JP6084497B2 - ハニカムフィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、ハニカムフィルタに関する。さらに詳しくは、複数のハニカムセグメントを組み合わせて構成されるハニカムフィルタに関する。
ディーゼルエンジン等の内燃機関、または各種燃焼装置から排出される排ガスには煤を主体とする粒子状物質が多量に含まれている。この粒子状物質がそのまま大気中に放出されると環境汚染を引き起こすため、内燃機関等からの排ガス流路には、粒子状物質を捕集するためのフィルタが搭載されることが一般的である。
こうした排ガス浄化用のフィルタとしては、例えば、セルを区画形成する多孔質の隔壁を有するハニカム構造部と、セルの一方の端部を封止する複数の目封止部と、を備えた目封止ハニカム構造体を挙げることができる。
この目封止ハニカム構造体においては、目封止部を設けることにより、排ガスの通過過程において、排ガスが隔壁を通り抜けるというプロセスが組み込まれるようになる。この排ガスが隔壁を通り抜けるというプロセスにおいて、排ガスに含まれる粒子状物質が隔壁によって捕捉される。そのため、目封止ハニカム構造体によれば、排ガス中の粒子状物質を低減可能になる。
目封止ハニカム構造体には、複数個のハニカムセグメントを接合させた接合型の目封止ハニカム構造体によって構造的強度を高めるという技術も提案されている(例えば、特許文献1)。接合型の目封止ハニカム構造体では、ハニカムセグメント同士を接合層を介して接合させている。接合層は、熱膨張によって歪みを生じる場合に応力を緩和させる役割を果たす。そのため、接合型のハニカム構造体は、耐熱衝撃に優れている。
特開2012−046417号公報
ところが、従来の接合型の目封止ハニカム構造体では、捕集効率の向上のために、隔壁の材料を最適化したり、セル構造(セル密度やセルの断面形状など)を最適したりする場合に、耐熱衝撃性の維持が困難になることがある。特に、近年、排ガス規制が強化されるため、捕集効率を維持したたま耐熱衝撃性を高めたハニカムフィルタが強く望まれている。
上記の問題に鑑みて、本発明の目的は、捕集効率を維持したまま耐熱衝撃性を高めたハニカムフィルタに関する技術を提供することにある。
本発明は、以下に示すハニカムフィルタである。
[1] 一方の端面である流入端面から他方の端面である流出端面まで通じる流体の流路となる複数のセルを区画形成する隔壁を有するハニカム構造部と、前記ハニカム構造部の外周を取り囲む側壁とを有するハニカムセグメントを複数個と、前記ハニカムセグメントに形成された前記複数のセルのうちの所定のセルである第1セルの前記流入端面側の開口部および前記複数のセルのうちの残余のセルである第2セルの前記流出端面側の開口部を封止する目封止部複数個と、前記複数個のハニカムセグメントの側面同士の少なくとも一部を接合する接合層と、を備え、前記複数個のハニカムセグメントのうちの少なくとも1個は、前記側壁に1以上のスリットが設けられているスリット付セグメントであり、前記スリット付セグメントにおいて、前記スリットは前記セルの延びる方向に沿って延び、かつ、前記ハニカム構造部の最外周にある前記セルに通じ、前記スリットが前記ハニカム構造部の最外周にある前記第1セルに通じている場合には、前記スリットは前記流入端面までは達せず、前記スリットが前記ハニカム構造部の最外周にある前記第2セルに通じている場合には、前記スリットは前記流出端面までは達せず、少なくとも1個以上の前記スリット付セグメントにおいて、前記スリットが前記セルの延びる方向において前記流出端面側半分の領域内に形成されているハニカムフィルタ。
] 前記スリット付セグメントが、他の前記ハニカムセグメントに周囲を取り囲まれて、前記ハニカムフィルタの最外周には配置されていない前記[1]に記載のハニカムフィルタ。
] 前記スリットの幅が、0.3mm以上かつ前記セルの幅以下である前記[1]または[2]に記載のハニカムフィルタ。
] 1個の前記スリット付セグメントにおいて、前記スリットの本数が、前記ハニカム構造部の最外周にある前記セルの個数の12分の1以上3分の1未満である前記[1]〜[]のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
] 前記スリットの少なくとも一部に前記接合層の材料である接合材および/または前記目封止部の材料である目封止材が充填されている前記[1]〜[]のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
本発明のハニカムフィルタによれば、スス再生時などで熱応力が生じた場合でも、当該熱応力は、スリット付セグメントの側壁のスリットによって緩和される。こうしてスリット付セグメントの外周を構成する側壁のスリットで熱応力を緩和するため、スリット付セグメントの内部構造が捕集効率の向上のために応力の弱い構造とされた場合であっても、当該内部構造における破損を抑制可能になる。
本発明の一実施形態のハニカムフィルタについて流入端面の側からみた模式的な斜視図である。 図1中に示されたハニカムフィルタを構成するスリット付セグメントの模式的な斜視図である。 図2中に示されているA−A’断面の模式図である。 図1中に示されたハニカムフィルタの一部分の断面を表した模式図である。 本発明のハニカムフィルタの他の実施形態を構成するスリット付セグメントの模式的な斜視図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加え得るものである。
1.ハニカムフィルタ:
図1〜図4に示されているように、本発明の一実施形態のハニカムフィルタ50は、複数個のハニカムセグメント1と、複数個の目封止部19と、接合層23とを備える。ハニカムセグメント1は、ハニカム構造部10と、ハニカム構造部10の外周を取り囲む側壁33とを有する。ハニカム構造部10は、一方の端面である流入端面3から他方の端面である流出端面5まで通じる流体の流路となる複数のセル7を区画形成する隔壁9を有する。ハニカムセグメント1における複数のセル7は、所定のセル7である第1セル11と、残余のセル7である第2セル15とから構成される。目封止部19は、第1セル11の流入端面3側の開口部および第2セル15の流出端面5側の開口部を封止する。接合層23は、複数個のハニカムセグメント1の側面21同士の少なくとも一部を接合する。
さらに、複数個のハニカムセグメント1のうちの少なくとも1個は、側壁33に1以上のスリット27が設けられているスリット付セグメント25aである。スリット付セグメント25aにおいて、スリット27はセル7の延びる方向(以下、「Z方向」と簡略)に沿って延び、かつ、ハニカム構造部10の最外周にあるセル7に通じる。そして、スリット27aがハニカム構造部10の最外周にある第1セル11に通じている場合には、スリット27aは流入端面3までは達しない。また、スリット27bがハニカム構造部10の最外周にある第2セル15に通じている場合には、スリット27bは流出端面5までは達しない。
上述の「スリット27aが流入端面3までは達しない」とは、側壁33において一旦は流入端面3まで達する切り込みを入れた上で、流入端面3における切り込みを目封止材や接合材などにより埋めた場合も該当するものとする。また、上述の「スリット27bが流出端面5までは達しない」とは、側壁33において一旦は流出端面5まで達する切り込みを入れた上で、流入端面5における切り込みを目封止材や接合材などにより埋めた場合も該当するものとする。なお、目封止材および接合材については、後で詳しく述べる。
なお、図1は、本発明の一実施形態のハニカムフィルタ50について流入端面3の側からみた模式的な斜視図である。図2は、図1中に示されたハニカムフィルタ50を構成するスリット付セグメント25aの模式的な斜視図である。図3は、図2中に示されているA−A’断面の模式図である。なお、図3中において、第1セル11を網かけ模様で示している。図4は、図1中に示されたハニカムフィルタ50の一部分の断面を表した模式図である。
ハニカムフィルタ50によれば、スス再生時などで熱応力が生じた場合でも、当該熱応力は、スリット付セグメント25aの側壁33のスリット27によって緩和される。こうしてスリット付セグメント25aの外周を構成する側壁33のスリット27で熱応力を緩和するため、スリット付セグメント25aの内部構造が捕集効率の向上のために熱応力に弱い構造とされた場合であっても、当該内部構造における破損を抑制可能になる。例えば、隔壁9の材料を熱応力による破損が生じ易いものとしたり、隔壁9を薄くしたり、熱応力に対して弱いセル構造にしたりしても、スリット付セグメント25aにおける破損、特に隔壁9の破損を抑制可能となる。
第1セル11には、隔壁9を通過したガスが流入する。第1セル11に通じているスリット27aは流入端面3までは達しないので、流入端面3から第1セル11内へのススの混入を抑止し、その結果、スス漏れを抑制可能になる。第2セル15には、隔壁9を通過前のススを多く含むガスが流入する。第2セル15に通じているスリット27bは流出端面5までは達しないので、流出端面5からのスス漏れを防止できる。
ハニカムフィルタ50では、スリット付セグメント25aが、他のハニカムセグメント1に周囲を取り囲まれて、ハニカムフィルタ50の最外周には配置されていないことが好ましい。このようにスリット付セグメント25aを配置することにより、ハニカムフィルタ50の中心部分で発生する熱応力を効率良く緩和可能になる。特に、ハニカムフィルタ50をディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)として使用する場合、スス再生時にハニカムフィルタ50の中心部分が高温となり、この中心部分で熱応力が発生し易いので、上述のスリット付セグメント25aの配置態様は有用である。
スリット付セグメント25aにおけるスリット27の幅は、0.3mm以上かつセル7の幅以下であることが好ましい。スリット27の幅が、0.3mm以上の場合には、スリット27による熱応力緩和作用を十分に発揮させることが可能になる。また、スリット27の幅がセル7の幅以下の場合には、第1セル11(本来ススが混入してはならないセル7)にススが混入してしまうことを抑制可能となる。さらに、スリット27の幅は、0.4mm以上かつセルの幅以下であることが好ましく、特に、0.5mm以上かつセルの幅以下であることが好ましい。
本明細書において「スリット27の幅」とは、Z方向に垂直な断面におけるスリット27の断面の幅のことを意味する。
本明細書において「セル7の幅」とは、Z方向に垂直な断面におけるセル7の断面の幅のことを意味する。
また、1個のスリット付セグメント25aにおいて、スリット27の本数が、ハニカム構造部10の最外周にあるセル7の個数の12分の1以上3分の1未満であることが好ましい。スリット27の本数がハニカム構造部10の最外周にあるセル7の個数の12分の1以上の場合、スリット27による熱応力緩和作用を確実に発揮させることが可能になる。また、スリット27の本数がハニカム構造部10の最外周にあるセル7の個数の3分の1未満である場合、スリット付セグメント25aにおけるアイソスタティック強度を確実に維持させることが可能になる。さらに、スリット27の本数は、ハニカム構造部10の最外周にあるセル7の個数の、11分の1以上3分の1未満であることがより好ましく、特に、10分の1以上4分の1未満であることが最も好ましい。
ハニカムフィルタ50において、スリット27の少なくとも一部に接合層23の材料である接合材および/または目封止部19の材料である目封止材が充填されていることが好ましい。スリット27の少なくとも一部に接合材および/または目封止材が充填されていることにより、スリット27により低下するアイソスタティック強度を改善することが可能になる。さらに、スリット27全体に接合材および/または目封止材が充填されてことが好ましい。スリット27に接合材および/または目封止材が充填されている場合、スリット27のみならず、当該スリット27に通じるセル7内にも接合材および/または目封止材が充填されていてもよい。
図4に示されているように、ハニカムセグメント1では、第1セル11と第2セル15とが交互に配置されていることが好ましい。こうした目封止部19の配置態様の場合、まず、ガスGが流入端面3から第2セル15内に流入する。続いて、第2セル15の流出端面5側の端部が目封止部19によって塞がれているため、第2セル15内に流入したガスGは、当該第2セル15を取り囲む隔壁9を通り抜け、隣の第1セル11に流れていく。このとき、ガスGに含まれるススなどの粒子状物質(PM)が隔壁9によって捕捉されていく。そして、第1セル11に流入したガスGは、第1セル11の流出端面5側の開口部から排出される。
図5は、本発明の他の実施形態のハニカムフィルタを構成するスリット付セグメント25bの模式的な斜視図である。少なくとも1個以上のスリット付セグメント25bにおいて、スリット27がZ方向において流出端面5側半分の領域内に形成されていることが好ましい。このようにスリット27がZ方向において流出端面5側半分の領域内に形成されていることにより、ハニカムフィルタ50の流出端面5側の部分で発生する熱応力を効率良く緩和可能になる。特に、ハニカムフィルタ50をDPFとして使用する場合、スス再生時にハニカムフィルタ50の流出端面5側の部分が高温となり、特にこの部分で熱応力が発生し易いので、スリット27が流出端面5側半分の領域内に形成されていることは有用である。
さらに、ハニカムフィルタを構成する全てのスリット付セグメント25が、スリット付セグメント25bのように、スリット27がZ方向において流出端面5側半分の領域内に形成されていることがより好ましい。全てのスリット付セグメント25をスリット付セグメント25bのようなものとすることにより、ハニカムフィルタ50の流出端面5側の部分で発生する熱応力をより確実に緩和可能になる。
以下、本発明のハニカムフィルタにおける「その他の特徴」を説明する。
ハニカムセグメント1の外観形状は、特に制限はない。例えば、Z方向に垂直な断面において、側壁の断面形状が、図2に示されているスリット付セグメント25aのような四角形の他に、三角形、六角形、八角形等の多角形形状などとすることができる。
ハニカムセグメント1では、Z方向に垂直な断面において、セル7の断面形状は、特に限定されず、例えば、三角形、四角形、六角形、八角形等の多角形形状、あるいは、円形や楕円形、またその組み合わせなどとすることができる。さらに、「Z方向に垂直な断面において、第1セル11の断面積が第2セル15の断面積よりも小さい」、あるいはその逆に、「Z方向に垂直な断面において、第1セル11の断面積が第2セル15の断面積よりも大きい」という規則性を持ったセル7の断面形状にしてもよい。
ハニカムセグメント1を構成する隔壁9の、Z方向に垂直な断面における厚さ(以下、単に、「隔壁9の厚さ」ということがある)は、基本的に均一なものとする。「基本的に均一」とは、成形時の変形等により、僅かに隔壁9の厚さに差異が生じた場合を除き、隔壁9の厚さが均一であることを意味する。例えば、ハニカムセグメント1を押出成形する口金(金型)のスリットを、スライサー加工により製造した場合に、上記均一な厚さの隔壁9が実現される。
隔壁9の厚さは、0.15〜0.43mmであることが好ましく、0.20〜0.38mmであることが更に好ましく、0.25〜0.30mmであることが特に好ましい。隔壁9の厚さを上記範囲とすることにより、ハニカムセグメント1の強度を維持し、初期の圧力損失の増加を更に抑制することができる。隔壁9が0.15mmより薄いと、ハニカムセグメント1の強度が低くなることがある。隔壁9が0.43mmより厚いと、ハニカムセグメント1の初期の圧力損失が高くなることがある。上記「隔壁9の厚さ」は、ハニカムセグメント1のZ方向に垂直な断面における隔壁9の幅のことを意味する。
隔壁9の気孔率は、40〜65%であることが好ましく、45〜60%であることが更に好ましく、50〜55%であることが特に好ましい。隔壁9の気孔率を上記範囲とすることにより、ハニカムセグメント1の強度を維持し、初期の圧力損失の増加を更に抑制することができる。気孔率が40%より小さいと、ハニカムセグメント1の初期の圧力損失が高くなることがある。気孔率が65%より大きいと、ハニカムセグメント1の強度が低くなることがある。気孔率は、水銀ポロシメータによって測定した値である。
隔壁9の平均細孔径は、8〜25μmであることが好ましく、10〜20μmであることが更に好ましく、10〜15μmであることが特に好ましい。隔壁9の平均細孔径を上記範囲とすることにより、ハニカムセグメント1の強度を維持し、初期の圧力損失の増加を更に抑制することができる。平均細孔径が8μmより小さいと、ハニカムセグメント1の初期の圧力損失が高くなることがある。平均細孔径が25μmより大きいと、アッシュ、微粒子状物質の捕集性能が低下することがある。平均細孔径は、水銀ポロシメータによって測定した値である。
ハニカムセグメント1のセル密度は、特に制限されないが、0.155〜0.780個/mmであることが好ましく、0.310〜0.620個/mmであることが更に好ましく、0.465〜0.542個/mmであることが最も好ましい。セル密度が上記範囲であると、ハニカムセグメント1の強度を保ちつつ圧力損失を低く抑えることができる。セル密度が0.155個/mmより小さいと、ハニカムセグメント1の強度が低下するため、キャニング時に破壊してしまうおそれがある。セル密度が0.780個/mmより大きいと、初期圧力損失が高くなりすぎるため、エンジン出力が低下したり、燃費が悪くなったりするおそれがある。本明細書において「セル密度」とは、Z方向に垂直な断面における単位面積当たり(1mm当たり)のセル7の個数を意味する。
隔壁9の材料としては、セラミックが好ましい。セラミックの中では、炭化珪素、珪素−炭化珪素系複合材料、コージェライト、ムライト、アルミナ、チタン酸アルミニウム、窒化珪素、及び炭化珪素−コージェライト系複合材料からなる群から選択される少なくとも1種がさらに好ましい。これらの材料を用いることにより、強度および耐熱性に優れたものとなる。特に、隔壁9の材料としては、炭化珪素、珪素−炭化珪素系複合材料、コージェライト、ムライト、アルミナ、チタン酸アルミニウム、窒化珪素、及び炭化珪素−コージェライト系複合材料からなる群から選択される1種を主成分とすることが最も好ましい。「珪素−炭化珪素系複合材料」とは、炭化珪素(SiC)を骨材としてかつ珪素(Si)を結合材として形成されたものである。「コージェライト化原料」とは、シリカが42〜56質量%、アルミナが30〜45質量%、マグネシアが12〜16質量%の範囲に入る化学組成となるように配合されたセラミック原料であって、焼成されてコージェライトになるものである。なお、本明細書において「主成分」というときは、全体の50質量%以上含有することをいう。例えば、「炭化珪素を主成分とする」とは、隔壁9が炭化珪素を50質量%以上含有していることをいう。
ハニカムセグメント1は、Z方向の長さHが、30〜400mmであることが好ましく、50〜350mmであることが更に好ましく、100〜300mmであることが特に好ましい。上記範囲とすることにより、各種エンジンからの排ガスの浄化に必要最小限のスペースの範囲で確保できる。
ハニカムセグメント1は、Z方向に直交する断面における幅Wが20〜60mmであることが好ましく、25〜50mmであることが更に好ましく、30〜40mmであることが特に好ましい。上記範囲とすることにより、各種エンジンからの排ガスの浄化に必要最小限のスペースの範囲で確保できる。
ハニカムセグメント1は、「長さH/幅W」の値が10以下であることが好ましく、9以下であることが更に好ましく、8以下であることが特に好ましい。上記範囲とすることにより、リングクラックを抑制することができる。
また、目封止部19の材料(目封止材)としては、隔壁9の材料と同じものを挙げることができ、隔壁9の材料と同じものを用いることが好ましい。
接合層23は、複数個のハニカムセグメント1を接合して一体化するための接合材からなるものである。
接合層23の実際の厚さについては、ハニカムセグメント1の形状、複数個のハニカムセグメント1の配列などによって、適宜決定される。
また、接合層23は、ハニカムセグメント1の流入端面3から流出端面5まで配設されていることが好ましい。
接合層23の材料については特に制限はないが、例えば、炭化珪素、アルミナ、窒化珪素、等のセラミック粒子を、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナにより結合した材料等を好適例として挙げることができる。このような材料を用いることによって、ハニカムフィルタ50に生じる熱応力を良好に低減することができる。また、このような材料を用いることにより、接合層23が、ハニカムフィルタ50に負荷がかかったときの緩衝材としての役割も果たす。
また、接合層23としては、熱膨張係数が、2.0×10−6/K以上、4.0×10−6/K以下であることが好ましい。また、接合層23のヤング率は、0.01GPa以下であることが好ましい。熱膨張係数は、接合層23の40℃から800℃における熱膨張係数とする。
ハニカムフィルタ50を構成するハニカムセグメント1の個数についても特に制限はない。例えば、図1に示すハニカムフィルタ50は、円筒形状の外観を備えたものであり、16個のハニカムセグメント1を備えたものである。このハニカムフィルタ50においては、4個のハニカムセグメント1が完全セグメントであり、この完全セグメントが、Z方向に直交する断面において、縦2個×横2個の配列で並んだ状態になっている。また、上記4個の完全セグメントの外周(Z方向に直交する断面における外周)に位置する12個のハニカムセグメント1が、不完全セグメントである。不完全セグメントの形状は、Z方向に直交する断面形状の一部に、ハニカムフィルタ50の外周形状に対応した形状(例えば、円弧部分)を有する。
2.ハニカムフィルタの製造方法:
次に、本実施形態のハニカムフィルタを製造する方法について説明する。まず、ハニカムセグメントを作製するための坏土を調製し、この坏土を成形して、複数個のハニカムセグメントの成形体を作製する(成形工程)。得られたハニカムセグメントの成形体を、乾燥して、ハニカムセグメントの乾燥体を得ることが好ましい。
次に、得られたハニカムセグメントの成形体(或いは、必要に応じて行われた乾燥後のハニカムセグメントの乾燥体)を焼成してハニカムセグメントを作製する(ハニカムセグメント作製工程)。
続いて、得られたハニカムセグメントの側壁にスリットを形成する(スリット形成工程)。
次に、得られた各ハニカムセグメントを接合材で接合して、ハニカムセグメント接合体(ハニカムフィルタ)を作製する(ハニカムセグメント接合工程)。即ち、複数個のハニカムセグメントが、互いの側面同士が対向するように隣接して配置されるとともに、対向する側面同士が接合材により接合されたハニカムセグメント接合体(ハニカムフィルタ)を作製する。接合させるハニカムセグメントの個数は、作製しようとするハニカムフィルタの大きさに合わせた個数であることが好ましい。接合材は、ハニカムセグメントが熱膨張、熱収縮したときに、体積変化分を緩衝する(吸収する)役割を果たすとともに、各ハニカムセグメントを接合する役割を果たす。この接合材が、本実施形態のハニカムフィルタにおける接合層となる。
また、ハニカムセグメント接合体を形成した後、ハニカムセグメント接合体の外周部分を切削して円筒形状にしてもよい。
なお、得られた各ハニカムセグメントまたはハニカムセグメント接合体の流入端面における所定のセルの開口部、及び流出端面における残余のセルの開口部に目封止を施して、目封止部を形成する(目封止工程)。
このようにして本実施形態のハニカムフィルタを製造することができる。以下、各製造工程について更に詳細に説明する。
2−1.成形工程:
まず、成形工程においては、セラミック原料を含有するセラミック成形原料を成形して、流体の流路となる複数のセルを区画形成するハニカム成形体を形成する。
セラミック成形原料に含有されるセラミック原料としては、炭化珪素(SiC)、珪素−炭化珪素系複合材料、窒化珪素、コージェライト化原料、コージェライト、ムライト、アルミナ、チタニア、炭化珪素、チタン酸アルミニウムなどを挙げることができる。そして、炭化珪素(SiC)、珪素−炭化珪素系複合材料、コージェライト化原料、コージェライト、ムライト、アルミナ、チタニア、炭化珪素、及びチタン酸アルミニウムからなる群から選択された少なくとも1種であることが好ましい。なお、「珪素−炭化珪素系複合材料」とは、炭化珪素(SiC)を骨材としてかつ珪素(Si)を結合材として形成されたものである。「コージェライト化原料」とは、シリカが42〜56質量%、アルミナが30〜45質量%、マグネシアが12〜16質量%の範囲に入る化学組成となるように配合されたセラミック原料であって、焼成されてコージェライトになるものである。
また、このセラミック成形原料は、上記セラミック原料に、分散媒、有機バインダ、無機バインダ、造孔材、界面活性剤等を混合して調製することが好ましい。各原料の組成比は、特に限定されず、作製しようとするハニカム構造部の構造、材質等に合わせた組成比とすることが好ましい。
セラミック成形原料を成形する際には、まず成形原料を混練して坏土とし、得られた坏土をハニカム形状に成形することが好ましい。成形原料を混練して坏土を形成する方法としては特に制限はなく、例えば、ニーダー、真空土練機等を用いる方法を挙げることができる。坏土を成形してハニカム成形体を形成する方法としては特に制限はなく、押出成形、射出成形等の従来公知の成形方法を用いることができる。例えば、所望のセル形状、隔壁厚さ、セル密度を有する口金を用いて押出成形してハニカム成形体を形成する方法等を好適例として挙げることができる。口金の材質としては、摩耗し難い超硬合金が好ましい。
また、上記成形後に、得られたハニカム成形体を乾燥してもよい。乾燥方法は、特に限定されるものではないが、例えば、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、誘電乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等を挙げることができ、なかでも、誘電乾燥、マイクロ波乾燥又は熱風乾燥を単独で又は組合せて行うことが好ましい。
2−2.ハニカムセグメント作製工程:
次に、得られたハニカム成形体を焼成してハニカムセグメントを得る。なお、目封止を設けたハニカムフィルタを作製する場合には、ハニカム成形体の焼成は、ハニカム成形体に目封止部を配設した後に行ってもよい。
また、ハニカム成形体を焼成(本焼成)する前には、そのハニカム成形体を仮焼することが好ましい。仮焼は、脱脂のために行うものであり、その方法は、特に限定されるものではなく、中の有機物(有機バインダ、分散剤、造孔材等)を除去することができればよい。一般に、有機バインダの燃焼温度は100〜300℃程度、造孔材の燃焼温度は200〜800℃程度であるので、仮焼の条件としては、酸化雰囲気において、200〜1000℃程度で、3〜100時間程度加熱することが好ましい。
ハニカム成形体の焼成(本焼成)は、仮焼した成形体を構成する成形原料を焼結させて緻密化し、所定の強度を確保するために行われる。焼成条件(温度、時間、雰囲気)は、成形原料の種類により異なるため、その種類に応じて適当な条件を選択すればよい。例えば、コージェライト化原料を使用している場合には、焼成温度は、1410〜1440℃が好ましい。また、焼成時間は、最高温度でのキープ時間として、4〜6時間が好ましい。
2−3.スリット形成工程:
次に、得られたハニカムセグメントの側壁にスリットを形成する。スリットを形成する方法は、特に制限はないが、スライサーを用いて形成することができる。
2−4.目封止工程:
次に、ハニカムセグメントの第1セルの流入端面側の端部と残余の第2セルの流出端面側の端部とに、目封止材を充填して、目封止部を形成する。
ハニカムセグメントに目封止材を充填する際には、例えば、まず、流入端面側の端部に目封止材を充填し、その後、流出端面側の端部に目封止材を充填する。端部に目封止材を充填する方法としては、以下のマスキング工程と圧入工程とを有する方法を挙げることができる。マスキング工程は、ハニカムセグメントの一方の端面(例えば、流入端面)にシートを貼り付け、シートにおける、「目封止部を形成しようとするセル」と重なる位置に孔を開ける工程である。圧入工程は、「ハニカム構造部の、シートが貼り付けられた側の端部」を目封止材が貯留された容器内に圧入して、目封止材をハニカムセグメントのセル内に圧入する工程である。目封止材をハニカムセグメントのセル内に圧入する際には、目封止材は、シートに形成された孔を通過し、シートに形成された孔と連通するセルのみに充填される。
次に、ハニカムセグメントに充填された目封止材を乾燥させて、目封止部を形成し、目封止ハニカムセグメントを得る。なお、ハニカムセグメントの両端部に目封止材を充填した後に、目封止材を乾燥させてもよいし、ハニカムセグメントの一方の端部に充填した目封止材を乾燥させた後に、他方の端部に目封止材を充填し、その後、他方の端部に充填した目封止材を乾燥させてもよい。更に、目封止材を、より確実に固定化する目的で、焼成してもよい。また、乾燥前のハニカム成形体又は乾燥後のハニカム成形体に目封止材を充填し、乾燥前のハニカム成形体又は乾燥後のハニカム成形体と共に、目封止材を焼成してもよい。
2−5.ハニカムセグメント接合工程:
次に、得られた各ハニカムセグメントを接合材で接合して、複数個のハニカムセグメントが、互いの側面同士が対向するように隣接して配置されるとともに、対向する側面同士が接合層により接合されたハニカムセグメント接合体を作製する。
ハニカムセグメントは、接合材を用いて接合されることが好ましい。接合材をハニカムセグメントの側面に塗布する方法は、特に限定されず、刷毛塗り等の方法を用いることができる。
接合材としては、無機繊維、コロイダルシリカ、粘土、SiC粒子等の無機原料に、有機バインダ、発泡樹脂、分散剤等の添加材を加えたものに水を加えて混練したスラリー等を挙げることができる。
ハニカムセグメントの側面同士を接合する接合材が、作製されるハニカムフィルタにおける接合層となる。
また、図1に示されているような、円筒形状のハニカムフィルタを製造する場合には、複数個のハニカムセグメントを接合材によって接合した後、得られたハニカムセグメントの接合体の外周部分を切削して円筒形状にすることが好ましい。ハニカムセグメントの接合体の外周部分を切削した後に、その外周部分に外周コート材を配設して、ハニカムフィルタを作製することが好ましい。この外周コート材が、ハニカムフィルタの外周壁となる。
上述の構成にすることによって、本実施形態のハニカムフィルタを製造することができる。但し、本実施形態のハニカムフィルタの製造方法は、上述した製造方法に限定されることはない。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
参考例1
セラミック原料として、炭化珪素(SiC)粉末と金属珪素(Si)粉末とを80:20の質量割合で混合したものを用いた。そして、これに、バインダとしてヒドロキシプロピルメチルセルロース、造孔材として吸水性樹脂を添加するとともに、水を添加して成形原料を作製した。得られた成形原料を、ニーダーを用いて混練して、坏土を得た。
次に、得られた坏土を、真空押出成形機を用いて成形し、隔壁によって複数のセルが区画形成されたハニカムセグメントの成形体を複数個作製した。
次に、得られたハニカムセグメントの成形体を高周波誘電加熱乾燥した後、熱風乾燥機を用いて120℃で2時間乾燥した。なお、乾燥時には、ハニカムセグメントの成形体の流出端面が、鉛直下向きになるように配置して乾燥を行った。
乾燥後のハニカムセグメントの成形体に、目封止部を形成した。まず、ハニカムセグメントの成形体の流入端面側のセルの開口部に、マスクを施した。このとき、マスクを施したセルと、マスクを施さないセルとが交互に並ぶようにした。そして、ハニカムセグメントの成形体のマスクを施した側の端部を目封止スラリーに浸漬して、マスクが施されていないセルの開口部に目封止スラリーを充填した。そして、乾燥後のハニカムセグメントの成形体の流出端面における残りのセル(即ち、流入端面において目封止部を形成していないセル)についても、同様にして、目封止部を形成した。
そして、ハニカムセグメントの成形体を脱脂し、焼成して、ハニカムセグメントを得た。脱脂の条件は、550℃で3時間とした。焼成の条件は、アルゴン雰囲気下で、1450℃、2時間とした。
得られたハニカムセグメントは、隔壁厚さが300μmであり、セル密度が47個/cm、1辺の側壁に沿った最外周のセルの個数が24個、目封止部の深さが6mmであった。また、ハニカムセグメントは、長さ143.8mmで、四角柱形状(36mm×36mmの正方形の断面形状)であった。
上述のハニカムセグメントを16個作製した。次に、スライサーを用いて、表1に示す条件にて、ハニカムセグメントの側壁にスリットを形成し、スリット付セグメントを作製した。
そして、16個のハニカムセグメントが、4個×4個の並びになるようにして、接合材で接合し、接合材を乾燥させてハニカムセグメントの接合体を得た。乾燥させた接合材が、接合層となる。接合材をハニカムセグメントの側面に塗布する際には、接合層の厚さが1.0mmとなるようにした。
次に、ハニカムセグメントの接合体を、まず、その全体形状が円筒形状となるように、外周を研削加工した。
その後、研削加工したハニカムセグメントの接合体の外周に、セラミック材料を塗工して外周壁を形成し、ハニカムフィルタを得た。ハニカムフィルタのZ方向に垂直な断面の形状は、直径が152.4mmの円形であった。また、ハニカムフィルタのZ方向の長さは143.8mmであった。
(実施例2〜9)
実施例2〜9のハニカムフィルタについては、各条件を表1に示すように変更した以外は、参考例1と同様に作製した。なお、実施例9は、実施例8の場合に更にスリットに接合材や目封止材が充填された例を示している。
(比較例1)
比較例1のハニカムフィルタについては、スリット付セグメントを作製しなかった以外は、参考例1と同様に作製した。
(比較例2)
比較例2のハニカムフィルタについては、各条件を表1に示すように変更した以外は、参考例1と同様に作製した。
Figure 0006084497
参考例1、実施例〜9および比較例1,2のハニカムフィルタについて、[破壊温度]、[捕集効率]、[アイソスタティック強度]の各評価を行った。各評価の評価方法を以下に示す。
[破壊温度]
ハニカムフィルタの流入端面から、5分間で900℃となるように、流量2.3Nm/分の空気を流入させた。冷却エアーを流し、担体を室温まで冷却した後、クラックの発生の有無を目視で確認した。ハニカムフィルタにクラックの発生がなければ、流入ガス温度を25度ずつ上昇させ、各温度において同様な試験を繰り返した。なお、クラックの発生が確認された場合には、その時点で試験を止め、クラックの発生が生じたときの流入ガス温度を「破壊温度」とした。例えば、1回目(900℃)でクラックの発生を確認した場合には、破壊温度は900℃、3回目[950℃(=900℃+25℃+25℃)]でクラックの発生を確認した場合には、破壊温度は950℃となる。破壊温度が1000℃未満の場合を「不可」、1000℃以上1050℃未満の場合を「可」、1050℃以上の場合を「良」と判定した。
[捕集効率]
まず、作製したハニカムフィルタを収納缶内に収納して排ガス浄化システムを得た。この排ガス浄化システムに、7Lディーゼルエンジンを用いて、250℃の排ガスを通気した。次に、ハニカムフィルタの上流と下流とでそれぞれ排ガスの一部を吸引して濾紙を通過させた後、濾紙上に付着した排ガス中のスート質量を測定し、式:(上流側の濾紙に付着したスート質量−下流側の濾紙に付着したスート質量)/上流側の濾紙に付着したスート質量 ×100 により、捕集効率を算出した。捕集効率の評価は、煤の堆積量が2g/Lのときの捕集効率に基づき行った。捕集効率が80%未満の場合を「不可」、80%以上95%未満の場合を「可」、95%以上の場合を「良」と判定した。
[アイソスタティック強度]
アイソスタティック強度の測定は、社団法人自動車技術会発行の自動車規格(JASO規格)のM505−87で規定されているアイソスタティック破壊強度試験に基づいて行った。アイソスタティック破壊強度試験は、ゴムの筒状容器に、ハニカムフィルタを入れてアルミ製板で蓋をし、水中で等方加圧圧縮を行う試験である。即ち、アイソスタティック破壊強度試験は、缶体に、ハニカムフィルタが外周面把持される場合の圧縮負荷加重を模擬した試験である。このアイソスタティック破壊強度試験によって測定されるアイソスタティック強度は、ハニカムフィルタが破壊したときの加圧圧力値(MPa)で示される。アイソスタティック強度が0.8MPa未満の場合を「不可」、0.8MPa以上1.0MPa未満の場合を「可」、1.0MPa以上の場合を「良」と判定した。
[総合判定]
「破壊強度」、「捕集効率」、「アイソスタティック強度」の各判定において、1つでも「不可」がある場合を総合判定が「不可」、「可」と「良」が混在している場合を総合判定が「可」、全て「良」の場合を総合判定が「良」と判定した。
本発明は、排ガス浄化用のハニカムフィルタとして利用できる。
1:ハニカムセグメント、3:流入端面、5:流出端面、7:セル、9:隔壁、10:ハニカム構造部、11:第1セル、15:第2セル、19:目封止部、21:側面、23:接合層、25,25a,25b:スリット付セグメント、27,27a,27b:スリット、31:外周壁、33:側壁、50:ハニカムフィルタ。

Claims (5)

  1. 一方の端面である流入端面から他方の端面である流出端面まで通じる流体の流路となる複数のセルを区画形成する隔壁を有するハニカム構造部と、前記ハニカム構造部の外周を取り囲む側壁とを有するハニカムセグメントを複数個と、
    前記ハニカムセグメントに形成された前記複数のセルのうちの所定のセルである第1セルの前記流入端面側の開口部および前記複数のセルのうちの残余のセルである第2セルの前記流出端面側の開口部を封止する目封止部複数個と、
    前記複数個のハニカムセグメントの側面同士の少なくとも一部を接合する接合層と、を備え、
    前記複数個のハニカムセグメントのうちの少なくとも1個は、前記側壁に1以上のスリットが設けられているスリット付セグメントであり、
    前記スリット付セグメントにおいて、前記スリットは前記セルの延びる方向に沿って延び、かつ、前記ハニカム構造部の最外周にある前記セルに通じ、
    前記スリットが前記ハニカム構造部の最外周にある前記第1セルに通じている場合には、前記スリットは前記流入端面までは達せず、
    前記スリットが前記ハニカム構造部の最外周にある前記第2セルに通じている場合には、前記スリットは前記流出端面までは達せず、
    少なくとも1個以上の前記スリット付セグメントにおいて、前記スリットが前記セルの延びる方向において前記流出端面側半分の領域内に形成されているハニカムフィルタ。
  2. 前記スリット付セグメントが、他の前記ハニカムセグメントに周囲を取り囲まれて、前記ハニカムフィルタの最外周には配置されていない請求項1に記載のハニカムフィルタ。
  3. 前記スリットの幅が、0.3mm以上かつ前記セルの幅以下である請求項1または2に記載のハニカムフィルタ。
  4. 1個の前記スリット付セグメントにおいて、前記スリットの本数が、前記ハニカム構造部の最外周にある前記セルの個数の12分の1以上3分の1未満である請求項1〜のいずれか1項に記載のハニカムフィルタ。
  5. 前記スリットの少なくとも一部に前記接合層の材料である接合材および/または前記目封止部の材料である目封止材が充填されている請求項1〜のいずれか1項に記載のハニカムフィルタ。
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