JP2017088691A - ポリアリーレンスルフィド系組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低誘電率、低誘電正接であることから、メガヘルツ帯からギガヘルツ帯の電波の透過性に優れ、かつ外装部品としての優れた黒色調又は白色調を有し、さらには耐衝撃性にも優れることから、特に通信にメガヘルツ帯からギガヘルツ帯の電波を利用するモバイルパソコン、タブレット、携帯電話など携帯端末機器の筐体等の電子・電気部品用途、又は自動車電装部品等の電気部品用途に有用なポリアリーレンスルフィド系組成物を提供する。【解決手段】 ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、少なくともエチレン系重合体(B1)とビニル芳香族化合物重合体ブロック単位と共役ジエン化合物重合体ブロック単位よりなるブロック共重合体の水素添加物(B2)とを、(B1)/((B1)+(B2))=0.2〜0.8(重量)である割合で混合した重合体混合物(B)15〜40重量部、ガラス繊維(C)15〜65重量部、及び着色剤として黒着色剤(D)1〜15重量部又は白着色剤(E)15〜40重量部を含んでなることを特徴とするポリアリーレンスルフィド系組成物。【選択図】 なし

Description

本発明は、低誘電率、低誘電正接であることから、メガヘルツ帯からギガヘルツ帯の電波の透過性に優れ、かつ外装部品として優れた黒色調又は白色調を有し、さらには耐衝撃性にも優れるポリアリーレンスルフィド系組成物に関するものであり、さらに詳しくは、特に通信にメガヘルツ帯からギガヘルツ帯の電波を利用するモバイルパソコン、タブレット、携帯電話などの携帯端末機器の筐体等の電子・電気部品用途、又は自動車電装部品等の電気部品用途に有用なポリアリーレンスルフィド系組成物に関するものである。
ポリ(p−フェニレンスルフィド)に代表されるポリアリーレンスルフィドは、優れた機械的特性、熱的特性、電気的特性、耐薬品性を有することから、多くの電子・電気機器部材や自動車機器部材、その他OA機器部材等に幅広く使用されている。このようなポリアリーレンスルフィドは、ガラス繊維等の繊維状充填材、炭酸カルシウム、タルク等の粉状又は粒状の無機充填材、カーボンブラック、酸化チタン等の着色材を配合することにより、機械的強度、耐熱性、剛性を大きく向上させ、また着色を行うことができる。
しかし、これら配合材の中には、例えばガラス繊維、カーボンブラック、酸化チタン等の様に、高い誘電率、誘電正接を有することから、これらを配合するポリアリーレンスルフィド系組成物の誘電率、誘電正接も高いものとなる。このような高誘電率、高誘電正接を有するポリアリーレンスルフィド系組成物は、例えば、通信にメガヘルツ帯からギガヘルツ帯の電波を利用するモバイルパソコン、タブレット、携帯電話などの筐体のような、低誘電率、低誘電正接が要求される用途には適しておらず、誘電率、誘電正接を低くするために、ガラス繊維、カーボンブラック、酸化チタン等の配合量を下げることが必要とされた。しかし、カーボンブラックや酸化チタン等の配合量を下げると、外装部品として必要な黒色調や白色調に劣るものとなり、また、ガラス繊維等の配合量を下げると、外装部品として必要な耐衝撃性等の機械的強度が十分に得られないという課題が発生するものであった。
また、ポリアリーレンスルフィド系組成物において、十分に高い耐衝撃性を得るためには、エチレン系共重合体等を配合することが一般的である。しかし、この様なエチレン系共重合体は、十分に高い耐衝撃性を得るために、エポキシ基、酸無水物基、カルボン酸エステル等の官能基を含有しており、これら官能基により、エチレン系共重合体自身の誘電率、誘電正接は高いものとなる。従い、低誘電率、低誘電正接の組成物とするためには、この様なエチレン系共重合体の配合量に制限を受け、そのため外装部品として必要な耐衝撃性が十分に得られないという課題が発生するものであった。
そこで、カーボンブラックの少量添加で良好な黒色の成形品を提供しうる組成物として、ポリアリーレンスルフィド100重量部に対して、鉄又は鉄化合物0.0005〜3重量部を含むポリアリーレンスルフィド樹脂組成物(例えば特許文献1参照。)が提案されている。
また、白色調に優れる成形品を提供しうる組成物として、ポリアリーレンサルファイド樹脂(A)、繊維状充填材(B)、及び硫化亜鉛(C)からなるポリアリーレンサルファイド樹脂組成物(例えば特許文献2参照。)や、ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対して、細孔容積が1.00ml/g以下であり、平均細孔径が100オングストローム以下であるシリカ(B)を0.01〜15重量部を含むポリアリーレンスルフィド樹脂組成物(例えば特許文献3参照。)等が提案されている。
さらには、ポリアリーレンスルフィドの耐衝撃性を改良するための技術として、例えばポリアリーレンスルフィドにα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルと無水マレイン酸からなるエチレン系共重合体を配合する樹脂組成物(例えば特許文献4参照。)、ポリアリーレンスルフィドにα−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルとエチレンからなるエチレン系共重合体を配合する樹脂組成物(例えば特許文献5参照。)、ポリフェニレンスルフィド(A)に、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により算出される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3.0以下であるエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)、及びエポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基及びその塩、カルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種以上の官能基を含有する官能基含有オレフィン系共重合体(C)を配合するポリフェニレンスルフィド樹脂組成物(例えば特許文献6参照。)等が提案されている。
特開平09−194726号公報(例えば特許請求の範囲参照。) 特開平05−039417号公報(例えば特許請求の範囲参照。) 特開平09−071723号公報(例えば特許請求の範囲参照。) 特開昭62−151460号公報(例えば特許請求の範囲参照。) 特開昭58−154757号公報(例えば特許請求の範囲参照。) 特許第3739954号公報(例えば特許請求の範囲参照。)
しかし、特許文献1に提案された技術においては黒色色調としては充分ではない上に、耐衝撃性等に課題を有するものであった。また、特許文献2〜3に提案された技術においては、白色調として十分でない上に、誘電率、誘電正接も、通信時にメガヘルツ帯からギガヘルツ帯の電波を利用するモバイルパソコン、タブレット、携帯電話などの携帯端末機器の筐体等に使用するには十分に低いもではなく、さらには耐衝撃性等に課題を有していた。また、特許文献4〜5に提案された技術においては、耐衝撃性には優れるものの、外装部品として必要な色調、特に黒色調又は白色調については何ら述べられていない。さらには特許文献6に提案された技術においては、耐衝撃性が不充分であり、しかも誘電率、誘電正接も、通信時にメガヘルツ帯からギガヘルツ帯の電波を利用するモバイルパソコン、タブレット、携帯電話などの携帯端末機器の筐体等に使用するには十分に低いもではないという課題も有していた。即ち、これらの提案技術はおしなべて、低誘電率、低誘電正接。耐衝撃性、黒色調又は白色調を同時に満足することは難しいものであった。また、これらの提案技術の全てを組み合わせても、低誘電率、低誘電正接で、かつ外装部品として優れた黒色調又は白色調を有し、さらには耐衝撃性にも優れるポリアリーレンスルフィド系組成物を得ることはできないものであった。
そこで、本発明は、低誘電率、低誘電正接であることから、メガヘルツ帯からギガヘルツ帯の電波の透過性に優れ、かつ外装部品として優れた黒色調又は白色調を有し、さらには耐衝撃性にも優れるポリアリーレンスルフィド系組成物を提供することを目的とし、特に通信にメガヘルツ帯からギガヘルツ帯の電波を利用するモバイルパソコン、タブレット、携帯電話などの携帯端末機器の筐体等の電子・電気部品用途、又は自動車電装部品等の電気部品用途に有用なポリアリーレンスルフィド系組成物を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、ポリアリーレンスルフィド、エチレン系共重合体とブロック共重合体の水素添加物とを特定の割合で混合した重合体混合物、ガラス繊維、並びに黒着色剤又は白着色剤から構成され、その配合割合を特定の範囲とし、更には、必要に応じて離型剤を配合する組成物が、低誘電率、低誘電正接であることから、メガヘルツ帯からギガヘルツ帯の電波の透過性に優れ、かつ外装部品として優れた黒色調又は白色調を有し、さらには耐衝撃性にも優れるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物となり得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、少なくともエチレン系重合体(B1)とビニル芳香族化合物重合体ブロック単位と共役ジエン化合物重合体ブロック単位よりなるブロック共重合体の水素添加物(B2)とを、(B1)/((B1)+(B2))=0.2〜0.8(重量比)である割合で混合した重合体混合物(B)15〜40重量部、ガラス繊維(C)15〜65重量部、及び着色剤として黒着色剤(D)1〜15重量部又は白着色剤(E)15〜40重量部を含んでなることを特徴とするポリアリーレンスルフィド系組成物に関するものである。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物を構成するポリアリーレンスルフィド(A)としては、一般にポリアリーレンスルフィドと称される範疇に属するものであればよく、該ポリアリーレンスルフィドとしては、例えばp−フェニレンスルフィド単位、m−フェニレンスルフィド単位、o−フェニレンスルフィド単位、フェニレンスルフィドスルフォン単位、フェニレンスルフィドケトン単位、フェニレンスルフィドエーテル単位、ビフェニレンスルフィド単位からなる単独重合体又は共重合体を挙げることができ、該ポリアリーレンスルフィドの具体的例示としては、ポリ(p−フェニレンスルフィド)、ポリフェニレンスルフィドスルフォン、ポリフェニレンスルフィドケトン、ポリフェニレンスルフィドエーテル等が挙げられ、その中でも、特に耐熱性、強度特性に優れるポリアリーレンスルフィド系組成物となることから、ポリ(p−フェニレンスルフィド)であることが好ましい。
該ポリアリーレンスルフィド(A)は、直径1mm、長さ2mmのダイスを装着した高化式フローテスターにて、測定温度315℃、荷重10kgの条件下で測定した溶融粘度において、機械的強度と成形流動性に優れるポリアリーレンスルフィド系組成物が得られることから50〜1000ポイズのポリアリーレンスルフィドであることが好ましい。
該ポリアリーレンスルフィド(A)の製造方法としては、ポリアリーレンスルフィドの製造方法として知られている方法により製造することが可能であり、例えば極性溶媒中で硫化アルカリ金属塩、ポリハロ芳香族化合物を重合することにより得ることが可能である。その際の極性有機溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等を挙げることができ、硫化アルカリ金属塩としては、例えば硫化ナトリウム、硫化ルビジウム、硫化リチウムの無水物又は水和物を挙げることができる。また、硫化アルカリ金属塩としては、水硫化アルカリ金属塩とアルカリ金属水酸化物を反応させたものであってもよい。ポリハロ芳香族化合物としては、例えばp−ジクロロベンゼン、p−ジブロモベンゼン、p−ジヨードベンゼン、m−ジクロロベンゼン、m−ジブロモベンゼン、m−ジヨードベンゼン、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ジクロロジフェニルエーテル、4,4’−ジクロロビフェニル等を挙げることができる。
また、該ポリアリーレンスルフィド(A)としては、直鎖状のものであっても、重合時にトリハロゲン以上のポリハロゲン化合物を少量添加して若干の架橋又は分岐構造を導入したものであっても、ポリアリーレンスルフィドの分子鎖の一部及び/又は末端を例えばカルボキシル基、カルボキシ金属塩、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基等の官能基により変性されたものであっても、窒素などの非酸化性の不活性ガス中で加熱処理を施したものであってもかまわないし、さらにこれらの構造の混合物であってもかまわない。また、該ポリアリーレンスルフィド(A)は、加熱硬化前又は後に脱イオン処理(酸洗浄や熱水洗浄など)、あるいはアセトン、メチルアルコールなどの有機溶媒による洗浄処理を行うことによってイオン、オリゴマーなどの不純物を低減させたものであってもよい。さらに、重合反応終了後に不活性ガス又は酸化性ガス中で加熱処理を行い、硬化を行ったものであってもよい。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物を構成する重合体混合物(B)は、ポリアリーレンスルフィド系組成物の耐衝撃性を改良するものであり、エチレン系共重合体(B1)とビニル芳香族化合物重合体ブロック単位と共役ジエン化合物重合体ブロック単位よりなるブロック共重合体の水素添加物(B2)の重合体混合物である。
該重合体混合物(B)において、該エチレン系共重合体(B1)と該ブロック共重合体の水素添加物(B2)との混合比率は、(B1)/((B1)+(B2))=0.2〜0.8(重量比)である。混合比率(B1)/((B1)+(B2))が0.2未満である場合、得られる組成物は耐衝撃性に劣るものとなり、一方、混合比率(B1)/((B1)+(B2))が0.8より大きい場合、得られる組成物は誘電率、誘電正接が高いものとなる。
該エチレン系共重合体(B1)としては、エチレン単量体を重合してなるエチレン系重合体の範疇に属するものであればよく、中でも、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸共重合体(B1−1)、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル共重合体(B1−2)、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル−酢酸ビニル共重合体(B1−3)、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体(B1−4)及び無水マレイン酸グラフト変性エチレン系重合体(B1−5)からなる群より選択される少なくとも1種以上の変性エチレン系重合体であることが好ましい。
該エチレン−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸共重合体(B1−1)としては、この範疇に属するものであれば如何なるものを用いても良く、中でも得られるポリアリーレンスルフィド系組成物が耐衝撃性等に優れることから、エチレン残基単位:α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル残基単位:無水マレイン酸残基単位(重量比)=50〜98:40〜1:10〜1の範囲であることが好ましい。該エチレン−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸共重合体(B1−1)の具体的例示としては、(商品名)ボンダインLX4110(アルケマ(株)製)、(商品名)ボンダインTX8030(アルケマ(株)製)、(商品名)ボンダインAX8390(アルケマ(株)製)等が挙げられる。
該エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル共重合体(B1−2)としては、この範疇に属するものであれば如何なるものを用いても良く、中でも得られるポリアリーレンスルフィド系組成物が耐衝撃性等に優れることから、エチレン残基単位:α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル残基単位(重量比)=85〜99:15〜1の範囲であることが好ましい。該エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル共重合体(B1−2)の具体的例示としては、(商品名)ボンドファースト2C(住友化学(株)製)、(商品名)ボンドファーストE(住友化学(株)製)等が挙げられる。
該エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル−酢酸ビニル共重合体(B1−3)としては、この範疇に属するものであれば如何なるものを用いても良く、中でも得られるポリアリーレンスルフィド系組成物が耐衝撃性等に優れることから、エチレン残基単位:α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル残基単位:酢酸ビニル残基単位(重量比)=50〜98:15〜1:35〜1の範囲であることが好ましい。該エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル−酢酸ビニル共重合体(B1−3)の具体的例示としては、(商品名)ボンドファースト2B(住友化学(株)製)、(商品名)ボンドファースト7B(住友化学(株)製)等が挙げられる。
該エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体(B1−4)としては、この範疇に属するものであれば如何なるものを用いても良く、中でも得られるポリアリーレンスルフィド系組成物が耐衝撃性等に優れることから、エチレン残基単位:α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル残基単位:α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル残基単位(重量比)=50〜98:10〜1:40〜1の範囲であることが好ましい。該エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体(B1−4)の具体的例示としては、(商品名)ボンドファースト7L(住友化学(株)製)、(商品名)ボンドファースト7M(住友化学(株)製)等が挙げられる。
該無水マレイン酸グラフト変性エチレン系重合体(B1−5)としては、この範疇に属するものであれば如何なるものを用いても良く、中でも得られるポリアリーレンスルフィド系組成物が耐衝撃性等に優れることから、エチレン残基単位:α−オレフィン残基単位:無水マレイン酸残基単位(重量比)=50〜98:45〜1:5〜1の範囲からなるものであることが好ましく、具体的には無水マレイン酸グラフト変性直鎖状低密度ポリエチレン、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−プロピレンゴム等が挙げられる。該無水マレイン酸グラフト変性エチレン−α−オレフィン共重合体は、例えばエチレン−α−オレフィン共重合体、過酸化物、無水マレイン酸を共存し、グラフト化反応を進行することにより入手することが可能である。
そして、該エチレン系重合体(B1)を構成するα−オレフィンとは、炭素数が3以上のα−オレフィンを言い、例えばプロピレン、ブテン−1、4−メチル−ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等を例示できる。また、α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸等のアルキルエステルが挙げられ、具体的には、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル等が挙げられる。α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステルとしては、例えばアクリル酸グリシジルエステル、メタクリル酸グリシジルエステルが挙げられる。
該ビニル芳香族化合物重合体ブロック単位と共役ジエン化合物重合体ブロック単位よりなるブロック共重合体の水素添加物(B2)としては、この範疇に属するものであれば如何なるものを用いても良い。
該ブロック共重合体におけるビニル芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン等が挙げられ、特に一般的なものとしてはスチレンが挙げられる。これらは一種のみならず二種以上を使用してもよい。また、該ブロック共重合体における共役ジエン化合物としては、1対の共役二重結合を有するジオレフィンであり、例えば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられ、特に一般的なものとしては1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。これらは一種のみならず二種以上を使用してもよい。この様なブロック共重合体の水素添加物としては、例えば、スチレンブロック−ブタジエンブロックの共重合体の水素添加物、スチレンブロック−ブタジエンブロック−スチレンブロックの共重合体の水素添加物、スチレンブロック−イソプレンブロックの共重合体の水素添加物、スチレンブロック−イソプレンブロック−スチレンブロックの共重合体の水素添加物等が挙げられる。
該ブロック共重合体の水素添加物(B2)において、得られるポリアリーレンスルフィド系組成物の耐衝撃性が優れるものとなることから、密度が0.91g/cm以下であり、ビニル芳香族化合物重合体ブロック単位の含有量(以下、スチレン含有量と言う。)が5〜20重量%であることが好ましい。
該ブロック共重合体の水素添加物(B2)の具体的例示としては、(商品名)ダイナロン1320P(JSR(株)製、密度=0.89g/cm、スチレン含有量=10重量%)、(商品名)ダイナロン1321P(JSR(株)製、密度=0.89g/cm、スチレン含有量=10重量%)、(商品名)ダイナロン8300P(JSR(株)製、密度=0.88g/cm、スチレン含有量=9重量%)、(商品名)ダイナロン8600P(JSR(株)製、密度=0.90g/cm、スチレン含有量=15重量%)、(商品名)タフテックH1221(旭化成ケミカルズ(株)製、密度=0.89g/cm、スチレン含有量=12重量%)、(商品名)タフテックH1062(旭化成ケミカルズ(株)製、密度=0.89g/cm、スチレン含有量=18重量%)等が挙げられる。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物を構成する該重合体混合物(B)の配合量は、ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、15〜40重量部である。該重合体混合物(B)の配合量が15重量部未満である場合、得られる組成物は耐衝撃性に劣るものとなる。一方、該エチレン系重合体(B)の配合量が40重量部を越える場合、得られる組成物は誘電率、誘電正接が高いものとなる。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物を構成するガラス繊維(C)は、ポリアリーレンスルフィド系組成物の耐衝撃性、機械的強度を改良するものであり、該ガラス繊維(C)としては、一般にガラス繊維と称すものであれば如何なるものを用いてもよい。該ガラス繊維の具体的例示としては、平均繊維径が6〜14μmのチョップドストランド、繊維断面のアスペクト比が2〜4の扁平ガラス繊維からなるチョップドストランド、ミルドファイバー、ロービング等のガラス繊維;シラン繊維;アルミノ珪酸塩ガラス繊維;中空ガラス繊維;ノンホーローガラス繊維等が挙げられる。その中でもとりわけ耐衝撃性と成形流動性に優れるポリアリーレンスルフィド系組成物となることから、平均繊維径が6〜14μmのチョップドストランド、繊維断面のアスペクト比が2〜4である扁平ガラス繊維からなるチョップドストランドであることが好ましい。平均繊維径が6〜14μmのチョップドストランドとしては、例えば(商品名)ESC 03T−760H(日本電気硝子(株)製)等が挙げられ、繊維断面のアスペクト比が4であるチョップドストランドとしては、例えば(商品名)CSG−3PA 830(日東紡(株)製)が、繊維断面のアスペクト比が2であるチョップドストランドとしては、(商品名)CSG−3PL 830(日東紡(株)製)等が挙げられる。これらのガラス繊維(C)は2種以上を併用することも可能であり、必要によりエポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、シラン系化合物、チタネート系化合物等の官能性化合物又はポリマーで、予め表面処理したものを用いてもよい。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物を構成する該ガラス繊維(C)の配合量は、ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、15〜65重量部である。該ガラス繊維(C)の配合量が15重量部未満である場合、得られる組成物は耐衝撃性、機械的強度に劣るものとなる。一方、該ガラス繊維(C)の配合量が65重量部を越える場合、得られる組成物は誘電率、誘電正接が高いものとなる。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物が黒色調を有するものである場合、着色剤として黒着色剤を用いるものであり、その際の黒着色剤(D)としては、一般的に黒着色剤として使用されている如何なるものをも用いることが可能である。中でもポリアリーレンスルフィド系組成物が、黒色調、耐衝撃性に優れ、低誘電率、低誘電正接となることから、四酸化三鉄(D1)及び/又は数平均粒子径が10〜20nmであり、ジブチルフタレート吸油量が60〜125cm/100gであるカーボンブラック(D2)であることが好ましい。
該四酸化三鉄(D1)としては、その化学式がFeO・Fe及び/又はFeと表わせるものであり、この範疇に属するものであれば如何なるものを用いても良い。該四酸化三鉄(D1)の粒子径は、とりわけ黒色調、耐衝撃性に優れるポリアリーレンスルフィド系組成物が得られることから、平均粒子径で2μm以下であるものが好ましい。該四酸化三鉄(D1)の具体的例示としては、ランクセス社製、(商品名)Bayferrox303T(平均粒子径0.6μm)等が挙げられる。
該カーボンブラック(D2)としては、カーボンブラックの範疇に属するものであれば如何なるものを用いても良いが、とりわけ黒色調、耐衝撃性に優れるポリアリーレンスルフィド系組成物となることから、数平均粒子径が10〜20nmであり、DBP吸油量が60〜125cm/100gのカーボンブラックであるものが好ましい。該カーボンブラック(D2)の具体的例示としては、(商品名)#950(三菱化学(株)製、数平均粒子径16nm、DBP吸油量79cm/100g)、(商品名)#2600(三菱化学(株)製、数平均粒子径13nm、DBP吸油量77cm/100g)、(商品名)ヴァルカン9A32(キャボット社製、数平均粒子径19nm、DBP吸油量118cm/100g)等が挙げられる。なお、数平均粒子径は、電子顕微鏡により測定することが可能である。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物を構成する該黒着色剤(D)の配合量は、ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、1〜15重量部である。該黒着色剤(D)の配合量が1重量部未満である場合、得られる組成物は黒色調に劣るものとなる。一方、該黒着色剤(D)の配合量が15重量部を越える場合、得られる組成物は誘電率、誘電正接が高く、耐衝撃性に劣るものとなる。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物が白色調を有するものである場合、着色剤として白着色剤を用いるものであり、その際の白色着色剤(E)としては、有機系、無機系を問わず如何なるものをも用いることが可能である。中でも、特に白色調に優れるポリアリーレンスルフィド系組成物となることから、酸化チタン(E1)、硫化亜鉛(E2)及び酸化亜鉛(E3)からなる群より選択される少なくとも1種以上の白着色剤であることが好ましい。
該酸化チタン(E1)としては、白着色剤として使用されている範疇のものであれば、特に制限はなく、中でも、白色調、耐衝撃性に優れるポリアリーレンスルフィド系組成物となることから、平均一次粒子径200〜400nm、比表面積5〜15m/gである、ルチル結晶又はアナタース結晶の酸化チタンが好ましい。この様な酸化チタンの具体的な例示としては、例えば(商品名)タイペークCR−60(石原産業(株)製、平均一次粒子径:210nm、比表面積:10m/g、ルチル結晶)等が挙げられる。
該硫化亜鉛(E2)としては、白着色剤として使用されている範疇のものであれば、形状等に制限はなく、例えば球状等の等方性を示すものであってもよく、繊維状、紡錘状、棒状、針状、筒状、柱状、板状などの異方性を示すものであってもよい。さらに、硫化亜鉛は、その表面が被覆処理されているもの、又はされていないもののいずれも用いることができ、表面が被覆処理される場合の表面被覆処理剤に制限はない。このような硫化亜鉛の具体的な例示としては、例えば(商品名)サクトリスHD(Sachtleben製)等が挙げられる。
該酸化亜鉛(E3)としては、白着色剤として使用されている範疇のものであれば、特に制限はなく、中でも、白色調、耐衝撃性に優れるポリアリーレンスルフィド系組成物となることから、平均粒子径300〜1500nm、比表面積2〜6m/gである酸化亜鉛が好ましい。この様な酸化亜鉛の具体的な例示としては、例えば(商品名)銀嶺A(東邦亜鉛(株)製、平均粒子径:600nm、比表面積:5m/g)等が挙げられる。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物を構成する該白色着色剤(D)の配合量は、ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、15〜40重量部である。該白色着色剤(D)の配合量が15重量部未満である場合、得られる組成物は白色調に劣るものとなる。一方、該白色着色剤(D)の配合量が40重量部を越える場合、得られる組成物は耐衝撃性に劣り、誘電率、誘電正接が高いものとなる。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物は、特に成形加工性が優れたものとなることから、さらに、離型剤(F)を配合してなるものが好ましい。該離型剤(F)は、脂肪酸アミド系滑剤(F−1)、カルナバワックス(F−2)から選択される1種以上のものであることが好ましく、該脂肪酸アミド系滑剤(F−1)、カルナバワックス(F−2)は市販のものが使用できる。該脂肪酸アミド系滑剤(F−1)は、高級脂肪酸アミド、エチレンビスステアロアミド、高級脂肪酸及びジアミンからなる重縮合物などが挙げられ、この範疇に属するものであれば如何なるものを用いることも可能であり、例えばステアリン酸、セバシン酸、エチレンジアミンからなる重縮合物である、(商品名)ライトアマイドWH−255(共栄社化学(株)製)等を挙げることができる。また、該カルナバワックス(F−2)としては、一般にカルナバワックスと称するものであれば如何なるものを用いる事が可能であり、例えば(商品名)精製カルナバ粉末1号(日興リカ(株)製)等を挙げることができる。該離型剤(F)の配合量としては、成形流動性に優れるポリアリーレンスルフィド系組成物となることから、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜3重量部であることが好ましい。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、炭素繊維、窒化珪素ウイスカー、塩基性硫酸マグネシウムウイスカー、チタン酸バリウムウイスカー、チタン酸カリウムウイスカー、炭化珪素ウイスカー、ボロンウイスカー、酸化亜鉛ウイスカー等のウイスカー;ロックウール、ジルコニア、チタン酸バリウム、炭化珪素、シリカ、高炉スラグ等の無機系繊維、全芳香族ポリアミド繊維、フェノール樹脂繊維、全芳香族ポリエステル繊維等の有機系繊維;ワラステナイト、マグネシウムオキシサルフェート等の鉱物系繊維が添加されたものであってもよいし、本発明の効果を損なわない範囲で、炭酸カルシウム、炭酸リチウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、マイカ、シリカ、タルク、クレイ、硫酸カルシウム、カオリン、ワラステナイト、ゼオライト、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化スズ、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、ハイドロタルサイト、ガラスパウダー、ガラスバルーン、ガラスフレークが添加されたものであっても構わない。
また、本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、従来公知のタルク、カオリン、シリカなどの結晶核剤;ポリアルキレンオキサイドオリゴマー系化合物、チオエーテル系化合物、エステル系化合物、有機リン化合物などの可塑剤;酸化防止剤;熱安定剤;滑剤;紫外線防止剤;発泡剤などの通常の添加剤を1種以上添加するものであってもよい。
さらに、本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物は、本発明の目的を逸脱しない範囲で、各種熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、例えばエポキシ樹脂、シアン酸エステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、シリコーン樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリフェニレンオキサイド、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアルキレンオキサイド等の1種以上を混合して使用してなるものであってもよい。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物を製造する際の製造方法としては特に制限はなく、一般的な混合・混練方法として知られている方法を用いる事が可能であり、例えば全ての原材料を配合し溶融混練する方法;原材料の一部を配合した後で溶融混練し、さらに残りの原材料を配合し溶融混練する方法;あるいは原材料の一部を配合後単軸又は二軸の押出機により溶融混練中にサイドフィーダーを用いて残りの原材料を混合する方法、など、いずれの方法を用いてもよい。また、小量の添加成分については、他の成分を上記の方法などで混練しペレット化した後、成形前に添加することで使用してもよい。そして、溶融混練を行う方法としては、従来から使用されている加熱溶融混練方法を用いることができ、例えば単軸又は二軸押出機、ニーダー、ミル、ブラベンダーなどによる加熱溶融混練方法が挙げられ、特に混練能力に優れた二軸押出機による溶融混練方法が好ましい。また、この際の混練温度は特に限定されるものではなく、通常260〜350℃の中から任意に選ぶことができる。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物の成形方法としては、射出成形機、押出成形機、圧縮成形機などが挙げられ、これらの方法を用いて任意の形状に成形することができ、特に射出成形には好適な樹脂組成物である。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物は、低誘電率、低誘電正接であり、外装部品としての優れた黒色調又は白色調を有し、かつ耐衝撃性に優れたものとなることから、ISO179に準拠し測定したシャルピー衝撃強度が12kJ/mを超え、JIS C−2565に準拠し測定周波数2GHzで測定した誘電率が3.70以下で、かつ誘電正接が0.01以下であり、シリンダー温度310℃、金型温度135℃で射出成形した成形体において、黒着色剤(D)を配合する場合では、L値(明度)が30以下であり、又は白着色剤(E)を配合する場合では、L値が85以上であることを同時に示すものであることが好ましい。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物は、低誘電率、低誘電正接であることから、メガヘルツ帯からギガヘルツ帯の電波の透過性に優れ、かつ外装部品として優れた黒色調又は白色調を有し、さらには耐衝撃性に優れることから、通信にメガヘルツ帯からギガヘルツ帯の電波を利用するモバイルパソコン、タブレット、携帯電話など携帯端末機器の筐体等の電子・電気部品用途、又は自動車電装部品等の電気部品用途に有用なものである。
本発明は、低誘電率、低誘電正接であることから、メガヘルツ帯からギガヘルツ帯の電波の透過性に優れ、かつ外装部品として優れた黒色調又は白色調を有し、さらには耐衝撃性にも優れるポリアリーレンスルフィド系組成物を提供するものであり、該ポリアリーレンスルフィド系組成物は、通信にメガヘルツ帯からギガヘルツ帯の電波を利用するモバイルパソコン、タブレット、携帯電話など携帯端末機器の筐体等の電子・電気部品用途、又は自動車電装部品等の電気部品用途に有用なものである。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらによりなんら制限されるものではない。
実施例及び比較例において用いた、ポリアリーレンスルフィド(A)、エチレン系重合体(B1)、ブロック共重合体の水素添加物(B2)、ガラス繊維(C)、黒着色剤(D)、白着色剤(E)、および離型剤(F)を以下に示す。
<ポリアリーレンスルフィド(A)>
ポリ(p−フェニレンスルフィド)(以下、PPS(A−1)と記す。):溶融粘度370ポイズ。
ポリ(p−フェニレンスルフィド)(以下、PPS(A−2)と記す。):溶融粘度350ポイズ。
ポリ(p−フェニレンスルフィド)(以下、PPS(A−3)と記す。):溶融粘度470ポイズ。
<エチレン系共重合体(B1)>
エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル共重合体(B1−2−1)(以下、エチレン系共重合体(B1−2−1)と記す。):住友化学(株)製、(商品名)ボンドファーストE。
エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体(B1−4−1)(以下、エチレン系共重合体(B1−4−1)と記す。):住友化学(株)製、(商品名)ボンドファースト7M。
<ブロック共重合体の水素添加物(B2)>
ブロック共重合体の水素添加物(B2−1):JSR(株)製、(商品名)ダイナロン1321P、密度0.89g/cm、スチレン含有量10重量%。
ブロック共重合体の水素添加物(B2−2):JSR(株)製、(商品名)ダイナロン8300P、密度0.88g/cm、スチレン含有量8重量%。
ブロック共重合体の水素添加物(B2−3):旭化成ケミカルズ(株)製、(商品名)タフテックH1221、密度0.89g/cm、スチレン含有量12重量%。
<ガラス繊維(C)>
ガラス繊維(C−1):日本電気硝子(株)製チョップドストランド、(商品名)ECS 03T−760H、繊維径10.5μm。
ガラス繊維(C−2);日東紡(株)製チョップドストランド、(商品名)CSG−3PA 830、繊維断面のアスペクト比4。
<黒着色剤(D)>
四酸化三鉄(D1−1):ランクセス社製、(商品名)Bayferrox303T、平均粒子径0.6μm。
カーボンブラック(D2−1);三菱化学(株)製、(商品名)#950、数平均粒子径16nm、DBP吸油量79cm/100g。
カーボンブラック(D2−2); キャボット社製、(商品名)ヴァルカン9A32、数平均粒子径19nm、DBP吸油量118cm/100g。
<白着色剤(E)>
酸化チタン(E1−1);(商品名)タイペークCR−60(石原産業(株)製、平均一次粒子径:210nm、比表面積:10m/g、ルチル結晶)。
硫化亜鉛(E2−1);(商品名)サクトリスHD(Sachtleben製)。
酸化亜鉛(E3−1);(商品名)銀嶺A(東邦亜鉛(株)製、平均粒子径:600nm、比表面積:5m/g)。
<離型剤(F)>
脂肪酸アミド系滑剤(以下、離型剤(F−1)と記す。);共栄社化学(株)製、(商品名)ライトアマイドWH−255。
カルナバワックス(以下、離型剤(F−2)と記す。);日興リカ(株)製、(商品名)精製カルナバ粉末1号。
<合成例1(PPS(A−1)の合成)>
攪拌機を装備する15リットルオートクレーブに、フレーク状硫化ソーダ(NaS・2.9HO)1854g、30%苛性ソーダ溶液(30%NaOHaq)48g及びN−メチル−2−ピロリドン3679gを仕込み、窒素気流下攪拌しながら徐々に200℃まで昇温して、380gの水を留去した。190℃まで冷却した後、p−ジクロロベンゼン2140g、N−メチル−2−ピロリドン985gを添加し、窒素気流下に系を封入した。この系を2時間かけて225℃に昇温し、225℃にて1時間重合させた後、25分かけて250℃に昇温し、さらに250℃にて3時間重合を行った。重合後、減圧下で重合スラリーからN−メチル−2−ピロリドンを蒸留操作で回収した。最終到達温度は170℃で圧力は4.7kPaであった。得られたケーキに80℃の温水を加えスラリー濃度20%として洗浄し、再度、同様に温水を加え175℃まで昇温してポリ(p−フェニレンスルフィド)の洗浄を合計2回行った。得られたポリフェニレンスルフィドを105℃で一昼夜乾燥した。次いで、乾燥したポリフェニレンスルフィドをバッチ式ロータリーキルン型焼成装置に充填し、窒素雰囲気下で240℃まで昇温し、1時間の保持による硬化処理を行うことによって、溶融粘度が370ポイズのPPS(A−1)を得た。
<合成例2(PPS(A−2)の合成)>
攪拌機を装備する15リットルオートクレーブに、フレーク状硫化ソーダ(NaS・2.9HO)1814g、粒状の苛性ソーダ(100%NaOH:和光純薬特級)8.7g及びN−メチル−2−ピロリドン3232gを仕込み、窒素気流下攪拌しながら徐々に200℃まで昇温して、339gの水を留去した。190℃まで冷却した後、p−ジクロロベンゼン2129g、N−メチル−2−ピロリドン1783gを添加し、窒素気流下に系を封入した。この系を2時間かけて225℃に昇温し、225℃にて1時間重合させた後、25分かけて250℃に昇温し、250℃にて2時間重合を行った。次いで、この系に250℃で蒸留水509gを圧入し、255℃まで昇温してさらに2時間重合反応を行った。重合終了後、室温まで冷却し、重合スラリーを遠心濾過器で固液分離した。ケーキを窒素気流下でN−メチル−2−ピロリドン、アセトンで順次3回繰り返し洗浄し、さらに、窒素気流下で0.2%塩酸、及び温水で順次洗浄した。得られたポリ(p−フェニレンスルフィド)を105℃で一昼夜乾燥することによって、溶融粘度が350ポイズのPPS(A−2)を得た。
<合成例3(PPS(A−3)の合成)>
攪拌機を装備する15リットルオートクレーブに、フレーク状硫化ソーダ(NaS・2.9HO)1814g、粒状の苛性ソーダ(100%NaOH:和光純薬特級)8.7g及びN−メチル−2−ピロリドン3232gを仕込み、窒素気流下攪拌しながら徐々に200℃まで昇温して、340gの水を留去した。190℃まで冷却した後、p−ジクロロベンゼン2100g、N−メチル−2−ピロリドン1783gを添加し、窒素気流下に系を封入した。この系を2時間かけて225℃に昇温し、225℃にて1時間重合させた後、25分かけて250℃に昇温し、250℃にて2時間重合を行った。次いで、この系に250℃で蒸留水509gを圧入し、255℃まで昇温してさらに2時間重合反応を行った。重合終了後、室温まで冷却し、重合スラリーを遠心濾過器で固液分離した。ケーキを窒素気流下でN−メチル−2−ピロリドン、アセトンで順次2回繰り返し洗浄し、さらに、窒素気流下で0.2%塩酸、及び温水で順次洗浄した。得られたポリ(p−フェニレンスルフィド)を105℃で一昼夜乾燥することによって、溶融粘度が470ポイズのPPS(A−3)を得た。
得られたポリアリーレンスルフィド、ポリアリーレンスルフィド系組成物の評価・測定方法を以下に示す。
ポリアリーレンスルフィドの評価・測定方法
〜ポリアリーレンスルフィドの溶融粘度測定〜
直径1mm、長さ2mmのダイスを装着した高化式フローテスター((株)島津製作所製、(商品名)CFT−500)にて、測定温度315℃、荷重10kgの条件下で溶融粘度の測定を行った。
ポリアリーレンスルフィド系組成物の評価・測定方法
〜ポリアリーレンスルフィド系組成物のL値(明度)の測定〜
ポリアリーレンスルフィド系組成物をシリンダー温度300℃、金型温度135℃とした射出成形機(住友重機械工業(株)製、(商品名)SE−75S)によって射出成形し、70mm×70mm×2mm厚の成形板を作製し、この成形板を用い、色彩色差計(スガ試験機(株)製、(商品名)SMカラーコンピューター)にて、室温下でL値(明度)の測定を行った。L値は色の明度を表わす数値で、L=0は完全黒体を、L=100は完全な白色を表わす。本発明の組成物において、黒色であるものは、L値が30以下であるものを黒色調に、白色であるものは、L値が85以上であるものを白色調に、それぞれ優れると判断した。
〜誘電率、誘電正接の測定〜
ポリアリーレンスルフィド系組成物をシリンダー温度300℃、金型温度135℃とした射出成形機(住友重機械工業(株)製、(商品名)SE−75S)によって射出成形し、70mm×70mm×1mm厚の成形板を作製し、この成形板から70mm×3mm×1mm厚の誘電率測定用試験片を切削加工にて作製した。この試験片にて、誘電率測定装置((株)エーイーティー製、(商品名)空洞共振器)を用い、JIS C−2565に準拠して、測定周波数2GHzにて誘電率、誘電正接を測定した。誘電率が3.70以下で、かつ誘電正接が0.01以下であるものを実用上十分に低い誘電特性と判断した。
〜耐衝撃性の測定〜
ポリアリーレンスルフィド系組成物を、シリンダー温度300℃、金型温度135℃とした射出成形機(住友重機械工業(株)製、(商品名)SE−75S)によってシャルピー衝撃強度測定用試験片を作製し、ノッチングマシーン((株)東洋精機製作所製、(商品名)A−3型)によりノッチを入れ、シャルピー衝撃試験機((株)東洋精機製作所製、(商品名)DG−CB型)を用いて、ISO179に準拠し測定を行った。シャルピー衝撃強度として12kJ/mを超えるものを実用上十分な値を示すと判断した。
実施例1
合成例1で得られたPPS(A−1)100重量部に対し、エチレン系共重合体(B1−2−1)10重量部、ブロック共重合体の水素添加物(B2−1)10重量部、及び四酸化三鉄(D1−1)13重量部を予め均一に混合し、シリンダー温度310℃に加熱した二軸押出機(東芝機械製、(商品名)TEM−35−102B)のホッパーに投入した。一方、ガラス繊維(C−1)をPPS(A−1)100重量部に対して25重量部となるように該二軸押出機のサイドフィーダーのホッパーから投入し、溶融混練してペレット化したポリアリーレンスルフィド系組成物を作製した。得られたポリアリーレンスルフィド系組成物から、明度を評価するための70mm×70mm×2mm厚の成形板、誘電率、誘電正接を評価するための70mm×70mm×1mm厚の成形板、および耐衝撃性を評価するためのシャルピー衝撃強度測定用試験片を作製し、明度、誘電率、誘電正接、シャルピー衝撃強度を評価した。評価結果を表1に示した。
得られたポリアリーレンスルフィド系組成物は、黒色調として実用上十分に低い明度を有すると共に、実用上十分に低い誘電率、誘電正接であった。また、シャルピー衝撃強度も良好であった。
実施例2〜10
PPS(A−1、A−2、A−3)、エチレン系共重合体(B1−2−1、B1−4−1)、ブロック共重合体の水素添加物(B2−1、B2−2、B2−3)、四酸化三鉄(D1−1)、カーボンブラック(D2−1、D2−2)、酸化チタン(E1−1)、硫化亜鉛(E2−1)、酸化亜鉛(E3−1)、及び離型剤(F−1、F−2)を表1に示す構成割合で配合して、二軸押出機のホッパーに投入し、ガラス繊維(C−1、C−2)を、表1に示す構成割合になるように二軸押出機のサイドフィーダーのホッパーに投入し、実施例1と同様の方法によりポリアリーレンスルフィド系組成物を作製し、実施例1と同様の方法により評価した。評価結果を表1に示した。
得られた全てのポリアリーレンスルフィド系組成物は、黒色調においては実用上十分に低い明度を、白色調においては実用上十分に高い明度を、それぞれ有すると共に、実用上十分に低い誘電率、誘電正接であった。また、シャルピー衝撃強度も良好であった。
Figure 2017088691
比較例1〜10
PPS(A−1、A−2)、エチレン系重合体(B1−2−1、B1−4−1)、ブロック共重合体の水素添加物(B2−1、B2−2)、四酸化三鉄(D1−1)、カーボンブラック(D2−1)、及び離型剤(F−1)を表2に示す構成割合で配合して、二軸押出機のホッパーに投入し、ガラス繊維(C−1、C−2)を、表2に示す構成割合になるように、二軸押出機のサイドフィーダーのホッパーに投入し、実施例1と同様の方法によりポリアリーレンスルフィド系組成物を作製し、実施例1と同様の方法により評価した。評価結果を表2に示した。
比較例1により得られた組成物は、黒色調において実用上十分に低い明度が得られなかった。比較例3により得られた組成物は、白色調において実用上十分に高い明度が得られなかった。比較例2、4、6、8、10により得られた組成物は、誘電率、誘電正接において実用上十分な性能が得られなかった。また、比較例2、4、5、7、9により得られた組成物は、衝撃強度において劣っていた。
Figure 2017088691
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物は、低誘電率、低誘電正接であることから、メガヘルツ帯からギガヘルツ帯の電波の透過性に優れ、かつ外装部品としての優れた黒色色調又は白色調を有し、さらには耐衝撃性にも優れることから、特に通信にメガヘルツ帯からギガヘルツ帯の電波を利用するモバイルパソコン、タブレット、携帯電話など携帯端末機器の筐体等の電子・電気部品用途、又は自動車電装部品等の電気部品用途に用いられる樹脂組成物として期待されるものである。

Claims (7)

  1. ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、少なくともエチレン系重合体(B1)とビニル芳香族化合物重合体ブロック単位と共役ジエン化合物重合体ブロック単位よりなるブロック共重合体の水素添加物(B2)とを、(B1)/((B1)+(B2))=0.2〜0.8(重量)である割合で混合した重合体混合物(B)15〜40重量部、ガラス繊維(C)15〜65重量部、及び着色剤として黒着色剤(D)1〜15重量部又は白着色剤(E)15〜40重量部を含んでなることを特徴とするポリアリーレンスルフィド系組成物。
  2. さらに、脂肪酸アミド系滑剤(F−1)、カルナバワックス(F−2)からなる群より選択される少なくとも1種以上の離型剤(F)を含んでなることを特徴とする請求項1に記載のポリアリーレンスルフィド系組成物。
  3. エチレン系重合体(B1)が、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸共重合体(B1−2)、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル共重合体(B1−2)、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル−酢酸ビニル共重合体(B1−3)、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体(B1−4)及び無水マレイン酸グラフト変性エチレン系重合体(B1−5)からなる群より選択される少なくとも1種以上の変性エチレン系重合体であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のポリアリーレンスルフィド系組成物。
  4. ブロック共重合体の水素添加物(B2)が、密度0.91g/cm以下であり、ビニル芳香族化合物重合体ブロック単位の含有量が5〜20重量%のブロック共重合体の水素添加物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアリーレンスルフィド系組成物。
  5. 黒着色剤(D)が、四酸化三鉄(D1)及び/又は数平均粒子径が10〜20nmであり、ジブチルフタレート吸油量が60〜125cm/100gであるカーボンブラック(D2)であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリアリーレンスルフィド系組成物。
  6. 白着色剤(E)が、酸化チタン(E1)、硫化亜鉛(E2)、及び酸化亜鉛(E3)からなる群より選択される少なくとも1種以上の白着色剤であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリアリーレンスルフィド系組成物。
  7. ISO179に準拠し測定したシャルピー衝撃強度が12kJ/mを超え、JIS C−2565に準拠し測定周波数2GHzで測定した誘電率が3.70以下で、かつ誘電正接が0.01以下であることを同時に示すものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリアリーレンスルフィド系組成物。
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