JP2017087405A - 工作機械の熱変位補正装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】工作機械1の熱変位補正装置90は、工作機械1の構造体の代表温度および非代表温度を検出する温度センサ70と、代表温度が所定温度である時に、構造体の形状が所定の幾何公差の範囲内となる状態を構造体の標準状態と定義する場合、構造体が標準状態であるときの代表温度である標準代表温度および非代表温度である標準非代表温度を、温度センサ70によって取得する標準温度取得部91と、構造体が標準状態であり、かつ、標準代表温度が所定温度であるときの標準非代表温度を基準非代表温度として導出する基準温度導出部92と、基準温度導出部92によって導出された基準非代表温度を基準温度として、有限要素法における構造解析を行うFEM解析部95と、備えている。
【選択図】 図2
Description
(1.工作機械の機械構成)
工作機械1の一例として、横型マシニングセンタを例に挙げ、図1および図2を参照して説明する。つまり、工作機械1は駆動軸として、相互に直交する3つの直進軸(X,Y,Z軸)および鉛直方向の回転軸(B軸)を有する工作機械である。
次に、熱変位補正装置90による熱変位の補正の概要について説明する。本実施形態においては、工作機械1の構造体の一つであるコラム20の熱変位に伴う熱変位補正を行う場合について図3を参照して説明する。なお、コラム20の他に、ベッド10などの他の構造体にも同様に適用できる。
次に、熱変位補正装置90について、図2を参照して説明する。熱変位補正装置90は、標準温度取得部91、基準温度導出部92、基準温度格納部93、推定時温度取得部94、FEM解析部95(本発明の有限要素法解析部に相当)、補正値演算部96および補正部97を備えて構成される。ここで、標準温度取得部91、基準温度導出部92、基準温度格納部93、推定時温度取得部94、FEM解析部95、補正値演算部96および補正部97は、それぞれ個別のハードウエアによる構成することもできるし、ソフトウエアによりそれぞれ実現する構成とすることもできる。
次に、熱変位補正装置90による処理について、図4および図5を参照して説明する。熱変位補正装置90による基準非代表温度の導出は、上述したように、例えば組付け後の検査において、構造体が標準状態に調整され、例えば、所定のスイッチ(図示なし)がオンされたときに実行される。図4に示すように、標準温度取得部91は、連続的に、標準代表温度および標準非代表温度を入力する(ステップS1)。続いて、基準温度導出部92は、代表温度差(=標準代表温度−所定温度)を算出する(ステップS2)。そして、基準温度導出部92は、基準非代表温度(=標準非代表温度−代表温度差)を導出する(ステップS3)。続けて、基準温度格納部93が基準非代表温度を格納する(ステップS4)。
有限要素法による構造解析の基本式は、式(2)により表される。この式(2)は、構造体の剛性方程式である。ここで、剛性マトリックス[K]は、コラム20の材料定数およびコラム20の形状により得られる既知の値である。なお、式(2)において、行数および列数、もしくは要素数を示す表記としている。また、本明細書において用いるベクトルは、すべて列ベクトルを意味する。
本実施形態によれば、工作機械1の熱変位補正装置90は、工作機械1の構造体の代表位置の温度である代表温度および非代表位置の温度である非代表温度を検出する温度センサ70と、代表温度が所定温度である時に、構造体の形状が所定の幾何公差の範囲内となる状態を構造体の標準状態と定義する場合、構造体が標準状態であるときの代表温度である標準代表温度および非代表温度である標準非代表温度を、温度センサ70によって取得する標準温度取得部91と、構造体が標準状態であり、かつ、標準代表温度が所定温度であるときの標準非代表温度を基準非代表温度と定義する場合、基準非代表温度を導出する基準温度導出部92と、構造体の熱変位量を推定する時の非代表温度を推定時非代表温度と定義する場合、推定時非代表温度を温度センサ70によって取得する推定時温度取得部94と、推定時温度取得部94によって取得された推定時非代表温度の、基準温度導出部92によって導出された基準非代表温度に対する推定時非代表温度差に基づいて、有限要素法における構造解析を行い、かつ、構造体の熱変位量を推定するFEM解析部95と、FEM解析部95によって推定された構造体の熱変位量に基づいて、NCプログラムにより工作機械1の指令位置に対する補正値を求める補正値演算部96と、補正値演算部96によって得られる補正値により指令位置を補正する補正部97と、を備えている。
これによれば、基準温度導出部92は、構造体が標準状態、かつ、標準代表温度が所定温度である場合の標準非代表温度を基準非代表温度として導出する。また、構造体が標準状態、標準代表温度が所定温度である場合、構造体の形状が所定の幾何公差の範囲内であるため、工作機械1の指令位置に対する補正値をゼロとすることができる。ここで、FEM解析部95は、推定時非代表温度の基準非代表温度に対する推定時非代表温度差に基づいて、FEM解析部95による構造解析が行われる。よって、FEM解析部95が、補正値をゼロとすることができる構造体の温度(所定温度および基準非代表温度)を基準として熱変位量を推定するため、熱変位量の推定が比較的高精度に行われる。
例えば、全ての非代表温度が所定温度である場合、構造体の形状が所定の幾何公差内にないため、補正値をゼロとすることができない。よって、熱変位量を推定するための基準温度を所定温度とした場合、補正値がゼロでない構造体の形状を基準として熱変位量が推定される。また、例えば加工開始時において、全ての非代表温度が標準非代表温度である場合においても、標準代表温度が所定温度でないとき、構造体の形状が所定の幾何公差内にないため、補正値をゼロとすることができない。よって、熱変位量を推定するための基準温度を標準非代表温度とした場合、補正値がゼロでない構造体の形状を基準として熱変位量が推定されるときがある。したがって、これらの場合、上述したように、補正値をゼロとすることができる構造体の温度(所定温度および基準非代表温度)を基準として熱変位量を推定したときに比べて、熱変位量の推定精度が低くなる。
これによれば、基準温度導出部92は、基準非代表温度を比較的簡便に導出することができる。
これによれば、代表位置は、工作物Wと工具42との相対位置を把握する基準となる部位に位置しているため、代表位置が他の位置に位置する場合に比べて、補正値の精度の向上を図ることができる。
これによれば、代表位置が他の位置に位置する場合に比べて、標準代表温度に対する外的要因による温度変動を抑制することができるため、基準温度導出部によって導出される基準非代表温度の精度ひいては構造体の熱変位量の推定精度の向上を図ることができる。
これによれば、標準温度取得部91は、比較的高精度にて標準代表温度および標準非代表温度を取得することができる。
また、上述した実施形態において、構造体がブロック化されているが、これに代えて、構造体をブロック化しないようにしても良い。この場合、FEM解析部95が用いる各節点の基準温度は、例えば、基準非代表温度との相関関係を予め実験等により把握しておくことにより導出される。
Claims (5)
- 工作機械の構造体の代表位置の温度である代表温度および非代表位置の温度である非代表温度を検出する温度センサと、
前記代表温度が所定温度である時に、前記構造体の形状が所定の幾何公差の範囲内となる状態を前記構造体の標準状態と定義する場合、前記構造体が前記標準状態であるときの前記代表温度である標準代表温度および前記非代表温度である標準非代表温度を、前記温度センサによって取得する標準温度取得部と、
前記構造体が前記標準状態であり、かつ、前記標準代表温度が前記所定温度であるときの前記標準非代表温度を基準非代表温度と定義する場合、前記基準非代表温度を導出する基準温度導出部と、
前記構造体の熱変位量を推定する時の前記非代表温度を推定時非代表温度と定義する場合、前記推定時非代表温度を前記温度センサによって取得する推定時温度取得部と、
前記推定時温度取得部によって取得された前記推定時非代表温度の、前記基準温度導出部によって導出された前記基準非代表温度に対する推定時非代表温度差に基づいて、有限要素法における構造解析を行い、かつ、前記構造体の前記熱変位量を推定する有限要素法解析部と、
前記有限要素法解析部によって推定された前記構造体の前記熱変位量に基づいて、NCプログラムにより前記工作機械の指令位置に対する補正値を求める補正値演算部と、
前記補正値演算部によって得られる前記補正値により前記指令位置を補正する補正部と、を備えている工作機械の熱変位補正装置。 - 前記基準温度導出部は、前記標準温度取得部によって取得された前記標準代表温度の前記所定温度に対する代表温度差を算出し、前記標準温度取得部によって取得された前記標準非代表温度の前記基準非代表温度に対する非代表温度差が前記代表温度差と等しくなるように、前記基準非代表温度を導出する請求項1記載の工作機械の熱変位補正装置。
- 前記代表位置は、前記工作機械の前記移動体の位置を検出するスケール、前記工作機械によって加工される工作物、および、前記工作物を加工する工具に位置している請求項1または請求項2記載の工作機械の熱変位補正装置。
- 前記代表位置は、前記構造体において熱容量が最も大きい部位に位置している請求項1乃至請求項3記載の何れか一項記載の工作機械の熱変位補正装置。
- 前記標準温度取得部は、前記構造体が前記標準状態に調整された時、前記標準代表温度および前記標準非代表温度を取得する請求項1乃至請求項4の何れか一項記載の工作機械の熱変位補正装置。
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