JP2017087822A - 支障物検出装置およびその装置を備える引戸開閉装置 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、引戸開閉装置の第1の実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態の引戸開閉装置は、鉄道のプラットホームに設置されるホームドア装置である。図1(b)は、引戸開閉装置1をプラットホームPのホーム側から軌道側に向けて見たときの正面図である。
電動モータ41が第1の方向に回転することにより、駆動側回転体42が時計回り方向に回転するとき、伝達部材44が矢印方向Y1に向けて回転する。これにより、伝達部材44に取り付けられた連結部材45が矢印方向Y1に向けて移動するため、引戸10が開方向に向けて移動する。
駆動部40は、電動モータ41の回転数を検出する回転数検出部46を備える。回転数検出部46の一例は、光学式のエンコーダである。回転数検出部46の検出結果は、制御装置50に出力される。電動モータ41の回転数は、引戸10が全閉位置または全開位置のときの回転数を基準回転数とし、基準回転数から累積した回転数である。なお、本実施形態の電動モータ41の基準回転数は「0」である。なお、回転数検出部46は、磁気式のエンコーダや、エンコーダ以外のセンサであってもよい。要するに、回転数検出部46は、電動モータ41の回転数を検出可能なセンサであればよい。
図4に示されるように、引戸10が全開位置から閉動作する場合、出入口100は、電動モータ41(図3参照)の第2の方向における回転数の閾値Th1〜Th3に応じて4つの範囲に区分される。一方、図5に示されるように、引戸10が全閉位置から開動作する場合、出入口100は、電動モータ41の第1の方向における回転数の閾値Th1〜Th3に応じて4つの範囲に区分される。
次に制御装置50は、ステップS12において電動モータ41の回転数が閾値Th1未満か否かを判定する。制御装置50は、ステップS12において肯定判定したとき、ステップS13において各検出範囲RA,RBを第1の範囲RA1,RB1に設定し、再びステップS11に移行する。このとき、制御装置50は、各検出範囲RA,RBを第1の範囲RA1,RB1に設定するための設定指令信号を支障物検出装置60に出力する。これにより、図4(a)に示されるように、制御部61B,62Bは、第1の検出範囲RAを第1の範囲RA1に設定し、第2の検出範囲RBを第1の範囲RB1に設定する。
なお、支障物検出制御において、ステップS31の内容とステップS32の内容とを入れ替えてもよい。また支障物検出制御のステップS33において、引戸10の通常の開閉動作とは異なる動作として、引戸10の停止に代えて、引戸10の移動方向を逆転させる、もしくは、引戸10の移動速度を低下させるとしてもよい。制御部51は、引戸10の移動方向を逆転させる場合、引戸10を逆方向に所定量にわたり移動させた後、引戸10を停止させてもよい。また制御部51は、引戸10の移動速度を低下させる場合、引戸10の移動量が増大するにつれて移動速度を低下させ、引戸10が所定量にわたり移動したとき、引戸10が停止するようにしてもよい。
図9(a)に示されるように、引戸10の閉動作時において引戸10の戸先が位置PS1よりも開方向に位置している場合、第1の検出範囲RAは第1の範囲RA1となり、第2の検出範囲RBは第1の範囲RB1となる。このため、支障物としての乗客が位置PS3に居るとき、乗客が居る位置は、第1の範囲RA1,RB1の範囲外となる。このため、引戸開閉装置1は、引戸10に対して乗客が遠い場所に居る場合、その乗客により引戸10の閉動作を停止することが回避される。このように、出入口100において、引戸10と衝突する可能性がない、または可能性が低い範囲に支障物が存在しても引戸10の駆動を停止することを抑制することができる。
(1)支障物検出装置60は、外部機器70により各検出範囲RA,RBを調整可能となるため、例えば引戸10の閉動作時における各検出範囲RA,RBの設定態様と、引戸10の開動作時における各検出範囲RA,RBの設定態様とが異なるように各検出範囲RA,RBを調整することができる。したがって、各検出範囲RA,RBの設定の自由度が高くなる。
図11および図12を参照して、第2の実施形態の引戸開閉装置1の構成について説明する。なお、第2の実施形態の引戸開閉装置1において第1の実施形態の引戸開閉装置1の構成と共通する構成要素には、共通の符号を用い、その説明の一部または全部を省略する場合がある。
(5)制御部61B,62Bは、各検出範囲RA,RBを個別に設定可能であるため、例えば第1の検出範囲RAに影響されず、第2の検出範囲RBを設定することができる。このため、第2の検出範囲RBの設定の自由度が高くなる。
上記各実施形態に関する説明は、本発明に従う支障物検出装置および引戸開閉装置が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に従う支障物検出装置および引戸開閉装置は、例えば以下に示される各実施形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。
上記各実施形態において、支障物検出装置60の配置構成を次の(a)〜(f)のように変更してもよい。
(a)第1の検出装置61が引戸10の裏面側に配置され、第1の検出装置61よりも軌道側に第2の検出装置62が配置される。このため、第1の検出範囲RAは引戸10の裏面側であり、第2の検出範囲RBは第1の検出範囲RAよりも軌道側となる。
(b)第1の検出装置61が引戸10の表面側および裏面側の両方に配置され、引戸10の裏面側に配置された第1の検出装置61よりも軌道側に第2の検出装置62が配置される。このため、第2の検出範囲RBは、引戸10の裏面側に配置された第1の検出範囲RAよりも軌道側となる。
(c)第1の検出装置61が引戸10の表面側に配置され、第2の検出装置62が省略される。
(d)第1の検出装置61が引戸10の裏面側に配置され、第2の検出装置62が省略される。
(e)第1の検出装置61が引戸10の表面側および裏面側の両方に配置され、第2の検出装置62が省略される。
(f)第1の検出装置61および第2の検出装置62の一方が引戸10の戸先に配置される。この場合、第1の検出装置61および第2の検出装置62の他方を省略してもよい。
上記各実施形態において、支障物検出装置60の構成を次のように変更してもよい。
(a)第2の検出部62Aが2次元センサである。
(b)第1の検出部61Aが3次元センサである。
(c)第1の検出部61Aおよび第2の検出部62Aのいずれか一方が光電センサである。上記(c)の構成において、光電センサとして、戸袋20および戸当たり30の一方に発光素子を取り付け、他方に受光素子を取り付ける。このため、第1の検出部61Aおよび第2の検出部62Aのうちの光電センサとなる検出部の検出範囲は、開閉方向ZAにおける出入口100の全体に維持される。
上記各実施形態において、閾値の数は任意の設定事項であり、次の(a)〜(c)のように変更してもよい。なお、(a)〜(c)は互いに組み合わせてもよい。
(a)閾値の数は、1つ、2つ、または、4つ以上である。例えば、膨大な数の閾値を設定することにより、引戸10の戸先の位置に連動して各検出範囲RA,RBを設定してもよい。
(b)引戸10の閉動作時における閾値の大きさと、引戸10の開動作時における閾値の大きさとが互いに異なる。
(c)引戸10の閉動作時における閾値の数と、引戸10の開動作時における閾値の数とが互いに異なる。
上記第1の実施形態において、各検出範囲RA,RBを次の(a)〜(c)のように変更してもよい。なお、(a)〜(c)は互いに組み合わせてもよい。また、外部機器70を支障物検出装置60に通信可能に接続することにより、各検出範囲RA,RBの以下の変更を行うことができる。
(a)引戸10の閉動作時における引戸10の戸先から閉方向に突出する各検出範囲RA,RBと、引戸10の開動作時における引戸10の戸先から閉方向に突出する各検出範囲RA,RBとが互いに異なる。例えば、引戸10の閉動作時における引戸10の戸先から閉方向に突出する各検出範囲RA,RBは、引戸10の開閉動作時における引戸10の戸先から閉方向に突出する各検出範囲RA,RBよりも大きい。
(b)引戸10の戸先から閉方向に突出する第1の検出範囲RAと、引戸10の戸先から閉方向に突出する第2の検出範囲RBとが互いに異なる。例えば、引戸10の戸先から閉方向に突出する第1の検出範囲RAは、引戸10の戸先から閉方向に突出する第2の検出範囲RBよりも大きい。
(c)第2の検出範囲RBの設定に連動して、第1の検出範囲RAを設定する。
上記第2の実施形態において、引戸10の閉動作時における引戸10の戸先から閉方向に突出する第1の検出範囲RAと、引戸10の開動作時における引戸10の戸先から閉方向に突出する第1の検出範囲RAとが互いに異なる。例えば、引戸10の閉動作時における引戸10の戸先から閉方向に突出する第1の検出範囲RAが引戸10の開動作時における引戸10の戸先から閉方向に突出する第1の検出範囲RAよりも大きい。なお、外部機器70を支障物検出装置60に接続することにより、各検出範囲RA,RBの上記変更を行うことができる。
上記第2の実施形態において、制御部61B,62Bは、第1の検出範囲RAを引戸10の位置にかかわらず第4の範囲RA4に維持し、第2の検出範囲RBを引戸10の位置に応じて設定してもよい。
上記第1の実施形態において、駆動部40の回転数検出部46の検出結果を支障物検出装置60に直接的に入力させてもよい。この場合、検出範囲設定部61C,62Cが電動モータ41の回転数に基づいて各検出範囲RA,RBを設定する。そして制御部61B,62Bは、検出範囲設定部61C,62Cにより設定された各検出範囲RA,RBとなるように第1の検出部61Aおよび第2の検出部62Aを制御する。また、上記第2の実施形態においても同様に回転数検出部46の検出結果を支障物検出装置60に直接的に入力させてもよい。この場合、検出範囲設定部61Cが電動モータ41の回転数に基づいて第1の検出範囲RAを設定し、制御部61Bが検出範囲設定部61Cにより設定された第1の検出範囲RAとなるように第1の検出部61Aを制御する。
上記各実施形態において、閉動作時および開動作時における検出範囲設定制御と、支障物検出制御の実行開始の条件を、操作部110の操作信号に代えて、プラットホームPに進入した鉄道の車両と引戸開閉装置1との通信により各制御の開始信号を引戸開閉装置1が受信したこととしてもよい。
上記各実施形態において、支障物検出装置60の構成を図13の支障物検出装置80のように変更してもよい。すなわち、支障物検出装置80は、例えば引戸開閉装置1の上方に設けられ、開閉方向ZAに向けて延びる桟120に取り付けられる。支障物検出装置80は、第1の検出部81、第2の検出部82、第3の検出部83、第4の検出部84、および、制御部85を備える。支障物検出装置80では、各検出部81〜84が支障物検出部に相当する。
各検出部81〜84は、桟120において開方向から閉方向に向けて開閉方向ZAに間隔を置いて順に配置されている。第1の検出部81の検出範囲は、戸袋20の閉方向の端部から位置PS1までの範囲である。第2の検出部82の検出範囲は、位置PS1から位置PS2までの範囲である。第3の検出部83の検出範囲は、位置PS2から位置PS3までの範囲である。第4の検出部84の検出範囲は、位置PS3から戸当たり30までの範囲である。
制御部85は、引戸10の戸先の位置に応じて、各検出部81〜84が有効な状態および無効な状態の切り替えを制御する。各検出部81〜84が有効な状態とは、各検出部81〜84のそれぞれの検出範囲内に支障物が位置するときにその支障物を検出可能な状態である。また各検出部81〜84が無効な状態とは、各検出部81〜84のそれぞれの検出範囲内に支障物が位置するときのその支障物を検出不能な状態、すなわち各検出部81〜84がオフとなる状態である。
詳細には、引戸10の閉動作時において、制御部85は、電動モータ41の回転数が閾値Th1未満のとき、第1の検出部81を有効な状態にし、第2の検出部82〜第4の検出部84を無効な状態にする。制御部85は、電動モータ41の回転数が閾値Th1以上かつ閾値Th2未満のとき、第1の検出部81および第2の検出部82を有効な状態にし、第3の検出部83および第4の検出部84を無効な状態にする。制御部85は、電動モータ41の回転数が閾値Th2以上かつ閾値Th3未満のとき、第1の検出部81〜第3の検出部83を有効な状態にし、第4の検出部84を無効な状態にする。制御部85は、電動モータ41の回転数が閾値Th3以上のとき、第1の検出部81〜第4の検出部84の全てを有効な状態にする。
一方、引戸10の開動作時において、制御部85は、電動モータ41の回転数が閾値Th1未満のとき、第1の検出部81〜第4の検出部84の全てを有効な状態にする。制御部85は、電動モータ41の回転数が閾値Th1以上かつ閾値Th2未満のとき、第1の検出部81〜第3の検出部83を有効な状態にし、第4の検出部84を無効な状態にする。制御部85は、電動モータ41の回転数が閾値Th2以上かつ閾値Th3未満のとき、第1の検出部81および第2の検出部82を有効な状態にし、第3の検出部83および第4の検出部84を無効な状態にする。制御部85は、電動モータ41の回転数が閾値Th3以上のとき、第1の検出部81を有効な状態にし、第2の検出部82〜第4の検出部84を無効な状態にする。
支障物検出装置80のように、1つの検出部の検出範囲の開閉方向ZAの範囲を設定するのではなく、複数の検出部の検出範囲の組み合わせにより支障物検出装置の開閉方向ZAにおける検出範囲を設定することもできる。
上記各実施形態において、引戸開閉装置1は、ホームドア装置に適用した例を説明したが、引戸開閉装置1は、例えば工場の出入口を開閉する引戸開閉装置等のホームドア装置以外にも適用することができる。
10 引戸
10X 表面
10Y 裏面
40 駆動部
60 支障物検出装置
61A 第1の検出部(支障物検出部)
61B 制御部
62A 第2の検出部(支障物検出部)
62B 制御部
70 外部機器
80 支障物検出装置
85 制御部
100 出入口
RA 第1の検出範囲(検出範囲)
RB 第2の検出範囲
ZA 開閉方向
Claims (11)
- 開閉方向に移動する引戸により開閉される出入口の支障物を検出する支障物検出装置であって、
前記支障物を検出する支障物検出部と、前記引戸の位置に応じて前記支障物検出部の前記開閉方向における検出範囲を設定する制御部とを備える
支障物検出装置。 - 前記制御部は、前記開閉方向における前記引戸の位置が全閉位置に近づくにつれて前記検出範囲を拡大し、前記開閉方向における前記引戸の位置が全開位置に近づくにつれて縮小する
請求項1に記載の支障物検出装置。 - 前記制御部は、前記開閉方向における前記引戸の位置が全閉位置よりも開方向に位置するとき、前記引戸の戸先よりも閉方向の位置が含まれるように前記開閉方向における前記検出範囲を設定する
請求項1または2に記載の支障物検出装置。 - 前記制御部は、外部機器と通信可能であり、前記外部機器から受信した信号に基づいて前記開閉方向における前記検出範囲を調整する
請求項1〜3のいずれか一項に記載の支障物検出装置。 - 前記制御部は、前記開閉方向における前記検出範囲を段階的に設定する
請求項1〜4のいずれか一項に記載の支障物検出装置。 - 前記支障物検出部は、前記引戸の表面側に配置される第1の検出部、および、前記引戸の裏面側に配置される第2の検出部の少なくとも一方を含み、
前記制御部は、前記開閉方向における前記引戸の位置に応じて前記第1の検出部の前記開閉方向における第1の検出範囲、および、前記第2の検出部の前記開閉方向における第2の検出範囲の少なくとも一方を設定する
請求項1〜5のいずれか一項に記載の支障物検出装置。 - 前記支障物検出部は、前記第1の検出部および前記第2の検出部の両方を含み、
前記制御部は、前記開閉方向における前記第1の検出範囲の設定に連動して、前記開閉方向における前記第2の検出範囲を設定する
請求項6に記載の支障物検出装置。 - 前記支障物検出部は、前記第1の検出部および前記第2の検出部の両方を含み、
前記制御部は、前記開閉方向における前記第1の検出範囲および前記開閉方向における前記第2の検出範囲を個別に設定する
請求項6に記載の支障物検出装置。 - 前記制御部は、前記開閉方向における前記引戸の位置に応じて前記開閉方向における前記第1の検出範囲を設定し、前記開閉方向における前記出入口の全体が含まれるように前記第2の検出範囲を設定する
請求項8に記載の支障物検出装置。 - 前記支障物検出部は、前記検出範囲が平面である2次元センサ、または、前記検出範囲が空間である3次元センサである
請求項1〜9のいずれか一項に記載の支障物検出装置。 - 出入口を開閉する開閉方向に移動する引戸と、
前記引戸を前記開閉方向に移動させる駆動部と、
前記出入口の支障物を検出する請求項1〜10のいずれか一項に記載の支障物検出装置と
を備える
引戸開閉装置。
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