JP2017087646A - タイヤ加硫金型の耐久性判定方法、装置、及びプログラム - Google Patents

タイヤ加硫金型の耐久性判定方法、装置、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】タイヤ加硫金型の耐久性をコンピュータシミュレーションにより評価する方法を提供する。【解決手段】方法は、サイドウォールを成形する対をなす第1及び第2のサイドモールド3a、3bと、トレッドを成形するトレッドモールド2と、を有する金型有限要素モデルMを設定するステップST1と、第1及び第2のサイドモールド3a、3bに対してトレッドモールド2を突き合わせた状態にし、加硫シミュレーションを実行するステップST2と、シミュレーション結果に基づき、トレッドモールド2のうち、第1のサイドモールド3aに接触する面2cの圧力と、第2のサイドモールド3bに接触する面2dの圧力の差に対応する評価値を算出するステップST3〜4と、評価値が所定許容範囲外にある場合に、耐久性不良であると判定し、評価値が所定許容範囲内にある場合に、耐久性不良でないと判定するステップST5〜7と、を含む。【選択図】図6

Description

本開示は、タイヤ加硫金型の耐久性判定方法、装置、及びプログラムに関する。
空気入りタイヤを加硫成形する金型は、タイヤ軸方向両側に配置されサイドウォールを成形する対をなす第1のサイドモールド及び第2のサイドモールドと、環状に配置される複数のセクタを含みトレッドを成形するトレッドモールドと、を有する。タイヤの加硫は、各々のサイドモールドの突き合わせ面と、トレッドモールドの突き合わせ面とを互いに突き合わせた閉状態で行われる。関連する技術としては、下記特許文献1が挙げられる。
特開2013−95096号公報
ところで、サイドモールドおよびトレッドモールドには、モールドを閉めるための荷重、熱による膨張、及びタイヤを介して受ける内圧によって、突き合わせ面に大きな接触圧力が作用する。それゆえ、突き合わせ面が摩耗や変形しやすく、耐久性の向上が求められる。一般的に、サイドモールドは、硬質の鋼材で形成されることが多い。これに対して、トレッドモールド(セクタ)は、軟質のアルミ合金で形成されることが多く、トレッドモールドはサイドモールドに比して摩耗や変形しやすい。
タイヤ加硫金型の設計において、実物を製作してタイヤ加硫を繰り返し行い、摩耗や変形を計測して耐久性を評価することが挙げられる。しかし、この評価方法では、コスト及び時間を要するために、コンピュータを用いたシミュレーションにより評価することが好ましいと考えられる。
しかしながら、コンピュータシミュレーションを用いてどのように金型の耐久性を評価するかについての技術について、従来技術として文献に開示されていないようである。
本開示は、このような課題に着目してなされたものであって、その目的は、タイヤ加硫金型の耐久性をコンピュータシミュレーションにより評価する方法、装置及びプログラムを提供することである。
本開示は、上記目的を達成するために、次のような手段を講じている。
すなわち、本開示のタイヤ加硫金型の耐久性判定方法は、
タイヤのサイドウォールを成形する対をなす第1及び第2のサイドモールドと、タイヤのトレッドを成形するトレッドモールドと、を有する金型有限要素モデルを設定するステップと、
前記第1及び第2のサイドモールドに対して前記トレッドモールドを突き合わせた状態にし、突き合わせ面同士の接触を可能とする境界条件を設定し、モールドを閉めるための荷重、モデルへの熱荷重およびモールドの成形面に内圧を作用させて加硫シミュレーションを実行するステップと、
前記加硫シミュレーションの結果に基づき、前記トレッドモールドの突き合わせ面のうち、前記第1のサイドモールドに接触する面の圧力と、前記第2のサイドモールドに接触する面の圧力の差に対応する評価値を算出するステップと、
前記評価値が所定許容範囲外にある場合に、耐久性不良であると判定し、前記評価値が前記所定許容範囲内にある場合に、耐久性不良でないと判定するステップと、
を含む。
本開示のタイヤ加硫金型の耐久性判定装置は、
タイヤのサイドウォールを成形する対をなす第1及び第2のサイドモールドと、タイヤのトレッドを成形するトレッドモールドと、を有する金型有限要素モデルを設定する設定部と、
前記第1及び第2のサイドモールドに対して前記トレッドモールドを突き合わせた状態にし、突き合わせ面同士の接触を可能とする境界条件を設定し、モールドを閉めるための荷重、モデルへの熱荷重およびモールドの成形面に内圧を作用させて加硫シミュレーションを実行する加硫シミュレーション実行部と、
前記加硫シミュレーションの結果に基づき、前記トレッドモールドの突き合わせ面のうち、前記第1のサイドモールドに接触する面の圧力と、前記第2のサイドモールドに接触する面の圧力の差に対応する評価値を算出する評価値算出部と、
前記評価値が所定許容範囲外にある場合に、耐久性不良であると判定し、前記評価値が前記所定許容範囲内にある場合に、耐久性不良でないと判定する判定部と、
を備える。
このように、トレッドモールドの突き合わせ面のうち、第1のサイドモールドに接触する面の圧力と、第2のサイドモールドに接触する面の圧力の差に対応する評価値を算出し、この評価値に基づき、応力差が大きく評価値が所定許容範囲外にあるときは耐久性不良と判定し、応力差が小さく評価値が所定許容範囲内にあるときは耐久性不良ではないと判定するので、実機での試験をしなくても応力差に基づき金型の耐久性を評価でき、コスト及び時間を低減させることが可能となる。
本開示において解析対象となるタイヤ加硫金型の構造を示す斜視図。 タイヤ加硫金型を示す断面図。 本開示に係る判定装置を示すブロック図。 タイヤ加硫金型有限要素モデルを示す斜視図。 シミュレーション結果を示す図。 本開示に係る判定装置が実行する耐久性判定処理ルーチンを示すフローチャート。
以下、本開示の一実施形態を、図面を参照して説明する。
[タイヤ加硫金型]
図1及び図2に示すように、シミュレーション対象となるタイヤ加硫金型Mは、タイヤのトレッドを成形するトレッドモールド2を有する。トレッドモールド2は、タイヤ周方向に分割された複数のセクタ2であり、セクタ2の分割面2aを合わせることにより環状に連続するトレッド成形面が形成される。
タイヤ加硫金型Mは、未加硫タイヤの回転軸が垂直となるように用いられ、タイヤのサイドウォールを成形する対をなす第1のサイドモールド3a(上サイドプレート3a)及び第2のサイドモールド3b(下サイドプレート3b)を有する。タイヤ加硫金型Mは、トレッドモールド2のタイヤ径方向外側に固定され且つ傾斜面4aを有するセグメント4と、セグメント4の傾斜面4aに対向する斜面5aを有し下降によってセグメント4及びトレッドモールド2をタイヤ径方向内側に押圧して型締めするジャケットリング5と、第2のサイドモールド3bの下に配置される下シールプレート6aと、第1のサイドモールド3aの上に配置される上ダミープレート6b及び上シールプレート6cと、を有する。セグメント4とジャケットリング5との間にはメタルプレート7aが配置され、セグメント4と下シールプレート6aの間には下プレート7bが配置されている。
タイヤ加硫金型Mは、ジャケットリング5を上方に位置させることにより、各々のトレッドモールド2の分割面2aを離間させて拡径させる。生タイヤ(図示せず)を投入後、第1のサイドモールド3a及びジャケットリング5を下降させることにより、トレッドモールド2の分割面2aを接近させて型締めし、生タイヤを加硫する。
[判定装置]
判定装置は、上記タイヤ加硫金型Mを有限要素で表した金型有限要素モデルデータを用いて、タイヤ加硫金型の耐久性を評価する。
具体的に、装置1は、図3に示すように、設定部10と、加硫シミュレーション実行部11と、圧力算出部12と、評価値算出部13と、判定部14と、を有する。これら各部10〜14は、CPU、メモリ、各種インターフェイス等を備えたパソコン等の情報処理装置においてCPUが予め記憶されている図示しない処理ルーチンを実行することによりソフトウェア及びハードウェアが協働して実現される。
図3に示す設定部10は、キーボードやマウス等の既知の操作部を介してユーザからの操作を受け付け、解析対象となる金型有限要素モデルM、加硫解析で利用する解析条件の設定を実行し、これらの設定値をメモリに記憶する。
金型有限要素モデルMは、タイヤのサイドウォールを成形する対をなす第1及び第2のサイドモールド(3a、3b)と、タイヤのトレッドを成形するトレッドモールド2と、を有し、上記加硫金型Mを構成する各部材を有限個の要素で構成したものである(図4参照)。要素の境界には節点が定義され、節点毎に運動方程式が演算される。各要素について、例えば節点座標値、要素形状、材料特性などが定義されている。本実施形態では、図1及び図2に示すように、金型有限要素モデルMは、中心角が40°の扇形をなし、その周方向の両端面がトレッドモールド2の中心である。なお、本実施形態では中心角40°で9分割としているが、これに限定されず、分割数及び中心角度は適宜設定可能である。
第1及び第2のサイドモールド3a、3bに対してトレッドモールド2の縦弾性係数は、低く設定してある。このため、トレッドモールド2は、サイドモールド3a、3bに対して摩滅しやすい。
解析条件は、モールドを閉めるための上下荷重(図1、図3のA)、金型有限要素モデルMに付与する熱荷重(常温から加硫温度;図3のB)、及びモールドの成形面に作用させる内圧(図1、図3のC)が挙げられる。さらに、オプションとして、トレッドモールド2間のクリアランス(図1、図3のD)、上ダミープレート6bと上シールプレート6cの隙間であるプリロード(図1、図3のE)、ボルトの軸方向に沿って作用するボルトの締結力(図1、図3のF)などを設定可能である。
接触条件及び結合条件としては、図2に示すように、第1のサイドモールド3a及び第2のサイドモールド3bに対するトレッドモールド2の突き合わせ面に接触を可能とする境界条件を設定している。その他、各部材に対して接触条件及び結合条件を定義している。図2では、接触定義を○印とし、結合拘束を×で示している。
図3に示す加硫シミュレーション実行部11は、第1及び第2のサイドモールド(3a、3b)に対してトレッドモールド2を突き合わせた状態にし、突き合わせ面同士の接触を可能とする境界条件を設定し、モールドを閉めるための荷重、モデルへの熱荷重およびモールドの成形面に内圧を作用させて加硫シミュレーションを実行する。計算手順としては、まず、トレッドモールド2とセグメント4との間にボルト荷重を負荷し、次に、金型有限要素モデルM全体に熱荷重を付与して膨張計算を行い、次に、モールドを締めるために上下荷重を付与して、上ダミープレート6b及び上シールプレート6cの間に設定したプリロード分、型締めし、次に、第1のサイドモールド3a、第2のサイドモールド3b及びセグメント4それぞれの成形面に内圧を負荷する。この状態において、各部材の挙動を模擬する。なお、計算を容易にするために、タイヤモデルを用いてない。
図3に示す圧力算出部12は、加硫シミュレーション実行部11による加硫シミュレーションの結果に基づき、トレッドモールド2の突き合わせ面2c、2dに生じる接触圧力を計算する。圧力値は、図5に示すように要素毎に算出される。
図3に示す評価値算出部13は、トレッドモールド2の突き合わせ面のうち、第1のサイドモールド3aに接触する面2c(以下、単に「上面」と称することがある)の圧力と、第2のサイドモールド3bに接触する面2d(以下、単に「下面」と称することがある)の圧力の差に対応する評価値を算出する。本実施形態では、評価値として、接触圧力の比(下面/上面)を算出しているが、これに限定されない。比として(上面/下面)としてもよく、例えば、圧力の差でもよい。
また、本実施形態では、図5に例示するように、第1のサイドモールド3aに接触する面(上面2c)および第2のサイドモールド3bに接触する面(下面2d)は、タイヤ周方向に配列された複数の要素で構成される列を有する。列はタイヤ軸方向に沿って複数並んでおり、マトリックス状に配置されている。第1のサイドモールド3aに接触する面(上面2c)にある要素と、第2のサイドモールド3bに接触する面(下面2d)にある要素は、タイヤ赤道を挟んで対称である。勿論、要素の形状、配置についてこれに限定されるものではない。図5に例示するように、評価値算出部13は、互いに対称関係にある列同士の圧力差に対応する評価値を算出する。具体的には、上面2cの1列目と下面2dの1列目との比、上面2cの2列目と下面2dの2列目との比、上面2cの3列目と下面2dの3列目との比というように、対応する列同士の値を用いる。
さらに、評価値算出部13は、互いに対称関係にある列同士であって周方向の位置が同じ部位同士の圧力差に対応する評価値を算出する。具体的には、図5に示すように、1列目の端面(端面からの距離0mm)の圧力比を算出することが挙げられる。同様に、列と周方向位置を異ならせて算出する。図5は、1〜3列目について、トレッドモールド2の端面からセンターまでを要素毎に算出した結果である。なお、評価値の算出方法は上記に限定されない。例えば、互いに対称関係にある列同士の圧力差に対応する評価値する方法としては、上記以外に、上面2cの1列目の圧力値の平均値と、下面2dの1列目の圧力値の平均値との比をとってもよい。さらに、上面2c全体の圧力値の平均値と、下面2d全体の圧力値の平均値との比をとるようにしてもよい。
図3に示す判定部14は、評価値が所定許容範囲外にある場合に、耐久性不良であると判定し、評価値が所定許容範囲内にある場合に、耐久性不良でないと判定する。図5の例では、全ての評価値(比)が0.7以上且つ1.3以下であれば、所定許容範囲内と設定することが挙げられる。すなわち、予め定めた閾値よりも圧力差が大きくなる方向へ評価値が超えた場合には、判定部14は耐久性不良であると判定する。一方、前記閾値よりも圧力差が小さくなる方向に評価値が存在する場合には、判定部14は耐久性不良でないと判定する。
[評価方法]
上記装置1の動作について図6を参照しつつ説明する。
まず、ステップST1において、図3に示す設定部10は、キーボードやマウス等の既知の操作部を介してユーザからの操作を受け付け、解析対象となる金型有限要素モデルM、加硫解析で利用する解析条件の設定を実行する。これにより、設定部10は、タイヤのサイドウォールを成形する対をなす第1及び第2のサイドモールド3a,3bと、タイヤのトレッドを成形するトレッドモールド2と、を有する金型有限要素モデルMを設定することになる。
次のステップST2において、加硫シミュレーション実行部11は、第1及び第2のサイドモールド3a、3bに対してトレッドモールド2を突き合わせた状態にし、突き合わせ面同士の接触を可能とする境界条件を設定し、モールドを閉めるための荷重、モデルへの熱荷重およびモールドの成形面に内圧を作用させて加硫シミュレーションを実行する。
次のステップST3において、圧力算出部12は、加硫シミュレーションの結果に基づき、トレッドモールド2の突き合わせ面2c、2dに生じる接触圧力を計算する。次のステップST4において、評価値算出部13は、第1のサイドモールド3aに接触する面(上面2c)の圧力と、第2のサイドモールド3bに接触する面(下面2d)の圧力の差に対応する評価値を算出する。
次のステップST5において、評価値が所定許容範囲外にある場合に(ST5:YES)、判定部14は耐久性不良であると判定する(ST6)。ステップST5において、評価値が所定許容範囲内にある場合に(ST5:NO)、判定部14は耐久性不良でないと判定する(ST7)。
耐久性不良と判定された場合には、次の2つの設計変更が考えられる。
(1)メタルプレート7aのサイズ、配置変更
セグメント4及びジャケットリング5に対するメタルプレート7aの接触位置を変更することで、トレッドモールド2の上面2c及び下面2dへの力分担が変更される。例えば、下面2dよりも上面2cに圧力がかかる場合には、メタルプレート7aを下方にもってくれば、下面2dが締まる。
(2)ジャケットリング5の形状変更
接触圧力が低い側についてタイヤ径方向の厚みを増加させる。上面2cよりも下面2dの接触圧が小さい場合には、ジャケットリング5の下方の厚みを増大させることが挙げられる。
以上のように、本実施形態のタイヤ加硫金型の耐久性判定方法は、
タイヤのサイドウォールを成形する対をなす第1及び第2のサイドモールド3a、3bと、タイヤのトレッドを成形するトレッドモールド2と、を有する金型有限要素モデルMを設定するステップ(ST1)と、
第1及び第2のサイドモールド3a、3bに対してトレッドモールド2を突き合わせた状態にし、突き合わせ面同士の接触を可能とする境界条件を設定し、モールドを閉めるための荷重、モデルへの熱荷重およびモールドの成形面に内圧を作用させて加硫シミュレーションを実行するステップ(ST2)と、
加硫シミュレーションの結果に基づき、トレッドモールド2の突き合わせ面2c、2dのうち、第1のサイドモールド3aに接触する面2cの圧力と、第2のサイドモールド3bに接触する面2dの圧力の差に対応する評価値を算出するステップ(ST3〜4)と、
評価値が所定許容範囲外にある場合に、耐久性不良であると判定し、評価値が所定許容範囲内にある場合に、耐久性不良でないと判定するステップ(ST5〜7)と、
を含む。
本実施形態のタイヤ加硫金型の耐久性判定装置は、
タイヤのサイドウォールを成形する対をなす第1及び第2のサイドモールド3a、3bと、タイヤのトレッドを成形するトレッドモールド2と、を有する金型有限要素モデルMを設定する設定部10と、
第1及び第2のサイドモールド3a、3bに対してトレッドモールド2を突き合わせた状態にし、突き合わせ面同士の接触を可能とする境界条件を設定し、モールドを閉めるための荷重、モデルへの熱荷重およびモールドの成形面に内圧を作用させて加硫シミュレーションを実行する加硫シミュレーション実行部11と、
加硫シミュレーションの結果に基づき、トレッドモールドの突き合わせ面2c、2dのうち、第1のサイドモールド3aに接触する面2cの圧力と、第2のサイドモールド3bに接触する面2dの圧力の差に対応する評価値を算出する評価値算出部13と、
評価値が所定許容範囲外にある場合に、耐久性不良であると判定し、評価値が所定許容範囲内にある場合に、耐久性不良でないと判定する判定部14と、
を備える。
所定許容範囲は、圧力差が小さく、耐久性不良でないと定められた範囲である。
この構成によれば、トレッドモールド2の突き合わせ面2c、2dのうち、第1のサイドモールド3aに接触する面2cの圧力と、第2のサイドモールド3bに接触する面2dの圧力の差に対応する評価値を算出し、この評価値に基づき、応力差が大きく評価値が所定許容範囲外にあるときは耐久性不良と判定し、応力差が小さく評価値が所定許容範囲内にあるときは耐久性不良ではないと判定するので、実機での試験をしなくても応力差に基づき金型の耐久性を評価でき、コスト及び時間を低減させることが可能となる。
本実施形態では、第1のサイドモールド3aに接触する面2cおよび第2のサイドモールド3bに接触する面2dは、タイヤ周方向に配列された複数の要素で構成される列を有し、列はタイヤ軸方向に沿って複数並んでおり、
第1のサイドモールド3aに接触する面2cにある要素と、第2のサイドモールド3bに接触する面2dにある要素は、タイヤ赤道を挟んで対称である。
本実施形態の方法では、評価値を算出するステップST4は、互いに対称関係にある列同士の圧力差に対応する評価値を算出する。
本実施形態の装置では、評価値算出部13は、互いに対称関係にある列同士の圧力差に対応する評価値を算出する。
この構成によれば、圧力のタイヤ軸方向の分布を考慮して、圧力差に対応する評価値を算出するので、判定精度を向上させることが可能となる。
本実施形態の方法では、評価値を算出するステップST4は、互いに対称関係にある列同士であって周方向の位置が同じ部位同士の圧力差に対応する評価値を算出する。
本実施形態の装置では、評価値算出部13は、互いに対称関係にある列同士であって周方向の位置が同じ部位同士の圧力差に対応する評価値を算出する。
この構成によれば、圧力のタイヤ軸方向の分布だけでなく周方向分布も考慮して、圧力差に対応する評価値を算出するので、判定精度を向上させることが可能となる。
本実施形態のプログラムは、上記方法を構成する各ステップをコンピュータに実行させる。
これらプログラムを実行することによっても、上記方法の奏する作用効果を得ることが可能となる。言い換えると、上記方法を使用しているとも言える。
以上、本開示の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、図3に示す各部10〜14は、所定プログラムをコンピュータのCPUで実行することで実現しているが、各部を専用メモリや専用回路で構成してもよい。
本実施形態では、セクタを用いた金型であるが、2ピースモールドでもよい。
上記の各実施形態で採用している構造を他の任意の実施形態に採用することは可能である。各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
10…設定部
11…加硫シミュレーション実行部
13…評価値算出部
14…判定部
3a…第1のサイドモールド
3b…第2のサイドモールド
2…トレッドモールド
2c…突き合わせ面(上面)
2d…突き合わせ面(下面)

Claims (7)

  1. タイヤのサイドウォールを成形する対をなす第1及び第2のサイドモールドと、タイヤのトレッドを成形するトレッドモールドと、を有する金型有限要素モデルを設定するステップと、
    前記第1及び第2のサイドモールドに対して前記トレッドモールドを突き合わせた状態にし、突き合わせ面同士の接触を可能とする境界条件を設定し、モールドを閉めるための荷重、モデルへの熱荷重およびモールドの成形面に内圧を作用させて加硫シミュレーションを実行するステップと、
    前記加硫シミュレーションの結果に基づき、前記トレッドモールドの突き合わせ面のうち、前記第1のサイドモールドに接触する面の圧力と、前記第2のサイドモールドに接触する面の圧力の差に対応する評価値を算出するステップと、
    前記評価値が所定許容範囲外にある場合に、耐久性不良であると判定し、前記評価値が前記所定許容範囲内にある場合に、耐久性不良でないと判定するステップと、
    を含むタイヤ加硫金型の耐久性判定方法。
  2. 前記第1のサイドモールドに接触する面および前記第2のサイドモールドに接触する面は、タイヤ周方向に配列された複数の要素で構成される列を有し、前記列はタイヤ軸方向に沿って複数並んでおり、
    前記第1のサイドモールドに接触する面にある要素と、前記第2のサイドモールドに接触する面にある要素は、タイヤ赤道を挟んで対称であり、
    前記評価値を算出するステップは、互いに対称関係にある列同士の圧力差に対応する評価値を算出する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記評価値を算出するステップは、互いに対称関係にある列同士であって周方向の位置が同じ部位同士の圧力差に対応する評価値を算出する、請求項2に記載の方法。
  4. タイヤのサイドウォールを成形する対をなす第1及び第2のサイドモールドと、タイヤのトレッドを成形するトレッドモールドと、を有する金型有限要素モデルを設定する設定部と、
    前記第1及び第2のサイドモールドに対して前記トレッドモールドを突き合わせた状態にし、突き合わせ面同士の接触を可能とする境界条件を設定し、モールドを閉めるための荷重、モデルへの熱荷重およびモールドの成形面に内圧を作用させて加硫シミュレーションを実行する加硫シミュレーション実行部と、
    前記加硫シミュレーションの結果に基づき、前記トレッドモールドの突き合わせ面のうち、前記第1のサイドモールドに接触する面の圧力と、前記第2のサイドモールドに接触する面の圧力の差に対応する評価値を算出する評価値算出部と、
    前記評価値が所定許容範囲外にある場合に、耐久性不良であると判定し、前記評価値が前記所定許容範囲内にある場合に、耐久性不良でないと判定する判定部と、
    を備えるタイヤ加硫金型の耐久性判定装置。
  5. 前記第1のサイドモールドに接触する面および前記第2のサイドモールドに接触する面は、タイヤ周方向に配列された複数の要素で構成される列を有し、前記列はタイヤ軸方向に沿って複数並んでおり、
    前記第1のサイドモールドに接触する面にある要素と、前記第2のサイドモールドに接触する面にある要素は、タイヤ赤道を挟んで対称であり、
    前記評価値算出部は、互いに対称関係にある列同士の圧力差に対応する評価値を算出する、請求項4に記載の装置。
  6. 前記評価値算出部は、互いに対称関係にある列同士であって周方向の位置が同じ部位同士の圧力差に対応する評価値を算出する、請求項5に記載の装置。
  7. 請求項1〜3のいずれかに記載の方法をコンピュータに実行させるプログラム。
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JP2016004484A (ja) * 2014-06-18 2016-01-12 住友ゴム工業株式会社 タイヤのシミュレーション方法

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