JP2017091998A - 消弧用樹脂組成物 - Google Patents

消弧用樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2017091998A
JP2017091998A JP2015224897A JP2015224897A JP2017091998A JP 2017091998 A JP2017091998 A JP 2017091998A JP 2015224897 A JP2015224897 A JP 2015224897A JP 2015224897 A JP2015224897 A JP 2015224897A JP 2017091998 A JP2017091998 A JP 2017091998A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arc
resin
extinguishing
resin composition
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015224897A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6635334B2 (ja
Inventor
博雅 柳瀬
Hiromasa Yanase
博雅 柳瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric FA Components and Systems Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric FA Components and Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric FA Components and Systems Co Ltd filed Critical Fuji Electric FA Components and Systems Co Ltd
Priority to JP2015224897A priority Critical patent/JP6635334B2/ja
Publication of JP2017091998A publication Critical patent/JP2017091998A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6635334B2 publication Critical patent/JP6635334B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Arc-Extinguishing Devices That Are Switches (AREA)
  • Breakers (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】 通電時に質量減少を起こすことなく、消弧時にはアークを効率よく冷却する消弧用樹脂組成物を得る。【解決手段】 グリシジルエーテル型エポキシ樹脂と、ポリアミン系硬化剤もしくはイミダゾール系硬化剤と、マイクロカプセルとを含む消弧用樹脂組成物であって、前記マイクロカプセルが、芯物質とこれを被覆する皮膜とを備え、前記皮膜が、メラミン樹脂、ユリア樹脂のうち少なくとも1種を含む第1皮膜と、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂のうち少なくとも1種を含む第2皮膜とを含む2層以上に積層されてなる、消弧用樹脂組成物、当該組成物を硬化してなる、消弧用樹脂加工品、並びに当該加工品を備えてなる回路遮断器を提供する。【選択図】 なし

Description

本発明は、消弧用樹脂組成物に関する。本発明は、特には、回路遮断器における電流遮断時に接点から発生するアークを消弧するために使用される消弧用樹脂を構成する消弧用樹脂組成物に関する。
従来の回路遮断器等において、短絡電流および負荷電流遮断時に発生するアークを消弧するために、絶縁性を有する消弧性絶縁樹脂から形成される消弧装置を備えている。消弧性絶縁樹脂は、5000℃以上になるアークの発生により、熱分解して分解ガスを生成する。この分解ガスがアークを冷却し、消弧する。
従来から、マイクロカプセルを用いた消弧性絶縁樹脂が知られている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1は、消弧性絶縁樹脂は、クラックが入ったときに接着剤を芯物質としたマイクロカプセルから接着剤を放出させて電気特性の低下や機械強度の低下を抑制できることを開示している。
また、含水マイクロカプセルを用いた消弧性絶縁樹脂も知られている(例えば、特許文献2を参照)。特許文献2に開示された消弧性絶縁樹脂は、HOを発生させることにより、アーク温度を下げ、消弧する。
本出願人らによる、グリコールをマイクロカプセルに内包する消弧性絶縁樹脂も知られている(例えば、特許文献3を参照)。特許文献3の消弧性絶縁樹脂は、比較的低温環境下において、消弧室内の内圧上昇を招くことなく、回路遮断時に発生するアークを効率よく消弧することができる。
特開2003-31063号公報 特開2009-295419号公報 特開2010-40471号公報
従来技術に開示された、マイクロカプセルに消弧材を内包する技術においては、エポキシ樹脂への混練途中でマイクロカプセルが破壊され、消弧性能が発現されにくいという問題があった。本発明の目的は、混練中に破壊されることのない破壊強度を有するマイクロカプセルを混合し、遮断時に発生するアークを効率よく冷却効果を発揮し、遮断性能を向上させるとともに、その際に起こる温度上昇に耐える耐熱性の向上と内圧上昇に対して機械強度を向上させ、発生するガス成分から耐腐食や絶縁性を維持する消弧性絶縁材料からなる成形体を提供するとともに、その成形体からなる回路遮断器を提供することである。
本発明者らは鋭意検討の結果、消弧用樹脂組成物に含まれるマイクロカプセルの皮膜を少なくとも二層構造とすることで、マイクロカプセルの強度を向上し、その結果として、アークを効率よく消弧する消弧性絶縁樹脂とすることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、一実施形態によれば、消弧用樹脂組成物であって、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂と、ポリアミン系硬化剤もしくはイミダゾール系硬化剤と、マイクロカプセルとを含み、前記マイクロカプセルが、芯物質とこれを被覆する皮膜とを備え、前記皮膜が、メラミン樹脂、ユリア樹脂のうち少なくとも1種を含む第1皮膜と、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂のうち少なくとも1種を含む第2皮膜とを含む2層以上に積層されてなる。
前記消弧用樹脂組成物において、前記第1皮膜が前記芯物質と接していることが好ましい。
前記消弧用樹脂組成物において、前記芯物質が疎水性物質を主成分とすることが好ましい。
前記消弧用樹脂組成物において、前記マイクロカプセルが、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ビス(2‐エチルヘキシル)、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジイソノニルから選ばれる1種以上を、7質量%以上含むことが好ましい。
前記消弧用樹脂組成物において、前記マイクロカプセルが、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシルから選ばれる1種以上を、7質量%以上含むことが好ましい。
前記消弧用樹脂組成物において、前記マイクロカプセルが、1質量%以上含まれることが好ましい。
前記消弧用樹脂組成物において、さらに、チタン酸バリウムウィスカー、シリカゲル微粒子、ベーマイト、タルク、炭酸マグネシウム及び金属水酸化物から選ばれる1種以上の無機フィラー及び/または強化繊維を、1〜60質量%含有することが好ましい。
本発明は、別の実施形態によれば、前述のいずれかの消弧用樹脂組成物を硬化してなる、消弧用樹脂加工品である。
本発明は、さらに別の実施形態によれば、回路遮断器であって、固定接点を有する固定接触子と、前記固定接触子と接触する可動接点を有し前記固定接触子に対して開閉動作をする可動接触子と、前記固定接触子と前記可動接触子とが開閉動作する際に発生するアークを消弧する消弧装置とを備え、前記消弧装置が、前述の消弧用樹脂加工品を備えてなる。
本発明に係る消弧用樹脂組成物によれば、成形前の樹脂組成物の混練中にマイクロカプセルが破壊されることがなく、通電により周囲温度が上昇しても、芯物質が気化することを抑制することができる。ゆえに、遮断時に発生するアークを効率よく冷却効果を発揮し、遮断性能を向上させることができ、その際に起こる温度上昇に耐える耐熱性の向上と消弧室の内圧上昇に対して機械強度を向上させ、発生するガス成分から耐腐食や絶縁性を維持する消弧用樹脂加工物を得ることができる。また、本発明に係る消弧用樹脂加工物を備える遮断装置は、過負荷遮断や短絡遮断などの遮断性能が優れており、かつ、製品寿命が長く、信頼性の高いものとなっている。
図1は、本発明の消弧用樹脂組成物が適用される回路遮断装置の概念的な断面図である。 図2は、本発明の消弧用樹脂組成物から構成した消弧装置(成形体)の一例を示す斜視図である。 図3は、本発明の消弧用樹脂組成物から構成した消弧装置(成形体)を備える、回路遮断装置の一例を示す斜視図である。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施の形態によって限定されるものではない。
[第1実施形態:消弧用樹脂組成物]
本発明は、第1実施形態によれば、消弧用樹脂組成物に関する。本実施形態による消弧用樹脂組成物は、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂と、ポリアミン系硬化剤もしくはイミダゾール系硬化剤と、マイクロカプセルとを含む消弧用樹脂組成物である。
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、特に限定はなく、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、クレゾールフェノールポリグリシジルエーテル、ノボラックフェノールポリグリシジルエーテル、テトラメチルビフェニルジグリシジルエーテルなどが挙げられる。なかでも、低粘度で、マイクロカプセルの混合分散性に優れるという理由から、ビスフェノールAジグリシジルエーテルが好ましい。
また、グリシジルエーテル型エポキシ化合物のエポキシ当量(g/eq)は、80〜300が好ましく、150〜200がより好ましい。エポキシ当量をこのような範囲とすることで、樹脂組成物を低粘度にでき、マイクロカプセルを混合分散させ易くなる。また、グリシジルエーテル型エポキシ化合物の粘度(Pa・s)は、0.5〜30が好ましく、1〜15がより好ましい。粘度をこのような範囲とすることで、マイクロカプセルを混合分散させ易くなる。
本実施形態において、グリシジルエーテル型エポキシ化合物と混合する硬化剤は、ポリアミン系硬化剤またはイミダゾール系硬化剤を用いることができる。特に、イミダゾール系硬化剤を用いて得られる樹脂加工品は、耐熱性が高く、更には、マイクロカプセルの芯物質が大気へ蒸散しにくくなって、マイクロカプセルの常温での安定性を向上させることができる。
ポリアミン系硬化剤としては、特に限定はなく、脂肪族アミンや芳香族アミンが挙げられる。上記脂肪族アミンとしては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジプロピレントリアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、シクロヘキシルアミノプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、プロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、アミノエチルエタノールアミン、モノヒドロキシエチルジエチレントリアミン、ビスヒドロキシエチルジエチレントリアミン、N−(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレングリコール・ビスプロピレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、m−キシリレンジアミン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラスピロ[5,5]ウンデカン、メンセンジアミン、イソフォロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、N−アミノエチルピペラジン、トリエタノールアミン、テトラメチルグアニジン、ベンジルジメチルアミン等が挙げられる。上記芳香族アミンとしては、フェニレンジアミン、ジアミノアニソール、トルエンジアミン、キシレンジアミン、ジアミノビスエヘキィサミチレントリアミ、ジフェニルアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン、α−メチルジメチルアミン、ジメチルアミノメチルフェノール、トリジメチルアミノメチルベンゼン、ピリジン等が挙げられる。
イミダゾール系硬化剤としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、エポキシ−イミダゾールアダクト、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−フェニル−4(5)−メチルイミダゾール等が挙げられる。なかでも、マイクロカプセルの混合分散性が可能な粘度域であるという理由から、2−エチル−4(5)−メチルイミダゾールが好ましい。
ポリアミン系硬化剤の配合量(phr)は、グリシジルエーテル型エポキシ化合物100質量部に対し、30〜75質量部が好ましく、45〜65質量部がより好ましい。また、イミダゾール系硬化剤の配合量(phr)は、グリシジルエーテル型エポキシ化合物100質量部に対し、1〜10質量部が好ましく、3〜6質量部がより好ましい。このような配合量とすることにより、機械特性、電気的特性に優れた硬化物を得ることができる。
本実施形態の組成物において、マイクロカプセルは、芯物質とこれを被覆する皮膜とから構成されている。そして、皮膜が、メラミン樹脂、ユリア樹脂のうち少なくとも1種を含む第1皮膜と、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂のうち少なくとも1種を含む第2皮膜とを含む2層以上に積層されてなる。二層以上の構造とすることにより、第1皮膜の欠陥を第2皮膜が覆い、マイクロカプセルの耐熱性及び強度を高めることができる。マイクロカプセルの耐熱性を高めることにより、消弧用樹脂の消弧性能を長期間維持することができる。
第1皮膜を構成するメラミン樹脂、ユリア樹脂としては、単独で用いてもよく、これらの任意の混合物であってもよい。第2皮膜を構成するエポキシ樹脂は、特に限定されるものではなく、任意のエポキシ樹脂を用いることができる。例えば、消弧用樹脂組成物の成分として先に説明した、グリシジルエーテル型エポキシ化合物であってもよく、脂環式エポキシ化合物であってもよく、複数種のエポキシ化合物の混合物であってもよい。また、第2皮膜を構成するエポキシ樹脂と、消弧用樹脂組成物の樹脂成分として用いられるエポキシ樹脂は、同一種類であっても異なっていても良いが、両者ともに水素原子の含有比率が高い方がより好ましい。また、第2皮膜を構成するアクリル樹脂としては、特にポリメタクリル酸メチルが好適である。また、これらの任意の混合物、あるいはこれらとエポキシ樹脂との任意の混合物であってもよい。
このうち、第1皮膜は、内包される芯物質に接して、皮膜の積層体のうち最内層に位置することが好ましい。メラミン樹脂やユリア樹脂は、皮膜のピンホールや割れが少なく、芯物質が漏出しにくいためである芯物質が疎水性物質を主成分とする場合には、最内層の第1皮膜と芯物質との相溶性に優れるため、より好ましい。また、芯物質が後述するフタル酸エステルを主成分とする場合に、最内層の第1皮膜がメラミン樹脂であり、第2皮膜がエポキシ樹脂である態様が特に好ましい。メラミン樹脂は疎水性物質であるフタル酸エステルに対して、特に緻密な被膜を作りやすく、エポキシ樹脂は第1皮膜上に積層する場合にはより緻密な膜を作りやすいためである。
皮膜が三層以上の構造からなる場合は、例えば、上記第1皮膜と、第2皮膜との間に、あるいは第2皮膜の外側に、例えば、耐熱性や強度を高める他の熱硬化性樹脂層を含んでも良い。
マイクロカプセルの質量全体における皮膜の質量は、40質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。マイクロカプセルの強度を確保するためである。そして、皮膜が二層構造からなる場合、第1皮膜と、第2皮膜との膜厚比は、1:1〜10:1とすることが好ましく、3:1〜5:1とすることがさらに好ましい。第2皮膜を構成する樹脂よりも第1皮膜を構成する樹脂のほうが樹脂として消弧性能に優れるからである。
上記のように、皮膜を特定の樹脂を含む少なくとも二層構造とすることで、マイクロカプセルの破壊強度を向上させることができる。本実施形態におけるマイクロカプセルの破壊強度は、0.5MPa以上であることが好ましく、1MPa以上であることがより好ましい。破壊強度が0.5MPaよりも小さい場合は、樹脂組成物の混練中にマイクロカプセルが破壊され、温度上昇時に芯物質が気化し、消弧性が低下する場合がある。あるいは芯物質(消弧材)によりエポキシ樹脂の硬化阻害が発生する場合がある。ここでいうマイクロカプセルの破壊強度は、微小圧縮試験機により測定するものとする。
マイクロカプセルの芯物質は、分解時に水素ガス、HO、O、O(原子状酸素)を効率よく発生するものであればよく、一例として、水、エチレングリコールなどの親水性物質を主成分とするものが挙げられる。エチレングリコールは、通電時の消弧室内の温度が、60℃程度の場合に好ましく用いることができる。
あるいは、水素原子の含有率(分子を構成する全原子数中の水素原子数の割合)が高い炭化水素などの疎水性物質を芯材の主成分とすることもできる。特に、マイクロカプセルの第1皮膜との相溶性の観点からは、疎水性物質は、芯物質の主成分として好適である。中でも、通電時の消弧室内温度が80℃以上になり、場合により100℃を超す高温条件下においても、質量減少のおそれがなく、かつ、消弧性に優れた消弧用樹脂とする観点からは、炭素数が16〜26のフタル酸エステル、及び/またはアジピン酸エステルを芯物質の主成分として含有することが好ましい。これらのエステル化合物は、揮発しにくく、アーク発生時に消孤作用の高い分解ガスを放出することができるためである。これらの芯物質は、大電流機器用途において、具体的には1000〜10万A程度といった大電流仕様のブレーカ等において特に有利に用いられる。
炭素数が16〜26のフタル酸エステルとしては、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ビス(2‐エチルヘキシル)、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジイソノニルが挙げられるが、これらには限定されない。これらのフタル酸エステルは、分子量が大きく、沸点が300℃付近と比較的高いため、通電時の消弧装置内の温度、例えば100℃付近であっても揮発しにくい。また、水素原子割合も比較的多いため、アーク発生時には十分な量の消孤作用の高い分解ガスを放出することができる。フタル酸エステルの分解反応は吸熱反応であり、アークの温度を低下させるのに有効である。さらに、分解反応により、毒性物質を生ずるおそれもない。
アジピン酸エステルとしては、特には水素原子割合が60%以上のアジピン酸エステルを用いることが好ましい。ここで、水素原子割合とは、化合物を構成する全原子数における、水素原子の数の割合をいうものとする。中でも、水素原子割合が、61%以上、62%以上であって、例えば65.0%以下のアジピン酸エステルが好ましい。また、分子量が大きく沸点が高いもの、例えば沸点が約220℃以上のものが好ましく、280℃以上のものがより好ましい。このようなアジピン酸エステルとしては、例えば、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシルが挙げられるが、これらには限定されない。アジピン酸エステルもフタル酸エステルと同様に、分解ガスの放出性能、吸熱反応による温度低下作用、安全性の観点から、効果的である。
これらの芯物質は、親水性物質を主成分とする場合でも、疎水性成分を主成分とする場合でも、マイクロカプセルの全質量を100%としたときに、7質量%以上含有することが好ましく、8〜60質量%含有することがより好ましい。芯物質の含有量がマイクロカプセルの全質量に対して7質量%未満であると、アークの冷却効果が十分発揮されない場合がある。60質量%を超えると、マイクロカプセルの皮膜が薄くなることに起因して、芯物質が大気中に蒸散し易くなり、消孤時に芯物質によるアークの冷却効果が十分得られない場合がある。
マイクロカプセルの芯物質が疎水性成分を主成分とする場合には、フタル酸エステル及び/またはアジピン酸エステルの他に、消弧性能を損なわない範囲で親水性物質が含まれていても良く、例えばゼラチンなどをさらに含んでいてもよい。これらの含有量は、芯物質100質量部に対し10質量部未満が好ましく、5質量部未満がより好ましい。5質量部を超えると、アークの消孤時に消孤作用の高いガスを発生させにくくなる場合がある。なお、芯物質としては、上記のフタル酸エステルと、上記のアジピン酸エステルとが混合した状態で、一つのマイクロカプセルに内包されていてもよい。この場合、フタル酸エステルとアジピン酸エステルとの総量が、上記質量%の範囲内で、マイクロカプセルの全量中に含まれていることが好ましい。
マイクロカプセルの平均粒子径は、1μm〜150μmとすることが好ましく、1〜100μmとすることがより好ましい。ここでいう粒径は、レーザー回折・散乱法による値をいうものとする。粒子径が上記範囲よりも小さいと凝集力によりマイクロカプセルが凝集し、消弧材が偏在することで消弧性が低下する場合がある。また粒子径が上記範囲よりも大きいとマイクロカプセル自体の破壊強度が低下し、かつ、成形体の機械強度および寸法安定性が低下する場合がある。
マイクロカプセルは、樹脂組成物全体の質量を100%としたときに、1質量%以上含有することが好ましく、7〜50質量%がより好ましい。樹脂組成物中におけるマイクロカプセルの含有量が1質量%未満であると上記効果がほとんど得られないことがある。特に、本発明のマイクロカプセルは皮膜の耐熱性及び強度の向上により、内包物が漏出しにくくなっているため、従来と比較して、マイクロカプセル添加量を増やすことができる。
マイクロカプセルの調製方法は、種々の公知の方法を用いることができる。一例として、芯物質を水などの溶媒に混ぜて撹拌し、エマルジョンを調製した後、皮膜を構成するポリマーのプレポリマー及び硬化剤等をさらに混合し、硬化皮膜を徐々に形成する、In situ重合法や、界面重合法により実施することができる。
本実施形態による樹脂組成物は、無機フィラー及び/または強化繊維からなる無機添加剤を含有することが好ましい。無機フィラーは、チタン酸バリウムウィスカー、シリカゲル微粒子、ベーマイト、タルク、カオリンクレイ、マイカ、炭酸マグネシウム及び金属水酸化物から選ばれた1種以上のであってよい。これらの無機添加剤を含有することによって、消弧用樹脂加工品の強度、耐圧性及び耐熱性が向上するとともに、寸法安定性を向上させることができる。
例えば、上記強化繊維としては、ガラス繊維等が挙げられ、強度、及び樹脂や無機充填材との密着性の点からガラス繊維を用いることが好ましい。これらの強化繊維は、単独でも、2種以上を併用して用いてもよく、また、シランカップリング剤などの公知の表面処理剤で処理されたものでもよい。また、ガラス繊維は、表面処理されており、更に樹脂で被覆されていることが好ましい。これにより、ガラス繊維と樹脂との密着性を更に向上することができる。
また、上記金属水酸化物としては、粒径が1〜10μmであれば樹脂との分散性の向上が高いため、より好ましい。金属水酸化物は、分解時に消弧性に優れた水素ガス、水、酸素、原子状酸素を放出するため、消弧効率を向上させることができる。内圧上昇をさらに抑制できるという理由から水酸化アルミニウム、ベーマイトおよび水酸化マグネシウムが好ましい。
そして、無機フィラー及び/または強化繊維からなる無機添加剤は、樹脂組成物中に1〜70質量%含有することが好ましい。無機添加剤の含有量が1質量%未満であると、添加による効果がほとんど得られない場合があり、70質量%を超えると、熱分解ガスの発生量が低減するので消弧性が劣る場合がある。
また、上記樹脂組成物には、本発明の目的である耐熱性、耐圧性、消弧性、強度などの物性を著しく損なわない範囲で、上記以外の常用の各種添加成分、例えば結晶核剤、着色剤、酸化防止剤、離型剤、可塑剤、熱安定剤、滑剤、紫外線防止剤などの添加剤を添加することができる。
第1実施形態による消弧用樹脂組成物からなる消弧用樹脂加工品は、本実施形態による樹脂組成物を調製し、これを成形し、硬化することで、得られる。樹脂組成物は、通常の方法でエポキシ樹脂、硬化剤、並びに任意選択的に無機添加剤やその他の添加剤を混合した後、マイクロカプセルを樹脂中に混合し、分散させることにより調製することができる。本実施形態においては、特に、マイクロカプセルの破壊強度が向上しているため、分散・混合の際にも、マイクロカプセルの破壊が生じにくい点で有利である。成形方法は従来公知の方法が用いられ、例えば、樹脂組成物を溶融混練してペレット化した後、従来公知の射出成形、押出成形、真空成形、インフレーション成形などによって成形することができる。溶融混練は、単軸或いは二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシングロールなどの通常の溶融混練加工機を使用して行うことができる。また、硬化方法は、室温による硬化であってもよく、加熱硬化であってもよく、特には限定されない。
[第2実施形態:回路遮断器]
本発明は、第2実施形態によれば、回路遮断器であって、固定接点を有する固定接触子と、前記固定接触子と接触する可動接点を有し、前記固定接触子に対して開閉動作をする可動接触子と、前記固定接触子と前記可動接触子とが開閉動作する際に発生するアークを消弧する消弧装置とを備える。
図1は、本発明の消弧用樹脂組成物が適用される回路遮断器の概念的な断面図である。
図1に示す回路遮断器10は、可動接点2を備える可動接触子1と、固定接点3を備える固定接触子4が設けられており、側壁に、第1実施形態において説明した消弧用樹脂加工品の成形体から構成される消弧装置5を備える。回路遮断器10の電極間において、短絡電流および負荷電流遮断時には、固定接点3と可動接点間2にアークが発生する。この際、消弧装置5がアークの熱により分解し、先に詳述したマイクロカプセルから、芯物質の揮発性ガスを放出して、アークの温度を低下し、効率的に消弧することができる。
図2は、消弧装置を構成する成形体の一例を示す斜視図である。図2に示す消弧装置は、一体成形された上記消弧用樹脂加工品からなる。しかし、本発明における回路遮断器は、このような成形体には限定されず、アークの発生箇所の近傍に、分解ガスを発生するのに十分な量の消弧用樹脂加工品が配置されていればよい。例えば、図2に示す成形体のうち、少なくともアークに近接する表面部分に、部分的に消弧用樹脂加工品を配置することもできる。
図3は、図2に示す成形体からなる消弧装置5を備える、回路遮断装置10の一例を示す斜視図である。固定接触子4、可動接触子1に対して、消弧装置5が消弧室の側壁を構成している。このような消弧室に、消弧性の高い分解ガスが放出され、アークの冷却を促進して速やかに消弧することができる。なお、回路遮断装置自体の構造的特徴及び機能については、例えば、本出願人らによる特許文献3にも詳述されており、同様の構造とすることもできる。
以下に、本発明を、実施例を参照してより詳細に説明する。しかし、以下の実施例は本発明を限定するものではない。
(実施例1)
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂(商品名;「828」 ジャパンエポキシレジン(株)社製)27質量%と、酸無水物系硬化剤(商品名;「YH306」 ジャパンエポキシレジン(株)社製)33質量%と、芯物質が85%のフタル酸(2‐エチルヘキシル)を含有し、エポキシ樹脂を内層とし、メラミン樹脂を外層とする平均粒径が100μm、破壊強度が1.0MPaのマイクロカプセル(ニッセイテクニカ社製)40質量%を撹拌混合し、消弧用樹脂組成物を得た。この組成物を注型により、成形し、室温で硬化させて、図2に示す形状の消弧用樹脂加工品を得た。
(実施例2)
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂(商品名;「828」 ジャパンエポキシレジン(株)社製)33質量%と、酸無水物系硬化剤(商品名;「HN5500」 日立化成(株)社製)27質量%と、芯物質が85%のフタル酸ジブチルを含有し、エポキシ樹脂を内層とし、メラミン樹脂を外層とする平均粒径が50μm、破壊強度が10MPaのマイクロカプセル(ニッセイテクニカ社製)40質量%を撹拌混合し、消弧用樹脂組成物を得た。この組成物を注型により、成形し、室温で硬化させて、図2に示す形状の消弧用樹脂加工品を得た。
(実施例3)
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂(商品名;「828」 ジャパンエポキシレジン(株)社製)30質量%と、イミダゾール系硬化剤(商品名;「EMI24」 ジャパンエポキシレジン(株)社製)15質量%と、芯物質が85%のフタル酸ジブチルを含有し、エポキシ樹脂を内層とし、メラミン樹脂を外層とする平均粒径が100μm、破壊強度が1.0MPaのマイクロカプセル(ニッセイテクニカ社製)35質量%と、無機フィラーとして、水酸化マグネシウム(商品名;「N−4」 神島化学工業(株))10質量%及びガラスファイバー(商品名;「03.JAFT2Ak25」 旭ファイバーグラス社製)10質量%とを撹拌混合し、消弧用樹脂組成物を得た。この組成物を注型により、成形し、室温で硬化させて、図2に示す形状の消弧用樹脂加工品を得た。
(比較例1)
実施例1において、マイクロカプセル被膜がエポキシ樹脂のみ、芯物質に水を用いた以外は、実施例1と同様の条件で撹拌混合し、消弧用樹脂組成物を得た。比較例1におけるマイクロカプセルの破壊強度は、0.08MPaであった。この組成物を注型により、成形し、室温で硬化させて、図2に示す形状の消弧用樹脂加工品を得た。
(比較例2)
実施例2において、マイクロカプセル被膜がエポキシ樹脂のみ、芯物質に水を用いた以外は、実施例2と同様の条件で撹拌混合し、消弧用樹脂組成物を得た。比較例2におけるマイクロカプセルの破壊強度は、0.1MPaであった。この組成物を注型により、成形し、室温で硬化させて、図2に示す形状の消弧用樹脂加工品を得た。
(比較例3)
実施例3において、マイクロカプセル被膜がメラミン樹脂のみ、芯物質に水を用いた以外は、実施例3と同様の条件で撹拌混合し、消弧用樹脂組成物を得た。比較例3におけるマイクロカプセルの破壊強度は、0.3MPaであった。この組成物を注型により、成形し、室温で硬化させて、図2に示す形状の消弧用樹脂加工品を得た。
実施例1〜3、比較例1〜3の消弧用樹脂加工品の成形加工性を評価した。また、この消弧用樹脂加工品を、図3の回路遮断器の消弧装置に適用し、短絡試験、耐熱試験行った。なお、短絡試験は、開成状態において、3相440V/50kAの条件で通電して可動接触子を開離させてアーク電流を発生させ、このアーク電流の遮断性(消弧性)と消弧装置の破損の有無(内圧性)、耐熱性を確認した。遮断性は短絡電流が遮断されることで合格とした。また耐熱試験として、85℃2時間放置後の質量変化率を測定し、5質量%未満を合格とした。
上記試験結果を、表1にまとめて示す。実施例1〜3は特に、遮断性能が良好であった。遮断性が良好とは、短絡時に短絡電流が速やかに遮断されることをいう。
Figure 2017091998
本発明による消弧用樹脂組成物は、電気機器の回路遮断装置として用いられる。特には、ブレーカの回路遮断装置として用いられる。
1 可動接触子
2 可動接点
3 固定接点
4 固定接触子
5 消弧装置(成形体)
6 回路遮断器

Claims (10)

  1. グリシジルエーテル型エポキシ樹脂と、ポリアミン系硬化剤もしくはイミダゾール系硬化剤と、マイクロカプセルとを含む消弧用樹脂組成物であって、
    前記マイクロカプセルが、芯物質とこれを被覆する皮膜とを備え、
    前記皮膜が、メラミン樹脂、ユリア樹脂のうち少なくとも1種を含む第1皮膜と、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂のうち少なくとも1種を含む第2皮膜とを含む2層以上に積層されてなる、消弧用樹脂組成物。
  2. 前記第1皮膜が前記芯物質と接している、請求項1に記載の消弧用樹脂組成物。
  3. 前記芯物質が疎水性物質を主成分とする、請求項1または2に記載の消弧用樹脂組成物。
  4. 前記芯物質が、炭素数が16〜26のフタル酸エステル、及びアジピン酸エステルから選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の消弧用樹脂組成物。
  5. 前記マイクロカプセルが、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ビス(2‐エチルヘキシル)、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジイソノニルから選ばれる1種以上を、7質量%以上含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の消弧用樹脂組成物。
  6. 前記マイクロカプセルが、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシルから選ばれる1種以上を、7質量%以上含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の消弧用樹脂組成物。
  7. 前記マイクロカプセルが、1質量%以上含まれる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の消弧用樹脂組成物。
  8. さらに、チタン酸バリウムウィスカー、シリカゲル微粒子、ベーマイト、タルク、炭酸マグネシウム及び金属水酸化物から選ばれる1種以上の無機フィラー及び/または強化繊維を、1〜60質量%含有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の消弧用樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の消弧用樹脂組成物を硬化してなる、消弧用樹脂加工品。
  10. 固定接点を有する固定接触子と、前記固定接触子と接触する可動接点を有し前記固定接触子に対して開閉動作をする可動接触子と、前記固定接触子と前記可動接触子とが開閉動作する際に発生するアークを消弧する消弧装置とを備える回路遮断器であって、前記消弧装置が、請求項9に記載の消弧用樹脂加工品を備えてなる回路遮断器。
JP2015224897A 2015-11-17 2015-11-17 消弧用樹脂組成物 Expired - Fee Related JP6635334B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015224897A JP6635334B2 (ja) 2015-11-17 2015-11-17 消弧用樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015224897A JP6635334B2 (ja) 2015-11-17 2015-11-17 消弧用樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017091998A true JP2017091998A (ja) 2017-05-25
JP6635334B2 JP6635334B2 (ja) 2020-01-22

Family

ID=58768213

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015224897A Expired - Fee Related JP6635334B2 (ja) 2015-11-17 2015-11-17 消弧用樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6635334B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP6635334B2 (ja) 2020-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ismail et al. A review of thermoplastic elastomeric nanocomposites for high voltage insulation applications
JP5185890B2 (ja) 高電圧電気機器用絶縁注型樹脂及びこれを用いた高電圧電気機器
WO2008023692A1 (fr) Formule de résine pour moulage, matériau isolant l'utilisant et structure isolante
JP5269728B2 (ja) 高靭性高熱伝導性硬化性樹脂組成物、その硬化物及びモールド電機機器
EP2607420A1 (en) Composition for a composite sheet comprising core-shell type filler particles, a composite sheet comprising the same and a production method for the composite sheet
JP2009073933A (ja) 耐熱劣化性を有するエポキシ樹脂組成物
JP2009277566A (ja) 消弧用樹脂加工品、及びそれを用いた回路遮断器
JP2014009140A (ja) 球状アルミナフィラー及びそれを含む高熱伝導絶縁材料用樹脂組成物、プリプレグ、積層板
JP2012057121A (ja) 樹脂材料及びこれを用いた高電圧機器
JP2015168701A (ja) エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた電力機器
JP6577788B2 (ja) 消弧用樹脂組成物
JP6635334B2 (ja) 消弧用樹脂組成物
JP7488636B2 (ja) 熱伝導性樹脂シート
JP5003630B2 (ja) 消弧用樹脂加工品、及びそれを用いた回路遮断器
JP2016162515A (ja) 電気絶縁樹脂組成物及びこれを用いた電気絶縁樹脂硬化物、受変電設備
JP6751160B2 (ja) ポリアリーレンスルフィド樹脂成形品の耐コロナ性向上方法
JP4941409B2 (ja) 消弧用樹脂加工品、及びそれを用いた回路遮断器
CN111511832B (zh) 热传导弹性体组合物以及热传导成型体
JP5359008B2 (ja) 絶縁性高分子材料組成物の製造方法
JP5994023B2 (ja) 高電圧機器用の複合絶縁樹脂材及びそれを用いた高電圧機器
JP2017160328A (ja) ハロゲンフリー難燃性樹脂組成物及びハロゲンフリー難燃絶縁電線
Peng et al. Percolation and catalysis effect of bamboo‐based active carbon on the thermal and flame retardancy properties of ethylene vinyl‐acetate rubber
EP3070115A1 (en) Epoxy resin composition with improved dielectric breakdown strength
Strauchs et al. Enhancements of epoxy resin based syntactic foam by inner interface and matrix modifications
JP2019182967A (ja) 耐コロナ性ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、耐コロナ性部材、並びにポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の耐コロナ性及び絶縁性の発現方法

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20180914

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190611

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190614

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6635334

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees