は、開口側第二バスバー352と接合している。電源側端子353は、コンデンサ封止材36からy方向に突出するよう形成されている。電源側端子353は、図4に示すように、電源側端子345に隣り合うよう設けられている。電源側端子353は、直流電源3と電気的に接続するよう設けられる。
電力変換装置1では、比較的発熱量が大きいコンデンサモジュール30は、収容部材40が有するコンデンサ収容空間402に収容されている。コンデンサ収容空間402は、中間壁41、第二側壁45、46、第二接合壁47、及び、底壁48によって形成されている。これにより、コンデンサモジュール30は、x方向、y方向、及び、z方向のうち、開口403が形成されているz方向の一方側を除く五つの側が収容部材40によって囲まれている。収容部材40は、第一接合壁44に当接する冷却プレート22及び付勢部材50を介して中間壁41とつながっている冷却フィン21によって十分に冷却されている。これにより、コンデンサ収容空間402に収容されているコンデンサモジュール30を収容部材40によって効率的に冷却することができる。したがって、使用時に発生する熱によってコンデンサモジュール30に不具合が生じることを防止することができる。
また、比較的高温となるコンデンサモジュール30は、中間壁41、第二側壁45、46、第二接合壁47、及び、底壁48によって囲まれているため、コンデンサモジュール30が外部に放出する熱が電力変換装置1の外部に届きにくくなる。これにより、コンデンサモジュール30からの放熱によって電力変換装置1の外部の他の装置に不具合が発生することを防止することができる。
コンデンサ31、32、33に接続しているバスバー34、35は金属から形成されているため、コンデンサ31、32、33で発生する熱がバスバーに伝わりやすくなっている。電力変換装置1では、バスバー34は、中間壁41、底壁48、及び、第二側壁45に対向する位置に分散して設けられているため、バスバー34、35を冷却部20によって冷却されている収容部材40によって効率的に冷却することができる。特に、収容部材40を形成する中間壁41は、付勢部材50の一端を確実に支持するため厚みが比較的厚くなっているため、中間壁41に対向するコンデンサモジュール30内の中間壁側バスバー341から中間壁41への放熱を効率的に行うことができる。これにより、コンデンサモジュール30の放熱を促進し、コンデンサモジュール30をさらに効率的に冷却することができる。また、コンデンサモジュール30の温度上昇を抑制することができるため、交流電力に変換可能な直流電力を多くすることができる。
また、バスバー35は、コンデンサ収容空間402の開口403側に設けられている。これにより、コンデンサモジュール30の開口403側から外部に放出されるコンデンサモジュール30の熱は、開口側第一バスバー351や開口側第二バスバー352によって遮られ電力変換装置1の外部に放熱されにくくなる。したがって、コンデンサモジュール30からの放熱によって電力変換装置1の外部の他の装置に不具合が発生することをさらに防止することができる。
収容部材40では、第一接合壁44に冷媒が流れる冷却プレート22が固定されている。また、中間壁41に冷媒が流れる冷却フィン21が付勢部材50を介してつながっている。これにより、収容部材40は、冷却部20を流れる冷媒によって効率的に冷却される。したがって、コンデンサモジュール30をさらに効率的に冷却することができる。
インバータ10が有する制御回路基板15は、底壁48のコンデンサモジュール30とは反対側に設けられている。これにより、コンデンサモジュール30からの放熱が底壁48によって遮られるため、制御回路基板15の温度が上昇することを防止できる。
また、バスバー34の側壁側バスバー344は、コンデンサモジュール30内の領域A31、A32、A33のうち冷却部20から最も離れている領域A33に属する第二側壁45に対向するよう設けられる。これにより、側壁側バスバーをコンデンサモジュール30内の領域A31、A32に属する第二側壁45に隣り合うよう設ける場合に比べ、中間壁41の温度の影響を受けにくくなる。したがって、側壁側バスバー344の熱を効率的に第二側壁45に伝えることができるため、側壁側バスバー344を介してコンデンサモジュール30をさらに効率的に冷却することができる。
電力変換装置1の組立工程において、冷却部20を収容部材40に組み付けるとき、冷却部20をx方向から収容部材40に近づけ、挿入孔441に冷却パイプ23と一体になった冷却フィン21を挿入する。また、コンデンサモジュール30と直流電源3とを電気的に接続するとき、直流電源3の接続線をy方向から電源側端子345、353に接合する。これにより、収容部材40において、隣り合うx方向及びy方向の二つの方向からの作業によって電力変換装置1を組み立てることができる。したがって、電力変換装置1の組立工数を低減することができる。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、二本のバスバーのそれぞれが有する電源側端子は、第二側壁の近傍においてコンデンサ封止材から突出するよう形成されるとした。しかしながら、電源側端子が突出する方向はこれに限定されない。第二接合壁の近傍においてコンデンサ封止材から突出するよう形成されてもよい。
上述の実施形態では、側壁側バスバーは、冷却部から最も離れているコンデンサに隣り合うよう設けられるとした。しかしながら、側壁側バスバーは、コンデンサモジュール内の第二側壁に対向する位置であればどこでもよい。また、側壁側バスバーの代わりにコンデンサモジュール内の第二接合壁に対向する位置に設けられる接合壁側バスバーがあってもよい。この場合、接合壁側バスバーは、第二接合壁の近傍まで延びるよう形成される底壁側第一バスバーと電源側端子とを電気的に接続するよう設けられる。
上述の実施形態では、制御回路基板は、底壁のコンデンサモジュールとは反対側に設けられるとした。しかしながら、制御回路基板が設けられる位置はこれに限定されない。
上述の実施形態では、コンデンサモジュールは、直方体状に形成されるとした。しかしながら、コンデンサモジュールの形状はこれに限定されない。
上述の実施形態では、二つの第二側壁は、y方向に垂直に設けられ、中間壁に対して直角に接合しているとした。また、第二接合壁は、二つの第二側壁に直角に接合し、中間壁に対して平行に設けられるとした。また、底壁は、中間壁、第二側壁及び第二接合壁のz方向における制御回路基板側の端部に略直角に接合しているとした。しかしながら、中間壁、第二側壁及び第二接合壁の位置関係はこれに限定されない。
上述の実施形態では、コンデンサモジュールは、二本のバスバーを有するとした。しかしながら、バスバーの本数はこれに限定されない。
上述の実施形態では、コンデンサモジュールは、円柱形状のコンデンサを3個有するとした。しかしながら、コンデンサの形状及び数はこれに限定されない。また、上述の実施形態では、コンデンサは、x方向に並ぶよう設けられるとした。しかしながら、コンデンサが並ぶ方向はこれに限定されない。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
1 ・・・電力変換装置
10 ・・・インバータ
11 ・・・半導体モジュール
20 ・・・冷却部
21 ・・・冷却フィン
30 ・・・コンデンサモジュール
34、35・・・バスバー
40 ・・・収容部材
41 ・・・中間壁
45、46・・・第二側壁
47 ・・・第二接合壁
48 ・・・底壁

Claims (5)

  1. スイッチング素子(12)及び前記スイッチング素子を封止する素子封止材(14)から形成され一の方向に並ぶよう設けられている複数の半導体モジュール(11)を有し、直流電力を交流電力に変換するインバータ(10)と、
    前記半導体モジュールの前記一の方向の一方側または他方側に当該半導体モジュールに当接するよう設けられ前記半導体モジュールと交互に積層されている複数の冷却フィン(21)、交互に積層されている複数の前記半導体モジュールと複数の前記冷却フィンとの積層体の前記一の方向の一方側に設けられる冷却プレート(22)、及び、複数の前記冷却フィン内及び前記冷却プレート内に前記半導体モジュールの温度に比べて低温の流体を流通させる冷却パイプ(23)を有する冷却部(20)と、
    電源(3)が供給する直流電力を充電可能かつ充電した電力を放電可能なコンデンサ(31、32、33)、前記電源及び複数の前記スイッチング素子と前記コンデンサとを電気的に接続する金属からなる複数のバスバー(34、35)、並びに、前記コンデンサ及び複数の前記バスバーを封止するコンデンサ封止材(36)を有し、前記積層体の前記一の方向の他方側に設けられ、前記スイッチング素子にかかる直流電力の電圧を平滑化するコンデンサモジュール(30)と、
    前記積層体と前記コンデンサモジュールとの間に設けられる中間壁(41)、前記中間壁から前記一の方向の一方側に延びるよう形成される二つの第一側壁(42、43)、前記二つの第一側壁の前記中間壁に接合する側の端部とは反対側のそれぞれの端部に接合しつつ前記冷却プレートに当接し前記積層体を収容する第一収容空間(401)を形成する第一接合壁(44)、前記中間壁に接合し前記中間壁から前記一の方向の他方側に延びるよう形成される二つの第二側壁(45、46)、前記二つの第二側壁の前記中間壁に接合する側の端部とは反対側のそれぞれの端部に接合する第二接合壁(47)、並びに、前記中間壁、前記二つの第二側壁、及び、前記第二接合壁に接合し前記コンデンサモジュールを収容する第二収容空間(402)を形成する底壁(48)を有する収容部材(40)と、
    前記積層体と前記中間壁との間に設けられ前記冷却部を前記一の方向の一方側に付勢する付勢部材(50)と、
    を備え、
    複数の前記バスバーのうち一のバスバー(34)は、前記スイッチング素子と電気的に接続するよう設けられる一の半導体側端子(340)、前記一の半導体側端子と電気的に接続し前記コンデンサモジュール内の前記中間壁に対向する位置に設けられ前記底壁の方向に延びるよう形成されている一の第一中間部(341)、前記一の第一中間部の前記底壁側の端部と電気的に接続し前記コンデンサモジュール内の前記底壁に対向する位置に設けられ前記第二接合壁の方向に延びるよう形成されている一の第二中間部(342)、前記一の第二中間部の前記第二接合壁側の端部と電気的に接続し前記コンデンサモジュール内の前記二つの第二側壁のいずれか一方の第二側壁または前記第二接合壁に対向する位置に設けられ前記底壁とは反対の方向に延びるよう形成されている一の第三中間部(344)、及び、前記一の第三中間部と前記電源とを電気的に接続するよう設けられる一の電源側端子(345)を有する電力変換装置。
  2. 複数の前記バスバーのうち他のバスバー(35)は、前記スイッチング素子と電気的に接続するよう設けられる他の半導体側端子(350)、前記他の半導体側端子と電気的に接続し前記コンデンサモジュール内の前記一の第二中間部が設けられている側とは反対側に前記コンデンサを挟むよう設けられ前記第二接合壁の方向に延びるよう形成されている他の第一中間部(351)、及び、前記他の第一中間部と前記電源とを電気的に接続する他の電源側端子(353)を有する請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記コンデンサモジュールは、前記一の方向に並べられている複数の前記コンデンサを有し、
    前記一の第三中間部は、複数の前記コンデンサのうち前記第二接合壁側のコンデンサ(33)に隣り合うよう設けられている請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. 前記インバータは、前記スイッチング素子の作動を制御する制御回路を搭載する制御回路基板(15)を有し、
    前記制御回路基板は、前記底壁の前記コンデンサモジュールとは反対側に位置する請求項1〜3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  5. 前記コンデンサモジュールは、直方体形状に形成され、
    前記二つの第二側壁のうちの一の第二側壁は、前記中間壁と直角に接合しつつ前記二つの第二側壁の他の第二側壁と平行になるよう設けられ、
    前記底壁は、前記二つの第二側壁及び前記中間壁と直角に接合し、
    前記第二接合壁は、前記中間壁と平行になるよう設けられ、前記二つの第二側壁及び前記底壁と直角に接合する請求項1〜4のいずれか一項に記載の電力変換装置。
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