JP2017087642A - 多芯式筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のリフィルの中から選択した1つのリフィルについて、筆記状態と非筆記状態とを簡単且つ確実に切り替えることができる多芯式筆記具を提供する。
【解決手段】多芯式筆記具1が、軸筒2と、軸筒2内に移動可能に配置された複数の筆記体6と、軸筒2の側面に設けられた複数の押圧部材10と、筆記体6の各々と軸線方向に係合して対応する筆記体6の移動を規制する複数の係合部35と、押圧部材10に対応する軸筒2の中心軸線近傍に配置された第1弾性部材70と、を具備し、押圧部材10を径方向に押圧すると、係合部35の係合が解除されて対応する筆記体6が重力によって移動可能となると共に第1弾性部材70が径方向に圧縮され、押圧を解放すると、第1弾性部材70の復元力によって係合部35が筆記体6と係合する。
【選択図】図5

Description

本発明は、複数の交換可能なリフィルを備える多芯式筆記具に関する。
筆記体(リフィル)の自重を利用して、ペン先である筆記部が軸筒の先端から突出した筆記状態と筆記部が軸筒内に没入した非筆記状態とを切り替え可能な筆記具が公知である(特許文献1)。
特許文献1の第1実施形態及び第2実施形態による筆記具では、リフィルを包囲する板バネ等の弾性部材の弾性力を利用してリフィルを挟持している。したがって、弾性部材の弾性力に抗して押圧部材を軸筒の径方向内方に向かって押圧することによってリフィルの挟持を解除し、筆記状態と非筆記状態との切り替えが可能となる。押圧部材の押圧を解放すると、押圧部材は、弾性部材の弾性力によって元の位置に復帰する。
特許文献1の第3実施形態による筆記具では、押圧部材に取り付けられたリング状の係合部材が、リフィルに形成された2つの段部のいずれか一方と係合している。すなわち、第3実施形態による筆記具では、第1実施形態及び第2実施形態による筆記具と異なり、リフィルは挟持ではなく係合によって、筆記状態又は非筆記状態が維持される。軸筒内において、押圧部材の前方には、傾斜面を有し且つスプリングによって後方に付勢されたスライド片が配置されている。
したがって、スライド片の傾斜面を介したスプリングの付勢力に抗して押圧部材を軸筒の径方向内方に向かって押圧することによってリフィルとの係合を解除し、筆記状態と非筆記状態との切り替えが可能となる。押圧部材の押圧を解放すると、押圧部材は、スライド片の傾斜面を介したスプリングの付勢力によって元の位置に復帰する。
実開平4−50283号公報
特許文献1の第1実施形態及び第2実施形態による筆記具では、弾性部材の弾性力による挟持でリフィルの移動を制止する必要があることから、意図しない移動を防止するため強い弾性力が必要となる。その結果、筆記状態と非筆記状態との切り替え時には、挟持を解除するために押圧部材に大きな力を加えなければならない。
特許文献1の第3実施形態による筆記具では、押圧部材が、その後端が軸筒に取り付けられて後端を中心に回動することから、係合部材は円弧状の軌道を描き、リフィルの段部との係合が解除されにくい。また、押圧部材の復帰の際に、スプリングの付勢方向と押圧部材の復帰方向とが直交していることから、押圧部材の前端がスライド片の傾斜面に沿って滑らかにスライドしない場合には、付勢力が押圧部材にうまく伝達せず、押圧部材が復帰の途中で停止してしまう場合がある。すなわち、押圧部材は、元の位置に復帰する直前の位置又は復帰した位置では、スプリングの付勢力が作用しない。その結果、係合部材とリフィルとが係合せず、筆記状態と非筆記状態とを切り替えることができない。
さらに、特許文献1のいずれの実施形態による筆記具も、単一のリフィルのみを収容可能な筆記具であって多芯式筆記具ではない。すなわち、特許文献1に記載の筆記具の構成を、複数のリフィルを備える多芯式筆記具に適用することはできない。
本発明は、複数のリフィルの中から選択した1つのリフィルについて、筆記状態と非筆記状態とを簡単且つ確実に切り替えることができる多芯式筆記具を提供する。
本発明の一態様によれば、軸筒と、該軸筒内に移動可能に配置された複数の筆記体と、前記軸筒の側面に設けられた複数の押圧部材と、前記筆記体の各々と軸線方向に係合して対応する該筆記体の移動を規制する複数の係合部と、前記押圧部材に対応する前記軸筒の中心軸線近傍に配置された第1弾性部材と、を具備する多芯式筆記具であって、前記押圧部材を径方向に押圧すると、前記係合部の係合が解除されて対応する前記筆記体が重力によって移動可能となると共に前記第1弾性部材が径方向に圧縮され、前記押圧を解放すると、前記第1弾性部材の復元力によって前記係合部が前記筆記体と係合することを特徴とする多芯式筆記具が提供される。
また、別の態様によれば、筒状に形成された複数の係合部材をさらに具備し、前記係合部が前記係合部材の内面に設けられていることを特徴とする多芯式筆記具が提供される。
また、別の態様によれば、前記第1弾性部材が、球形であることを特徴とする多芯式筆記具が提供される。
また、別の態様によれば、前記押圧の解放による、前記押圧部材の復帰を助力する第2弾性部材をさらに具備することを特徴とする多芯式筆記具が提供される。
また、別の態様によれば、前記第2弾性部材が、薄板平板からなるドーム状のスプリングであることを特徴とする多芯式筆記具が提供される。
本発明の態様によれば、複数のリフィルの中から選択した1つのリフィルについて、筆記状態と非筆記状態とを簡単且つ確実に切り替えることができるという共通の効果を奏する。
本発明の実施形態による多芯式筆記具の筆記状態の側面図である。 図1の多芯式筆記具において後軸を省略した斜視図である。 図1の多芯式筆記具の筆記状態の縦断面図である。 図1の多芯式筆記具の非筆記状態の縦断面図である。 図1の多芯式筆記具の拡大縦断面図である。 図5の線X−Xにおける断面図である。 後軸の縦断面図である。 スイッチの斜視図である。 スイッチの縦断面図である。 位置決め部材の斜視図である。 位置決め部材の背面図である。 係合部材の斜視図である。 係合部材の縦断面図である。 スプリング保持部材の斜視図である。 スプリング保持部材の縦断面図である。 錘部材の縦断面図である。 係合杆の側面図である。 図1の多芯式筆記具の非筆記状態と筆記状態との切り替えを説明する拡大縦断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に渡り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。
図1は、本発明の実施形態による多芯式筆記具の筆記状態の側面図であり、図2は、図1の多芯式筆記具において後軸を省略した斜視図であり、図3は、図1の多芯式筆記具の筆記状態の縦断面図であり、図4は、図1の多芯式筆記具の非筆記状態の縦断面図である。
多芯式筆記具1は、軸筒2と、クリップ部材3とを有している。軸筒2は、円筒状の前軸4と、前軸4の後端部にその前端部が圧入される円筒状の後軸5とを有している。軸筒2内には、筆記体として複数のリフィル6が、前後に移動可能、すなわち往復動可能に収容されている。なお、本実施形態では、3本のリフィル6が収容されている。前軸4の先端には孔が形成され、選択されたリフィル6先端の筆記部6aが出没可能である。すなわち、多芯式筆記具1は、いずれかの筆記部6aが軸筒2の先端から突出した筆記状態(図3)と、すべての筆記部6aが軸筒2内に没入した非筆記状態(図4)とを切り替え可能である。なお、本明細書中では、多芯式筆記具1の軸線方向において、筆記部6a側を「前」側と規定し、筆記部6aとは反対側を「後」側と規定する。
図5は、図1の多芯式筆記具1の拡大縦断面図であり、図6は、図5の線X−Xにおける断面図である。多芯式筆記具1は、押圧部材であるスイッチ10と、位置決め部材20と、係合部材30と、スプリング保持部材40と、錘部材50と、係合杆60と、第1弾性部材70と、第2弾性部材80とを有している。以下、図5及び図6並びに対応する図面を参照しながら、各構成について詳述する。
図7は、後軸5の縦断面図である。図7において、左が多芯式筆記具1の前側で、右が多芯式筆記具1の後側である。後軸5の側面には、リフィル6の数に対応して、3つのスイッチ10をそれぞれ受容する略楕円形の3つの取付穴5aが形成されている。取付穴5aの後方の後軸5の内面には、隔壁5bが周方向に沿って環状に設けられている。隔壁5bによって、貫通孔5cが画成されている。隔壁5bの前端面には、2つの突起状の回転止め5dが対向して形成されている。隔壁5bより後方の後軸5の内部には、3つの錘部材50が配置される。隔壁5bより後方の後軸5の内面には、錘部材50の各々を周方向に離間させ且つ軸線方向に沿って案内するために、軸線方向に延在する3つのガイド壁5eが形成されている。
図8は、スイッチ10の斜視図であり、図9は、スイッチ10の縦断面図である。多芯式筆記具1は、リフィル6の数に対応して、3つのスイッチ10を有している。スイッチ10は、略楕円柱状に形成されたスイッチ本体11と、スイッチ本体11の上面に位置して使用者が押圧する押圧面12と、スイッチ本体11の下面に位置して円柱状に形成された第1突起部13及び第2突起部14とを有する。組み立て時において、第1突起部13は、多芯式筆記具1の前側に配置され、第2突起部14は、多芯式筆記具1の後側に配置される。第1突起部13及び第2突起部14間のスイッチ本体11の下面には、凹部15が形成されている。スイッチ10は、例えばポリカーボネート樹脂等といった比較的硬質の樹脂材料から一体的に形成される。
図10は、位置決め部材20の斜視図であり、図11は、位置決め部材20の背面図である。位置決め部材20は、互いに平行な両端面を有する円筒状の部材である。位置決め部材20の外径は、後軸5の外径よりも僅かばかり小さく設定される。位置決め部材20には、リフィル6の数に対応して、後端面から前方に向かって矩形に切り欠かれた3つの切り欠き部21が形成されている。切り欠かれずに残った部分は、後方に向かって突出する3つの角部(ツノ部)22を形成する。言い換えると、3つの角部22によって、切り欠き部21が画成されている。周方向において対向する切り欠き部21の端面21aは、互いに平行である。
図12は、係合部材30の斜視図であり、図13は、係合部材30の縦断面図である。多芯式筆記具1は、リフィル6の数に対応して、3つの係合部材30を有している。係合部材30は、図13において、左が多芯式筆記具1の前側で右が多芯式筆記具1の後側となるように軸筒2内に配置される。詳細には、3つの係合部材30は、位置決め部材20の3つの切り欠き部21内にそれぞれ配置される。したがって、係合部材30の全長は、位置決め部材20の切り欠き部21の深さ、すなわち軸線方向の長さよりも僅かばかり短く設定される。なお、係合部材30は、対称的な形状のため、前後の配置を逆にしてもよい。
係合部材30は、互いに平行な両端面を有し且つ円筒の内面形状を有する筒状に形成されている。組み立て時において、軸筒2の内面に対向する係合部材30の外周面の部分は、比較的曲率の大きな円筒面状の外面31を形成する。外面31は、位置決め部材20の外周面と、略同一の曲率を有する。外面31に隣接する両側の外周面の部分は、平坦且つ互いに平行に形成された側面32を形成する。2つの側面32間の距離は、位置決め部材20の1つの切り欠き部21を画成する2つの端面21a間の距離よりも僅かばかり小さく設定される。したがって、位置決め部材20の端面21aと係合部材30の側面32とが僅かばかりの隙間を有しつつ対向するように、係合部材30を切り欠き部21内に配置することが可能となる。このとき、係合部材30の外面31は、位置決め部材20の外周面と面一となる。
外面31の中央部分には、円形の貫通孔33が形成されている。貫通孔33には、スイッチ10の第1突起部13が挿入される。外面31の貫通孔33と軸対称の外面の部分には、球面状の凹部34が形成されている。凹部34の球面部分の曲率は、後述する球形の第1弾性部材70が嵌合ように設定される。凹部34が形成された部分の内面には、上面が平坦な突起状の係合部35が形成されている。係合部材30は、例えばポリカーボネート樹脂等といった比較的硬質の樹脂材料から一体的に形成される。
図14は、スプリング保持部材40の斜視図であり、図15は、スプリング保持部材40の縦断面図である。スプリング保持部材40は、図15において、左が多芯式筆記具1の前側で右が多芯式筆記具1の後側となるように軸筒2内に配置される。スプリング保持部材40は、互いに平行な両端面を有する円筒状の部材である。スプリング保持部材40の外径は、後軸5の外径よりも僅かばかり小さく設定され、位置決め部材20の外径と同一である。
スプリング保持部材40には、後端面から前方に向かって微小な矩形に切り欠かれた2つの受容部41が対向して形成されている。スプリング保持部材40は、軸筒2内において、その前端面が位置決め部材20の後端面に当接するように配置され、且つ、受容部41の各々が後軸5の回転止め5dと嵌合するように配置される。スプリング保持部材40の受容部41が後軸5の回転止め5dと嵌合することによって、スプリング保持部材40が軸筒2内で中心軸線回りに回転することを防止している。
スプリング保持部材40の外周面には、リフィル6の数に対応して、3つの円形で浅い凹部42が形成されている。凹部42が形成された部分の内面には、平坦な平面43が形成されている。スプリング保持部材40は、例えばポリカーボネート樹脂等といった比較的硬質の樹脂材料から一体的に形成される。
図16は、錘部材50の縦断面図である。錘部材50は、図16において、左が多芯式筆記具1の前側で右が多芯式筆記具1の後側となるように軸筒2内に配置される。多芯式筆記具1は、リフィル6の数に対応して、3つの錘部材50を有している。錘部材50は、リフィル6の数に対応して分割された扇形の横断面形状を有する(図2)、柱状の中実部材である。錘部材50の各々は、後軸5の隔壁5bによって隔てられた後方の空間において、3つのガイド壁5e間に配置される。錘部材50は、多芯式筆記具1の姿勢に応じて、すなわち重力の作用する方向に向かって前後に移動する錘の役割を果たす。錘部材50の前端面には、円形の挿入穴51が形成されている。錘部材50は、アルミニウムや真鍮等の金属材料から形成される。
図17は、係合杆60の側面図である。係合杆60は、図17において、左が多芯式筆記具1の前側で右が多芯式筆記具1の後側となるように軸筒2内に配置される。多芯式筆記具1は、リフィル6の数に対応して、3つの係合杆60を有している。係合杆60は、全体として棒状の部材であり、係合杆本体61を有する。係合杆60の前端部及び後端部は、係合杆本体61において小径に形成されている。すなわち、係合杆60の前端部には、管状のリフィル6の後端部に挿入されて嵌合するリフィル嵌合部62が形成されている。係合杆60の後端部には、錘部材50の挿入穴51内に挿入されて嵌合する挿入部63が形成されている。係合杆60によって、リフィル6及び錘部材50が一体的に接続される。
係合杆本体61には、軸線方向に沿って並列する2つの環状の凹部が形成されている。後述するように、前側に配置された凹部は、非筆記状態を維持するように係合部材30の係合部35と係合する非筆記維持凹部64であり、後側に配置された凹部は、筆記状態を維持するように係合部材30の係合部35と係合する筆記維持凹部65である。係合杆60は、例えばポリカーボネート樹脂等といった比較的硬質の樹脂材料から一体的に形成されるが、アルミニウムや真鍮等の金属材料から形成してもよい。
第1弾性部材70は、シリコーンゴム等のゴム材質又はポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマーといった弾性材料からなる球形の部材である。第1弾性部材70は球形に形成されていることから、第1弾性部材70をいずれの方向から圧縮して弾性変形させても、同一の復元力が得られる。多芯式筆記具1は、リフィル6の数に依存することなく、第1弾性部材70を1つだけ有する。
多芯式筆記具1は、リフィル6の数に対応して、3つの第2弾性部材80を有している。第2弾性部材80の各々は、図5に示されるように、スプリング保持部材40の凹部42内に配置される。本実施形態では、第2弾性部材80は、ドームスプリングである。ドームスプリングは、一枚の金属等の薄板平板からなる材料をドーム状に加工した弾性部材であり、ドームの頂点を押圧して弾性変形させると、それに応じた復元力が得られる。このドームスプリングは、例えば、株式会社アキュレイト製の金属製のドームスプリングである。第2弾性部材80は、その他の弾性部材、例えばコイルスプリングや、シリコーンゴム等のゴム材質又はポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマーといった弾性材料を配置するようなものでもよい。
図3乃至図6、特に図5及び図6を参照しながら、多芯式筆記具1の各部材の関係について説明する。図5に示されるように、位置決め部材20及びスプリング保持部材40は、軸筒2内において、前軸4の後端面と、後軸5の隔壁5bの前端面との間で挟持されることによって固定される。上述したように、位置決め部材20の3つの切り欠き部21内には、それぞれ係合部材30が配置される。それによって、3つの係合部材30は、周方向に沿って等間隔に配置される。係合部材30の全長が、位置決め部材20の切り欠き部21の軸線方向の長さよりも僅かばかり短いことから、係合部材30の軸線方向の移動は、切り欠き部21及びスプリング保持部材40の後端面で規制されつつ、係合部材30は径方向に移動可能である。
図6を参照すると、3つの係合部材30は多芯式筆記具1の中心軸線の周囲に配置され、3つの係合部材30の中心位置には、第1弾性部材70が配置される。すなわち、第1弾性部材70は、スイッチ10の部分に対応する軸筒2の中心軸線近傍に配置される。より詳細には、第1弾性部材70は、3つの係合部材30の各凹部34内に嵌り、3方向から支持されるように配置される。
図5に示されるように、3つのスイッチ10は、後軸5の3つ取付穴5aにそれぞれ配置される。このとき、スイッチ10の第1突起部13は、係合部材30の貫通孔33に挿入され、且つ、スイッチ10の第2突起部14は、スプリング保持部材40の凹部42内に配置された第2弾性部材80に当接するように配置される。すなわち、スイッチ10の第2突起部14は、ドームスプリングのドーム状の頂点に配置される。一体的に接続された、リフィル6、係合杆60及び錘部材50は、後軸5の貫通孔5c、スプリング保持部材40、及び、位置決め部材20、すなわち対応する係合部材30を通って、軸筒2内に配置される。
スイッチ10を押圧すると、第1突起部13を介して係合部材30が径方向内方に移動して第1弾性部材70が弾性変形し、且つ、第2突起部14によって第2弾性部材80が弾性変形する。スイッチ10の押圧を解放すると、第1弾性部材70及び第2弾性部材80の復元力によって、係合部材30及びスイッチ10は、それぞれ元の位置に復帰する。スイッチ10が凹部15を有することによって、スプリング保持部材40と干渉することなく、スイッチ10の押圧が可能となる。
スイッチ10が押圧されていない場合には、第1弾性部材70は弾性変形をしていないか又は僅かに弾性変形をしてスイッチ10を付勢している。すなわち、係合部材30は、多芯式筆記具1の軸筒2内において径方向外方側に寄って位置している。このとき、係合部材30の係合部35は、係合杆60に形成された2つの凹部内、すなわち、非筆記維持凹部64内又は筆記維持凹部65内のいずれか一方に配置される。したがって、係合部材30の係合部35と係合杆60の被係合部である凹部とが軸線方向に係合し、リフィル6の前後移動を規制し、非筆記状態又は筆記状態が維持される。
他方、スイッチ10を押圧すると、上述したように、係合部材30が径方向内方に移動することによって第1突起部13が第1弾性部材70を押圧し、第1弾性部材70が径方向に弾性変形する。その結果、係合部材30の係合部35が径方向内方に移動することによって、係合部35によって阻害されていた経路が開放され、リフィル6を前後に移動させることができるようになる。
図18は、図1の多芯式筆記具1の非筆記状態と筆記状態との切り替えを説明する拡大縦断面図である。図18(A)は、多芯式筆記具1の非筆記状態を示しており、図5に示された多芯式筆記具1と同じ状態を示している。すなわち、図18(A)では、係合部材30の係合部35が、非筆記維持凹部64内に配置されている。
図18(B)は、スイッチ10を押圧している状態を示している。すなわち、係合部材30の径方向の移動によって、係合部35は、係合杆60の非筆記維持凹部64との係合が解除されるまで、径方向内方に移動する。その結果、係合杆60は、軸筒2内を前後方向に自由に移動可能となる。すなわち、スイッチ10を押圧しながら多芯式筆記具1の姿勢を変えると、一体的に接続された、リフィル6、係合杆60及び錘部材50に作用する重力、すなわち自重によって、係合杆60が軸筒2内を前方又は後方へ移動する。
使用者が、スイッチ10を押圧しながら前端が下方を向くように多芯式筆記具1を把持すると、係合杆60は重力によって前方へ移動する。係合杆60の前方への移動は、錘部材50と後軸5の隔壁5bとの当接によって規制される。このときにスイッチ10の押圧を解放すると、第1弾性部材70の復元力によって係合部材30が径方向に移動し、図18(C)に示されるように、係合部35が係合杆60の筆記維持凹部65内に配置される。その結果、係合部材30と係合杆60とが係合し、筆記状態が維持される。
他方、使用者が、スイッチ10を押圧することによって係合部35と係合杆60の筆記維持凹部65との係合を解除させながら、前端が上方を向くように多芯式筆記具1を把持すると、係合杆60は重力によって後方へ移動する。係合杆60の後方への移動は、錘部材50と後軸5の後端部に挿入されたクリップ部材3の部分との当接によって規制される。このときにスイッチ10の押圧を解放すると、第1弾性部材70の復元力によって係合部材30が径方向に移動し、図18(A)に示されるように、係合部35が係合杆60の非筆記維持凹部64内に配置される。その結果、係合部材30と係合杆60とが係合し、非筆記状態が維持される。
本発明によれば、係合部材30の係合部35と係合杆60の非筆記維持凹部64又は筆記維持凹部65との係合が、スイッチ10の押圧による係合部材30の径方向内方への移動によって解除されることから、筆記状態と非筆記状態とを簡単且つ確実に切り替えることができる。さらに、係合部材30の係合部35は、係合杆60の非筆記維持凹部64内又は筆記維持凹部65内に配置された状態で、前後方向に適度なクリアランスがあることから、スイッチ10の押圧操作を阻害することはない。また、リフィル6、係合杆60及び錘部材50が一体的に接続されており、錘部材50が錘の役割を果たしていることから、スムーズで安定的に動作し、筆記状態と非筆記状態とを確実に切り替えることができる。
筆記しようと選択したリフィル6に対応するスイッチ10を押圧すると、係合部材30を介して第1弾性部材70が押圧される。第1弾性部材70の移動は、選択されなかった他の2つのリフィル6に対応する係合部材30によって規制される。すなわち、他の2つの係合部材30及びスイッチ10はこれ以上径方向外方に移動できないことから、結果として、上述したように、第1弾性部材70は弾性変形する。言い換えると、選択したいずれか1つのスイッチ10を押圧する間は、他のスイッチ10は逆方向の力を受けることから、他のスイッチ10を径方向内方へ移動させることができない。したがって、多芯式筆記具1において、選択したスイッチ10のみを確実に押圧することができ、複数のリフィル6の中から選択した1つのリフィル6について、筆記状態と非筆記状態とを簡単且つ確実に切り替えることができる。
本発明によれば、係合部材30と係合杆60との係合及びその解除に必要な距離に相当するスイッチ10の径方向のストロークを確保すればいいことから、従来品より細い外径の多芯式筆記具を実現することが可能となる。
本実施形態では、多芯式筆記具1は3本のリフィル6を有していたが、2本又は4本以上であってもよい。第1弾性部材70は、周囲に配置された係合部材30に対して等しい復元力を発生させる限りにおいて、球形以外のその他の形状、例えば軸線方向に沿って配置された円柱や多角柱であってもよい。
上述したように、スイッチ10の押圧によって、第2弾性部材80を、すなわち本実施形態ではドームスプリングを弾性変形させていることから、使用者は、短い押圧ストロークで確実なクリック感を感じることができ、心地よい操作感を得ることができる。第2弾性部材80は、こうした心地よい操作感を得るため及びスイッチ10の確実な復帰を支援するために用いられているが、省略してもよい。
1 多芯式筆記具
2 軸筒
4 前軸
5 後軸
6 リフィル
10 スイッチ
20 位置決め部材
30 係合部材
35 係合部
40 スプリング保持部材
50 錘部材
60 係合杆
70 第1弾性部材
80 第2弾性部材

Claims (5)

  1. 軸筒と、該軸筒内に移動可能に配置された複数の筆記体と、前記軸筒の側面に設けられた複数の押圧部材と、前記筆記体の各々と軸線方向に係合して対応する該筆記体の移動を規制する複数の係合部と、前記押圧部材に対応する前記軸筒の中心軸線近傍に配置された第1弾性部材と、を具備する多芯式筆記具であって、
    前記押圧部材を径方向に押圧すると、前記係合部の係合が解除されて対応する前記筆記体が重力によって移動可能となると共に前記第1弾性部材が径方向に圧縮され、前記押圧を解放すると、前記第1弾性部材の復元力によって前記係合部が前記筆記体と係合することを特徴とする多芯式筆記具。
  2. 筒状に形成された複数の係合部材をさらに具備し、前記係合部が前記係合部材の内面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の多芯式筆記具。
  3. 前記第1弾性部材が、球形であることを特徴とする請求項1又は2に記載の多芯式筆記具。
  4. 前記押圧の解放による、前記押圧部材の復帰を助力する第2弾性部材をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の多芯式筆記具。
  5. 前記第2弾性部材が、薄板平板からなるドーム状のスプリングであることを特徴とする請求項4に記載の多芯式筆記具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019168506A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 株式会社東海理化電機製作所 棒状体

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