JP2017087788A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】過冷却用熱交換器が空気の流れに与える抵抗を抑制しながらも、高い冷却性能を発揮可能な車両用空調装置を提供する。【解決手段】車両用空調装置80は、内部に流路101が形成されたダクト10と、流路101に空気を供給する送風機14と、冷媒を冷却する凝縮器3と、凝縮器3から供給される冷媒を更に冷却する過冷却用熱交換器4と、流路101に設けられ、送風機14から供給される空気と過冷却用熱交換器4から供給される冷媒との熱交換を行う蒸発器6と、を備える。過冷却用熱交換器4は、蒸発器6の外側面で発生した水と冷媒との熱交換を行うことによって該冷媒の冷却を行う。【選択図】図1
Description
本発明は、車両に搭載される車両用空調装置に関する。
車両に搭載され、車室内のダッシュボード等に設けられた吹出口から空気を吹き出す車両用空調装置が広く普及している。加熱又は冷却された空気を車室内に吹き出すことによって、車室内の温度を乗員が快適な値となるように調整することができる。
下記特許文献1には、過冷却用熱交換器を備える車両用空調装置が記載されている。車両用空調装置の冷房運転時は、凝縮器において冷却された冷媒が過冷却用熱交換器に供給される。また、当該過冷却用熱交換器は、ダクト内の空気が流れる方向において蒸発器よりも下流側に配置されており、蒸発器において冷却された空気が供給される。このようにして過冷却用熱交換器に供給される空気と冷媒との熱交換が行われることで、冷媒は更に冷却されて温度が低下する。この結果、過冷却用熱交換器から低温の冷媒の供給を受ける蒸発器の冷却性能が向上する。
上記特許文献1に記載の車両用空調装置では、過冷却用熱交換器はダクト内を流れる空気にとって抵抗となる。特に、車両用空調装置の暖房運転時は、過冷却用熱交換器による冷媒の冷却を必要としないため、空気が過冷却装置を通過する際の抵抗は無駄なものとなる。このような抵抗を抑制する策としては、過冷却用熱交換器を小型化することが考えられる。
一方、車両用空調装置の冷房運転時に、過冷却用熱交換器において冷媒と空気との熱交換を十分に行うためには、過冷却用熱交換器の表面積を確保する必要がある。過冷却用熱交換器を小型化すると、それに伴い表面積も小さくなるため、その冷却性能が不十分になるおそれがある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、過冷却用熱交換器が空気の流れに与える抵抗を抑制しながらも、高い冷却性能を発揮可能な車両用空調装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る車両用空調装置は、車両(70)に搭載される車両用空調装置(80,80A,80B,80C,80D)であって、内部に流路(101)が形成されたダクト(10)と、前記流路に空気を供給する送風機(14)と、冷媒を冷却する凝縮器(3)と、前記凝縮器から供給される冷媒を更に冷却する過冷却用熱交換器(4)と、前記流路に設けられ、前記送風機から供給される空気と前記過冷却用熱交換器から供給される冷媒との熱交換を行う蒸発器(6)と、を備える。前記過冷却用熱交換器は、前記蒸発器の外側面で発生した水と冷媒との熱交換を行うことによって該冷媒の冷却を行う。
この構成によれば、過冷却用熱交換器は、蒸発器の外側面で発生した水と冷媒との熱交換を行う。これによって、過冷却用熱交換器は、蒸発器の外側面で発生した水を用いて、凝縮器から供給される冷媒を更に冷却することが可能となる。この結果、過冷却用熱交換器を小型化する等して空気の流れに与える抵抗を抑制しながらも、高い冷却性能を発揮することが可能になる。
本発明によれば、過冷却用熱交換器が空気の流れに与える抵抗を抑制しながらも、高い冷却性能を発揮可能な車両用空調装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
まず、図1及び図2を参照しながら、第1実施形態に係る車両用空調装置80の構成について説明する。図1に示される車両用空調装置80は、車両70に搭載され、その車室72内に空気を吹き出すことで車室72内の温度を調整する装置である。車両70は、走行用トルクを発生させるエンジン30をエンジンルーム71に備えている自動車である。
図1に示されるように、車両用空調装置80は、ダクト10と、冷凍サイクル装置1と、ブロア14と、排水経路Dと、を備えている。
ダクト10は、車室72内の不図示のダッシュボードの内部に配置されている。ダクト10は、その内部に流路101が形成されている。ダクト10の上流側の部分には、内気吸込口11及び外気吸込口12が形成されている。内気吸込口11は車室72内の空気を取り込む開口である。外気吸込口12は車室72外の空気を取り込む開口である。内気吸込口11や外気吸込口12から取り込まれた空気は、流路101を介して車室72内に導かれる。
内気吸込口11及び外気吸込口12の内側には切替ドア13が配置されている。切替ドア13は、不図示のアクチュエータの駆動に伴って回動する。車両70の乗員は、ダッシュボードに設けられる不図示のパネルスイッチを操作することによって、この切替ドア13を回動させ、車両用空調装置80の空気導入モードを、内気循環モード及び外気導入モードのいずれかに切り替えることができる。内気循環モードは、車室72内の空気を循環させるモードであり、外気導入モードは、車室72外の空気を車室72内に導入するモードである。
ダクト10のうち切替ドア13よりも下流側の部位には、フィルタ部材10Fが配置されている。フィルタ部材10Fは、内気吸込口11や外気吸込口12から取り込まれる空気に含まれる異物を捕捉する。
ダクト10の下流側の部分には、デフロスタ側出口18、フェイス側出口19、及びフット側出口20が形成されている。デフロスタ側出口18から排出された空気は、不図示の流路によって車両70のフロントガラスの内面に導かれる。フェイス側出口19から排出された空気は、不図示の流路によって乗員の頭部や胸部に導かれる。フット側出口20から排出された空気は、不図示の流路によって乗員の足元に導かれる。
以下、説明の便宜上、ダクト10の内部から見てフェイス側出口19に向かう空気が流れ易い部分が位置している方向を上方向とし、フット側出口20に向かう空気が流れ易い部分が位置している方向を下方向と定義する。なお、フェイス側出口19に向かう空気が流れ易い部分とは、ダクト10内の流路101を空気が流れる方向に直交する断面において、フェイス側出口19に向かう空気の流量が最も多い部分、及びその近傍の部分を示す。また、フット側出口20に向かう空気が流れ易い部分とは、ダクト10の空気流れ方向に直交する断面において、フット側出口20に向かう空気の流量が最も多い部分、及びその近傍の部分を示す。本実施形態では、ダクト10の上方向が車両上方向となっており、ダクト10の下方向が車両下方向となっている。
ダクト10の下部には、水受部110が形成されている。水受部110は、ダクト10の下面の一部を下方向に突出させることで形成され、その内部に空間を形成している。水受部110の下面には、ダクト10の内外を連通する排出口111が形成されている。
デフロスタ側出口18、フェイス側出口19、及びフット側出口20には、デフロスタドア21、フェイスドア22、及びフットドア23がそれぞれ配置されている。デフロスタドア21、フェイスドア22、及びフットドア23は、不図示のアクチュエータの駆動に伴って回動する。デフロスタドア21、フェイスドア22、及びフットドア23のそれぞれの回動によって、車両用空調装置80の吹出モードを切り替えることが可能となっている。
ブロア14は、流路101のうちフィルタ部材10Fよりも下流側の部位に配置されている。ブロア14は、モータ141とファン142とを有している。モータ141は、電力の供給を受けると、その出力軸とともにファン142を回転させる。ファン142の回転に伴い、ダクト10内の流路101に空気の流れが発生する。
冷凍サイクル装置1は、圧縮機2と、凝縮器3と、過冷却用熱交換器4と、膨張弁5と、蒸発器6とを備えている。圧縮機2、凝縮器3、過冷却用熱交換器4、膨張弁5、及び蒸発器6は冷媒配管9を介して環状に接続されている。
圧縮機2は、流体を圧縮する流体機器である。圧縮機2は、車両70のエンジンルーム71内に配置されている。圧縮機2は、エンジン30、もしくは内蔵された電動モータの出力を受けることで駆動する。圧縮機2の駆動によって、冷媒配管9の冷媒が圧縮され、凝縮器3に供給される。
凝縮器3は、内部を流れる冷媒と空気との熱交換を行う熱交換器である。凝縮器3は、車両70のエンジンルーム71内のうち、車両70の走行時に取り込まれる空気が供給され易い部位に配置されている。凝縮器3は、当該空気と、圧縮機2から供給された冷媒とを熱交換させることによって当該冷媒を冷却し、凝縮液化させる。
過冷却用熱交換器4は、凝縮器3によって冷却された冷媒を更に冷却する熱交換器である。過冷却用熱交換器4は、水受部110内に配置されている。図2に示されるように、過冷却用熱交換器4は、チューブ41と、複数のピン42とを有している。チューブ41は金属材料で形成された管状の部材であり、矢印F3で示されるように、その内部に冷媒を流すように構成されている。ピン42は金属材料で形成された棒状の部材である。複数のピン42は、いずれもその一端がチューブ41に接続され、チューブ41を中心として放射状に延びるように配置されている。チューブ41及びピン42は、互いに熱を伝導させることができるように接続されている。
膨張弁5は、過冷却用熱交換器4から冷媒の供給を受けるとともに、その冷媒を膨張させる機器である。膨張弁5は、冷媒配管9のうち過冷却用熱交換器4よりも下流側の部位に配置されている。この膨張弁5における膨張によって、冷媒の温度が低下する。
蒸発器6は、膨張弁5から冷媒の供給を受けるとともに、その冷媒と空気との熱交換を行う熱交換器である。蒸発器6は、流路101のうちブロア14よりも下流側の部位に、流路101を横断するように配置されている。また、蒸発器6は、ダクト10の水受部110の上方に、蒸発器6の下端部と水受部110との間に隙間102を形成するように配置されている。蒸発器6は、流路101を流れる空気を冷媒の気化熱によって冷却する冷却機能、及び当該空気を除湿する除湿機能を有している。
ダクト10内の流路101は、蒸発器6の下流側において加熱用流路15と冷風バイパス流路16とに分岐している。
加熱用流路15にはヒータコア34が配置されている。ヒータコア34は、加熱用流路15を横断するように配置されている。ヒータコア34は、冷却水回路31を介してエンジン30に接続されている。
冷却水回路31には、電動のウォータポンプ32と、流量調整弁33とが配置されている。冷却水回路31は、ウォータポンプ32によって冷却水を循環させる回路である。冷却水は、エンジン30から受熱することによってエンジン30を冷却する。
ヒータコア34の内部には、エンジン30によって加熱されて高温になった冷却水が流れる。ヒータコア34は、内部を流れる冷却水を暖房運転時の熱源として、加熱用流路15を流れる空気を加熱する。ウォータポンプ32及び流量調整弁33は、冷却水回路31内を流れる冷却水の流量を調整する。
冷風バイパス流路16は、加熱用流路15の上方に配置されている。冷風バイパス流路16は、ヒータコア34を迂回するように空気を流す流路である。
加熱用流路15及び冷風バイパス流路16にはエアミックスドア17が配置されている。エアミックスドア17は、第1ドア171及び第2ドア172によって構成されている。
第1ドア171は、加熱用流路15に回動可能に配置されている。第1ドア171は、不図示のアクチュエータの駆動に伴って回動する。第1ドア171の回動によって加熱用流路15の開度が調整され、加熱用流路15を流れる空気の流量が調整される。
第2ドア172は、冷風バイパス流路16に回動可能に配置されている。第2ドア172は、不図示のアクチュエータの駆動に伴って回動する。第2ドア172の回動によって冷風バイパス流路16の開度が調整され、冷風バイパス流路16を流れる空気の流量が調整される。
加熱用流路15、及び冷風バイパス流路16をそれぞれ通過した空気は、それらの下流側で混合される。この混合された空気は、デフロスタ側出口18、フェイス側出口19、及びフット側出口20を介して車室72内に吹き出される。エアミックスドア17は、加熱用流路15を通過する空気の流量と、冷風バイパス流路16を通過する空気の流量とを調整することによって、車室72内に吹き出される空気の温度を調整する温度調整部として機能する。
排水経路Dは、流路101から水を排出する経路である。蒸発器6を通過する際に空気の温度が低下すると、当該空気の飽和蒸気圧が低下するため、蒸発器6の外側面で凝縮水W1(以下、単に「水」と称する)が発生する。排水経路Dは、この蒸発器6の外側面で発生した水を流路101から排出する。排水経路Dの構成には、前述したダクト10の水受部110や排出口111の他、排水ホース60が含まれる。
排水ホース60は、内部に水を流す流路が形成された管状の部材である。排水ホース60は、その一端である接続部61がダクト10の排出口111に接続されている。また、排水ホース60の他端である排水部63は、エンジンルーム71内に臨出している臨出部62に形成されている。ダクト10の排出口111から排出された水は、接続部61から排水ホース60内に流入し、排水部63からエンジンルーム71内に排出される。
次に、車両用空調装置80の冷房運転時の動作について説明する。車両用空調装置80の冷房運転時は、第1ドア171は、加熱用流路15を全閉、又は一部閉塞するように配置される。一方、第2ドア172は、冷風バイパス流路16を全開、又は一部開放するように配置される。
モータ141の駆動、及びファン142の回転によって、内気吸込口11や外気吸込口12を介してダクト10内の流路101に空気が取り込まれる。当該空気は流路101を流れ、図1に矢印F1で示されるように蒸発器6を通過する。前述したように、蒸発器6には膨張弁5から低温の冷媒が供給されている。蒸発器6を通過する空気は、この低温の冷媒と熱交換を行うことで冷却される。これによって、蒸発器6を通過する空気の温度が低下する。
第1ドア171が加熱用流路15を全閉している場合、蒸発器6を通過した空気の全てが冷風バイパス流路16を通過する。当該空気は、ヒータコア34を通過することなく、デフロスタ側出口18、フェイス側出口19、及びフット側出口20の少なくともいずれかから排出される。デフロスタ側出口18等から排出された低温の空気が車室72内に導かれることによって、車室72内の冷房が行われる。
一方、第1ドア171が加熱用流路15を一部閉塞している場合、蒸発器6を通過した空気の一部が冷風バイパス流路16を通過するとともに、残部が加熱用流路15を通過する。加熱用流路15を通過する空気は、ヒータコア34を通過する。前述したように、ヒータコア34の内部には、エンジン30によって加熱されて高温になった冷却水が流れている。ヒータコア34を通過する空気は、この高温の冷却水と熱交換を行うことで加熱される。これによって、ヒータコア34を通過する空気の温度が上昇する。加熱用流路15、及び冷風バイパス流路16の下流側では、ヒータコア34を通過した空気との混合によって、冷風バイパス流路16を通過した空気の温度調整が行われる。この温度調整された空気が、デフロスタ側出口18等から排出されて車室72内に導かれることによって、車室72内の冷房が行われる。
また、前述したように、蒸発器6を通過することで空気の温度が低下すると、蒸発器6の外側面で水が生成される。この水は、蒸発器6の外側面を伝って下方に流れ、蒸発器6の下端部から滴下する。
蒸発器6の下端部から滴下した水は、蒸発器6の下方の水受部110に配置された過冷却用熱交換器4に付着する。図2に示されるように、過冷却用熱交換器4は複数のピン42を有しており、滴下した水がこのピン42に付着すると、チューブ41内を流れる冷媒と水との熱交換が行われる。
また、水受部110には、図1に矢印F2で示されるように、蒸発器6との間に形成された隙間102から空気が導入される。つまり、流路101から蒸発器6を迂回した空気が、隙間102を介して水受部110に導入される。この空気が過冷却用熱交換器4のピン42の外側面を通過すると、チューブ41内を流れる冷媒と空気との熱交換が行われる。
このようにして水及び空気との熱交換を行うことで、過冷却用熱交換器4のチューブ41内を流れる冷媒が冷却され、その温度が低下する。当該冷媒は、膨張弁5において膨張することでさらに低温となり、蒸発器6に供給される。
以上の説明のように、第1実施形態に係る車両用空調装置80では、過冷却用熱交換器4は、蒸発器6の外側面で発生した水と冷媒との熱交換を行う。これによって、過冷却用熱交換器4は、蒸発器6の外側面で発生した水を用いて、凝縮器3から供給される冷媒を更に冷却することが可能となる。この結果、過冷却用熱交換器4を小型化する等して空気の流れに与える抵抗を抑制しながらも、高い冷却性能を発揮することが可能になる。
また、車両用空調装置80は、蒸発器6の外側面で発生した水をダクト10の外部に排出する排水経路Dを備える。過冷却用熱交換器4は、この排水経路Dに配置されている。これによって、蒸発器6の外側面で発生した水を確実に過冷却用熱交換器4に供給し、水と冷媒との熱交換を行わせて冷媒を冷却することが可能となる。
また、車両用空調装置80では、排水経路Dは、流路101を流れる空気を導入するように構成されている。これによって、過冷却用熱交換器4において、流路101から導入された空気と冷媒との熱交換を行わせることが可能となり、更に効果的に冷媒を冷却することが可能となる。
また、車両用空調装置80では、排水経路Dは、流路101から蒸発器6を迂回して流れる空気を導入するように構成されている。この構成によれば、蒸発器6を迂回した空気は、蒸発器6による抵抗を殆ど受けないため、比較的大きな流速で排水経路Dに導入される。この結果、排水経路Dに配置された過冷却用熱交換器4において、流速が大きい空気と冷媒との熱交換を行い、更に効果的に冷媒を冷却することが可能となる。
次に、図3を参照しながら、第1実施形態の変形例に係る車両用空調装置80Aについて説明する。車両用空調装置80Aは、第1実施形態に係る車両用空調装置80と同様に、車室72内の温度を調整する装置である。車両用空調装置80Aは、その排水経路DA等の構成が、第1実施形態に係る車両用空調装置80の排水経路D等の構成と異なる。車両用空調装置80Aの構成のうち、第1実施形態に係る車両用空調装置80と同一の構成については適宜同一の符号を付して、説明を省略する。図3は、車両用空調装置80Aの過冷却用熱交換器4Aの周辺を拡大して示している。
過冷却用熱交換器4Aは、凝縮器3によって冷却された冷媒を更に冷却する熱交換器である。図3に示されるように、過冷却用熱交換器4Aは、チューブ43と、複数のフィン44とを有している。チューブ43は金属材料で形成された管状の部材であり、矢印F4で示されるように、その内部に冷媒を流すように構成されている。フィン44は金属材料で形成された板状の部材である。チューブ43は、複数のフィン44を、その厚さ方向に貫通するように配置されている。チューブ43及びフィン44は、互いに熱を伝導させることができるように接続されている。
また、複数のフィン44は、ダクト10と一体的に形成されている。詳細には、複数のフィン44は、ダクト10と同一材料によって成形され、ダクト10の水受部110を跨ぐように配置されている。
車両用空調装置80Aの冷房運転時に、蒸発器6の下端部から滴下した水は、過冷却用熱交換器4Aの複数のフィン44に付着する。これによって、チューブ43内を流れる冷媒と水との熱交換が行われる。
以上の説明のように、第1実施形態の変形例に係る車両用空調装置80Aでは、過冷却用熱交換器4Aは、ダクト10と一体的に形成されている。これによって、過冷却用熱交換器4Aの実質的な熱容量を大きくし、更に効果的に冷媒を冷却することが可能となる。
また、車両用空調装置80Aでは、過冷却用熱交換器4Aは、その表面積を拡大する複数のフィン44を有している。フィン44は、ダクト10と一体的に形成されている。このように、フィン44によって過冷却用熱交換器4Aの表面積を大きくすることで、冷媒と水との熱交換を促進させ、更に効果的に冷媒を冷却することが可能となる。
次に、図4を参照しながら、第2実施形態に係る車両用空調装置80Bについて説明する。車両用空調装置80Bは、第1実施形態に係る車両用空調装置80と同様に、車室72内の温度を調整する装置である。車両用空調装置80Bは、その排水経路DB等の構成が、第1実施形態に係る車両用空調装置80の排水経路D等の構成と異なる。車両用空調装置80Bの構成のうち、第1実施形態に係る車両用空調装置80と同一の構成については適宜同一の符号を付して、説明を省略する。
車両用空調装置80Bでは、その過冷却用熱交換器4Bが排水ホース60内に配置されている。詳細には、過冷却用熱交換器4Bは、排水ホース60の臨出部62内に配置されている。過冷却用熱交換器4Bは、排水ホース60内の形状に則して細長形状に形成されており、その全体が排水ホース60内に配置されている。
臨出部62は、エンジンルーム71内のうち、矢印AFで示されるように外部からエンジンルーム71内に取り込まれる空気が供給される部位に配置されている。車両70は、走行時に不図示のグリルを介して外部から空気を取り込む。臨出部62の内部の空気は、この外部から取り込まれる空気と排水ホース60の管壁を介して熱交換を行うことで冷却され、その温度が低下する。すなわち、過冷却用熱交換器4Bは、臨出部62内の低温の空気及び水と、冷媒との熱交換を行う。
冷媒配管9Bは、凝縮器3よりも下流側の部分において排水ホース60を貫通し、凝縮器3と過冷却用熱交換器4Bとを連通させるように形成されている。冷媒配管9Bは、膨張弁5よりも上流側の部分においても排水ホース60を貫通し、過冷却用熱交換器4Bと膨張弁5とを連通させるように形成されている。
以上の説明のように、第2実施形態に係る車両用空調装置80Bでは、排水経路DBのうち過冷却用熱交換器4Bが配置される部位は、車両70が走行時に外部から取り込む空気が供給される位置に配置されている。これによって、過冷却用熱交換器4Bでは、外部から取り込まれる空気によって冷媒の冷却が促進されるため、更に効果的に冷媒を冷却することが可能となる。
次に、図5を参照しながら、第2実施形態の変形例に係る車両用空調装置80Cについて説明する。車両用空調装置80Cは、第2実施形態に係る車両用空調装置80Bと同様に、車室72内の温度を調整する装置である。車両用空調装置80Cは、その排水経路DC等の構成が、第2実施形態に係る車両用空調装置80Bの排水経路DB等の構成と異なる。車両用空調装置80Cの構成のうち、第2実施形態に係る車両用空調装置80Bと同一の構成については適宜同一の符号を付して、説明を省略する。
車両用空調装置80Cの排水経路DBは、空気導入配管65を備えている。空気導入配管65の一端は、流路101のうち蒸発器6よりも下流側の部位と連通するように、ダクト10に接続されている。また、空気導入配管65の他端は、排水ホース60のうち過冷却用熱交換器4Bよりもダクト10側の部位と連通するように、排水ホース60に接続されている。
このように配置された空気導入配管65には、矢印F5で示されるように、蒸発器6を通過して低温になった空気が流入する。当該空気は、空気導入配管65を流れて排水ホース60に導入され、過冷却用熱交換器4Bに導かれる。すなわち、過冷却用熱交換器4Bは、臨出部62内の空気及び水と、冷媒との熱交換を行う。
以上の説明のように、第2実施形態の変形例に係る車両用空調装置80Cでは、排水経路DCは、蒸発器6を通過した空気を導入するように構成されている。これによって、過冷却用熱交換器4Bでは、蒸発器6を通過して低温になった空気によって冷媒の冷却が促進されるため、更に効果的に冷媒を冷却することが可能となる。
次に、図6を参照しながら、第3実施形態に係る車両用空調装置80Dについて説明する。車両用空調装置80Dは、第1実施形態に係る車両用空調装置80と同様に、車室72内の温度を調整する装置である。車両用空調装置80は、その排水経路DD等の構成が、第1実施形態に係る車両用空調装置80の排水経路D等の構成と異なる。車両用空調装置80Dの構成のうち、第1実施形態に係る車両用空調装置80と同一の構成については適宜同一の符号を付して、説明を省略する。
車両用空調装置80Dは、そのダクト10の水受部110が、水を貯留可能な貯水部112を有している。貯水部112は、有底で上方が開放された椀形状を呈しており、上方から供給される水を貯留可能である。すなわち、貯水部112は、蒸発器6の外側面で発生し、滴下した水を貯留することができる。
貯水部112の側面部であって、底面から所定高さ上方に離間した部位には、排出口111Dが形成されている。貯水部112に貯留される水は、その水位が排出口111Dの位置を超えると、排出口111Dを介して貯水部112から排出される。
過冷却用熱交換器4は、この貯水部112に配置されている。貯水部112に水W2が貯留されると、過冷却用熱交換器4の一部又は全体が水没する。これによって、過冷却用熱交換器4では、隙間102を介して水受部110に導入される空気、及び貯水部112に貯留されている水W2と、冷媒との熱交換が行われる。
以上の説明のように、第3実施形態に係る車両用空調装置80Dでは、排水経路DDは、水を貯留可能な貯水部112を有する。過冷却用熱交換器4は、貯水部112に配置されている。これによって、過冷却用熱交換器4では、貯水部112に貯留されている水W2によって冷媒の冷却が促進されるため、更に効果的に冷媒を冷却することが可能となる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
3:凝縮器
4,4A,4B:過冷却用熱交換器
6:蒸発器
9,9B:冷媒配管
10:ダクト
44:フィン
62:臨出部
70:車両
71:エンジンルーム
72:車室
80,80A,80B,80C,80D:車両用空調装置
101:流路
112:貯水部
D,DA,DB,DC,DD:排水経路
4,4A,4B:過冷却用熱交換器
6:蒸発器
9,9B:冷媒配管
10:ダクト
44:フィン
62:臨出部
70:車両
71:エンジンルーム
72:車室
80,80A,80B,80C,80D:車両用空調装置
101:流路
112:貯水部
D,DA,DB,DC,DD:排水経路
Claims (9)
- 車両(70)に搭載される車両用空調装置(80,80A,80B,80C,80D)であって、
内部に流路(101)が形成されたダクト(10)と、
前記流路に空気を供給する送風機(14)と、
冷媒を冷却する凝縮器(3)と、
前記凝縮器から供給される冷媒を更に冷却する過冷却用熱交換器(4)と、
前記流路に設けられ、前記送風機から供給される空気と前記過冷却用熱交換器から供給される冷媒との熱交換を行う蒸発器(6)と、を備え、
前記過冷却用熱交換器は、前記蒸発器の外側面で発生した水と冷媒との熱交換を行うことによって該冷媒の冷却を行う車両用空調装置。 - 前記蒸発器の外側面で発生した水を前記ダクトの外部に排出する排水経路(D,DA,DB,DC,DD)を備え、
前記過冷却用熱交換器は、前記排水経路に配置されている請求項1に記載の車両用空調装置。 - 前記排水経路は、前記流路を流れる空気を導入するように構成されている請求項2に記載の車両用空調装置。
- 前記排水経路は、前記流路から前記蒸発器を迂回して流れる空気を導入するように構成されている請求項3に記載の車両用空調装置。
- 前記排水経路(DC)は、前記蒸発器を通過した空気を導入するように構成されている請求項3又は4に記載の車両用空調装置。
- 前記排水経路(DB)のうち前記過冷却用熱交換器が配置される部位(62)は、前記車両が走行時に外部から取り込む空気が供給される位置に配置されている請求項2に記載の車両用空調装置。
- 前記過冷却用熱交換器(4A)は、前記ダクトと一体的に形成されている請求項2に記載の車両用空調装置。
- 前記過冷却用熱交換器は、その表面積を拡大する複数のフィン(44)を有し、
前記フィンは、前記ダクトと一体的に形成されている請求項7に記載の車両用空調装置。 - 前記排水経路(DD)は、水を貯留可能な貯水部(112)を有し、
前記過冷却用熱交換器は、前記貯水部に配置されている請求項2に記載の車両用空調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015216457A JP2017087788A (ja) | 2015-11-04 | 2015-11-04 | 車両用空調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015216457A JP2017087788A (ja) | 2015-11-04 | 2015-11-04 | 車両用空調装置 |
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JP2017087788A true JP2017087788A (ja) | 2017-05-25 |
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ID=58770140
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JP2015216457A Pending JP2017087788A (ja) | 2015-11-04 | 2015-11-04 | 車両用空調装置 |
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JP (1) | JP2017087788A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5848520U (ja) * | 1981-09-30 | 1983-04-01 | カルソニックカンセイ株式会社 | 自動車用冷房装置 |
JPS6357110U (ja) * | 1986-10-03 | 1988-04-16 | ||
JP2000292028A (ja) * | 1999-04-07 | 2000-10-20 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | サブクールパイプ、コンデンサ及び車両用空気調和装置 |
JP2008286489A (ja) * | 2007-05-18 | 2008-11-27 | Calsonic Kansei Corp | 空調システム |
-
2015
- 2015-11-04 JP JP2015216457A patent/JP2017087788A/ja active Pending
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