JP2017088912A - 還元鉄の製造方法 - Google Patents

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裕 宮川
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Abstract

【課題】還元鉄の製造方法であって、製品酸化鉄の含有炭素量を合理的にかつ効率よく増加させることが可能な方法が提供される。【解決手段】提供される方法は、還元炉10内で酸化鉄を還元ガスと接触させて還元鉄を生成する工程と、還元炉10の炉頂ガスを調整して生成されるプロセスガスを改質器40内に供給して改質ガスを生成する工程と、生成された改質ガスを還元ガスとして還元炉10に供給する工程と、還元炉10内の冷却領域18に前記改質ガスの一部を導入する工程と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、還元ガスを用いて酸化鉄を還元することにより還元鉄を製造する方法に関する。
近年、還元鉄を製造する方法として、シャフト炉と呼ばれる竪型の還元炉に原料である酸化鉄と水素及び一酸化炭素を含む還元ガスとを供給して当該酸化鉄を還元し、これにより直接還元鉄を製造する方法が注目されている。この方法では、還元ガスの原料となる原料ガスとして天然ガスなどが用いられる。当該原料ガスは、改質器内で加熱されて改質され、これにより前記還元ガスが生成される。当該還元ガスは、還元炉に導入され、還元炉の上部から供給されるペレットに含まれる酸化鉄と接触して当該酸化鉄を還元する。このようにして前記還元炉内で製造された還元鉄は還元炉の下部の排出口から順次排出される。前記酸化鉄の還元に寄与した後のガスは前記還元炉の炉頂から排出され、炉頂ガス調整器に導入されて集塵および冷却処理される。集塵および冷却された後のガスの一部は、改質ガスの原料として改質器に送られるプロセスガスや改質器の燃焼室に送られる燃料ガスとして再利用される。
米国特許第5437708号公報
前記還元鉄の用途等によっては当該還元鉄の含有炭素量を増加させたいという要望が強まってきている。しかしながら、このような含有炭素量の増加を合理的かつ効率よく行うための技術の提供はなされていない。
本発明は、還元炉内で酸化鉄を還元することにより還元鉄を製造するための方法であって、製品酸化鉄の含有炭素量を合理的にかつ効率よく増加させることが可能な方法を提供することを、目的とする。
当該目的を達成すべく、本発明者らは、還元炉の下部に設定される冷却領域に着目した。この冷却領域は、還元炉から排出される還元鉄の温度を下げるために当該還元炉の下部に設定される領域であって、例えば循環クーリングガスにより冷却される領域である。このような冷却領域内に一酸化炭素を導入すると、当該冷却領域内で下記の反応を生じさせることにより製品還元鉄の含有炭素量を増加させることが可能である。
2CO→CO+C
注目すべきは、この反応は発熱反応であるために高温環境下(一般には800°Cを超える環境下)では生じることが困難なことである。しかし、還元炉のうち前記のように還元鉄の冷却を目的として比較的低い温度に保たれる冷却領域に一酸化炭素を供給すれば、当該領域を通過する還元鉄の含有炭素量を有効に高めることが可能となる。
さらに本発明者らは、前記反応を生じさせるための一酸化炭素の供給源として前記改質器により生成される改質ガスに着目した。この改質ガスは一酸化炭素を豊富に含んでおり、よって当該改質ガスを前記冷却領域に導入することにより、適当な温度環境下で還元炉内に前記発熱反応を生じさせ、これにより、既存の設備を利用した合理的な構成で製品還元鉄の含有炭素量を効率よく高めることが可能になる。
本発明は、このような観点からなされたものである。本発明により提供されるのは、酸化鉄を還元して還元鉄を製造するための方法であって、還元炉内で酸化鉄をその塔頂から降下させながら還元ガスと接触させることにより前記酸化鉄を還元して還元鉄を生成し、当該還元鉄を当該還元炉の底部から排出する還元鉄生成工程と、前記還元炉の炉頂ガスを抜き出してその含有水分量の調節及び除塵処理を行うことによりプロセスガスを生成し、少なくとも当該プロセスガスを改質器内に供給することにより当該改質器内で一酸化炭素及び水素を含む改質ガスを生成する改質ガス生成工程と、生成された改質ガスを前記還元ガスとして前記還元炉に供給する還元ガス供給工程と、前記還元炉の下部に設定された冷却領域に冷却ガスを導入して当該冷却領域を冷却する冷却工程と、前記改質ガスの一部を抜き出して前記冷却領域に導入することにより前記冷却領域を通過する前記還元鉄の含有炭素量を増加させる改質ガス導入工程と、を含む。
この方法によれば、還元炉の下部に設定された冷却領域に前記改質ガスの一部を導入することにより、当該改質ガスに含まれる一酸化炭素から炭素を生成する反応を生じさせることができる。これにより、前記改質ガス中の一酸化炭素を有効に利用して、前記冷却領域を通過する還元鉄の含有炭素量を増やすことができる。
この方法において、例えば、前記冷却工程が前記冷却領域を含む循環路に沿って循環クーリングガスを循環させることを含む場合、前記改質ガス導入工程は、抜き出された前記改質ガスを前記循環クーリングガスに混合することを含むのが、好ましい。
この方法によれば、前記冷却領域を冷却するために循環する循環クーリングガスを有効に利用して、当該循環クーリングガス内に当該改質ガスの一部を混合するという簡素かつ合理的な構成で製品還元鉄の含有炭素量を増加させることができる。
この方法において、前記改質ガス導入工程は、前記改質ガスの一部を冷却してから前記循環クーリングガスに混合することを含むのが、好ましい。当該改質ガスの予冷は、当該改質ガスの混合による循環クーリングガスの昇温を有効に抑止する。
例えば、前記還元ガス供給工程が前記改質ガスの一部を改質ガス冷却器に導入してから他の改質ガスに戻すことにより前記還元炉に供給される前記還元ガスの温度を調整することを含む場合、前記改質ガス導入工程は、前記改質ガス冷却器により冷却された後の改質ガスを前記循環クーリングガスに混合することを含むのが、好ましい。このことは、前記改質ガスの温度調整のための改質ガス冷却器を有効に利用して、前記循環クーリングガスに混合される改質ガスの温度を下げることを可能にする。
また、前記改質ガス導入工程は、前記改質ガス冷却器により冷却された後の冷却後改質ガスと前記改質ガス冷却器により冷却される前の冷却前改質ガスとを混合してからその混合したガスを前記循環クーリングガスに混合することを含んでもよい。この方法では、前記冷却前改質ガスと前記冷却後改質ガスとの混合比率を変えることで前記循環クーリングガスに混合される改質ガスの温度調節を行うことが可能である。
前記冷却工程は、前記循環クーリングガスの一部を前記循環路から抜き出すことを含むのが好ましい。この抜出しは、余剰の循環クーリングガスが前記還元炉内を上昇して炉内温度を低下させることを防ぐ。さらにこの場合、前記改質ガス導入工程は、前記循環路において前記循環クーリングガスが抜き出される位置よりも下流側の位置に前記改質ガスの一部を導入することを含むのが、好ましい。このことは、前記冷却領域に前記循環クーリングガスが導入される前に前記改質ガスに含まれる一酸化炭素が前記循環クーリングガスとともに前記循環路から抜き出されるのを防ぎ、これにより、前記冷却領域に供給される循環クーリングガス中の一酸化炭素濃度を高く維持することを可能にする。
ここで、前記循環クーリングガスが炭化水素を含む場合、前記冷却工程で前記循環路から抜き出された前記循環クーリングガスの少なくとも一部を前記プロセスガスに混合するクーリングガス混合工程をさらに含むことが、好ましい。当該混合は、抜き出された循環クーリングガスであって炭化水素を含む循環クーリングガスをプロセスガスとして再利用することを可能にする。
前記方法は、前記循環クーリングガスにおける一酸化炭素濃度及びメタン濃度を予め設定された目標値に近づけるように、前記循環路に補給される天然ガスの量及び前記循環クーリングガスに混合される前記改質ガスの量を調節することを含むのが、好ましい。このような補給天然ガス及び改質ガスの量の調節により、製品還元鉄の含有炭素量を所望の量に近づけることが可能である。
さらに、前記の改質ガスに含まれる一酸化炭素の利用による製品還元鉄の炭素含有量の増加は、前記循環クーリングガスの循環のための設備が省略されている場合、あるいは当該設備があっても使用されていない場合であっても、当該循環クーリングガス以外の冷却ガスの導入により冷却された前記冷却領域に前記改質ガスの一部を導入することにより、達成することが可能である。例えば、前記冷却工程及び前記改質ガス導入工程は、前記改質ガスの一部を抜き出して冷却し、この冷却した改質ガスと別途抜き出した冷却前の改質ガスとを混合して当該改質ガスの温度の調節をすることと、その温度調節をした改質ガスを前記還元炉の下部であって前記還元ガスの供給位置よりも下側の部位に供給することと、によって、同時に履行されることが可能である。この方法では、前記改質ガスそのものを前記冷却ガスとして利用することにより、当該改質ガスに含まれる一酸化炭素から炭素を生成する反応を前記冷却領域内で生じさせてこれを通過する還元鉄の含有炭素量を増やすことができる。また同時に、還元炉から排出される還元鉄の温度を所望の温度に調整することも可能である。
以上のように、本発明によれば、還元炉内で酸化鉄を還元することにより還元鉄を製造するための方法であって、製品酸化鉄の含有炭素量を合理的にかつ効率よく増加させることが可能な方法が、提供される。
本発明の第1の実施の形態に係る還元鉄の製造のためのシステムを示すフローシートである。 本発明の第2の実施の形態に係る還元鉄の製造のためのシステムを示すフローシートである。 本発明の第3の実施の形態に係る還元鉄の製造のためのシステムを示すフローシートである。 本発明の第4の実施の形態に係る還元鉄の製造のためのシステムを示すフローシートである。 本発明の第5の実施の形態に係る還元鉄の製造のためのシステムを示すフローシートである。 本発明の第6の実施の形態に係る還元鉄の製造のためのシステムを示すフローシートである。 本発明の第7の実施の形態に係る還元鉄の製造のためのシステムを示すフローシートである。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る還元鉄の製造のためのシステムを示す。このシステムは、大きく還元セクションSrdと改質セクションSrfとに分けられる。前記還元セクションSrdでは、原料である酸化鉄に還元ガスを接触させて当該酸化鉄を還元することにより還元鉄を製造することが行われる。前記改質セクションSrfでは、プロセスガスの生成及びその改質により改質ガスを生成してこれを前記還元ガスとして前記還元セクションSrdに供給することが行われる。
前記還元セクションSrdは、還元炉10と、クーリングガス循環部20と、を含む。
前記還元炉10は、酸化鉄を主成分とするペレットの供給を受ける炉頂部12と、前記還元ガスの供給を受ける中間部13と、還元炉10内で生成された還元鉄を排出する炉底部14と、を含む。前記炉頂部12には、前記ペレットの供給のためのペレットフィードホッパー16が接続されるとともに、炉頂ガスの一部を抜き出して前記還元セクションSrdに移送するための炉頂ガス移送ライン17が接続される。
前記クーリングガス循環部20は、前記還元炉10の下部に設定された冷却領域18を通るように設定された循環路に沿って循環クーリングガスを循環させるものであり、具体的には、前記冷却領域18の下端に循環クーリングガスを供給するとともにその供給位置よりも上側の位置で当該還元炉10から還元鉄との熱交換により温度の上昇した循環クーリングガスを抜き出して循環させる。
前記クーリングガス循環部20は、クーリングガス循環ライン22と、クーリングガス冷却器24と、循環用圧縮機26と、クーリングガス抜出しライン30と、を含む。
前記クーリングガス循環ライン22は、前記還元炉10の下部に設定された冷却領域18の上端位置から還元鉄との熱交換により温度の上昇した循環クーリングガスを抜き出して当該冷却領域18の下端位置に再供給するためのクーリングガス循環路を形成する循環クーリングガス用配管である。換言すれば、当該クーリングガス循環路は、前記還元炉10内の冷却領域18を含む循環路である。
前記クーリングガス冷却器24は、前記クーリングガス循環ライン22の途中に設けられ、前記還元炉10から抜き出された高温の循環クーリングガスを冷却し、集塵機能を有する。このクーリングガス冷却器24は、例えば、前記循環クーリングガスに水を噴霧するスクラバにより構成される。
前記循環用圧縮機26は、前記クーリングガス冷却器24の下流側に設けられ、当該クーリングガス冷却器24により冷却された後の循環クーリングガスを圧縮して前記還元炉10内の冷却領域18に再供給する。前記クーリングガス循環ライン22には、前記循環用圧縮機26の下流側の位置で適宜、天然ガスが補給される。
前記クーリングガス移送ライン30は前記クーリングガス循環部20を循環する循環クーリングガスの一部(適量)を抜き出して前記改質セクションSrfに逃がすための循環クーリングガス用配管である。この実施の形態に係るクーリングガス移送ライン30は、前記循環用圧縮機26により圧縮された後の循環クーリングガスを前記還元炉10に供給される前記還元ガスに混合するように、配管されている。
前記改質セクションSrfは、改質器40と、ガス供給部50と、予熱器60と、を有する。
前記改質器40は、前記プロセスガス及び燃料ガスの供給を受けて当該プロセスガスの改質を行う。具体的には、当該改質器40は、前記プロセスガスに天然ガスを混合したフィードガスを受け入れる改質器本体42と、前記燃料ガスを燃焼させるバーナ44と、を含み、当該燃料ガスの燃焼により発生した熱で前記改質器本体42内の前記フィードガスを加熱することにより当該フィードガスの改質を行う。前記改質器本体42は、前記フィードガスの改質により生成された改質ガスを排出する改質ガス排出口を有し、当該還元ガス排出口は還元ガス供給ライン46を介して前記還元炉10の前記中間部13に接続されている。
前記還元ガス供給ライン46の途中部分には、改質ガス冷却器48が接続されている。当該改質ガス冷却器48は、例えば湿式冷却器であるスプレー水冷却器からなり、前記改質器40から排出される改質ガスであって前記還元ガス供給ライン46を流れる改質ガスの一部を抜き出して冷却してから当該還元ガス供給ライン46に戻すことにより、前記還元炉10内に供給される前記還元ガスの温度が調整される。また、還元ガス供給ライン46を流れる改質ガスには適宜、還元ガスの成分の調整のためのメタンガスが供給される。
前記改質器40の燃焼排ガス側は、シールガス冷却器70に接続されている。シールガス冷却器70は、前記改質器40から抜き出される高温の燃焼排ガスを冷却することにより、適当な温度をもつ酸素成分の少ないシールガスを製造する。このシールガスは、還元炉内への空気の侵入を防止するためのガスとして用いられる。
前記ガス供給部50は、前記改質器40に改質器用ガスである前記フィードガス及び前記燃料ガスを供給するものであり、炉頂ガス調整器52と、プロセスガス圧縮機53と、燃焼用空気圧縮機54と、を含む。
前記炉頂ガス調整器52は、前記還元炉10の炉頂部12から前記炉頂ガス移送ライン17を通じて送られる前記炉頂ガスを受け入れてその水分含有量の調整及び除塵処理を行う。この実施の形態に係る炉頂ガス調整器52は、前記炉頂ガスに対して水を噴霧するスクラバにより構成されている。当該炉頂ガス調整器52は、プロセスガス供給ライン55及び燃料ガス供給ライン56を介して前記改質器40の改質器本体42及びバーナ44にそれぞれ接続されており、当該炉頂ガス調整器52内のガスが前記プロセスガス供給ライン55及び燃料ガス供給ライン56を通じてそれぞれプロセスガス及び燃料ガスとして前記炉頂ガス調整器52から導出される。
前記プロセスガス圧縮機53は、前記プロセスガス供給ライン55の途中に設けられ、前記炉頂ガス調整器52内からプロセスガスとして導出されたガスを昇圧して吐出する。このプロセスガスには適当な量の天然ガスが補給される。当該プロセスガスはその補給された天然ガスとともにフィードガスを構成し、当該フィードガスは前記改質器40の改質器本体42内に改質ガスの原料として供給される。前記燃焼用空気圧縮機54は、燃焼用空気を圧縮して前記バーナ44に供給する。
前記予熱器60は、前記改質器40において発生する熱を利用して改質器用ガスである(前記プロセスガスを含む)前記フィードガス及び前記燃焼用空気を予熱するための熱交換器である。具体的には、当該予熱器60は、前記フィードガス及び前記燃焼用空気圧縮機54により圧縮された燃焼用空気を前記改質器40から排出される高温の排ガスと熱交換させることにより、当該フィードガス及び当該燃焼用空気の予熱を行う。
このシステムは、さらに、その特徴として、前記クーリングガス循環ライン22を循環する循環クーリングガスに前記改質ガスの一部を混合するための改質ガス移送ライン47を備える。この実施の形態に係る改質ガス移送ライン47は、前記改質ガスのうち前記改質ガス冷却器48を通過して冷却された後のガスであって還元ガス供給ライン46に戻される前の低温の冷却後改質ガスを前記クーリングガス循環ライン22のうち前記循環用圧縮機26の上流側の部位(図1ではクーリングガス冷却器24と循環用圧縮機26との間の部位)に導入するように、配管されている。
次に、このシステムにおいて行われる還元鉄の製造方法を説明する。この方法は、次のプロセス、すなわち1)酸化鉄の還元による還元鉄の生成、2)プロセスガスを含むフィードガスの改質による改質ガスの生成、3)生成された改質ガスをベースとする還元ガスの還元炉への供給、4)循環クーリングガスの循環、及び5)改質ガスの一部と循環クーリングガスとの混合を含む。
1)酸化鉄の還元による還元鉄の生成
還元セクションSrdにおいて、還元炉10の炉頂部12に接続されたペレットフィードホッパー16から当該炉頂部12に適宜ペレットが供給されるとともに、当該還元炉10の中間部分13に還元ガス(改質器40により生成された改質ガスをベースとする還元用ガス)が供給される。前記ペレットにその主成分として含まれる酸化鉄は、前記還元ガスと還元炉10内で接触し、これにより還元されて還元鉄となる。具体的には、前記還元ガスは水素及び一酸化炭素を含み、これらが前記酸化鉄と反応して当該酸化鉄を還元し、これにより還元鉄が生成される。生成された還元鉄は、還元炉10の下部に設定された冷却領域18であって前記循環クーリングガスが供給される領域を通過することにより冷却され、前記還元炉10の炉底部14から炉外に排出される。
2)フィードガスの改質による還元ガスの生成
還元セクションSrdのガス供給部50は、プロセスガスの生成と、当該プロセスガスを含むフィードガス及び燃料ガスの改質器40への供給と、を行う。当該改質器40は、前記フィードガスを受け入れるとともに、前記燃料ガスを燃焼させて前記フィードガスを加熱することにより改質ガスを生成する。この改質ガスは前記還元炉10の中間部分13に前記還元ガスとして供給される。
具体的には、前記ガス供給部50の炉頂ガス調整器52は、前記還元炉10の炉頂部12から前記炉頂ガス移送ライン17を通じて送られた炉頂ガスを受け入れ、これに水を噴霧することによりその水分含有量を調整するとともに除塵処理を行う。この炉頂ガス調整器52内のガスの一部は、プロセスガスとしてプロセスガス供給ライン55に抜き出され、プロセスガス圧縮機53により圧縮されて前記改質器40の改質器本体42に向けて圧送される。このプロセスガスには適宜天然ガスが補給され、当該プロセスガスはその補給された天然ガスとともにフィードガスとして前記改質器本体42に供給される。
また、前記炉頂ガス調整器52内のガスの一部は、燃料ガス供給ライン56を通じて燃料ガスとして前記改質器40のバーナ44に供給される。前記プロセスガス供給ライン55には適宜天然ガスが補給され、前記バーナ44には燃焼用空気圧縮機54から適宜燃焼用空気が補給される。また、前記プロセスガス55に天然ガスを混合したフィードガス及び前記燃焼用空気圧縮機54から補給される燃焼用空気はそれぞれ予熱器60において改質器40の排ガスと熱交換することにより予熱される。
前記改質器40では、前記改質器本体42が前記プロセスガスを含む前記フィードガスを受け入れるとともに、バーナ44が前記燃料ガスを燃焼させることにより前記改質器本体42内のフィードガスを加熱してその改質を行う。具体的には、改質器本体42内で前記フィードガス中の炭化水素(主としてメタン)と二酸化炭素及び水とが改質反応することにより水素及び一酸化炭素が生じる。このようにして当該水素及び一酸化炭素を豊富に含む改質ガスが生成される。
3)還元炉への還元ガスの供給
前記改質ガスは還元ガス供給ライン46を通じて前記還元炉10の中間部分13に還元ガスとして給送される。その途中、当該改質ガスの一部は改質ガス冷却器48に分流して水の噴霧を受けてから前記還元ガス供給ライン46に戻される。これにより前記還元炉10に供給される還元ガスの温度が調整されるとともに、前記還元ガス供給ライン46に適宜メタンガスが補給される。
4)循環クーリングガスの循環
クーリングガス循環部20は、前記還元炉10内に設定された冷却領域18を含む循環路に沿って循環クーリングガスを循環させることにより、当該冷却領域18への循環クーリングガスの供給を行う。
具体的には、前記クーリングガス循環ライン20のクーリングガス循環ライン22を通じて前記冷却領域18の下端に供給された循環クーリングガスが、当該冷却領域18を上昇しながら当該冷却領域18を通過するように下降する還元鉄と熱交換することにより、例えば400°C程度まで昇温される一方、前記還元鉄の温度を下げる。換言すれば、当該循環クーリングガスは前記冷却領域18における温度を還元鉄の冷却に適した温度範囲に抑えるための媒体として寄与する。
前記のように昇温され冷却領域18の上端から炉外に導出された循環クーリングガスは前記クーリングガス循環ライン22中のクーリングガス冷却器24により冷却されてから循環用圧縮機26により圧縮され、補給天然ガスとともに前記冷却領域18に循環クーリングガスとして再供給される。前記クーリングガス冷却器24は、このように、前記循環用圧縮機26に送られる循環クーリングガスを事前に運転可能温度まで冷却することにより、当該循環用圧縮機26の熱によるダメージを軽減する。
前記クーリングガス循環ライン22に補給される天然ガスは、改質ガス移送ライン47を通じて供給される改質ガス量と合わせて一定量となるように供給され、また前記クーリングガス循環ライン22からクーリングガス移送ライン30を通じて一部(適量)の循環クーリングガスが抜き出される。このような天然ガスおよび改質ガスの補給及び一部(適量)の循環クーリングガスの抜出が、クーリングガス循環ライン22を循環する循環クーリングガスの成分を安定させる。一部(適量)抜き出された循環クーリングガスは、この実施の形態では前記還元ガス供給ライン46に移送され、同ライン46を流れる還元ガスと混合される。
5)改質ガスの一部と循環クーリングガスとの混合
前記改質ガスの一部であって、前記改質ガス冷却器48を通過して冷却された直後のガス、すなわち還元ガス供給ライン46に戻される前の低温の冷却後改質ガス、が改質ガス移送ライン47を通じてクーリングガス循環ライン22における循環用圧縮機26の上流側部分に移送され、循環クーリングガスと混合される。この混合により、前記冷却領域18に供給される循環クーリングガスの一酸化炭素濃度が高められる。このようにして循環クーリングガスとともに冷却領域18に導入された一酸化炭素は、前記冷却領域18内、つまり前記循環クーリングガスの循環によって還元鉄の冷却に適した温度に制御された領域内、で前記の発熱反応(2CO→CO+C)をすることが可能である。この反応は、一般に800°C未満の温度領域で生じ、500°C〜600°C程度が好適であるが、前記冷却領域18内の温度は少なくとも前記発熱反応を生じさせる温度に制御されている。つまり、前記冷却領域18に供給される前の還元鉄は800°C程度であり、その還元鉄と循環クーリングガスを熱交換させながら還元鉄を冷却するので、必ず上記発熱反応を起こす温度領域を通る。この領域内での前記反応による炭素の生成が、前記冷却領域18を通過する還元鉄の含有炭素量を高めることを可能にする。
従って、この方法では、改質器40により生成された改質ガスの一部を循環クーリングガスに混合するという既存の設備を利用した合理的な構成で、当該循環クーリングガスにより低温に制御された冷却領域18内で前記改質ガスに含まれる一酸化炭素から炭素を生成して製品還元鉄の含有炭素量を効率よく高めることができる。
さらに、この方法では、前記改質ガス冷却器48により冷却された後の改質ガスが前記循環クーリングガスに混合されるので、当該混合による循環クーリングガスの温度の上昇を抑えることが可能である。この効果は、図2に示される本発明の第2の実施の形態に係る還元鉄の製造のためのシステムとの対比により、明らかとなる。
図2に示されるシステムでは、改質ガスのうち改質ガス冷却器48に導入される前の高温の冷却前改質ガスがクーリングガス循環ライン22を循環する循環クーリングガスと混合される。この混合は、図1に示されるような低温の改質ガスと循環クーリングガスとの混合に比べて当該循環クーリングガスの温度上昇を著しくし、温度調整が難しく、圧縮機の損傷のおそれが高まる。
この効果を得るための構成は、前記改質ガスの予冷に前記改質ガス冷却器48を用いる構成に限定されない。例えば、図2に示されるように改質ガス冷却器48の上流側から抜き出された改質ガスを当該改質ガス冷却器48(すなわち還元ガスの温度調整のための冷却器)とは別の冷却器により予冷してから循環クーリングガスに混合しても、当該循環クーリングガスの温度上昇を有効に抑止することが可能である。あるいは、抜き出された改質ガスが前記クーリングガス循環ライン22のうち前記クーリングガス冷却器24の上流側に導入されてもよい。
図3は、本発明の第3の実施の形態に係る還元鉄の製造のためのシステムを示す。このシステムは、前記第1の実施の形態に係るシステムと同様にクーリングガス移送ライン30を有するが、当該クーリングガス移送ライン30の上流端はクーリングガス冷却器24の上流側の位置、つまり改質ガスが導入される位置よりも上流側の位置、でクーリングガス循環ライン22に接続されている。つまり、この第3の実施の形態では、第1の実施の形態と異なり、クーリングガス循環ライン22において改質ガスが導入される位置よりも上流側の位置から一部(適量)の循環クーリングガスが抜き出される。
この第3の実施の形態によれば、クーリングガス循環ライン22に導入された改質ガスは還元炉10に供給されるまでクーリングガス循環ライン22から循環クーリングガスとともに抜き出されることがないので、前記還元炉10に導入される循環クーリングガスの一酸化炭素濃度を高く維持することができ、これにより、製品還元鉄の含有炭素量をより効率よく高めることができる。
この実施の形態では、前記循環クーリングガスの抜出し位置がクーリングガス冷却器24及び循環用圧縮機26の上流側にあるので、クーリングガス移送ライン30には図3に示すような移送用圧縮機34が設けられることが好ましい。さらに、当該循環用圧縮機26の上流側には調温装置35及び除塵装置36が設けられることが、好ましい。前記調温装置35は、例えば前記循環クーリングガスに対して水を噴霧する調温塔により構成され、当該水の噴霧量の調節によって当該循環クーリングガスの温度を適当な温度(移送用圧縮機34の運転可能温度)に調整する。前記除塵装置36は、例えばサイクロンにより構成され、前記循環クーリングガス中に含まれる粉塵(前記ペレットから発生する粉体を含む)を当該循環クーリングガスから除去して回収する除塵処理を行う。当該循環クーリングガスの調温及び除塵処理は、前記移送用圧縮機34が循環クーリングガスのもつ熱によりダメージを受けること、及び循環クーリングガスに含まれる粉塵(前記ペレットから発生する粉体を含む)が前記移送用圧縮機34の作動不良を引き起こすこと、を有効に抑止する。
なお、前記クーリングガス循環ライン22からの循環クーリングガスの抜出しは本発明において必須のものではない。本発明は、当該抜出しが行われない場合にも、循環クーリングガスを利用して冷却領域を通過する還元鉄の含有炭素量を増加させることが可能である。
図4は、本発明の第4の実施の形態に係る還元鉄の製造のためのシステムを示す。このシステムは、図1に示されるシステムに対して補給調整弁29及び混合調整弁49が付加されたものである。前記補給調整弁29は、その開度の変化によってクーリングガス循環ライン22に補給される天然ガスの流量を調整する流量調節弁である。前記混合調整弁49は、前記改質ガス移送ライン47の途中に設けられ、前記クーリングガス循環ライン22に導入される改質ガスの流量を調整する流量調節弁である。
この第4の実施の形態に係る方法は、還元鉄の製造にあたり、前記補給調整弁29及び混合調整弁49の操作によってクーリングガス循環ライン22に対する天然ガスの補給流量及び改質ガスの混合流量をそれぞれ調整することを含む。この調整は、製品還元鉄の含有炭素量を所望の値に調整することを可能にする。
例えば、前記システムに図4に示されるようなガス分析計27を設けることにより、前記循環クーリングガスの一酸化炭素濃度及びメタン濃度をパラメータとして前記製品還元鉄の含有炭素量を自動制御することも可能である。このガス分析計27は、循環クーリングガスの一酸化炭素濃度及びメタン濃度をそれぞれ測定するとともに、その測定された一酸化炭素濃度及びメタン濃度をそれぞれの目標値に近づけるように前記補給調整弁29及び混合調整弁49の操作を行う。この場合、前記各濃度の目標値は、製品還元鉄の含有炭素量を所望の炭素量にするような値に設定されるのが、よい。
図5は、本発明の第5の実施の形態に係る還元鉄の製造のためのシステムを示す。このシステムは、図4に示されるシステムの構成を基本とするが、第5の実施の形態では改質ガス移送ライン47の上流側部分が前記改質ガス冷却器48よりも上流側の位置で冷却前の高温の改質ガスの一部を取り込む冷却前ガス取込み部47aと、改質ガス冷却器48よりも下流側の位置で冷却後の低温の改質ガスの一部を取り込む冷却後ガス取込み部47bとに分岐している。つまり、当該改質ガス移送ライン47は、前記改質ガス48の前後における高温の冷却前改質ガスと低温の冷却後改質ガスとを混合してから前記クーリングガス循環ライン22内の循環クーリングガスに合流させるように配管されている。
さらに、前記冷却前ガス取込み部47a及び前記冷却後ガス取込み部47bにはそれぞれ流量調節弁49A,49Bが設けられ、当該流量調節弁49A,49Bの操作によって前記冷却前ガス及び前記冷却後ガスの流量がそれぞれ調節可能となっている。当該冷却前及び冷却後ガスの流量の調節(特に両流量の比率の調節)により、最終的に前記クーリングガス循環ライン22に導入される改質ガスの温度を調整することが可能であり、これにより、クーリングガス循環ライン22を流れる循環クーリングガスの温度制御をより容易にかつ適正なものにすることが可能である。例えば、前記改質ガス移送ライン47から前記クーリングガス循環ライン22に導入される改質ガスの温度を測定してその測定温度を予め設定された目標温度に近づけるように前記両流量調節弁49A,49Bを操作する温度計を前記システムに装備することにより、前記改質ガスの温度の自動制御を行うことも可能である。
第5の実施の形態は、第4の実施の形態に係る循環クーリングガスの成分濃度の調整と、当該循環クーリングガスに混合される改質ガスの温度調整と、の組み合わせを含むものであるが、両調整は必ずしも組み合わされなくてもよい。例えば、図5に示される補給調整弁29及び混合調整弁49が省略されて前記両流量調節弁49A,49Bの操作による温度調整のみが行われてもよい。
上述のように、本発明において、前記循環クーリングガスの一部の抜出しは必須ではない。また、抜き出された循環クーリングガスが混合されるガスは前記のような還元ガスに限定されない。例えば、図6に示される第6の実施の形態では、抜き出した循環クーリングガスの一部(又は全部)がクーリングガス移送ライン31を通じてプロセスガス供給ライン55に移送されてプロセスガスに混合される。この混合は、前記循環クーリングガスに含まれる炭化水素(この実施の形態では少なくともメタン)を改質器40内で改質される原料ガスとして再利用することを可能にする。また、当該循環クーリングガスのうち前記還元ガスに混合される循環クーリングガスの量を減らし、あるいは0とすることにより、当該還元ガスの温度の低下を抑止することを可能にする。前記プロセスガス及び前記還元ガスにそれぞれ混合される循環クーリングガスの流量を例えばバルブによって各々調節することにより、前記還元ガスの温度を制御することも可能である。
本発明において、前記循環クーリングガスの循環は必須ではなく、当該循環クーリングガス以外の冷却ガスの導入によって還元炉の下部の冷却領域が冷却される場合にも、その冷却領域に改質ガスの一部を導入することにより還元鉄の含有炭素量を増やすことが可能である。すなわち、前記改質ガスの一部を利用した製品還元鉄の含有炭素量の増加のための操作は、循環クーリングガスの循環が行われない場合にも成立し得る。
例えば、還元炉10から比較的高温の還元鉄を排出したい場合であってクーリングガス循環ライン22の運転が行われない場合、あるいはクーリングガス循環ライン22が省略されている場合でも、改質ガスの一部を抜き出してこれを冷却してから還元炉10内の所定の領域(一般には下部)に導入して当該領域の温度を前記発熱反応(一酸化炭素から炭素を生成する反応)が可能な温度に制御することにより、その導入した改質ガスに含まれる一酸化炭素を利用して前記領域を通過する還元鉄の含有炭素量を増加させることが可能である。
その例として、図7に示される第7の実施の形態では、前記クーリングガス循環部20が省略される代わりに、図5に示される流量調節弁49A,49Bと同様の流量調節弁49A,49Bの操作によって温度が調節された改質ガスがそのまま流量調節弁49Cを通じて還元炉10の冷却領域18に導入されるように、改質ガス移送ライン47が配管されている。つまり、この第7の実施の形態では、図5に示されるシステムと同様に改質ガス冷却器48により冷却された後の冷却後改質ガスと前記改質ガス冷却器48により冷却される前の冷却前改質ガスとを混合して当該改質ガスの温度の調節を行うことと、その混合した改質ガスを前記還元ガス供給位置よりも下側の位置で前記還元炉10に供給して当該還元炉10の下部に好適な温度環境を持つ冷却領域18を形成することにより、前記冷却領域18を冷却する冷却工程と前記改質ガスを前記冷却領域18に導入する改質ガス導入工程とが同時に行われる。従って、この第7の実施の形態でも、当該冷却領域18に前記改質ガスを供給して還元鉄の含有炭素量を増加させることが可能となる。つまり、この第7の実施の形態によれば、抜き出された一部の改質ガスそのものを冷却ガスとして利用し、これを還元炉10の下部に設定される冷却領域18に導入することにより、当該冷却領域18の温度制御と、その冷却領域への一酸化炭素の供給と、を同時に実現することができる。また同時に、還元炉10から排出される還元鉄の温度を所望の温度に調整することも可能である。
10 還元炉
12 還元炉の炉頂部
13 還元炉の中間部分
14 還元炉の炉底部
16 ペレットフィードホッパー
17 炉頂ガス移送ライン
18 冷却領域
20 クーリングガス循環部
22 クーリングガス循環ライン
24 クーリングガス冷却器
26 循環用圧縮機
27 ガス分析計
29 補給調整弁
30 クーリングガス移送ライン
40 改質器
42 改質器本体
44 バーナ
46 還元ガス供給ライン
47 改質ガス移送ライン
48 改質ガス冷却器
49 混合調整弁
49A,49B,49C 流量調節弁
50 ガス供給部
52 炉頂ガス調整器

Claims (9)

  1. 酸化鉄を還元して還元鉄を製造する方法であって、
    還元炉内で前記酸化鉄をその塔頂から降下させながら還元ガスと接触させることにより前記酸化鉄を還元して還元鉄を生成し、当該還元鉄を当該還元炉の底部から排出する還元鉄生成工程と、
    前記還元炉の炉頂ガスを抜き出してその含有水分量の調節及び除塵処理を行うことによりプロセスガスを生成し、少なくとも当該プロセスガスを改質器内に供給することにより当該改質器内で一酸化炭素及び水素を含む改質ガスを生成する改質ガス生成工程と、
    生成された前記改質ガスを前記還元ガスとして前記還元炉に供給する還元ガス供給工程と、
    前記還元炉の下部に設定された冷却領域に冷却ガスを導入して当該冷却領域を冷却する冷却工程と、
    前記改質ガスの一部を抜き出して前記冷却領域に導入することにより当該冷却領域を通過する前記還元鉄の含有炭素量を増加させる改質ガス導入工程と、を含む、還元鉄の製造方法。
  2. 請求項1記載の還元鉄の製造方法であって、前記冷却工程は前記冷却領域を含む循環路に沿って循環クーリングガスを循環させることを含み、前記改質ガス導入工程は、抜き出された前記改質ガスを前記循環クーリングガスに混合することを含む、還元鉄の製造方法。
  3. 請求項2記載の還元鉄の製造方法であって、前記改質ガス導入工程は、前記改質ガスの一部を冷却してから前記循環クーリングガスに混合することを含む、還元鉄の製造方法。
  4. 請求項3記載の還元鉄の製造方法であって、前記還元ガス供給工程が前記改質ガスの一部を改質ガス冷却器に導入してから他の改質ガスに戻すことにより前記還元炉に供給される前記還元ガスの温度を調整することを含み、前記改質ガス導入工程は、前記改質ガス冷却器により冷却された後の改質ガスを前記循環クーリングガスに混合することを含む、還元鉄の製造方法。
  5. 請求項4記載の還元鉄の製造方法であって、前記改質ガス導入工程は、前記改質ガス冷却器により冷却された後の冷却後改質ガスと前記改質ガス冷却器により冷却される前の冷却前改質ガスとを混合してからその混合したガスを前記循環クーリングガスに混合することを含む、還元鉄の製造方法。
  6. 請求項2〜5のいずかに記載の還元鉄の製造方法であって、前記クーリングガス循環工程は、前記循環クーリングガスの一部を前記循環路から抜き出すことを含み、前記改質ガス導入工程は、前記循環路において前記循環クーリングガスが抜き出される位置よりも下流側の位置に前記改質ガスの一部を導入することを含む、還元鉄の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の還元鉄の製造方法であって、前記循環クーリングガスは炭化水素を含み、前記製造方法は、前記冷却工程において前記循環路から抜き出された前記循環クーリングガスの少なくとも一部を前記プロセスガスに混合するクーリングガス混合工程をさらに含む、還元鉄の製造方法。
  8. 請求項2〜7のいずれかに記載の還元鉄の製造方法であって、前記循環クーリングガスにおける一酸化炭素濃度及びメタン濃度を予め設定された目標値に近づけるように、前記循環路に補給される天然ガスの量及び前記循環クーリングガスに混合される前記改質ガスの量を調節することをさらに含む、還元鉄の製造方法。
  9. 請求項1記載の還元鉄の製造方法であって、前記冷却工程及び前記改質ガス導入工程は、前記改質ガスの一部を抜き出して冷却し、この冷却した改質ガスと別途抜き出した冷却前の改質ガスとを混合して当該改質ガスの温度の調節をすることと、その温度調節をした改質ガスを前記還元炉の下部であって前記還元ガスの供給位置よりも下側の部位に供給することと、により行われる、還元鉄の製造方法。
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