JP2017089558A - ハニカム構造体及びハニカム構造体の製造方法 - Google Patents

ハニカム構造体及びハニカム構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ケーシングの形状、構造等を考慮した異方的な特性を有するハニカム構造体を提供する。
【解決手段】排ガスの流路となる複数のセルがセル隔壁を隔ててセルの長手方向に並設された複数個の正方形柱状のハニカム焼成体20が、上記セルの長手方向に垂直な方向における断面形状が、対称軸が2本あり、上記2本の対称軸が直交するオーバル形状の一部が欠けた形状となるよう切削加工し、さらにその外周面に外周コート層40が形成されてなるハニカム構造体1であって、上記切削されたハニカム集合体のオーバルを構成する上記2本の対称軸は、相対的に長さの長い第1の対称軸と、相対的に長さの短い第2の対称軸からなり、上記接着剤層30は、複数の上記ハニカム焼成体20の間に格子状に配置されており、上記接着剤層30の延在方向b,cが上記ハニカム構造体1を構成するオーバルの対称軸方向と平行でないことを特徴とするハニカム構造体1。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハニカム構造体及びハニカム構造体の製造方法に関する。
バス、トラック、乗用車等の車両及び建設機械等の内燃機関から排出される排ガス中に含有されるスス等のパティキュレート(以下、PMともいう)が周囲の環境又は人体に害を及ぼすことが最近問題となっている。
そこで、排ガス中のPMを捕集し、排ガスを浄化するフィルタとして、多孔質セラミックからなるハニカム構造体が種々提案されている。
ハニカム構造体としては、単一のハニカム焼成体からなる一体型ハニカム構造体と、複数個のハニカム焼成体を接着剤層等を介して複数個接着した集合型ハニカム構造体とに大別される。
このうち、集合型ハニカム構造体は、これを構成するハニカム焼成体の数を変えることで集合型ハニカム構造体の大きさを自由に設計できるという利点があった。このような集合型ハニカム構造体としては、例えば特許文献1が挙げられる。
さらに、バス、トラック、自動車等の車両及び建設機械に要求される性能が向上するに従って、排ガスを浄化するフィルタを設置するスペースが非常に限られたものとなる。特に自動車等の車両分野では、設置スペースの関係から、ハニカム構造体自体の小型化を要求されることもある。
特開2005−218935号公報
集合型ハニカム構造体の場合、要求されるハニカム構造体のサイズが小さくなった場合であっても、ハニカム焼成体を接着する個数を調整することによって対応することは可能である。しかしながら、要求されるハニカム構造体のサイズダウンを行うと、切削加工によって除去する部分の割合が増えるという問題が発生する。
一方、排ガス浄化装置に求められる性能が向上するに従って、ハニカム構造体の気孔率の向上が図られている。しかしながら、ハニカム構造体の気孔率を向上させると、機械的強度が低下してしまうという問題があった。
そのため、排ガス浄化性能の向上と同時に、排ガス処理体の機械的強度の改善も求められている。
発明者らが上記問題を鋭意検討したところ、排ガス浄化装置に搭載されているハニカム構造体にかかる応力は等方的ではなく、ケーシングの形状、構造等に大きく依存することがわかった。また、ハニカム構造体中の熱分布も、ケーシングの形状、構造等に大きく依存することがわかった。
従って、ケーシングの形状、構造等を考慮した異方的な特性を有するハニカム構造体が求められているが、今までのところ、そのような要請を満足できるハニカム構造体が得られていないというのが現状である。
本発明は、上記課題を鑑み、本発明者が鋭意研究を重ねた結果、断面がオーバル形状の集合型のハニカム構造体において、ハニカム焼成体の積層方向とオーバルの軸方向をずらすことにより、より少ない数のハニカム焼成体から同一サイズのハニカム構造体を作製でき、製造コストを低下させることができること、及び、断面がオーバルの一部が欠けた形状であるハニカム集合体に対して、断面がオーバルとなるように(即ち上記欠けを埋めるように)外周コート層が形成されたハニカム構造体を製造することによって、このハニカム構造体を用いてケーシングの形状、構造等を考慮した配置を行うことが可能となり、耐熱性に優れ、損傷等が発生しにくい異方的な特性を有するハニカム構造体を提供することができることを見出し、本発明に想到したものである。
すなわち、本発明のハニカム構造体は、排ガスの流路となる複数のセルがセル隔壁を隔ててセルの長手方向に並設された複数個の正方形柱状のハニカム焼成体が、接着剤層を介して隣接するハニカム焼成体の向かい合う側面が全て平行、かつ、上記隣接するハニカム焼成体が上記接着剤層を厚さ方向に二等分する線に対して線対称となるように等間隔に整列、接着されてなるハニカム集合体を、上記セルの長手方向に垂直な方向における断面形状が、対称軸が2本あり、上記2本の対称軸が直交するオーバル形状の一部が欠けた形状となるよう切削加工し、さらにその外周面に外周コート層が形成されてなるハニカム構造体であって、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム構造体の断面において、上記ハニカム構造体の形状は対称軸が2本あり、上記2本の対称軸が直交するオーバル形状であり、上記切削されたハニカム集合体のオーバルを構成する上記2本の対称軸は、相対的に長さの長い第1の対称軸と、相対的に長さの短い第2の対称軸からなり、上記接着剤層は、複数の上記ハニカム焼成体の間に格子状に配置されており、上記接着剤層の延在方向が上記ハニカム構造体を構成するオーバルの対称軸方向と平行でないことを特徴とする。
本発明のハニカム構造体は、複数個の正方形柱状のハニカム焼成体が接着剤層を介して一の方向に3列、これに直交する方向に4列となるように整列、接着されてなるハニカム構造体であって、かつ、セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム構造体の断面において、接着剤層が複数のハニカム焼成体の間に格子状に配置されており、接着剤層の延在方向がオーバルの対称軸方向と平行でない。
すなわち、本発明のハニカム構造体をセルの長手方向に垂直な断面からみたとき、ハニカム焼成体が積層される方向が、オーバルの対称軸方向とずれているといえる。
なお、本明細書におけるオーバル形状とは、交差しない微分可能な二次元の閉じた曲線からなる形状であって、中心部分からみて外側に湾曲しており、直交する2つの対称軸を有する形状である。このような形状としては、例えば、楕円形状、弧成楕円形状、長円形状、レーストラック形状等が含まれる。
また、オーバルの一部が欠けた形状とは、オーバルの一部に凹部が形成されている状態を示す。
本明細書において、接着剤層の延在方向とは、セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム構造体の断面において、接着剤層によって形成されている格子が延在する方向である。具体的には、隣接するハニカム焼成体同士の間に介在する接着剤層を厚さ方向に2等分する点のうち、隣接するハニカム焼成体の向かい合う辺の両端部における2点を結ぶ直線の方向を、全ての隣接するハニカム焼成体同士の間に介在する接着剤層について求めた平均方向である。
ただし、本発明のハニカム構造体を構成するハニカム焼成体は正方形柱状であるため、接着剤層が延在する方向は2方向存在する。そのため、上記延在方向を求める際に、ハニカム焼成体の1の頂点を共有する2辺は、それぞれ異なる延在方向の導出に用いることとする。
続いて、本発明のハニカム構造体が、使用するハニカム焼成体の数を削減することができる点について説明する。
本発明のハニカム構造体は、複数個の正方形柱状のハニカム焼成体が接着剤層を介して一の方向に3列、これに直交する方向に4列となるように整列、接着されてなるハニカム構造体であるが、同じ大きさのハニカム構造体を作成する場合には、ハニカム構造体を構成するハニカム焼成体の数がより少ないほうが好ましい。
複数のハニカム焼成体を接着して断面がオーバルであるハニカム構造体を作製する場合、例えば図8に示すようなハニカム焼成体20の一の方向に4列、これに直交する方向に4列のハニカム集合体11を作製し、これをEで示されるオーバル形状に沿って切削する。
複数のハニカム焼成体20の間には接着剤層30が格子状に形成されている。接着剤層30は、両矢印fに平行な方向及び両矢印gに平行な方向に延在しており、両矢印fに平行な方向は、オーバルの対称軸方向(図8中、一点鎖線Fで示される方向)と平行である。
このような場合、図8に示すように、16個のうち12個のハニカム焼成体の一部(図8において、斜線で示す領域)が切削され、破棄されることになる。
一方、本発明のハニカム構造体は、セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム構造体の断面において、接着剤層が複数のハニカム焼成体の間に格子状に配置されており、接着剤層の延在方向がオーバルの対称軸方向と平行でない。
すなわち、オーバルの対称軸方向が、格子状に配置された接着剤層の延在方向に対してずれているといえる。このような場合、ハニカム構造体を形成するために必要なハニカム焼成体の個数を、1列分削減することができることがある。
従って、原料の利用率の向上に加えて、切削加工に要する時間、エネルギー等のコストを抑えることができるため、より低コストでハニカム構造体を製造することができる。
さらに、本発明のハニカム構造体は、セルの長手方向に垂直な断面からみた時、ハニカム集合体の形状(ハニカム構造体のうち外周コート層を除いた部分の形状に相当する)が、オーバルの一部が欠けた形状となっている。ハニカム構造体全体としてはオーバル形状であるため、外周コート層がハニカム集合体の欠けた部分を補うことによってオーバル形状が形成されているといえる。すなわち、本発明のハニカム構造体は、外周コート層の厚い箇所と薄い箇所が存在する。そして、外周コート層の厚い箇所においては、機械的強度が増加する。
セルの長手方向に垂直な方向から見た場合に、上記ハニカム集合体の形状をオーバルの一部が欠けた形状とする方法は、特に限定されないが、ハニカム集合体を欠けのないオーバル形状に切削した後に、その一部をさらに切削することによって得る方法や、ハニカム集合体から得られる寸法以上の大きさのオーバル形状を得るように該ハニカム集合体を切削する方法が挙げられる。
前者の方法では、一度オーバル形状に切削した後に、その一部をさらに切削することによって、オーバルの一部が欠けた形状となる。
後者の方法では、切削されたハニカム集合体の側面には、切削されていない平坦部が存在することとなり、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム集合体の断面において、上記オーバル形状の欠けた部分が上記平坦部に相当することとなる。
後者の方法では切削して破棄する部分が少ないため、製造コスト抑制の観点からより好ましい。
上述したように、本発明のハニカム構造体には機械的強度の高い箇所が存在している。そのため、本発明のハニカム構造体を排ガス浄化装置に搭載しようとする当業者は、ハニカム構造体を収容するケーシング及び排ガス浄化装置の形状に応じて、本発明のハニカム構造体の位置を適宜設定して収容することができる。このような方法でハニカム構造体を収容することで、収容されたハニカム構造体が破損しにくくなる。
本発明のハニカム構造体は、上記ハニカム集合体が、接着剤層を介して一の方向に3列、これに直交する方向に4列となるように整列、接着された合計12個の上記ハニカム焼成体からなることが好ましい。
ハニカム焼成体を一の方向に3列、これに直交する方向に4列の合計12個配置し、ハニカム焼成体の積層方向とオーバルの対称軸方向をずらすようにハニカム集合体を切削することで、切削工程によって除去されるハニカム焼成体の割合を減らすことができる。
本発明のハニカム構造体は、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム構造体の断面において、上記ハニカム構造体のオーバルを構成する上記2本の対称軸は、相対的に長さの長い第3の対称軸と、相対的に長さの短い第4の対称軸からなり、上記第3の対称軸の長さと、上記第4の対称軸の長さの比[上記第3の対称軸の長さ/上記第4の対称軸の長さ]が1.03〜1.39であることが好ましい。
[上記第3の対称軸の長さ/上記第4の対称軸の長さ]が上記範囲内であると、内燃機関から排出される排気ガスを効率的にハニカム構造体の全域に行き渡らせることができる。
[上記第3の対称軸の長さ/上記第4の対称軸の長さ]が1.03未満である場合、セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム構造体の断面形状がほぼ円形となってしまうため、ハニカム構造体を作成する際に用いるハニカム焼成体の数を削減しにくい。一方、[上記第3の対称軸の長さ/上記第4の対称軸の長さ]が1.39を超える場合、排気ガスがハニカム構造体の全域に充分に行き渡りにくくなるため、ハニカム構造体のPM捕集能力を充分に発揮できないことがある。
本発明のハニカム構造体は、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム構造体の断面において、上記ハニカム構造体のオーバルを構成する上記第3の対称軸の長さが132〜144mmであり、上記第4の対称軸の長さが105〜128mmであることが好ましい。第3の対称軸の長さ及び第4の対称軸の長さが上記範囲内であると、[上記第3の対称軸の長さ/上記第4の対称軸の長さ]を上述した好ましい範囲とすることが容易となる。
本発明のハニカム構造体において、上記複数のセルは、排ガス入口側の端部が開口され且つ排ガス出口側の端部が目封止された排ガス導入セルと、排ガス出口側の端部が開口され且つ排ガス入口側の端部が目封止された排ガス排出セルからなり、セルの長手方向に垂直な断面に関して、上記排ガス導入セルと上記排ガス排出セルとが交互に配置されており、かつ、上記排ガス導入セルの断面積は、上記排ガス排出セルの断面積よりも大きいことが好ましい。
セルの長手方向に垂直な断面に関して、排ガス導入セルの断面積が排ガス排出セルの断面積よりも大きいと、排ガス導入せると排ガス排出セルの断面積が同じ場合と比較して、ろ過面積が大きくなるため、再生処理を行うまでにより多量のPMを堆積させることができる。
本発明のハニカム構造体は、セルの長手方向に垂直な断面に関し、上記排ガス導入セルの総断面積は、上記排ガス排出セルの総断面積の140〜280%であることが好ましい。
排ガス導入セルと排ガス排出セルの総断面積の関係が上記範囲内であると、ハニカム構造体の機械的強度を維持しつつ、充分な量のPMを堆積させることができる。
排ガス導入セルの総断面積が排ガス排出セルの総断面積の140%未満であると、PMを堆積させることのできる面積の割合が少なすぎるため、再生処理を行うまでに堆積させることのできるPMの量が減少する。一方、排ガス導入セルの総断面積が排ガス排出セルの総断面積の280%を超えると、排ガス排出セルの割合が少なすぎるため、圧力損失が増加してしまう。
本発明のハニカム構造体は、セルの長手方向に垂直な断面に関して、上記排ガス導入セルは八角形であり、上記排ガス排出セルは正方形であり、上記排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、上記排ガス排出セルと対面している辺の長さが、他の排ガス導入セルと対面している辺の長さよりも長いことが好ましい。
排ガス導入セルが八角形で排ガス排出セルが正方形であると、排ガス導入セルと排ガス排出セルとを交互に対称性よく配置することができる。さらに、排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、排ガス排出セルと対面している辺の長さが、他の排ガス導入セルと対面している辺の長さよりも長いと、歪み等が発生しにくく、機械的強度に優れたハニカム構造体となる。
本発明のハニカム構造体において、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム集合体の切削された断面形状は、上記切削されたハニカム集合体のオーバルの1箇所が欠けた形状であることが好ましい。
切削されたハニカム集合体がこのような形状であると、外周コート層の厚さが1箇所だけ厚い箇所を有するハニカム構造体となるため、当該箇所を特に機械的強度の必要な箇所に配置することにより、ハニカム構造体の破損を防ぎやすくなる。
本発明のハニカム構造体において、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム集合体の切削された断面形状は、上記切削されたハニカム集合体のオーバルの2箇所が欠けた形状であることが好ましい。
切削されたハニカム集合体がこのような形状であると、外周コート層の厚さが2箇所だけ厚い箇所を有するハニカム構造体となるため、当該箇所を特に機械的強度の必要な箇所に配置することにより、ハニカム構造体の破損を防ぎやすくなる。
本発明のハニカム構造体において、上記切削されたハニカム集合体のオーバルの欠けた箇所は、上記オーバルを上記第1の対称軸によって2分割した際の片側だけに存在することが好ましい。
切削されたハニカム集合体がこのような形状であると、セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム構造体の断面形状において、ハニカム構造体のオーバルを第1の対称軸によって2等分した際の片側だけに外周コート層の厚い箇所が形成されることとなる。そのため、当該箇所を、特に機械的強度の必要な箇所に配置することにより、ハニカム構造体の破損を防ぎやすくなる。
本発明のハニカム構造体において、上記切削されたハニカム集合体のオーバルの欠けた箇所は、上記オーバルを上記第2の対称軸によって2分割した際の片側だけに存在することが好ましい。
切削されたハニカム集合体がこのような形状であると、セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム構造体の断面形状において、ハニカム構造体のオーバルを第2の対称軸によって2等分した際の片側だけに外周コート層の厚い箇所が形成されることとなる。そのため、当該箇所を、特に機械的強度の必要な箇所に配置することにより、ハニカム構造体の破損を防ぎやすくなる。
本発明のハニカム構造体において、上記切削されたハニカム集合体のオーバルの欠けた箇所は、上記オーバルを上記第1の対称軸及び上記第2の対称軸によって4分割した際の互いに隣接しない2つの領域に存在することが好ましい。
切削されたハニカム集合体がこのような形状であると、セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム構造体の断面形状において、ハニカム構造体のオーバルを第1の対称軸及び第2の対称軸によって4分割した際の互いに隣接しない2つの領域に外周コート層の厚い箇所が形成されることとなる。そのため、当該箇所を、特に機械的強度の必要な箇所に配置することにより、ハニカム構造体の破損を防ぎやすくなる。
本発明のハニカム構造体において、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム集合体の切削された断面形状は、上記切削されたハニカム集合体のオーバルの3箇所が欠けた形状であることが好ましい。
切削されたハニカム集合体がこのような形状であると、外周コート層の厚さが3箇所だけ厚い箇所を有するハニカム構造体となるため、当該箇所を特に機械的強度の必要な箇所に配置することにより、ハニカム構造体の破損を防ぎやすくなる。
本発明のハニカム構造体において、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム集合体の切削された断面形状は、上記切削されたハニカム集合体のオーバルの4箇所が欠けた形状であることが好ましい。
切削されたハニカム集合体がこのような形状であると、外周コート層の厚さが4箇所だけ厚い箇所を有するハニカム構造体となるため、当該箇所を特に機械的強度の必要な箇所に配置することにより、ハニカム構造体の破損を防ぎやすくなる。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、排ガスの流路となる複数のセルがセル隔壁を隔ててセルの長手方向に並設された複数個の正方形柱状のハニカム焼成体を、接着剤層を介して一の方向及びこれに直交する方向に、上記接着剤層を介して隣接するハニカム焼成体の向かい合う側面が全て平行、かつ、上記隣接するハニカム焼成体が上記接着剤層を厚さ方向に二等分する線に対して線対称となるように等間隔に整列、接着してハニカム集合体を得る接着工程と、上記ハニカム集合体の周囲を切削する切削工程と、上記ハニカム集合体の外周に外周コート層を形成する外周コート層形成工程とからなるハニカム構造体の製造方法であって、上記切削工程では、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム集合体の断面形状が、対称軸が2本あり、上記2本の対称軸が直交するオーバル形状の一部が欠けた形状となるように、かつ、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム集合体の断面において、複数の上記ハニカム焼成体の間に格子状に配置された上記接着剤層の延在方向と上記切削されたハニカム集合体のオーバルにおける対称軸方向とが平行とならないように上記ハニカム集合体を切削し、上記外周コート層形成工程では、上記切削されたハニカム集合体のオーバルの欠けた部分を他の部分より厚く成形することにより、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム構造体の断面形状が対称軸が2本あり、上記2本の対称軸が直交するオーバル形状となるように外周コート層を形成することを特徴とする。
上記工程によって、本発明のハニカム構造体を得ることができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、上記接着工程では、上記ハニカム焼成体を一の方向に3列、これに直交する方向に4列の合計12個配置させて接着することが好ましい。
ハニカム焼成体を一の方向に3列、これに直交する方向に4列の合計12個配置し、ハニカム焼成体の積層方向とオーバルの対称軸方向をずらすようにハニカム集合体を切削することで、切削工程によって除去されるハニカム焼成体の割合を減らすことができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、上記切削工程では、上記ハニカム集合体の側面の全部を切削せずに、切削しない部分を残すことによって平坦部を形成し、該平坦部が上記切削されたハニカム集合体のオーバルの欠けた部分に相当することが好ましい。
切削工程においてハニカム集合体の周囲の全部を切削せずに、切削しない部分を残すことによって平坦部を形成すると、続く外周コート層形成工程により形成される外周コート層の厚さが、上記平坦部において他の部分よりも厚くなるため、当該部分における機械的強度を高めることができる。さらに、ハニカム集合体の周囲の全部を切削した場合と比較して、原料のロスを減らすことができるため、製造コストをさらに低減させることができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、上記切削工程では、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム集合体の断面形状が、上記切削されたハニカム集合体のオーバルの1箇所が欠けた形状となるように上記ハニカム集合体を切削することが好ましい。
切削工程においてハニカム集合体を上記形状に切削することによって、外周コート層の厚さが1箇所だけ厚い箇所を有するハニカム構造体を得ることができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、上記切削工程では、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム集合体の断面形状が、上記切削されたハニカム集合体のオーバルの2箇所が欠けた形状となるように上記ハニカム集合体を切削することが好ましい。
切削工程においてハニカム集合体を上記形状に切削することによって、外周コート層の厚さが2箇所だけ厚い箇所を有するハニカム構造体を得ることができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、上記切削工程では、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム集合体の断面形状において、上記切削されたハニカム集合体のオーバルの欠けた箇所は、上記オーバルを上記第1の対称軸によって2分割した際の片側だけに存在するように上記ハニカム集合体を切削することが好ましい。
切削工程においてハニカム集合体を上記形状に切削することによって、セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム構造体の断面形状において、ハニカム構造体のオーバルを第1の対称軸によって2等分した際の片側だけに外周コート層の厚い箇所が形成されたハニカム構造体を得ることができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、上記切削工程では、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム集合体の断面形状において、上記切削されたハニカム集合体のオーバルの欠けた箇所が、上記オーバルを上記第2の対称軸によって2分割した際の片側だけに存在するように上記ハニカム集合体を切削することが好ましい。
切削工程においてハニカム集合体を上記形状に切削することによって、セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム構造体の断面形状において、ハニカム構造体のオーバルを第2の対称軸によって2等分した際の片側だけに外周コート層の厚い箇所が形成されたハニカム構造体を得ることができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、上記切削工程では、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム集合体の断面形状において、上記切削されたハニカム集合体のオーバルの欠けた箇所が、上記オーバルを上記第1の対称軸及び上記第2の対称軸によって4分割した際の互いに隣接しない2つの領域に存在するように上記ハニカム集合体を切削することが好ましい。
切削工程においてハニカム集合体を上記形状に切削することによって、セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム構造体の断面形状において、ハニカム構造体のオーバルを第1の対称軸及び第2の対称軸によって4分割した際の互いに隣接しない2つの領域に外周コート層の厚い箇所が形成されたハニカム構造体を得ることができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、上記切削工程では、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム集合体の断面形状が、上記切削されたハニカム集合体のオーバルの3箇所が欠けた形状となるように上記ハニカム集合体を切削することが好ましい。
切削工程においてハニカム集合体を上記形状に切削することによって、外周コート層の厚さが3箇所だけ厚い箇所を有するハニカム構造体を得ることができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、上記切削工程では、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム集合体の断面形状が、切削されたハニカム集合体のオーバルの4箇所が欠けた形状となるように上記ハニカム集合体を切削することが好ましい。
切削工程においてハニカム集合体を上記形状に切削することによって、外周コート層の厚さが4箇所だけ厚い箇所を有するハニカム構造体を得ることができる。
図1(a)は、本発明のハニカム構造体の一例を模式的に示す斜視図であり、図1(b)は、図1(a)に示すハニカム構造体を排ガス流入側端面からみた正面図である。 図2は、本発明のハニカム構造体を排ガス流入側端面からみた正面図の部分拡大図である。 図3(a)は、本発明のハニカム構造体を構成するハニカム焼成体の一例を模式的に示す斜視図であり、図3(b)は、図3(a)に示すハニカム焼成体のB−B線断面図である。 図4は、本発明のハニカム構造体を構成するセル構造の一例を示す模式図である。 図5(a)は、本発明のハニカム構造体を構成するハニカム焼成体を複数個接合したハニカム集合体の一例を模式的に示す斜視図であり、図5(b)は、図5(a)に示すハニカム集合体を排ガス流入側端面からみた正面図である。 図6(a)〜図6(d)は、本発明のハニカム構造体の別の一例を模式的に示す端面図である。 図7(a)及び図7(b)は、本発明のハニカム構造体のさらに別の一例を模式的に示す端面図である。 図8は、ハニカム構造体の従来の製造方法において作製されるハニカム集合体の一例の端面図である。
以下、本発明のハニカム構造体について具体的に説明する。しかしながら、本発明は、以下の記載に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。
まず、本発明のハニカム構造体について説明する。
本発明のハニカム構造体は、排ガスの流路となる複数のセルがセル隔壁を隔ててセルの長手方向に並設された複数個の正方形柱状のハニカム焼成体が、接着剤層を介して一の方向に3列、これに直交する方向に4列となるように整列、接着されてなるハニカム集合体を、上記セルの長手方向に垂直な方向における断面形状がオーバルとなるよう切削加工することにより形成されたハニカム構造体であって、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム構造体の断面において、上記接着剤層は、複数の上記ハニカム焼成体の間に格子状に配置されており、上記接着剤層の延在方向が上記オーバルの対称軸方向と平行でないことを特徴とする。
以下、本発明のハニカム構造体及びこれを構成するハニカム焼成体について説明する。
図1(a)は、本発明のハニカム構造体の一例を模式的に示す斜視図であり、図1(b)は、図1(a)に示すハニカム構造体を排ガス流入側端面からみた正面図である。
図1(a)及び図1(b)に示すように、ハニカム構造体1は、セルの長手方向(図1(a)中、両矢印aで示す方向)に垂直な方向における断面に関し、断面形状がオーバル形である。また、ハニカム構造体1は、接着剤層30を介して一の方向に3列、これに直交する方向に4列となるように整列、接着された、正方形柱形状又は該正方形柱形状の一部が切削された形状のハニカム焼成体20と、その表面に形成された外周コート層40からなる。外周コート層が形成されていると、外周コート層の内部に存在する部材を機械的に締め付けるとともに、保持する役割を果たすので、ハニカム構造体の機械的強度を向上させることができる。
また、外周コート層40には、他の部分と比較して厚さが厚くなっている部分(図1(b)中、40a、40bで示す箇所)が存在する。ハニカム構造体1は、この40a、40bにおいて、他の箇所よりも機械的強度が高い。そのため、ケーシングの形状、構造等を考慮して上記ハニカム構造体を配置することで、ハニカム構造体の破損を抑制することが可能となる。
さらに、図1(b)に示すように、セルの長手方向における断面において、接着剤層30は複数のハニカム焼成体20間に格子状に配置されており、ハニカム構造体1により形成されるオーバルの対称軸方向(図1(b)中、一点鎖線Aで示す方向)と、接着剤層の延在方向(図1(b)中、両矢印b及び両矢印cで示される方向)とが平行でない。
なお、ハニカム構造体1及びハニカム焼成体20の表面のうち、全部又は一部のセルが開口している面を端面といい、端面以外の面を側面ということとする。後述するハニカム集合体についても同様である。
本発明のハニカム構造体は、ハニカム構造体の断面においてオーバルの対称軸方向と接着剤層の延在方向が平行でない。すなわち、ハニカム構造体をセルの長手方向に垂直な断面からみたとき、ハニカム焼成体が積層される方向が、オーバルの対称軸方向とずれているといえる。
本発明のハニカム焼成体は上述した構造的な特徴を有するため、使用するハニカム焼成体の数を削減することができる。
複数のハニカム焼成体を接着して断面がオーバルであるハニカム構造体を作製する場合、従来公知の方法では、例えば、図8に示すような一の方向に4列、これに直交する方向に4列のハニカム焼成体20からなるハニカム集合体11を作製し、これを破線Eで示されるオーバル形状に沿って切削する方法が採用されている。ハニカム集合体11において、複数のハニカム焼成体20の間には接着剤層30が格子状に形成されている。接着剤層30は、図8中、両矢印fで示す方向及び両矢印gで示す方向に延在しており、両矢印fで示す方向は、破線Eで示されるオーバルの対称軸方向(図8中、一点鎖線Fで示される方向)と平行である。
このような場合、16個中12個のハニカム焼成体の一部(図8において、斜線で示す領域)が切削され、破棄されることになる。
一方、本発明のハニカム構造体は、セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム構造体の断面において、接着剤層が複数のハニカム焼成体の間に格子状に配置されており、接着剤層の延在方向がオーバルの対称軸方向と平行でない。
すなわち、オーバルの対称軸方向が、格子状に配置された接着剤層の延在方向に対してずれているといえる。このような場合、図5(b)に示すように、ハニカム構造体を形成するために必要なハニカム焼成体の個数を一の方向に3列、これに直交する方向に4列として1列分削減することができることがある。
従って、原料の利用率の向上に加えて、切削加工に要する時間、エネルギー等のコストを抑えることができるため、より低コストでハニカム構造体を製造することができる。
また、本明細書において、接着剤層の延在方向とは、セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム構造体の断面において、接着剤層によって形成されている格子が延在する方向である。
接着剤層の延在方向の導出方法について、図2を用いて説明する。
図2は、本発明のハニカム構造体を排ガス流入側端面からみた正面図の部分拡大図である。
図2では、隣接するハニカム焼成体20同士の間に介在する接着剤層30を厚さ方向に2等分する点の集合を一点鎖線Pで示している。一点鎖線Pのうち、隣接するハニカム焼成体20の向かい合う辺(20c及び20d)の両端部における2点(P、P)を結ぶ直線の方向(図2中、両矢印pで示す方向)を当該部分における接着剤層の延在方向とし、全ての隣接するハニカム焼成体同士の間に介在する接着剤層について接着剤層の延在方向を求め、その平均方向をハニカム構造体を構成する接着剤層の延在方向とする。
ただし、本発明のハニカム構造体を構成するハニカム焼成体は正方形柱状であるため、接着剤層が延在する方向は2方向存在する。そのため、上記延在方向を求める際に、ハニカム焼成体の1の頂点を共有する2辺(例えば20cと20e)は、それぞれ異なる延在方向の導出に用いることとする。
本発明のハニカム構造体は、セルの長手方向に垂直な断面において、接着剤層の延在方向と、ハニカム構造体の外周形状であるオーバルを構成する対称軸方向とのなす角が、10〜45°であることが好ましく、25〜40°であることがより好ましい。
なお、接着剤層の延在方向は2方向存在するが、接着剤層の延在方向とオーバルの対称軸方向とのなす角を算出する場合、角度がより小さくなる方を採用することとする。
例えば、接着剤層の一方の延在方向とオーバルの対称軸方向とのなす角が90°であったとしても、接着剤層の他方の延在方向とオーバルの対称軸方向とのなす角が0°であった場合、そのハニカム構造体における接着剤層の延在方向とオーバルの対称軸方向とのなす角は0°(平行)である。
本発明のハニカム構造体において、上記セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム構造体の断面に関し、上記ハニカム構造体の総断面積に対して接着材層が占める断面積の割合(接着材層の総断面積/ハニカム構造体の総断面積)は、0.3〜0.7%であることが望ましい。
ハニカム構造体の総断面積とは、例えば、図1に示すハニカム構造体1では、ハニカム構造体におけるセルの長手方向に垂直な断面の面積全体を指し、外周コート層及びセルの断面積も含む。
ハニカム構造体の総断面積に対して接着材層が占める断面積の割合(接着材層の総断面積/ハニカム構造体の総断面積)が0.3〜0.7%であると、接着材層の断面積が適切な範囲にあるので、接着材層が各ハニカム焼成体をしっかりと接着するとともに、接着材層の厚さも厚すぎず、薄すぎず、適切な厚さとなり、再生処理等においても、接着材層の存在により余り大きな温度の偏りが生じにくく、よりクラック等が発生しにくいハニカム構造体となる。
本発明のハニカム構造体において、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム構造体の長さは、100〜155mmであることが望ましい。
上記セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム構造体の長さが100〜155mmと適切な範囲にあると、ハニカム構造体の長さ、容積が適切な範囲となり、再生処理等においてもハニカム構造体に温度の偏りが発生しにくく、クラック等が発生しにくいハニカム構造体となる。
本発明のハニカム構造体においては、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム構造体の断面において、ハニカム構造体のオーバルを構成する2本の対称軸は、相対的に長さの長い第3の対称軸と、相対的に長さの短い第4の対称軸からなり、第3の対称軸の長さと、第4の対称軸の長さの比[第3の対称軸の長さ/第4の対称軸の長さ]が1.03〜1.39であることが好ましい。
[第3の対称軸の長さ/第4の対称軸の長さ]が上記範囲内であると、内燃機関から排出される排ガスを効率的にハニカム構造体の全域に行き渡らせることができる。
[第3の対称軸の長さ/第4の対称軸の長さ]が1.03未満である場合、セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム構造体の断面形状がほぼ円形となってしまうため、ハニカム構造体を作製する際に用いるハニカム焼成体の数を削減しにくい。一方、[第3の対称軸の長さ/第4の対称軸の長さ]が1.39を超える場合、排ガスがハニカム構造体の全域に充分に行き渡りにくくなるため、ハニカム構造体のPM捕集能力を充分に発揮できないことがある。
本発明のハニカム構造体は、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム構造体の断面において、上記ハニカム構造体のオーバルを構成する上記第3の対称軸の長さが132〜144mmであり、上記第4の対称軸の長さが105〜128mmであることが好ましい。第3の対称軸の長さ及び第4の対称軸の長さが上記範囲内であると、[上記第3の対称軸の長さ/上記第4の対称軸の長さ]を上述した好ましい範囲とすることが容易となる。
なお、図1(b)において、40a及び40bに形成された外周コート層40の厚さは同一となっているが、本発明においては、他の部分と比較して厚さが厚くなっている部分についてその厚さが同一である必要はない。例えば、図6(a)に示すように、外周コート層のうち、他の部分と比較して厚さが厚くなっている部分40c、40dにおける外周コート層の厚さがそれぞれ異なっていてもよい。
また、その数も2箇所に限定されず、図6(b)に示すように1箇所(40e)であってもよく、図6(c)に示すように3箇所(40f、40g、40h)であってもよく、図6(d)に示すように4箇所(40i、40j、40k、40l)であってもよい。
なお、外周コート層の厚さとは、セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム構造体の断面において、外周コート層の最外周から内側に引いた法線がハニカム焼成体に到達するまでの長さである。
図6(a)に示すハニカム構造体2は、外周コート層40のうち、他の部分と比較して厚さが厚くなっている部分が2箇所あり、40cにおける外周コート層の厚さが、40dにおける外周コート層の厚さよりも厚くなっている。また、ハニカム構造体2では、セルの長手方向に垂直な方向における切削されたハニカム集合体の断面形状において、オーバルの欠けた箇所が、オーバルをオーバルの第1の対称軸及び第2の対称軸によって4分割した際の互いに隣接しない2つの領域に存在するように形成されている。
図6(b)に示すハニカム構造体3は、外周コート層40のうち、他の部分と比較して厚さが厚くなっている部分が1箇所ある。
図6(c)に示すハニカム構造体4は、外周コート層40のうち、他の部分と比較して厚さが厚くなっている部分が3箇所ある。
図6(d)に示すハニカム構造体5は、外周コート層40のうち、他の部分と比較して厚さが厚くなっている部分が4箇所ある。
また、外周コート層の厚さが他の部分と比較して厚くなっている部分が2箇所ある場合、その位置関係は特に限定されず、例えば、図1(a)、図1(b)及び図6(a)に示すように、セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム集合体の断面形状において、オーバルをオーバルの第1の対称軸及び第2の対称軸によって4分割した際の互いに隣接しない2つの領域に外周コート層の厚さが厚い部分が形成されていてもよいし、図7(a)に示すように、オーバルをオーバルの第1の対称軸によって2分割した際の片側だけに外周コート層の厚さが厚い部分40m、40nが形成されていてもよいし、図7(b)に示すように、オーバルをオーバルの第2の対称軸によって2分割した際の片側だけに外周コート層の厚さが厚い部分40o、40pが形成されていてもよい。
図7(a)に示すハニカム構造体6では、セルの長手方向に垂直な方向における切削されたハニカム集合体の断面形状において、オーバルの欠けた箇所が、オーバルをオーバルの第1の対称軸によって2分割した際の片側だけに存在するように形成されている。
図7(b)に示すハニカム構造体7では、セルの長手方向に垂直な方向における切削されたハニカム集合体の断面形状において、オーバルの欠けた箇所が、オーバルをオーバルの第2の対称軸によって2分割した際の片側だけに存在するように形成されている。
上述のように、本発明のハニカム構造体においては、切削されたハニカム集合体の断面形状を制御することによって、得られるハニカム構造体における機械的強度の高い箇所の数及び位置を制御することができる。そのため、様々なケーシング形状や使用条件に対応することができる。
続いて、本発明のハニカム構造体を構成するハニカム焼成体について説明する。
ハニカム焼成体は正方形柱状であるため、セルの長手方向に垂直な断面におけるハニカム焼成体の形状は正方形となる。
なお、本明細書において、正方形には各頂点が面取りされた正方形を含み、正方形柱状には各頂点が面取りされた正方形柱状を含む。
ハニカム焼成体の正方形柱状における頂点を面取りすることにより、熱衝撃を受けた際、角部に作用する熱応力があまり大きくならず、クラックが発生しにくくなる。
上記面取りは、曲線による面取り(例えばR面取り)であってもよく、直線による面取り(例えばC面取り)であってもよい。
なお、ハニカム焼成体の断面形状が、各頂点が面取りされた正方形である場合、ハニカム焼成体の各頂点に面取りが施されていないと仮定して接着剤層の延在方向を求めることとする。
ハニカム焼成体の気孔率は、30〜70%であることが望ましい。
ハニカム焼成体の気孔率が30〜70%であると、ハニカム焼成体の強度を維持することが可能であるとともに、排ガスがセル隔壁を通過する際の抵抗を低く保つことができるからである。
これに対し、ハニカム焼成体の気孔率が30%未満であると、排ガスがセル隔壁を通過しにくくなり、早期に目詰まりを起こし易くなる。一方、ハニカム焼成体の気孔率が70%を超えると、ハニカム焼成体の強度が低下して容易に破壊され易くなる。
ハニカム焼成体の平均気孔径は5〜30μmであることが望ましい。
ハニカム焼成体で構成されるハニカム構造体をフィルタとして使用した場合、ハニカム焼成体の平均気孔径が5μm未満であると、ハニカム構造体の圧力損失が高くなる。一方、ハニカム焼成体の平均気孔径が30μmを超えると、ハニカム構造体のPMの捕集効率が低くなる。
気孔径および気孔率は、水銀圧入法にて、接触角を130°、表面張力を485mN/mとして測定する。
なお、ハニカム焼成体の気孔率にはハニカム焼成体を構成するセルを含めないため、ハニカム構造体の気孔率は、ハニカム焼成体を構成するセル隔壁の気孔率に等しい。
ハニカム焼成体のセル隔壁の厚さは、特に限定されないが、0.12〜0.40mmが望ましい。
セル隔壁の厚さが0.12mm未満であると、ハニカム焼成体のハニカム構造を支持するセル隔壁の厚さが薄くなり、ハニカム焼成体の強度を保つことができなくなり、一方、セル隔壁の厚さが0.40mmを超えると、ハニカム構造体の圧力損失の上昇を引き起こし易くなるからである。
長手方向に垂直な断面におけるセル密度は特に限定されないが、望ましい下限は、31.0個/cm(200個/in)、望ましい上限は、93.0個/cm(600個/in)、より望ましい下限は、38.8個/cm(250個/in)、より望ましい上限は、77.5個/cm(500個/in)である。
続いて、ハニカム焼成体を構成するセルについて説明する。
図3(a)は、本発明のハニカム構造体を構成するハニカム焼成体の一例を模式的に示す斜視図であり、図3(b)は、図3(a)に示すハニカム焼成体のB−B線断面図である。
図3(a)及び図3(b)に示すように、ハニカム焼成体20では、複数のセル21、22が、セル隔壁23を隔てて並設されている。複数のセル21、22は、排ガス入口側の端部20aが開口され且つ排ガス出口側の端部20bが封止材24により目封止された排ガス導入セル21と、排ガス出口側の端部20bが開口され且つ排ガス入口側の端部20aが封止材24により目封止された排ガス排出セル22からなり、排ガス導入セル21と排ガス排出セル22とは交互に配置されている。
このように構成されたハニカム焼成体20の排ガス導入セル21に流入した排ガス(図3(b)中、排ガスの流れをGで示す)は、図3(b)に示すように、必ず排ガス導入セル21と排ガス排出セル22を隔てるセル隔壁23を通過した後、排ガス排出セル22から流出するように構成されている。
このような構成のハニカム焼成体20では、排ガス導入セル21と排ガス排出セル22とを隔てるセル隔壁23が排ガス中のPMを捕集するフィルタとして機能する。複数のセルが、排ガス入口側の端部20aが開口され且つ排ガス出口側の端部20bが封止材24により目封止された排ガス導入セル21と、排ガス出口側の端部20bが開口され且つ排ガス入口側の端部20aが封止材24により目封止された排ガス排出セル22からなり、排ガス導入セル21と排ガス排出セル22とが交互に配置されていると、排ガス導入セル21から流入した排ガスはセル隔壁23を通過して排ガス排出セル22から排出されるため、内燃機関等から排出されるPMを効率よく捕集することが可能となる。
本発明のハニカム構造体において、セルの長手方向に垂直な断面に関して、上記排ガス導入セルの断面積は、上記排ガス排出セルの断面積よりも大きいことが好ましい。
セルの長手方向に垂直な断面に関して、排ガス導入セルの断面積が排ガス排出セルの断面積よりも大きいと、排ガス導入セルと排ガス排出セルの断面積が同じ場合と比較して、ろ過面積が大きくなるため、再生処理を行うまでにより多量のPMを堆積させることができる。
本発明のハニカム構造体は、セルの長手方向に垂直な断面に関し、上記排ガス導入セルの総断面積は、上記排ガス排出セルの総断面積の140〜280%であることが好ましい。
排ガス導入セルと排ガス排出セルの総断面積の関係が上記範囲内であると、ハニカム構造体の機械的強度を維持しつつ、充分な量のPMを堆積させることができる。
排ガス導入セルの総断面積が排ガス排出セルの総断面積の140%未満であると、PMを堆積させることのできる面積の割合が少なすぎるため、再生処理を行うまでに堆積させることのできるPMの量が減少する。一方、排ガス導入セルの総断面積が排ガス排出セルの総断面積の280%を超えると、排ガス排出セルの割合が少なくなるため、圧力損失が増加してしまうことがある。
本発明のハニカム構造体を構成するセルの形状は、特に限定されないが、例えば、セルの長手方向に垂直な断面において、多角形であってよく、正方形や八角形であることが好ましい。また、排ガス導入セルと排ガス排出セルが異なる形状であってもよく、セルの長手方向に垂直な断面に関して、排ガス導入セルが八角形であり、排ガス排出セルが正方形であることが好ましい。さらに、排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、排ガス排出セルと対面している辺の長さが、他の排ガス導入セルと対面している辺の長さよりも長いことが好ましい。
上述したセルの構成を、図4を用いて説明する。図4は、本発明のハニカム構造体を構成するセル構造の一例を示す模式図である。
図4に示すように、排ガス導入セル21は八角形であり、排ガス排出セル22は正方形であり、かつ、排ガス導入セル21を構成する辺のうち、排ガス排出セル22と対面している辺21aの長さ(図4中、両矢印dで示す長さ)は、他の排ガス導入セル21と対面している辺21bの長さ(図4中、両矢印eで示す長さ)よりも長い。
排ガス導入セルが八角形で排ガス排出セルが正方形であると、排ガス導入セルと排ガス排出セルとを交互に対称性よく配置することができる。さらに、排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、排ガス排出セルと対面している辺の長さが、他の排ガス導入セルと対面している辺の長さよりも長いと、歪み等が発生しにくく、機械的強度に優れたハニカム構造体となる。
本発明においては、ハニカム構造体のセルの長手方向に垂直な方向における断面形状、ハニカム構造体の総断面積、外周コート層の断面積、接着剤層の延在方向、接着材層の厚さ、セルの長さ、セル隔壁の厚さ、セルの断面積、接着材層の断面積等の計測について、市販のデジタルカメラ等により撮影したハニカム構造体の外観写真及び電子顕微鏡写真を画像データとして取り込むか、電子顕微鏡から直接取り込んだ画像データを用い、写真のスケールを入力し、その数値に基づいて決定することが可能である。
電子的な計測としては、画像解析式粒度分布ソフトウエア(株式会社マウンテック(Mountech)製)MAC−View(Version3.5)なる計測ソフトウエアを用いることができる。このソフトウエアでは撮影した写真をスキャナーで取り込むか、デジタルカメラ及び電子顕微鏡から直接取り込んだ画像データを用い、当該写真のスケールを入力し、所定の範囲を指定することで断面積を計測できる。また、画像中の任意の点間距離も入力したスケールを基に計測できる。電子顕微鏡によりセル断面を撮影する際には、セルの長手方向に垂直にハニカム構造体を切断し、その切断面が入るように、1cm×1cm×1cmのサンプルを準備し、サンプルを超音波洗浄するか、もしくは樹脂で包埋して、電子顕微鏡写真を撮影する。樹脂による包埋を行っても、セルの辺の長さおよびセル隔壁の厚さの計測には影響を与えない。
続いて、ハニカム集合体について説明する。
図5(a)は、本発明のハニカム構造体を構成するハニカム焼成体を複数個接合したハニカム集合体の一例を模式的に示す斜視図であり、図5(b)は、図5(a)に示すハニカム集合体を排ガス流入側端面からみた正面図である。
図5(a)及び図5(b)に示すように、ハニカム集合体10は、正方形柱状のハニカム焼成体20が、接着剤層30を介して一の方向に3列、これに直交する方向に4列となるように整列、接着されている。
また、図5(b)に示すように、ハニカム集合体10を構成する接着剤層30は、一の方向(図5(b)中、両矢印bで示す方向)及びこれに直交する方向(図5(b)中、両矢印cで示す方向)に延在する格子状となっている。
本発明のハニカム構造体は、図5(a)に示すハニカム集合体10をセルの長手方向(図5(a)中両矢印aで示される方向)に垂直な方向における断面形状が、図5(b)に示すオーバルCの形状となるよう、ハニカム集合体10の周囲を切削することにより得られる。
なお、図5(b)に示すオーバルCの対称軸方向(図5(b)中、線Dで示す方向)は、ハニカム集合体10を構成する接着剤層30の一の方向及びこれに直交する方向平行とならないように設定されている。
図5(a)に示すハニカム集合体10を、図5(b)に示すように、断面がオーバル形状となるよう切削し、その外周に外周コート層を形成することにより、図1(a)に示すハニカム構造体が得られる。オーバルCはハニカム集合体10よりも若干大きいサイズに設定されているため、図5(a)に示すハニカム集合体10を図5(b)に示すオーバル形状となるよう切削した場合、切削されたハニカム集合体(セラミックブロック)は、オーバルが一部欠けた形状となる。このセラミックブロックの外周に、ハニカム構造体の断面形状がオーバルとなるように外周コート層を形成すると、オーバルの欠けた部分を埋めるように外周コート層が形成されるため、他の部分と比較して外周コート層の厚い箇所が形成される。
続いて、本発明のハニカム構造体を製造する方法の一例である本発明のハニカム構造体の製造方法について説明する。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、排ガスの流路となる複数のセルがセル隔壁を隔ててセルの長手方向に並設された複数個の正方形柱状のハニカム焼成体を、接着剤層を介して一の方向及びこれに直交する方向に、接着剤層を介して隣接するハニカム焼成体の向かい合う側面が全て平行、かつ、隣接するハニカム焼成体が接着剤層を厚さ方向に二等分する線に対して線対称となるように等間隔に整列、接着してハニカム集合体を得る接着工程と、上記ハニカム集合体の周囲を切削する切削工程と、上記ハニカム集合体の外周に外周コート層を形成する外周コート層形成工程とからなる。
上記切削工程では、前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム集合体の断面形状が、対称軸が2本あり、上記2本の対称軸が直交するオーバル形状の一部が欠けた形状となるように、かつ、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム集合体の断面において、複数の前記ハニカム焼成体の間に格子状に配置された上記接着剤層の延在方向と上記切削されたハニカム集合体のオーバルにおける対称軸方向とが平行とならないように上記ハニカム集合体を切削する。
上記外周コート層形成工程では、上記切削されたハニカム集合体のオーバルの欠けた部分を他の部分より厚く成形することにより、上記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム構造体の断面形状が対称軸が2本あり、上記2本の対称軸が直交するオーバル形状となるように外周コート層を形成する。
まず、本発明のハニカム構造体の製造方法を構成する接着工程について説明する。
接着工程では、排ガスの流路となる複数のセルがセル隔壁を隔ててセルの長手方向に並設された複数個の正方形柱状のハニカム焼成体を、接着剤層を介して一の方向に3列、これに直交する方向に4列となるように整列、接着させる。
ハニカム焼成体は、例えば、以下の方法により作製することができる。
ハニカム焼成体を製造する際には、まず、セラミック粉末とバインダーとを含む原料ペーストを押出成形することによってハニカム成形体を作製する成形工程を行う。
ハニカム焼成体を構成するセラミック粉末は特に限定されず、例えば、コージェライト、アルミナ、シリカ、ムライト等の酸化物セラミック、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タングステン等の炭化物セラミック、及び、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタン等の窒化物セラミック、炭化ケイ素とケイ素の複合体等を挙げることができるが、これらのなかでは、耐熱性が大きく、機械的特性に優れ、かつ、熱伝導率も大きい炭化ケイ素が好ましい。
以下においては、原料を構成するセラミック粉末として、炭化ケイ素粉末を使用した場合について説明するが、セラミック粉末は、炭化ケイ素に限定されない。
まず、セラミック原料として平均粒子径の異なる炭化ケイ素粉末、有機バインダー、液状の可塑剤、潤滑剤及び水を混合することにより、ハニカム成形体製造用の原料ペーストを調製する。
続いて、上記原料ペーストを押出成形機に投入する。
上記原料ペーストを押出成形機に投入すると、原料ペーストは押出成形により所定の連続した形状のハニカム成形体となる。次いで、押出成形された連続するハニカム成形体を所定の長さに切断する。
次いで、ハニカム成形体をマイクロ波乾燥機、熱風乾燥機、誘電乾燥機、減圧乾燥機、真空乾燥機、凍結乾燥機等を用いて乾燥させる。
次に、ハニカム成形体の所定のセルに封止材となる封止材ペーストを充填して上記セルを目封じする工程を行う。封止材ペーストとしては、上記原料ペーストを用いることができる。
なお、上述した切断、乾燥、封止の条件は、従来からハニカム焼成体を作製する際に用いられている条件を適用することができる。
次に、ハニカム成形体中の有機物を脱脂炉中で加熱、分解する脱脂工程を行う。
この脱脂工程では、ハニカム成形体を酸素含有雰囲気下、300〜650℃に加熱する。
この後、脱脂処理が施されたハニカム成形体を焼成炉に搬送し、非酸化性雰囲気の下、2000〜2300℃に加熱することによりハニカム成形体中の炭化ケイ素粒子を焼結させる焼成工程を行ってハニカム焼成体を作製する。以上の工程によって、炭化ケイ素焼結体からなるハニカム焼成体を作製することができる。
続いて、上記手順により得られたハニカム焼成体を、例えば以下の手順によって、接着剤層を介して一の方向に3列、これに直交する方向に4列となるように整列、接着する。
ハニカム焼成体の側面に、接着材層用ペーストを塗布して接着材層用ペースト層を形成し、この接着材層用ペースト層を介して順次他のハニカム焼成体を積層する。この手順を繰り返して所定数のハニカム焼成体が接着材層用ペーストにより接着されたハニカム焼成体の集合体を作製する。なお、接着材層用ペーストとしては、例えば、無機バインダーと有機バインダーと無機繊維及び/又は無機粒子とからなるものを使用することができる。
なお、接着工程において、上述した接着材層用ペーストを各ハニカム焼成体の側面に塗布する方法以外に、例えば、作製するハニカム集合体の形状と同形状の型枠内に各ハニカム焼成体を仮固定した状態とし、接着材層用ペーストを各ハニカム焼成体間に注入する方法等によって行ってもよい。
接着工程では、ハニカム焼成体を一の方向に3列、これに直交する方向に4列の合計12個配置させて接着することが好ましい。
ハニカム焼成体を一の方向に3列、これに直交する方向に4列の合計12個配置し、ハニカム焼成体の積層方向とオーバルの対称軸方向をずらすようにハニカム集合体を切削することで、切削工程によって除去されるハニカム焼成体の割合を減らすことができる。
接着工程において形成される接着剤層の厚さは、特に限定されないが、0.1〜1mmであることが好ましく、0.2〜0.7mmであることがより好ましく、0.3〜0.6mmであることがさらに好ましい。
このハニカム焼成体の集合体を加熱して接着材層用ペースト層を乾燥、固化させて接着材層とすることにより、ハニカム集合体を作製する。
ハニカム集合体を作製する場合、図3(a)に示すような正方形柱状のハニカム焼成体20を一の方向に4列、これに直交する方向に3列組み合わせ、合計12個のハニカム焼成体20を、接着材層が一の方向に3列、これに直交する方向に2列存在するように接着することが望ましい。このとき、セルの長手方向に垂直な断面において、接着材層は、略直線形状で互いに略垂直に交差して格子形状を形成しており、該格子形状はハニカム焼成体を積層した一の方向に3列及びこれに直交する方向の2方向に延在している。
この後、ハニカム集合体を、ダイヤモンドカッター等を用いて切削加工する切削工程を行う。このとき、切削されたハニカム集合体の外周形状におけるオーバルの対称軸方向と、接着剤層の延在方向とが平行とならないように、かつ、セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム集合体の断面形状が、オーバルの一部が欠けた形状となるよう切削する。
セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム集合体の断面形状が、オーバルの一部が欠けた形状とする方法については、特に限定されないが、ハニカム集合体を欠けのないオーバル形状に切削した後に、その一部をさらに切削する方法や、ハニカム集合体から得られる寸法以上の大きさのオーバル形状を得るように該ハニカム集合体を切削する方法が挙げられる。
前者の方法では、一度オーバル形状に切削した後に、その一部をさらに切削することによって、オーバルの一部が欠けた形状となる。
後者の方法では、切削されたハニカム集合体の側面には、切削されていない平坦部が存在することとなり、上記セルの長手方向に垂直な方向における上記ハニカム集合体の断面において、上記オーバル形状の欠けた部分が上記平坦部に相当することとなる。
後者の方法では切削して破棄する部分が少ないため、製造コスト抑制の観点からより好ましい。
上記切削の後、さらに、オーバルの一部が欠けた柱状としたセラミックブロックの外周に、オーバル柱状となるよう外周コート層用ペーストを塗布し、乾燥、固化して外周コート層を形成する外周コート層形成工程を行う。
なお、上記外周コート層用ペーストを構成する材料としては、上記接着材層用ペーストと同様の材料を用いることができる。上記外周コート層用ペーストは、接着材ペースト層用ペーストと異なる材料を用いてもよい。
外周コート層形成工程によって、切削されたハニカム集合体(セラミックブロック)の外周形状における欠けたオーバルの一部を埋めるように外周コート層が形成されるため、外周コート層には厚さが厚い箇所と薄い箇所が形成される。
本発明のハニカム構造体を、排ガス浄化装置を構成するフィルタとして使用する場合、ハニカム構造体の外周に無機繊維からなるマット(保持シール材)を巻き付け、金属製のケーシング内に保持シール材を介して配設する。上記ケーシングの一端部には、エンジン等の内燃機関に連結された導入管が接続されており、ケーシングの他端部には、外部に連結された排出管が接続される。
この排ガス浄化装置に排ガスが導入されると、図3(b)を用いて説明したように、セル隔壁が排ガス中のPMを捕集するフィルタとして機能する。
本発明のハニカム構造体は、以下に記載する効果を奏することができる。
(1)上記ハニカム構造体では、セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム構造体の断面において、ハニカム構造体がオーバル形状であり、接着剤層の延在方向がオーバルの対称軸方向と平行でない。すなわち、ハニカム焼成体の積層方向とハニカム構造体のオーバルの軸方向をずらしているため、より少ない数のハニカム焼成体から同一サイズのハニカム構造体を作製でき、製造コストを低下させることができる。
(2)本発明のハニカム構造体では、ハニカム集合体を、セルの長手方向に垂直な方向におけるハニカム構造体の断面形状が、オーバルの一部が欠けた形状となるように切削加工し、さらにその外周面に、セルの長手方向に垂直な方向における断面形状がオーバルとなるよう外周コート層が形成されている。そのため、外周コート層の厚い箇所と薄い箇所が存在し、外周コート層の厚い箇所において機械的強度が高い。従って、本発明のハニカム構造体を排ガス浄化装置に搭載しようとする当業者は、ハニカム構造体を収容するケーシング及び排ガス浄化装置の形状に応じて、本発明のハニカム構造体の位置を適宜設定して収容することができ、ハニカム構造体が破損しにくくなる。
以下、本発明の実施形態のハニカム構造体をより具体的に開示した実施例を示すが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
平均粒子径22μmを有する炭化ケイ素の粗粉末52.8重量%と、平均粒子径0.5μmの炭化ケイ素の微粉末22.6重量%とを混合し、得られた混合物に対して、アクリル樹脂2.1重量%、有機バインダー(メチルセルロース)4.6重量%、潤滑剤(日本油脂社製 ユニルーブ)2.8重量%、グリセリン1.3重量%、及び、水13.8重量%を加えて混練して原料ペーストを得た。得られた原料ペーストを用いて、押出成形及び押出成形体の切断を行い、図3に示した断面形状と同様の断面形状であってセルの封止がされていない生のハニカム成形体を作製した。次に、マイクロ波乾燥機を用いてこのハニカム成形体を乾燥した。
次に、乾燥後のハニカム成形体の所定のセルに封止材ペーストとして上記原料ペーストを充填してセルの封止を行い、再び乾燥機を用いて乾燥させた。
乾燥したハニカム成形体を400℃で脱脂し、常圧のアルゴン雰囲気下2200℃、3時間の条件で焼成を行うことにより、炭化ケイ素焼結体からなるハニカム焼成体を作製した。ハニカム焼成体の気孔率は42%、平均気孔径が9μm、高さ34.3mm×幅34.3mm×長さ150.5mm、セルの数(セル密度)が46.5個/cm、セル隔壁の厚さが0.25mm(10mil)であった。
次に、平均繊維長20μm、平均繊維径2μmのアルミナファイバ30重量%、平均粒子径0.6μmの炭化ケイ素粒子21重量%、シリカゾル(固形分30重量%)15重量%、カルボキシメチルセルロース5.6重量%、及び、水28.4重量%を含む耐熱性の接着材層用ペーストを用いて、ハニカム焼成体を一の方向に3列、これに直交する方向に4列となるよう組み合わせて接着させ、ハニカム焼成体12個からなる集合体を作製した。
さらに、このハニカム焼成体集合体を120℃で乾燥させてハニカム集合体とした後、続いて、ダイヤモンドカッターを用いて切削加工した。切削加工の際には、ハニカム集合体の側面の全部を切削せずに、切削しない部分を残すことによて平坦部を形成し、オーバル柱状の一部が欠けた形状となったセラミックブロックを作製した。このセラミックブロックの形状は図6(a)に示したような、オーバルの2箇所(図6(a)における40c及び40d)が欠けた形状であり、接着剤層の厚さは0.5mm、該オーバルの第一の対称軸の長さは137.8mm、第2の対称軸の長さは115.3mmであって、該オーバルの対称軸方向と接着剤層の延在方向とのなす角は26°であった。
次に、外周コート層用ペーストとして、上記接着材層用ペーストを用いて、セラミックブロックの外周部に外周コート層用ペースト層を形成した。
このとき、セラミックブロックの外周部のうち、オーバルの欠けていない部分(平坦部以外の部分)におけるコート層の厚さが0.2mmとなるように、かつ、平坦部を補うように外周コート層用ペースト層を形成した。そして、この外周コート層用ペースト層を120℃で乾燥して外周コート層を形成し、外周に外周コート層が形成された、第3の対称軸の長さ138.2mm×第4の対称軸の長さ115.7mm×長さ150.5mmのオーバル柱状のハニカム構造体を作製した。得られたハニカム構造体には、外周コート層の厚い箇所と薄い箇所が存在しており、図6(a)の40cに相当する部分における外周コート層の厚さ(最も厚い部分の厚さ)は0.8mmであり、図6(a)の40dに相当する部分における外周コート層の厚さ(最も厚い部分の厚さ)は0.5mmであり、それ以外の部分における外周コート層の厚さは0.2mmであった。
(比較例1)
接着工程において、接着材層用ペーストを用いて、図3(a)に示した構造のハニカム焼成体を一の方向に4列、これに直交する方向に3列組み合わせて接着させ、ハニカム焼成体12個からなるハニカム集合体を作製し、実施例1と同一寸法となるように、かつ、オーバルの対称軸方向と接着剤層の延在方向とのなす角が0°となるようにハニカム集合体の切削を試みたが、一の方向に直交する方向の寸法が不足していたため、上記ハニカム集合体に対してさらに1列(4個)のセラミックブロックを接着して、4列×4列の合計16個のハニカム焼成体からなるハニカム集合体を作製する必要が生じた。16個のハニカム焼成体からなるハニカム集合体を実施例1と同様の寸法で切削し、その外周に0.2mmの外周コート層を形成することで、比較例1に係るハニカム構造体を作成した。比較例1に係るハニカム構造体を構成する外周コート層の厚さは均一であった。
以上から、本発明のハニカム構造体においては、使用するハニカム焼成体の数を削減することができ、さらに外周コート層の一部が厚いため、ケーシングの形状、構造を考慮して配置する(例えば、ケーシング内部における応力の加わりやすい箇所に、上記外周コート層の厚い箇所を配置する)ことによって、ハニカム構造体の損傷を抑えることができる。
1、2、3、4、5、6、7 ハニカム構造体
10、11 ハニカム集合体
20 ハニカム焼成体
21 排ガス導入セル
22 排ガス排出セル
23 セル隔壁
24 封止材
30 接着剤層
40 外周コート層

Claims (25)

  1. 排ガスの流路となる複数のセルがセル隔壁を隔ててセルの長手方向に並設された複数個の正方形柱状のハニカム焼成体が、接着剤層を介して隣接するハニカム焼成体の向かい合う側面が全て平行、かつ、前記隣接するハニカム焼成体が前記接着剤層を厚さ方向に二等分する線に対して線対称となるように等間隔に整列、接着されてなるハニカム集合体を、前記セルの長手方向に垂直な方向における断面形状が、対称軸が2本あり、前記2本の対称軸が直交するオーバル形状の一部が欠けた形状となるよう切削加工し、さらにその外周面に外周コート層が形成されてなるハニカム構造体であって、
    前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム構造体の断面において、
    前記ハニカム構造体の形状は対称軸が2本あり、前記2本の対称軸が直交するオーバル形状であり、
    前記切削されたハニカム集合体のオーバルを構成する前記2本の対称軸は、相対的に長さの長い第1の対称軸と、相対的に長さの短い第2の対称軸からなり、
    前記接着剤層は、複数の前記ハニカム焼成体の間に格子状に配置されており、前記接着剤層の延在方向が前記ハニカム構造体を構成するオーバルの対称軸方向と平行でないことを特徴とするハニカム構造体。
  2. 前記ハニカム集合体が、接着剤層を介して一の方向に3列、これに直交する方向に4列となるように整列、接着された合計12個の前記ハニカム焼成体からなる請求項1に記載のハニカム構造体。
  3. 前記ハニカム集合体の側面には切削されていない平坦部が存在しており、
    前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム集合体の断面において、前記オーバル形状の欠けた部分が前記平坦部に相当する請求項1又は2に記載のハニカム構造体。
  4. 前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム構造体の断面において、
    前記ハニカム構造体のオーバルを構成する前記2本の対称軸は、相対的に長さの長い第3の対称軸と、相対的に長さの短い第4の対称軸からなり、前記第3の対称軸の長さと、前記第4の対称軸の長さの比[前記第3の対称軸の長さ/前記第4の対称軸の長さ]が1.03〜1.39である請求項1〜3のいずれかに記載のハニカム構造体。
  5. 前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム構造体の断面において、前記ハニカム構造体のオーバルを構成する前記第3の対称軸の長さが132〜144mmであり、前記第4の対称軸の長さが105〜128mmである請求項4に記載のハニカム構造体。
  6. 前記複数のセルは、排ガス入口側の端部が開口され且つ排ガス出口側の端部が目封止された排ガス導入セルと、排ガス出口側の端部が開口され且つ排ガス入口側の端部が目封止された排ガス排出セルからなり、
    前記セルの長手方向に垂直な断面に関して、前記排ガス導入セルと前記排ガス排出セルとが交互に配置されており、かつ、前記排ガス導入セルの断面積は、前記排ガス排出セルの断面積よりも大きい請求項1〜5のいずれかに記載のハニカム構造体。
  7. セルの長手方向に垂直な断面に関し、
    前記排ガス導入セルの総断面積は、前記排ガス排出セルの総断面積の140〜280%である請求項6に記載のハニカム構造体。
  8. セルの長手方向に垂直な断面に関して、前記排ガス導入セルは八角形であり、前記排ガス排出セルは正方形であり、前記排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、前記排ガス排出セルと対面している辺の長さが、他の排ガス導入セルと対面している辺の長さよりも長い請求項6又は7のいずれかに記載のハニカム構造体。
  9. 前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム集合体の切削された断面形状は、前記切削されたハニカム集合体のオーバルの1箇所が欠けた形状である請求項1〜8のいずれかに記載のハニカム構造体。
  10. 前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム集合体の切削された断面形状は、前記切削されたハニカム集合体のオーバルの2箇所が欠けた形状である請求項1〜8のいずれかに記載のハニカム構造体。
  11. 前記切削されたハニカム集合体のオーバルの欠けた箇所は、前記オーバルを前記第1の対称軸によって2分割した際の片側だけに存在する請求項10に記載のハニカム構造体。
  12. 前記切削されたハニカム集合体のオーバルの欠けた箇所は、前記オーバルを前記第2の対称軸によって2分割した際の片側だけに存在する請求項10に記載のハニカム構造体。
  13. 前記切削されたハニカム集合体のオーバルの欠けた箇所は、前記オーバルを前記第1の対称軸及び前記第2の対称軸によって4分割した際の互いに隣接しない2つの領域に存在する請求項10に記載のハニカム構造体。
  14. 前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム集合体の切削された断面形状は、前記切削されたハニカム集合体のオーバルの3箇所が欠けた形状である請求項1〜8のいずれかに記載のハニカム構造体。
  15. 前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム集合体の切削された断面形状は、前記切削されたハニカム集合体のオーバルの4箇所が欠けた形状である請求項1〜8のいずれかに記載のハニカム構造体。
  16. 排ガスの流路となる複数のセルがセル隔壁を隔ててセルの長手方向に並設された複数個の正方形柱状のハニカム焼成体を、接着剤層を介して一の方向及びこれに直交する方向に、前記接着剤層を介して隣接するハニカム焼成体の向かい合う側面が全て平行、かつ、前記隣接するハニカム焼成体が前記接着剤層を厚さ方向に二等分する線に対して線対称となるように等間隔に整列、接着してハニカム集合体を得る接着工程と、
    前記ハニカム集合体の周囲を切削する切削工程と、
    前記ハニカム集合体の外周に外周コート層を形成する外周コート層形成工程とからなるハニカム構造体の製造方法であって、
    前記切削工程では、前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム集合体の断面形状が、対称軸が2本あり、前記2本の対称軸が直交するオーバル形状の一部が欠けた形状となるように、かつ、前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム集合体の断面において、複数の前記ハニカム焼成体の間に格子状に配置された前記接着剤層の延在方向と前記切削されたハニカム集合体のオーバルにおける対称軸方向とが平行とならないように前記ハニカム集合体を切削し、
    前記外周コート層形成工程では、前記切削されたハニカム集合体のオーバルの欠けた部分を他の部分より厚く成形することにより、前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム構造体の断面形状が対称軸が2本あり、前記2本の対称軸が直交するオーバル形状となるように外周コート層を形成することを特徴とするハニカム構造体の製造方法。
  17. 前記接着工程では、前記ハニカム焼成体を一の方向に3列、これに直交する方向に4列の合計12個配置させて接着する請求項16に記載のハニカム構造体の製造方法。
  18. 前記切削工程では、前記ハニカム集合体の側面の全部を切削せずに、切削しない部分を残すことによって平坦部を形成し、該平坦部が前記切削されたハニカム集合体のオーバルの欠けた部分に相当する請求項16又は17に記載のハニカム構造体の製造方法。
  19. 前記切削工程では、前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム集合体の断面形状が、前記切削されたハニカム集合体のオーバルの1箇所が欠けた形状となるように前記ハニカム集合体を切削する請求項16〜18のいずれかに記載のハニカム構造体。
  20. 前記切削工程では、前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム集合体の断面形状が、前記切削されたハニカム集合体のオーバルの2箇所が欠けた形状となるように前記ハニカム集合体を切削する請求項16〜18のいずれかに記載のハニカム構造体。
  21. 前記切削工程では、前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム集合体の断面形状において、前記切削されたハニカム集合体のオーバルの欠けた箇所は、前記オーバルを前記第1の対称軸によって2分割した際の片側だけに存在するように前記ハニカム集合体を切削する請求項20に記載のハニカム構造体。
  22. 前記切削工程では、前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム集合体の断面形状において、前記切削されたハニカム集合体のオーバルの欠けた箇所が、前記オーバルを前記第2の対称軸によって2分割した際の片側だけに存在するように前記ハニカム集合体を切削する請求項20に記載のハニカム構造体。
  23. 前記切削工程では、前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム集合体の断面形状において、前記切削されたハニカム集合体のオーバルの欠けた箇所が、前記オーバルを前記第1の対称軸及び前記第2の対称軸によって4分割した際の互いに隣接しない2つの領域に存在するように前記ハニカム集合体を切削する請求項20に記載のハニカム構造体。
  24. 前記切削工程では、前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム集合体の断面形状が、前記切削されたハニカム集合体のオーバルの3箇所が欠けた形状となるように前記ハニカム集合体を切削する請求項16〜18のいずれかに記載のハニカム構造体の製造方法。
  25. 前記切削工程では、前記セルの長手方向に垂直な方向における前記ハニカム集合体の断面形状が、前記切削されたハニカム集合体のオーバルの4箇所が欠けた形状となるように前記ハニカム集合体を切削する請求項16〜18のいずれかに記載のハニカム構造体の製造方法。
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